陳情文書表

受理番号第131号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和5年9月27日 付託年月日令和5年10月10日
件名 硬膜外自家血注入療法に対する適正な診療上の評価を求める意見書の提出を求める陳情
提出者認定NPO法人脳脊髄液減少症患者・家族支援協会
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要旨


 交通事故等による全身への外傷等を起因とした脳脊髄液漏出症(減少症)に苦しむ患者の状況が、全国から数多く報告されてきた。平成18年に関連8学会が参加した厚生労働省研究班による病態の解明が進んだ結果、平成28年より硬膜外自家血注入療法が保険適用となり、それまで高額な自費診療での治療を必要としていた本疾患の患者は、保険診療により治療を受けることができるようになった。
 その後、一般社団法人日本脳脊髄液漏出症学会を中心に本疾患の研究が進み、脳脊髄液の漏出部位は一か所とは限らず頚胸椎部でも頻繁に起こることが報告された。硬膜外自家血注入治療を頸胸椎部へ安全に確実に行うためには、エックス線透視下で漏出部位を確認しながら行う必要があるが、現状の診療上の評価では要件になっていない。また本疾患の患者の中には保険適用の要件にある「起立性頭痛を有する患者に係る者」に合わない方もいるため、混乱が生じている。
 ついては、下記事項につき国に対し意見書を提出するよう配慮してもらいたい。                 

1 硬膜外自家血注入療法の診療報酬において、エックス線透視を要件として、漏出部位を確認しながら治療を行えるよう、適切な評価に改定すること。
2 本疾患の症状において、約10%は起立性頭痛を認めないと公的な研究でも報告があるため、算定の要件の注釈として「本疾患では起立性頭痛を認めない場合がある」と加えること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
 診療報酬等の事項については、国において様々な状況を考慮し決定していると考えられるため、県としましては、疾病に対する啓発や情報収集に努めるとともに、各保健所における相談業務を継続してまいります。