平成12年(2000年) 第 4回 沖縄県議会(定例会)
第 5号 12月12日
福祉保健部長(平良健康)
 

 新那覇病院(高度多機能病院)建設に伴う南部病院の機能再編成問題についての御質問でございます。
 まず、県立南部病院の診療部門及び救急業務を全廃するのかとの御質問、それから一部残すのか、現状維持するのか、3つの御質問につきまして一括してお答えいたします。
 高度多機能病院につきましては、人口の集中する南部保健医療圏において県立病院に求められる役割及び医療ニーズを総合的に把握しつつ、これらのニーズに十分にこたえられる新たな機能を持つ病院として整備することとしております。
 このことから、同一医療圏にあります県立南部病院、県立那覇病院の両方でございますが、これまで果たしてきた救急業務等の医療機能を維持することを基本として、多発する交通事故や脳血管障害等に対応する新たに求められる医学的リハビリテーション機能の実施の可能性につきまして、県民各層の代表者で構成する「地域医療を支援する高度で多機能な病院検討委員会」におきましてただいま検討しているところでございます。引き続き検討作業中でございます。
 次に、高度多機能病院の病床をふやすことにより県立南部病院の病床は減少するのかという御質問、それから現在の県立那覇病院の病床数と改築後の新那覇病院の病床数についての御質問、それから医師と看護婦の定数減にならないのかについての御質問でございますが、一括してお答えいたします。
 高度多機能病院の病床数は、南部保健医療圏域内の県立病院の病床数の枠内で行う必要があることから、南部保健医療圏において県立病院に求められる役割、それから新しい医療ニーズ等を把握しながら現在の県立那覇病院の病床数434床でございますが、これを基本としまして今後「地域医療を支援する高度で多機能な病院検討委員会」で検討していきたいと考えております。
 また、定数につきましては、県立病院全体としての定数枠があることを勘案しながら、南部保健医療圏で県立病院に求められる必要な医療機能などを把握した上で対応していくこととしております。
 次に、県立那覇病院と県立南部病院の対象人口についての御質問にお答えいたします。
 医療法に基づく保健医療計画においては、南部保健医療圏の人口等を勘案して、南部保健医療圏内の全体の病院における必要病床数を算定することになっていることから個別の病院の対象人口としては設定されておりませんが、県立那覇病院と県立南部病院については一体となってこの南部保健医療圏内の地域住民に対して公的な医療の提供を担うということになっております。
 なお、平成11年度の県立那覇病院の外来患者の市町村別内訳を見ますと、那覇市内の患者が75.6%で最も多く、県立南部病院の外来患者につきましては、糸満市内の患者が80.6%を占めているというふうな統計がございます。

 
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