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昭和54年(1979年) 第 1回 沖縄県議会(臨時会)
第 1号 1月12日
第 1号 1月12日
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議 事 の 概 要
昭和54年1月12日(金曜日)
午前10時11分開会
日程第 1 会議録署名議員の指名
日程第 2 会期の決定
日程第 3 乙第1号議案から乙第5号議案まで(知事説明、質疑)
質 疑 乙第1号議案 副知事の選任について
日程追加 議員提出議案第1号 名護市字許田における機関銃被弾事件に関する抗議決議
日程追加 議員提出議案第2号 B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議
日程追加 陳情2件(米軍の機関銃乱射事件に関する陳情)
陳情2件(核戦略爆撃機B-52の飛来に抗議し、即時撤去を要求する陳情)
午前11時13分散会
○議長(大田昌知君) ただいまより、昭和54年第1回沖縄県議会(臨時会)を開会いたします。
○議長(大田昌知君) これより、本日の会議を開きます。
日程に入ります前に報告いたします。
本日、知事から、お手元に配付いたしました議案5件、並びに岸本安神君外11人から、議員提出議案第1号「名護市字許田における機関銃被弾事件に関する抗議決議」及び村山盛信君外11人から、議員提出議案第2号「B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議」の提出がありました。
その他の諸報告については、お手元に配付の文書により御了承願います。
○議長(大田昌知君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
今期臨時会の会議録署名議員は、会議規則第114条の規定により
5番 嵩 原 久 男 君 及び
13番 石 垣 喜 興 君
を指名いたします。
○議長(大田昌知君) 日程第2 会期の決定を議題といたします。
お諮りいたします。
今期臨時会の会期は、1月12日及び13日の2日間といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、会期は、1月12日及び13日の2日間と決定いたしました。
○議長(大田昌知君) 日程第3 乙第1号議案から乙第5号議案までを議題といたします。
知事から、提案理由の説明を求めます。
西銘知事。
〔知事 西銘順治君登壇〕
○知事(西銘順治君) 昭和54年第1回沖縄県議会の開会に当たり、提出いたしました議案についてその提案理由を御説明申し上げます。
今回提出いたしました議案は、副知事、出納長及び監査委員の選任並びに教育委員の任命の人事の同意案件が4件、西原村を西原町とするための議決案件が1件で、合計5件であります。
まず、乙第1号議案「副知事の選任について」は、副知事野島武盛及び屋部博の退職に伴う後任の副知事として比嘉幹郎、座喜味彪好を選任するため、地方自治法第162条の規定により議会の同意を求めるものであります。
比嘉幹郎については、現在琉球大学教授の要職にありますが、人格、識見、力量ともに申し分なく、十分にその職責を全うできるものと確信いたしております。
また、座喜味彪好については、現在沖縄総合事務局農林水産部で総務調整官の要職にありますが、その行政実績、行政手腕は高く評価され、人格、識見、力量ともに申し分なく、十分にその職責を全うできるものと確信いたしております。
乙第2号議案「出納長の選任について」は、出納長赤嶺武次の退職に伴い、その後任の出納長として古謝得善を選任するため、地方自治法第168条第7項の規定により議会の同意を求めるものであります。
古謝得善については、現在嘉手納町長の要職にありますが、地方自治体の首長としての行政実績と行政手腕は高く評価され、人格、識見、力量ともに申し分なく、十分にその職責を全うできるものと確信いたしております。
次に、乙第3号議案「沖縄県教育委員会委員の任命について」は、教育委員会委員大浜方栄の任期満了に伴いその後任に再任するため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条第1項の規定により議会の同意を求めるものであります。
大浜方栄については、これまで教育委員及び教育委員長として十分にその職責を全うしてきたところであり、人格、識見、力量ともに申し分なく、適任者であると確信し再任するものであります。
乙第4号議案「沖縄県監査委員の選任について」は、議員のうちから選任された上原亀一郎委員の辞任に伴い中根章を選任するため、地方自治法第196条第1項の規定により議会の同意を求めるものであります。
