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昭和53年(1978年) 第 2回 沖縄県議会(定例会)
第 8号 3月13日
第 8号 3月13日
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議 事 の 概 要
昭和53年3月13日(月曜日)
午後0時8分開議
日程第1 乙第22号議案(土木委員長報告)
日程第2 甲第15号議案から甲第21号議案まで(予算特別委員長報告)
午後0時34分散会
○副議長(崎浜盛永君) これより、本日の会議を開きます。
日程に入ります前に報告いたします。
3月9日の会議において設置された予算特別委員長から、同日の委員会において委員長に岸本安神君、副委員長に宮城健一君を選任したとの報告がありました。
○副議長(崎浜盛永君) 日程第1 乙第22号議案を議題といたします。
本案に関し、委員長の報告を求めます。
土木委員長。
〔土木委員長 島田哲男君登壇〕
○土木委員長(島田哲男君) ただいま議題となりました乙第22号議案について、土木委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本議案につきましては、3月11日に委員会を開き、当局から説明を徴し慎重に審査を行いました。
本議案は、県営古波蔵第2市街地住宅新築工事請負契約承認議案で、第1種住宅84戸、第2種住宅71戸、計155戸の高層建築で、延べ面積1万2028平方メートルの予定であります。
当該工事費のほとんどは52年度債務負担行為次年度支出となっておりますが、そのうち30%相当額が本年度予算で支出しなければならず、出納事務手続上3月中旬までに前金払いの支出負担行為を完了せしめ、工事の早期着工に当たらさなければならないとの理由で先議議案としての審議をお願いしているとの説明であります。
審査の過程において特に論議の対象となった点は、県営住宅に年間1万5000枚程度の畳の需要があるにもかかわらず、県内産イグサを材料とした畳を全く使用していないということは県の県内産品愛用運動に反するもので、地場産業、県内企業保護の行政姿勢が見られない。県内産建築資材の優先活用に当たっての県当局の行政指導のあり方が具体的、技術的面からの指導がなされていない等、県産品建築資材育成愛用の方向により積極的取り組みが必要であるとの土木行政の姿勢が問われました。
これに対し、県当局は、県営住宅使用の資材等については公営住宅の全国基準でその規格単価が決められていて、その基準に従わなければならない。畳についても検討しているところでありますが、本県の製品が良質で耐久性もあるとのことで、基準の単価アップを建設省に合議し要望しているところである。さらにまた、その他の建築資材にしても関係部局、関係団体、地元業者とも相連携し、県内産育成愛用に一段の努力を払い積極的に行政指導をしていきたいとの答弁がありました。
その他、いろいろ論議がなされたのであります。
なお、県営住宅建設計画は、那覇市、浦添市、北谷村砂辺、石垣市、平良市の地域を予定し、本年度契約224戸をし、新年度900戸を予定し予算消化の万全を期するとの当局の説明に対し、不況時の不振をあおっている県内建設業者のため、ぜひ100%の予算執行で景気浮揚に一段の努力を願いたいとの強い要請がありました。
以上、審査の概要でありますが、委員会においては全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
よろしく御審議のほどをお願い申し上げ、報告を終わります。
○副議長(崎浜盛永君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 質疑なしと認めます。これをもって質疑を終結いたします。
これより、乙第22号議案を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、委員長の報告のとおり決することに御
異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 御異議なしと認めます。
よって、乙第22号議案は、委員長の報告のとおり可決されました。
○副議長(崎浜盛永君) 日程第2 甲第15号議案から甲第21号議案までを議題といたします。
各議案に関し、委員長の報告を求めます。
予算特別委員長。
〔予算特別委員長 岸本安神君登壇〕
○予算特別委員長(岸本安神君) ただいま議題となりました甲第15号議案から甲第21号議案までの補正予算関係議案7件につきまして、予算特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
これらの議案の審査に当たりましては、関係部局長から説明を聴取し慎重に審議いたしました。
まず、補正予算の概要を申し上げます。
一般会計におきましては、中小企業金融の円滑化対策、市町村振興対策、新設高等学校の用地取得費の追加及び緊急必要な事務事業費の追加などの所要経費として総額35億7509万2000円を追加計上するもので、その財源は、国庫支出金の内示減に伴う16億8940万4000円の減がありますが、財産収入、県債及び諸収入の歳入増でもって充てようとするものであります。
