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平成10年(1998年) 第 7回 沖縄県議会(定例会)
第 3号 12月16日
第 3号 12月16日
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議 事 の 概 要
平成10年12月16日(水曜日)
午前10時1分開議
日程第1 代表質問
1 嘉数昇明君(自民党)
2 金城繁正君(新世会)
3 島田 力君(社民・護憲)
4 大城一馬君(社大党)
5 新垣米子君(共産党)
6 下地 学君(結の会)
7 新垣哲司君(新進沖縄)
8 髙良政彦君(公明党)
午後6時1分散会
〇議長(友寄信助君) 日程第1 代表質問を行います。
質問の通告がありますので、順次発言を許します。
嘉数昇明君。
〔嘉数昇明君登壇〕
〇嘉数昇明君 おはようございます。
代表質問の初日、きのうの雨も上がりましてさわやかな朝を迎えました。まさに「稲嶺晴れ」ではないかと思います。いかがでございますか。
では、代表質問に入ります。
本日、ここに1998年を締めくくる沖縄県議会12月定例会の代表質問のトップバッターとして、自由民主党を代表して新しく県知事に御就任されました稲嶺惠一知事に、県政運営の基本的事項について代表質問をする機会を得たことをまことにうれしく思います。
まず最初に、稲嶺新知事には、質問に先駆けまして真っ先に御就任おめでとうございますと申し上げ、満腔の祝意を表したいと思います。
稲嶺新知事は、本土復帰後5代目の知事となりますが、沖縄の20世紀を立派に締めくくり、21世紀初代の沖縄県知事として激動の世紀の世がわりを象徴する4年間の県政のかじ取りの重責を担うことになるわけであります。
県政奪還、稲嶺知事誕生のため最善を尽くしてきた者の一人としまして、稲嶺知事が厳しい激務の中でもまず健康を保持し県民のためよい仕事ができますよう、私ども自民党県連を挙げて稲嶺県政与党第1党として他の与党会派とも連携を図りながらしっかり支えていきたいということを申し上げておきたいと思います。
次に、顧みまして本年度最大最後の政治決戦となりました県知事選挙、11月15日に県政の主役交代の劇的なドラマが演じられました。2カ月余の超短期決戦の中で新人の稲嶺さんが3万7000票余の地すべり的な大差をもって、2期8年の絶対優位と見られていた現職知事の大田さんに勝利したことにより大田県政が幕を閉じ、稲嶺新県政が県民の大きな期待を担って力強くスタートしたのであります。大田前知事には、大変御苦労さまでしたと申し上げたいと思います。
選挙の結果、勝者、敗者それぞれとも深い思いがあると思いますが、稲嶺知事御自身は何が勝因だったと考えておられますか。
また県民、有権者が稲嶺知事に期待したものは何だったと受けとめておられますか、御所見をお伺いいたします。
第3点、稲嶺知事は、選挙中はもちろん一昨日の就任あいさつの中でも、「私は、夢と希望、信頼、思いやり、そして確実な実行力を基本姿勢として、県民の気持ちを酌み、県民の期待をしっかりと受けとめることのできる県政を確立します。」と力強く述べられました。
稲嶺知事の人柄、人生観、社会背景のにじみ出た表現と拝察しておりますが、県政運営の基本姿勢として夢と希望、信頼、思いやり、確実な実行力の4つのキーワードを据えた知事の発想の原点は何でしょうか。県政運営のバックボーンとなるその考え方について御説明をいただきたいと思います。
第4点、稲嶺知事は、県知事選挙出馬の最大の理由として、「戦争の悲劇を嘆くだけではなく、繰り返さないために、また、沖縄問題を解釈するためではなく、解決するために、そして、沖縄県民の夢や希望を語るだけではなく、実現するために」と繰り返し強調し、学者知事大田さんとの違いをアピールしてこられました。
さらに、県政の最高責任者として必要なときには泥もかぶるとの沖縄に生きる政治家としての不退転の責任感を表明されました。それが多くの県民の共感と支持を得たものと考えます。今後もそのような決意を県政運営に当たって堅持していくことが大事だと思いますが、知事の御所見を賜りたいと思います。
第5点、稲嶺知事は選挙戦中、深刻化している県経済不況、雇用状況を前県政の対応に起因した「県政不況」であるとして、沖縄は数多くの振興策のメニューを持っている地域であり、政府との信頼関係の回復こそそれを打開するかぎであると、前知事の言動によって1年以上休眠状態だった沖縄政策協議会の早期再開を公約してこられましたが、県政交代の成果として稲嶺知事の真骨頂が発揮され、知事就任の翌日12月11日、その開催が実現し、さすが稲嶺知事との評価とともに、順調なスタートを内外に印象づけたところであります。
私も全閣僚が出席した政策協議会を傍聴する機会を得ましたが、稲嶺知事におかれては就任早々の小渕総理とのさしの会談と、沖縄政策協議会への初出席でどのような感慨を覚えられたか。
また、どのようなメッセージ、緊急・効果的な経済対策、振興策のメニューを提起されたか。またそれに対する政府の反応はどうだったのか。
さらに、それらが実施された場合の経済波及効果をどうはじいておられるか、改めて県民に御紹介をいただきたいと思います。
第6点、稲嶺新県政は、知事を支える三役のうち、石川秀雄副知事、比嘉茂政出納長の二役体制で先行スタートいたします。
石川秀雄副知事、比嘉茂政出納長には御就任おめでとうございますと申し上げたいと思います。おめでとうございます。
今後、知事がリーダーシップを発揮して県政の課題解決など公約実現のためには、残るもう一人の副知事の人事、それに続く政策調整監以下の部局長、課長クラスの幹部人事の断行による執行体制、陣容を早急に整えることが求められております。
前大田県政においては、人事、財政のセオリーを無視した県政運営がとかく人の批判の的になりました。今後、稲嶺県政においては人事に関しどのような基本的考え方に立って、どのようなタイムスケジュールで進められるか、お示しください。
第7点、稲嶺知事は、経済、県民生活重視の問題解決のできる実行型県政の実現をアピールし県民の支持を得ました。今後の財政再建、経済振興、雇用振興の行方についてお伺いいたします。
12月11日の日本経済新聞の特集記事の見出しの表現をかりれば、1つ、「景気の低迷」、2つ、「県財政悪化」、3つ、「国依存体質」の「経済振興三重苦の船出」との指摘がありました。
これは、3K経済体質とオーバーラップいたしますが、稲嶺県政が直面する難題であることはそのとおりと思いますが、「経済のいなみね」と言われる知事の手腕力量への期待の源泉もそこにあろうかと思います。
そこで、本県経済、財政、雇用への知事の現状認識と今後の取り組みの基本的視点についてお伺いいたします。
第8点、12月11日の沖縄政策協議会において小渕総理から提示された100億円の特別調整費の性格、中身の詰め、さらに知事が要望された沖縄高速道路料金の低減、情報通信回線使用料の低減、沖縄―本土間の航空運賃の再引き下げ、国立高専の設置など6項目の実現には関係省庁、役所の壁もあり、さらなる強力なプッシュが必要であります。
12月下旬の野中官房長官の来県、次年度国庫予算編成作業、1月下旬の次回政策協議会との関連での今後の作業の進め方、中身の詰め、スケジュールについて御説明をいただきたいと思います。
さらに、前県政下50億円の特別調整費プロジェクトの今後の着実な実施についても言及いただきたいと思います。
ちなみに、このうちの高速道路料金の低減について、そして本土―沖縄間航空運賃の再引き下げについては、これまでの経緯として私にも思い入れがございます。
高速道路料金の低減につきましては、昨年10月、当時の野中幹事長代理・現官房長官との名護への高速道路車中での要請によりまして、翌日名護で発表されました北部振興策の目玉として村岡官房長官より発表された経緯がございます。
それから、本土―沖縄間航空運賃の再引き下げにつきまして、これは当時の橋本自民党総裁直属機関の自民党沖縄振興特別調査会で、私より県連から往復1万円で航空運賃の引き下げをしていただきたい、空港使用料、航空燃料税を切り下げていただき、一般財源から77億円余りの穴埋めをして党税調で財源の関係で8000円で決着を見たところであります。
今回、稲嶺知事の要望にこたえまして、きのうの地元紙の1面トップの報道にもありますように自民党沖縄振興委員会で往復2000円の再引き下げの方向で検討中でございます。
本日、党税調で党税制大綱に盛り込むべくその実現が期待をされているところでございます。それを踏まえまして御答弁をいただけるものと思います。
第9点、橋本前総理が復帰25周年記念式典で提唱されました「沖縄経済振興21世紀プラン」の本県自立経済確立へ向けての具体化と、それを実効あらしめるための「沖縄経済新法」の制定が稲嶺県政の目玉政策として注目をされております。
沖縄経済振興21世紀プランと沖縄経済新法の基本的コンセプト、中身について、さらに今後どう取り組むか、県民にお示しいただきたいと思います。
第10点、もう一つの重要な政策テーマであります基地問題について今後どう取り組んでいかれるか、次の諸点について基本認識を示していただきたいと思います。
(1)、基地の整理縮小は県民の総意となっておりますが、SACOの合意をどう受けとめておられますか。
(2)、日米安保条約について基本的考え方をお伺いいたします。
(3)、基地問題については、プロジェクトチームを設置して今後の方向性を出していきたいとの知事のお考えのようでありますが、それは県庁内の機関になるのか、それとも外部人材を中心とした諮問機関になるのか、お伺いをいたします。
(4)、大田県政の作成した基地返還アクションプログラムは今後何らかの見直しがあり得るのか、お伺いをいたします。
(5)、那覇軍港の浦添移設は稲嶺知事が積極的に訴えた公約でありますが、かなり周辺の熟度が増してきたように思いますが、今後どのような手法とスケジュールで取り組まれるのか、お伺いをいたします。
(6)、普天間飛行場の返還合意に基づく移設問題は県内か県外か、知事選挙の大きな争点になりましたが、稲嶺知事は海上基地を見直し、15年の期限を切って北部陸上部に、将来県民の財産となる民軍共用の北部新空港を臨空型の産業づくりとのトータルプランの中で建設すると提起をし、県内移設によって局面打開を図るとの政策を訴えました。
そこで、稲嶺知事の当選によってそのような考え方が県民の理解と支持を得たと考えますが、どう受けとめておられますか。
そして今後、どのような手法とタイムスケジュールで進めていかれるか、お伺いをいたします。
(7)、日米地位協定見直しの公約については、今後どう取り組んでいかれますか。
第11点、新石垣空港問題について伺います。
20年余足踏みしてきた新石垣空港問題を、前県政の非民主的手法による積み残しをどう整理をし、候補地選定等、どう早期着工に取り組むか、お伺いをいたします。
第12点、西暦2000年サミットの沖縄開催についてお伺いいたします。
西暦2000年先進国首脳サミットの沖縄開催の意義については、これまでたびたび取り上げてきましたので省略いたしますが、私もその提唱者の一人としてこれまで自民党県連が党本部沖縄振興特別調査会、官邸において橋本前総理にも数度にわたり要請を重ねて前向きの感触を得てまいりました。
そのさなか、大田前県政と政府との信頼関係の冷却化を受けて一たん水の底に沈んだものでありますが、稲嶺県政の誕生によって再び可能性が浮上してきたものと喜んでおります。
現在、開催を希望する全国主要8都市がしのぎを削る中、稲嶺知事は早速就任前と就任後、小渕総理、野中官房長官、高村外務大臣ほか政府要路に沖縄開催を強力に要請されました。
野中官房長官より、その最終決定が年内から年明け4月ごろに延ばすとの会見発表があったところであります。
本県にとって厳しい中にもチャンスが到来したとも受け取れます。今後、いかに本県開催のプラス面、セールスポイントを強調して働きかけを強化していくか、これからの取り組みと準備体制を示していただきたいと思います。
第13点、3歳未満児の医療費無料化については、今後の少子化時代に向けての医療福祉政策として積極的に取り組むと訴えてこられましたが、実現に向けての費用の概算と市町村との連携など今後の段取りはどうなりますか、お示しください。
第14点、本県21世紀の県づくりの根幹は、何といっても沖縄の将来を担う人材の育成、人づくりにあります。今後、短・中・長期の視点に立っての人材育成をどのように進めるのか、稲嶺知事の哲学、行政としての取り組み、ビジョンを示していただきたいと思います。
結びに当たりまして、稲嶺知事は就任あいさつの中でも、「沖縄をめぐる状況は、確かに厳しいものがありますが、同時に、見方によっては大きなチャンスでもあると言えます。県民の英知を結集して、そのチャンスを積極的に生かしていくことが重要であります。」と強調しておられます。まさにそのとおりであります。
「夢を形に!」という言葉があります。夢を形にすべく一歩一歩プラス思考で頑張ることが大事であります。
稲嶺知事、県政の流れが変わったと県民が喜びの中で実感できるように今後とも頑張っていただきたいと思います。
以上申し上げまして、一通りの代表質問を終わります。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 嘉数昇明議員の御質問にお答えいたします。
11月15日の県知事選について勝因、稲嶺に期待したものは何かと。
私は、このたびの知事選挙において多くの県民の皆様の御支持、御支援をいただき当選することができました。
私は、選挙を通じて基地問題の打開を初め経済振興、雇用問題の解決等沖縄の抱える諸課題に適切に対処し、広く県民の立場に立って一歩一歩確実に解決する実行型県政の実現を訴えてまいりましたが、多くの県民から私の政策に共感と御支持を得られた結果だと理解しております。
続きまして、県政運営の基本姿勢について、そのバックボーンとなる考え方についての説明をいただきたいということのお答えでございます。
御承知のとおり、今日の我が国の経済社会は、金融不安や雇用不安などによりかつて経験したことのない厳しい状況に直面しています。とりわけ本県は基地問題が行き詰まり、失業率が全国の約2倍で推移するなど県民の間に閉塞感と不安感が広がっております。
このような状況を打破し県民の不安をなくすことが、今県政に切実に求められているところであります。
私は、このような深刻な状況に適切に対処するため、政府との信頼関係を背景とした強力な政策的対応により多くの沖縄振興策を推進するなど具体的な道筋をつけていくことが県政の最大かつ緊急の課題であると認識しております。
私は、夢と希望、信頼、思いやり、確実な実行力を基本姿勢として県政に取り組む決意でありますが、県民に公約した政策を実現するためには、お互いの立場の違いを尊重し信頼関係を醸成しつつ、主張すべきは主張することによって一歩一歩確実に実現することができるものと確信いたしております。
このことは、対政府との関係においても同様であり、国との信頼関係を構築し沖縄政策協議会を初めとするあらゆる機会に県民の代表としてしっかり沖縄の立場を主張し、本県の抱える諸問題の解決に全力を傾けてまいりたいと思います。
幸い、政府においてもさきの沖縄政策協議会において本県の振興開発を重要課題として位置づけ、本県の抱える課題の解決のために多くの振興策を互いに検討していくことを約束していただきました。
私は、県民が将来に夢と希望を持ち自信を持って将来設計を描けるような沖縄を創造していくために、こうした基本姿勢を堅持し県政運営に当たってまいりたいと考えております。
次に、3番目の最高責任者としての不退転の責任感、県民の共感と支持を得るためにはどのような決意を堅持していくかということの御質問でございます。
私は、平和で基地のない経済的にも豊かな沖縄というのが130万県民の願いであると考えています。
しかしながら、県民の願いを実現するためには沖縄の現実としっかり向かい合い、そこから一歩一歩確実に問題解決を図る姿勢が求められなければなりません。沖縄問題を解釈するためではなく解決するために、沖縄県民の夢や希望を語るだけではなく実現していくというのが私の基本的な考え方であります。
私は、県政の最高責任者として基本姿勢を堅持し、沖縄県民の先頭に立ち、県民の英知と決断を結集して一つ一つの課題を確実に解決していく所存であります。
次に、4番目の小渕総理と政策協議会への出席についてどのようなカンフル剤的振興のメニューを提起したか、また協議会への出席の感慨、あるいは対応、これらをまとめて一括してお答えいたします。
就任早々に沖縄政策協議会が開催され、また総理と直接お会いすることができたことは、国との連携を図り信頼関係を築くことができたものと感謝いたしております。
政策協議会では、総理大臣から100億円の特別の調整費が示され、私からは現在の閉塞感を打破するために、これによって取り組む事業を緊急に始動させることが大事であると申し上げました。
そのため、緊急かつ効果的なプロジェクトの実施に向け、特別自由貿易地域への立地促進のための受け皿施設の整備、沖縄自動車道の通行料金の引き下げ、通信コストの低減化、航空運賃に係る追加措置、ソフトな機能を持つ産業振興のための拠点の整備、国立高等専門学校の具体化の6項目を例示し、早急な立ち上がりをお願いしてまいりました。
これにより特別自由貿易地域への企業立地が促進されるとともに、北部地域の振興や情報通信産業集積が図られるなど多大な効果があるものと考えております。
以上の要望に対し、出席していただいた各大臣からは、協議会での議論を踏まえつつ実現に向けて積極的に取り組む旨の発言をいただき心強く思っている次第です。
次に、副知事等の人事について、人事の基本的な考え方、タイムスケジュールについての御質問へのお答えでございます。
現下の本県は21世紀を目前に不況の広がり、深刻な失業問題、基地問題の解決など極めて厳しい状況にあり、強力な政策的対応が求められています。
これらの課題を解決するためには執行体制の整備を早急に行う必要があり、もう1人の副知事についてはできるだけ早期に人選し、幹部職員の人事についても早期に対応したいと考えております。
人事に当たっては、多様化、高度化する行政需要に的確に対応し、県民の福祉の増進に寄与する観点から公正、公平を基本に広く有能な人材を積極的に登用し士気の高揚と組織の活性化を図りたいと考えております。
なお、部局長など幹部職員の人事の実施時期につきましては、執行体制の早期の整備を図るべく平成11年1月中旬を目途としております。
次に、本県経済、財政についての今後の取り組みの基本的視点の御質問についてでございます。 本県経済の状況は、企業の倒産がことしに入り増加しており、完全失業率も全国の約2倍で推移するとともに、7月から10月までの月別の県内就業者総数は前年同月を下回っているなど極めて厳しい状況であると認識しております。
このような県経済を回復の軌道に戻していくためには中長期的には産業の振興を図っていくことが重要であり、短期的にはカンフル剤的な経済活性化策が必要であります。
このため当面の景気対策として、去る12月11日に再開された沖縄政策協議会において県が例示した6項目を基本に振興策を早期に立ち上げることをお願いしたところであります。
また、緊急経済対策として本議会に公共事業を中心とする総額596億円の経済対策のための補正をお願いしております。これによって公共事業を切れ目なく発注し県内需要を喚起し雇用情勢の改善を図ってまいります。
さらに、特別自由貿易地域制度等の新しい制度を早急に稼働させ、企業の誘致、立地による民間投資活動を促進していきます。
米軍基地所在市町村に関する懇談会事業についてもその促進に努め、地域の活性化と雇用機会の増大を図っていきます。
観光については、航空運賃の一層の引き下げや観光サービスの向上などを図り県経済への波及効果を一段と高めていきます。
私は、県内産業の振興により雇用を創出し、県民が自信を持って将来設計を描くようにしていくため「沖縄経済振興21世紀プラン」の策定を政府に強く働きかけていく考えであります。
また、沖縄振興のプロジェクトや沖縄経済振興21世紀プランに基づく各種施策をより実効あるものにするために沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法の必要なものを継承するとともに、新たな理念、政策を取り入れた「沖縄経済新法」の制定が必要であると考えています。
続きまして、本県の経済、財政状況について現状認識と今後の基本的な姿勢についての御質問へのお答えでございます。
国や地方公共団体を取り巻く財政環境は、景気低迷による税収の伸び悩みや経済対策等により発行した公債残高が国の資料によると国、地方を合わせて平成10年度末には465兆円に達する見込みとなるなどかつてない厳しい状況にあります。
本県の財政状況も歳入面では県税収入や地方交付税等が伸び悩む中、歳出面では職員の平均年齢の上昇による人件費やこの間の経済対策などに伴って発行した県債の償還金などの義務的経費の増加が財政の圧迫要因となっております。
今後の財政運営は、長引く景気の低迷等により県税収入や地方交付税などの大幅な増加を見込むことが困難なことから、これまで以上に厳しいものになるとの認識をしております。
県としてはこのような状況を踏まえ、これまで旅費、需用費などの物件費の縮減、2、県単独事業補助金の整理合理化など財政の健全化にも取り組んできたところであります。
今後とも、現在策定を進めている新たな行政改革大綱を踏まえ県税等の歳入の確保に一層努めるとともに、行政経費の徹底した節減合理化を初め県単独補助金、給与、組織・定数の見直しを行い、行政施策をより効果的に推進できる財政の確立に向けて取り組んでいきたいと考えております。
次に、県の財政状況について、雇用状況の現状認識と今後の取り組みについてでございます。
沖縄県の雇用情勢は、完全失業率が全国の2倍近い水準にあるなど厳しいものがありますが、その根本的な原因は産業振興のおくれによる県内の雇用機会の絶対的な不足にあります。
最近の雇用情勢については、完全失業率の水準自体は8月を頂点にして低下しているものの、その中身を見ると世帯主の失業は上昇し、また解雇などに伴う非自発的な失業の割合は高まり、さらにこれまで増加していた雇用者数もマイナスに転じています。
加えて、11年3月卒の新規学卒者の就職率が大きく落ち込むことが予想されることから、雇用情勢については相当厳しいものであると認識しています。
こうした厳しい雇用情勢に対応するためには、まずは増加しつつある世帯主の失業を救済する必要があることから、国の3次補正予算、県の12月補正予算などにより雇用回復に対して即効性のある公共事業の増発などを行うことで雇用機会を確保します。
また、若年者の雇用問題が深刻であることを踏まえ、新規学卒者の就職対策を充実させます。その際、これまで十分とは言えなかった大卒者対策を中心に県内企業、県外企業の就職面接会の開催、本土に半年以上おくれる就職活動など新規学卒者の就職意識の改革を含めた対応に努めます。そして何より雇用問題の根本的な解決のために産業振興が必要であることから、現在政府において検討されている通信コストの低減などの沖縄振興策、改正沖縄振興開発特別措置法における特別自由貿易地域制度、沖縄若年者雇用開発助成金制度などをてこにした海外企業の積極的な誘致、県内企業の事業拡大を促進し、観光産業、情報通信産業を基軸に多様なビジネスを創出し、県内の雇用機会の拡大を図ります。
次に、沖縄政策協議会において政府に提示した6項目の実現についてでございます。この作業の進め方、スケジュールについての御質問についてでございます。
今回の沖縄政策協議会で小渕総理からさらなる沖縄振興策の効果的な展開が可能となるよう100億円の特別の調整費の計上が示されました。
私からは、現在の閉塞感を打破するためにこれによって取り組むべき事業を緊急に始動させることが大事であり、早急な立ち上げをお願いしました。
今後は、緊急かつ効果的なプロジェクトの実施に向けて例示しました6項目を基本に国と具体的な詰めを行い、方針案をまとめ、来年1月下旬に開催予定の沖縄政策協議会で改めて協議していくこととなっております。
なお、いわゆる50億円プロジェクトについては平成11年度予算として各省庁から大蔵省に18事業が要求されております。
今回の政策協議会で今後の中長期的な課題として空港、港湾のハブ化の実現可能性調査や、基地跡地整備に関する調査など引き続き協議を重ねる必要があると認識している旨申し上げました。
特に、沖縄県民が自信を持って21世紀に向けた将来展望を描けるようにするために新たな視点に立った沖縄経済振興21世紀プランの策定について早期の取り組みをお願いしております。
次に、沖縄経済振興21世紀プランと沖縄経済新法についてのうち、21世紀プランのコンセプト、中身についてのお答えでございます。
橋本前総理が復帰25周年記念式典で言及された沖縄経済振興21世紀プランは、加工交易型産業の振興、観光・リゾート型産業の新たな展開、国際的なネットワーク化を目指した情報通信産業の育成、これらをはぐくむ国際的な研究技術の交流の4点の基本的な考え方のもとに国において取りまとめられるものと認識しております。
県としましては、新しい産業社会の動向を的確に把握するとともに、沖縄の持っている特性を再評価し、特別自由貿易地域制度を活用した加工型産業の振興、高質の観光・リゾート産業の新たな展開、情報通信産業の育成など沖縄経済自立化に向けた振興策を初め、産業振興に不可欠なインフラの整備が促進されるよう国に要望したいと考えております。
次に、沖縄経済新法の基本的なコンセプト、中身についての御質問へのお答えでございます。
