陳情文書表

受理番号第33号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和3年2月16日 付託年月日令和3年3月17日
件名 沖縄県立球陽高等学校理数科における理科の教育課程の改善に関する陳情
提出者******
要旨


 沖縄県立球陽高等学校で学ぶ理科4科目(物理・化学・生物・地学)のうち、最も多くの大学で入試科目として採用されている物理・化学・生物の3科目が3年間のうち2年間しか授業がなく、2学年では理工系学部では利用できないことが多い生物か地学しか選択できない。進学校において理系大学への進学を希望して入学する理数科の生徒が、大学受験に必要な物理・化学の科目について1年間の空白期間をつくることや工学部の受験に不要な地学が1年間必須となっていること、3学年で7単位分の内容を終わらせるため生徒自身が予習・復習するか、塾で勉強しなくてはならない状況になっている。
 これまで学校側は、授業や課題をこなせば通塾しなくても大学合格できるよう対応していると説明しているが、理科科目においては説明と食い違って生徒や保護者への負担が大きい。また、以前、学校側から、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(以下「SSH」という。)に指定されているため理科4科目の全てをしっかり勉強する必要があるとの説明を受けたが、県内の他のSSH指定校である向陽高校理数科では、化学が3年間学べて、選択科目にしかない地学は選ばなければ1度も学ばなくてもよい教育課程となっており、学校側の説明と食い違いがある。全国の多くのSSH指定校や県内外の進学校のように、理系の大学受験に不利な地学を必修とせず物理・化学・生物の3科目のどちらか2科目が二、三年間しっかり学べる教育課程が進学校として必要である。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 以前から改善を求めている理科の教育課程について、向陽高校や他のSSHを参考にして物理、化学、生物の3科目の中で生徒の志望校の受験科目に沿った理科の授業が選択できる内容に改善し、球陽高校理数科の生徒が大学受験や大学進学後に不利にならないよう高校の授業で対応できる教育課程にすること。
2 球陽高校理数科生徒の人生に大きな影響を与えることから、理科の教育課程だけでも令和3年4月からすぐに実施すること。
3 球陽中学校の内部進学生徒が平成31年4月から球陽高校に入学しているが、全体的な教育課程の見直しが行われていないため、令和4年4月までに理数科、国際英語科を含めて文系、理系及び医学部系や難関大学など、中高一貫校及び進学校にふさわしい大学受験に対応できる球陽高校の全体的な教育課程の見直しを行うこと。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者教育委員会
報告内容

1~3
 各高等学校の教育課程は、学習指導要領に基づき、学科の特色や生徒の実態に則して校長が編成することになっております。
 球陽高校の理数科においては、特に大学進学に対応できる教育課程が編成されており、さらに、生徒のニーズに応じた放課後講座等を実施しております。
 現在、令和4年度以降の教育課程について、生徒の大学進学に関する調査を行うなど、より実態に合った教育課程の編成に向け検討を行っているとの報告を受けております。
 県教育委員会としましては、今後とも特色ある進学校として学校の目標が達成できるよう、支援してまいります。