平成 6年(1994年) 第 6回 沖縄県議会(定例会)
第 8号 10月 7日
第 8号 10月 7日
 

議 事 の 概 要
平成6年10月7日(金曜日)
午前10時47分開議

日程第1 一般質問
日程第2 甲第1号議案から甲第4号議案まで、乙第1号議案から乙第6号議案まで、乙第9号議案から乙第16号議案まで及び認定第1号から認定第3号まで(質疑)
   一般質問及び質疑
    1 仲里 利信君(新進党)
    2 伊良皆髙吉君(自民党)
    3 高江洲義政君(自民党)
    4 上原 賢一君(自民党)
    5 翁長 雄志君(自民党)
    6 嘉数 知賢君(自民党)
午後6時11分散会

○議長(儀間光男君) これより本日の会議を開きます。
 日程に入ります前に報告いたします。
 説明員として出席を求めた公安委員会委員長崎間晃君及び地方労働委員会会長屋宜正一君は、別用務のため本日の会議に出席できない旨の届け出がありましたので、その代理として公安委員会委員尚弘子君及び地方労働委員会事務局長比嘉通祐君の出席を求めました。
 その他の諸報告については、お手元に配付の文書により御了承願います。
○議長(儀間光男君) この際、申し上げます。
 昨日の会議は、都合により所定の一般質問者を残したまま延会いたしました。
 よって、本日の一般質問は、お手元に配付の一般質問通告表の順位に従って1番から順次行うことにいたします。
○議長(儀間光男君) 日程第1及び日程第2を一括し、これより直ちに一般質問を行い、甲第1号議案から甲第4号議案まで、乙第1号議案から乙第6号議案まで、乙第9号議案から乙第16号議案まで及び認定第1号から認定第3号までを議題とし、質疑に入ります。
 質問及びただいま議題となっております議案に対する質疑の通告がありますので、順次発言を許します。
 仲里利信君。
   〔仲里利信君登壇〕
○仲里利信君 皆さん、おはようございます。
 長らくお待たせをいたしました。これより一般質問を行いたいと思います。知事には誠意ある答弁をお願いいたします。
 通告に従いまして質問を行います。
 まず初めに、社団法人沖縄県工業連合会の育成策についてお尋ねをいたします。
 社団法人沖縄県工業連合会は、第2次産業の中の製造業を中心とする会員420社で組織する経済団体であります。
 これまで県工業連合会の果たしてきた役割は、県外からの企業誘致の先導役として、さらには沖縄独自の産品の開発、会員相互の研さんによる企業の発展を図ることにより雇用の機会を創出するなど、本県製造業の振興と発展に尽くした役割はまことに甚大でございます。
 我が国で唯一の地上戦によりすべてを焼失した中から、当時の製造業に携わる先輩の皆様がいち早く復興に立ち上がり、製造業を振興させることが最も重要であると関係方面に呼びかけ、琉球工業連合会として発足をいたしております。
 その間、幾多の苦難な歴史を経て、現在の社団法人沖縄県工業連合会と名称を変更し、主要事業として県産品の自給度の向上、県産品使用奨励事業、沖縄の産業まつりの実施、経営基盤の強化、県産品の販路拡大、新商品の開発などを行い、第2次産業における確固たる基盤を構築いたしております。
 工業連合会の設立当初よりの主たる事業は、島内産愛用を定着させることでございました。そのため会員企業の産品を展示し紹介することに始まり、島内産愛用週間を設定し、その一環として先島を含めて展示即売会を実施し、広く県民に島産品のよさをアピールしてまいりました。
 その成果として、現在、数多くの優良企業が育成され、産品も多岐にわたり、国内外より高い評価を受けている商品も数限りない状況にございます。
 現在は、名称も産業まつりと改められ、毎年隆昌の一途をたどり、今や沖縄の一大まつりに定着していることに対し関係各位の御尽力に感謝と敬意の念を表したいと存じます。
 沖縄県工業連合会の育成は、すなわち県内製造業の振興と発展に直結するという観点から次の諸点につき県当局の所見を賜ります。
 1つ、沖縄県工業連合会に対し、これまでどのような助成策がなされているか、また新たな助成策があればお聞かせを願いたいと思います。
 2点目、県では毎年7月を県産品奨励月間と定め、県産品に対する意識の高揚を図る目的で設定をされております。
 そこでお伺いいたします。
 同月間行事に対し県はどのような助成策がなされているか、詳しく御説明を願います。
 ロ、県産品の優先使用に関する条例化はできないものかどうか、お聞かせを願います。
 3点目、沖縄の産業まつりについてお伺いをいたします。
 さきに述べましたとおり、産業まつりは県内製造業者の産品を広く国内外にアピールするにふさわしい一大イベントに定着いたしております。
 そこで同産業まつりに対し、県はどのように対処なされているか、詳しくお聞かせを願います。
 ロ、同まつりは、県産品の販路を全国的に展開すると同時に、観光を振興するという観点から同まつりに当たり他府県のバイヤーを県費で招待し、県産品をアピールする絶好の機会であると考えますが、当局の所見と対応策があればお聞かせを願いたい。
 島尻地域における農業用水の確保について伺います。
 これまでの本県農業は、さほど水を必要としないサトウキビやパインを中心として発展してまいりました。
 しかし、昨今の農産物の貿易自由化に見られるように外国産品との競合や、サトウキビの場合、平成6年度産糖から品質取引へと移行され、基準糖度の設定いかんでは壊滅的な打撃をこうむることも予想されます。
 その打開策として、農地の集団化による機械化の導入や、かんがい用水の確保が急務であると考えます。
 マスコミ等で知る限りでは、南北大東村におきましては、ことしも干ばつの影響が心配されております。
 一方、野菜や花卉なども本土との気温の差を利用して本土市場の端境期を利用して生産を図るというふうに第3次振計にもうたわれておりますけれども、現実には計画をはるかに下回っております。
 県青果市場における県内産野菜類の占める割合は、年間平均でおおむね40%程度であると言われております。
 これからの沖縄農業を支える作目は、花卉、果樹、野菜等ではないでしょうか。これからの沖縄農業を支える作目は、すべて良質なかんがい用水を必要といたします。例えば、デンファレ栽培等は雨水でなければならないとまで言われております。
 去る9月19日と20日にわたり、私は南風原町の南部地域の野菜産地と大里村の稲嶺地域、東風平町の宜次、友寄地域を中心に視察をしてまいりました。
 かんがい用水施設の完備いたしております南風原町字山川、神里地区は、一部の地域を除いて野菜畑とハウス栽培が広範にわたり行われておりました。
 一方、かんがい用水施設のないその他の地域では、長堂川と饒波川沿いにハウス栽培がなされております。そのことはなぜなのか、河川水を農業用水として利用するためでございます。
 その河川水は、畜舎より排出された汚水と家庭よりの雑排水が白く混濁した状態の水を野菜に散布をしておりました。大変悪臭を放っておりました。このような水では決してよい作物ができるわけはございません。
 沖縄県農業の振興を図るためには、抜本的な農業用水の確保が急務であると思います。
 そこで、良質なる農業用水を確保するために次の諸点を提案いたしますので、当局の所見と対応をお伺いいたします。
 1つ、長堂川上流、山川地域と饒波川上流の稲嶺地域の河川水の分析結果がございましたら、お教えを願いたい。
 2つ、既設豚舎の浄化槽を三槽式に改築するための助成はできないか。
 ちなみに、三槽式の場合EM菌を投入することにより悪臭の除去とふん尿の固形分は有機肥料として使用し、また三槽目の水は放流せずに豚舎の洗浄水としてリサイクルし、公害防止に成功している事例がございます。
 3点目、農業集落排水事業の早期導入について伺います。
 同集落排水事業の導入により、大里村真境名地区では既に事業が実施され、処理水は農業用水として使用されております。
 そこで次の点についてお伺いをいたします。
 イ、同事業を南風原町字山川と神里地域へ導入できないかどうか、お尋ねをいたします。
 ロ、大里村においては6集落において対象者の了解も既に取りつけ、県に申請中とのことですが、その進捗状況についてお尋ねをいたします。
 ハ、大里村真境名地区では既に同事業が導入され実績が上がっております。しかし事業完了後、新たに住宅が形成され、同地域まで管路を延長することは脆弱なる村財政では困難を来しております。そこで新設並みの補助はできないか、お伺いをいたします。
 ニ、現在県においてはハウス建設に対し助成がなされております。ハウスよりの雨水を集積する貯水槽の設置を指導し、ハウス同様助成することはできないか、お聞かせを願います。
 ホ、県の下水処理場より排出される日量20万トンに上る処理水を南部地域まで導水し、農業用水として利用する方法はないものかどうか、お尋ねをいたします。
 最後に、新石垣空港滑走路計画の変更についてお尋ねをいたします。
 平成6年7月7日付琉球新報の朝刊に、「県は現在2000メートルとなっている新石垣空港の滑走路計画を、当初計画の2500メートルに計画変更し、1996年度からスタートする国の第7次空港整備5カ年計画に申請する方針を6日までに固めた。」ということでございます。
 1979年5月、県が白保地域に設置を決めた段階では滑走路は2500メートルでございました。しかし、白保アオサンゴ問題で南端部分を500メートル短縮し、以来、カラ岳東側案も宮良牧中案も2000メートルで計画がなされてまいりました。
 新石垣空港は、第6次空港整備5カ年計画の予定事業となっているけれども、宮良案での着工に必要な基本計画の策定もまだできてないので、再来年(1996年度)よりスタートする第7次空港整備5カ年計画に改めて2500メートル滑走路として再申請をするとございました。
 県の新石垣空港建設対策室では、将来の大型機就航をにらんで当初から2500メートル滑走路を予定しておりましたと明言をされております。
 このことは大変ゆゆしい問題であると言わざるを得ません。数年にわたる新石垣空港建設に関する論議は、一貫して2000メートル滑走路でありました。
 平成4年度第5回定例会で本員が代表質問で、宮良案で建設する場合、最短でも15年を要する、2000メートルでは需要に間に合わなくなり、近い将来2500メートルに拡張する際は宮良川と轟川に競合するし、農道や水路のつけかえと、さらには広大な土地改良済み農地がつぶれ、環境汚染も懸念されるがどうかとの質問に対し、知事は、滑走路を2000メートルとして中型ジェット機の導入、現行の管制体制、運用時間及び駐機時間等を前提に算定すると年間約270万人の旅客需要に対応することが可能であると答弁をなされております。
 また、新石垣空港の需要予測については、平成12年で165万人を見込んでいるので、十分2000メートルで対応できると答弁をされました。
 新石垣空港は、将来においても2000メートル滑走路で需要に十分対応できると答弁をなされ、2000メートルで論議も尽くされ、知事の判断により宮良牧中案で調査を実施する運びとなっております。
 このたびの2500メートル滑走路への計画変更は、行政当局の判断で可能なことか、また議会の権能は何なのか、甚だ疑念を禁じ得ません。
 なぜならば、宮良牧中の予定地は高台になっているため莫大な土量の切り土、盛り土があり、2000メートルでも約800万立米の土量の移動があると言われております。
 さらに、500メートル延長となると想像に絶する盛り土を必要とし、総工費も莫大に膨れ上がると思われます。
 そこで次の諸点につき当局の答弁を求めます。
 1つ、国の第7次空港整備5カ年計画への申請はいつを予定なされているか、その際、2000メートルと2500メートルいずれで申請をなされるか。
 2点、知事の答弁では2000メートルで十分需要に対応できるとしながら、2500メートルに変更する理由はいかがなものか。
 3点目、2000メートルと2500メートルの総工費についてお聞かせください。
 4点目、土地改良済み農地は500メートル延長により何ヘクタールがつぶれるか、お尋ねをいたします。
 5点目、宮良川、轟川の変更はないものか、お尋ねいたします。
 6点目、500メートル延長による盛り土の土量をお教えください。
 7点目、農水省の認可のめどについてお聞かせをください。
 以上、知事の見解をお聞かせ願います。
 答弁により再質問を行います。
 以上です。
○議長(儀間光男君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 仲里利信議員の御質問にお答えいたします。
 まず最初に、沖縄県工業連合会に対し、これまでどのような助成策がなされているか、また新たな助成策について聞きたいという御質問でございます。
 沖縄県工業連合会は、その設立以来、琉球政府時代の島産品愛用運動の実施や県内外における物産展の開催、臨海地区工業用地造成及び工業技術センターの設置等各種の施策に対する提言を行うなど、本県の製造業振興に大きく貢献してきたものと評価しております。
 県は、これまで沖縄県工業連合会が実施した需要開拓事業、人材養成事業、地場産品展示普及事業等に対して補助金を交付してまいりました。また、県産品奨励月間事業及び沖縄の産業まつりを共催しております。今後とも沖縄県工業連合会と連携を密にして必要な助成等を行ってまいりたいと考えております。
 同じく工業連合会の育成策との関連で、産業まつりに対して県はどのように対処しているか、産業まつりは県産品の販路を全国的に展開すると同時に、観光を振興する観点から同まつりに他府県のバイヤーを県費で招待し県産品をアピールする絶好の機会であるということについての県の考え方はどうかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 産業まつりは、知事を本部長とする産業まつり推進本部が主催し、沖縄、宮古、八重山の各産業まつり実行委員会で実施しております。
 推進本部の事務局は県商工労働部に、沖縄、宮古、八重山の各産業まつり実行委員会の事務局はそれぞれ沖縄県工業連合会、宮古支庁、八重山支庁に設置されております。
 次に、御指摘の県産品の県外販路の開拓につきましては、昨年度から産業まつりの目玉事業として沖縄県産品商談会を実施しております。昨年は全国から20社20名、台湾から7社12名、香港から1社2名の合計28社38名の百貨店等の仕入れ担当者を県費負担で招待し開催いたしましたところ、大方の好評をいただきました。沖縄県産品商談会は、引き続き本年度も実施する予定でございます。
 また、観光振興につきましても、昨年度から産業まつり事業の一環として県外観光ツアーの誘致事業を実施し、バス4台、約200名を誘致いたしました。本年度は約1000名のツアーを予定しております。
 次に、新石垣空港問題につきまして、国の第7次空港整備5カ年計画の申請はいつを予定しているかと、その際、2000メートルと2500メートルいずれで申請するかという質問と、平成4年第5回県議会における知事の答弁では2000メートルで十分需要に対応できるとしながら、2500メートルに変更する理由について伺いたいという御質問に一括してお答えさせていただきます。
 新石垣空港の滑走路長については、現在、第6次空港整備5カ年計画の中で2000メートルで整備を行う予定事業として位置づけられております。
 滑走路長2500メートルにつきましては、新聞報道にあるように決定しているわけではなく、平成8年度からスタートする第7次空港整備5カ年計画に向けて現在業務を進めている基本計画の結果等を踏まえ、関係機関との意見調整を行いながら検討していきたいと考えております。