沖縄経済新法は、沖縄振興策や沖縄経済振興21世紀プランを実効あらしめるための国の特別な税、財政措置などの新たな政策スキームや基地の跡地利用について迅速な対応ができるような新しい仕組み、制度を創設することが検討課題になると考えております。
また、現行の沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法のうち必要なものについてはしっかり継承していく必要があります。
このような考え方を基本として、今後沖縄経済新法に盛り込まれるべき内容については、沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法などの総点検作業、沖縄経済振興21世紀プランの策定状況等を踏まえて検討し国と調整してまいりたいと考えております。
次に、基地問題に対する基本認識についてでございます。
基地の整理縮小は県民の総意となっている、SACOの合意の受けとめはどう考えているかということへのお答えでございます。
本県においては、沖縄戦の悲惨な体験、戦後の米軍統治、今なお全国の米軍専用施設面積の約75%が集中している現状から県民には平和志向が根づいており、県民の大多数は基地の整理縮小を強く求めています。
こうしたことから、私は県民の意思を反映した基地の整理縮小を引き続き求めていきたいと考えております。そのためにはまずSACOの合意事項を実現させ、段階的に基地の整理縮小を図ることがベターな選択であると考えております。
次に、基地問題で日米安保条約についての考え方に対するお答えでございます。
日米安全保障条約は、国際連合下の安全保障政策及びアジアの政策などから見て我が国の平和と安全のため必要であるということは、今日の国際政治の現実であると考えています。
しかし本県の場合、第2次世界大戦における悲惨な体験、戦後の米国統治、そして現在もなお米軍専用施設面積の約75%が集中している状況から、県民の間には平和志向が根づいております。このような県民の意思を反映した米軍基地の整理縮小が必要であると考えております。
したがいまして、日米安全保障条約の重要性は認識しながら、本県が負担している米軍基地の整理縮小について現実的に対応し着実に進めていきたいと考えております。
次に、基地問題に対する基本認識で、プロジェクトチームの方向性についての御質問へのお答えでございます。
普天間飛行場の移設問題については、今後プロジェクトチームを組織し対応する方針であり、プロジェクトチームの構成については今後早急に検討してまいりたいと考えております。
次は、同じく基地問題の基地返還アクションプログラムの見直しについてでございます。
基地問題については、国際社会や県民生活の安定、県土の有効利用、自治体の都市計画、地主や軍雇用員の生活、環境保全、総合交通体系、跡地利用や経済振興策等を総合的に検討した上で有機的かつ整合性のあるトータルプランの中で対応していかなければなりません。
このような観点から、米軍施設・区域については計画的、段階的な返還、整理縮小等を国に強く求めていく考えであります。
なお、作成されている基地返還アクションプログラムは、2015年までの基地の全面返還を前提としているためその実効性については疑問があり、今後検討していきたいと考えています。
次に、基地問題で那覇軍港の浦添移設の問題でございます。
那覇軍港の返還については、返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持ってSACOの最終報告も踏まえつつ、浦添商工会議所等から提案のある浦添地先への移設について関係者等の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
次に、基地問題で普天間飛行場の問題でございます。
私は、知事選において普天間飛行場が市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないこと、そのためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法が望ましいことを訴えました。そして県民の利益を確保するため県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的な方法であると提起しました。
普天間飛行場の返還については、早期返還ができるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えております。
次に、基地問題について、地位協定の見直しについての取り組みの質問に対するお答えでございます。
日米地位協定については、住民の生活と人権を守る観点から総点検を行い、その改定または運用の改善が必要なものについては日米両国政府に対し強く要請していきたいと考えています。
次に、新石垣空港の問題でございます。
足踏みしてきた新石垣空港をどう早期着工に取り組むかという御質問に対するお答えでございます。
新石垣空港建設事業は、昭和51年に石垣空港基本計画を策定して新空港の建設候補地選定作業に着手して以来20年余の年月がたっております。
この間、白保海上案、カラ岳東側案、宮良案と変遷してきましたが、サンゴの保護等自然環境保全の問題、農地転用の農政上の問題などで合意に至っておりません。
八重山郡民の長年の願いである新石垣空港の建設がこれまで事業実施に至らなかった経緯を踏まえ、早期建設につながる場所を検討していきたいと考えています。
新空港の建設は、地元住民の理解と合意形成が最大の要件でありますので、地元の意思も尊重しながら適切な検討機関を設置し早期の新空港建設に努めたいと考えています。
次に、西暦2000年サミットの沖縄開催についての今後の取り組み、準備体制についてのお答えでございます。
私は、沖縄を世界にアピールするとともに、国際的な観光・リゾート地の形成などによる経済振興に弾みをつける大きな契機とするため本県でのサミット開催をぜひとも実現したいと考えております。
このため、先月24日に上京した際にも小渕総理を初め政府の関係者の方々にその旨をお願いしてきたところであります。
また、政府の現地調査の結果を踏まえて主会場に近い名護市の「21世紀の森」をプレスセンターとして新たに加える代替案を作成し今月11日に国に提出いたしました。
政府は、年内か遅くとも年明け早々としていた開催地の内定時期を来年4月ごろに延期しています。
県としては、内定時期が延びたことを受けて受入条件の一層の改善を図るために主会場としての国際友好会館(仮称)や、プレスセンターとしての21世紀の森について民間や地元の名護市等と連携しながら機能面の強化を図っていきたいと考えています。
また、亜熱帯海洋性の豊かな自然や独特の文化、ホスピタリティーにあふれる県民性など沖縄の持つ魅力を前面に打ち出しながらより積極的に誘致活動を推進してまいります。
このため、全県的な誘致推進組織である沖縄県サミット誘致推進協議会及び庁内のサミット誘致推進本部の活動を一層活発化させ、沖縄サミットの実現に向けて全力で取り組んでまいります。
次に、3歳未満乳幼児の医療費無料化についての実現に向けての費用の概算、市町村との連携に対するお答えでございます。
本県における乳幼児医療費助成事業は、乳幼児の疾病の早期発見と早期治療を促進し、医療費の保護者負担分について助成するため1歳未満児を対象として平成6年度から実施してきたところであります。
少子化時代において次世代を担う乳幼児の発育発達の目覚ましい大切な時期に安心して必要な医療が受けられるよう医療費を助成していくことは重要であり、県としては平成11年度から対象年齢を3歳未満児まで引き上げて実施できるよう検討いたします。
なお、当該事業の実施に当たっては具体的な方法、財政負担等について実施主体である市町村の意向を踏まえ十分調整していく考えであります。
したがいまして、対象年齢の引き上げに伴う財源の増につきましても、現行の2.7倍程度の範囲内で諸条件の調整の段階で所要額が明らかになっていくものと考えております。
次に、21世紀を担う人材育成について短・中・長期の視点に立ってどのように見ているかということの御質問に対するお答えでございます。
本県の将来を担う多様な人材の育成は、経済の自立化と持続可能な発展を実現するための基礎となるものであります。
私は、国際化、情報化の進展など社会情勢の変化に的確に対応し本県の振興を図っていくため産業振興を担う人材や広い視野を持ち、創造性豊かで国際社会で活躍できる人材の育成は沖縄発展の重要な課題と考えております。
そのため、去る12月11日に開催されました沖縄政策協議会において国立高等専門学校の設置を要請してまいりました。高等教育機関の設置促進や世界のビジネスの最前線を対象にした海外研修派遣プログラムによる人材育成などについても着実に実現していく考えであります。
こうした人材育成の取り組みを総合的に推進するため、21世紀に向けた人材育成のための新たなプランの策定についても検討していきたいと考えております。
以上でございます。
〇議長(友寄信助君) 嘉数昇明君。
〔嘉数昇明君登壇〕
〇嘉数昇明君 再質問ではありません。
先ほどは、稲嶺知事から県政の重要課題について強い決意を込めてめり張りのある御答弁をいただきました。大変ありがとうございます。
これから、時には厳しい試練にも遭遇されることもあると思いますが、どうぞ健康に御留意の上県民の期待にこたえて、ひとつこれからも頑張っていただきたいと激励を申し上げまして、代表質問を終わります。(拍手)
〇議長(友寄信助君) 金城繁正君。
〔金城繁正君登壇〕
〇金城繁正君 県民の会県議団を代表し質問を行います。
質問に入ります前に所見を述べさせていただきます。
稲嶺知事の知事御就任、心からお祝いを申し上げます。本当におめでとうございます。
今、県政においては米軍基地の問題を初め経済振興策、雇用の問題など多くの課題を抱えております。
特に基地の整理縮小を実現し、その跡地利用を進め、アジア諸国と結ぶ拠点機能を持つ沖縄県づくりが県民から強く求められております。
我々は、県民党的立場にある稲嶺惠一知事を支援し、21世紀の夢と希望に満ちた平和、活力ある沖縄県づくりを目指し、去る11月24日、新世会と新風会が一体となって新しい「県民の会」を結成いたしました。
我々は、県民党的立場を堅持し、是々非々主義をモットーとして、対立より協調を求めて県勢の発展に向け清風のごとくさわやかに議会の良識を貫いてまいります。今後とも議員の皆さん、県民の皆さん、御理解と御支援をお願いいたします。
去る11月15日の沖縄県知事選挙は、国内はもちろん、海外からも極めて注目された選挙でありました。超短期決戦の選挙の結果、新人の稲嶺惠一さんが37万4833票で相手候補に3万7400票の大差をつけて当選をいたしました。
今回の選挙は、米軍基地の問題と経済振興策、雇用問題などが焦点となりました。
稲嶺知事は、基地問題についてこれまで歴代の知事が打ち出すことのできなかった那覇軍港の移設の問題や普天間基地を移設し、その跡地利用を生かしつつ、地域の産業の振興策と雇用の創出を前提としたアジアと結ぶ拠点機能を持つ沖縄県づくりの政策を打ち出し、多くの県民からの支持と期待が寄せられました。
稲嶺知事は、就任前の11月24日に上京なされ、小渕総理を初めとする政府関係者に直接お会いし沖縄政策協議会の早期開催を要請、また稲嶺知事は就任翌日に上京されて小渕総理との会談を初め関係省庁を駆け回って、1年以上も休眠状態でありました沖縄政策協議会を再開させました。
そしてその中で、沖縄の経済振興のための100億の特別枠の設定を初め沖縄高速道路料金の値下げや航空運賃の再値下げ、サミットの誘致問題などを取り上げ、精力的な要請活動は多くの県民から実行型の稲嶺県政のスタートであると評価されまして、大きな期待が寄せられているところであります。
稲嶺知事におかれては、これから平成11年度の国庫支出金の確保を初め米軍基地の整理縮小問題、沖縄の経済振興策の策定問題、新石垣空港問題、雇用対策問題等々県政に係る重要課題が山積しております。
どうぞ稲嶺知事、健康に御留意なされて県勢発展のために御奮闘あることを御期待申し上げ、代表質問に入ります。
1、基地問題についてお尋ねします。
2期8年続いた大田県政における基地問題については、県道104号線越えの実弾砲撃演習の本土移設、読谷補助飛行場のパラシュート降下訓練の移転問題、あるいは普天間飛行場返還の日米合意、沖縄政策協議会の設置など一定の成果があったものと思います。
しかしながら、普天間基地問題や那覇軍港の返還問題については、大田前知事は県内移設は容認できず、国内の他の地域または国外へ移設せよと、すなわち無条件返還を主張し続け、その解決策を引き出すことができませんでした。
稲嶺知事は、普天間基地の代替施設の新空港を北部に建設させ、軍民共用による地域臨空型の産業振興策と、また那覇軍港の浦添地先への移転による那覇軍港の跡地利用と浦添西海岸開発等が政策として挙げられました。
そこで次の点について質問をいたします。
(1)、知事は選挙公約で普天間基地の早期返還と国家プロジェクトによる開発を挙げておられますが、その内容と今後の取り組みについて伺いたいと思います。
(2)、知事は那覇軍港の移設について地元浦添市商工会議所等から提案のある浦添地先へ移設を検討することになっておりますが、今後の取り組みについてお伺いします。
(3)、那覇軍港の移設問題について去る10月8日、16日に沖縄県議会、那覇市議会において那覇軍港の跡地利用と浦添市西海岸の開発促進の決議がなされました。知事は、この決議に対しどう認識されておりますか。
また、今後の対応策について所見を伺いたいと思います。
(4)、普天間基地及び那覇軍港の跡地利用計画策定等に多額の費用がかかることが予想されます。この費用は当然国の負担とすることが適切だと考えますがどうか、お伺いします。
2、第3次振計後の次期振興開発計画についてお尋ねします。
第3次振計は、平成13年期限切れとなります。今、次期振興計画の策定に向け、これまでの振計の総点検を行い、この結果に基づいて21世紀を展望した沖縄振興開発の方向を決める時期であると思います。
そこで質問をいたします。
(1)、2001年(平成13年)に期限切れとなる第3次振計のその後第4次振計とするのか、また国際都市形成構想とするのか、県民に示されておりません。県当局は、早い時期に決定し県民にその方針を明らかにすべきであると思います。知事の所見を伺いたいと思います。
(2)、政府が提示を予定しておりました21世紀プランとの整合性はどういうふうになっておりますか、お伺いいたします。
3、沖縄経済振興21世紀プランの策定と沖縄経済新法の制定問題についてお尋ねいたします。
(1)、知事は就任のあいさつの中で、沖縄経済振興21世紀プランの策定を国に働きかけると述べておられますが、その内容と今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。
(2)、知事は沖縄振興策をより実効あらしめるため新たな理念や政策を取り入れた沖縄経済新法の制定に強力に取り組むと表明されましたが、その内容について伺います。
4、行財政改革についてお尋ねします。
現在、県の財政が逼迫しております。近年、税収の落ち込みによる財政調整基金等の取り崩しが目立ち、また公共事業でも県単事業の激減は県経済に大きな影響を与えております。今後、健全な財政運営を図るためには行財政改革が必要であると考えますが、この対応策について伺いたいと思います。
5、新石垣空港問題について所見を述べて質問に入ります。
新石垣空港の建設候補地は、宮良三川地区住民を初め石垣市議会、石垣市農業委員会、宮良土地改良区の反対決議を無視し、また歴代知事が候補地にすら挙げなかった優良農地宮良牧中地区を選定したのであります。
しかも大田前知事は、宮良牧中案を選定するや、さまざまな方策で世論を誘導し、その結果、新石垣空港問題は完全に政治問題化してまいりました。
宮良牧中地区の調査についても、地元や地権者の合意形成もなされないままに調査費を計上し、また強引に調査を実施し、その後平成10年度においても同様に地権者の同意の見通しのない中で基本設計委託費を計上するなど、大田前知事の独断的な行政運営がなされてきました。
そこで質問をいたします。
(1)、新石垣空港問題に対する認識について知事は宮良牧中に対してどのように思いますか。また、大田前知事の手法をどのように思いますか。
(2)、知事は選挙公約で一日も早くできる場所を専門家によって選定し早期建設を実現すると表明されました。具体的にどういうことでありますか、伺います。
(3)、新石垣空港建設問題に対する今後の取り組みについてお伺いいたします。
6、景気対策と雇用問題についてお尋ねをいたします。
深刻な経済不況の広がりは、中小企業経営の悪化と雇用不安を招いております。これらの諸問題を打開するためには国の積極的な財政支出と政府の支援が必要であると考えます。県当局は、この対応策についてどのような施策を持っておられるか、お伺いします。
7、乳幼児(3歳未満)の医療費の無料化問題についてお尋ねします。
知事は選挙公約で、「高齢・少子化に対応し、社会的弱者に優しい地域福祉、医療サービスの充実強化をはかると共に子供(3歳未満)の医療費の無料化に努める。」と表明なされました。
このことについて、今後の取り組みと実施時期の見通しについてお尋ねをします。
よろしくお願いします。再質問はしません。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 金城繁正議員の御質問にお答えいたします。
まず、基地問題での普天間の早期返還の取り組みについてでございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去しなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法が望ましいと考えています。
私は、普天間飛行場の早期返還を実現し、県民の利益をも確保する観点から県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的な方法であると考えています。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えています。
次に、普天間基地返還後の国家プロジェクトによる開発の問題についてでございます。
普天間飛行場跡地の利用については、計画的な市街地の整備や産業の振興を図り、本県の自立的発展に寄与することが重要であると考えています。
その跡地開発に当たっては、膨大な事業費の確保や事業完了までに長期間を要すること、周辺密集市街地との一体的整備、地権者の生活再建など従来のような整備手法では対応できない多くの問題があります。
そのため、開発制度・手法を検討し、振興開発のモデル地区として沖縄経済の自立化に期するため国家プロジェクトによる開発を進めていきたいと考えております。
次に、那覇軍港の移設の問題についてでございます。
那覇軍港の返還については、返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持ってSACOの最終報告も踏まえつつ、地元浦添商工会議所等から提案のある浦添地先への移設について関係者等の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えています。
次に、同じく那覇軍港の移設の問題について沖縄県議会において決議がなされましたが、どのような認識をしているかということの御質問に対してでございます。
本県の経済振興を初め自立的発展を図るためには、那覇港を国際的なベースポートとなる国際ハブ港湾として実現を図ることが重要であると認識しております。
那覇市議会や沖縄県議会の那覇港の整備促進に関する決議は、那覇港の国際ハブ港湾化に向けた方向性についても示しているものと承知しております。
今後、港湾計画の策定や整備の進め方などについて国や浦添市及び那覇市などの関係機関と十分に協議していく考えであります。
次に、普天間基地及び那覇軍港の跡地利用計画に費用が大変かかるけれども、国の負担とすることが適切だと考えるがどうかという御質問でございます。
普天間飛行場や那覇軍港のような基地の跡地利用計画の策定に当たっては、地質調査や環境汚染調査などさまざまな調査が必要であります。
これらの諸調査については、関係市町村等の財政負担が多額になることが予想されることから、特別な財政措置を国に要望していく必要があると考えております。
次に、第3次振計後の次期振興開発計画についてでございます。3次振計までの総点検はどうなっているか、知事の所見をということのお尋ねでございます。
本県の自立的な発展を図るためには、新たな政策的、制度的な措置による産業の振興や米軍基地跡地の有効利用などの積極的な施策展開により厳しい経済状況を改善して財政依存、基地依存の経済から脱却することが重要であります。
国際都市形成構想については、21世紀の沖縄のグランドデザインとして県民や国に提示したことは有意義であったと考えております。しかしながら同構想は具体的なゾーニングはあるものの、産業振興という観点から見た場合、本県の自立的発展に結びつくビジョンとしては必ずしも十分ではないと考えております。
第3次沖縄振興開発計画終了後の振興計画は、3次振計の延長にとどまらず戦略的な産業経済の振興策や跡地の有効利用の推進方策、国際社会へ貢献する特色ある地域の形成などを盛り込んだ新たな振興計画として策定する必要があると考えています。
県においては、新たな振興計画等の策定に向けた作業の一環としてこれまでの振興開発の総点検を行っているところであります。今後、市町村や各種団体の意見を聴取し新たな振興計画の策定に生かしたいと考えております。
次は、第3次振計後の次期振興開発計画について、政府が提示した21世紀プランとの整合性の関係の御質問についてのお答えでございます。
3次振計後の新たな振興計画は、財政依存や基地依存の経済から脱却し、産業振興による真の経済的自立を実現するため戦略的な産業経済の振興や米軍基地跡地の有効利用を図るなど新たな理念、政策、施策の展開を取り入れた総合的な計画としたいと考えています。
沖縄経済振興21世紀プランは、本県の産業経済の振興や社会基盤の整備等に必要な先導的な政策となるものと認識しており、3次振計後の新たな振興計画にはその内容も盛り込まれるものと考えております。
次に、沖縄経済振興21世紀プランと沖縄経済新法の制定問題についてでございます。
まず、21世紀プランにお答えいたします。
橋本前総理が復帰25周年記念式典で言及された沖縄経済振興21世紀プランは、加工交易型産業の振興、観光・リゾート産業の新たな展開、国際的なネットワーク化を目指した情報通信産業の育成、これらをはぐくむ国際的な研究技術交流の4点を基本的な考え方のもとに国においてまとめられたものと認識しております。
県といたしましても、新しい産業社会の動向を的確に把握するとともに、沖縄の持っている特性を再評価し、特別自由貿易地域制度を活用した加工型産業の振興、高質の観光・リゾート産業の新たな展開、情報通信産業の育成など沖縄経済自立化に向けた振興策を初め産業振興に不可欠なインフラの整備が促進されるよう国に要望していきたいと考えています。
次に、21世紀プランと沖縄経済新法の制定問題についてでございます。
沖縄経済新法は、沖縄振興策や沖縄経済振興21世紀プランを実効あらしめるための国の特別な税、財政措置等の新たな政策スキームや基地の跡地利用について迅速な対応ができるよう新しい仕組み、制度を創設することが検討課題になると考えています。
また、現行の沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法のうち必要なものについてはしっかり継承していく必要があります。
このような考え方を基本とし、今後沖縄経済新法に盛り込まれるべき内容については、沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法などの総点検作業、沖縄経済振興21世紀プランの策定状況等を踏まえて検討し、国と調整してまいりたいと考えています。
次に、行財政改革について今後の県の対応策についてのお答えでございます。
国や地方公共団体を取り巻く財政状況は、景気低迷による税収の伸び悩みや数次にわたる経済対策などにより発行した公債残高が国の資料によると国、地方を合わせて平成10年度末には465兆円に達する見込みとなるなどかつてない厳しい状況にあります。
本県の財政状況も歳入面では県税収入や地方交付税等が伸び悩む中、歳出面では職員の平均年齢の上昇による人件費やこの間の経済対策などに伴って発行した県債の償還金など義務的経費の増加が財政の圧迫要因となっています。
このような状況を踏まえ、これまで1、旅費、需用費等の物件費の縮減、2、県単独事業補助金の整理合理化、3、部長、次長及び課長級の管理職のスリム化、4、公社等の整理統合など行政改革の一環として取り組んできたところであります。
今後の行財政改革については、行政改革大綱の見直しの中で引き続き行政経費の徹底した節減合理化を初め県単補助金、給与、組織・定数、公社等外郭団体について行政全般にわたる見直しを図っていくつもりであります。
また、これらの見直しを進める中で早期に行政改革懇話会を開催し、その審議を経た後可能な限り数値目標を設定し、具体的でわかりやすい内容とする新たな行政改革大綱を策定する予定であります。
次に、新石垣空港の問題でございます。一括してお答えをいたします。
新石垣空港の建設事業は、新空港の建設候補地選定作業に着手して以来20年余の年月がたっております。