中根章については、現在県議会議員の要職にあり、また議会議長からの推薦もありますが、人格、識見、力量ともに申し分なく、適任者であると確信いたしております。
次に、乙第5号議案「中頭郡西原村を同郡西原町とすることについて」は、西原村を西原町とする町制移行について、西原村長からの処分申請に基づき「町としての要件に関する条例」等をもとに慎重に検討したところ、町としての要件を十分に具備していることから、地方自治法第8条第3項の規定に基づき議会の議決を求めるものであります。
以上、今回提出いたしました議案について提案理由を御説明申し上げましたが、何とぞ慎重なる御審議の上御議決を賜りまするようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(大田昌知君) 知事の提案理由の説明は終わりました。
○議長(大田昌知君) これより質疑に入ります。
質疑の通告がありますので、順次発言を許します。
城間盛栄君。
〔城間盛栄君登壇〕
○城間盛栄君 西銘知事、当選以来すぐ就任間もなく12月の定例議会、さらには54年度の新年度予算折衝、そしてきょうの臨時会という大変知事の職務の重大さに御奮闘され、本当に御苦労さんでございます。
本員は、通告書のとおり知事提出の乙第1号議案に対して、社大党所属議員団を代表して知事に対し質疑をいたしたいと思います。
まず、西銘知事は副知事2人制についてどのようにお考えになっておられるかについてでありますが、この件については、以前に自民党は副知事の2人制に強く反対したいきさつがあるからであります。
昭和48年12月の第6回定例会に、屋良知事から提出されました議案第19号「沖縄県副知事定数条例」に対して当時の議事録から、新垣淑重議員は、自民党沖縄県連所属の議員団を代表して2人制条例案に対し反対の討論の中で、反対の理由として一例を挙げますと、事複数制を施行している県は15の都道府県でございまして、そのうちに複数の副知事の現在員は、本年8月10日現在でたった9つの都道府県にすぎません。また100万人以下の県には、副知事の複数制はございません。 副知事2人制について県政移行という行政上の過渡期において、今の急激な社会的、経済的変動に見舞われ、本来の行政運用の遂行に困難をきわめているということを知事は言われておりますが、琉球政府時代もまた復帰後も1人制でやってまいりましたし、職務の縦割りの分担によって責任の分野が不明確になり、考え方の相違によって知事に対する補佐が十分なされない点が出てくるのをおそれるのでございます。 以上の観点に立ちましてわが党は、議案第12号及び第19号に反対するものであります。
と結んでおります。
また、当時無所属、現在自由民主党に所属している比嘉昇議員も、議案第19号「沖縄県副知事定数条例」に対しての反対討論の中で、「副知事を2人にし、部をふやせば執行体制が確立されるとするのはあまりにも欺瞞的であり、責任からの逃避であり、県民に新たな犠牲と負担をしいるものでございます。」ということを指摘して反対しております。
これまで述べましたのは議事録の一部を申し述べただけでありますが、知事も副知事人事の承認を求めるに当たり十分これまでの経過は御存じのことと思いますので、次の3点について知事のお考えをお伺いいたします。
まず第1点に、自由民主党所属議員は副知事2人制の条例案に強力に反対してまいりましたので、自由民主党所属議員団から、知事に対し副知事2人制条例を1人制に改めるよう申し入れはなかったかどうか。
2点目、西銘知事とされては、今日と以前とは情勢の変更があると考えて2人の副知事の同意を求める案件を提出されたのかどうか。
3点目、それとも1人制が正しいあり方と考えてはおられるが、条例があるからとりあえず2人制にしておいて将来は1人制に改正するお考えであるのか、以上の3点について知事の基本的考え方について明確なる御答弁を賜りたいと思います。
以上。
○議長(大田昌知君) 西銘知事。
〔知事 西銘順治君登壇〕
○知事(西銘順治君) 城間盛栄議員の御質問に対しましてお答えをいたします。
副知事2人制に対する知事の見解について真っ先にただされたのでありますが、沖縄を取り巻く環境は本土各県とは違っておりまして復帰して7年になるわけでございますが、いまだに処理しなければならない問題が山積みされておりまして、ほかの県とは比較にならないぐらいの事務分量であると私は考えております。特に、復帰処理の問題につきましては、放棄対米請求権の処理の問題、また市町村道路のつぶれ地の問題、また地籍明確化に伴う事務分量の問題等々ございまして、私はこの事務分量の立場から、また沖縄の置かれている特殊事情からいたしまして、行政を円滑に運営するためには副知事を2人制にしなければならないと考えておるのであります。
また、条例があるから2人制にするのかという御質問がございましたが、もちろんもう2人制は条例として制定されておりまするし、県議会においても、県政におきましても私は定着したものであると考えておりまして、条例尊重の立場からも2人制にしなければならないと考えております。