 なお、第7次空港整備5カ年計画――これは平成8年度から12年度まででございますが――については、第6次空港整備5カ年計画の策定経過からすると国との協議は平成7年5月ごろから始まり、平成8年11月ごろに閣議決定されるものと考えております。
 お許しを得まして、その他の御質問につきましては関係部長等から答弁させますので、よろしくお願いいたします。
○議長(儀間光男君) 商工労働部長。
   〔商工労働部長 宮城常吉君登壇〕
○商工労働部長(宮城常吉君) 工業連合会の育成策に関連いたしまして、県産品奨励月間行事に対し県はどのような助成策がなされているか、また県産品の優先使用に関する条例化はできないかとの質問にお答えいたします。
 県は、昭和59年7月に需要の停滞、移輸入品との競合の激化等厳しい経営環境における県内企業の育成強化を図るため、県内企業への優先発注及び県産品の優先使用基本方針を策定し、7月を県産品奨励月間として設定しております。この県産品奨励月間は、20団体で構成する県産品奨励月間実行委員会が所管しております。
 期間中は、産業界、消費者、行政が一体となって広報キャンペーンや県内の企業を見学するふるさと企業訪問、関係機関等への県産品使用の要請、物産展の開催等各種行事を実施し県産品に対する普及啓発に努めており、県はその経費の一部を負担しております。
 また、県産品の優先使用に関する条例化につきましてでございますが、消費者がどういう商品を購入するかという消費行動はすぐれて個人的な問題であり、消費者の選択に任せるのが原則ではないかと思います。したがいまして、県産品の優先使用を条例で制定するのは困難であろうかと考えております。
 以上でございます。
○議長(儀間光男君) 環境保健部長。
   〔環境保健部長 砂川恵徹君登壇〕
○環境保健部長(砂川恵徹君) 仲里議員の御質問にお答えいたします。
 島尻地域における農業用水の確保のうち、長堂川上流、山川地区と饒波川、稲嶺地域の河川水の分析結果についてでございますが、長堂川の山川親水公園前で平成6年9月に実施いたしました水質測定結果は、河川の汚れの度合いを示すBOD値――生物化学的酸素要求量でございますが――32ppmであります。
 また、御質問の饒波川については3地点で測定されておりますが、御質問の稲嶺地域については、最寄りの友寄橋で平成6年8月に実施した水質結果でBOD値が11ppmでございます。
 以上です。
○議長(儀間光男君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 仲里利信議員の質問にお答えいたします。
 島尻地域における農業用水の確保についての関連でございますが、既設豚舎の浄化槽を三槽式に改築するための補助はできないかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 既設豚舎の浄化槽改築に対する補助はありませんが、農業近代化資金等の長期低利の制度資金を活用することができますので、これらの資金の活用を進めていきたいと考えております。
 なお、5戸以上の農家を組織して共同利用の浄化槽を整備する場合は補助の対象となりますので、これらの事業についても活用を進めていきたいと考えております。
 次に、同じく農業用水の確保との関連でございますが、農業集落排水事業の早期導入について、南風原町字山川、神里地域への導入についての御質問にお答えいたします。
 農業集落排水事業は、農業用用排水の水質保全及び農村地域の生活環境の改善を図り、あわせて公共用水域の水質保全に寄与するため農業集落におけるし尿、生活雑排水等の汚水または雨水を処理するものであります。
 南風原町の神里地域につきましては、南風原町における農業集落排水事業の整備計画に基づき、平成8年度以降に事業を導入し、処理水については農業用水として利用できるよう取り組んでいきたいと考えております。
 なお、山川地域については公共下水道事業で整備する計画となっております。
 同じく農業用水の確保についての関連でございますが、農業集落排水事業の早期導入について、大里村においては6集落において対象者の了解も取りつけ県に申請中とのことでございますが、その進捗状況についてどうなっているかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 大里村においては、農業集落排水事業を実施するため各集落ごとに事業説明会を実施したとのことであります。その結果、村に対し6集落から事業実施の要望があり、村は県に対して平成8年度新規採択要望地区として当間地区と稲嶺地区を要望いたしております。
 県といたしましては、村の事業計画に基づき平成8年度以降、年次計画で事業を実施していく考えでございます。
 なお、事業に係る処理水につきましては農業用水としての有効利用を図っていきたいと考えております。
 同じく農業集落排水事業の早期導入についてのことでございますが、大里村真境名地区では事業完了後新たに住宅が形成され、同地域まで管路を延長することは脆弱な村財政では困難を来しており、新設並みの補助はできないかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 大里村真境名地区は、昭和60年度農業基盤総合整備事業の一工種として着手し、平成元年度に完了し供用開始いたしております。事業実施に当たっては、あらかじめ計画汚水処理対象人口290人及び計画汚水処理対象戸数51戸を決定し整備いたしております。
 御質問の新たな住宅形成地域につきましては、補助事業での対応は現在のところ難しい状況にございます。
 次に、同じく農業集落排水事業の早期導入についての関連でございますが、ハウスからの雨水を集積する貯水槽の設置を導入し、ハウス同様助成することはできないかとの質問にお答えいたします。
 農業構造改善事業等の補助事業によりハウスの設置を行う場合、地下水等水源の確保が困難な地域にあっては、ハウスの附帯施設として貯水槽の設置を補助事業の対象として実施するようにいたしております。
 ちなみに、平成5年度、島尻地区におけるハウス設置に伴う貯水槽設置の例でございますが、具志頭村においてランハウスで5925平米のハウスに対し、300トン規模の貯水槽を設置しております。それから豊見城村、東風平町あるいは糸満市等々においても同じく貯水槽の設置をいたしております。
 次に、島尻地区における農業用水の確保についての関連でございますが、県の下水処理場より排水される日量20万トンに上る処理水を南部地域まで導水し、農業用水として利用する方法はないかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 農業用水の確保につきましては、地下ダムを初め畑面集水によるため池の建設を推進しているところでありますが、特に水資源の確保が厳しい島尻地域では下水処理水の利用について前向きに対処したいと考えております。
 なお、具体的な利用に当たっては、農家の下水処理水に対する理解が得にくいことから、市町村とともに下水処理水の活用を啓発し積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(儀間光男君) 土木建築部長。
   〔土木建築部長 大城義勝君登壇〕
○土木建築部長(大城義勝君) 新石垣空港滑走路計画の変更についての御質問に関連し、3、2000メートルと2500メートルの総工費について、4、土地改良済み農地は500メートル延長により何ヘクタールつぶれるか、5、宮良川、轟川の変更はないか、6、500メートル延長による切り土、盛り土の土量についての御質問に一括してお答えいたします。
 宮良案の選定に当たって、滑走路長2500メートルの可能性については、延長は可能であり、今後の需要の動向等を勘案しながら検討していくとの説明を行ってまいりました。
 現在、委託発注を行った基本計画において、航空需要予測を進めているところであり、その結果等を踏まえて滑走路長等施設規模の決定を行うこととしております。したがって御質問の工費、農地面積、河川への影響、切り盛り土量等については、この基本計画によっておおむね明らかになるものと考えております。
 なお、滑走路長の決定は、航空需要の動向に加え、就航機材の設定によって大きく左右されることになります。就航機材は、利用者の利便、運航の採算性、空港周辺地域への影響など多くの点を考慮して設定する必要があると考えております。
 次に、農林水産省の認可のめどについての御質問にお答えいたします。
 農振地域内に空港を新設する場合には、「空港整備事業に係る農林業上の土地利用の取扱いについて」(昭和51年構造改善局農政課長通達)により、あらかじめ地方農政局――本県の場合は沖縄総合事務局でございますが――の意見を聞くことになっており、空港の設置許可申請の際にその意見を添付することになっております。
 滑走路長2500メートルヘの変更については、先ほどもお答えいたしましたとおり基本計画の結果を踏まえて検討していくことになりますが、今後とも関係部局との意思の疎通が図られるよう事前に現況説明や情報交換等を行っていきたいと考えております。
 以上であります。
○議長(儀間光男君) 仲里利信君。
   〔仲里利信君登壇〕
○仲里利信君 再質問を行います。
 まず、沖縄県工業連合会に対する質問でございますが、沖縄県工業連合会は、このような団体というのは全国的に例を見ない団体だと聞いております。それがためにその他の経済団体は全国的な組織がある関係上、国やあるいは県の公費でもって職員の給与を負担したり、その他の助成がなされていると聞いておりますが、もし手元にその実例がございましたら、お示しをいただきたい。
 さらに、他の団体同様に工業連合会に対しても職員の給与の負担はできないか、具体的な施策があればお教えを願いたいと思っております。
 次に、農業用水の確保の点でございますけれども、先ほどの環境保健部長の水質検査の結果によりますとBOD値だけしか知らされておりませんが、それ以外の検査はなされてなかったものかどうか。
 と申しますのが、実はよそから聞いたことではありますけれども、河川水の中にセンチュウ――フンセンチュウと申しましょうか――が発見されたというふうなことも私聞いているものですから、このような水を、直接今河川水をくみ上げて野菜に散布をしております。
 私ども県の立場といたしますと、県民の健康を守るという大事な役目があるわけですから、良質な農業用水の確保は県に課された責務であると、私はこのように考えております。
 そういうふうな意味合いからいたしまして、日量20万トンにも上る下水処理水、何もこれは悪いものではございません。ひとつ積極的に県民に御指導いただいて、そしてその水を家庭用水として、あるいは農業用水として使う方策をぜひ立てていただきたいと思います。
 時間ですからこれで終わります。よろしくお願いいたします。
○議長(儀間光男君) 商工労働部長。
   〔商工労働部長 宮城常吉君登壇〕
○商工労働部長(宮城常吉君) ただいま再質問の中で工業連合会は全国に例のない組織だと、こういうことでございますが、御指摘のとおりの団体だと認識しております。
 ところで、職員の給与負担の助成はできないのかと、こういうことでございますが、これまでこのような話し合いは工連さんから聞いたこともございませんで、県におきましても工連の経営実態がどうなのかと、こういうこと等も検討してみたいと、このように思っております。
 以上でございます。
○議長(儀間光男君) 環境保健部長。
   〔環境保健部長 砂川恵徹君登壇〕
○環境保健部長(砂川恵徹君) 仲里議員の再質問にお答えいたします。
 河川の環境基準の測定に当たりましては、ペーハー、BOD、DOというのが測定する項目になっておりますが、御質問がありましたような細菌類については特別の定めはございませんが、水質環境基準の水道水A類型からB類型については大腸菌群の検査項目がございます。したがいましてそれと類するような必要な事態が予想される場合には、大腸菌群の検査も行うことにしております。
 ちなみに、御質問がありました農業用水としての類型はD類型でございますので、D類型の基準を申し上げますと8ppmでございます。
○議長(儀間光男君) 伊良皆高吉君。
   〔伊良皆高吉君登壇〕
○伊良皆高吉君 質問に先立ちまして、政局、特に村山総理の誕生について私見を述べます。
 日本社会党は、今世紀末の我が国の危機を救ってくれた政党であるということであります。社会党においては、政策の変更など厳しい条件を国家、国民のため先頭に立ってやり遂げてくれたと、敬意を表する者の1人であります。
 もとより公党の政策はひとり自党だけのものでなく、国家、国民のためにあることは論をまちません。したがってこのたびの村山総理の誕生は、社会党が国家、国民の立場に立って断行した、より高い次元の民主的な政治行動の結果であったと評価をするものであります。
 質問に入ります。
 去る9月1日から2日間、新石垣空港の件で地元石垣の農民、地主、公民館の代表が国の関係省庁に直訴いたしました。
 各省庁の対応は、次のとおりであります。
 運輸省では、建設地の選定は地元住民の合意形成が最も重要であり、県知事は民主主義のルールにのっとって地元住民の合意に基づく位置を選定すべきである。
 農水省では、宮良牧中地区での広大な土地改良区をつぶす県のやり方には得心がいかない。農地をつぶさずに、また地域農業に悪い影響を及ぼさない別の箇所にもっていけるよう、県と十分話をしてもらえぬかと、こういうような要望でございました。
 環境庁では、平成元年4月時点のカラ岳東の環境調査結果の評価は今も変わらない。したがってカラ岳東での建設案は今も生きている。環境の問題は赤土汚染が最も重要であり、建設地はこれらを十分考慮した上で決定すべきである。
 次に、沖縄開発庁では、大田知事が宮良牧中で建設したいと発表したが、開発庁は決定したとは見ていない、知事の一方的な判断でできるものではない。
 このように地元住民の意思による民主的な手続が強調された一方、大田知事の強引で非民主的な行政手法が指摘された形となりました。
 そこで伺います。
 1つ、宮良牧中での建設について国との調整はどの程度進んでいるか。
 2つ目、宮良牧中での建設の見通しはどうか。
 3つ目、動植物やサンゴの保全だけでなく、サンゴの増殖あるいは養殖等を積極的に進めることでカラ岳東での空港建設はできないかどうか。
 4つ目に、地元の反対に対してはどう認識しているか、反対というのは宮良牧中での反対に対してどのように認識しているか。
 5つ目に、久米島空港の位置選定の根拠は何か、また陸上部よりも海上部がよいという利点は何か、また海上埋め立てに伴う海洋汚染のおそれはないか、過去に汚染の実績はなかったか。
 次に、知事の政治姿勢について伺います。
 大田知事は、タイプの違った政治家として衆目を集めておりますが、その違った点で行政執行の面で停滞を生じさせ県政の後退、県民に多大な損害、迷惑をかけてきたことは数少なくありません。
 幾つか例を挙げてみたいと思います。
 まず、愛知県で参議院議員が学歴を偽った件で、公職選挙法違反に問われ議員職を失ったことは御案内のとおりであります。そのことは、大田知事が去る6月、アメリカ出張の際、その成果について、会ってもいない人に会っていろいろ要請したとのうその報告を初め、アメリカ側の発言や意見を知事の都合のよいように書きかえて新聞、テレビ、ラジオ等を通して報道したことは、県民だましそのものであります。