この間、白保海上案、カラ岳東側案、宮良案と変遷してきましたが、サンゴの保護等自然環境保全の問題、農地転用等の農政上の問題など合意形成に至っておりません。
八重山郡民の長年の願いである新石垣空港の建設がこれまで事業実施に至らなかった経緯を踏まえ、早期建設につながる場所を検討していきたいと考えております。
新空港の建設は、地元住民の理解と合意形成が最大の要件でありますので、地元の意思も尊重しながら適切な検討機関を設置し早期の新空港建設に努めたいと考えています。
次は、景気対策と雇用問題についてでございます。
県当局はこの中小企業経営の悪化や雇用不安をどう考えるか、対応策の施策についてのお答えでございます。
財政基盤が脆弱な本県が景気対策を推進し雇用情勢を改善していくためには、政府の財政支出などの支援が必要であります。
そのため私は、政府関係者に来年度政府予算での最大限の措置や将来の経済自立につながるような緊急対策への配慮方をお願いしてまいりました。
また、本県の高い失業率を改善していくため観光産業、情報通信産業を基軸に多様なビジネスを創出し雇用の拡大を推進していくとともに、特に若年者雇用対策を強化していく考えであります。
さらに、経済不況を克服し雇用の機会をふやしていくために各種の振興開発事業の早期展開を推進してまいります。
また、中小企業対策としては金融措置を強化し経営の安定と経営体質の強化に努めてまいります。
これらの施策を展開していくためには政府の財政支援が必要であり、今後政府に対して本県の厳しい経済状況について理解していただき特段の配慮をお願いしていく考えであります。
次に、3歳未満乳幼児の医療費の無料化問題の今後の取り組みと実施時期についてでございます。
近年、全国的に出生率の低下が進んでおります。本県においても同様な傾向にあります。
県としては、次代を担う子供たちが健やかに生まれ育つための環境づくりをより積極的に推進する必要があると考えております。県においては当該事業の対象年齢引き上げの時期について平成11年度から3歳未満児まで引き上げて実施できるよう検討します。
なお、当該事業の実施に当たっては具体的な方法、財政負担などについて実施主体である市町村の意向を踏まえ十分調整を行っていく考えでございます。
以上でございます。
〇議長(友寄信助君) 休憩いたします。
午前11時38分休憩
午後1時20分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
次の質問に入ります前に報告いたします。
説明員として出席を求めた教育委員会委員長砂川朝信君は、体調不良のため本日の午後の会議に出席できない旨の届け出がありましたので、その代理として教育委員会委員國吉和子君の出席を求めました。
〇議長(友寄信助君) 午前に引き続き代表質問を行います。
島田 力君。
〔島田 力君登壇〕
〇島田 力君 私は、社民・護憲を代表して質問をいたしますが、その前に熾烈な選挙戦を戦い当選されました稲嶺知事に敬意とお祝いを申し上げます。
あわせて石川副知事、比嘉出納長の御就任をお祝い申し上げます。
「県民党」を標榜して当選されました稲嶺知事でありますから、一党一派に偏ることなく県民の声を大事にした公平な行政を進めていただきますよう要望しておきたいと思います。
それでは質問に入らせていただきますが、私は稲嶺知事が掲げてこられた公約の実現性とさらには行政の継続ということからも大田前知事が進めてこられた幾つかの課題について、今後どうなされるかについてお聞きをいたしたいと思います。
まず、雇用問題についてであります。
稲嶺知事は、選挙期間中、沖縄の高失業率は県政不況にあるとこう弾劾をされてきました。
果たしてそうだろうか。私は甚だ疑問に思っています。
沖縄の失業率の特徴は、企業規模が小さく雇用吸収力が弱いという構造的なことに加え、若者の失業率が余りにも高いということであります。それは失業者の実態を見れば歴然といたします。ことし8月の資料をもとに申し上げますが、世帯主の失業率は本土と比べてほとんど大差はありません。しかし家族と同居する20代を中心とする若者の失業率が本土が6.9%であるのに対し、沖縄はその3倍に当たる20.6%となっていることであります。
ましてや失業の理由につきましても、本土が解雇による離職が30.6%であるのに対し沖縄は17.9%と低く、20代を中心とする若者の自発的な離職が多くを占めているのも特徴の一つであります。
雇用失業問題は沖縄にとっては深刻な問題であり、今後の県政にとっても最大の課題であります。
私は、前の県政においても同様な質問をいたしました。それは沖縄の雇用問題は単なる失業対策では事の解決はできない状況にあり、雇用創出の観点に立つべきであり、そのためにも失業の実態を正しくとらえるとともに、詳細な分析と対応が必要だということを申し上げました。
そこでお聞きをいたします
稲嶺知事は、沖縄の雇用状況、失業問題をどのようにとらえておられるのか、そしてその解決策をどう考えておられるのか、お伺いをいたします。
稲嶺知事は、沖縄の不況脱出のためにはカンフル剤が必要だということを強調されました。カンフル剤とは言うまでもなく即効薬のことであります。雇用拡大のためにどのような即効薬をお持ちなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
あわせて経済対策についてお伺いをいたします。
私は、今日の長引く経済不況は世界的な要因もあるとはいえ、その多くは自民党の経済政策の失敗から来たものだと思っています。したがってそれは全国的なものであって、一県のみで解決できるものではありません。
しかし稲嶺知事は、今日の不況をあえて「県政不況」と位置づけ、不況脱出のためにはカンフル剤が必要だと主張されてきました。稲嶺知事に投票された方々はそのことに期待されたと思います。
しかし私は、選挙期間中カンフル剤と言っておられたのは、「島田懇」の中で確認された事業計画を実施すること、こういうふうにしか受けとめられませんでした。
島田懇は言うなれば、その多くが基地周辺地域に係る事業内容であり、県全域の計画にはなっていません。それ以外の市町村、離島等のカンフル剤には余りなっていないと思うのであります。
県全域の不況対策としてどのようなカンフル剤をお持ちか、お伺いをいたします。
100億円の特別調整費がつくことになっているようでありますから、それなりの期待もできますが、本来カンフル剤は解熱作用はあっても足腰を強くすることにはなりません。
今、沖縄に求められていることは直面している不況をどう乗り切るかということにあわせ、経済体質、産業構造を改善することであります。大田前知事はそのことを常に命題に据え、さまざまな施策を打ち出してきました。しかし期間中、稲嶺知事の経済政策をうかがい知ることはできませんでした。
また、今議会の所信表明で述べられました沖縄経済振興21世紀プランにしてもその策定に当たっての主体性、内容が明らかにされていませんでした。それは別の機会に聞かせていただくことといたします。
そこで大田前県政が策定をしました国際都市形成構想についてお伺いをいたします。
大田前知事の実績は、枚挙にいとまがないほど数多くありますが、最大の実績は基地問題を真っ正面から取り上げ、基地返還アクションプログラムを策定するとともに、広大な基地返還跡地の有効利用と21世紀に向けた沖縄のビジョンを展望した国際都市形成構想を県民に示したことだと思っております。
さきに触れた雇用問題一つをとってみても構造的な変革、改革をしなければ抜本的な解決は図れません。
それは雇用吸収力をどう高めるかということであり、経済構造をどう変えるかということであります。新たな規制緩和や全県自由貿易地域制度を盛り込んだ国際都市形成構想はまさしくそれを目指したものであると思っています。
復帰をして26年が経過をいたしました。そしてその間膨大な公共投資がなされてきました。そのおかげで道路等々外観は整備をされました。しかし、残念ながら新たな産業を呼び起こして雇用創出するといった結果には至っていません。つまりハード面での整備はされたけれども、自立に向けた投資、環境整備は余りなされてきませんでした。
今沖縄にとって大事なことは、ハード面での投資もさることながら沖縄の自立化に向けたソフト面での対策支援が必要であります。ぜひ沖縄政策協議会の場でもそのことの論議をし合ってほしいと思います。いずれにいたしましても国際都市形成構想はそのことを提起した構想だと思っています。
また、沖縄政策協議会の中にあってもこの構想を念頭に置いた論議がなされたものと理解をしています。
そこで稲嶺知事は、この国際都市形成構想をどのように受けとめておられるのか、もし前向きに受けとめられているとするならば今後どのように推進をするのか、お聞かせをいただきたいと思います。
また、稲嶺知事は自由貿易地域制度の導入にもかかわってこられました。
私は、稲嶺知事は自由貿易地域については全県化論者と思っておりましたけれども、選挙では地域限定化を言っておられたように思います。
そのことはさておくとして、特別自由貿易地域拡充強化についての計画をお伺いをいたします。
次に、基地の整理縮小についてお聞きをいたします。
私は、日米安保に対するさまざまな意見、立場の違いはあったにしても広大な沖縄の基地をよしとする者はいないと思っています。
稲嶺知事も基地の整理縮小を政治公約として掲げてこられました。基地の整理縮小は県民の総意であります。
ただ問題は、積極的に私たちから働きかけ解決を求めていくのか、それとも相手の出方待ちということになるのかであります。
沖縄の振興を考えていく上で広大な基地が阻害要因になっていることは紛れもない事実でありますから、私はしっかりとした跡地計画を持ちながら計画的な返還を積極的に働きかけていくべきだと思っております。
私は、そういう意味からも大田前県政が策定をした基地返還アクションプログラムを高く評価をいたしております。当時の野党の皆さんの中には批判的な意見もありましたが、現実的な基地返還のあり方を考えた場合計画的な返還を求めていくことは必要であります。
現実問題として基地が返還されたとしても地籍確定に長い年月を要します。地主にとっては跡地の利用等々の心の準備もないまま返還をされ、一定の期間が過ぎれば地代の補償もないというのが実情であります。
そこで行政が責任を持って計画的返還を求めていくことは至極当然なことであります。私は基地返還アクションプログラムはこの視点に立った沖縄県の要望、要請書だと思っています。
稲嶺知事として、この基地返還アクションプログラムをどのように評価しておられるのか、また公約した基地の整理縮小をどのように求めていかれるのか、お伺いをいたします。
地主への補償、地籍確定等々の観点からしても軍転特措法の改正はぜひとも必要なことだと思っていますが、稲嶺知事は現在の軍転特措法で事足りると考えておられるのか、それとも改正が必要と思っておられるのか、お聞きをいたします。
次に、ヘリポートの基地問題についてであります。
稲嶺知事は、普天間基地の移転先として北部をその候補地に挙げ、陸上で軍民共用の飛行場をつくるとしています。しかし北部のどの地域にするかはいまだ明らかにしていません。
政府は、ヘリポートの基地については海上案をベターとしながらも、稲嶺知事の主張する陸上案については県から具体的な提案があってから検討するとしています。すなわち実現の可能性が出てから検討するとしています。
ということになれば、どの地域にするかもその地域の住民の説得、地主の説得もすべて県にゆだねられていることになります。そのことを承知で陸上案を提案されているでありましょうから、既に北部のどの地域にするかは決めていると思いますので、そのことをぜひ明らかにしていただきたいと思います。
私が選挙期間中も含めてそのことを繰り返しお聞きをしておりますのは、稲嶺知事の提案は北部の皆さんに新たな負担と犠牲を強いろうとするものであると同時に、普天間基地の長期固定化につながるとこう考えているからであります。
そもそも県民が一致して普天間基地の返還を求めたのは何であったのか。
言うまでもなく町のど真ん中にあって騒音をまき散らし、生活環境を破壊しているということに加え、事故等を引き起こしている危険な基地であるということにあったと思います。北部に行けば生活環境破壊や危険性がなくなるということにはならないのであります。
政府は、海上ヘリ基地は現在の普天間基地の5分の1の面積規模になるので基地の整理縮小になるとしていますが、アメリカ側の資料、関係者の発言等では新しくできる基地は普天間基地より20%の機能が強化され、規模も関西空港並みの広大な面積を必要とし、そこには騒音が激しい垂直離着陸機のMV22オスプレイが配備をされ、基地の耐用年数は40年間の固定施設だとしています。ここにも稲嶺知事は15年の使用期限とすると公約されましたが、既に大きな壁が立ちはだかっているのであります。
そこでお聞きをいたします。
15年という使用期限が認められなかった場合基地建設に反対をされるのかどうか、また安全性確保についてはどう考えておられるのか、お伺いをいたします。
私は、経済問題とリンクさせている以上、政府やアメリカの言いなりにならざるを得ない、こう思っています。それはとりもなおさず県みずからが政府の代弁者となって、負担と犠牲を県民に押しつけることになるのであります。基地問題を経済問題にリンクさせる手法は県民を愚弄するものであり、金で魂を売れと言っていることとして受けとられることにもなりかねないのであります。
稲嶺知事は、経済問題にリンクさせれば基地問題も解決されると本当に考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
また、県民とりわけ北部の皆さんに何をもって説得しようとしているのかについてもお伺いをいたします。
私は、人間には譲れるものと譲れないものがあると思っています。そういうことからいたしましても地域の説得や地主の合意は極めて困難であります。ましてや軍民共用の飛行場をつくるとなれば、さまざまな手続と環境問題等々が大きな課題になってきます。
新たな土地使用でありますから、軍事使用目的の土地は強制収用できない等々の問題もあります。到底SACOで合意している普天間基地の返還期間内、つまり5年ないし7年ではクリアできない課題が山積をしています。
にもかかわらず稲嶺知事は、北部にヘリポートの移転をすることが普天間基地の早期返還につながると考えておられるのか。
また、早期返還につながると考えておられるとするならば、いつごろまでにそのめどづけをされるおつもりなのかについてもお伺いをいたします。
県民はひとしく普天間基地の早期返還を望んでいます。そしてこれ以上沖縄に基地をつくらせるべきではないと大半の県民が考えています。それが世論調査の結果も7割近く、県外移設を求める県民の声となってあらわれているのであります。
具体的な提示がなされれば北部への基地建設反対の声が高まってくると、私はこう確信をいたしております。その場合であっても稲嶺知事は県民の声を押し切ってでも北部への基地建設を推進するおつもりなのか。それとも県民世論は建設反対を受け入れる状況にないということをもって日米両政府に伝え、普天間基地問題解決のためには国外、国内を問わず県外移設を求め得ることはないのか、お伺いをいたします。
次に、新石垣空港問題についての御所見を賜りたいと思います。
新石垣空港の建設については、だれもがその早期着工を望みながらも20有余年たった今日でも建設できずにおります。
現空港の滑走路の距離が短いことから重量制限を強いられ、観光客の受け入れも限界になりつつあります。
また、鮮度が勝負となる農水産業にしてもフライト輸送を必要としているにもかかわらず、それに十分こたえきれない状況にあります。
八重山の皆さんの願いは、これらの需要にこたえるためにも新石垣空港の早期着工であります。
また、新石垣空港の建設なくして八重山の振興の見通しが立ちません。
この間、建設場所をめぐって二転三転しいろんな論議がありました。そしてその論議は今でも続いています。
そういう意味ではひざ詰め談判をしながら、早期に問題の解決を図るべきだと考えていますが、それが政権が変わったからといって振り出しに戻るようなことがあっては新石垣空港はつくれません。
私は、現在進められている宮良牧中案をベースに問題解決を図り、早期着工に努力すべきと考えるが、知事の御所見を賜りたいと思います。
質問の最後になりますが、下地島空港の残地活用と伊良部架橋についてお伺いをいたします。
伊良部架橋は、私たち宮古に住む者にとっては夢のかけ橋であり、3000メートルの滑走路と有効利用可能な土地約600町歩の空間スペースを持つ下地島は希望の島であります。
幸いにして今回県有地と町有地が交換分合されました。伊良部町がその土地を活用して開発事業に着手しようとしています。ぜひこの事業に対する御支援をお願いするとともに、この間県と伊良部町が詰めてきました土地利用計画を生かした事業が一日も早く推進していただけるよう要望しておきたいと思います。
あわせて心配しておりますことは、下地島空港の利用回数が減っていることであります。
聞くところによりますと、そこに働く職員のリストラも計画されているようであります。せっかくの宮古における雇用の場であります。雇用の場が拡大できるよう下地島空港の有効活用を考えるべきであります。
例えば航空機の整備場としての条件整備、あるいは臨空型産業の起業化のための条件整備等々であります。
大田前知事のときにも提案をしたところでありますが、下地島を特別自由貿易地域として指定をし貨物機の乗り入れを図り、何らかの産業を興すことについても検討する必要があると思います。
こうした下地島空港と残地の有効活用を図ることが伊良部架橋の早期実現につながることと思います。
具体的なことは改めて論議をさせていただくことといたしますけれども、稲嶺知事の下地島空港残地の有効活用と伊良部架橋実現方について、さらには下地島空港の活性化とその有効活用についての基本的な考え方についてお聞きをしておきたいと思います。
答弁によって再質問をいたします。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 島田力議員の御質問に対してお答えいたします。
まず、雇用問題の実態把握と現状認識についてお答えいたします。
沖縄県の雇用情勢は、完全失業率が全国の2倍近い水準にあるなど厳しいものがありますが、その根本的な原因は産業振興のおくれによる県内の雇用機会の絶対的な不足にあります。
本年半ば以降の雇用情勢については、完全失業率の水準自体は8月を頂点にして低下しているものの、その中身を見ると世帯主の失業率は上昇し、また解雇等に伴う非自発的な失業の割合は高まり、さらにこれまで増加していた雇用者数もマイナスに転じています。
加えて、11年3月卒の新規学卒者の就職率が大きく落ち込むことが予想されることから、雇用情勢については相当厳しいものであると認識しています。
先日発表された12月の日銀短観を見ても、県内企業の業況判断が悪化する中、雇用の過剰感が高まっています。
次に、同じく雇用問題で解決策をどう考えておられるのか、あるいは雇用拡大のための即効薬(カンフル剤)をどのようにお持ちかとの御質問にお答えいたします。
雇用失業問題の解決策について一括してお答えいたします。
沖縄県の厳しい雇用情勢に対応するためには、雇用における構造的な問題も念頭に置いて段階を踏んで対応する必要があります。
まずは増加しつつある世帯主の失業者を救済する必要があることから、短期の対応として国の3次補正予算、県の12月補正予算などにより雇用回復に対して即効性のある公共事業の増発等を行うことで雇用機会を確保します。
また、卒業しても就職できない学生が累積することにより若年者の雇用が悪化しているという構造的な問題を踏まえ、新規学卒者の就職対策を充実させます。
この際、これまで十分とはいえなかった大卒者対策を中心に県内企業、県外企業の就職面接会の開催、極端な県内志向、本土に半年以上おくれる就職活動など新規学卒者の就職意識の改革も含めた対応に努めるとともに、新規学卒者に対する求人開拓も積極的に進めます。
雇用問題の根本的な解決のためには、産業振興による県内の雇用機会の拡大が必要であることから、現在政府において検討されている通信コストの低減などの沖縄振興策、改正沖縄振興開発特別措置法による特別自由貿易地域、沖縄若年者雇用開発助成金制度などをてこにした県外企業の積極的な誘致、県内企業による業務拡大を図り、観光産業、情報通信産業を基軸に多様なビジネスを創出し、雇用拡大を推進します。
続いて、県全域の不況対策としてのカンフル剤についてのお答えでございます。
県全域を対象とする景気対策としては、まず本議会にお願いしている総額596億円の緊急経済対策のための補正によって公共事業を切れ目なく発注し、県内需要を喚起し雇用情勢の改善を図ってまいります。
さらに、景気のカンフル剤として来年度の国の予算でも最大限の措置を求めていく考えであります。
また、去る12月11日に再開された沖縄政策協議会において緊急的かつ効果的な施策として、特別自由貿易地域への立地促進のための受け皿施設の整備、沖縄自動車道の通行料金の引き下げ、通信コストの低減化、航空運賃に係る追加措置、ソフト機能を持つ産業振興のための拠点の整備、国立高等専門学校の具体化の6項目を例示し、早急な立ち上げをお願いしました。
さらに、特別自由貿易地域制度などの新しい制度については早急に稼働させ、企業の誘致・立地による民間投資活動を促進していきます。
米軍基地所在市町村に関する懇談会事業については、その経済効果は事業実施市町村以外にも及ぶものと考えており、その促進に努め地域の活性化と雇用機会の増大を図っていきます。
次は、国際都市形成構想についてどのように受けとめるか、どのように推進するかに一括して答弁をいたします。
国際都市形成構想については、21世紀のグランドデザインとして県民や国に提示したことは有意義であったと考えております。
しかしながら、同構想は具体的なゾーニングはあるものの、本県の自立的発展に結びつくための産業振興という観点から見た場合、必ずしも十分でないと考えています。今後は、経済の自立化に向け新たな要素を加えながら具体的な方策を検討していきたいと考えています。
次は、国際都市形成構想について特別自由貿易地域の拡充強化についてのお答えでございます。
県は、国際都市形成構想を踏まえ、21世紀にふさわしい新しい産業の振興を図るため、昨年11月に国際都市形成に向けた新たな振興策を策定し沖縄政策協議会に提出しました。
政府においては、県の要望を受け、ことしの3月に沖縄振興開発特別措置法を大幅に改正し、自由貿易地域制度の拡充強化に加え、特別自由貿易地域制度を新たに創設したところであります。特に制度の内容としては、法人税の35%軽減等我が国において他に例のない税制上の優遇措置が講じられたところです。
私としては、本県の産業経済の厳しい現状を踏まえ、積極的に特別自由貿易地域制度を活用し、早期展開による本県の産業振興と雇用の創出を図る考えであります。
このため、当面、中城湾港新港地区の一部約100ヘクタールに特別自由貿易地域を設置することとし、現在、地域指定に向けた作業に取り組んでいるところです。
なお、特別自由貿易地域の拡充強化としては、中城湾港新港地区の地域指定を踏まえて、当面、1、管理運営主体の創設、2、指定工場制度の導入、3、選択課税制度の対象品目の拡大等に積極的に取り組んでいく所存であります。
あわせて、自由貿易地域制度の法体系の整備を図りながら特別自由貿易地域の新たな展開を検討していきたいと考えております。
このように私としては、基地依存、財政依存の経済から脱却し、積極的な産業振興による経済的自立を実現していきたいと考えております。
次に、基地の整理縮小についての御質問の中の基地返還アクションプログラムの評価についてでございます。
基地問題については、国際社会や県民生活の安定、県土の有効利用、自治体の都市計画、地主や軍雇用員の生活、環境保全、総合交通体系、跡地利用や経済振興策等を総合的に検討した上での有機的かつ整合性のあるトータルプランの中で対応していかなければなりません。
そのような観点から、米軍施設・区域については計画的、段階的な返還、整理縮小等を強く国に求めていく考えであります。
なお、作成されている基地返還アクションプログラムは2015年までの基地の全面返還を前提としているため、その実効性については疑問があり、今後検討していきたいと考えています。
同じく基地の整理縮小をどのように求めるかという御質問に対して、本県においては沖縄戦の悲惨な体験、戦後の米軍統治、今なお全国の米軍専用施設面積の約75%が集中している現状から県民には平和志向が根づいており、県民の大多数は基地の整理縮小を強く求めています。
こうしたことから、私は県民の意思を反映した基地の整理縮小を引き続き求めていきたいと考えております。そのためにはまずSACOの合意事案を実現させ、段階的に基地の整理縮小を図ることがベターな選択であると考えます。
続きまして、基地の整理縮小の中で地主への補償、地籍確定の観点から、軍転特措法の改正問題でございます。
基地跡地の開発に当たっては、跡地を整備し使用収益するまでの期間が長期に及ぶことから地主への影響が大きく、また膨大な事業費がかかるなど現行の軍転特措法では対応できない多くの課題があります。
また、基地跡地利用対策としては、駐留軍離職者対策やその他の経済的リスクの軽減、環境浄化対策が重要であると考えています。
このため、今後これらの課題を整理し、給付金支給期間の延長など軍転特措法の改正や基地跡地開発の実効性を確保する制度の整備について国に要請していく考えであります。
次は、ヘリポート基地問題についてであります。