自民党議員団から、1人制にするような申し入れについてはございません。ただ私の方から、自民党の議員団に対しまして、先ほど申し上げました情勢からいたしましてひとつ2人制にしていただきたいということを強く要請いたしまして了解を取りつけておるのでございます。
それから将来、1人制にするかどうかにつきましては、これはいまのところ何とも申し上げられませんが、沖縄の政治行政の問題が解決されまして本土並みの水準で十分やっていけるという見通しがついた暁においては、1人制についても検討しなければならない時期が到来するであろうことは十分推測できるのでございますが、現在のところ2人制でいかなければならない、こういう立場にあるのでございます。
○議長(大田昌知君) 伊波広定君。
〔伊波広定君登壇〕
○伊波広定君 私は、乙第1号議案「副知事の選任について」について、副知事2人制に対する知事の御見解をお伺いします。
副知事2人制について、日本共産党は6年前の沖縄県副知事定数条例の制定以来今日までその必要性を認め、これを支持してまいりました。
なぜならば、沖縄県は日本の領土の中で唯一の戦場となった県であり、敗戦以来引き続く27年にわたるアメリカの占領支配、県土の12%を占め全国の53%が集中している膨大な米軍基地、戦後処理、復帰処理等、他県に例のない特殊事情の中で問題を抱えていることは何人も認めざるを得ない現実であります。ですから副知事を2人制にして任務を分担することは、県民福祉の面から見ても当然のことであったのであります。
しかしながら、自民党は、副知事2人制に対して徹底して反対したことは御承知のとおりであります。
昭和48年第6回定例会で「沖縄県副知事定数条例」が提案された際、自民党の新垣淑重議員は12月21日の本会議で反対討論に立ち、「副知事2人制について県政移行という行政上の過渡期において、昨今の急激な社会的、経済的変動に見舞われ、本来の行政運用の遂行に困難をきわめているということを知事は言われておりますが、琉球政府時代もまた復帰後も1人制でやってまいりましたし、職務の縦割りの分担によって責任の分野が不明確になり、考え方の相違によって知事に対する補佐が十分なされない点が出てくるのをおそれるのでございます。」との理由で副知事2人制に反対しました。
同じく反対討論に立った当時無所属で現在自民党の比嘉昇議員は、「合理的根拠のないものであること。さらに一歩進めまして、屋良県政の体質から派生するところの宿命的、根源的な欠陥を県民の前に明らかにいたしまして、両議案がこれらの欠陥を隠蔽せんとするいかにも欺瞞的なものであるかを論証し、」と言い、琉球政府時代も1人であったことを挙げ、さらに続けてこう言っております。「かかるひより見主義的な異質多党の政党及びすべて階級的にしか事象をとらえることのできない教条主義的な団体を支持母体とする知事の宿命的な限界ともいえるものでございます。これを隠蔽し、副知事を2人にし、部をふやせば執行体制が確立されるとするのはあまりにも欺瞞的であり、責任からの逃避であり、県民に新たな犠牲と負担をしいるものでございます。」と反対したのであります。
また、現議長の大田昌知議員は、昭和49年第1回定例会の3月29日の本会議において、昭和49年度一般会計歳入歳出予算案にも皆さんは反対したことは御承知のとおりであります。その定例会の3月29日の本会議で、2人制に触れてこういうことを言って反発をしております。「今度はわが党がかねてから行政秩序、責任体制の確立の上から強く指摘してまいりました副知事2人制、渉外部の新設など人のための機構を誕生させ、県民の福祉のために予算の効率的運営をはからねばならないその責任を忘却して県民にむだな負担をしいるようなことをあえてしようとしている。」、革新県政がしようとしているということです。「このような行政乱脈は一党一派のため県政を私物化している独裁性のあらわれであってとうてい許すべきことではない」ときめつけているのであります。
まだありますけれども、以上述べたように自民党は副知事の2人制に一貫して反対してきました。
これは正常なことではなく、今議会で明らかになったように、あの当時のことは革新県政憎しみのために反対のための反対であり、県民不在、党利党略をむき出しにしたきわめて独善的な討論であったと言わねばならないのであります。
そこで知事にお伺いしますが、知事は当時自民党沖縄県連の幹部の1人であり、いまでもまたれっきとした自民党員である知事は、副知事2人制に対する自民党県議団のこれまでとってきた態度についてどう考えておられるか、率直に答えていただきたいのであります。
第2の質問は、知事は副知事2人制について与党である自民党に相談して提案されたはずであります。自民党がこれを了解したとすれば、副知事2人制反対のこれまでの方針を180度転換したことになるが、そうであるかお答えを願います。