 この2つの件は、公職選挙法と公務の報告との違いはありますが、政治家としてのモラルの問題、人間としての常識の問題、道義的責任において同一のものと考えますが、知事の御所見を賜りたい。
次に、ロシアのエリツィン大統領がアイルランドのレイノルズ首相との会見を一方的にやめて大変礼を失した、今や世界的なニュースになっております。
 このように健康の面で公務にたえられない者あるいは常識的でない者は、政治家としては不適格であるというふうに思うんでありますが、これに対して知事はどのように考えますか、御意見を賜りたい。
 また、このようにエリツィン大統領の例に似たようなことが大田知事にはたびたびありました。
 韓国では、関係者との会見に断りもなく代理の者を行かせて先方に大変失礼したこと、また台湾においては政府の要人に集まってもらいながら一方的にキャンセルをしてしまい、また相手に大変失礼をしたということ。
 また議会においても、大事なところで体調を崩したとの理由でたびたび休まれたり、あるいはひどいときには2月定例議会、予算議会で最も重要なときに51日間も休んでしまったことなどを思うと、エリツィン大統領と大田知事とは共通点があるように思うんでありますが、知事の御所見を賜りたいと思います。
 また、南米ボリビア国コロニア入植40周年の記念式典に出席された大田知事は、あろうことか式典中に不機嫌な顔をして雰囲気を壊し、南米のサンパウロ新聞では、沖縄県知事は仏頂面が目立っていたと報道されてしまった、大変残念なことであります。全く常識では考えられないことです。反省の気持ちがあれば釈明をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、沖縄は基地と共生、共存する方向に変化してほしいとの防衛施設庁長官の発言に対して、多くの県民から強い反発がありました。また、本議会においてもいち早く全会一致をもって抗議決議を可決したところであります。しかし、本件に関して大田知事のコメントがなかなか得られなかったことは大変残念でありました。またしても他人に汗をかかせ、おのれは問題が解決してから突然先頭に出てくる、大田知事得意な無責任なパフォーマンスが演じられたということで全く残念であります。
 そこで伺いますが、コメントがおくれた理由は何ですか。
 次に、ここに「要望」という書類がありますが、この要望の中身を見ますと、(資料を掲示)これは旧議会棟解体のための予算執行について市民団体から訴訟が起こされたものでありますが、中身はこうなっております。「要望 1 できることなら、訴訟は止めてほしい。2 訴訟をするなら、「知事」を被告にしないで欲しい。」ということでございます。
 そこで伺いますが、その要望の目的は何なのか。
 2つ目に、これは公文書かどうか。
 3つ目に、知事はそのことを知っておられるか。
 4つ目に、この文書の責任はだれにあるのか。
 次に、大田県政4周年の特徴として女性、平和行政においては一応の成果はあったとしましても、反面、経済面わけても農業行政と観光行政の衰退は否めません。観光行政面では沖縄観光客の入り込み数の伸び悩み、農業面では松くい虫の蔓延、サトウキビ、パイナップル産業の衰退はまさに経済軽視、農政軽視のあらわれであると思います。
 そこで伺いますが、サトウキビ、パイナップルの衰退の理由をお聞かせください。また、松くい虫の蔓延の理由についてもお聞かせください。
 2つ目、パイナップル花樟病の発生状況について伺います。
 3つ目は、新品種に適合した栽培要領が確立されないまま新品種の普及をしたことが花樟病の原因との声もあるがどうか。また新品種の名護で行った栽培試験を石垣でもそのまま適応したと聞いているが、その実態はどうか。
 4つ目に、従来の主品種であった三菱系と新品種すなわちN67-10、その違いはどこが違うのか。
 5つ目に、8月25日付で工場側は八重山地域におけるパインの問題について、沖縄県、JA中央会等に解決策を要請しているが、対応はどうなっているか、また農水部長はこの件で農家には迷惑はかけないと言っておられるが、具体的にどういうことか。
 次に、私の手元に「背信行為」というこの本と、週刊「宝石」の2冊があります。(資料を掲示)どちらも大田知事の政治行政の行為を事実に基づいて客観的に、県民の立場からその政治姿勢を追及したものであると思います。
 そこで伺いますが、この2冊の本の中身について書かれたことは事実かどうか、お伺いします。
 また、2冊の本に対して知事の御所見を賜りたい。本の中身に対して所見を賜りたいと思います。
 次に、知事は議会においてよく発言を撤回されたり、謝罪をされますが、これは大田知事が自己中心、思いつきの政治をされるからと私は思います。つまり、突然思いついたことを県民に公表しておいて、その後につじつま合わせをする、アリバイ工作をしなければならない羽目になった結果であると思うんであります。言葉を変えれば、大田知事の政治姿勢、行政手法は砂上の楼閣、上意下達、強権的であるということです。
 ちなみに、民主的な手法が住民本位で、民意の積み上げによってなされることと比較すれば、その違いがよく御理解いただけると思いますが、知事の御所見を賜りたいと思います。
 次に、大田知事は歴代の政治家よりも非常に資金集めがうまいと、資金集めのためのパーティーが多いという意見が経済団体の中に聞こえます。
 例えば、アメリカに出張されるにしても、公費で行かれるにもかかわらず激励会と称して金を集められる。県とのかかわりのある建設業者にはパーティー券を一方的に割り当ててくる。また、県職員に対しても1口5000円の献金を強要しているという声であります。事実かどうか、お伺いします。
 残った時間は答弁を得て再質問いたします。
○議長(儀間光男君) 大田知事。
 〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 伊良皆議員の御質問にお答えいたします。
 まず、新石垣空港問題でございますが、地元住民が反対している状況で宮良の作業は進められるのか、その見通しはあるのかという趣旨の御質問でございます。
 新石垣空港の建設は、八重山地域の振興発展を図る上でぜひとも実現しなければならない重要な施策であると考えております。
 今年度に予定しております調査については、新石垣空港の早期建設及び地元の方々から提起されている課題等にお答えするためにもぜひ必要であると認識しておりますので、今後とも石垣市や地元の方々と話し合い、円滑に調査ができるよう努力していきたいと考えております。
 それから、同じく新石垣空港との関連で、多様な動植物やサンゴ礁の海中景観等の保全と利用を図りながら、カラ岳東側案での空港建設はできないかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 新石垣空港の建設候補地につきましては、これまでの一連の合意形成作業を初め、これまで事業実施に至らなかった経緯等を踏まえ、今後の八重山地域の特性を生かした発展方向に配慮し、熟慮を重ねて検討した結果、宮良案を選定したものであります。現在、宮良案において基本的な調査の実施や合意形成を図るため努力しているところであります。
 それから、知事の政治姿勢との関連で、学歴を偽って公職選挙法違反罪に問われた参議院議員新間被告の経歴詐称と、知事が去る6月訪米の成果を偽って報道、報告したことは、同種の詐称と思うがどうかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 新間議員の件は、候補者等の身分、職業、経歴等に関する公職選挙法違反事案であり、訪米に関する報告は同種のものではないと考えます。
 それから、旧議会棟問題との関連で、知事を被告にしないでほしいという要望について、その責任の所在を明らかにしてほしいと、なぜ知事を被告にしてほしくないのかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 問題のメモは、「立法院を再生させる会」から訴訟を提起するに当たって、あらかじめ県の今後の方針について聞きたいと管財課長に会見の申し入れがあり、それに基づいて7月14日に会見した際にメモとして相手側に渡したものであります。
 なお、管財課長が知事を被告にしてほしくないと言った理由は、当該委託料の執行について専決権が部局長に委譲されており、そのような場合知事を訴えても知事に責任はないとの最高裁判例が存することから、知事を当事者としても実質的な利益がないと判断したからだと聞いています。しかし、このことが相手方の被告選択の自由を妨げ、また訴訟制度への介入として受け取られたのであれば、指揮監督の立場にある者として遺憾であると考えております。
 それから、大田県政4年間の行政実績の中で最も目立つことは産業、特に農業の衰退であると思うがどうかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 本県の農業生産は、若干の変動はあるものの、ここ10年1050億円台で横ばいに推移しております。内容的にはサトウキビが生産者価格の低迷や台風、干ばつ等によって著しく減少しているものの、亜熱帯の地域特性を生かした花卉や熱帯果樹の生産が大幅に伸び、葉たばこについても大幅に生産が拡大しております。また、畜産についても肉用牛が4万頭から6万頭に増大しております。
 このように本県の農業は確実に収益性の高い作目へと質的な転換が図られつつあります。今後は、農業生産基盤の整備が一層進み、また本県農業振興のネックとなっていたウリミバエが根絶されたことから、マンゴー等の熱帯果樹や青果物の生産が拡大するなど明るい展望が開けるものと考えております。
 それから、「大田沖縄県知事の背信行為」を読んだか、読んだのであれば書かれていることの中に事実に反することがあるかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 読んだことはありません。
 それから、週刊宝石に知事の訪米に関するうその報告が暴かれているが、その内容についてそのとおりかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 去る6月の訪米要請活動の事実関係については、6月定例議会において各議員の御質問に詳細にお答えしたとおりであります。
 それから、知事は議会においてよく発言を撤回し、または謝罪するが、その理由は何かという趣旨の御質問にお答えいたします。
 御質問の件につきましては一概に何が理由だとは申し上げられませんが、これまでの経緯からしますと事実の誤認、表現が適切でないとされたこと、あるいは県民に誤解を与えたことなどが理由とされております。
 それから、大田知事になってよく金集めのパーティーが開かれているとの批判があるが、どう思うかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 私の後援会等が知事就任の節目の年や訪米の際に、激励のためにパーティーを開催していることがあります。私としては、この種の会合はできるだけ質素にするようその都度後援会に対しお願いしてきたところであります。
 それから、宝珠山発言に対して知事のコメントがおくれたのはどうしてかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 防衛施設庁長官発言に対する県の対応について申しますと、長官発言の報道があった翌々日の12日に三役会議で対応を協議し、行政の立場としては長官の発言の真意を確かめることが第一であり、その上で今後の対応を検討することを確認いたしました。
 そして、引き続き定例記者懇談会で報道されている内容の範囲での県の立場を知事コメントとして発表いたしました。
 翌13日には、高山政策調整監を上京させ、宝珠山長官と面談させて発言の真意を確かめさせました。その上で9月20日に知事が五十嵐官房長官に面談し、発言について強く抗議するとともに、政府及び防衛施設庁長官みずからの誠意ある対応を申し入れ、帰庁後の記者会見で改めてコメントを発表いたしました。
 県がコメントを発表したのは発言の3日後であり、2回目のコメントを発表したのは12日後となります。
 また、10月5日には国会での政府答弁や防衛施設庁長官の記者会見における陳謝と発言撤回を受けて知事コメントを発表したところであります。
 それから、エリツィン大統領の行動と大田知事と共通点があるがどう思うかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 エリツィン大統領の行動については、私はよく存じませんので共通とは思っておりません。
 それから、南米の新聞の報道で私が仏頂面をしていると書かれたことで、これは私の顔つきがそうだからこれはしようありませんで、どうしてそういうことを書いたか私はその真意がよくわかりませんので、御理解いただきます。
○議長(儀間光男君) 総務部長。
   〔総務部長 山城正栄君登壇〕
○総務部長(山城正栄君) 伊良皆高吉議員の旧議会棟に関連する御質問にお答えいたします。
 当該メモは公文書に該当するかどうかという御質問でございますが、公文書の定義は広義、狭義いろいろございますが、やはり公文書に該当するものと理解をいたしております。
○議長(儀間光男君) 土木建築部長。
   〔土木建築部長 大城義勝君登壇〕
○土木建築部長(大城義勝君) 新石垣空港についての御質問にお答えいたします。
 初めに、宮良案での建設について国との調整はどの程度進んでいるかとの御質問でございますが、現在、国としては宮良案について県が行っている地元の合意形成を見守っている状況にあります。県としては、現地調査を実施し、引き続き状況説明等を行うことによって理解が得られるよう努めていく考えであります。
 次に、宮良案に反対している方々をどう認識しているかとの御質問でございますが、宮良案の調査に反対している方々は宮良案での建設に反対しており、調査が行われると建設まで行われるという認識でもって反対していると聞いております。県としては調査を行うことによって、現在提起されている課題の解明も行われるので調査はぜひとも必要であると考えております。そのためにも根気強く説明をしていきたいと考えております。
 次に、久米島空港は海上埋め立てによって拡張工事を行っているが、その位置選定の根拠は何かとの御質問にお答えいたします。
 久米島空港建設の位置選定に当たっては、同島における新空港適地の可能性について地形条件、土地利用条件、気象条件及び米軍訓練空域との整合を含む空域条件等について検討したところ、既存飛行場用地を最大限に利用する現空港拡張案を最適と判断し、建設位置を決定しております。
 適地選定に当たっては、このように諸条件を勘案して決定されるものであり、陸上部より海上部がよいという利点は特にございません。
 次に、久米島空港の海上埋め立てに伴って海洋汚染等のおそれはないか、また過去に汚染はなかったかとの御質問にお答えいたします。
 久米島空港の整備計画では、同空港の南側のリーフ内を約16ヘクタール埋め立てるものでありますが、平成5年度末までには埋立地の外周護岸2441メートルは完成しており、用地造成についてもほぼ概成しております。
 用地造成工事に際しては、埋め立て土砂が事業箇所から流出しないよう十分な対策を講じており、具体的な土砂流出対策としては、1、埋立外周護岸を先行して施工し、閉水域とした後に埋立土砂を投入する、2、捨て石、被覆石は洗浄したものを使用する、3、護岸の内側には防砂シートを敷設、フィルター材を盛り立てる、4、工事中の雨水については調整池に貯留し、上澄み水のみポンプ排水する等の措置を行っております。
