陳情文書表

受理番号第114号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和4年6月30日 付託年月日令和4年9月30日
件名 県有地である旧南部病院跡地の無償譲渡を求める陳情
提出者糸満市議会議長
金城 寛
要旨


 旧南部病院跡地及び糸満市社会福祉センターの土地は、琉球政府、日本政府、日本企業そして地主が一体となって沖縄振興に役立てる重要な用地として位置づけてきた歴史的意義のある資産である。復帰前後に沖縄進出を検討した松下電器産業株式会社が、経済環境の変化等の理由により沖縄進出を断念した際に、当時の糸満市長が先頭に立って無償譲渡を要望し、同社から「県民及び市民の福祉に役立つように」として本用地が県に無償譲渡されたものである。その後、県は南部の基幹病院として県立南部病院を整備、市は社会福祉センターを整備した。同病院民営化の際には、当時の市長が存続を要望するなど、歴代市長が市民全体の利益を増進するために大事にしてきた土地である。
 沖縄の本土復帰後50年の歩みの中で、交通・情報通信ネットワークの進化など環境が改善されるとともに、本用地に求められる役割も変動している。本市は、災害リスクが低く観光施設や国際物流ネットワークを活用した臨空・臨港型産業、広域・地域へのアクセス性に優れた本用地の特性を生かし、福祉政策、健康増進、交流及び地域をつなぎ、新たな交流を生む拠点としてリニューアルし、感染症や新たな技術革新に対応した産業基盤を構築することを目指している。
 ついては、県は、旧南部病院跡地である県有地を無償譲渡するよう配慮してもらいたい。