第3の質問は、知事が2人の副知事について同意を求めてきているのは、ただ単に条例でもって2人制になっているからというだけの理由なのか、それとも2人制が必要だとの考えに基づくものなのか、2人制が必要だというのであればその理由を明確にしてもらいたいと思います。
以上質問しまして、御答弁によっては再質問を行います。
○議長(大田昌知君) 西銘知事。
〔知事 西銘順治君登壇〕
○知事(西銘順治君) 伊波広定議員の御質問に対しましてお答えいたします。
質問の第1点は、知事は当時自由民主党沖縄県連の幹部としておったんだが、この県議会における自民党の県議団の2人制反対についてどう思うかということでございますが、当時国会に籍を置いていろいろ県政の問題について県議会議員団と協議を重ねて政策の問題についてもいろいろ話し合ったのでございますが、副知事2人制の問題については、当時県連幹部ではございましたけれども一つも相談を受けておりませんし、これに対する私の見解も何も述べてはおりません。したがいまして御指摘にあったとおり、これは見方によりましては180度の転換ということになろうかと思うのでございますが、しかし条例があってこれは定着しておりまするし、条例尊重の立場からもこの2人制は尊重されなければならないと思っております。
また、その必要性については、先ほどの御質問に対しましてお答え申し上げたとおり沖縄県の置かれている特殊な情勢からいたしまして他県とは違った事務を持っておりまするし、その事務分量においても処理しなければならない案件等からいたしましても2人制は必要であると私は考えているわけでございまして、その立場からお願いを申し上げているところでございます。
以上であります。
○議長(大田昌知君) 伊波広定君。
〔伊波広定君登壇〕
○伊波広定君 私は、ただいまの知事の御答弁は非常に無責任きわまる答弁であると思います。
去る12月議会におきましても、わが党の代表質問に対して、あの知事選挙の際の法定第1号ビラ、これに載った内容も知らなかったというような御答弁でありましたけれども、まさにそれと軌を一にしたところの無責任な御答弁であるわけであります。
そしてまた、あの6カ年前の副知事定数条例が提案されたときと6カ年後の今日でも沖縄の情勢、県政の多難さは違っていないのであります。あの当時、本当にああいうような言動を吐いた諸君が、政治家でなくっても自分の吐いた言動には当然責任を持つべきだと思います。
そういう点においても、さらに私たちは今後、このいまの無責任な政党といったような感じを受けさせたところの自由民主党、この自由民主党と対決して県民の命と暮らしを守るためにがんばることを宣言して終わります。
○議長(大田昌知君) 岸本忠三郎君。
〔岸本忠三郎君登壇〕
○岸本忠三郎君 乙第1号議案については、もうお2人質問いたしましたので省きます。
したがって、乙第3号議案ですけれども、余り言ってもしようがありませんので知事の率直な考え方だけをお聞きしておきたいと思うんですが、いわば今回知事は、教育委員に大浜方栄さんを推薦をしてきております。質問だけ申し上げますけれども、いわばどのような基準で大浜さんを推薦してきたのか、それと大浜さんを知事にだれが推薦をしてきたのか。
それといま一つ、「沖縄県教育委員会委員の推せん要綱」というのがございます。この要綱は、昭和48年12月に制定されそれから実施されたものでありますけれども、このことを今後とも知事は、この要綱でもって議会に推薦をしてくるのかどうか、この3点をまずお聞きをしておきたいと思います。
○議長(大田昌知君) 西銘知事。
〔知事 西銘順治君登壇〕
○知事(西銘順治君) 岸本忠三郎議員の御質問に対しましてお答えいたします。
大浜方栄を推薦した基準でございますが、御案内のとおりその選任について「沖縄県教育委員会委員の推せん要綱」というのがございまして、教育行政と関連のある9団体から推薦をしていただいて、この9団体の推薦者の中でさらに法律で定められた要件を具備した者を推薦するといったようないき方をとっておるのでございまして、従来は教育委員会の委員については公選でございましたけれども、それにかわるものとして民主的な選任の方法をとろうということで教育委員会要綱が制定になりましたことは御案内のとおりでございまして、それによって9つの団体から2つの団体を除いて7つの団体が大浜方栄氏を推薦しておりまするので、その意向を尊重して御推薦を申し上げているところでございます。
また、この教育委員会要綱につきましては、公選にかわるものとしてこの制度はあくまでも尊重して今後とも運用していきたいと、かように考えておるところであります。
○岸本忠三郎君 答弁漏れがあります。
9団体とか7団体とか言うが、この7団体というのはどこですか。