 また、水質、海生生物、騒音等について環境監視を行うなど万全を期しているところであり、現在のところ海洋汚染はありません。
 以上でございます。
○議長(儀間光男君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 伊良皆議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、知事の政治姿勢との関連でございますが、松くい虫の被害が蔓延したのはどういう理由かというふうな趣旨の質問にお答えいたします。
 平成2年度以降、高温少雨等の気象要因によりまして松くい虫の発生条件がそろってきたと、こういうふうなことが言えます。
 それから、フタオチョウ、コノハチョウ等希少植物の生息地が水源地と関連すると、こういうふうなこともございまして薬剤散布による駆除根絶が非常に困難であること、さらにはまた、現在の発生地が非常に山奥の深いところ等まで及んでおりまして、特に急傾斜地あるいは岩山、こういったところでの伐倒駆除あるいは薫蒸というふうなことが非常に困難な状況にございます。そういったこともありまして被害というものがふえてきております。
 そのため、私ども県といたしましては、当初予算におきまして1億9848万円の予算を計上いたしておりますけれども、これが防除のためにこの9月補正におきましては2億1000万円の補正をお願いをしていると、こういうふうなことでございます。
 それからまた、知事の政治姿勢との関連でございますが、八重山地域の花樟病の発生状況、沖縄本島北部地域の発生状況につきましての質問でございますけれども、八重山地域における花樟病の発生は9月末現在の累計で3.12%となっております。
 花樟病は、これまで夏実の終了ごろにわずかに見られる程度でありましたが、ことしは夏実収穫期の7月に1.78%、8月には0.98%発生いたしております。その後、秋実収穫が始まった9月中旬に異常発生し、その被害量は15.59%に及んでおります。
 なお、沖縄本島北部地域につきましてはおおむね1%以下となっております。
 同じく知事の政治姿勢との関連でございますが、新品種はできたが栽培要領は古い品種のものとなっており、それが花樟病発生の原因ではないか、新品種は名護だけで試験し、八重山では試験していないのではないかという趣旨の御質問にお答えします。
 パイナップルの奨励品種N67―10の栽培の指導につきましては、平成元年度パイナップル栽培の手引、平成2年度果樹栽培要領等に基づき栽培技術の指導を行ってきており、花樟病の発生は栽培要領に問題があるとは考えておりません。また、八重山支場においても昭和50年から60年にかけまして地域適応試験を実施いたしてきております。
 しかしながら、現に加工場からフレーバー、肉質等につきまして問題の指摘があり、県としましても謙虚に耳を傾け、必要な圃場試験を再び実施していきたいとこういうふうに考えております。
 同じく知事の政治姿勢との関連でございますが、8月25日付で工場は八重山地域における問題点について県、JA中央会等に要請しているが、対応はどうなっているかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 八重山のパイナップル加工場から平成6年8月
25日付で、平成7年度より工場廃業の通知がございました。そこで県といたしましては、これまで2度にわたり加工場及び生産者の代表者と会い事情を聴取し、継続操業について話し合いを行ってきたところでございます。
 さらに、10月1日及び2日には現地で国、県、石垣市、竹富町、JA中央会、JA八重山郡農協及び加工業者の代表者が一堂に会しまして、操業継続につきまして協議したところでございます。
 しかしながら、加工業者としましては原料品質が悪化した現在の状況では工場経営が成り立たないとしており、継続操業についての意思確認は不調に終わっております。
 なお、パインエ場の継続操業につきましては、今後とも関係者と調整しながら可能な限りの手を尽くしてまいりたいと考えております。
 同じく知事の政治姿勢との関連でございますが、部長は農家に迷惑をかけないと言っているが、具体的にどのようなことかとの御質問にお答えいたします。
 八重山のパイナップル産業は、農家所得の確保はもちろんでありますが、地域経済の重要な地位を占めており、今後とも積極的に振興を図らねばならないと考えております。そのためには農家が安心して生産に携わる条件づくりが必要であり、生産意欲の減退につながらないよう対処することが行政の役割であります。
 したがいまして、現在生産者、加工業者等と繰り返しパインエ場の継続操業につきまして協議を重ねているところでございます。
 以上でございます。
○議長(儀間光男君) 伊良皆高吉君。
   〔伊良皆高吉君登壇〕
○伊良皆高吉君 再質問いたします。
 新石垣空港の件で、国との調整についてどうなっているかということについて答弁がなかったようですが、ただ見守るとかというふうな、調査の結果を見守って云々でしたけれども、私どもが国の関係省庁で直接聞いた結果は、国とは何も話しなされていない、何もなされていない。地元の新聞ではいかにも国と話が進んでいてすぐ宮良牧中では今にもできそうなことを報じさせて、そのように住民に思わせている。そこでも住民だまし、県民だまし……。
 それから国に対しては、調査をしている云々をいろんなマスコミなどを通して、国が自然に合意形成がなされているんだなと、こういうふうに思われるようなやり方をしている。もう県民をだます、国をだますということが行われている。
 そこで再質問は、国との調整は本当にしているのかどうか。私はやっていないということを確認してまいりましたんで、再度お伺いいたします。
 それから、カラ岳東でできないかということについて大田知事は、合意形成のほか、合意形成に問題があったようなことを言っている。合意形成のほか着工に至らなかったという。
 着工に至らなかったのはほかのことでありまして、合意形成は少なくとも90%以上得られていたという、それを知事自身も認められたでしょう、認められておったでしょう。それを合意形成が得られなかった、いかにも過半数が反対していたような言い方をしている。
 宮良牧中では90%近くが反対だったんですよ。それをあなたが、政争の具にしてしまって思想を持ち込んで、イデオロギーを持ち込んで白黒闘争に発展させてやりにくくなった。そのことは大田知事の行政手法は、よくこのように何でもない人をけんかさせるなあ、JAの皆様方にも選挙に巻き込んでしまって世の中おかしくしてしまっているじゃないですか。
 農業の衰退という中にはこういったのもあるんです。パイナップルエ場の方がやる気がしないというのはですね、いろんなことを提案しているけれども、JAの集まりではこういったことはやらずに選挙の話などをしている、これじゃやる気がしませんねと、これも関係者の意見なんです。
 そういうことも含めて私はお伺いいたしますが、カラ岳東の合意形成のほかとの、合意形成は本当にだめだったのか。確かに反対する人はいたけれども、賛成者が圧倒的に多かったことは認められるかどうか、お伺いいたします。
 それから、久米島の空港で海を汚さない、自然を守れると、海洋を守れるというふうなことでありながら、なぜ八重山ではできないのか、その件についてもう一度お伺いをいたします。
 それからもう一つ、農業について大分売り上げも伸びていると、かなり数字が上がっていることを言っていましたけれども、確かに数字は上がりましたけれども、これは物価の変動もあると同時に、農業をやっている種類が違う。結局元手がかかる、資本もそれだけかかっているんです。技術的にもそれだけいろいろ必要ですし、施設も必要です。サトウキビみたいにだれにもかれにもできるというものではありません。
 したがいまして、農家手取りの面で、農家生活の面ではかなり差が出てきているはずなんです。苦しくなっているはずです。
 そういった意味から私は申し上げるんでありまして、数字の合計が多いから農業が伸びているというふうなことは当たらないと思います。その辺についてもお伺いいたします。
 もう一つ、それから南米のコロニアでのことを知事は、これは別に問題になることがおかしいと、真意がわからないと言っておられるんですが、それではお伺いしますが、仏頂面と言われた、この3時間以上にわたって片ひじついて周囲の皆さん方に不愉快な気持ちを与えられたということについて当然だというように思われるというのは、どうも我々一般的には普通には考えられないことです。知事としてはあの態度が当然の態度だと、普通の態度だと思われるかどうか、お伺いいたします。
 それからもう一つ、この「背信行為」という本をまだ読んでおられないということですが、私は四、五日前に既にこのことについては、こういったことを質問しますよと。空転して何日になりますか、もう1週間以上になります。これを読んでおられないということは誠意がないなあというふうに思うんですが、この「背信行為」はですね、「大田沖縄県知事の背信行為」、「新聞記者が明かす知事の虚像と実像」、この中に書かれていることは全部議事録とかそういったのに基づいて書かれております。したがってこの会場におられる皆さん方、すべての方々が全部主人公です。どうぞぜひ読んでください。
 それではまた質問を答弁の後いたします。
○議長(儀間光男君) 休憩いたします。
   午後0時6分休憩
   午後0時8分再開
○議長(儀間光男君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 伊良皆議員の再質問にお答えいたします。
 まず、カラ岳東での合意形成について多数が東の方の建設に賛成していたじゃないかという趣旨の御質問でございますが、確かに当初多数の人がカラ岳東の建設を望んでいたということは事実として理解しております。
 しかし、空港を円滑に建設するためには、それだけではこの作業を進めることができずに変更したことを御理解をいただきたいと思います。
 それから、南米の式典での態度についてでございますけれども、私もその新聞を取り寄せて見ましたけれども、ただ仏頂面をしていたというようなことを書いてあって、どうしてそういうふうに、何を言わんとしているのかというのは私には理解できません。私は、セレモニーですから努めてまじめな顔で参加していたつもりでございまして、いかなる意味においても不愉快な思いを与えるような、そういった態度をした覚えは全くございません。
○議長(儀間光男君) 土木建築部長。
   〔土木建築部長 大城義勝君登壇〕
○土木建築部長(大城義勝君) 再質問にお答えいたします。
 初めに、国との調整はやっているのかという御質問でございますが、現在、事務段階において現況説明や情報提供等を行っているところでございます。
 次に、久米島空港とカラ岳東側案の相違についての御質問でございますが、久米島空港の拡張は、同空港南側のリーフ約16ヘクタールを埋め立てるものでございますが、この海域のサンゴはリーフ外側の礁縁部には分布するものの、干潮時に干上がることになる埋立区域はほとんど無生息域となっております。
 一方、カラ岳東側案の埋立区域46ヘクタールのうち、南側ではかなりの区域で干潮時には干上がる部分がありますが、北側では高被度のユビエダハマサンゴ生息域を含むものとなっております。
 また、県としてはカラ岳東から白保前面の海域について広い意味で一つの生態系としてとらえ、一体として適正な保全を図り、かつ適正な利用がなされるべき海域であると考えています。
 このように海域の埋め立てでありましても、事業を実施する上で新石垣空港と久米島空港との状況にかなりの相違があることを御理解いただきたいと思います。
○議長(儀間光男君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 再質問にお答えいたします。
 農業生産がある意味で減退しているというふうな趣旨の御質問でございますが、農業生産そのものをどう評価するかという問題がございます。
 確かにサトウキビにつきましては昭和60年に180万トンありましたものが、昨年は108万トンと、パイナップルにつきましても10年前の5万トンが、現在では3万トンというふうなことで大変落ち込んでおりますけれども、そういうふうなことで生産額にしましてもサトウキビが大体350億のものが220億とこういうふうなことで落ちておりますけれども、それに見合うものとして花が昨年においては191億とこういうふうな形でふえております。葉たばこにつきましても同じく40億を超すと、それから畜産につきましても6万4000頭というふうな形で確実にそれぞれが生産は伸びている一面があります。
 ですから、確かに全体的には1050億とほぼ横ばいでございますけれども、質的には付加価値の高い作物へと内容的には移行していると、こういう一面がございます。
 サトウキビにつきましてはやはり沖縄の基幹産業でございます。パインにつきましても地域における基幹産業でございます。そういうことを行政はやはり何としてでも下支えをしながら、それの振興発展、これを図っていく必要があると、こう思っております。
 以上でございます。
○議長(儀間光男君) 伊良皆高吉君。
   〔伊良皆高吉君登壇〕
○伊良皆高吉君 合意形成がなされたということを認める、過半数であったということを言いながら、それを場所を変えたということは民主的じゃありません。
 合意形成することが一番重要だと言っていながら、何で場所を変えなければならないのか非常に疑問であります。もう一度お答え願います。
 あわせて、庁議や検討委員会では、石垣市民の、すなわち発展だとか、あるいは安全性、幸福などは論じられなかった。外圧、すなわちサンゴ団体への配慮とか政治姿勢、イデオロギーのことが話されたと、こういうふうな話があるんですね。
 私がいろいろ議事録等を見てみましても、私の資料が不足かもしれませんが、私が感じた範囲ではこういった外圧に対する配慮ばかりが目についたと、そのことを申し上げます。
 最後ですが、サンパウロの新聞、自分でも合点がいかないと言っているんですが、片ひじついたところの態度ですよ。
 こういったことについて当たり前だと思っていること、それで周囲の人に全然気がつかないということ自体が私は政治家として不適格じゃないのかと、そういうふうに思うんです。
 もう一度お答え願いたい。
○議長(儀間光男君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) お答えいたします。
 カラ岳東について、合意形成がなされていたのになぜやらなかったかという趣旨の御質問でございますが、もうこれまで何度も申し上げましたように新しい空港の建設を円滑に推進するためにはですね、合意形成だけではできませんでしたし、そういった経緯がありまして宮良に選定したわけでございます。
 それから、サンパウロの問題につきましても、片ひじついてとかということを、これはどこからそういうあれがあったか存じませんけれども、新聞はただ1行だけ仏頂面していたというふうに書いているんですが、それはどうしてそういうふうな表現になったかというのは私にはわかりません。
○議長(儀間光男君) 休憩いたします。
   午後0時19分休憩
   午後1時32分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 次の質問及び質疑に入ります前に報告いたします。
 説明員として出席を求めた警察本部長吉川幸夫君は、別用務のため本日の午後の会議に出席できない旨の届け出がありましたので、その代理として警察本部交通部長上村正直君の出席を求めました。
