昭和49年(1974年) 第 3回 沖縄県議会(臨時会)
第 1号 7月25日
第 1号  7月25日
 

議 事 の 概 要
昭和49年7月25日(木曜日)
午前10時7分開会
日程第 1 会議録署名議員の指名
日程第 2 会期の決定
日程第 3 甲第1号議案、甲第2号議案及び乙第1号議案から乙第20号議案まで(知事説明、質疑)
日程追加 米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議
日程追加 陳情3件
午前10時30分散会

○議長(平良幸市君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 今期臨時会の会議録署名議員は、会議規則第114条の規定により
   31番 大 城 真 順 君 及び
   32番 森 田 孟 松 君
を指名いたします。
○議長(平良幸市君) 日程第2 会期の決定を議題といたします。
 おはかりいたします。
 今期臨時会の会期は、本日から7月27日までの3日間といたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、会期は、本日から7月27日までの3日間と決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第3 甲第1号議案、甲第2号議案及び乙第1号議案から乙第20号議案までを議題といたします。
 知事から提案理由の説明を求めます。
 屋良知事。
   〔知事 屋良朝苗君登壇〕
○知事(屋良朝苗君) 昭和49年第3回沖縄県議会(臨時会)の開催に当たり、提出いたしました議案について、その概要を御説明申し上げます。
 今回の議会に提出いたしました議案は、予算関係議案が甲第1号議案及び甲第2号議案の2件、工事請負契約等についての承認案件が乙第1号議案から乙第20号議案までの20件で、計22件となっております。
 まず甲第1号議案及び甲第2号議案の昭和49年度補正予算関係議案について御説明申し上げます。
 今回の予算補正は、当初一般会計予算に計上しておりました救急医療センター建設費を病院事業会計予算へ移しかえるため、それぞれの予算を補正することにいたしました。
 救急医療センター建設につきましては、当初、地域医療総合センター建設としての構想で一般会計予算へ計上したものでありますが、その後、執行の段階で種々検討した結果、当初予算で計画した建設規模を変更する必要が生じたこと及び規模の拡大等に伴う財源措置についても、本来の病院事業施設整備と合わせて、那覇に救急医療センターを建設したほうが執行上も円滑に実施できるものとして、病院事業会計へ移しかえることにいたしました。またこの建設事業は、工期が300日を越すため緊急に補正する必要がありますので、今議会に提出した次第であります。
 以上申し述べました理由により予算の補正を行ないました結果、今回の一般会計予算の補正額は3億1751万2000円の減額となり、即決予算額の1105億5600万から差し引きますと、改予算額は1102億3848万8000円となります。
 また病院事業会計予算の補正は、収益的支出において2869万9000円及び資本的収入支出において10億7758万2000円、計11億628万1000円の追加となります。
 この財源といたしましては
  国庫補助金         2億2576万2000円
  企業債など借り入れ    7億4412万1000円
  一般会計から繰り入れ  1億3639万8000円
を充てることといたしました。
 次に、承認案件について御説明申し上げます。
 乙第1号議案は、糸満漁港岸壁工事請負契約の締結に当たり、国の補助金交付決定通知が昭和49年3月28日になされ、繰り延べ事業として昭和49年度へ繰り越されましたが、昭和49年度分の事業もあることから、年度内完成をはかる上で早急に着工する必要があり、また議会を招集するいとまがなかったためやむを得ず地方自治法第179条第1項の規定により専決処分をし、地方自治法第179条第3項の規定に基づき、これを承認していただくものであります。
 乙第2号議案から乙第20号議案については、いずれも工事請負契約の締結について地方自治法第96条第1項の規定により議会の承認をいただくものであります。
 以上今回提出いたしました議案について御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 以上議案についての提出説明はこれで終わりたいと思いますが、一言申し上げておきたいと思います。
 前議会においても御指摘がありましたCTS関連の問題につきまして、一言御報告申し上げ御理解をいただきたいと存じます。
 この問題については、現時点においては非常に混乱しておりまして、平静、適切に理解を求め判断をしていくことは困難でありますので、引き続き多くの人々や専門家等の協力を得て検討し、慎重に判断してまいりたいと存じまして結論をしばらく留保いたしました次第でございます。
 この問題については、あくまでも県民福祉をそこなうことのないよう最善を尽くしてまいりたいと思います。
 議員各位におかれましても、今後御理解の上、御協力を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております甲第1号議案、甲第2号議案及び乙第1号議案から乙第20号議案までは、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
○議長(平良幸市君) 休憩いたします。
   午前10時16分休憩
   午前10時17分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
 この際、おはかりいたします。
 本日、吉田光正君外7人から提出された米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議は、緊急を要しますので、急施事件と認め、この際日程に追加し、審議することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議は急施事件と認め、日程に追加し、審議することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 議員提出議案第1号 米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を求めます。
 吉田光正君。
   〔吉田光正君登壇〕
○吉田光正君 休憩願います。
○議長(平良幸市君) 休憩いたします。