○知事(西銘順治君) この「沖縄県教育委員会委員の推せん要綱」でございますが、この第2条で「知事は、次の各号に掲げる団体の役員のうちから各々1人の推せん委員を依頼する。」ということになっておりまして、1から9番までございまして沖縄県市長会、沖縄県町村長会、沖縄県市議会議長会、沖縄県町村議会議長会、沖縄県市町村教育委員会連合会、沖縄県教職員組合、沖縄県PTA連合会、沖縄県医師会、最後が沖縄県婦人連合会となっておりまして、この9団体のうち7団体が大浜方栄氏を推薦しておるのであります。
○岸本忠三郎君 いや私が聞いているのは、推薦している7団体はどこかということです。
○知事(西銘順治君) 推薦した7団体について御説明申し上げます。
沖縄県市長会、沖縄県町村長会、沖縄県市議会議長会、沖縄県町村議会議長会、沖縄県市町村教育委員会連合会、沖縄県PTA連合会、沖縄県医師会と。
反対しておりますのは、これからさき申し上げた方がよかったんですが、沖縄県教職員組合、沖縄県婦人連合会、まあこの婦人連合会はいつでも婦人の役員を民主的にどの団体でもたくさんふやしてくれという要請がございますので、おそらくその線に沿って宮里悦さんが推薦されたのではないかと思っております。
以上であります。
○議長(大田昌知君) 岸本忠三郎君。
〔岸本忠三郎君登壇〕
○岸本忠三郎君 知事は、いま「沖縄県教育委員会委員の推せん要綱」に掲げられた9団体から、いわばそのうちの7団体から大浜方栄さんが推薦があったと、したがってこれを議会への承認を求めたんだとこういうことでありますけれども、しかし知事にいま一つお聞きしたいのは、大浜方栄という方がこの間の知事選挙の過程の中でいわば一方の政党を名のって立候補しようとした経過がございます。そしてそのことは、本人自身が立候補を辞退をするということを記者会見をして、その中で明らかにその意思があったということがはっきりしているわけであります。
そうした場合に、そういういわば政治的な場に足を一歩踏み入れた人が、果たして教育の中立性を守るという観点から適任なのかどうか、沖縄の教育の中立性を確保していくという上で果たして妥当なのかどうか、そのことについて私たちは若干疑問を持つわけでありますけれども、そのことについての知事の見解をいただきたいということが1つ。
それから先ほど答弁をいただいたわけでありますが、「沖縄県教育委員会委員の推せん要綱」、この中に「教育行政の民主的運営を確保するために」という文言がありまして、そしてそのことをいま知事は、公選にかわるものとしてこういう要綱ができた、したがってこの要綱を今後とも尊重して守っていきたい、こういうことをおっしゃったわけでありますけれども、そのことについては私たちは一定の評価をいたしたいと思います。いわば今日、教育の公選制の問題が戦後教育の流れの中でいろいろ反動化していったわけでありますけれども、しかし今日なおやはり教育の反動化というのがとうとうとした流れとなっていっているということは、私たちがこれまでいろいろな機関を通して指摘をしてきたところでありますけれども、ぜひその辺のことをいま一度この要綱を尊重し、要綱に沿いながら委員の任命を行っていくんだということについての見解をあわせてお聞きをしたいと、こういうふうに思っております。
以上です。
○議長(大田昌知君) 西銘知事。
〔知事 西銘順治君登壇〕
○知事(西銘順治君) ただいまの御質問に対しましてお答えをいたします。
大浜方栄さんは、確かに選挙の過程において候補者のうわさには上ったのでございますが、正式に立候補したわけでもございませんし、またどの政党にも所属をしていないわけでございます。
教育の中立性は全く御指摘になったとおりでございますが、いま地方教育行政の組織及び運営に関する法律等からいたしましても、教育委員であるから政党に所属してはならないということにはなっておりません。御案内のとおり、3名以上は同一政党から出してはいかぬという規定がございまして教育の中立性は尊重しなければならないわけではございますが、委員が政党政派に属することを否定した規定にはなっていないわけでございます。
したがいましてこれはもう従来、任命権者はあくまでも知事でございますが、民主的な推薦の方法といたしまして今日まで確立された「沖縄県教育委員会委員の推せん要綱」というものを大事にして、それによって今後皆さん方に委員を推薦していきたいとかように考えているところでございます。
もし、これが尊重されないということになりまするというと、せっかく教育委員会委員の推せん要綱というものをつくって民主的に運営しようということが否定される形になりますので、そういう点から今度の選任については特段の御配慮をいただきたいとお願いしたいわけであります。
○議長(大田昌知君) 以上で、通告による質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 質疑なしと認めます。
これをもって質疑を終結いたします。
ただいま議題となっております乙第1号議案から乙第5号議案までは、企画総務委員会に付託いたします。