○副議長(崎浜秀三君) 午前に引き続き質問及び質疑を行います。
 喜久山盛忠君。
   〔喜久山盛忠君登壇〕
○喜久山盛忠君 災害の多い本県にとりまして、台風災害、特に海岸べりにおきます高潮から地域の住民、動植物、農産物、これを守ることができるのは護岸であり、したがいまして昔から護岸は母の懐と、「ウヤヌフチュクル」と、こういうことがよく言われております。
 護岸整備施策につきましては、県民にとって命を守る重要なことであります。東線一帯、特に金武町伊芸区及び屋嘉区は護岸がそのまま放置されまして、そこは金武湾の海岸に面しておりまして約70戸程度、居住者にいたしまして200人が定住しておりますけれども、特に高潮による被害が大きいと、こういうことでございまして避難を余儀なくされております。その対策が強く要請され、北部市町村で構成します北部地域の市町村会におきましても地域の重要な事項として取り上げられて要請がなされているところであります。
 そこで質問でございますが、安心して生活できるような自然災害からの保護対策を講ずるよう護岸整備を急ぐべきだと思いますけれども、特に東線、先ほど申し上げました地域の対策をお伺いしたいわけであります。
 2点目ですが、国道や金武湾に面している地域でありまして、そういう場所柄、工事の際におきまして景観を損なわないように留意すべきことによって、そういう工法が講じられてしかるべきだと思います。そこら辺の工法をお伺いしたいと思います。
 次に、宜野座村、恩納村を結ぶ横断道路の建設についてでございますが、本県におきましては北部市町村から地域指定の要請を行いましたところ、平成5年に沖縄県北部地方拠点都市地域として指定されております。
 その基本計画によりますと、本地域は、自然的、地理的条件、土地利用、生産活動状況などを踏まえまして3つのゾーンと4つのエリアに区分されております。
 そこで1つに、金武町、宜野座村を中心とする地域は東海岸交流都市エリアに区分され、恩納村と名護市の一部を中心とする地域は西海岸レクリエーションエリアに区分されております。
 各エリアは、それぞれの特性を生かしました整備を進め、交通通信ネットワーク等の強化により有機的な連携に努めるよう位置づけられていると思います。
 さて、北部地域における道路の現状を見てみますというと、御承知のように名護市から那覇市へ沖縄本島を縦貫する高規格幹線道路である沖縄自動車道を脊髄とし、名護市を中心に西海岸沿いに縦貫する国道58号、名護市から東海岸沿いに宜野座村、金武町、石川市を経由し那覇市に至る国道329号の2本の南北軸がありますけれども、東西を結びます横断道路は網間隔が大変大きく、特に宜野座村と恩納村を結ぶ横断道路は県道及び村道もない状況であります。
 ところで、宜野座村、恩納村は国道58号及び329号が中南部から連絡しております。災害時に孤立することはないわけでありますが、県道名護宜野座線と県道104号線は、その間隔が約1Oキロメートルでお互いの代替道路としては大変利便性に欠けているのではないかと。
 特に県道104号線は、たび重なる実弾演習で交通遮断することが多く地域活性化を阻害する一因となっておりまして、新たな東西横断道路の建設は急を要する課題であり、それを実現するために宜野座村、恩納村横断道路の必要性は十分認識できるものであります。
 さらに、恩納海岸地区及び宜野座海岸地区は、総合保養地域整備法に基づきまして重点整備地区に指定され逐次整備が進められておりますが、横断道路を整備することによりましてこれらの重点整備地区内のアクセス性の向上を図ることができ、より多くの観光客を誘発いたしまして、さらに地域の振興開発を推進することが期待できるものと信じております。
 また、休日におきましては恩納村役場付近の恩納区で交通渋滞が発生をいたしまして、恩納村北部地域から那覇方面への定時性が確保できない状況にあります。それを解消するためには、新たなる横断道路を建設し沖縄自動車道に連絡することにより、恩納村北部地域の那覇方面への1時間圏内の確保を行う必要があると思います。
 さて、昭和62年、宜野座村に漢那ダムを建設するに当たりまして、沖縄総合事務局、沖縄県、宜野座村、漢那区及び惣慶区の5者でもって漢那ダム本体工事に関する覚書を締結しております。この覚書において、宜野座村と国道58号を結ぶ横断道路の建設が要請をされております。この覚書の早期実現を図るため、関係機関、協力していく必要があります。
 そこで質問第1点目、この横断道路を第11次道路整備5カ年計画の期間内に県道として着工する見通しはあるか。
 第2点目に、この横断道路は、その大部分がいわゆる軍用地内を通過するものと思われますが、その道路の予定地の総面積、そのうち軍用地面積はいかほどか。
 また、土地の所有形態が今後大変問題になると思いますが、その所有形態の状況はどうなのか。
 3点目に、軍用地の返還めどについてはどういうふうに思われるか。
 4点目に、地元町村の負担についてはこれからだと思いますが、どうお考えになるか。
 それから次に、パイン産業振興についてでありますが、平成2年の農産物自由化を受けてその対策を十分に実施する必要があり、鋭意努力をしておられると思います。
 自由化後は加工原料、生食用原料のバランスのとれた生産振興を図っていると思いますが、御承知のように過去において国際的なパイナップル取扱業者であるドールという会社が労働の条件、さらに価格などの問題でハワイの工場をフィリピンに移動した経緯をよく承知しております。
 沖縄県パイナップル産業が、このドール会社のような二の舞を踏むのではないかと大変心配をするものであります。
 八重山のパイン加工場が、原料の問題を初め女子従業員の確保の問題、さらに他の議員から出されました花樟病の問題等もありますが、今後の操業継続が不可能であるために今期を最後に廃業すると、こういう報道がございます。パイン加工場は、八重山地域のみならず、本県におきます主要な地域産業であります。
 そこで質問1点目は、八重山地域及び北部地域におきますところの生産量の推移。
 さらにその品質が悪くなって劣っているのではないかと思いますが、そこら辺の構成。
 3点目に、特に女子従業員の確保、さらに年齢構成。
 4点目に、国内市場におきます県産パイナップル缶詰と外国産との価格や競争関係はどうなっているのか。
 それから5点目に、ハウスパインの現状と今後の見通しはどうなのかと。
 次に、北部森林地域の振興についてでありますが、平成6年の6月に自然保護団体から県議会に対して、大国林道の開通を見合わせろと、それから広域基幹林道奥与那線というのがありますが、そこの工事を差しとめなさい等々の要請陳情があります。
 こういうことは、間違いますというと北部地域の開発にブレーキがかかるんだというふうに心配をいたしております。特に北部地域というのは、森林整備というものを通して林業及び地域の振興を図りながら、所得の向上を林業をもってやっている地域であります。したがって推進に当たりましては、自然環境の保全にもなお一層配慮し、さらに地元とも十分話し合いながら進めてもらいたいと思います。
 そこで質問ですが、北部地域における3村ごとの平成四、五年度の治山林道、造林の各事業予算の推移。
 それから、平成7年度以降の森林事業計画について伺いたいと思います。
 3つ目に、自然保護団体、森林団体との十分な話し合いをどう進め、調和のとれたヤンバル振興を図っていくのかということであります。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 喜久山盛忠議員の御質問にお答えいたします。
 まず、宜野座村と恩納村を結ぶ横断道路の建設との関連で、横断道路を第11次道路整備5カ年計画期間内に県道として着工する見通しはあるかという趣旨の御質問でございます。
 昭和62年12月22日に締結された漢那ダム本体工事に関する覚書の中で宜野座村の要望事項として、宜野座村と国道58号を結ぶ横断道路の建設について、沖縄県知事と宜野座村長は、幹線市町村道として第10次道路整備5カ年計画において対処するよう努めるものとするという事項があります。
 当該道路を事業化することについては、予定区域のほとんどが米軍基地であること、自然環境保全上の問題及び地域の協力体制等事前の条件整備が必要であります。
 県道への昇格につきましては、これらの条件等の解決の熟度を勘案しながら関係市町村との調整や関係省庁との協議を踏まえ、検討してまいりたいと考えております。
 次に、パイン産業との関連で、パイナップルの八重山地域及び北部地域における生産量の推移はどうなっているかという御質問にお答えいたします。
 パイナップルの生産量は、昭和60年には県全体で4万1100トンで、そのうち八重山地域が1万2300トン、北部地域が2万8807トンでありました。
 パイナップル缶詰が自由化された平成2年時点では先行き不安も加わって、その生産量は県全体で3万1900トンと22%も減少しています。地域別には、八重山地域で1万600トンの生産で14%の減、北部地域で2万1200トンの生産で26%の減となっております。
 なお、平成3年以降の生産量は、各種生産対策の実施によって県全体で3万トン台、その内訳は八重山地域1万トン、北部地域2万トンとほぼ横ばいに推移しております。
 同じくパイン産業の振興との関連で、国内市場における県産パイン缶詰と外国産との価格や競争関係はどうなっているかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 現在のパイナップル缶詰の価格は、県産品1缶当たり152.5円に対し、外国産は円高傾向の影響もあって1缶当たり50円程度で約3分の1の値段となっております。
 なお、平成2年4月の輸入自由化以降は関税割り当て制度が導入されており、その中で県産品の販路の確保が図られているところであります。
 次に、同じくパイン産業との関連で、ハウスパインの現状と今後の見通しはどうかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 パイナップル缶詰は平成2年4月に自由化されましたが、その国内対策として生産対策、種苗対策、価格対策及び加工流通対策の諸施策が実施されております。
 特に生産対策としては、平成2年から5年にかけて約72ヘクタールにハウス事業を導入した結果、これまでの加工原料用中心の生産から生食用パイナップルの生産が急速に伸び、平成5年度は生産量全体の25%が青果で出荷され、農家所得の向上に寄与しております。今後ともハウス栽培による出荷時期の拡大を図るため、ハウス事業の導入を推進してまいりたいと考えております。
 お許しを得まして、その他の御質問につきましては関係部長等から答弁させますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(崎浜秀三君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 喜久山議員の御質問にお答えいたします。
 パイン産業の振興についての関連でございますけれども、品種の構成はどうなっているかとの質問にお答えいたします。
 平成2年4月のパイナップル缶詰等の輸入自由化に伴い、その国内対策として優良種苗を緊急増殖して農家に配布してまいりました。
 その結果、平成5年度現在、本県で栽培しているパイナップルの品種の構成はタイ系1.5%、三菱系1.4%、ハワイ系43.4%、本県で育成した品種であるN67―10が53.7%となっております。
 同じくパイン産業の振興との関連でございますけれども、加工場の女性従業員の確保、年齢構成はどうなっているかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 パイン加工場は就業者を多く雇用することから、地域経済に大きな貢献をいたしております。
 しかしながら、地域経済環境の悪化による若年層の都市地域への流出等で女性従業員の確保が困難な状況となっております。現在、県内2工場において約340名の女子従業員が雇用されておりますが、年齢構成は60歳以上が63%を占め高齢化が進んでおります。
 次に、北部森林地域の振興についての関連でございますけれども、北部森林地域における平成4年度、5年度、6年度の治山、林道、造林事業の予算の推移はどうなっているか、また平成7年度以降の計画はどうなっているかとの質問でございますが、一括してお答えいたします。
 国頭、大宜味、東の北部3村における主要林業施策の予算についてでありますが、まず、治山事業が平成4年度1億191万4000円、平成5年度1億875万8000円、平成6年度1億2395万3000円。
 林道事業でございますが、平成4年度10億1452万3000円、平成5年度10億3362万5000円、平成6年度9億8248万3000円となっております。
 さらに造林事業でございますが、平成4年度2億2975万9000円、平成5年度2億5483万2000円、平成6年度2億6931万8000円となっております。
 また、平成7年度以降の治山、林道、造林事業につきましては、平成6年度から平成15年度までの沖縄北部地域森林計画において治山事業で127ヘクタール、林道事業で66キロメートル、造林事業で3061ヘクタールを計画いたしております。
 また、森林団体との調和の上で森林施業を進める必要があるというふうなことの御質問でございましたが、これまで森林施業のあり方につきましては、ヤンバルの山を守る会の皆さんと何回かいろいろ議論いたしてきておりますけれども、この10月14日にも北部国頭村におきましてヤンバルの山を守る会、それから国頭村、大宜味村、それから県の環境保健部、それから農林水産部と、この4者で合同で北部地域における森林のあり方、保全のあり方、これを同じテーブルに着きまして議論しようというふうなことでこの14日に集まることになっております。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 土木建築部長。
   〔土木建築部長 大城義勝君登壇〕
○土木建築部長(大城義勝君) 護岸整備についての御質問にお答えいたします。
 安心して生活ができるような対策を講ずる必要があるがどうか、工事の際、景観を損なわない工法についてはどうかとの御質問に一括してお答えいたします。
 海岸護岸は津波、高潮、波浪等の被害から海岸を防護し、国土の保全に資することを目的として整備するものであります。
 金武湾港の伊芸地区及び屋嘉地区の護岸については、海岸事業5カ年計画に基づいて昭和51年度から継続して整備を進めているところであり、住宅地前面の護岸については既に整備済みであります。
 御質問の住宅地を高潮から守る対策については、平成8年度から始まる第6次海岸事業5カ年計画において消波堤等を検討していきたいと考えております。
 なお、事業実施に際しては、景観、環境へ十分配慮した工法で実施したいと考えております。
 次に、宜野座村と恩納村を結ぶ横断道路の建設についての御質問にお答えいたします。
 横断道路は、その大部分が軍用地内を通過するものと思われるが、道路予定地の総面積、そのうち軍用地面積はどの程度か、また土地所有の状況はどうか、さらに軍用地の返還のめどについてどう思うかとの御質問に一括してお答えいたします。
 当該横断道路については、現時点においてルート等の基礎的な調査を行っておりませんので詳細についてはお答えできる状況にはありませんが、道路延長の大半が軍用地内を通過することが予想されますので、返還については地元市町村と協力して対処してまいりたいと考えております。
