予算特別委員会



開会の日時、場所

 平成26年3月19日(水曜日)
 午前10時4分開会
 第7委員会室


出席委員

 委員長 比 嘉 京 子さん 

 副委員長 又 吉 清 義君  

 委   員 島 袋   大君  中 川 京 貴君 

新 垣 良 俊君  浦 崎 唯 昭君 

具 志 孝 助君  仲宗根   悟君 

崎 山 嗣 幸君  髙 嶺 善 伸君 

山 内 末 子さん 新 垣 清 涼君 

奥 平 一 夫君  上 原   章君 

前 島 明 男君  西 銘 純 恵さん

玉 城 ノブ子さん 當 間 盛 夫君 

嶺 井   光君


説明のため出席した者の職、氏名

 経済労働委員長  上 原   章君 

 文教厚生委員長  呉 屋   宏君 

 土木環境委員長  中 川 京 貴君
 

本日の委員会に付した事件

 1 予算調査報告書等について

 2 総括質疑の取り扱いについて 


○比嘉京子委員長 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 予算調査報告書等について及び総括質疑の取り扱いについてを議題といたします。
 各常任委員長からの予算調査報告書につきましては、予算議案の審査等に関する基本的事項に基づき、昨日、予算委員に配付しております。
 なお、予算調査報告書配付後に、経済労働委員長、文教厚生委員長及び土木環境委員長に対する質疑の通告がなされておりますので、まず初めに常任委員長の報告に対する質疑を行います。
 休憩いたします。

   (休憩中に、経済労働委員長、文教厚生委員長及び土木環境委員長が答弁席に着席)

○比嘉京子委員長 再開いたします。
 質疑に入ります前に、常任委員長への質疑時間について決定されておりませんので、質疑時間について休憩中に御協議願います。
 休憩いたします。

   (休憩中に、質疑時間等について協議)

○比嘉京子委員長 再開いたします。
 各常任委員長への質疑時間については、休憩中に御協議いたしましたとおり、答弁を含まず各委員1人10分とすることに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○比嘉京子委員長 異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 これより各常任委員長の報告に対する質疑を行います。
 髙嶺善伸委員。

○髙嶺善伸委員 予算特別委員会の改革で、今回は各常任委員会の所管の調査事項、予算等慎重に御審査いただきまして御苦労さまでした。別紙2を見ると、大変活発な質疑、答弁がなされたようで、これも一つの方法かなということで、結果を見て十分検証されることを期待したいと思います。
 きょうは、私は経済労働委員長と土木環境委員長のお二人に質疑をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 まず、今、県政の重要な課題は基地の負担軽減でありまして、経済労働委員会では、辺野古の埋立承認申請に関する質疑があったようです。辺野古の埋立承認申請に関する農林水産部の意見では、岩礁破砕やサンゴ礁の特別採捕については、沖縄県漁業調整規則に基づく知事許可が必要であるとしているが、漁業資源の維持などで問題がある場合には許可しない場合もあるのかという委員の質疑に対して、これまで不許可にしたという事例はないが、申請書が来た時点で審査をして、適正に判断していきたいと考えている。岩礁破砕許可については、申請書に漁業権者の同意書の添付が必要であり、漁業者の同意が得られなければ許可されないことになるという当局の答弁がございます。
 これについては、今後各自治体が持っている法定受託事務や自治事務が県政に与える影響もあれば、国に与える影響もございます。そういうことで、委員会での審査の内容を確認したいと思いますが、この漁業者の同意が得られなければ許可されないこととなると答弁したということが報告されていますが、この場合の知事の許認可権限というのは、法定受託事務であるのか、自治事務に当たるのか。あるいは、いずれの場合であっても県は許可しないという選択肢、そういう判断もできるということであったのか、御説明をいただきたいと思います。

○上原章経済労働委員長 お答えしたいと思います。
 委員会では、今髙嶺委員の質疑にあります知事の許認可権限が法定受託事務か、それとも自治事務に当たるのかという質疑はありませんでした。その中で、知事の許可については報告書にありますとおり、我々の審査としては、岩礁破砕によって地形の変化や環境の変化等が想定されるが、この行為が当該漁業権漁場で行われている漁業にどの程度影響を与えるかというところが、判断の基準になろうかと考えているという答弁でございました。