   午前10時18分休憩
   午前10時19分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
○吉田光正君 ただいま急施事件として認定の上、追加議題となりました議員提出議案第1号米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議について、提出者一同を代表いたしまして提案理由を御説明申し上げます。
 去る7月10日、午後5時半から6時ごろにかけて伊江村射爆場内で米兵による日本青年狙撃事件が発生いたしました。この事件は県民全体が怒り心頭に発するできごとであり、人権上重大な問題でありますので、各派においても事件発生後いち早く伊江村に渡り独自の調査を行ってまいりました。また議会としても積極的に取り組む機運の盛り上がりで13日には各派交渉会をもち、さらに15日には議会運営委員会で調査団の派遣を決定いたしました次第でございます。
 17日に派遣された調査団は、伊江村役場で同村の助役及び副議長から事件のいきさつと村当局のこれまでとってきた措置等について説明を聴取いたしました。そのあと演習の合い間を縫って演習場から着弾地域まで立ち入り、被害者の父親の山城守安さん立ち会いのもとで現場の実情と事件発生のいきさつをつぶさに調査いたしました。その結果、伊江村民の意向に沿って演習場の即時撤去等を関係機関に強く要求すべく本案を提出した次第でございます。
 事件の概要につきましては決議文を朗読することによってこれにかえたいと思います。
 決議文を朗読いたします。
   〔米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議朗読〕
 以上提出理由の御説明を終わりますが、慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 なお本件につきましては、その趣旨の実現方を関係要路に要請するため議会代表を派遣する必要があると存じますので、議長においてしかるべき措置をとってもらうようお願い申し上げまして説明を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 おはかりいたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第1号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) これより議員提出議案第1号米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議議決を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) ただいま可決されました決議については、その提案理由説明の際、提出者から同決議の趣旨を関係要路に要請するため議員を派遣してもらいたいとの要望がありました。
 よって、おはかりいたします。
 ただいま可決されました決議の趣旨を関係要路に要請するため、議員を東京都に派遣することとし、その期間、人数及び人選は議長に一任することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 次に、ただいま米兵による日本青年狙撃事件に関する抗議決議が可決されたことに伴い、これに関連のある陳情で現在議会に提出されているものを処理する必要があります。
 よって、おはかりいたします。
 伊江島おける米兵発砲事件ん関する陳情、山城安次君狙撃事件に関する陳情及び山城安治君狙撃事件に関する陳情の3件は緊急を要しますので、急施事件と認め、この際日程に追加し、審議することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、陳情第182号伊江島における米兵発砲事件に関する陳情、陳情第183号山城安次君狙撃事件に関する陳情及び陳情第184号山城安次君狙撃事件に関する陳情は、急施事件と認め、日程に追加し、審議することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 陳情第182号から第184号までを議題といたします。
 おはかりいたします。
 ただいま議題となっております陳情3件については、会議規則第87条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの陳情3件については、会議規則第87条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの陳情3件については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) これより陳情第182号から第184号までを採決いたします。
 おはかりいたします。
 各陳情は、採択することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。 
 よって、陳情第182号から第184号までは採択することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 次に、現在大きな社会問題とされている基地従業員の大量解雇問題については、早急に対処する必要があります。
 よって、同問題と関連のある陳情で議会に提出されている第3次大量解雇撤回要求に関する陳情及び軍関係労働者の大量解雇撤回に関する陳情は緊急を要しますので、急施事件と認め、今期臨時会に付議いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
○議長(平良幸市君) ただいま急施事件と認め、今期臨時会に付議することに決定いたしました陳情第185号第3次大量解雇撤回要求に関する陳情及び陳情186号軍関係労働者の大量解雇撤回に関する陳情は、経済労働渉外委員会に付託いたします。
 ここでおはかりいたします。
 委員会審査のため、明7月26日は休会といたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、明7月26日は休会とすることに決定いたしました。以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 次会は、7月27日定刻より会議を開きます。
 議事日程は、決定次第通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
   午前10時30分散会

 
19740301000010