特別会計、企業会計におきましては、それぞれ事業費や貸付金の増額などのため、所要の予算措置を講ずるためのものであります。
次に、主なる質疑についてその概要を申し上げます。
まず、国庫支出金の減についての質疑がなされましたが、中でも福祉医療関係の障害児保護措置費、医療措置費、結核医療費、保育所建設事業費に係る国庫支出金が大幅に減になっているが、その理由は何かとの質疑がありました。
これに対し、障害児童保護措置費では、民間児童福祉施設への措置児童が、医療措置費では精神障害者の措置入院者が、結核医療費では患者がそれぞれ当初予定より減少したためであり、また保育所建設事業費については、31カ所の予定が再三の要求にもかかわらず結局25カ所しか認められなかったがためによる旨の答弁がありました。
また、農林水産関係でも、諸事業費に係る国庫支出金の減について質疑がなされましたが、事業所数の減及び規模の縮小によるものや、受け入れ体制が十分でなかったため等による減である旨の答弁がありました。
次に、リゾート開発公社及び観光開発公社につきまして、両公社は毎年運営面で赤字を出し、県はこれまで多額の投資をしているが、将来立ち直る見通しがあるか、また県は統合を進めているというが、その時期はいつごろになるかとの質疑がありました。
これに対し、統合については、最終的には両公社の理事会で決定することになるが、県はこれまで多額の金を出しているので統合をさせたい。その時期は、早ければ来年の4月ごろを目途にしているという趣旨の答弁があったのであります。
それから市町村振興資金について、市町村に対する貸付限度額の引き上げや、貸付利子の引き下げを考えていないかなどの質疑がありましたが、当面は資金量の増額を図るのが主眼であるが、今後財政状況を見ながら貸付額の増額や、貸付条件の緩和などを検討していきたい旨の答弁がありました。
以上のほか、教職員関係給与や人件費が高い理由とその改善策、石垣島のパインジュース工場の建設問題、県税、特に自動車税の徴収状況、県有財産の管理運用問題、糸満市にある県立水産高等学校用地取得問題や、病院事業会計への資金繰り入れ問題などのほか、種々県政について質疑がなされ、それぞれ答弁がなされました。
以上が、本委員会における質疑の概要であります。
次に、補正関係議案7件について採決の結果を申し上げます。
甲第16号議案昭和52年度沖縄県訓練飛行場特別会計補正予算を除く6議案につきましては、それぞれ全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定されました。
甲第16号議案につきましては、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、甲第15号議案の一般会計補正予算につきましては、お手元に配付してあります附帯決議を付することになりました。
以上が、委員会における審査の経過とその結果でございます。
よろしく御審議の上、御可決されますようお願い申し上げまして、御報告を終わります。
○副議長(崎浜盛永君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 質疑なしと認めます。
これをもって質疑を終結いたします。
休憩いたします。
午後0時21分休憩
午後0時22分再開
○副議長(崎浜盛永君) 再開いたします。
これより、甲第16号議案を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は、原案可決であります。
お諮りいたします。
本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○副議長(崎浜盛永君) 起立多数であります。
よって、甲第16号議案は、委員長の報告のとおり可決されました。
○副議長(崎浜盛永君) 次に、甲第15号議案及び甲第17号議案から甲第21号議案までの6件を一括して採決いたします。
お諮りいたします。
ただいまの議案6件は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 御異議なしと認めます。
よって、甲第15号議案及び甲第17号議案から甲第21号議案までは、原案のとおり可決されました。
○副議長(崎浜盛永君) 次に、お諮りいたします。
先ほど、田場盛徳君外44人から、議員提出議案第2号米国国防長官の在沖米軍の朝鮮半島出撃の発言等に関する抗議決議が提出されました。
よって、この際これを日程に追加し、議題といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 御異議なしと認めます。
よって、この際議員提出議案第2号米国国防長官の在沖米軍の朝鮮半島出撃の発言等に関する抗議決議を日程に追加し、議題とすることに決定いたしました。
○副議長(崎浜盛永君) 議員提出議案第2号 米国国防長官の在沖米軍の朝鮮半島出撃の発言等に関する抗議決議を議題といたします。
提出者から、提案理由の説明を求めます。
田場盛徳君。
〔田場盛徳君登壇〕
○田場盛徳君 休憩願います。
○副議長(崎浜盛永君) 休憩いたします。
午後0時24分休憩