 次に、地元町村の負担についてはどう考えているかとの御質問でございますが、地元町村の負担については当該横断道路が事業化される時点で決定されることであり、御理解をいただきたいと思います。
 以上であります。
○副議長(崎浜秀三君) 喜久山盛忠君。
   〔喜久山盛忠君登壇〕
○喜久山盛忠君 自然保護団体との関連でありますが、特に大国林道の開通式に当たっては、災害復旧ももう見通しはついたと思います。経労委員会が現地調査をしたときにも、ほとんどでき上がったのではないかというふうに思っておりますが、大国林道の開通式を今後実施するのかしないのか、そこら辺をもう一度お答えを願いたいと思います。
 さらに、同じ団体との関連になりましょうけれとも、テレビやマスコミでもって国頭村あるいは北部地域の皆さんと相当口論をしている。それで県としてはこれは2部にまたがる事項でありますので、事案でありますので、ぜひ三役の皆さんが、県としては林道はこうする、自然を守るについてどうする、こうするんだというようなことをぴしゃっと政策として持っていただきたいなと。そういう面で2部にまたがりますので、環境保健部を担当いたします、自然保護を担当いたします担当副知事の今後のお考え、対策等についてのお話をぜひお願いをしたいと思います。
○副議長(崎浜秀三君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 再質問にお答えをいたします。
 大国林道の開通式はいつやるのかとの趣旨の御質問でございますが、大国林道の開通式につきましては、3月の災害で崩壊した部分につきましてはほぼこの11月に大体完了するめどは立っております。
 その後に台風による崩壊部分がございますので、それらを含めてやると今年度いっぱい場合によってはかかるんではないのかと、こういうふうな気がいたしておりますが、いずれにいたしましてもこれらの復旧工事が完了次第地元関係者と調整の上で開通式を実施したいと、こういうふうに考えております。
○副議長(崎浜秀三君) 東門副知事。
   〔副知事 東門美津子君登壇〕
○副知事(東門美津子君) 喜久山盛忠議員の自然環境の保全と北部森林地域の振興をどう考えているかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 本県は、我が国でも唯一の亜熱帯海洋性気候、島興性という特有の自然環境のもとで多様性に富む豊かな自然を有しております。特に本島北部森林地域にはノグチゲラ、ヤンバルクイナ、ヤンバルテナガコガネなど多くの固有種が生息し、学術的にも極めて重要な地域としてその保護が国内外から強く求められているところであります。
 県といたしましても、これらの貴重な自然遺産の保護を図ることは県政の重要な課題の一つであると認識しております。
 しかしながら、北部地域の振興も県政の重要な課題であり、森林地域における各種開発については自然環境に十分配慮し、保護と開発の調和を図りつつ推進する必要があると考えております。
○副議長(崎浜秀三君) 喜久山盛忠君。
   〔喜久山盛忠君登壇〕
○喜久山盛忠君 副知事、調和のとれた開発ということはもう古くから言い古され当然であります。
 しかしそれが、森林関係者とそれから自然を守る関係者が衝突をし合うおそれがある。だから県としては旗を振るべきだと。例えば積算基礎を見せるとか、あるいは了解するとか、チェックするとかということで、開発もおくれるなと、自然を守りなさいというわけだけれども、その2部の横のつながりをどうするかと、こういうこと。
 もう一度具体的にお願いします。
○副議長(崎浜秀三君) 東門副知事。
   〔副知事 東門美津子君登壇〕
○副知事(東門美津子君) 喜久山盛忠議員の再質問、ヤンバルの自然保護と開発についてということでの御質問でございました。
 近年、各種開発等の進行によりヤンバル地域の野生生物の生息環境は悪化する状況にあり、当該地域の保護が重要かつ緊急な課題となっております。
 そのことから県では、開発と保全の調和を図るため沖縄県環境管理計画を策定するとともに、特殊鳥類等生息環境調査を実施してきたところであります。
 今後はこれらを踏まえ、ヤンバルの自然保護と開発の調和を図る立場から、地元行政機関、地域住民、林業関係者並びに自然保護団体の理解と協力を得て鳥獣保護区の拡大を図るなど、ヤンバル地域における野生動植物の保護対策を講ずる計画であります。
 先ほど農林水産部長からも答弁の中でありましたけれども、自然保護団体とそれから国頭村、大宜味村、それから県環境保健部、農林水産部等の話し合いも同じテーブルに着いてやるということを行ってきていますし、来週10月14日にもそういう話し合いが持たれることになっております。
 そういう中で、先ほどの御質問の調和ということが話し合われていくと思います。
 以上です。
○副議長(崎浜秀三君) 高江洲義政君。
   〔高江洲義政君登壇〕
○高江洲義政君 共産党の――――――発言によりまたまた県議会が空転いたしましたが、その日本共産党が、過去4年間で2万9000あった党支部が2万4000になったと言われております。
 その理由は、支部長が離党して支部が空中分解した、支部長が転勤しその後継者がなくて12条党員の続出で自然解消した、さらに3番目に支部長と女性副支部長が一緒に蒸発した、さらに大学など指導的な党員が卒業したりあるいは帰郷したりで消滅した、5番目に東京、大阪、名古屋、仙台など集団離党者が続出した、そういう理由等であるようであります。
 不破委員長が責任をとらされ、宮本議長との水面下での泥沼の醜い抗争を演じております。
 戦後の共産党の育ての親である野坂参三氏の死去の際に、参議院院内において弔辞を読み上げたときの共産党議員の反対等、理解できない政党であると私は理解しております。
 先日、大学へ通っている私の息子と福岡で酒を飲む機会をつくりました。そのとき、親の息子に対する処世の話をしたものであります。すなわち、人様は君よりはるかに頭がよくて偉いと思え、さらに他人の悪口を言ったり中傷したり、ののしるような行為は絶対にしてはならない、話し上手になるためには聞き上手になれ、出世欲は持つな、なぜならその欲が芽生えてきたら必ず他人の悪ロを言うようになる、このように息子に言ってまいりました。
 学校の先生方が、もしこの逆のことを生徒に教えたとしたら世の中は一体どうなっていくだろうと心配するものでございます。
 さて一般質問に入ります。
 県営住宅駐車場整備事業についてでございますが、1番目に、県は、県営全団地住民の合意を得た上で同事業を開始するとのことであるが、報道によれば、有料化に向けた説明会は、県下105カ所ある団地のうち10団地で説明会を終えたとなっております。現在、幾つの団地で説明会が実施されましたか。
 説明会を実施した団地の反応はどうでありますか。
 報道によりますと、反対の声もかなりあります。県側の説明と団地住民との理解のずれはどこにございますか。
 県営団地の個々の整備計画を示せますか、示してください。
 県有財産の適正運営といいますが、県職員宿舎や県立病院等県職員専用駐車場の扱いと絡めて問題提起がなされております。それはどういうふうに解決いたしますか。
 駐車場の管理運営の問題はどうなっておりますか。
 県営団地連絡協議会への説明等は何回行われましたか。また理解は得られておるのですか。
 県営住宅駐車場整備事業を速やかに進めてくれという、そういう団地もあると聞いておりますが、どれぐらいの団地でそういう早目にやってくれという申し出があるのか、また賛成の理由は何か、具体的に示して下さい。
 毎年決算特別委員会で億単位の家賃滞納を指摘されておりますが、仮にこの事業が実施されたら円滑にその回収等はいくと思いますか。
 県が挙げております県営住宅駐車場整備計画の新聞等に出ております6つの理由をわかりやすいように説明していただきたいと存じます。
 現在入居している方々は当初から駐車場使用について契約があるのかないのか。
 車社会の昨今、当初から駐車場なしで県営住宅を建てることに問題はなかったか。
 次に、中部合同庁舎についてお伺いいたします。
 中部における行政機関があれだけ散らばっているということは、地域住民にとって大変迷惑な話でございます。また、市民サービスの充実を図る行政の側からも決して好ましいこととは言いがたいと思います。
 そこでお伺いいたします。
 中部合同庁舎の建設計画はどうなっておりますか。
 中部地域に点在する県の行政機関で沖縄市にあるのはどの機関で、沖縄市以外にあるのはどの機関でございますか。
 中部合同庁舎に関して沖縄市から具体的に要請を受けたことがございますか。要請を受けたことがあるとしたらその時期と内容を具体的に示していただきたい。
 北部合同庁舎が完成し、南部合同庁舎も今回の補正予算でビル買い取りが予算化され、八重山、宮古の合同庁舎計画も進んでいるようでございますが、中部合同庁舎建設計画がおくれている理由は何でございますか。
 次に、我が党の代表質問との関連でございますが、まず宝珠山防衛施設庁長官の発言問題でございます。
 同長官は9月8日、県庁に大田知事を訪ね、海上自衛隊が本部町に予定しているP3C対潜哨戒機の送信所建設に対する県の協力を要請する中で、基地が過密な中南部と違い、共存の話し合いが十分できると思うと言っております。日本のみならずアジア全体の安全確保が我々の任務として、県の理解を求める形であのような発言を最初にやっております。
 さらに、9日の記者会見で詳報を見ると、いわゆる新聞報道された詳報を見ますと、ずっと追っかけて見てみましたが、記者の質問のP3C基地には知事が反対し、本部町も反対の町長になったがという記者の質問に答える形で、建設用地の中に建設省所管の行政財産の里道3カ所に通信用のケーブルを埋設する必要がある、使用許可の権限が県知事に委任されているということで、ことしの3月に県知事に使用許可を申請したが、6カ月が過ぎようとしている現在、行政機関がこの業務に要する時間としては長過ぎる、基地撤去、日米安保反対だ、自衛隊反対だという立場はさておいて、行政の立場に立つなら地主と共生、共存できる施設だと思う――これもP3Cのことを言っている――と語っており、8日と9日の長官発言に関する限り、あくまでP3C送信所問題に関しての発言であったのが事が大きく取り上げられ、沖縄の基地全体との共生、共存という形に発展していったのではないか、このように新聞を追っかけてみますと解釈されるわけです。知事の見解を伺いたい。
 また、たとえP3C送信所の件からこの発言が出たにせよ、即座に知事が共生、共存の発言に抗議すべきではなかったか、どのようにお考えですか。
 知事は沖縄の置かれた立場を即座に説明して、適当でない発言に注意をして発言撤回をその場で求める、これが知事の立場ではございませんか。事が大きくなってから、しかもかなり時間も経過してから知事が抗議をしたり反論をしたのは、反応が鈍いと言われても仕方がないのではないか、どうですか。
 次に、訪米に関しての情報が漏れた件で、知事は県庁内で犯人捜しをしたとこのように聞いております。これは事実でありますか、お聞かせください。
 1回目終わります。
○副議長(崎浜秀三君) ただいまの高江洲義政君の発言中に、取り消された――――――発言の引用がありましたので、同引用部分の発言の取り消しを命じます。
   ――――――――――――――
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 高江洲義政議員の御質問にお答えいたします。
 まず、県営団地駐車場問題との関連で、説明会を実施した団地の反応はどうなっているかと、駐車場の料金問題との関連ででございます。
 県営住宅団地内においては、平成2年度まで駐車場の整備は認められず、入居者は団地内広場等を自治会が暫定的に管理し、自主的に駐車スペースとして利用していたものであります。しかしながら、車庫法の改正及び建設省の通達等によって団地内での駐車場整備が認められるようになったことから、県としては違法駐車の一帰、団地の住環境の整備、車庫法の要請等の理由から、駐車場が未整備の団地については、5カ年間で駐車場整備を行う考えであります。
 また、駐車場の使用に当たっては、地方自治法第238条の4第4項に基づいて使用許可を与え、行政財産の適正な管理を行い、受益者負担の原則から使用料を徴収していく考えであります。
 なお、駐車場の有料化について賛成の意思を表明している団地及び積極的に県に整備を求めている団地もありますが、反対している団地の主な理由は、これまで自治会が暫定的に管理運営してきた駐車場を、利用形態もこれまでと変わらないままなぜ県が使用料を徴収しなければならないのかということにあります。
 これに対して県は、車庫法の改正及びそれに伴う建設省からの通達、団地の適正な管理の面等から駐車場の有料化の必要性を説明しているところでありますが、理解を得るまでには至ってない状況にあります。
 それから同じ問題との関連で、当初から駐車場なしで県営住宅を建てることに問題はないかという趣旨の御質問でございます。
 住宅に困窮する者に低廉な家賃で住宅を提供することを趣旨とした公営住宅においては、これまで駐車場を団地敷地内に整備することはなかったのでありますが、近年の車社会の到来によって違法駐車の問題、車庫法の改正による車庫証明の発行等の問題が生じてきたため、平成3年度建設省通達「公営住宅の敷地内における駐車場の設置及び管理について」によって、公営住宅の敷地内においても入居者のための駐車場の整備を行うことができる旨の指導がなされました。その後、県営住宅においても建設時に1戸1台の割合で駐車場スペースを確保するように努めているところであります。
 次に、宝珠山防衛施設庁長官の発言は、P3C送信所問題に関しての発言が大きく取り上げられ、沖縄の基地全体との共生、共存という形に発展していったのではないかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 去る9月9日の防衛施設庁長官の記者会見における発言は、P3C送信所との関連での共生、共存の発言もありますが、同記者会見では3事案の関連の質問に答える形で基地を受け入れることによって、基地とともに共存という方向に変化してほしい旨の発言がなされています。したがいましてこの発言は、沖縄の基地全体とかかわる発言ではないかと受けとめています。
 それから同じ問題で、たとえP3C送信所の件から発言が出たことにせよ、即座に知事が共生、共存の発言に抗議すべきであったと思うがどうかと、知事は沖縄の置かれた立場を即座に説明し、適当でない発言に対して注意し撤回を求めるべきではなかったかという趣旨の御質問には一括してお答えいたします。
 去る9月8日、防衛施設庁長官が来庁され面談した際、P3C基地建設との関連で、過密な中南部とは違い地方自治体とも十分共存していけると思うとの発言がありました。
 これに対しては、基地の整理縮小を図ろうとする県の政策及び地元の選挙結果から状況は厳しい旨すぐに申し上げたところであります。
 また長官に対し、安保が重要であるとしても、沖縄だけに過重な基地を押しつけるのは不公平であるとの県民の率直な心情を伝え、あわせて沖縄の基地の歴史的背景などが全国民に十分理解されていないとの思いも述べました。