○議長(大田昌知君) この際、お諮りいたします。
議員提出議案第1号名護市字許田における機関銃被弾事件に関する抗議決議、及び議員提出議案第2号B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議の両議案は、緊急を要しますので急施事件と認め、この際日程に追加し直ちに審議することにいたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、議員提出議案第1号及び第2号の両議案は、急施事件と認め、日程に追加し直ちに審議することに決定いたしました。
○議長(大田昌知君) まず、議員提出議案第1号 名護市字許田における機関銃被弾事件に関する抗議決議を議題といたします。
提出者から、提案理由の説明を求めます。
岸本安神君。
〔岸本安神君登壇〕
○岸本安神君 ただいま議題となりました議員提出議案第1号名護市字許田における機関銃被弾事件に関する抗議決議について、提出者を代表し提案理由の説明を申し上げます。
去る12月29日午前、午後にわたって米海兵隊キャンプ・シュワーブ演習場から名護市字許田部落内に機関銃を乱射する事故が発生いたしました。
その知らせを受け、米軍基地関係特別委員会は昨年暮れの12月31日、議長を交え現地調査をいたしました。
その事故現場の詳しい状況については新聞などですでに御承知のとおりでありますが、調査当日現場を案内された許田区の区長さんや、今回の被弾事件で家屋などに銃弾が撃ち込まれ被害を受けた許田さんの話によると、当日午後の機関銃弾は雨あられのように撃ち込まれ、まるで戦争のようであったと、そのときの恐怖と実情を申し上げておりました。またこの事故は、絶対に許すことのできないものであると怒りにふるえておりました。
許田区長の長嶺将幸さんは、米海兵隊の戦車道建設により原生林の破壊や水源地の汚染など大きな被害を受けております現状であり、まだその地域住民の生活用水の復元工事も終了してないやさきであると強く訴えております。たとえ今回の事故は金銭による被害補償をするといっても、絶対に許すことができないという強い要請があったわけであります。われわれ住民は、一日も早くこの演習場を撤去してもらうことが先決であると考えている、議会においてもわれわれの要望が実現できるよう対処してもらいたいと強い要求がありました。
今回の事故現場の調査を終え感じたことは、住民の安全を無視しての米海兵隊の演習に対する激しい怒りと、一歩誤れば一大惨事が起きたものであろうという驚きであります。これは単に私だけのものではなく、各委員がそのように感じとられたものと思うのであります。
現地調査の後、1月5日米軍基地関係特別委員会を開き、渉外部次長を招致して事故当日の演習の状況や、演習場と被害地との距離、あるいは機関銃の性能などについて詳しく説明を聴取した後、質疑が行われました。
その中で委員から、今回の事故は起こるべくして起きた事故であり、絶対に許せないとの意見の表明がありました。そこで委員会においては、日米両政府に対し、本案の内容の事項を厳重に抗議や要請をすべきものだとの意見の一致がありましたので、本案を提案した次第であります。
以下、案文を朗読して提案の理由といたします。
〔名護市字許田における機関銃被弾事件に関す る抗議決議朗読〕
以上、提案の理由を申し上げましたが、本案が決議されました場合は本件の趣旨を関係要路に要請するため議員を派遣する必要があると思いますので、議長においてしかるべき措置をとっていただきますようお願い申し上げまして、提案理由の説明を終わります。
○議長(大田昌知君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 質疑なしと認めます。
これをもって質疑を終結いたします。
この際、お諮りいたします。
ただいま議題となっております議員提出議案第1号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
○議長(大田昌知君) これより、議員提出議案第1号名護市字許田における機関銃被弾事件に関する抗議決議を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○議長(大田昌知君) 次に、議員提出議案第2号B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議を議題といたします。
提出者から、提案理由の説明を求めます。
村山盛信君。
〔村山盛信君登壇〕
○村山盛信君 ただいま議題となりました議員提出議案第2号B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議について、提出者を代表し提案理由の説明を申し上げます。
去る9日、B52核戦略爆撃機14機とKC135空中給油機5機が台風避難を理由に嘉手納基地に飛来いたしました。同機の飛来は、復帰後これで12回目でございます。