北部のどの地域に建設しようとしているのか聞きたいということでございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的な実現可能性のある方法として軍民共用空港を建設することが望ましいと考えています。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えております。
次に、ヘリポートの問題で15年の使用期限の問題でございます。
私は、危険な普天間飛行場の早期返還を実現するためには県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的で実現可能な方法であると考えています。
しかし、普天間飛行場の県内移設を受け入れるとしても県民感情などを考慮しますと15年程度が限度であると考えています。
このことから、私は、今後日米両国政府に対し、県民感情への理解を求め使用期限の設定を強く主張していきたいと考えております。
次は、同じくヘリポート基地の安全性の確保についてのお答えでございます。
私が軍民共用空港の建設を提案するのは、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えるからであります。
したがって、普天間飛行場の代替施設となる新空港についても当然その安全性が確保されなければなりませんので、私は生活や自然環境への影響を最小限にとどめることや、航空機事故等の防止対策を徹底的に講じることを日米両国政府に強く申し入れたいと考えております。
次は、経済問題とリンクさせている以上、基地問題の解決を本当に考えているのかという点へのお答えでございます。
私は、沖縄の米軍基地の整理縮小を促進し、その返還跡地を有効に活用して経済の自立化に向けた地域振興の取り組みを図ることが重要であると考えております。
この意味においては、基地問題の解決促進と経済振興策は密接な関係にあると理解しています。
次もヘリポート基地問題ですけれども、北部の皆さんに何をもって説得し、あるいは基地反対の世論が高まっていた場合でも進めるのかというお尋ねでございます。一括してお答えします。
私は、普天間飛行場を一日でも早く返還させることが県民大多数の願いであると理解しており、今後早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存です。
私は、県民の利益をも確保する観点から、普天間飛行場の代替施設として、将来県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定し軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることが普天間飛行場の早期返還を実現するより現実的な方法であると考えています。
今後、普天間飛行場を早期に返還する必要性や私の提案について地元の住民の皆様の理解と協力が得られるよう誠心誠意努力していきたいと考えております。
次に、同じく2つの問題で、早期返還につながるのかということと、めどはいつまでにつけるのかということのお尋ねでございます。一括してお答えをいたします。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、そのためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある手法が望ましいと考えております。
私は、県民の利益をも確保する観点から、普天間飛行場の代替施設として将来県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることが普天間飛行場の早期返還を実現するより現実的な方法であると考えています。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えております。
同じく、県外移設を求めることもあり得るのかということへのお答えでございます。
私は、外交の当事者である日米両国政府が現下の国際情勢では在沖米軍の兵力削減は困難であり、普天間飛行場を県内に移設する方針を堅持しているため海兵隊削減や基地の国外、県外移設は現実的でないと考えています。
危険な普天間飛行場を一日も早く返還させるためには、最善ではないにしても今私たちがとり得る現実的でベターな策を選択する必要があると考えており、これが行政の長としての責任ある判断と考えています。
次に、新石垣空港についてでございます。
新石垣空港建設事業は、昭和51年に石垣空港基本計画を策定して新空港の建設候補地選定作業に着手して以来20年余の年月がたっています。
この間、白保海上案、カラ岳東側案、宮良案と変遷してきましたが、サンゴの保護等自然環境保全の問題、農地転用等の農政上の問題など合意形成に至っておりません。
八重山郡民の長年の願いである新石垣空港の建設がこれまで事業実施に至らなかった経緯等を踏まえ、早期建設につながる場所を検討していきたいと考えております。
新空港の建設は地元住民の理解と合意形成が最大の要件でありますので、地元の意思も尊重しながら適切な検討機関を設置し、早期の新空港建設に努めたいと考えております。
続きまして、下地島の残地活用と伊良部架橋に対する基本的考え方でございます。
伊良部架橋の実現についてお答えいたします。
伊良部架橋については、離島苦の解消や宮古圏域の振興を図る上からも必要性は十分に認識しております。
そのため、県としましては平成4年度からこれまでに県単独費による風況調査、地形測量、地質調査及び環境現況調査等の基礎的調査を実施しております。
また、平成9年度からは国庫補助による宮古本島・伊良部地区道路網基本計画調査もあわせて実施しており、より多角的に調査を進めているところであります。
しかしながら、これまで実施してきた離島架橋に比べ海上距離が4.3キロメートルもある長大橋となるため、事業化に当たっては地域開発計画との整合性、漁業権者や渡船業者等の関係者との合意形成、膨大な建設費の確保、事業手法の検討及び建設技術や環境上の問題の検討等多くの検討課題があります。
これらの課題に取り組む必要があることから、今後とも必要な調査を逐次実施し事業化に向けて熟度を高めてまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては関係部局長等から答弁させます。
〇議長(友寄信助君) 地域・離島振興局長。
〔地域・離島振興局長 具志堅強志君登壇〕
〇地域・離島振興局長(具志堅強志君) 島田力議員の下地島空港残地活用と伊良部架橋に対する基本的な考え方についての御質問の中の、下地島空港残地の有効活用についてお答えします。
県は、下地島空港周辺の県有地等の有効活用を図るため平成元年7月に下地島土地利用基本計画を策定しましたが、その後経済社会環境の大きな変化や伊良部町における新たな利用計画の必要性が生じたこと等から、平成8年6月から見直し作業に着手し、沖縄県開発委員会の協議を経て平成10年3月に見直し計画を策定しました。
基本計画では、全体面積を965ヘクタールとし、1点目に農業利用ゾーン30ヘクタール、2点目に観光・リゾートゾーン190ヘクタール、3点目にスポーツコミュニティーゾーン75ヘクタール、4点目に国際都市活用ゾーン80ヘクタール、5点目に空港及び航空関連ゾーン375ヘクタール、6点目に緑化関連ゾーン175ヘクタール、7点目に自然環境保全ゾーン40ヘクタールとなっています。
現在、スポーツコミュニティーゾーンにおいて雇用の場の創出、若者が定住できる町づくりのため、下地島特有の自然景観を生かした伊良部町サシバアイランド整備事業の導入に向け、平成11年度の国庫要請を行っているところであります。
さらに、下地島空港を活用した国際的な人、物、情報の集約的活用区域として国際都市活用ゾーンをこの計画に位置づけており、今後は伊良部町の事業導入を契機にこの計画に基づく土地利用区分に沿った事業の導入をより一層促進し、活性化を図っていきたいと考えております。
以上であります。
〇議長(友寄信助君) 土木建築部長。
〔土木建築部長 上原幸一君登壇〕
〇土木建築部長(上原幸一君) 下地島空港の活性化とその活用についての御質問にお答えいたします。
下地島空港につきましては、パイロット訓練が減少傾向にあること、那覇―下地便が平成6年度以降休止していることなどから同空港の活性化対策が重要な課題となっております。
訓練回数につきましては、昨年に引き続き本年11月に民間航空4社に訓練の増加を要請したところでございます。航空会社としては今後とも下地島での訓練を継続していくとのことでございます。
なお、運輸省も下地島空港の訓練機能、管制体制を今後とも維持存続する意向でございます。
また、懸案であった下地島空港残地に係る県有地と町有地の交換契約を締結いたしました。このことは下地島空港の活性化に大いに寄与するものと考えております。
以上でございます。
〇議長(友寄信助君) 島田 力君。
〔島田 力君登壇〕
〇島田 力君 再質問をさせていただきたいと思います。
北部における飛行場建設地の問題については、言うなればこれは普天間基地の問題からきているわけですね。少なくとも普天間基地を返還をする条件、返還をさせるためには県内ですよということで1つ海上案が出てきたわけですが、それに対して稲嶺知事は、いや北部に陸上案でいくと、こう提案をされているわけですね。
ですから、少なくとも普天間基地を早期返還に努力をなさると、こうおっしゃっているわけですから、そうなると当然なこととして知事が提案をされている北部案というのが、陸上案というのがその前提にあるわけですね。
そうすると少なくともそのことを民主的に進めるとするならば、この場所ですよというのを早期に提示した上で論議をさせなければいけないわけですよ。そのことなくして普天間基地の早期返還という、知事がおっしゃることにならないわけですよ。
ですから私は、北部のどの地域ですかということを1つには求めているわけでありますけれども、そのお答えがなかったというのが1つですので、改めて答弁をいただきたいと、こう思っているわけです。
それから2つ目の問題です。
15年という提起をされているわけですけれども、それについても少なくともこれは公約なんですね。
つまり北部に認める以上は15年という条件つきで私は賛成ですよと、こう言っていることに私は受けとめているわけです。ですからその前提条件になっている15年という暫定使用、それが確保できなかったとする場合にはどういうおつもりですかという観点から私は先ほど質問をさせていただいているわけですから、そのことについても改めて質問いたしたいと、こういうふうに思うわけであります。
さらには3点目の問題として、私がめどづけしたのは先ほどにも関連をするけれども、SACOの合意というのは5年ないし7年で移転をすると。その前提で当然その間に日米両政府の頭の中には基地をつくると、こうなるんでしょう。
そうすると、これも先ほどと関連をしていくわけですが、少なくとも5年ないし6年でかわるものをつくって移そうとするならば、きょう、あすからの問題になっていくわけです。
そこで、これも同じことで、そういう面も含めて先ほどの北部のどの地域かということを明示をいただきたいと申し上げているのもそういう意味合いでありますから、ぜひお答えをいただきたいなと、こう思っているわけです。
それから4つ目の問題としては、少なくとも私は大変な問題が起こると思っているんです。ですからそういう意味では、県民が反対だという形が大勢を占めたとしても、なお政府側が県外はもうできないとこう言っているから、やはり県内であくまでも進めると、こういうことなのかどうかをお聞きをし質問を終わります。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) ただいまの問題でお答えいたします。
1つは15年の問題、これは仮定の問題についてお答えできませんので、私としては……(発言する者多し) 15年は全力を尽くして努力をいたしますと、全力を尽くして努力をします。
両国政府に対して先ほど申し上げました強く主張するということであります。
それから、その他の問題につきましては、これは私の方から先ほど申し上げましたように早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に早速入りたいと思っております。(発言する者多し)
〇議長(友寄信助君) 休憩いたします。
午後2時16分休憩
午後2時16分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
島田 力君。
〔島田 力君登壇〕
〇島田 力君 それじゃ再々質問させていただきますが、15年を仮定だとこう言われますと困るんですよ。
つまり少なくとも北部にと言った前提条件を15年の暫定使用だと、こういう条件をつけて県民に明らかにして公約にして当選をされましたから、この仮定という論議で片づけられたらこれは困るわけでありまして、少なくとも15年の条件をつけると言ったのは知事みずからでありますから、改めて答弁を求めたいと思います。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 15年について申しましたのは、私は住民感情から考えて15年以上というのは認められないということで、その範囲で全力を尽くして努力をしたいと考えています。
〇議長(友寄信助君) 大城一馬君。
〔大城一馬君登壇〕
〇大城一馬君 沖縄社会大衆党県議団を代表いたしまして通告に従い質問をさせていただきます。
まずは稲嶺知事、御当選おめでとうございます。
知事におかれましては、自身の得票、また対立候補の大田さんの得票、それぞれの重みをしっかりと見据え、向こう4年間県政運営に邁進していただきたいと思います。とりわけ沖縄の知事職は、他府県知事と比較にならないほど激務と言われております。どうか130万県民のトップとしてくれぐれも健康に留意され、県勢発展のため精進されますよう御祈念いたします。
さて、沖縄の基地問題はすぐれて県政の最重要課題であると我が党は認識しております。復帰後の屋良、平良、西銘、大田の歴代知事もそれこそ基地問題である意味では翻弄され、県政が揺り動かされてきました。21世紀を目の前にした今回の知事選挙において県民は経済界を代表し経済政策を全面に打ち出した稲嶺知事を選択したとしても、沖縄の経済振興を図る上からはやはり基地問題の解決、前進が大きなウエートを占めるはずであります。
それらの視点に立ちまして質問に入りたいと思います。
大田知事に投ぜられた33万7000票余の評価について。
さきの選挙で稲嶺知事は37万4833票で勝利されましたが、大田前知事も33万7369票という多くの有権者の支持を受けました。大田さんを支持した我が党の側からいたしますと、この票数は大田前知事に対する期待票であったと同時に、稲嶺知事の選挙公約に対する批判票であったと理解します。
さらに申し上げれば、大田知事に対する期待や支持の大半は、8年間の任期中における平和、基地問題に対する情熱とその実績に向けられているものではなかったかという思いがあります。
さきの選挙の結果を超え、この実績にはぜひ稲嶺知事も真摯な態度で評価をしていただき、県民の総意でもあり、大田前知事が県民とともに目指した平和追求路線を今後もぜひ継承していただきたいと思います。
この大田前知事に投ぜられた33万7369票を稲嶺知事はどう評価されますか、まずこの点からお伺いいたします。
次に、県政の懸案事項であります基地問題をめぐる政府と県との関係についてお尋ねいたします。
政府の基地問題に対する従来の基本姿勢は明確であります。すなわち、当分の間、基地は沖縄に負担してもらうかわり、おくれている経済振興や産業基盤整備をやらせていただくというのが政府の沖縄基地政策の意向であり客観的な事実です。かつての宝珠山発言が如実にそれを代弁しています。
しかし先ほど述べましたように、沖縄には県民総意としての徹底した平和主義があり、加えて基地の整理縮小や基地の県外移転を望む声が県民投票、市民投票や最近の意識調査からも明らかです。これらの問題を解決するためには歴史的な経緯や憲法の精神に基づき、長年基地の重圧に苦しみ続けた我が沖縄の側に立ち、政府に国益を排し県益を最優先的に主張する姿勢を明示することが必要です。
稲嶺知事は、早速政府とのパイプを再開させ、信頼関係を復活させたとマスコミで報道されていますが、私は順序が逆転しているのではないかと思います。まず県民とのパイプを大事にし、県益重視を明確にした上で事に当たるべきではないかと思いますがいかがでしょうか。
もしその考えに異論がないとすれば、今、知事は政府に対する姿勢はどうあるべきと考えますか、お伺いいたします。御所見を述べてもらいたいと思います。
さきの選挙以来、稲嶺知事は「県民党」を標榜しておられますが、そのベースになっているのが私ども社大党の結党40周年記念講演であると述べております。
確かに記念誌の稲嶺知事の主意の中に、経済社会の展望を探る際には平和志向は不可欠、そしてまたこういうことも述べております。軍事基地は経済発展を阻害する要因であると断言するなど、私どもとスタンスが似通った面も一部に見受けられます。このことが県民党の定義と位置づけられて稲嶺さん勝利となっていたならば私の心境もまた非常に複雑な思いであります。
しかしながら7年たった今日、私には少なからずその看板に疑義を感じます。
例えば、新知事の政策の中身で申し上げますれば、稲嶺知事は歴代の沖縄県知事の中で初めて普天間飛行場の県内移設を掲げた知事として歴史にその名を残すでありましょう。その主張どおり県内北部に新たな軍民共用空港を設置するというのであれば、知事みずから積極的に県内世論を真っ二つに割ることを提案したに等しく県民党の立場に反するもので、混乱は火を見るよりも明らかです。知事が標榜される県民党の輪郭が私どもには見えてきません。
一般的に県民党とは、広く県民世論や県民の総意をくみ上げ、その最大公約数の意見を実現、推進する立場を言い、特に我が沖縄には特別な意味が込められているはずです。
それは、かつての島ぐるみ闘争、大衆運動によって推進されてきた理念、徹底した平和主義や基地全面撤去を掲げ、県民とともに県益を主張し、県民の側に立った運動体でなければなりません。
しかし、知事の標榜される県民党とは、さきの選挙において軍用地主団体との間で2015年までの基地全面撤去の見直しを約束し、選挙期間中1歩も2歩も引いて裏に隠れてもらった自民党が政府とのパイプ役となると表に出たり、自民党にコントロールされる可能性の高い県民党であると思わざるを得ないのは私の思い過ごしでしょうか。
このように知事の掲げる県民党からは、沖縄の重要課題である基地問題について利害相反する政府に立ち向かう姿勢のニュアンスすら感知することはできません。
知事の言う県民党というのはどういうものか、それを指し示す具体的政策にはどのようなものが挙げられるか、明確にお示しいただきたいと思います。
次に、国際都市形成構想についてお尋ねします。
沖縄の基地が返還された後の県経済の自立と産業の振興を考えるときに、沖縄の将来像を初めて描き、1996年11月に大田県政が政府に提示した21世紀に向けた沖縄のグランドデザイン「国際都市形成構想」の意義は稲嶺知事の政策を遂行する意味でも今後ますます大きくなっていくものと考えます。
そして、沖縄の深刻な不況や失業問題の解決を考えるとき、稲嶺知事のもとでも同構想の具体化は一層急務ではないでしょうか。
そこでお尋ねしますが、知事は国際都市形成構想をどのように評価していますか。
また、去る3月に閣議決定されました国の新全総では沖縄を「太平洋・平和の交流拠点」と位置づけております。そのことは、私は国が同構想を認知したと解釈しますが、知事の御見解を示していただきたいと思います。
ところで、知事は去る知事選挙での出馬表明の際、国際都市形成構想にかわる物すごい構想を持っていると述べていますが、具体的に示していただきたいと思います。
次に、基地返還アクションプログラムについてであります。
沖縄の米軍基地の返還を実現する上で、1996年1月30日に大田県政が政府に提示した2015年までに沖縄から基地をなくすいわゆる基地返還アクションプログラムを我が党は1995年の10.21県民大会の党派を超えた県民の基地の整理縮小の切実な願いをベースに、基地のない平和な自立を目指す沖縄の方向性を示した画期的なものと高く評価しております。
私は、稲嶺知事のもとで基地政策の後退を余儀なくされないためにも基地返還アクションプログラムはより有効に生かされるべきと考えますが、知事は基地返還アクションプログラムをどのように評価していますか。
また、稲嶺知事の基地政策を推進させるに当たって同プログラムを反映させ生かしていく考えはありませんか、御答弁をお願いいたします。
次に、西銘元知事、大田前知事は沖縄の基地問題を前進させるには対米直訴しかあり得ないという視点に立って西銘さんが2回渡米し、基地内大学への県民の就学、一部条件つきの泡瀬ゴルフ場返還合意、そしてまた大田さんが7回渡米し、SACOで普天間基地など11米軍施設の返還合意、県道104号線越え実弾演習廃止など多くの成果を残しました。
私は、これまでの米軍人による事件・事故に対する日本政府への抗議要請行動経験からして、政府の対米姿勢の弱さに悲観を禁じ得ません。やはり県知事みずから米国へ赴くことが基地問題の早期解決につながると確信していますが、稲嶺知事は訪米要請の評価をどう受けとめていますか。また、知事訪米の意義をどう理解していますか。
知事には訪米直訴の計画はあるんですか。あるとすれば訪米時期と要請事項の案がありましたら示していただきたいと思います。
次に、稲嶺知事は県政の21世紀を展望する今知事選挙で多くの公約、政策を県民に提示しました。
御承知のように公約は政治家にとって命であり、また県政運営の指針となり、実現あらしめる責務があります。したがいまして私ども社大党は向こう4年間県政がいかに公約を履行していくかを注視しながら県議会の場でも追及し、また提言もし、健全野党の立場に立って権能を発揮する所存でございます。
知事の選挙公約について質問させていただきます。
まず、経済振興政策についてですが、企業倒産と失業の増大などの今日の全国的不況は政府も認めているとおり消費税の3%から5%への引き上げ、医療費の値上げなどが要因であることは明白であり、そのことが本県経済にも深刻な影響を及ぼしていると思います。
ところで稲嶺知事は、選挙を通して沖縄の不況は県政の対応に起因した「県政不況」であると決めつけ、振興策の放棄と対立候補を批判してきましたが、知事は今日の全国的企業倒産の多発、大型化と失業者の増大はどこに原因があると考えますか。
また、県内の恒常的な高失業率と近時の倒産の原因についてどう考えていますか。
県の振興策や経済政策では、知事も経済界のトップとして、また各種委員会のメンバーとして発議、提言してきた経緯があったと考えますが、どのような対応をしてきましたか。
知事は、緊急な不況対策を選挙期間中も何度も訴えてきましたが、具体的な事業展開を示していただきたいと思います。
さらに、「失業率9.2%」、「県政不況」のコピーが町じゅうではんらん、稲嶺知事の勝利にも大きく作用し、県民は稲嶺知事が誕生すると高失業と不況が直ちに解消されると期待していると思いますが、具体的な解決策を示してください。
また、雇用の創出は新県政の最大の課題と考えますが、その具体策も示していただきたいと思います。
次に、沖縄経済新法についてお聞きします。
稲嶺知事は、基本政策の中で、県経済の閉塞状況を打破し県民の不安をなくす必要性を訴え、具体的な解決見通しを確実にすることが県政最大の課題と定義、沖縄経済新法を制定すると提示しましたが、新法というのがどのようなものか理解できませんので、具体的な内容を県民に明示していただきたいと思います。
また、主意からすると緊急性があるものと解しますが、制定の時期を明示してください。
次に、特別自由貿易地域制度についてお伺いします。
特別自由貿易地域制度につきましては、全県地域か地域限定か意見が分かれるところでありますが、社大党は農水産業、地場産業への影響などからまずは地域限定からという立場を主張してきました。
稲嶺知事は、さきの知事選挙におきまして経済振興の緊急対策として同制度の稼働、雇用確保のために中期的に同制度を積極的に活用すると述べています。
ところで稲嶺知事は、去る知事選挙において同制度の地域限定を主張するJA、経営協などの推薦を受けましたが、特にJA沖縄農政推進協議会とは地域限定を堅持する政策協定を結んでいます。
ところで、稲嶺知事は1991年10月19日に我が党の結党40周年記念式典で「沖縄経済社会の展望」と題して記念講演をなされました。その際の記念誌に将来展望として沖縄全県のフリーゾーン化が夢と述べていますが、7年前と現況の整合性に立って特別自由貿易地域制度の今後の課題と知事自身が描く将来展望について御見解を賜りたいと思います。
普天間飛行場返還問題についてお尋ねします。
1995年9月、米兵によるあの痛ましい少女暴行事件に端を発した県民の反基地闘争のうねりが、動かないと言われた普天間飛行場返還の道しるべを打ち立てました。しかしその後、SACO合意で県内移設の条件が付されて海上基地案が提案され、県民に大きな失望感を与えました。
御承知のように、大田前知事は名護市民の意を体して海上基地案に反対し、先ごろの世論調査においても県民の65%が県内移設に反対を表明しております。
さて、普天間飛行場返還問題の困難性は、第1に県内に移設されるという飛行場が一体どこで建設されるのかという予定地の問題です。果たして県内にそのスペースがあるでしょうか。私は、それこそ至難のわざであり、知事の任期4年のうちにこの問題の糸口さえ見つけきれずに終わってしまう可能性が高いと思います。
