要旨
農業振興地域内の農用地区域の変更は、おおむね５年に一度の総合見直しで審議されるが、本市において平成30年６月までに提出された170件の申請のうち97件は不適格と判断され、令和３年12月に申請者に通知されたが、残りの73件の申請は、５年を経過した現在も審議中で結論が出されていない状況にある。
総合見直しは、農業振興地域内の農用地区域であるにもかかわらず農用地として不適であったり、やむを得ない事情により農業以外の活用が望ましい場合にその除外を申し出るものであり、市民生活や企業活動にとって極めて重要な役割を果たしている。それにもかかわらず、５年以上前に提出された73件の総合見直しの審議結果がいまだに出されていない現状を考えると、総合見直しの審議は遅延していると言わざるを得ない。また、「緊急性、合理性及び公共性について十分検討の上、真にやむを得ないと認められるものに限る」として審議される一部見直しも今回はゴルフ場以外なされていない。
農振法上規定されている農業振興地域内の農用地区域の変更手続である総合見直し及び一部見直しが機能していない現状は大いに危惧すべきものであり、市民生活や企業活動に大きな支障を来し、地域経済発展の阻害要因になっている。
ついては、農振除外を必要として提出された申請物件の速やかな審議と審議完了及び次回見直しの早期受付を行うよう配慮いただきたい。 |