○髙嶺善伸委員 それでは、常任委員会としては、これまでも漁業調整規則であるとか、農林水産省関連の法令及び条例に基づく許認可問題等々が所管の調査事項になっているのですが、やはり県民が今一番注目している辺野古埋め立てに当たって、名護市が持っている権限の行使によって、危険性の除去あるいは基地の負担軽減がスムーズにいくのかどうか、非常に関心を持っているわけですね。そういうことで、所管する常任委員会では、名護市が協力しない場合はどうなるかということを考えたとき、知事は地元の理解が得られない移設案は事実上不可能だということをかねがね話しておられますので、常任委員会としても、このように許可あるいは不許可にするような自治事務、法定受託事務にあっても、やっぱりそういう選択肢があるのかどうかによって、今後県政にも大きな影響が私は出てくると思うのですよ。
 そういう意味では、担当部長も出ておられたし、委員の皆さんからいろんな質疑もあったと思いますが、別紙2の質疑、答弁の概要書だけではわからないのですよ。そういう意味で、その辺の重要な県政にかかわる地方自治の判断ですので、十分な審査ができたかどうなのか。それで、結果的に我々も常任委員会での審査の内容を判断した上で、予算特別委員会でこれから知事への要調査事項について総括質疑をするかどうか決めたいと思うのですよ。そういう意味では、常任委員会で十分な議論ができたのかどうかについて、もう一度御説明をお願いします。

○上原章経済労働委員長 今回はあくまでも新年度予算についての審査の中で、この漁業権に対する質疑があったと思います。ただ、今おっしゃるように常任委員会の中で、今後この辺野古の承認についての、埋め立ての可能、不可能についての審査はまた深めていきたいと思っております。

○髙嶺善伸委員 常任委員会の皆さんが、与えられた時間で予算議案を中心に十分な議論をされたということは評価しておりますが、もう少し、やっぱり知事にそういう自治事務、法定受託事務、あるいは国から見ると沖縄県も同じ地方自治体ですので、連携をして沖縄県が進むべき道、新たな沖縄振興でどう県と市町村が連携するかということでは、許認可権限をおのおの持って、国と対等な立場で地方自治を行おうとする場合は、もう少し連携が必要だなということで、今後、経済労働委員会が所管する自治事務についても、十分引き続き議論してもらいたいと思います。
 私は総務企画委員会でありましたけれども、やはり今後そういう意味では、地方自治法に基づく地方自治体の固有の事務が今後どう辺野古埋立問題に影響するのか、皆さんの議論で十分できなかった分も含めて、ぜひあしたは知事をお呼びして、総括質疑の中で、今後考えられる名護市の協力関係、そうでない場合、県政にどんな影響があるのかも含めて議論をしていきたいと思っております。
 御答弁ありがとうございました。
 次に、土木環境委員長にお伺いいたします。
 別紙2での報告は記載されておりませんでしたが、委員から自然環境保全費に関連して、要調査事項として辺野古の自然環境を保全できるかについて、知事の見解を求める必要があるということであります。これについては質疑、答弁の概要が報告書に記載されていませんので、どのような内容であったのかお聞かせください。まず、それから行きます。

○中川京貴土木環境委員長 ただいまの質疑について、1番目だけ答えたいと思います。
 土木環境委員会の要調査事項2件、ともに環境生活部関係の予算議案について質疑を3月14日に行いました。
 1点目の自然環境保全費に関連して、辺野古の自然環境を保全できるかという質疑がありまして、水質汚染防止対策、そして米軍基地騒音監視調査、航空機騒音調査、世界自然遺産登録、沖縄県版レッドデータブック改訂業務など、環境生活部における公害対策及び自然環境保全に係るさまざまな事業の内容について質疑を行った後、最後に、環境保全全般についていろいろな事業を挙げているが、辺野古埋立申請について環境生活部長は、生活環境及び自然環境の保全について懸念が払拭できないという意見が出ている、辺野古埋め立てが進行したときにその地域の環境は守れるのかというのが出ておりました。担当部長はどう思うかという質疑がありまして、これに対し、環境生活部長が、これまでの本会議同様、公有水面埋立法の手続における環境生活部の意見を答弁したところであります。もうこれは一般質問、代表質問、また百条委員会で答弁したとおりでありました。
 委員からは、埋立申請を承認した最高責任者である知事に対し、予算特別委員会で見解を求めたいと、要調査事項として上げてもらいたいということがありましたので、今回上げております。

○髙嶺善伸委員 大体質疑、答弁の概要はわかりました。
 そこで、環境生活部の件でありました生活環境及び自然環境の保全についての懸念が払拭できないという意見、これと、土木建築部長は公有水面埋立法の第4条第1項の各号に適合すると判断したわけでありますが、そういう意味では環境生活部長の質疑、答弁のやりとりにあわせて、土木環境部長からのコメントなり答弁、説明はなかったですか。