仮に、場所が決定されたとしても、それに続く住民合意や環境問題はクリアできるでしょうか。純然たる民間空港の建設問題でさえ住民合意という高いハードルのため約20年も石垣で未解決であることを念頭に置いていただきたいと思います。また、この住民合意のハードルをさらに高くしているのは環境問題です。我が沖縄県のヤンバルは、世界が注目する希少動植物の宝庫であることはここで改めて述べるまでもありません。加えて周囲の海のサンゴ礁の美しさ、神秘的な姿をあらわしたジュゴンのテレビ映像などを初め多くの人々は鮮やかに記憶しているはずです。明らかに大きな抵抗が予想されるヤンバルに普天間飛行場の移転先を求めるのは余りにも安易な選択ではないでしょうか。
第3に、その空港を米軍が使用する場合、15年の期限つきという条件がクリアできるかどうか、その根拠が薄弱です。私はそのような条件を米軍が認めるはずはないと思いますし、事実、米国政府や防衛庁の守屋官房長がそれを裏づけるような発言で既に予防線を張っております。
また、昨年4月の米軍用地特措法の改悪によって暫定使用の名のもとに自由使用を続ける米軍に対し、この軍民共用空港にだけ期限をつけて建設を認めることは不可能そのものと思える次第でございます。果たして15年という使用期限は条件たり得るでしょうか。
ところで、ここに及んで政府サイドは海上基地問題で態度が二転三転するなど信義則にもとるような事態も起こっています。知事選挙が終わると見るや政府首脳はにわかに海上基地こそが最善案という趣旨の発言に戻り、県民を当惑、失望させていますが、私は、よもや知事自身が明言された海上基地反対まで変更されることはないと信じております。
それでは質問させてもらいますが、知事が言っておられます軍民共用空港とはどのようなものですか。北部地域のどこを想定していますか。環境問題や住民合意のクリアに自信がおありですか。15年の期限つきと言われていますが、果たして条件をつけることが可能ですか、その根拠を示していただきたいと思います。
新聞報道によりますと、米国政府は極東戦略上受け入れられない方針を固めたとされ、防衛庁守屋官房長は海上案が最善と表していますが、知事の御所見を述べてください。
知事は出馬表明のとき、代替海上基地建設に反対を表明しましたが、その決意は現在及び将来も揺るぎないものと確認してよろしいですか、お伺いをいたします。
次に、那覇軍港移設問題についてお尋ねします。
那覇軍港は、1974年に日米安全保障協議委員会で全面返還合意が決まりながら、24年たった今日においても実現しておらず事の難しさを露呈しています。
ところが昨今、現実的対応論として軍民共用港湾も視野に入れたハブ港湾構想が取りざたされた議論の動きが見えてきました。稲嶺知事も軍港の移設を強力に推進すると表明していますが、返還合意から24年間返還が実現しなかった那覇軍港問題をどのようにとらえていますか。
知事は、那覇軍港を浦添に移設すると表明していますが、軍港として移設するのか、民間港湾として移設するのか、移設の具体的内容を示していただきたいと思います。
ところで、県民世論は軍民共用施設として浦添市へ移すことに反対31%、賛成35%、その他34%となっていますが、知事はその数値をどうとらえますか。
最後に、住民合意を得るための手法と自信のほどを示してくださいますようお願いいたします。
ところで知事、知事はさきの選挙でいろいろな造語をつくりました。特に私は、今後向こう4カ年間の県政運営のキーワードは「解決する」、「責任をとる」、「泥をかぶる」というふうに思っております。
そういう意味では、ぜひこのことを肝に銘じて私の質問に対しまして答弁をお願いしたいと思っております。
以上でございます。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 大城一馬議員の御質問にお答えいたします。
まず、大田知事に投ぜられた票に対する評価でございます。
私は、大田前知事時代にあって、戦後処理問題の解決など一定の前進が図られたものと評価しております。私は今後、130万県民の知事として県民各位との対話を深めながら、一歩一歩確実に諸問題の解決に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、基地問題に対する政府の意向と知事の姿勢についてでございます。
本県の基地問題の解決について、政府はSACO最終報告の内容を着実に実施することが重要であるとの基本認識に立ちつつ、その取り組みについては地元の理解と協力を得ながら努力していくとの意向を示しております。
私は、基地問題の解決については、基地の整理縮小を基本に現実的に対応し創造的な解決を促進することが重要であり、SACOの実現により県民の基地負担が軽減されるものと考えております。
次に、「県民党」の中身と具体的政策についてお答えいたします。
本県は、深刻な経済不況にあえぎ、全国の約2倍という高い失業率に加え、基地から派生するさまざまな問題など多くの課題を抱えております。このような諸課題に適切に対処し、具体的な解決の道筋を立て確実に実行していくことが私に課せられた最大の責務であると認識しております。
そのためには、広く県民の立場に立って沖縄の現実としっかり向かい合い、そこから一歩一歩確実に問題の解決を図っていかなければならないと考えております。
私は、県政運営に当たっては、県民に公約した政策を一つ一つ確実に実現していくために足元を見据えて現状改革の政治を目指し、県民各位との対話を図りながら広く県民の英知と決断を結集し、県政を運営していきたいと考えております。
次は、国際都市形成構想についての評価についてでございます。
国際都市形成構想については、21世紀のグランドデザインとして県民や国に提示したことは有意義であったと考えます。
しかしながら、同構想は具体的なゾーニングはあるものの、本県の自立的発展に結びつくための産業振興という観点から見た場合は必ずしも十分ではないと考えております。
それでは、3月に閣議決定された新全総で沖縄を「太平洋・平和の交流拠点」と位置づけたことは、国が同構想を認知したものと理解するかという御質問に対してでございます。
新全国総合開発計画では、沖縄はその地理的・自然的特性と歴史的・文化的蓄積等の地域資源や多様性を受け入れる国際感覚と相互扶助の精神を積極的に生かし、「太平洋・平和の交流拠点」として位置づけられております。
国際都市形成構想については、新全総においても物流等のネットワークや国際交流拠点の整備について記述されていることから、その考え方には一定の理解をいただいているものと認識しております。
次に、出馬表明の際の物すごい構想とは何かというのを示してほしいということでございます。
本県の厳しい経済状況の打開や基地返還後の跡地利用の促進は、現行法に基づく措置では不十分であると考えています。
そこで私は、公約として本県が経済的に自立していくため中長期的視点に立った沖縄経済振興21世紀プランの国による策定と新たな理念や政策を取り入れた沖縄経済新法の制定に向けて取り組むということを掲げました。
私が申し上げている沖縄経済新法は、沖縄振興策や沖縄経済振興21世紀プランを実効あらしめるための国の特別な税、財政措置等の新たな政策スキームや基地の跡地利用について迅速な対応ができるような新しい仕組み、制度を創設することが検討課題になると考えています。
また、現行の沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法のうち、必要なものについてはしっかり継承していく必要があります。
このような考え方を基本として、今後沖縄経済新法に盛り込まれるべき内容については、沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法などの総点検作業、沖縄経済振興21世紀プランの策定状況等を踏まえて検討し国と調整してまいります。
次に、政治姿勢について、基地返還アクションプログラムの評価とそれの反映について一括してのお答えでございます。
基地問題については、国際社会や県民生活の安定、県土の有効利用や自治体の都市計画、地主や軍雇用員の生活、環境保全、総合交通体系、跡地利用や経済振興策等を総合的に検討した上で有機的かつ整合性のあるトータルプランの中で対応していかなければなりません。
そのような観点から、米軍施設・区域については計画的・段階的な返還、整理縮小等を国に求めていく考えであります。
なお、作成されている基地返還アクションプログラムは、2015年までの基地の全面返還を前提としているためその実効性については疑問があり、今後検討していきたいと考えております。
次は、訪米の意義、あるいは要請計画についてのお尋ねでございます。一括してお答えをいたします。
これまで継続した訪米要請を通じて、沖縄の米軍基地問題に関して米国政府や連邦議会などの理解を深めることができた点については一定の評価をしております。
一方で、沖縄県民の過重な基地負担の軽減という点については目に見える形での成果を得ることができなかったとの指摘もあります。
今後の対応については、これまでの事業の実績やその内容等を検証した上で考えていきたいと思います。
続いて選挙公約と政策についてでございます。
その中の県内の恒常的な高失業率や倒産の原因についてどう考えるかということでのお尋ねでございます。
我が国経済は、かつて例を見ない極めて厳しい状況下にあり、企業の倒産や失業者が増加しています。
その要因として、全国的には経済のボーダーレス化が進展する中で市場競争の激化、貸し渋り、金融不安、リストラ等が挙げられます。
県内においては、労働人口に対する絶対的な企業数の不足と開業率の低迷等が高失業率の要因と考えられます。
本県においては、復帰後膨大な公共投資がなされ社会資本の整備は相当程度進んでおりますが、産業の振興については必ずしも十分な成果を上げるまでには至っておりません。今日の高失業率や倒産の多発も、産業振興のおくれにその一因があると考えられます。
私は、本県の経済社会の置かれている厳しい現状にかんがみ、観光振興や情報産業を基軸に多様なビジネスを創出し経済の自立的発展と雇用の確保を図ってまいります。
次に、知事の選挙公約と政策について、今まで経済界のトップとして公的諮問機関のメンバーとしての発議、提言をしてきた経緯についてでございます。
私は、これまで経済界に身を置き、経済活動を通して県の振興開発審議会や産業経済の振興と規制緩和等検討委員会の委員、沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会の副座長等として沖縄の振興開発にかかわってまいりました。
その際、沖縄の自立を至上課題と認識し、経済に携わる者として沖縄の発展に貢献することをみずからの使命であると自覚し、努力してまいりました。
これまで、3月末の沖振法の改正による特別自由貿易地域制度の創設や米軍基地所在市町村振興のためのプロジェクトの推進、産業教育の振興及び国立組踊劇場の誘致等に力を尽くしてきたところです。
このたび、多くの有権者の皆様の支持を得て当選しましたが、県の行政の最高責任者として真に沖縄が自立し発展するために全力を尽くすことが私の責務であると考えております。
次に、同じく選挙公約と政策についてでございます。
1つは不況対策の具体的な事業展開、それから雇用創出、この具体策についてのお尋ねでございます。一括して御答弁をいたします。
県経済を回復の軌道に戻し、雇用を創出していくためには中長期的には産業の振興を図っていくことが重要であり、短期的にはカンフル剤的な経済活性化策が必要であります。
緊急的な景気対策の1つとしては、今議会に公共事業を中心とする総額596億円の経済対策補正をお願いしております。これによって公共事業を切れ目なく発注し県内需要を喚起し、雇用情勢の改善を図ってまいります。景気のカンフル剤として来年度の沖縄開発庁予算でも最大限の措置を求めていく考えであります。
また、去る12月11日に再開された沖縄政策協議会において緊急的かつ効果的な施策として特別自由貿易地域への立地促進のための受け皿施設の整備、沖縄自動車道の通行料金の引き下げ、通信コストの低減、航空運賃にかかわる追加措置、ソフト機能を持つ産業振興のための拠点の整備、国立高等専門学校の具体化の6項目を例示し、早急な立ち上げをお願いしました。
さらに、特別自由貿易地域制度など新しい制度については早急に稼働させ、企業の誘致・立地による民間投資活動を促進していきます。
米軍基地所在市町村に関する懇談会事業については、その経済効果は当該市町村以外にも及ぶものであり、その促進に努め、地域の活性化と雇用機会の増大を図っていきます。
また、中小企業に対する対策としては、金融措置を拡充し企業の経営体質の強化に努めていきます。
さらに、本県の高い失業率を改善していくために観光産業、情報通信産業を基軸に多様なビジネスを創出し雇用の拡大を推進していくとともに、特に若年者雇用対策を強化していく考えであります。
また、不況を克服し雇用の機会をふやしていくため各種の振興開発事業の早期展開を推進してまいります。
次に、選挙公約と政策についてでございます。沖縄経済新法の内容、時期についてでございます。
沖縄経済新法は、沖縄振興策や沖縄経済振興21世紀プランを有効あらしめるための国の特別な税、財政措置等の新たな政策スキームや基地の跡地利用について迅速な対応ができるような新しい仕組み、制度を創設することが検討課題になると考えております。
また、現行の沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法のうち、必要なものについてはしっかり継承していく必要があります。
このような考え方を基本として、今後沖縄経済新法に盛り込まれるべき内容については、沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法などの総点検作業、沖縄経済振興21世紀プランの策定状況等を踏まえて検討し、国と調整してまいりたいと考えております。
新法の制定時期につきましては、これらの検討状況を踏まえながら判断したいと考えております。
次に、知事の選挙公約と政策について、自由貿易地域の今後の課題と将来の展望等についての見解でございます。
県は、国際都市形成構想を踏まえ、21世紀にふさわしい新しい産業の振興を図るため昨年11月に「国際都市形成に向けた新たな産業振興策」を策定し沖縄政策協議会に提出しました。
その中で、自由貿易地域制度の展開については、当面那覇地区の活性化や中城湾港新港地区及び豊見城地先地区への拡大と既存工場等の指定による拡大展開を図ることとしています。
政府においては、県の要望を受け、ことしの3月に特別自由貿易地域制度の創設や税制上の特別措置等を内容とする沖縄振興開発特別措置法の大幅改正を行ったところであります。
新たな産業振興策では、全県自由貿易地域の制度の導入については、2005年をめどとして諸条件が整い次第可及的速やかに実施することとしておりますが、私としては本県の産業経済の厳しい現状を踏まえ積極的に特別自由貿易地域制度等を活用し、早期展開による本県の産業振興と雇用の創出を図ることが重要なテーマであると認識しております。
今後の課題としては、自由貿易地域制度の法体系の整備やワンストップサービス機能を持った管理運営主体の創設、指定工場制度の導入、選択課税制度の対象品目の拡大等があります。
あわせて、本県の産業振興のネックとなっている沖縄―本土間の物流コストの低減措置について政策的見地から対策を講じる必要があると考えております。
また、将来的には自由貿易地域を拠点に加工交易型産業の振興を図り、あわせて本県の地理的特性を生かし国際的な物流拠点の形成を図っていきたいと考えております。
知事の選挙公約と政策についてでございます。その中の基地問題でございます。
環境問題や住民合意のクリアに自信はあるか、その辺についてでございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現性の可能性のある方法が望ましいと考えています。
私は、県民の利益を確保するため、県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることが現実的な方法であると考えています。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと思います。
また、普天間飛行場を早期に返還する必要性や私の提案について地元の皆さんの理解と協力が得られるよう誠心誠意努力していきたいと考えております。
さらに、空港の建設に伴う生活、自然環境への影響については、影響を最小限にとどめるよう日米両国政府に強く求める考えであります。
次に、知事の選挙公約と政策の中で15年の期限をつけたことの問題でございます。
それと、米国政府は極東戦略上受け入れられない方針を固めたとされ、という所見を一括してお答えします。
私は、危険な普天間飛行場の早期返還を実現するためには、県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的な方法であると考えています。
しかし、普天間飛行場の県内移設を受け入れるとしても、県民感情などを考慮すると15年程度が限度であると考えています。
このことから、私は今後日米両国政府に対し県民感情への理解を求め、使用期限の設定を強く主張していきたいと考えております。
次に、海上基地案に対して政府・自民党サイドでは二転三転している、その決意について聞きたいという御質問に対してのお答えでございます。
私が海上ヘリポートの基地に反対するのは、海上ヘリポート案では同基地が米軍の専用飛行場として建設され、米軍が使用しなくなれば撤去されることになるため県民にとって何のメリットもない施設であると考えたからであります。
私は、県民の利益を確保する観点から、県民の財産となる軍民共用空港を陸上に建設する案が最善ではないにしてもベターであると考えており、また危険な普天間飛行場を早期に返還させるための現実的で実現可能な方法であると認識しております。
知事の選挙公約と政策についてでございます。この中で浦添への移設の問題についてでございます。
那覇軍港の返還については、返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持って、SACOの最終報告も踏まえつつ、地元浦添商工会議所等から提案のある浦添地先への移設について関係者等の意向を踏まえながら検討していきたいと思っております。
次に、県民世論は軍民共用施設として浦添市へ移設することに反対31%、賛成35%、その他34%となっているが、その数値をどうとらえるかということと、住民合意を得るための手法と自信はということについて一括してお答えをいたします。
那覇軍港の浦添地先への移設については、態度決定が依然として明確でない人も多いので、県としては関係者等の意向を踏まえながら十分な話し合いに努め、幅広く理解と協力を得てまいりたいと考えております。
次に、やはり選挙公約と政策で24年間返還できなかった原因は何だと考えるかということでございます。
那覇軍港の返還については、昭和49年の第15回日米安全保障協議委員会において返還が合意されましたが、県内への移設条件つきであったこともあり、20余年にも及ぶ長期間にわたってなお返還が実現しなかったものと考えております。
以上でございます。
〇大城一馬君 議長、休憩してください。
〇議長(友寄信助君) 休憩いたします。
午後3時9分休憩
午後3時12分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
新垣米子君。
〔新垣米子君登壇〕
〇新垣米子君 日本共産党県議団を代表して質問を行います。
10日に稲嶺新県政がスタートし、県民はもちろん内外から基地問題や不況打開、雇用対策など、その公約の行方が大きな注目を集めています。
我が党は、稲嶺県政スタートに当たって、「平和も、経済振興も基地なくしてこそ実現できる。軍民共用基地建設反対、基地の縮小・撤去は県民の圧倒的世論であり、不況の中で消費税の減税、失業対策、福祉の充実を求める声も大きい。県政の主人公はあくまで県民、新県政はその願いに誠実にこたえるべきだ。」との赤嶺県委員長の談話を発表しましたが、私はまず最初に稲嶺知事がいかなる場合でも県政の主人公は県民であり、政府や自民党でないことを肝に銘じて県政運営に当たられんことを強く要望し、代表質問に入ります。
さて知事、県民の願いは基地のない平和で豊かな沖縄の実現であります。
しかし、米軍犯罪は後を絶たず、ことしに入ってからも北中城村での女子高校生ひき逃げ死亡事件、那覇市でのオートバイひき逃げ事件、そして知事選真っただ中、中部で自宅にいた女性が辱めを受けるという事件が起きました。基地ある限り県民の人権も尊厳も守れないのが沖縄の現実ではありませんか。
知事、アメリカは知事選直後に「東アジア戦略報告」を発表しました。
これを見ますと、その基本はアジアにおける10万人体制の継続、軍事同盟体制の一層の強化と軍事力のハイテク化、近代化です。しかも戦略の中軸を日米軍事同盟に置き、新ガイドライン、在日米軍に対する日本の支援、普天間基地のたらい回しなどSACO最終報告の実行を強く迫っているのが大きな特徴です。
知事、今、国会ではアメリカの戦争に日本を自動的に参戦させる新ガイドライン法案が提案されています。
この法案の大きな特徴は、戦争か平和かの重大な選択が国権の最高機関である国会の承認なしに政府の独断で決定できることです。しかも、アメリカが有事と判断したら民間の港湾や空港を優先的に使用することができるようになっています。
新ガイドライン法案は、まさにアメリカの戦争に沖縄と日本を丸ごと組み込む危険きわまりない法案であります。
以上の点を踏まえ次の質問を行います。
1、知事、あなたの選挙公約で北部に新たな軍民共用の空港を建設すると言っていますが、それは県がつくって米軍に提供するのか、国がつくって県と米軍が借りるのか、はっきりさせていただきたい。
2、知事は那覇軍港の浦添移設や北部への新たな基地建設について、当面は軍民共同で使用し15年後には出ていってもらうと言明されていますが、那覇軍港や北部新基地の軍民共同の使用形態は同じですか、異なりますか。
3つ、稲嶺県政誕生の大きな後ろ盾となった野中官房長官は知事選後のマスコミインタビューで、15年限定・軍民共同使用について聞かれ、「15年先に極東をめぐる国際情勢がどうなっているのか。日米安保体制というものがどういう形になっているのかを、今から予測するのは不可能。だから年数を今、明らかに切ることは困難。」と回答しています。
あなたの15年限定・軍民共同使用論は非現実的と思いませんか。
4、新ガイドライン、在日米軍に対する日本の支援、SACOの実行は安保体制を立て直す3点セットだと言われています。この方向はまさに沖縄の基地の固定化、強化にほかなりません。知事の御見解を改めてお聞かせください。
5、知事、21世紀は軍事力に頼らない対話と平和の世紀にしようというのが世界の決意であり、流れです。国連では民族自決、軍事ブロックの解消を求める非同盟諸国が3分の2を占め、このアジア地域でもほとんどが非同盟国でアメリカと軍事同盟を結んでいるのは日本と韓国だけです。安保条約に賛成し、日米両政府の言いなりに新しい基地建設を受け入れ、基地の重圧を21世紀まで県民に押しつけようとする知事の政治姿勢はまさに時代おくれで世界の流れに逆行するものと思いますが、御見解をお聞かせください。
我が党は以上の点を踏まえ、改めて那覇軍港と普天間基地の無条件返還を知事に求めるとともに、知事が基地をなくしてほしいという県民の立場にしっかり立ち、世界の流れに合致した県政運営をされるよう強く要求します。
次に、県民生活と県経済問題について質問いたします。
今全国に吹き荒れる不況は自民党政府の経済政策の失敗にあります。逆累進性の強い消費税の引き上げが、県民所得が全国平均の71%しかない沖縄を直撃し、個人消費の落ち込みが全国平均の6倍、失業率が全国の2倍の8.3%に見られるように沖縄県民が一番の被害者であります。
知事は、選挙中県民の深刻な暮らしと失業の実態を県政不況だと革新県政の責任になすりつけ、自分が沖縄の経済の立て直しと若者の失業を解決できると業者や若者を選挙運動に駆り立てました。
知事選挙の結果は残念ながら大田知事の3選は果たせませんでしたが、県民がどのような思いで一票を投じたのか、各マスコミでも共通して論評していることは基地をなくしてほしい、基地の県内移設反対を願っている少なくない県民も今日の沖縄の深刻な不況を何とかしてほしいとの思いで稲嶺知事に一票を投じたとしています。
このことからも失業や倒産、生活に苦しむ県民の不安に対して文字どおり「解決する」、「解決できる」と公約した知事は今まず不況対策をどうするのか、県政不況として批判してきただけに真っ先にこのことが問われています。
そこでお伺いいたします。
まず最初に、大田県政のもとで県内就職率はことし10月対前年度比でマイナス0.5%に対して県外就職の落ち込みは実に49.2%となっています。知事は大田前県政のどこを指して県政不況と断じたのか、具体的に御説明いただきたい。
2つ、これまで基地と沖縄振興は別の問題と政府はみずから言ってきたことを、大田前知事が海上基地建設反対を表明した途端、手のひらを返し基地を受け入れなかったら振興策はないと県民に脅しをかけました。すなわちリンク論です。
3年前の10・21県民大会で知事は、経済界を代表して沖縄の経済発展の障害になっている米軍基地を縮小しなきゃならないと、大田前知事とともに決意を表明しました。この決意とリンク論は矛盾しないか、お答えいただきたい。