 次に、事が大きくなってから、しかもかなり時間が経過してから知事が抗議をしたり反論をしたのは反応が鈍いと言われても仕方がないではないかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 防衛施設庁長官発言に対する県の対応について経過を申し上げますと、長官の発言の報道があった翌々日の12日に三役会議で対応を協議し、行政の立場としては長官の発言の真意を確かめることが第一であり、その上で今後の対応を検討することを確認いたしました。そして、引き続き定例記者懇談会で報道されている内容の範囲での県の立場を知事コメントとして発表しました。
 翌13日には高山調整監が上京し、宝珠山長官と面談し発言の真意を確認いたしました。その上で9月20日に知事が五十嵐官房長官に面談し、発言について強く抗議するとともに、政府及び防衛施設庁長官みずからの誠意ある対応を申し入れ、帰庁後の記者会見で改めてコメントを発表いたしました。
 県がコメントを発表したのは発言の3日後であり、2回目のコメントを発表したのは12日後となります。
 また、10月5日には国会での政府答弁や防衛施設庁長官の記者会見における陳謝と発言撤回を受けて知事コメントを発表したところであります。
 お許しを得まして、その他の御質問につきましては関係部長等から答弁させますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(崎浜秀三君) 総務部長。
   〔総務部長 山城正栄君登壇〕
○総務部長(山城正栄君) 高江洲義政議員の中部合同庁舎に関連する御質問にお答えいたします。
 まず1点目は、中部合同庁舎の建設計画はどうなっているかという御質問でございます。
 中部合同庁舎の建設につきましては、中部地域における住民サービスの向上及び行政の効率化を図る観点から、その建設場所、入居機関等について現在検討を進めているところでございます。
 2点目は、中部に点在する県の行政機関で沖縄市と沖縄市以外にある機関はどれかという御質問でございます。
 中部に所在する県の出先機関は29機関ございまして、そのうち沖縄市にはコザ県税事務所外11機関が所在し、沖縄市以外には具志川市に中部農業改良普及所外4機関、石川市に中部種畜育成センター外2機関、宜野湾市に中部土木事務所外2機関、浦添市に自動車税事務所外4機関、西原町に消防学校が所在しております。
 3点目は、沖縄市から具体的に誘致要請があるのか、要請を受けているとしたら、その期日と具体的な内容はどうなっているかという趣旨の御質問でございます。
 沖縄市からの誘致要請につきましては、平成5年6月15日及び平成6年9月20日付で沖縄市字美里在の旧沖縄市第2庁舎跡地に中部合同庁舎を設置してほしい旨の要請がなされております。
 4点目は、中部合同庁舎建設計画がおくれている理由は何かという趣旨の御質問でございます。
 中部合同庁舎の建設が他の合同庁舎の建設よりおくれている理由につきましては、中部地域は他の地域に比べ多くの県の機関が先ほども申し上げましたように所在しており、しかも沖縄市を初め4市1町の広域に散在しているため、その入居機関の選定、建設場所の選定等に時間を要しているところでございます。
 なお、建設場所につきまして、関係機関のコンセンサスが、あるいは関係市町村の地元のコンセンサスが得られれば速やかに建設する予定でございます。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 土木建築部長。
   〔土木建築部長 大城義勝君登壇〕
○土木建築部長(大城義勝君) 県営団地駐車場の駐車料金の問題についての御質問にお答えいたします。
 初めに、駐車場整備事業の説明会の実施状況はどうなっているかとの御質問でございますが、これまで駐車場整備についての説明会は56団地で構成する県営団地自治会連絡協議会及び11団地に対して行っております。
 なお、残りの団地については順次説明会を行っていく予定であります。
 次に、県営団地個々についての整備計画を示せるかとの御質問でございますが、駐車場整備計画は整備するスペースがある団地、需要の高い団地、入居者の合意が得られる団地等から順次整備していく考えであり、平成6年度から整備していくことにしております。個々の団地の整備計画については、今後各団地と調整していく考えであります。
 次に、県職員宿舎や県立病院等県職員専用駐車場の扱いと絡めて問題提起がなされているがどうかとの御質問でございますが、県職員宿舎や県立病院等職員専用駐車場についてはそれぞれの設置された目的によってその取り扱いも異なるものであり、一概に公営住宅の駐車場と比較することは適当でないと考えております。
 次に、駐車場の管理運営の問題はどうなっているかとの御質問についてお答えいたします。
 団地内の駐車スペースの使用については、これまで暫定的な措置として各団地自治会に任せてきたところであり、今後は沖縄県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正等を踏まえて県が管理を行うことになりますが、管理運営の方法としては、沖縄県住宅供給公社等に対し業務委託を行い適正な管理運営に努めていきたいと考えております。
 次に、県営団地連絡協議会への説明は何回やったのか、また理解は求められているのかとの御質問でございますが、連絡協議会に対する説明は平成5年度に1回、平成6年度に1回行っております。説明会では、駐車料金はどの程度か、管理方法はどうなるか等の質問はありましたが、明確に反対という意見はなかったものと認識しております。
 次に、この事業を速やかに進めてくれという団地は何団地か、また賛成の理由は何かとの御質問でございますが、現在、積極的に整備を要請している団地は泡瀬団地外6団地であり、その理由として、現在の駐車スペースは狭いので1戸1台の割合で県の予算で整備してほしい、2、違法駐車をなくしてもらいたい、3、車庫証明がもらえるよう県は使用承諾証明書を発行してもらいたい等の理由であります。
 次に、毎年決算特別委員会で億の単位での家賃滞納を指摘されているが、仮に実施されたら円滑にいくと思うかとの御質問でございますが、駐車場使用料は家賃とは別途に徴収することにしており、駐車場整備後は入居者の利便も図られることから、使用料徴収はスムーズに行われるものと考えております。仮に使用料の長期間滞納者が出た場合は、駐車場使用許可を取り消す等の措置も考えており、滞納がないように努めていきたいと考えております。
 次に、駐車場整備の6つの理由をわかりやすいように説明せよとの御質問にお答えいたします。
 駐車場を整備し有料化する理由は、次のとおりであります。
 1、団地内での不適切な駐車や近隣の道路に不法に駐車し、住民に多大な迷惑をかけている違法駐車を一掃すること。
 2、団地入り口、進入道路等での違法駐車は、火災及び事故等が発生した場合における緊急車両の通行に支障を来すおそれがあること。
 3、団地内緑地、歩道、児童遊園等における不適切な駐車により団地の居住環境が悪化しており、その改善を図る必要があること。
 4、行政財産の適正な管理運営を行うため受益者に応分の負担をしていただく必要があること。
 5、行政財産は、その使用許可を受けて初めて使用できるものであり、団地自治会等が勝手に使用することはできません。したがって権原を有している県の使用許可が必要であること。
 6、平成2年の車庫法の改正により車の保管場所の要件が厳しくなり、県営住宅敷地内についても、その管理者である県の使用承諾がなければ車庫証明を受けることができないこと。
 以上が駐車場整備の主な理由でございます。
 次に、入居者との間に駐車場使用についての契約等があるのかとの御質問でございますが、現在入居者と県との駐車場使用に関する契約はありません。駐車場整備後は入居者の申請に基づき駐車場使用許可書を交付することになります。
 以上でございます。
○高江洲義政君 副議長、休憩してください。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後2時40分休憩
   午後2時41分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 訪米問題について、犯人捜しをした事実があるかということでございますが、そういう事実はございません。
 ニュースリリースについてどういう形で報道し、そしてだれがここでとったかという、その辺を調べてくれということは指示して、その経緯を追ったことはあります。
○副議長(崎浜秀三君) 高江洲義政君。
   〔高江洲義政君登壇〕
○高江洲義政君 今、県営団地についてですが、団地協議会と2回ほど説明会をやったと、そして11団地と説明会を終わったと、こういう説明でございますが、新聞報道等で、また県の計画予定でも12月に条例改正案を出すと、こういうことでございますが、これは間に合わないでしょう。まだこういう作業の状態ですから。その辺はどうなっていますか。
 仮に実施されるとしたら、料金はまず平均的にどれぐらいを設定するつもりなのか、これを御説明いただきたいと思います。
 それから、いろいろ建設省の指導といいますか、ございまして、後でいろいろ6つの理由をつけてこういうふうな駐車場整備をやると、こういう計画でございますが、後からこういう理由をつけて駐車場整備をするということは行政が後手に回っていると、こういうふうに言われても仕方がないような気がいたしますが、いかがでございますか。
 それから合同庁舎についてでございますが、沖縄市から平成5年と平成6年に要請が出ていると、こういう御答弁でございます。それについてどういうふうに対応するおつもりであるか。
 またさらに部長は、地元との調整が得られれば速やかに建設する予定と、このようにお答えになっております。どのように対応するか、早目に、例えば位置選定をしておくとか、こういう作業はできないものかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
 さて、訪米時のうそ報告で県民に謝罪した6月県議会、その直後、大田知事は6月19日から同25日まで全国知事会等がありまして北海道、東京に出張されております。その知事が出張中のときに、当然知事室の電話は使用しなくてもいいわけですから、そのときに、もしや知事室の電話に盗聴器が仕掛けられてないか調べておってくれと、こういうふうな指示をして本土出張に行かれた事実はございませんか。
 自民党の方にこういう、やったという技術者から電話が入っております。その事実があるかどうかをまずお尋ねしたいと思います。正直にお答えいただきたいと存じます。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後2時45分休憩
   午後2時46分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) お答えいたします。
 選挙が近づいてきて、いろんな後援団体とかそういう人たちから、最近の状況からして盗聴問題なんかにも気を配らないといけないから、よくその点は配慮するようにということでありましたので、そういう問題を気をつけてほしいということで指示したことはあります。
○副議長(崎浜秀三君) 総務部長。
   〔総務部長 山城正栄君登壇〕
○総務部長(山城正栄君) 中部合同庁舎の建設に関する御質問にお答えいたします。
 中部合同庁舎につきましては、先ほども申し上げましたとおり県といたしましては速やかに建設する予定でございます。
 しかしながら、場所の選定そのものにつきましては、やはり中部市町村なり地元で十分議論、調整をしていただいて、そのコンセンサスが得られればいつでも建設に着手したいと、こういうことでございます。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 土木建築部長。
   〔土木建築部長 大城義勝君登壇〕
○土木建築部長(大城義勝君) 県営団地駐車場に関連する再質問にお答えいたします。
 12月定例会に間に合うのかという1点目の御質問でございますが、県といたしましては建設省通達及び各県の状況等を勘案しながら駐車場整備、入居者への合意形成、諸規程等の整備を進めているところでございまして、鋭意努力していきたいと考えております。
 それから、料金はどの程度になるのかということでございますが、駐車場の使用料の算定に当たっては維持修繕費、管理に要する費用等を考慮し、近隣の駐車場料金を勘案の上決定することになりますが、現在検討しているところでございます。
 それから、6つの理由は後からつけたのではないかという御質問でございますが、先ほど来述べておりますように平成2年度までは駐車場整備が認められていなかったと、そういうことから行われていなかったのでありまして、決してこのような後からつけた理由ではないということを御理解いただきたいと思います。
○副議長(崎浜秀三君) 高江洲義政君。
   〔高江洲義政君登壇〕
○高江洲義政君 今、恐ろしいことに、選挙も近づいているしいろいろなことがあるから気をつけるように指示したと、こういう感じの御答弁をしておりましたが、それではいつ指示しましたか、だれに指示しましたか、その盗聴器探索は現物がございましたか、その結果をここで示していただきたいと思います。
 また、だれが盗聴すると仮想してのことでありますか。
 それから、それは職員であるのか、あるいは議会の自民党とか、ごめんなさい、あるいは新生党とか、そういうことを仮想してのことなのか。
 また、選挙も近づいているしとおっしゃいますが、県知事は知事室から選挙運動をやっているんですか。これも教えていただきたいと思います。
 訪米うそ報告の直後に犯人捜しをしたり、あるいはその直後に盗聴器捜しをしたり、こういうことをやるというのは場合によっては職員を信用してないのか、あるいは県議会議員を信用してないのか、あるいはまた知事御自身がやましいことをしているのか、知事としての適格性を問いたいと思います。
 猜疑心が先に立ち、いわゆる被害妄想にたっていやせぬか。あるいはまた仮にそう思ったとしたら、我々党に対する名誉棄損ではないのか、このように考えるわけでございます。
 御答弁をお願いします。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) お答えいたします。
 これは特に指示したというほどのことではなくて、ときどき電話が鳴って受話器をとると切れたり、そういうことがあったりしますので、秘書にこれはどこか故障でもないか、そういうことも含めてよくチェックしてもらいなさいということで言ったわけで、今お話のように特定の政党とか、それから猜疑心とかということはありませんので、そこは御理解いただきたいと思います。
○高江洲義政君 副議長、休憩してください。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後2時51分休憩
   午後2時52分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) それほど深刻に考えてやったものじゃなくて、たしか秘書の大城君じゃなかったかと思いますけれども、今申し上げたように電話が鳴って受話器をとると切れたりということもありましたのでチェックしてもらいなさいということで、これを指示といえば指示になりますけれども、そういう特に強い気持ちでいわゆる指示というほどのそういう強い気持ちで言ったわけじゃございません。
 そしてその結果、管財課の方に調べてもらいましたら、何も異常はないという報告だったということを大城君から聞いております。
○高江洲義政君 副議長、休憩。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後2時53分休憩