○中川京貴土木環境委員長 これも御承知のとおり、一貫してこれまでの百条委員会はもちろん、代表質問で土木建築部長が答弁したとおりでありました。

○髙嶺善伸委員 これに関しては、地元である名護市からもこの知事の承認、特に適合とした判断について照会文書が2度にわたって出されているのです。特に1度目の照会文書に対しては形式的な回答で、名護市が質問している内容に言及されていない。それで、2度目の細かい質問書を出しているのですよ。それに対してまだ回答していないのです。これはやっぱり環境生活部の懸念が払拭できないということについて、どのように審査をしたかということが重要な質問事項にはなっているのですが、県から回答がないということで、地元名護市としては非常に不安を抱えているのですよ。そういう意味では、名護市からこういう重要な意見照会があるが、これについてなぜ回答されていないのか。そういう類いの質疑、答弁等はなかったのですか。

○中川京貴土木環境委員長 委員会調査の中で、休憩もとりながらいろんな質疑が出たのは事実でありますが、しかしながら、その中でやはり予算に係るものに限定していただきたいということもあって、今のことについては答弁は出ていなかったと記憶しております。

○髙嶺善伸委員 私は、この7000億円余りの予算全般にわたって、行政、特に11市のスムーズな地方自治の推進というのは県政にも大きな影響がある。ましてや北部12市町村のかなめである名護市と沖縄県が絶えず協議をして、連携をして、同じ方向で県民福祉のために連携をとることは大事だなと、こう思っているのですよね。そういう意味では、ぜひ知事にも今後予想される名護市の対応によって、本当にこの事業がうまくいくのか、地方自治の権限は守れるのか、こういうことを引き続き土木環境委員会でも十分審査してもらいたい。今回、時間の制約もあって、もし知事の見解を求めない限り埋立承認申請の今後の円滑な推進に影響があるというのであれば、これは知事としてどのような判断をもって承認したのかということを聞きたいと思っているのですよ。今、委員長が報告されたことを踏まえても、なおかつ適合であったと、今後負担軽減につながるという埋立承認がどういう結果をもたらすのか、名護市の判断との関連性がありますので、これについては、ぜひあすの総括質疑で知事にその辺の見通し等についても伺いたいと思っております。質疑ではありません。

○比嘉京子委員長 新垣清涼委員。

○新垣清涼委員 まず最初に経済労働委員会関係ですが、委員長報告の中に、国際物流拠点産業集積地域に賃貸工場を整備することについての中で、電気自動車関係の機械部品製造業の誘致となっているが、具体的にどのような業種が何カ所―要するに進出希望の調査などをされていて、そういったことについての質疑あるいは説明があったかどうかお願いします。

○上原章経済労働委員長 せっかくの質疑だったのですけれども、今回の委員会での調査の中では、具体的な業種、また進出希望の企業数などに関する質疑はありませんでした。よろしくお願いします。

○新垣清涼委員 なぜかといいますと、県はいろいろと土地造成をしたりしているのですが、その土地造成をしてもなかなか売れないで、ずっと後年度に経済的な負担を負っていることが間々あるものですから、今回のこういった集積地域に賃貸工場を整備するのだけれども、本当にここに入る企業で希望している企業があるのか。そういうことが世間一般的にはあったとしても、実際にこの地域にというときに、やはり希望する企業があって整備するのであれば、整備してもすぐ稼働して県も経済的にペイできるというか、取り返すことができるはずだけれども、それがなくて大丈夫なのかという疑問があったものですから、これを質疑に入れさせてもらいました。何かありますか。

○上原章経済労働委員長 具体的な企業の数とか業種等の質疑はなかったのですけれども、この質疑の中で、今回建設予定の賃貸工場については、中国をマーケットにする大量生産の電気自動車企業ということです。ただ、組み立て等は中国でやると。そういった意味では、競争力に関する懸念はないのですけれども、今回沖縄で考えられているのは、非常に技術の高い基幹部品ということで、バッテリー・マネジメント・システムとか、またモーター、インバーターと、電気自動車の中でも心臓部と言われている部分を高い技術がある日本でやることが非常に重要ということで、付加価値の高い部分を中心に、今回沖縄の賃貸工場でやっていただくという考えがあるという答弁がありました。

○新垣清涼委員 マーケットとしてのそういった価値については、専門の皆さんが調査されているわけだからいいと思うのですが、実際に工場をつくったときに本当に入ってくれるのかという点で少し心配と疑問があったものですから、質疑させてもらいました。
 その次に、カジノを含む統合型リゾートの基本構想策定についてですけれども、これまで知事は県民合意が前提となるということを議会でも答弁されております。ところが、さきの委員会では12月17日の沖縄政策協議会で、県知事がそのことについても要請したということがありますけれども、それでは、県民との合意形成はいつ図られたのか、そういったことについても質疑や説明がありましたでしょうか。