3つ、復帰後第1次から今日の第3次にわたる特別振興予算として5兆円に上る莫大な予算が投じられましたが、新しい産業が興らない、企業誘致が進まない、また県民所得の格差や深刻な失業の実態が一向に改善されない、この原因はどこにあると考えますか、知事の見解を求めます。
4、知事は、北部への新しい基地の建設とあわせて臨空型産業を誘致すると言っています。
我が党は選挙後、臨空型産業誘致の典型と言われる関西新空港とそれを推進してきた自治体などを視察、調査してきました。
企業の誘致は失敗、自治体は莫大な借金を抱え、大阪府では5500円だった高校の授業料を4万5000円、一挙に8倍に引き上げるなど教育、福祉へのしわ寄せは深刻となっています。
知事、新基地の建設だけでなく失敗が予想される臨空型産業の誘致をあくまで推進されるお考えですか、御見解をお聞かせください。
次に、具体的な産業経済振興策の推進について伺います。
1、消費税の3%への減税は、とりわけその影響を強く受けてきた沖縄県民にとって最も有効で緊急にとるべき対策だと考えます。国に対して引き下げを求める考えはありませんか。
2、沖振法38条は、知事が失業対策事業の必要性を認めれば国の資金で事業を興すことができます。
知事は、若者たちの深刻な失業問題解決のためにこの制度を活用する考えはありますか。
3、大田県政時代、県の公共工事の96%が県内企業優先、しかも分離分割発注されました。深刻な不況の中、これを一層促進するとともに、国の公共工事についても県内企業優先発注を国に働きかけるべきと思うが、どうですか。
4、中小企業、零細業者に対する銀行の貸し渋りは県内でも深刻です。知事みずから銀行の貸し渋りをやめさせる先頭に立つとともに、無担保無保証人融資制度の拡充など中小企業の保護育成に真剣な努力が求められていると思うがどうか。
5、沖縄の産業経済振興の根本の力は1次、2次産業、地場産業、そして観光産業など大田県政が力を入れてきた内発型産業の育成にどれだけ力を入れるかにかかっています。知事の見解をお伺いいたします。
6、沖縄の経済困難の最大の原因は、米軍基地の存在にあることは党派を超えて認めるところです。そうしたもとで不況も全国より極度な形であらわれています。政府は沖縄に対し、緊急で特別の対策事業とそれに必要な財源を保障すべきだと考えます。政府は3次にわたる沖縄振興開発計画事業を実施しましたが、所期の目標はいまだ達成されておりません。3次振計もあと3年を残すのみとなりましたが、知事は第4次の振興開発計画事業を国に要求する決意はありますか。
最後に、大田県政が県民や女性の願いにこたえ前進させてきた実績を後退させてはならない。これは稲嶺新県政に対する県民の願いでもあります。
そこで、次の2点について質問いたします。
1点は、乳幼児医療費の3歳未満児までの無料化についてです。
この乳幼児医療費の3歳未満児までの無料化は知事の文字どおりの目玉公約でありましたし、公約実現の立場からも次年度からの実施の決意を改めてお伺いします。
そして現在の償還制度の手続を現物給付に改善すべきと思いますが、いかがですか。
2点目は、女性副知事の引き続きの実現と女性の地位向上の問題についてです。
女性の社会的地位がどれだけ保障されているかが社会全体の進歩や民主主義の尺度だと言われています。
ことしは、世界人権宣言が採択されてから50年、来る12月18日は19年前国連で女子差別撤廃条約が採択された日です。日本政府はこの条約を批准したのは85年、経済大国日本だと言われながら残念ながら女性の地位は後進国だと言われています。
平等になるために女性みずからがその権利に見合う力をつける努力が求められていることは言うまでもありませんが、政府や地方自治体がしっかりと行政の柱として位置づけ努力することが条約を批准した立場からも求められています。
その見地から、大田県政のもとで実現した女性副知事と各種審議会等の女性登用率が26.6%、全国平均が12.9%です。この実績は県内外の女性を大きく激励してきました。
知事が、この女性副知事と女性の地位向上の願いに具体的にどのように取り組まれるのか、県内外から注目されています。女性副知事の実現と女性の積極的登用の決意をお聞かせください。
これで終わりますが、答弁により再質問いたします。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 新垣米子議員の御質問に対してお答えいたします。
まず、政治姿勢と基地問題で普天間の問題でございます。はっきりさせてほしいと、軍民共用でございます。答えます。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し御質問の諸点を含め具体的に検討していきたいと考えております。
次に、那覇軍港の浦添移転の問題でございます。
それと北部の新基地建設について、15年と言明したものの、那覇軍港と北部の軍民共同使用は同じなのか、異なるものかということでございます。
まず、普天間飛行場の代替飛行場については、普天間飛行場の早期返還を実現し、県民の利益をも確保する観点から県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、期間を限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的な方法であると考えています。
普天間飛行場の返還については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えています。
那覇軍港の返還については、返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持ってSACOの最終報告も踏まえつつ、地元浦添商工会議所等から提案のある浦添地先への移設について関係者等の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えています。
次に、同じく政治姿勢と基地問題について、野中長官は年数を切ることは困難で15年限定は非現実的ではないかという御質問でございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去しなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法として軍民共用空港を建設することが望ましいと考えています。
しかし、普天間飛行場の県内移設を受け入れるとしても県民感情などを考慮しますと15年程度が限度であると考えています。
このことから私は、今後日米両国政府に対し県民感情への理解を求め使用期限の設定を強く主張していきたいと考えております。
次も、政治姿勢と基地問題についてでございます。
安保体制3点セットだと、沖縄基地の固定化、強化にほかならないということでございます。
基地問題の解決については、基地の整理縮小を基本に現実的に対応し創造的な解決を促進することが重要であり、SACOの実現により県民の基地負担が軽減されるものと考えています。
したがいまして、我が国の平和と安全のためには日米安全保障条約が必要であるという国際政治の現実を踏まえ、本県が負担している米軍基地の整理縮小について現実的に対応し着実に進めていきたいと考えております。
同じく政治姿勢と基地問題についてでございます。
知事の政治姿勢は時代おくれで世界の流れに逆行すると思うがどうかという点でございます。
日米安全保障条約は、国際連合下の安全保障政策及びアジア情勢などから見て我が国の平和と安全のため必要であるということは今日の国際政治の現実であると考えています。
しかし本県の場合、第2次大戦における悲惨な体験、戦後の米軍の統治、そして現在もなお米軍専用施設面積の約75%が集中している状況から県民の間には平和志向が根づいており、このような県民の意思を反映した米軍基地の整理縮小が必要であると考えています。
したがいまして、日米安全保障条約の重要性は認識しながら、本県が負担している米軍基地の整理縮小について現実的に対応し着実に進めていきたいと考えております。
次に、県民生活と県経済問題について、県政不況についての説明でございます。
全国的に経済が低迷していることについては認識しておりますが、本県経済は完全失業率が全国の約2倍で推移し、企業の倒産についてもことしに入り増加しているなど極めて厳しい状況になっています。
特に、県民が先行きを不安に思い閉塞感を感じているのは、前知事の海上ヘリポート拒否表明以来多くの沖縄振興策が停滞していたことが大きな要因となっています。
私が県政不況としたのは、このような県政の対応に起因して県経済を牽引していくべき沖縄振興策が停滞していたことや県のこれまでの産業への取り組みが不十分であったことを指摘したものであります。
今後は国との信頼関係を再構築し、沖縄政策協議会において沖縄振興策を推進していくことなどにより県内景気の早急な回復を図っていく考えであります。
次も県民生活と県経済問題でございます。基地と振興策とのリンク論の問題でございます。
私は、沖縄の米軍基地を整理縮小し、その返還跡地を有効に活用して経済の自立化に向けた地域振興の取り組みを図ることが重要であると考えております。この意味においては基地問題の解決促進と経済振興策は密接な関係にあると理解しています。
次に、同じく県民生活と県経済についてでございます。復帰後新しい産業や企業誘致が困難である、この原因はどこにあるかということでございます。
復帰後、3次にわたる沖縄振興開発により社会資本の整備については着実に進められてきました。しかし経済の自立につながる製造業を中心とする産業の振興は立ちおくれた状況にあります。
その主な要因は、大都市圏など消費市場から遠隔地にあるといった本県の地理的要因や円高等により国内製造業が海外へ生産拠点を移すなどといった外的要因のため、県内産業の育成や企業誘致が困難であったことにあると考えています。
特に、県内企業について他県に比べて流通コストがかさむなど離島であるがゆえの不利性をなかなか克服できず、全国あるいは海外を市場とする産業の育成に有効な対策が打ち出せなかったことが本県の経済が立ちおくれている原因であると考えます。
私は、このような本県経済を自立的に発展させていくために沖縄振興策の推進や沖縄経済振興21世紀プランの策定を促進するとともに、観光・リゾート産業の新たな展開や情報通信産業の集積などによる経済の振興に全力で取り組んでまいります。
次に、県民生活と県経済問題でございまして、軍民共用、臨空型産業の企業誘致の推進の問題でございます。
本県全体の均衡ある発展や生産と生活の場が一体となった産業、生活基盤の整備は21世紀に向けた個性豊かな地域づくりにとって不可欠な要素の一つであります。特に国際化、情報化の進展や経済社会活動の広域化に伴い空港が持つ諸機能が地域活力の充実に果たす役割がますます重要となっています。
私が普天間基地の代替施設として構想している軍民共用空港は、当該地域の振興や産業振興に寄与する空港機能の利活用方法の一つとして臨空型産業を例示したものであり、県としてはさらに観光振興の視点、農業振興の視点等さまざまな角度から県民の英知を結集して検討し、夢と希望にあふれる自立した沖縄の実現に努力したいと考えております。
次は、消費税の問題でございます。
政府は、11月16日に20兆円を大きく上回る規模の緊急経済対策を決定し、確実にプラス成長となるよう需要を創造し失業者をふやさないなどの目標を掲げました。
この対策に対して12月7日の衆議院予算委員会において小渕首相は、景気対策としての当面の消費税引き下げについてはこれを否定し、5%を維持することが必要であると述べています。
県としては、12月11日に再開された沖縄政策協議会における沖縄振興策の推進、今議会にお願いしています596億円の緊急経済対策の実施、沖縄経済振興21世紀プランの策定や沖縄経済新法の制定を国に求めることなどによる県経済の活性化に力を入れていきたいと考えております。
続きまして同じく産業、経済の振興についてのお答えでございます。沖振法38条の問題についてのお答えでございます。
最近の雇用情勢は、世帯主の失業率が上昇するなどこれまでとはやや異なった状況にありますが、依然として若年者の雇用問題には大きいものがあります。
こうした厳しい雇用情勢に対する即効性のある措置として、国の平成10年度3次補正予算、県の12月補正予算における公共事業の増発等により雇用機会の場の提供を図ることがまず必要であると考えています。
しかしながら、若年者の雇用問題は、安定した良質な雇用機会が絶対的に不足していることに根本的な原因があり、その解決には観光産業、情報通信産業を基軸にした県外企業の誘致、県内企業における業務拡大による雇用創出が必要です。
そのため、現在国において検討されている沖縄振興策、改正沖縄振興開発特別措置法による特別自由貿易地域制度、沖縄若年者雇用開発助成金制度の活用など国の対策を有効に活用していきたいと考えております。
特に、沖縄若年者雇用開発助成金制度は、平成9年度に労働省が創設した沖縄県に限定した制度であり、内容としては若年者の雇用開発に当たった企業に対して賃金の3分の1を3年間助成するものです。
本制度は、最近の誘致企業の多くが利用するなど県内の良質な雇用機会の創出に大きく寄与しており、沖縄振興開発特別措置法第38条における「就業の機会の増大を図るための事業の実施」の精神を体現したものであると思っております。
県としては、国の支援も得てこうした短期的な措置、中長期的な対応により雇用問題の解決に努力してまいりたいと考えております。
次に、県の公共事業の県内企業優先発注について、あるいは県内企業優先発注を国に対して働きかけるべきだと思うがどうかというお答えでございます。
県内建設関連産業は、本県産業及び雇用の分野において極めて重要な役割を果たしており、その振興を図ることは緊急の課題であります。
そこで私は、県知事選挙に臨む基本政策において、公共工事の執行に当たっては県内企業への優先発注や県内産資材を優先利用し県内企業の育成を図ることを掲げております。
したがいまして、引き続き「県内企業への優先発注及び県産品の優先使用基本方針」を踏まえ、総合事務局や那覇防衛施設局など国機関に対しても県内企業への優先発注及び県産品の優先使用をこれまで以上に働きかけ、雇用機会の増大や本県産業の振興に取り組んでまいります。
次に、同じく産業、経済振興の推進についてでございます。中小企業の保護育成について無担保無保証人制度の拡充などの問題でございます。
昨今の経済・金融情勢のもとで、企業に対するいわゆる貸し渋りが懸念されていることは承知しております。
県としましては、国において策定された「貸し渋り対策大綱」に基づく諸施策を積極的に推進し、現在の脆弱な中小企業を取り巻く厳しい資金調達環境の改善を図っているところであります。
今後とも、中小企業が県経済に果たす役割の重要性にかんがみ、中小企業の経営の安定に資するため無担保無保証人制度の拡充など融資制度の充実強化を図ってまいります。
あわせて、県内の中小零細企業が経済環境の変化に対応し健全に発展していくためには経営体質の強化が必要でありますので、その指導強化に一層取り組んでまいります。
次に、同じく産業、経済振興の推進でございますが、内発型産業の育成についてでございます。
本県の経済は、本土復帰後かなりの成長を遂げてまいりましたが、復帰後26年を経た現在、慢性的に高い失業率、全国最下位の県民所得、移・輸出入の大幅な入超など本土経済との格差は依然として大きいものがあります。
経済構造も物的生産部門が弱く、国の財政や基地収入及び観光収入など外部経済依存度の高い第3次産業に偏重した消費型経済であると言えます。
したがって、基地依存、財政依存の経済から脱却し、産業振興による経済的自立を実現することが21世紀の早い時期に達成すべき目標でなければならないと考えております。
そのためには次の施策を展開してまいります。
1、地域資源、地場産業に着目し健康、バイオ等の分野でのブランドを確保する産業群を育成します。
2、付加価値の高い亜熱帯農業及び水産業の展開、最新技術の導入、マーケティング等により県全域に広がる地域産業の発展を図ります。
3、意欲ある若者の海外派遣プログラムによる創業・起業の促進、沖縄経済新法の制定等により産業振興を支援します。
4、また去る11月に開催された沖縄政策協議会において、経済振興策としてソフト機能を持つ産業振興のための拠点の整備について政府に対して配慮をお願いしているところであります。
これらの施策を踏まえ、県内企業の育成を図り、力強い県内企業の推進をしてまいります。
続きまして同じく具体的な産業、経済振興でございます。4次振計の策定を求めるべきではないかということについてでございます。
本県の振興開発については、本土復帰以降3次にわたる振興開発計画により社会資本の整備を中心に多大な成果を上げ着実に発展しております。
しかしながら、依然として産業の振興が立ちおくれ、厳しい雇用情勢が続くなど多くの課題を抱えております。
本県の自立的発展を図るためには、第3次沖縄振興開発計画の期限終了後においても戦略的な産業・経済の振興策や基地跡地の有効利用などを含めた新たな振興計画の策定が必要であると考えます。
県においては、現在実施している振興開発計画の総点検の結果等を踏まえて新たな振興計画について検討し国に要望してまいりたいと考えております。
次に、前県政の実績の引き継ぎについてということで、乳幼児3歳未満児までの無料化についての御質問でございます。
乳幼児医療費の3歳未満児までの引き上げについては、長寿・健康福祉社会の実現を目指す政策課題の重要な柱の一つとして位置づけてきたものであります。
県としては、沖縄の未来を開く子供たちが健やかに生まれ育つための環境づくりを積極的に推進するため、乳幼児の発育発達の目覚ましい大切な時期に安心して必要な医療が受けられるよう、平成11年度から医療費助成の対象年齢を3歳未満児まで引き上げて実施できるよう検討いたします。
次に、前県政からの引き継ぎについて、女性副知事の実現に向けての取り組みでございます。
副知事は、知事の最高の補助機関として知事を補佐し、本県が抱える諸課題の解決に向け、政府との折衝を初め県議会、市町村、関係団体などとの調整や各部局を指揮監督する極めて重要な職責を有するものであります。
女性の社会参加の積極的な推進は、私の重要な基本政策の一つでもあります。
副知事の人選に当たっては、男女を問わず県民本位の立場から、まず第1に副知事としての職責を全うできる人物について慎重に人選を進めてまいりたいと考えております。
続きまして、女性の地位向上についてでございます。
私は、これまでも民間において女性登用を積極的に行ってきました。
男性中心という旧来の社会システムの打破という点で女性の登用は大きな意義があり、多元的な価値観に立って問題解決に当たる必要があります。
女性の登用は、県内女性の意識の変革、市町村、民間における人材育成等に影響を与え、男女共同参画社会の実現に大きく寄与するものと考えます。
県としましては、審議会等への女性の登用、女性リーダー及び女性団体の育成、市町村、民間における登用状況の調査公表を通じて機運の醸成を図るなど、具体的施策を通じて女性の社会参画、政策・方針決定の場への参画を促進するため、これまで以上に女性の地位向上に積極的に取り組んでまいります。
その他の御質問につきましては関係部局長等から答弁させます。
〇議長(友寄信助君) 福祉保健部長。
〔福祉保健部長 平良健康君登壇〕
〇福祉保健部長(平良健康君) 乳幼児医療費の3歳未満児までの無料化の御質問に関連しまして、手続については現在の償還制度を現物給付に改善すべきと思うがどうかとの御質問にお答えいたします。
乳幼児医療費助成事業の支払い方式につきましては、償還払いと現物給付の2つの方式がありますが、本県においては現在、各市町村とも償還払い方式を採用しております。
市町村が現物給付を行う場合の問題点としては、市町村の国保加入者のうち一定の割合を超えると国は療養給付費等負担金を減額交付するという仕組みをとっており、市町村国保における財政運営に支障を与えることが予想されます。
したがいまして、償還払い方式から現物給付への変更については、実施主体である市町村の意向を尊重する必要があると考えております。
〇議長(友寄信助君) 新垣米子君。
〇新垣米子君 答弁漏れです。
〇議長(友寄信助君) 休憩いたします。
午後3時57分休憩
午後3時57分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
新垣米子君。
〔新垣米子君登壇〕
〇新垣米子君 再質問いたします。
質問の趣旨に答えてないんですよね。
というのは、稲嶺知事が軍民共用、そしてこの15年限定をということが文字どおり知事選挙での基地問題への稲嶺知事の公約でした、県民への。
ですから、この問題が本当に県民に納得できる、実現可能なのかということが今問われているわけです。
選挙直後に野中官房長官がこの15年、そして軍民共用は不可能だということを文字どおり否定されているわけですよね。ですから知事選挙のときに知事がおっしゃった、新たな北部に軍民共用の基地をつくるという問題がどういう運営、どこの主体であり、そしてどういう形態でつくっていくのか、このことが何一つ明らかにしない、まともな中身を持たないで県民だましにこういう形でやってきたということを、この野中官房長官のその後の否定に見られるようになっています。
ですから、改めてこの1番、2番の、そして3番の質問に答弁いただきたいと思います。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し、御質問の諸点も含め具体的に検討していきたいと考えております。
それから、先ほどの野中官房長官についても、私は、今後日米両国政府に対し県民感情への理解を求め、使用期限の設定を強く主張していきたいと考えています。(発言する者多し)
〇議長(友寄信助君) 休憩いたします。
午後4時 休憩
午後4時1分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
休憩いたします。
午後4時1分休憩
午後4時25分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
休憩前に引き続き代表質問を行います。
新垣米子君。
〇新垣米子君 休憩お願いいたします。
〇議長(友寄信助君) 休憩いたします。
午後4時25分休憩
午後4時27分再開
〇議長(友寄信助君) 再開いたします。
稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 御質問の趣旨は、知事は選挙公約で北部に軍民共用の新基地、新空港を建設すると言ったが、県がつくって米軍に提供するのか、国がつくって県に提供するのかはっきりさせてほしいという御質問でございました。
それに対して答えは、普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急なプロジェクトチームを組織し、御質問の諸点も含め具体的に検討していきたいと考えております。
〇議長(友寄信助君) 新垣米子君。
〔新垣米子君登壇〕
〇新垣米子君 この問題については、あと一般質問で嘉陽さんの方でやっていただきますが、再質問する中身は4番目の新ガイドラインについて、県民の負担を軽減するものだと答弁していますが、なぜそうなるのか、根拠を具体的に示していただきたいと思います。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 先ほどもお答えしましたが、基地問題の解決については基地の整理縮小を基本に現実的に対応し、創造的な解決を促進することが重要であり、SACOの実現により県民の基地負担が軽減されるものと考えます。
したがいまして、我が国の平和と安全のためには日米安全保障条約が必要であるという国際政治の現実を踏まえ、本県が負担している米軍基地の整理縮小について現実的に対応し着実に進めていきたいと考えています。
〇議長(友寄信助君) 下地 学君。
〔下地 学君登壇〕
〇下地 学君 結の会を代表して通告に従って質問いたします。
質問に先立って稲嶺知事、そして石川副知事、比嘉出納長、御就任おめでとうございます。
特に知事におかれましては、向こう4カ年間公約を着実に実現し県民生活の向上と県勢発展のために御尽力なされることを御期待申し上げ、質問に入りたいと思います。
まず、知事の政治姿勢と選挙公約について、知事選で何を残したか、触れてみたいと思います。
政府は、大田知事に普天間基地の県内移設を執拗に迫り、大田知事が県民の総意として海上ヘリ基地反対の態度を表明したことに対し、海上基地を受け入れないと振興策はないと振興策とリンクさせ、現実に沖縄政策協議会を1年間も棚上げするなどいろいろな嫌がらせをしてきました。
政府みずから膠着状態をつくりながら、大田知事は政府との信頼関係を損ねたとして膠着状態をつくった責任は大田知事にあると、知事のイメージダウンをさせるためのキャンペーンを展開しました。
知事の首をすげかえるため大田知事ではだめだ、基地の整理縮小も振興策も進展しないという閉塞感をあおり、妥協路線を探る立候補者探しに東奔西走し、浮かび上がったのが現知事稲嶺惠一氏の登場であり、政府・自民党にとっては願ったりかなったり、期待の星である。選挙の結果、沖縄県民以上に喜び満足しているのが政府・自民党である。
