前発言
平成12年(2000年) 第 2回 沖縄県議会(定例会)
第 5号 7月 7日
知事(稲嶺惠一)
次発言
★ここをクリックすると、この日の発言が全て表示されます。★
外間盛善議員の御質問にお答えいたします。
最初は、漫湖周辺の環境問題について、最近の漫湖周辺は陸地化や水鳥の減少等環境に著しい変化が起きてきているが、その対策と展望を聞かせてほしいとのお尋ねでございます。
漫湖に飛来する水鳥については、これまで県の鳥獣保護員を活用し定期的に飛来数調査を実施しておりますが、平成3年から11年にかけて年間で最も飛来数が多い日の記録を見ると、若干の変動はありますが約1000羽前後で推移してきております。
しかし、昭和52年ごろと比較しますと確認した種類は132種から70種に減少しており、このことは世界的な水鳥の減少傾向や漫湖の陸地化等による環境変化も影響していると思われます。
今後は、飛来野鳥の採餌、休息場所等も含め漫湖干潟においてえさとなる生物相、さらに水質、土壌、植生等の現況を踏まえ、「漫湖鳥獣保護区保全連絡協議会」等においてマングローブの適正分布や漫湖の望ましいあり方を協議し、ラムサール条約登録湿地にふさわしい漫湖の保全に努めてまいりたいと思います。
次に、基地問題についてのうち、米軍基地と自衛隊基地はどこがどう違うのか、相違点を明らかにしてほしいとのお尋ねでございます。
我が国に駐留する合衆国軍隊は、日米安全保障条約第6条に基づき、日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため我が国に駐留しており、同条に基づき本県には38施設、約2万3000ヘクタールの米軍提供施設が置かれております。
一方、自衛隊は自衛隊法第3条で、我が国の平和と独立を守り、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるとされており、災害時における派遣活動、不発弾処理、緊急患者の搬送なども任務としております。その任務を果たすため自衛隊施設が置かれており、本県には35施設、約640ヘクタールの自衛隊施設があります。
同じく基地問題について、1つは、基地にまつわる国の特別予算は自衛隊基地の所在市町村には配慮が足りないように思われるがどうか、次に南部や離島、先島にもそれなりの国の特別予算の配慮や振興策が必要と思われるが、県は国に対し要請すべきだと思われるがどうかと、2つの御質問に一括してお答えいたします。
御承知のように、自衛隊基地を含む基地所在市町村においては基地交付金等の基地関連収入があり、また米軍基地所在市町村においてはいわゆる島田懇談会事業が実施されております。
島田懇談会事業は、米軍基地が所在することによる閉塞感を緩和するために市町村の経済を活性化するとともに、近隣市町村も含めた広域的な経済振興策を図ること等を目的として行われている事業であります。
米軍基地のない南部地域や離島、先島地域を含めた振興策につきましては、それぞれの地域特性を生かした役割、機能を発揮して個性豊かな活力ある地域社会の形成と特色ある産業の振興が図られるようこれまで以上に新たな沖縄振興計画の中で圏域別振興策について検討し、国に要請していきたいと考えております。
なお、その他の御質問につきましては関係部局長等から答弁させます。
前発言
次発言
20000205040030