陳情文書表

受理番号第119号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和4年7月21日 付託年月日令和4年9月30日
件名 パパループ地区内への防錆整備格納庫移設計画の即時撤回を求める陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨


 嘉手納基地では、住宅地に近接する通称「パパループ」地区付近からエンジン調整音等の地上騒音が昼夜を問わず鳴り響き、町中に排気ガスの悪臭を漂わせ平穏な日常生活に大きな悪影響を及ぼしている。嘉手納町議会は、再三にわたりパパループ使用の即刻禁止を求めているが、米軍の予算不足で整備格納庫が未着工であることを理由に現在も駐機場として使用されており、米軍は、整備格納庫の完成までの間、パパループを継続使用するとしている。このような中、令和4年5月25日、第18航空団司令官から嘉手納町長等に対し、現在は北側滑走路付近に設置されている防錆整備格納庫をパパループ内の住宅地側にある区画に規模を拡大し整備する予定であり、移設後はE3早期警戒管制機等の大型機にも対応した高さ約30メートルの施設整備を計画しているとの説明があった。当該施設は危険性や環境悪化のおそれがある工場に類する施設と推察される。施設に関する具体的情報はないものの、周辺環境へ多大な影響を与えかねない大規模施設をパパループ内の一角に新たに整備することは、町民へもたらされる基地被害の増大が容易に予想され、同地区の恒常的使用につながりかねず、いかなる理由があれ本移設計画は断じて容認できない。
 ついては、パパループ地区内への防錆整備格納庫の移設計画を即時撤回するよう配慮してもらいたい。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容


 県は、令和4年9月6日から14日にかけて、沖縄防衛局、外務省沖縄事務所、在沖米国総領事館及び在沖米空軍に対し、嘉手納飛行場内の通称パパループへの防錆整備格納庫移設計画を即時撤回すること等を強く要請したところです。
 また、知事は、令和4年9月28日に浜田防衛大臣と、10月3日に松野官房長官と、同月4日には林外務大臣と面談した際にも同計画の撤回を要請しました。
 各大臣からは「引き続き米側としっかりと協議する」、「現地司令官をはじめ、米国防総省にも計画の撤回を強く働きかけたい」旨の回答がありました。
 県としては、同格納庫の建設により地元の負担がこれ以上増加することがあってはならないと考えており、引き続き、嘉手納町と連携しながら、粘り強く取り組んでいきたいと考えております。