昭和43年11月19日、離陸に失敗した同機が墜落して炎上大爆発をするという事故が発生し、地域住民はもとより県民に大きな衝撃と恐怖を与えたのであります。また同機は、離着陸のたびに物すごい爆音を発するため地域住民に大きな苦痛を与えている現状にあります。
そこで嘉手納町議会は、陳情の中で「我々町民は過去の墜落惨事の体験や日常的な爆音被害をはじめとする各種被害を受けているものとして、これ以上差別と犠牲の強要を断じて許すことはできない。」として強く訴えております、
本県議会といたしましても、これまで4回にわたり関係当局に抗議をするとともに再飛来阻止を強く訴えてまいりました。にもかかわらず、台風避難を理由にまたまた飛来したことは県民の意思を無視したものであり、許しがたい暴挙と言わざるを得ません。そこで本県議会といたしましては、この事態に対し厳重に抗議をし、今後同機が本県に絶対再飛来しないよう強く要請する必要があると思われますので、本案を提出した次第であります。
以下、案文を朗読して提案理由といたします。
〔B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議朗読〕
以上、提案の理由を申し上げましたが、本案が決議された場合本件の趣旨を関係要路に要請するため議員を派遣する必要があると思われますので、議長においてしかるべき措置をとっていただきますようお願いを申し上げまして、提案理由の説明といたします。
○議長(大田昌知君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 質疑なしと認めます。
これをもって質疑を終結いたします。
この際、お諮りいたします。
ただいま議題となっております議員提出議案第2号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
○議長(大田昌知君) これより、議員提出議案第2号B52核戦略爆撃機の飛来に関する抗議決議を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○議長(大田昌知君) ただいま可決されました議員提出議案第1号及び第2号については、それぞれその提案理由説明の際、提出者からその趣旨を関係要路に要請するため議員を派遣してもらいたいとの要望がありました。
議員派遣については、去る昭和53年第9回議会の12月27日の議会において伊江島補助飛行場の早期全面返還に関する意見書の趣旨を関係要路に要請するため、議員を派遣することが決定されております。
よって、お諮りいたします。
ただいま可決されました議員提出議案第1号及ぴ第2号の趣旨要請につきましても、同派遣議員団をして要請させることにいたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
○議長(大田昌知君) ただいま可決されました両決議に関連のある陳情が、現在議会に4件提出されております。
よって、この際お諮りいたします。
陳情第9号米軍の機関銃乱射事件に関する陳情外同種の陳情第10号、陳情第11号核戦略爆撃機B52の飛来に抗議し、即時撤去を要求する陳情外同種の陳情第12号の4件は、緊急を要しますので急施事件と認め、この際日程に追加し審議することにいたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、ただいまの陳情4件は、急施事件と認め、日程に追加し審議することに決定いたしました。
○議長(大田昌知君) 陳情4件を議題といたします。
お諮りいたします。
ただいま議題となっております陳情4件については、会議規則第87条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、ただいまの陳情4件については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
○議長(大田昌知君) これより、ただいま議題となっております陳情4件を採決いたします。
お諮りいたします。
各陳情は、採択することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大田昌知君) 御異議なしと認めます。
よって、ただいまの陳情4件は、採択することに決定いたしました。
○議長(大田昌知君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
次会は、明13日定刻より会議を開きます。
議事日程は、追って通知いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午前11時13分散会
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