民意を無視した差別的な政府の対応を批判せず、政府との信頼関係だけを強調する他力本願的な発想では基地依存、財政依存の経済から脱却した真の経済的自立は期待できません。日米両政府の意図するのは普天間基地の移設問題を利用して最新鋭の基地をつくることがねらいであり、海上基地か陸上基地か、どこに移設するかは問題ではありません。
質問に入ります。
(1)、知事の政治理念についてお伺いします。
(2)、知事は県民へのメッセージで夢と希望、信頼、思いやり、確実な実行力を基本姿勢として県政に取り組むと言われていますが、極めて抽象的な表現であり、4つの基本姿勢について県民にわかりやすく具体的に説明を願います。
(3)、熾烈な選挙戦を勝利しどのように総括しているか、具体的に説明をお願いします。
(4)、今後の4カ年間についてどのような展望を描いているか、お伺いします。
(5)、知事は立候補の動機として、沖縄の問題を解釈するためでなく、解決するために、県民の夢や希望を語るだけでなく、実現するために出ると強調されていましたが、具体的にはどのようなことか、お伺いします。
(6)、知事のキャッチフレーズである県民党・現実的対応・実行型県政とは具体的にどのようなことか、お伺いします。
2、基地問題について。
米軍基地は、沖縄の産業・経済の発展に大きな障害となっています。それは広大な米軍基地の存在が土地利用上大きな制約となり、県民生活にさまざまな影響を与えています。基地あるがゆえに苦難の歴史を歩んできた県民が基地を受け入れないことは県民投票や名護市民投票で明確であります。
(1)、普天間基地の移設問題について。
①、基地の県内移設を認めることは県民投票や名護市民投票、県議会の反対決議の採択、県内各種団体や組織等の意見等、とりわけ県民の総意にもとるものである。基地の県内移設は県民を混乱させ、流血騒動を起こしかねない。知事の所見をお伺いします。
②、海上ヘリ基地案に反対し、将来県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用として臨空港型の産業や観光客の誘致、地場産業の振興を促進し地域の活性化に結びつけるとしていますが、これは明らかに利益誘導と絡め、政府との妥協を図ろうとするものである。知事の所見をお伺いします。
③、知事は、選挙公約で海上基地は反対と打ち出していますが、その具体的理由についてお伺いします。
④、北部軍民共用空港の建設は、沖縄の貴重な自然の破壊につながるものです。沖縄の9区域の国定海岸公園のうち6区域が沖縄本島北部に集中しており、数多くの自然が天然記念物に指定されています。北部地域のゾーニング構想についてお伺いします。
⑤、知事は、使用期限を県民の許容範囲や国際情勢を考えて最長15年と設定したと言われていますが、具体的な根拠についてお伺いします。
⑥、建設用地の問題、住民の合意形成、環境問題、基地の撤去、整理縮小を求める県民の総意、国際情勢の変動等難題が山積し実現不可能な政策と思料しますが、知事の決意についてお伺いします。
⑦、軍民共用となると現在の普天間基地以上に危険性が大きいことは那覇空港の実態からもはっきりしていますが、知事の御見解をお伺いします。
⑧、早期返還を実現するためには海兵隊削減や国外及び県外移設なども選択肢として日米両政府に提起していくことがより現実的であると言われていますが、知事の御見解をお伺いします。
⑨、普天間基地の県内移設は基地強化の問題であり単なる移設の問題ではなく、したがって安保の再定義、新ガイドラインから周辺事態法案につながる軍事同盟の強化である。知事の所見をお伺いします。
⑩、米海兵隊の主力戦闘機としてMV22オスプレイが2001年から実戦配備されることは既に公表されています。そのために機能の強化された最新鋭の基地をつくる必要があります。普天間基地の移設は基地の機能強化であり固定化である。知事の見解をお伺いします。
⑪、知事は、基地問題の対応についてプロジェクトチームをつくって具体的に対応したいと言っていますが、プロジェクトチームの構想についてお伺いします。
⑫、海兵隊削減については、国防専門家や評論家の中でも削減は可能だとの見解もあるが、知事の決意についてお伺いします。
⑬、国外移設はグアム、ハワイの両知事や関係者などから受け入れを表明するメッセージも寄せられているが、知事の見解をお伺いします。
⑭、県外移設は安保の平等責任・平等負担に基づき日米両政府に強く要請し、全県民的な運動を積極的に構築すべきである。知事の決意をお伺いします。
(2)、那覇軍港の移設問題について。
知事は、那覇軍港の浦添移設を選挙公約に掲げ、那覇軍港を現実に動かすにはかわりの施設が要るので当然浦添になる。単に移すのではなく軍民共用と言いながら、実際は民間にウエートを置いて米軍にはそのごく一部を使わせて大那覇港湾をつくろうというのがねらいであるとしていますが、質問にお答え願います。
①、知事は、那覇軍港の移設については前向きに検討するとしていますが、軍民共用となると牧港補給基地とのリンクによって米軍の軍事戦略を支える軍港の役割と機能の強化にならないのか、知事の御見解をお伺いします。
②、軍民共用ということで那覇軍港がそのままの形で移設されると桟橋部分に加えて周辺で制限水域が設定されることになり、その範囲は基地として提供されることになるので県民の社会経済的活動が制約される。また、環境問題が発生しても立入調査ができないという事態もあり得る。知事の見解をお伺いします。
質問を終わります。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 下地学議員の質問にお答えをいたします。
最初は、政治姿勢と公約についてでございます。
政治理念について、4つの基本姿勢について県民にわかりやすく具体的な説明を願いたいという件でございます。それと1の知事の政治理念について一括してお答えをいたします。
御承知のとおり、今日の我が国の経済社会は金融不安や雇用不安などによりかつて経験したことのない厳しい状況に直面しています。とりわけ本県は基地問題が行き詰まり、失業率が全国の約2倍で推移するなど県民の間に閉塞感と不安感が広がっております。
このような状況を打破し、県民の不安をなくすことが今県政に切実に求められているところであります。
私は、このような深刻な状況に適切に対処するため政府との信頼関係を背景とした強力な政策的対応により多くの沖縄振興策を推進するなど具体的な道筋をつけていくことが県政の最大かつ緊急の課題であると認識しております。
私は、夢と希望、信頼、思いやり、確実な実行力を基本姿勢として県政に取り組む決意でありますが、県民に公約した政策を実現するためにはお互いの立場の違いを尊重し、信頼関係を醸成しつつ、主張すべきは主張することによって一歩一歩確実に実現することができるものと確信しております。
このことは、対政府との関係においても同様であり、国との信頼関係を構築し、沖縄政策協議会を初めとするあらゆる機会に県民の代表としてしっかり沖縄の立場を主張し、本県の抱える諸問題の解決に全力を傾けてまいりたいと思います。
幸い、政府においてもさきの沖縄政策協議会において本県の振興開発を重要課題として位置づけ、本県の抱える課題の解決のために多くの振興策を互いに検討していくことを約束していただきました。
私は、県民が将来に夢と希望を持ち、自信を持って将来設計を描けるよう沖縄を創造していくためにこうした基本姿勢を堅持し、県政運営に当たってまいりたいと考えております。
次に、選挙戦を勝利してどのように総括しているかという御質問に対してでございます。
本県の社会経済情勢は基地問題、長引く不況、失業問題など解決しなければならない多くの課題を抱えております。とりわけ深刻な不況の広がりは県民生活に大きな影響を与え、県民は閉塞感と不安感に包まれている状況にあります。
このような閉塞状況を打破し、県民の不安をなくすことが今県政に切実に求められています。
私は、選挙戦を通してこのような深刻な状況に適切に対処するため、政府との信頼関係を背景とした強力な政策的対応により、多くの沖縄振興策を推進するなど具体的な解決の道筋をつけていくことが県政の最大かつ緊急の課題であるとの認識のもと、沖縄政策協議会の早期再開や将来の経済自立につながるような緊急対策についての方策の実現を強く訴えてまいりました。
幸い、多くの県民の御支持、御支援を得て当選することができました。このことは、私の主張が多くの県民の共感を得、当面の不況対策はもちろん、県民が将来に夢と希望を持ち、自信を持って将来設計を描ける沖縄を創造することを私に託した結果であると考えます。
あわせて、苛烈な沖縄戦や四半世紀余にわたる米国施政権下にあった県民の体験と、戦後50年余を経て今なお存在する広大な米軍基地に思いをいたし、平和と人権の尊重の希求と基地の整理縮小を求めていく沖縄の思いを県行政の基本に据えたことが多くの有権者の皆さんに受け入れられたものと考えます。
いずれにしましても、私は130万県民の知事として就任いたしましたので、広く県民全体の利益を擁護し県勢発展と県民福祉の向上に全力を傾けてまいりたいと考えています。
次に、同じく政治姿勢と公約についての4年間の展望はどうかという点についてでございます。
21世紀を目前に我が国の社会経済情勢は、長引く経済不況などかつてない困難に直面しており、大きな変革期を迎えています。
このような状況は沖縄もまた例外ではなく、加えて基地問題の行き詰まりを初め失業問題など解決しなければならない多くの課題が山積しており、県民は一層の閉塞感と不安感に包まれています。
こうした中で、4年後を展望することは甚だ困難ではありますが、私は、短期的には経済不況や雇用不安の克服など、長期的には経済の自立化に向けた各種施策を実施するなど沖縄の現実としっかり向かい合い、県民の英知と御協力を得ながら未来に夢と希望の持てる沖縄の実現を目指して公約を一つ一つ確実に実現してまいりたいと考えています。
次に、同じく政治姿勢と公約についてでございます。
解釈するためでなく、解決するために、夢や希望を語るだけでなく、実現するために出ると強調したが、具体的にはどのようなことかという御質問でございます。
私は、このたびの沖縄県知事選挙は20世紀を締めくくり21世紀の沖縄県の活路を開く非常に重要な選択であると位置づけ、私が出馬した最大の理由として沖縄問題を解釈するためではなく、解決するために、そして沖縄県民の夢や希望を語るだけではなく、実現するためであると申し上げてまいりました。これは、深刻な不況の広がりの中で企業経営の悪化と雇用不安、出口の見えない閉塞感とあすへの不安等、現在本県の抱える諸問題が深刻で、一刻の猶予も許されない状況下にあり、これらの課題に具体的な解決の道筋をつけ、県民の不安をなくすことが県政の最大かつ緊急の課題であるとの認識で申し上げたものであります。
私は、県民の期待をしっかり受けとめ、県民が将来に夢と希望を持ち、自信を持って将来設計を描ける沖縄を創造するため振興開発の推進、基地問題の解決、観光の振興を初めとするあらゆる分野で国や市町村との連携を強化し、諸事業の推進に迅速に対応できる実行型の県政の確立に努めてまいりたいと考えています。
次に、政治姿勢と公約について、県民党・現実的対応・実行型県政とはどのようなものかという点についてのお答えでございます。
本県の社会経済情勢は、基地問題、長引く経済不況、失業問題など解決しなければならない多くの課題を抱えています。このような諸課題に適切に対処し、具体的な解決の道筋を立てていくことが私に課せられた最大の責務であると認識しております。
そのためには、広く県民の立場に立って沖縄の現実としっかり向かい合い、そこから一歩一歩確実に問題の解決を図っていかなければならないと考えております。
私は、県政運営に当たっては、県民に公約した政策を一つ一つ確実に実現していくために県民各位との対話を深めながら足元を見詰めた現状改革の政治を目指し、よりベターな方法でベストに近づけるべく最善の努力を傾けてまいりたいと考えております。
次に、基地問題についてでございます。
基地の県内移設を認めることは、県内各種団体や組織の意見、県民の総意にもとると、基地の県内移設は県民を混乱させると、この辺についての所見を聞きたいということでございます。
私は、知事選において、普天間飛行場が市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないこと、そのためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現性のある方法が望ましいことを訴えました。そして県民の利益を確保するため、将来県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることが普天間飛行場の早期返還を実現するより現実的な方法であると提起したものであります。
今後、普天間飛行場を早期に返還する必要性や私の提案について地元住民の皆さんの理解と協力が得られるよう誠心誠意努力していきたいと考えています。
次に、基地問題でございます。海上ヘリ基地案に反対して、将来県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して臨空型の産業や観光客の誘致、地場産業の振興を促進し地域の活性化に結びつけるとしているが、これは利益誘導と絡めて政府との妥協を図ろうとするものである、知事の所見を聞きたいということでございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されねばならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、そのためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法として軍民共用空港を建設することが望ましいと考えています。
私は、沖縄の米軍基地の整理縮小を促進し、その返還跡地を有効に活用して経済の自立化に向けた地域振興の取り組みを図ることが重要であると考えています。この意味において基地問題の解決促進と経済振興策は密接な関係にあると理解しています。
続いて基地問題で海上基地の反対の理由でございます。
私が海上ヘリポート基地の建設に反対するのは、海上ヘリポート案では、同基地が米軍の専用飛行場として建設され、米軍が使用しなくなれば撤去されることになるため県民にとって何のメリットもない施設であると考えたからであります。
私は、県民の利益を確保する観点から、県民の財産となる軍民共用空港を陸上に建設する案が最善ではないにしろベターであると考えており、また危険な普天間飛行場を早期に返還させるための現実的で実現可能な方法であると認識しております。
次に、北部のゾーニングプランの件でございます。このゾーニングプランというのは、私はこういうことを言っていたんです。
経済振興との調和を達成するため、自然を大切に残すところと開発するところを地域指定するとか、すなわちゾーニングを行い地域環境を考慮しながら、地域の振興を図る必要があると考えております。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと思っております。
続いて、使用期限を県民の許容範囲や国際情勢を考えて最長15年と設定したと言われているが、その根拠について聞きたいという御質問でございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去しなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法として軍民共用空港建設が望ましいと考えています。
しかし、普天間飛行場の県内移設を受け入れるとしても、県民感情などを考慮しますと15年程度が限度であると考えています。
続きまして、基地問題で建設用地の問題、住民の合意形成、環境問題、基地の撤去、整理縮小を求める県民の総意、国際情勢の変動等難問が山積しこれは実現不可能な政策であると思料するが、見解を聞きたいということです。
先ほども申し上げましたとおり、私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このため普天間飛行場の代替施設として軍民共用空港を陸上に建設することを提起しているところであります。
普天間飛行場の返還問題については、今後早期返還が実現できるよう全力で取り組む所存でございます。早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えております。
軍民共用となると現在の普天間基地以上に危険性が大きいことは那覇空港の実態からもはっきりしている、知事の見解を聞きたいということです。
私が軍民共用空港の建設を提案するのは、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えているからです。したがって普天間飛行場の代替施設となる新空港についても当然その安全性が確保されなければなりませんので、私は生活や自然環境への影響を最小限にとどめることや、航空機事故等の防止対策を徹底的に講じることを日米両国政府に強く申し入れたいと考えております。
続いて、大田前知事は、早期返還を確実に実現するには海兵隊削減や国外及び県外移設なども選択肢として日米両国政府に提起していくことがより現実的であると言われていると、知事の見解を聞きたいということでございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早急に除去されなければならないと考えています。日米両国政府が県内移設しかないという方針を堅持しており、普天間飛行場を一日も早く移設するためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現性の可能な方法を望みたいと考えています。
続いて、普天間基地の県内移設は基地強化の問題であり単なる移設の問題ではないと、軍事同盟の強化であるというような御質問に対してのお答えでございます。
県内に所在する米軍基地の整理縮小については、県外移設が現実的に困難である以上、沖縄に関する特別行動委員会(SACO)の最終報告に基づく段階的な整理縮小がベターな選択だと考えております。
したがいまして、我が国の平和と安全のためには日米安全保障条約が必要であるという国際政治の現実を踏まえ、普天間飛行場を初めとする米軍基地の整理縮小について現実的に対応し着実に進めていきたいと考えています。
基地問題についてでございます。米海兵隊の主力機としてMV22オスプレイが2001年から実戦配備されることは既に公表されているということ、これは基地機能の強化であり固定化であると、知事の所見を聞きたいということです。
普天間飛行場の代替施設として軍民共用空港を建設することが直ちに基地機能の強化に結びつくことになるかどうかについては、今のところ具体的に判断できないと考えております。
次に、基地問題で普天間の代替施設の対応についてはプロジェクトチームをつくって具体的に対応したいとしているが、プロジェクトチームの構想について聞きたいという御質問でございます。
私は、基地問題はトータル的な問題としてとらえるべきだと思っております。
したがって、基地問題については国際情勢や県土の有効利用、軍用地主や駐留軍従業員の生活、環境の保全、経済振興策等を検討した上で有機的かつ整合性のあるトータルプランの中で対応する方針であり、今後地元の合意や政府との調整を図りながら進めていきたいと考えており、プロジェクトチームはこの考え方に立脚したものであります。
続きまして基地問題について、海兵隊の削減は十分可能だとの見解もあると、そして国外移設は受け入れを表明するような動きもある、知事の見解を聞きたいということでございます。一括してお答えします。
私は、外交の当事者である日米両国政府が現下の国際情勢では在沖米軍の兵力削減は困難であり、普天間飛行場を県内に移設する方針を堅持していることから、海兵隊削減や基地の国外、県外移設は現実的ではないと考えています。
危険な普天間飛行場を一日でも早く返還させるためには、最善ではないにしても今私たちがとり得る現実的なベターな策を選択する必要があると考えており、これが行政の長としての責任であると考えております。
それでは次に、県外移設について安保の平等責任・平等負担の原則に基づき日米両政府に強く要求して全県民的な運動を積極的に構築すべきである、見解を聞きたいということです。
先ほども申し上げましたとおり、私は普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険な状況であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。
日米両国政府が県内移設しかないという方針を堅持しており、普天間飛行場を一日でも早く移設するためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法が望ましいと考えています。
次に、那覇軍港の移設でございます。これは軍港の役割と機能強化ではないかという質問と、基地として提供されることになるので県民の社会経済活動が制約される、環境汚染の問題等もあり得るのではないかという御質問でございます。一括してお答えいたします。
那覇軍港の返還については、返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持ってSACOの最終報告も踏まえつつ、地元浦添商工会議所等から提案のある浦添地先への移設について関係者等の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
また、那覇軍港移設に伴う港湾の建設主体や米軍による使用形態については今後の重要な課題であり、関係者等の意向も踏まえながらこれから具体的な検討を進めていきたいと考えております。
以上でございます。
〇議長(友寄信助君) 新垣哲司君。
〔新垣哲司君登壇〕
〇新垣哲司君 新進沖縄を代表いたしまして代表質問をいたします。
稲嶺知事、石川副知事、比嘉出納長、御就任おめでとうございます。
私たち新進沖縄は、従来から是は是、非は非、是々非々主義で県勢の発展のために頑張ってまいりました。その件については従来から今日まで全く同じ気持ちで頑張る決意であります。
そしてまた、前大田知事につきましては2期8年間頑張ってまいりました。特に歴代の知事ができないこともやってまいったこともございます。そういう意味からは私は高く評価をし、敬意を表する次第であります。
そして、稲嶺知事が新しい知事として誕生してまいりました。それは前大田知事ができなかったことを、新しい稲嶺知事に頑張ってくれという去る11月15日の選挙の結果だと私は思うのであります。
どうぞ、これからは健康に留意なされまして持っている力を県民の立場に立って頑張っていただくようお願いを申し上げる次第であります。
それでは質問に入ります。
基地問題について。
那覇軍港の移設についてであります。
稲嶺知事が今回の選挙戦で言われた基地問題についての現実的対応とはどういうような姿勢を示すのか、具体的に示していただきたい。
また、那覇軍港の浦添地先への移設案については、地元の商工会議所、市議会でも検討することが決議されておりますが、これについての対応について示していただきたい。
次に、沖振法についてであります。
知事は、県民の代表として沖縄の振興策を展開する責務を負うているわけでありますが、沖縄政策協議会の再開とともに県民、経済界は沖縄の振興策の将来に大きな期待を寄せております。
知事は、沖縄経済新法を提案されているようですが、いずれにせよ沖振法の延長の作業を進めることは急務であると思われます。
そこで知事自身は、いつから県庁内の体制を組織し政府との折衝を再開するか、具体的に作業日程を示していただきたい。
その際、「県民党」として当然各政党、経済4団体及び市町村長から直接意見を聴取すべきだと思うが、いかがですか。
100億円の調整費について県民にどのように反映をしていくのか、示していただきたい。
次に、普天間飛行場移設問題について伺います。
(1)、稲嶺知事の今後の取り組みについて説明を願いたい。
(2)、県内移設実現のためには幾つかの困難なハードルが予測されるが、知事はどのように認識をしているのか。
(3)点目に、県内移設が不可能にでもなるとそのまま凍結される結果になるが、返還軍用地の跡利用への制度資金を初めとする国の支援策とか軍転法の延長問題が難しくなると思料されるが、どのように見るのか、お尋ねをいたします。
(4)点目に、政府との信頼関係を願う県民の期待を担って誕生した新知事は、既に大きな成果を上げ、内外からさすがという高い評価を受けております。その中でも100億円の経済振興の調整費の確保でありますが、「島田懇」の50億円とどのような違いがあるか、どのように生かしていくか、説明を願いたいと思います。
次4番目、2000年サミット(主要先進国首脳会議)の沖縄誘致についてであります。
(1)点目、知事の誘致に対する姿勢について伺いたい。
(2)点目は、受け入れ条件整備はどうなっておりますか、具体的に示していただきたい。
5番目でございます。この件につきましては、私は従来から日本の根幹にかかわる大変重要なことだということで市議会議員のときに市長3名にも就任した場合には質問をしております。前大田知事にも質問をしました。新しい稲嶺知事にも伺いたいと思います。
まず憲法第1条は、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」ものであります。
そこで質問をいたします。
日本国民と天皇は、長い歴史でも常にあらせられている今上陛下の「大御心」について稲嶺知事の御所見を聞かせてください。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 新垣哲司議員の御質問に対してお答えいたします。