午後0時25分再開
○副議長(崎浜盛永君) 再開いたします。
○田場盛徳君 ただいま議題となりました議員提出議案第2号について、提出者を代表して提案理由の説明をいたします。
沖縄基地は、ベトナム戦争終了後も戦車道の建設やハリア機の垂直離着陸訓練や、入砂島における空対地射爆演習等に見られるように、その機能がますます強化され、演習の強化によって県民に著しく被害を与えております。
本県議会は、復帰後から今日まで基地から発生した諸問題について28回にわたって日米両政府や米軍に対して抗議を行ってきたところでありますが、基地や演習による被害は一向に解消されていないことはまことに遺憾であり、絶対に容認することはできないものであります。
時あたかもブラウン米国防長官は、米議会下院外務委員会において、韓国が北朝鮮の攻撃を受けた場合、沖縄駐留の米海兵隊を2日以内に韓国に投入するとの発言をしております。これは沖縄基地の有事即応性を改めて確認したものであり、かかる事態が起これば直ちに沖縄基地に対する報復攻撃を受けるおそれがあり、県民は大きなショックを受け不安を覚えています。
朝鮮半島の緊張状態がある今日、沖縄基地が朝鮮半島の軍事紛争の出撃基地となれば、われわれ県民が再び危険な戦争に巻き込まれるおそれがあり、報復爆撃等によって犠牲を強いられることになりかねません。戦後33年を経た今日でも、県民は悪夢のような沖縄戦の惨状をいまだに忘れ去ることはできません。県民がひとしく願っていることは、平和な沖縄であり、戦争は絶対反対だということであります。
最近、5・15合意メモと呼ばれる米軍基地の使用条件等を決めた日米合意文書についての内容が報道されていますが、日米両政府は、県の要請に対しても公表しないことになっているという理由でいまだに公表をいたしておりません。
沖縄基地が直接出撃基地として位置づけられており、米軍の恣意のまま自由使用されかねない現状から、県民を盲にして日米で合意した5・15合意メモの全文公表は直接被害を受ける県民の立場からぜひ実現させなければなりません。
ブラウン米国防長官発言の背景やその意図、及び県民に被害を与えている米軍演習の強化に対し、断腸の思いを禁じ得ないものがあります。われわれは、県民を無視し、日米両政府が秘密裏に合意し、沖縄基地を直接出撃基地として位置づけ、県民を再び死の恐怖に陥れようとする意図に対して怒りを込めて抗議するものであります。
以上、提案理由の概要を申し上げましたが、本案を提出するに当たりましては各派交渉会において各派から意見の開陳があり、調整の結果、全会一致で提案すべきものとの合意に達し、本案を提出した次第であります。
以下、案文を朗読して趣旨説明にかえさせていただきたいと思います。
〔米国国防長官の在沖米軍の朝鮮半島出撃の発言等に関する抗議決議朗読〕
以上で、提案理由の説明を終わりますが、慎重審議の上、御賛同賜わりますようよろしくお願い申し上げます。
なお、代表団派遣等については、引き続き議会運営委員会等で御検討くださるよう要望申し上げます。
○副議長(崎浜盛永君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 質疑なしと認めます。
これをもって質疑を終結いたします。
この際、お諮りいたします。
ただいま議題となっております議員提出議案第2号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 御異議なしと認めます。
よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
○副議長(崎浜盛永君) これより、議員提出議案第2号米国国防長官の在沖米軍の朝鮮半島出撃の発言等に関する抗議決議を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 御異議なしと認めます。
よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○副議長(崎浜盛永君) ただいま可決されました議員提出議案第2号の決議については、提案理由説明の際提出者から、本決議の趣旨を関係要路に要請するための議員派遣については、さらに議会運営委員会において協議してもらいたいとの要望がありましたので、議長においてしかるべき措置をとるようにいたします。
○副議長(崎浜盛永君) この際、お諮りいたします。
委員会審査及び議案整理のため、明14日から3月26日までの13日間休会といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(崎浜盛永君) 御異議なしと認めます。
よって、明14日から3月26日まで13日間休会とすることに決定いたしました。
○副議長(崎浜盛永君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
次会は、3月27日定刻より会議を開きます。
議事日程は、決定次第通知いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午後0時34分散会
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