○上原章経済労働委員長 カジノの取り組みについて、県民との合意形成に関連する質疑としては、現時点での県のカジノを含む統合リゾートに対する基本姿勢はどういう立場かとの質疑に対して、統合リゾートの導入に関しては、現在まだ法律で概要が示されていないことから、県としては国の法律の動向を注視しながら、導入に対しては県民のコンセンサスを前提に取り組んでいく考えであるという答弁がありました。
 また、その中で、住民合意をまだ得ていないにもかかわらず、知事が12月17日の沖縄政策協議会の場で、安倍総理にカジノを含む統合リゾートの候補地に沖縄を入れるよう要請したと述べている。住民合意が得られていない議論の途中で知事が手を挙げたことの意味は何かという質疑に対して、当局は、知事が沖縄政策協議会において統合型リゾートの候補地としての検討を要請したのは、多くの自治体が統合リゾートの導入に強い関心を示していることを受けて、沖縄県においても関心を持っていることを伝えるために行ったということです。沖縄県も統合リゾートの導入については関心を持っていることを示したということであり、導入については、県民のコンセンサスが前提ということは今後も変わらないという答弁でございました。

○新垣清涼委員 それで、これから合意形成に向けていろいろ計画されていると思うのですが、これまでの調査費などについても質疑や説明がありましたでしょうか。

○上原章経済労働委員長 今回、平成26年度の予算案として1742万7000円を計上されております。
 これまで使ってきた費用については、平成19年度から平成25年度までの総額として、6901万6000円という答弁でございました。

○新垣清涼委員 この費用は全国的にどの位置か、そういうやりとりもありましたか。

○上原章経済労働委員長 具体的に、全国の同じ調査ということで、北海道がIRの可能性調査として2000万円、それから大阪府が昨年度から継続事業として210万円、横浜市が次年度1000万円、長崎県が佐世保市と連携して運営費として320万円、千葉県が500万円という答弁がありました。

○新垣清涼委員 県民との合意形成もされないままに、沖縄県だけが突出した予算で取り組んで、これでいいのかという思いがしております。このことについては、またこれからも知事に問いただしていきたいと考えています。
 次に、文教厚生委員会関係ですが、待機児童解消についてですけれども、これまで多くの議員からも待機児童解消について、なぜできないのか、どうなっているのかということが取り上げられているわけですけれども、待機児童が解消されない理由、原因、そのことについての質疑、説明はありましたでしょうか。

○呉屋宏文教厚生委員長 ただいまの質疑について明確なお答えをしますと、ありませんでした。

○新垣清涼委員 やはり待機児童が―県が一生懸命取り組みをされていることは過去議会の中でも説明を受けているのですが、なかなか1000人単位で解消されていないということが、やはりその原因がどこにあるか。そこのところを当局も一生懸命取り組んでいると思うのですが、そういう原因をしっかりと究明して、そしてそれを解消する対策をしていかないと、市町村にげたを預けるのではなくて、やはりそこは県も一緒になってこういった取り組みをする必要があるのではないかということがありましたので、取り上げさせていただきました。引き続き議会でまた取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。

○比嘉京子委員長 以上で、各常任委員長の報告に対する質疑を終結いたします。
 各常任委員長の皆様、大変お疲れさまでした。
 どうぞ御退席ください。
 休憩いたします。

   (休憩中に、経済労働委員長、文教厚生委員長及び土木環境委員長退席。その後、事務局から要調査事項・特記事項について説明。)

○比嘉京子委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 要調査事項に関してこれから理事会を開きますが、協議については理事会に御一任願いたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○比嘉京子委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 要調査事項に関し、知事等の出席を求めるか否かについて理事会で協議するため、暫時休憩いたします。

   午前10時38分休憩
   午前11時58分再開

○比嘉京子委員長 再開いたします。
 理事会の協議の結果を御報告いたします。
 要調査事項に関し知事等の出席を求めることについては、慎重に協議した結果、理事会として知事の出席を求めることで意見の一致をいたしました。
 以上、報告いたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、質疑事項等について協議)

○比嘉京子委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 総括質疑の日における質疑事項等については、休憩中に協議したとおり決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○比嘉京子委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 次回は、明 3月20日 木曜日 午前10時から委員会を開き、知事に対する総括質疑を行います。
 本日の委員会は、これをもって散会します。

   午後0時1分散会


沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

委 員 長  比 嘉 京 子