最初の基地問題の現実的対応とはどのような姿勢を指すのかというお尋ねでございます。
基地問題につきましては、国際情勢や県土の有効利用、軍用地主や駐留軍従業員の生活、環境の保全、経済振興策等を検討した上で有機的かつ整合性のあるトータルプランの中で対応していきたいと考えております。
次に、那覇軍港の浦添地先への移設案についての御質問でございます。
那覇軍港の返還については、返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持ってSACOの最終報告も踏まえつつ、地元浦添商工会議所等から提案のあった浦添地先への移設について関係者等の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
次に、政治姿勢について沖振法の延長作業を進めるに当たり、県庁内の体制の整備、政府との折衝、この辺について伺いたい。その際、各政党、経済団体及び市町村長から直接意見を聴取すべきと思うが、どう考えるかという御質問についてでございます。
本県の自立的な経済発展を図っていくためには、沖縄振興開発特別措置法の措置期限終了後においても振興開発の根幹となる新たな法律の制定が必要であると考えています。
その場合、現行の沖縄振興開発特別措置法の延長にとどまらず、同法や復帰特別措置法のうち必要なものについてはしっかり継承するとともに、産業振興のための新たな政策スキームや基地の跡地利用のための新しい制度等を取り入れた沖縄経済新法の制定に向けた取り組みが必要であると考えています。
県においては、この沖縄経済新法の検討に向けて庁内体制を整え、沖縄振興開発特別措置法などの総点検作業や沖縄経済振興21世紀プランの策定状況を踏まえるとともに、県議会、経済界、市町村等の意見を集約していく中でその内容を検討し国と調整してまいりたいと考えています。
次に、100億円の調整費について県民にどのように反映していくのかということでございます。
100億円の特別の調整費は、緊急かつ効果的なプロジェクトの実施を念頭に、具体的には沖縄政策協議会へ例示しました特別自由貿易地域への立地促進のための受け皿施設の整備、沖縄自動車道の通行料金の引き下げ、通信コストの低減化、航空運賃に係る追加措置、ソフトな機能を持つ産業振興のための拠点の整備、国立高等専門学校の具体化の6項目を基本に活用してまいりたいと考えております。
これらの諸プロジェクトが実現しますと、特別自由貿易地域への企業立地が促進されるとともに、北部地域の振興や情報通信産業集積が図られることなどにより県民の皆さんに雇用や地域の活性化などで反映されるものと考えております。
次に、普天間飛行場の移設についての取り組みと、かなりの困難なハードルが予想されるが、その認識を聞きたいということでございます。一括してお答えいたします。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、そのためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法が望ましいと考えています。
私は、県民の利益を確保するため、県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的な方法であると考えています。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後早急にプロジェクトチームを組織し具体的な検討に入りたいと考えています。
また、普天間飛行場を早期に返還する必要性や私の提案について地元住民の皆さんの理解と協力が得られるよう誠心誠意努力していきたいと考えています。
さらに、普天間飛行場の代替施設となる新空港についても当然その安全性が確保されなければなりませんので、私は、生活や自然環境への影響を最小限にとどめることや航空機事故等の防止対策を徹底的に講じることを日米両国政府に強く申し入れたいと考えています。
普天間飛行場の早期返還は、県民多数の願いだと認識しておりますので、県としても今後早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であります。
次に、普天間飛行場の移設について不可能となれば凍結される結果となり、軍用地の跡利用への制度資金を初めとする国の支援策等が難しくなるけれどもどう見るかという点についてでございます。
先ほど申し上げましたとおり、私は普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このため普天間飛行場の代替施設として軍民共用空港を陸上に建設することを提起しているところであります。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還ができるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後地元の合意や政府との調整を図りながら進めていきたいと考えております。
次は、100億円の特別調整費の確保は前回の調整費とどのような違いがあるか、その説明でございます。
前回の50億円の特別調整費は「21世紀・沖縄のグランドデザイン」を踏まえ、沖縄県が地域経済として自立し雇用が確保され、沖縄県民の生活の向上に資するための各般の施策を進めるために予算計上されたものであります。
今般の100億円の特別の調整費は、本県の深刻な経済状況を考慮して効果的な展開が可能な沖縄振興策の実施を目的としております。したがいまして緊急かつ効果的なプロジェクトの実施を念頭に去る12月11日の政策協議会へ例示しました6項目を基本に活用を考えてまいりたいと思います。
次に、2000年サミットの沖縄誘致について、知事の誘致の姿勢についてと受け入れ整備についての具体的な御質問について一括してお答えいたします。
世界の主要国の首脳が一堂に会するサミットを本県で開催することは、沖縄を世界にアピールする絶好の機会となり、国際的な観光・リゾート地の形成などによる経済振興に弾みをつける大きな契機になると考えています。
このようなことから、私はぜひとも沖縄でのサミット開催を実現させたいと考えており、先月24日に上京した際にも小渕総理を初め政府の関係者の方々にその旨をお願いしてきたところであります。
県としては、全県的な誘致推進組織である沖縄県サミット誘致推進協議会及び庁内のサミット誘致推進本部の活動を一層活発化させ、サミットの実現に向けて全力で取り組んでまいります。
誘致に向けての条件整備としましては、政府の現地調査の結果を踏まえて主会場に近い名護市の21世紀の森をプレスセンターとして新たに加える代替案を作成し、今月11日に国に提出いたしました。
県としては、今後受け入れ条件の一層の改善を図るため主会場としての国際友好会館(仮称)やプレスセンターとしての21世紀の森について民間や地元の名護市等と連携しながら機能面の強化を図っていきたいと考えております。
最後に、今上陛下の大御心についてということで、長い歴史の中でも常にあらせられている今上陛下の大御心について知事の所見を伺いたいということでございます。
天皇は、日本国憲法第1条において、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて」と規定されており、国民が敬愛するところと理解しております。
また、天皇陛下におかれても国民に親しく接しておられると認識しております。
以上でございます。
〇議長(友寄信助君) 新垣哲司君。
〔新垣哲司君登壇〕
〇新垣哲司君 知事、沖縄県勢発展のため全力を傾注していくということであります。
2分間ありますので、知事を支える意味で私の時間全部上げますので副知事と出納長の抱負をいただきたいと思います。
〇議長(友寄信助君) 石川副知事。
〔副知事 石川秀雄君登壇〕
〇副知事(石川秀雄君) せっかくの機会を与えられましたので、一言ごあいさつをさせていただきたいと思います。
昨日は議会の皆様の御承認をいただきまして、その後知事から辞令をいただきました。
きょう早速知事を補佐しまして代表質問、あしたは一般質問のお手伝いをさせていただきたいと思います。
新しく知事が誕生いたしましたので、私ども副知事以下部局長一体となりましてこれから知事を支えていきたいと思っております。
県議会の皆様の御支援をまたひとつよろしくお願いいたします。
以上であります。(拍手)
〇議長(友寄信助君) 比嘉出納長。
〔出納長 比嘉茂政君登壇〕
〇出納長(比嘉茂政君) 昨日出納長を拝命いたしました比嘉茂政でございます。
また、その前に県議会の方で御同意をいただきましてまことにありがとうございました。
出納長という職務柄当然これは法律上の事務もあります。そしてまた三役の一人でありますので、知事を可能な限り補佐して業務がスムーズにいくように頑張りたいと思います。
どうぞこれからもよろしく御指導をお願いします。(拍手)
〇議長(友寄信助君) 高良政彦君。
〔高良政彦君登壇〕
〇高良政彦君 改めて稲嶺惠一新知事の御就任、まことにおめでとうございます。
また石川秀雄副知事、比嘉茂政出納長それぞれの御就任、まことにおめでとうございます。
沖縄の県知事は、他府県の知事に比べて数倍大変御苦労の多いポストでございますけれども、どうか「県民党」に徹して130万県民のために御奮闘をお願いいたします。
我々公明党も是は是として御協力を申し上げたいと思います。また非は非として率直に御意見を申し上げますので、どうかよろしくお願いします。
それでは公明党県議団を代表して質問をいたします。
その前に公明党のスタンスについて若干所見を述べて質問に移りたいと思いますので、よろしくお願いします。
私たち公明党は、去る11月7日に新党平和が公明に合流する形で新生公明党がスタートを切りました。この合流は、民衆直結の新しい政治勢力の核をつくるということであり、これはただ単に議員の合流にとどまらず国民との合流を意味するものであります。
公明党の政治には常に中道の理念が脈打っております。中道の指標は人間主義であり、総体主義であり、斬新主義であり、そして平和主義であります。
このように私たちは中道主義、人間主義の理念を堅持し、平和、福祉、環境、人権を根底にした庶民の政治の実現に邁進していくつもりであります。
また、激しい競争原理による二極分化の窮状を見るとき、庶民の側に立つ、生活者の側に立つ、中小企業の側に立つとの姿勢を貫いてまいりたいと思います。
私たちは利権政治、改革先送り、場当たり政治とは厳しく対決をするつもりであります。
また、競争至上主義はとらずにあくまでも庶民にセーフティーネットを用意し、庶民の政治のバックアッパーとなっていくつもりであります。
我が沖縄県は、常に米軍基地の問題と経済的自立の課題を抱えており、しかもこれらの問題は単純なものではなく複雑に錯綜しており、さらに日米の外交の問題も絡んでおり、極めて複雑なもとに置かれております。
特に、バブル崩壊後の長期不況のもとで常に本土の2倍以上の失業率等県内の経済の緊急事態を見るとき、基地のない平和な島という県民総意の理想はしっかり踏まえつつも、しかしただ単に耳当たりのよい理想主義のみに走るのではなく、どこまでも現実を踏まえた斬新主義すなわち一歩一歩ステップ・バイ・ステップの立場を堅持します。0点か100点かではなく、もし70点か80点ぐらいの選択肢があればまずそこを選択して次の100点へつないでまいりたい、こういうスタンスでまいりたいと思います。
私たち公明党は、いたずらに被害者意識を増長させ批判に終始するのではなく、非は非として勇気を持って改めさせ、是は是としていさぎよく協力をしていくという責任ある政党として県勢発展のために尽くしてまいる決意であります。
このように私たちはあくまでも大衆とともにをすべての判断の基準とします。
今、中央においても県内においてもこのような新たな動きが従来のキャスチングボート論を超えて新しい政治の結集軸になりつつあります。
さて、稲嶺新知事が誕生して早くも沖縄政策協議会が1年1カ月ぶりに再開され、100億円の特別振興対策費の予算計上、そして沖縄自動車道の通行料金の引き下げや航空運賃の引き下げが発表されました。
これは稲嶺知事が沖縄の失業率が8%台で推移し、全国平均の倍近い数字に達していることを重く見て政府が提示した数多くのプロジェクトを早く動かし、県内景気を一刻も早く回復の軌道に乗せようとの努力の成果であり、高く評価をするものであります。
一方、普天間基地の県内移設については早くも反対運動が起こりつつあり、また米政府も普天間基地移設先での軍民共用には反対をしており、前途多難の様相を呈しつつあります。
また、政府の沖縄への対応の仕方について大田知事とは打って変わったように至れり尽くせりの感がありますが、後で基地問題で県民の思惑とは異なる方向で押しつけられるのではないかと危惧の念を抱いております。
そこで稲嶺知事の今後の米軍基地問題と経済の自立化について基本的な考え方について質問をいたしたいと思います。
大田県政のとき、米軍基地返還アクションプログラムと国際都市形成構想の2つの柱が打ち立てられました。これは2015年を目途に短期、中期、長期に区分して在沖米軍基地をゼロにしようという基地の整理縮小の目標設定であります。
一方、基地をなくした後に県経済の自立の構想として国際都市形成構想が立てられ、その中にはフリーゾーンの問題やマルチメディアアイランド構想等が包含されております。
そこで質問をいたします。
米軍基地返還アクションプログラムについて、今後計画の変更、見直しがあるのかどうか、またどのように見直そうとしているのか、具体的に御説明をお願いいたします。
2015年に米軍基地をゼロとする期限について新知事はどのようにお考えなのか、これについても是正があるのかどうか。
那覇軍港問題については、公明党はまず返還を第一義に考え、那覇軍港を浦添地先に軍民共用港を多目的港の一角につくり、そして那覇港から浦添、宜野湾に至るベルト地帯の開発とインフラ整備を急ぐべきであると提言をし、県議会でも決議されました。稲嶺知事の対応とお考えをお聞かせください。
普天間基地について、稲嶺知事は県内北部移設を公約に掲げましたが、米国政府から軍民共用は反対との表明がありましたが、政府も含めて現在どのような対策が考えられているのか。
県内から反対運動が起こることが予想されますが、対応は十分なのかどうか。また、県内のどの地域に移設をしようとしているのか、まず最初に明らかにすべきではないでしょうか。
日米地位協定の見直しは県民の一致した要求であり、稲嶺知事も公約に掲げました。今後の日米両政府への交渉の手順と見通しをお聞かせください。
国際都市形成構想そのものについて知事の御所見と、また見直しがあるのかどうか。
フリーゾーンについて知事のお考えと今後の沖縄のフリーゾーンの望ましい形態はどうなのか、お聞かせ願いたいと思います。
また、フリーポート構想もおありのようですけれども、具体的な説明をお願いいたします。
知事の提言している沖縄経済新法の内容について御説明をお願いいたします。
沖縄経済振興21世紀プランについては、国際都市形成構想とまた沖縄経済新法との関連性について説明をお願いいたします。
特別調整費100億円はどのような経済振興の目的に生かされようとしているのか。
稲嶺新知事は沖縄自動車道料金の半減化等6項目を政府に要求しておりますが、その実現の可能性について伺いたいと思います。
最後に、男女共同参画型社会、女性の社会的地位の向上について知事の御所見を賜りたい。
また、女性副知事はどうしても必要かと考えますが、そのお考えがあるのかどうか、前向きの答弁をお願いいたしたいと思います。
以上でございます。よろしくお願いします。
どうもありがとうございました。
〇議長(友寄信助君) 稲嶺知事。
〔知事 稲嶺惠一君登壇〕
〇知事(稲嶺惠一君) 高良政彦議員の質問にお答えをいたします。
まず、米軍基地返還アクションプログラムについてでございます。
これは見直しはあるのか、また2015年に米軍基地をゼロとする期限についてどう考えるのかについてに一括してお答えいたします。
基地問題については、国際社会や県民生活の安定、県土の有効利用、自治体の都市計画、地主や軍雇用員の生活、環境保全、総合交通体系、跡地利用や経済振興策等を総合的に検討した上で有機的かつ整合性のあるトータルプランの中で対応していかなければならないと考えています。
そのような観点から、米軍施設・区域については計画的、段階的な返還、整理縮小等を強く国に求めていく考えであります。
なお、作成されている基地返還アクションプログラムは2015年までの基地の全面返還を前提としているため、その実効性については疑問があり、今後検討していきたいと考えています。
次に、那覇軍港の問題について、公明党はまず返還を第一義に考えて提言をされた点でございます。
公明党の政策提言については、高く評価するものであります。
また、去る9月定例県議会においても那覇軍港の機能の浦添地先への移設、同港の跡地利用と浦添市西海岸開発促進を求める趣旨の決議が採択されております。
このように那覇軍港の移設については、県民の間に柔軟な姿勢も見られるようになり、新しい動きがあらわれてきたものと認識しております。
県としては、那覇軍港の返還については返還合意から20数年の経緯、沖縄経済の将来展望、関係自治体の振興計画、地主の生活設計、さらに沖縄の新しい財産づくりの視点を持って、SACOの最終報告も踏まえつつ地元浦添商工会議所等から提案のある浦添地先への移設について関係者等の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
次に、普天間基地についての問題でございます。どのような対策が考えられているかということでございます。
私は、普天間飛行場は市街地の中心部にあって非常に危険であり、この危険な状況は早期に除去されなければならないと考えています。したがって普天間飛行場を一日でも早く動かすことが重要であり、このためにはオール・オア・ナッシングの手法ではなく、現実的で実現可能性のある方法が望ましいと考えています。
私は、県民の利益を確保するため、県民の財産となる新空港を陸上に建設させ、一定期間に限定して軍民共用とし、当該地域には臨空型の産業振興や特段の配慮をした振興開発をセットすることがより現実的方法であると考えてございます。
次に、県内からの反対運動についてでございます。
普天間飛行場の返還問題については、早期返還が実現できるよう全力で取り組んでまいる所存であり、今後プロジェクトチームを早急に組織し具体的な検討に入りたいと考えております。
また、普天間飛行場を早期に返還する必要性や私の提案について地元住民の皆さんの理解と協力が得られるよう誠心誠意努力していきたいと考えております。
次に、日米地位協定の見直しでございます。
日米地位協定の見直しは県民の一致した要求であり、知事も公約に掲げているけれども、今後の見通しを聞きたいということでございます。
日米地位協定については、住民の生活と人権を守る観点から総点検を行い、その改定または運用の改善が必要なものについては日米両国政府に対し強く要請していきたいと考えております。
次に、国際都市形成構想そのものについての所見と、見直しがあるのかということでございます。
国際都市形成構想については、21世紀の沖縄のグランドデザインとして県民や国に提示したことは有意義であったと考えます。
しかしながら、同構想は具体的なゾーニングはあるものの、本県の自立的発展に結びつくための産業振興という観点から見た場合、必ずしも十分ではないと考えています。今後は、経済の自立化に向け新たな要素を加えながら具体的な方策を検討していきたいと考えています。
次に、フリーゾーン及びフリーポート構想、具体的な構想を説明してほしいという御要望についてお答えいたします。
自由貿易地域の形態は、その国の関税政策や貿易振興策等の違いによって多種多様であることから、大蔵省関税局では世界のフリー・トレード・ゾーンの形態に着目し、自由港、輸出自由地域、外国貿易地帯及び自由辺境地域に分けています。
この中で沖縄の自由貿易地域は、貿易の振興による地域経済の活性化と雇用創出という当初の設置目的や形態等からして米国の外国貿易地帯に最も近いものと理解しております。
ただし、我が国と米国の関税政策の相違等もあって自由貿易地域制度の内容及びその運用においては大きな違いがあり、沖縄の自由貿易地域は真の経済振興策としては十分ではないと考えています。したがって、沖縄のフリー・トレード・ゾーンの望ましい形態としては諸外国の事例等も参考にしながら国際的に通用する自由貿易地域の創設が必要と考えております。
フリーポート構想につきましては、自由貿易地域制度の法的定義や法体系も含めて港湾インフラ等の整備促進や自由貿易地域制度の整備拡充を図る中で検討されるものと理解しております。
次は、沖縄経済新法の内容についてでございます。
沖縄経済新法は、沖縄振興策や沖縄振興21世紀プランを実効あらしめるための国の特別な税、財政措置等の新たな政策スキームや基地の跡地利用について迅速な対応ができるような新しい仕組み、制度を創設することが検討課題になると考えています。
また、現行の沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法のうち必要なものについてはしっかり継承していく必要があります。
このような考え方を基本として、今後、沖縄経済新法に盛り込まれるべき内容については、沖縄振興開発特別措置法や復帰特別措置法などの総点検作業、沖縄経済振興21世紀プランの策定状況等を踏まえて検討し、国と調整してまいりたいと考えております。
次に、沖縄経済振興21世紀プランについてでございます。国際都市形成構想あるいは新法との関連性、整合性はどうなっているかということでございます。
橋本前総理が復帰25周年記念式典で言及された沖縄経済振興21世紀プランは、加工交易型産業の振興、観光・リゾート産業の新たな展開、国際的なネットワーク化を目指した情報通信産業の育成、これらをはぐくむ国際的な研究技術交流の4点の基本的な考え方のもとに、国において取りまとめられたものと認識しております。
同プランや沖縄政策協議会調査検討プロジェクトなどもろもろの振興策を実効あらしめるためには、新たな理念、政策、施策を取り入れるとともに、復帰特別措置法及び沖振法の必要なものを継承した沖縄経済新法の制定が必要と思われることから、国にその検討をお願いしたいと考えております。
なお、国際都市形成構想との関連についてはこれらを策定する中で検討されるものと考えています。
次に、特別調整費100億円はどのような経済振興の目的に生かされるかとの御質問でございます。
今回の沖縄政策協議会において総理から示された100億円の特別の調整費は、本県の深刻な経済状況を考慮して効果的な展開が可能な沖縄振興策の実施を目的としております。したがいまして緊急かつ効果的なプロジェクトの実施を念頭に去る12月11日の政策協議会で例示しました6項目を基本に活用を考えてまいりたいと思います。
次は、沖縄自動車道料金の半減化等について6項目の実現の可能性についてということでございます。
私は、小渕総理から示されました100億円の特別の調整費につきましては、深刻化している県経済の不況に対してカンフル剤としての効果が期待できるものであり、これによって取り組む事業を緊急に始動させることが何よりも大事であると申し上げました。
そのため緊急かつ効果的なプロジェクトについて6項目を例示してその早急な立ち上げを要望しました。
出席いただいた各大臣からは、協議会での議論を踏まえつつ実現に向けて積極的に取り組む旨の発言をいただきました。今後、次回の協議会で具体的方針案をまとめることになっておりますので、振興策の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。
次に、男女共同参画型社会、女性の社会的地位の向上についての所見です。
家庭、地域、社会のあらゆる分野において男性と女性がみずからの能力を十分に発揮し、社会的責任を担い合う男女共同参画社会の実現を図り、望ましい社会を築くには、女性の政策方針決定の場への参画促進や女性の地位向上がより一層重要になってくるものと考えています。
男女共同参画による望ましい社会を築き県民の豊かな生活を目指すには、女性の細やかな生活者としての視点を行政に反映させる必要があります。そのためにも県の審議会等への女性委員の登用を積極的に行います。
また、女性の社会参画を図るための環境整備や女性の自立に向けた施策を強化するなど女性行政をより一層充実させ、男女共同参画社会づくりに積極的に取り組んでまいります。
同じく女性副知事についてどう考えるかということでございます。
副知事は、知事の最高の補助機関として知事を補佐し、本県が抱える諸課題の解決に向け政府との折衝を初め県議会、市町村、関係団体などとの調整や各部局を指揮監督する極めて重要な職責を有するものであります。
女性の社会参加の積極的な推進は、私の重要な基本政策の一つでもあります。
副知事の人選に当たっては、男女を問わず県民本位の立場から、まず第一に副知事としてその職責を全うできる人物について慎重に人選を進めてまいりたいと考えております。
〇議長(友寄信助君) 以上をもって代表質問は終わりました。
本日の日程はこれで終了いたしました。
次会は、明17日定刻より会議を開きます。
議事日程は、追って通知いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午後6時1分散会
前発言
次発言
19980703000010