陳情文書表

受理番号第73号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和5年5月24日 付託年月日令和5年6月13日
件名 八重山圏域の安定した人工透析医療体制等の充実強化を求める陳情
提出者八重山広域市町村圏事務組合議会議長
箕底 用一
要旨


 八重山郡内の人工透析患者は、1990年代は100人以下であったが、肥満や高血圧、糖尿病のリスクを抱えた人が多いことが要因で、2001年に患者数は100人を突破し、その後も増え続け直近の患者数は170人余となっている。今後高齢化が進む中で患者数は増加傾向にあると見込まれる。八重山では、よなは医院、県立八重山病院、石垣島徳洲会病院が人工透析医療を提供しているが、いずれの施設も看護師や医療機器を扱う臨床工学技士などが不足し新規の患者の受入れが難しい状態となっており、このままの状態が続けば本島に患者を送らざるを得ない。
 また、2017年には、患者急増により観光客の透析を制限しているが、その後も十分な対策が取られておらず、このままでは近い将来、透析医療がパンクする可能性が高い。
 人口10万人当たりの充足率は県全体で医師257.2人、看護師1149人であるが、八重山では医師189.7人、看護師839.4人と差があり、医療従事者の配置に隔たりがある。さらに、県立八重山病院の幹部が医療行政に対する不満を理由に相次いで辞職する事態をめぐり、人手不足や連携体制の問題に住民は不安を抱えている。
 ついては、危機的状況にある八重山圏域の安定した人工透析医療体制を支援し、必要な医療スタッフの増員、離島医療・保健の充実強化を図るよう配慮してもらいたい。