平成20年(2008年) 第 4回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 12月10日
吉田 勝廣
 

 ラストダンスは私にというあれもありますので。
 質問をいたす前に、11月28日の本会議でこの議会は休憩いたしました。
 国会等々で議会が寝るというのはよっぽどでないと寝ないということがありました。そのときには、私もよく共産党は議会に出席をして議論の府だということで議論をして、議論を闘わせたことを覚えております。
 そういう意味で、議長と副議長に、寝るときはぜひ二、三時間でお願いしたいなと、10時間はちょっと多過ぎる。そう思いましたので、ぜひお願いしたいと思います。
 質問いたします。
 「この国には何でもある。だが希望がない。」と村上龍の小説の中の少年は言い放っています。
 世の中は、派遣、契約切れ、内定どめなど、まず非正規雇用者、不安定雇用関係からリストラ、首切りと、若い人たちが師走の町に放り出されております。そして、やがて正社員までリストラのあらしは吹き荒れようとしております。
 しかし、この国の政府や政治の動きは鈍く、どうしたんだろう、非常に歯がゆく思います。その間にも不況は深刻化し、来年の2月、3月にかけては大量のリストラが予定されており、GDPも下降し続けております。それと比例するかのように、内閣の支持率も下降し続けております。当然のことだと思います。
 不幸なことに、この国のかじ取りがそのことに気がついていないのが、また最大の不幸と言えるのではないのでしょうか。野党と言われる政権に近い政党も、有効な手段を打ち出していない。解散ありきの方針だけだと思えてなりません。
 組織された唯一の働く者の味方、よりどころの労働組合も自己防衛が先行し、連帯と連帯感という言葉をどこかに置き忘れてしまっているのではないだろうかと危惧するものであります。労働組合は、こうした不安定雇用関係の労働者と連帯して立ち上がることが本当にできるでしょうか。期待はしております。こうしたときだからこそ、労働組合の存在価値が問われていると私は思います。
 こうした社会病理が少年等の犯罪及びうつ病等の自殺に端的にあられているのではないかと危惧するものであります。しかしこうした状況の中で、使い捨ては許されないとして、若者が労働組合を組織をしたり、ネット等で緩やかな連帯が少しずつ拡大していることに希望が見えてきますし、また、若者が人と人とのつながりが世の中を変えていく力を持つことを感じ始めたことにも心強さを感じております。
 そして政党も公明党が与党の立場から、共産党は野党の立場から、派遣・契約労働者に対する支援、対策を鋭く政府に迫っていることに拍手を送りたいものであります。
 こうした動きに触発をされ、政府も全政党も早急な対策を取り組むことを期待するものであります。
 きょうは「世界人権デー」。私たちは、「世界人権デー」の中のあの文章を常に頭の中に刻み込みながら、人権とは何か、常に思い返し原点に戻ることも大切ではないだろうかと思います。
 きょうはまた、日本の学者がノーベル賞を受賞するうれしい日でもあります。3人の学者は、それぞれ若い人たちへのメッセージとして、発見することを楽しみとしなさい、自然を見て自然に学べとエールを送っております。日本の若者がこのメッセージをどう受けとめるのか楽しみであります。
 また、私たちは選挙のときに、あるいはいろんなところで、若者に夢と希望を、高齢者には安らぎをと、だれでも一度は口にしたはずであります。私も政治家の端くれとして、自分の言葉に責任を持ちたいものだと思っております。
 以下、質問いたします。
 1、世界的な金融危機と株価急落及び円高の影響で国内経済は景気後退が続いております。その結果、企業倒産、リストラ、採用予定者の取り消しなどが相次いでおります。こうした景気後退が県内の実体経済に大きな影響を与えております。
 そこで伺います。
 (1)、県民生活への影響について。
 ア、企業倒産件数。
 イ、解雇者数。
 ウ、非正規雇用者の状況。
 エ、採用予定者の取り消し件数。
 オ、失業率の推移。
 カ、有効求人倍率。
 キ、物価指数。
 ク、消費指数。
 ケ、現金給与総額。
 コ、破産宣告。
 サ、ホテル建設等の中止及び凍結。
 シ、企業の撤退。
 (2)、生活保護について。
 ア、生活保護の相談、受理、決定件数及び受給額の現況について、九州と比較してどうか。またその対策をどのように考えているか。
 (3)、経済・財政について。
 ア、税収減は避けられないと判断するがどのように分析しているか。
 イ、県内総生産をどのように予測しているか。
 ウ、産業別総生産の推移について。
 エ、分配県民所得をどのように分析しているか。
 オ、今後の移(輸)出入の推移と経常収支の推移をどう見ているか。
 カ、公的支出の構成比の推移を今後どのように予測しているか。
 (4)、国保について。
 ア、滞納世帯数と保険証未交付世帯の現状と対策について伺います。
 2、高齢者の年金について。
 (1)、年金受給額、介護保険料は幾らか。
 (2)、無年金者の現状と対策はどうなっているか。
 3、母子、父子家庭の支援について。
 (1)、子育てと仕事が両立できるように、保育所、公営住宅等への優先入居などの支援策はどうなっているか。
 (2)、母子、父子家庭の経済自立を図るための就業支援はどうなっているか。
 4、北部振興について。
 (1)、北部振興事業の成果と実績をまとめる必要があると考えるがどうか。
 (2)、北部振興の継続について県はどのように判断しているか。
 5、雇用について。
 (1)、雇用4万人、失業率本土並み(4%)を目標に雇用対策を進めているが、目標年次までに可能かどうか伺います。
 6、訪米について。
 (1)、知事は訪米で何を中心にして訴えるか伺います。
 以上であります。

 
20080406110010