   午後2時54分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 最初に申し上げましたように、選挙も近づいているといろいろなことが起こるから電話も気をつけなさいよというような話は、後援団体とかそういうのもありました。
 そして知事室の電話はですね、鳴ってとったら切れたりと、そうしたら何もとっても話が聞こえないと、話はないと、そういうこともありますので、それを2000番の番号がどうもおかしいということでチェックしてもらいなさいということを秘書に言いまして、秘書がチェックしてもらったら異常はないという、そういう報告でした。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後2時55分休憩
   午後2時57分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 高江洲義政君。
   〔高江洲義政君登壇〕
○高江洲義政君 その検査をした技術者によると、盗聴器がないかどうかを調べてくれと、こういうふうに頼まれているわけですね。
 今、知事の御答弁では、調べた結果異常はなかった、調べる前はプツンと切れたり、いろいろこう雑音が入ったり、こういうことを話しておりましたが、調べてその結果は異常なかったということは、いわゆる盗聴器もなかったということの御答弁かと思いますが、どこの職員を呼んでこの知事室のチェックをさせたかですね、それは何時間かかったか、これをまずお答えいただきたいと思います。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後2時59分休憩
   午後3時48分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 先ほどの御質問にお答えいたします。
 私が大城秘書にノイズがあるということで話したのは、たしか8月の上旬ごろではなかったかと記憶しております。はっきりは覚えておりません。
 大城秘書が管財課を通じてNTT沖縄通信機器営業支店の技術サービス課の職員らに、8月30日に約1時間程度点検させております。その結果、異常がない旨口頭で立ち会った大城秘書から報告がありました。
○副議長(崎浜秀三君) 高江洲義政君。
   〔高江洲義政君登壇〕
○高江洲義政君 知事の答弁、いろいろころころ変わっておりますが、まず最初の答弁、いろいろ選挙もあるしいろんな後援団体から盗聴問題を気をつけてください、知事、こう言われた。盗聴問題に気をつけてくださいと団体から言われた。どういう団体ですか、これを示して下さい。
 そして先ほど、特定の政党ではないとこういうふうに言われました。それではすべての政党がその対象となるのですか。
 さらに、知事室に出入りできる方は主に職員と私は思われるわけです。その職員を信頼せず、疑っていることになるとこのように思いますが、これで行政運営がスムーズにできるのですか。
 さらに、このいろんな団体から言われた、そのときに盗聴器捜しを大城秘書にさせたわけですが、盗聴されるのではないかと思うほどおどおどした行政をやっているのですか。
 以上についてお答えください。
○知事(大田昌秀君) 休憩願います。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後3時52分休憩
   午後3時53分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) お答えいたします。
 どのような団体から言われたかということですが、私がいろいろ話をしている過程でどうも電話がとったら氏名を明らかにしないとか、そういうことがあったり、ノイズがあったりすると。そんな話をしている中で、よく普通に話しするような形で盗聴されるから気をつけろよというような言い方で言われているわけでございます。
 それから、すべての政党を疑問視しているかということですが、そういう何といいますか、そんな考えでやっているわけじゃなくて、ノイズがずっと続いておりましたから、おかしいよこれはということで、それでチェックさせてごらんと、盗聴もあるかもしらぬからという、そういうごく普通の形で言っているわけであって、特定の団体をどうのこうのということじゃございません。
 それから、職員を信頼してないのかということですが、そういうことではなくてですね、電話の問題ですからこれはノイズもあったり、またときどき電話局から連絡もあったりしますので、そういった意味でごく軽い気持ちでノイズがあるからチェックしてくれと言っただけのことですから、そこは御理解いただきたいと思います。
○高江洲義政君 副議長、休憩してください。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後3時54分休憩
   午後3時55分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) いろんな団体というのは後援会に属する友達とかですね、そういうことでありまして、その特定の団体からどうということじゃなくて、今の後援会の中で、後援会の人たちと話している中でどうも電話がおかしいよという話をしている中で、選挙も近いから盗聴もあるかもしらぬから気をつけろよということを言われたわけですよ。
 ですから、それがノイズがあって、あるいは受話器をとっても名前も言わないし、何も言わないような場合なんかもあって、それで秘書にこれは電話はおかしいよということで、そんなに深刻な形で言ったんじゃなくて、ちょっとチェックさせてごらんよということで言っただけのことですから。
○副議長(崎浜秀三君) 高江洲義政君。
   〔高江洲義政君登壇〕
○高江洲義政君 時間もありませんので……。
 知事は直接御自身で電話を受けるのですか。そしてあなたを支持する団体も盗聴の心配をするぐらいの被害妄想団体であるのか。団体からこういう注意を受けたということですから、被害妄想団体であるとしか理解できません。
 知事訪米について議会でうそ報告を行って、その直後に、そういうことを追及されるとその直後にアメリカまで電話を入れてその防止策といいますか、あら探しをさせないためにアメリカまで電話を入れる、これは異常な状態であります。
 あげくの果ては、身内の中でだれがリークしたかと犯人捜しをやる。それが高じて盗聴器設置の問題を疑って猜疑心から被害妄想になってNTTの職員を呼んで1時間もかけて盗聴器捜しをやると、全く理解できない知事の行為であります、適格性に欠いている。
 この雑音、ノイズということで表現されておりましたが、こういうことはこちらの方から電話でNTTに電話を入れて、向こうでチェックをするだけで調べられるはずなんですよ。全くの幼稚な答弁でしかないと、こういうふうに理解をしておきます。
 以上です。
○照屋寛徳君 副議長。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後3時58分休憩
   午後4時  再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 上原賢一君。
   〔上原賢一君登壇〕
○上原賢一君 一般質問を行います。
 これまで過去大田県政誕生以来、4回にわたって知事の事大主義ということに対する認識についていろいろ議論をいたしてまいりました。4年の任期中の最後の本会議、また最後の大田知事に対する一般質問になるものだと思っております。どうぞ、またこの事大主義について知事の率直な御答弁をいただきたいと思います。
 最近出されました「大田沖縄県知事の背信行為」という本の中で、作者の「事大主義にみる顔」という部分があります。(資料を掲示)読み上げます。
  大田知事の考え方や人格、行動律を見る場合、彼の精神の内部に深く巣くっている「事大主義」の哲学を分析する必要がある。事大主義の分析、といってもむつかしく考え込むことはない。ウソの訪米報告で触れた大田知事の行動そのものと思えばいい。単純にいうと、沖縄の人は、権力に弱い、それだけのことだ。逆に見れば、権力のある人は、沖縄の人をどうにでも扱える。ウソ報告では、そうはいかなかったが――沖縄の人は、主体性や自主性がない。権力に追従して、すぐに権力の言いなりになってしまう。そんな県民性だ、と大田知事はおっしゃる。県議会でも主張し、講演会、対談、本人の著書でもそういう。果たしてそうか。本来、県民に意欲と自信を与え、誇りと勇気を引っ張り出すべき知事が、県民のマイナス面だけ強調する。強いて歴史の歯車を逆回転させて、蔑視的に一面だけを誇張する。その方法論は、時代的背景や社会環境をなんら考えることなく、論理を飛躍させて、現代に一般化してくる。軍用地料を「不労所得」とした発想、思考を思い出す。やはり、時代や歴史背景をぬきにしたところで、「不労所得論」が生まれた。ほんとに困った知事さんだ。個人や学者レベルなら
まだしも、前向きに、積極的に県民を叱喧激励して平和な沖縄づくりに努力しなければならない知事が、「沖縄の県民性は事大主義」といってはばからない。
 こういうふうに述べてありますが、こういう最近出ました著書を受けて改めてお聞きします。
 過去4回の大田知事に対する代表、一般質問の中でこの事大主義について大田知事はこう答弁しております。
 平成2年の12月定例会の一般質問で、沖縄県民が事大主義的側面を持つかという御質問にお答えするならば、残念ながら一部にそのような傾向が見受けられると事大主義を肯定しておられます。
 それから、翌年平成3年2月定例会の一般質問では、「薩摩侵入以前の琉球民族というのは非常に自主的、主体的、そして進取的な特性を持っていたということを認識しております。しかしながら近代から現代にかけては、すべての県民がとは申しませんけれども、一部の県民の間には自己の政治的な信条を持たずに、常に権力者の言うなりに従ってきたというような人々もいると、今日もいるということは間違いありません。」と、その前年の御答弁からすると少し変化があります。
 それから、平成5年9月定例会の私の代表質問に対しましては、「そしてまた時期にかかわらず、時代にもかかわらず、あるいは国のいかんにかかわらず、人間である以上そういうことはどこでも起こり得ることです」、大分お答えが変わってきているなあということです。
 要するに、沖縄県民は事大主義ということを伊波普猷の説を持ってくる中で大田知事の持論として述べておられるわけです。沖縄人と特定したわけでございますが、この平成5年の定例会の質問に対してはどこにでも起こり得ると、どういう国でも起こり得るということで沖縄人を特定するところから少しお答えが変質していっている。
 それから、平成6年6月定例会の私の代表質問に対しまして、現代における事大主義について、「戦争中は大政翼賛会の支部長とかをやっていて、鬼畜米英と言って、個人主義、民主主義はもう日本の敵だということを言っていた人たちが、戦争が終わった途端に今度は米軍の肩を持って、そして民主主義こそが大事だということを言っていた人たちがみんなの記憶に新しいところでございまして、これが現代の事大主義の典型的な例だと、」、こういう御答弁をいただいております。
 非常に変質してくる中から、また少し特定された形で沖縄における現代の事大主義者という指摘があったわけです。
 そこでお聞きしますが、今時点でこの沖縄の人間は事大主義者であるという認識は簡潔に再度御答弁を願います。
 それから、平成6年の定例会の代表質問に対して先ほど述べましたとおり、戦前から戦後にかけて特に大政翼賛会の支部長を務めたと人物が特定されております。それが戦後は米軍に協力してきたということをお答えになっておりますが、そこでお聞きします。
 2点目に、この特定された人物ないしは人物たちといいますか、どういう人たちがいたのか、お答えを願います。
 次に、基地問題についてお聞きします。
 平成6年第1回定例会における所信表明の中で知事は、米軍基地の整理縮小や沖縄の特性を生かした産業の振興の面では期待どおりの進展はなく、また交通基盤の整備や水資源の開発など多くの課題が残されていると、こういうふうに述べております。特に、率直に基地問題について4年の任期切れを目前にした今日、大田知事は整理縮小には進展がなかったとお答えになっております。
 選挙の大きな公約で基地問題の解決を掲げて立候補され当選された大田知事として、現在、この基地問題の解決に進展がなかったというこの認識を受けて率直にどのような所感をお持ちか、お答えを願います。
 次、旧立法院棟問題についてお聞きします。
 数点にわたって通告をいたしておりますので、お願いをいたします。
 まず最初に、「訴訟をするなら、「知事」を被告にしないで欲しい。」というこの要望書を出した意図。
 2番目に、「わが国の訴訟制度は、多大なお金と時間がかかる。」という文言は、健全に機能している我が国の司法制度に対し不当な疑念を述べたものと理解いたしますが、法律に基づいて職務の遂行をすべき公務員としてこの言葉は極めて不穏当であると思いますが、知事、どうですか。
 次、耐久度調査の委託契約の発注者は県知事であり、また旧立法院棟問題に関する決定権者は県知事であります。当然訴訟の被告としては県知事とするべきだと考えますが、これは相手があってのことではありますが、知事としてこういう形の訴訟の形態になったことに対してどういう所見をお持ちか、お答えを願います。
 次、県を相手の訴訟の相手方に対し、被告を差しかえるような依頼をすることは通常考えられません。訴える側の訴訟による利益、効果から考えても、旧立法院棟問題の決定権者である県知事を被告とすることが通常の訴訟行為の手順であります。
 今回の訴訟の提起ではそうならなかった。これは明らかに「要望」なる県から出された公文書による、県からの要望による働きかけが功を奏したということにしかならないわけでございます。
 一公務員、個人山城正栄を被告とすることにつながった今回の事例、この要望という文書は、すべての行政行為を公平公正に行わなければならない県の行為としてこれは正当な行為かどうか、お答えを願います。
 次、要望なる文書は、本県の公文書の取り扱い上、いかなる手続を経て相手方に渡されたか、お答えを願います。
 次、もし裁判で山城正栄被告が敗訴した場合刑罰の対象となりますが、このことに対する総務部長の所見をお聞かせください。
 また、今回のような一公務員が訴訟の被告にされたことに対する総務部長の見解、要するに職員の人事及び行政一般に関する事項は総務部長の所管する、分掌する職務という規定があります。そのこととの関連上、一公務員がこういう訴訟の相手方とされたことに対する総務部長個人の見解と、総務部長の職にある者としての見解をお答え願います。
 次、沖縄・福建友好会館について御質問をいたします。
 会館建設の目的と各階それぞれの利用計画についてお願いします。
 2番目に、県側が利用する4階から7階以外は福建省側が使用するようでありますが、県の資金によって建設される建物に福建省側が入ってくる理由についてお答え願います。
 建設予算がなぜ補正で組まれたか。この事業の趣旨からするならば、当然当初予算で組まれる筋合いのものだと理解をいたします。しかしながら、こういう1億5000万円に余る予算を何ゆえ補正で組まれたのか、事業の趣旨からして全く理解に苦しむところであります。これについてお答えを願います。
 建設後の会館はどこの財産になるのか、そしてその管理者はどこか、お答え願います。
 会館建設に際し、福建省側の負担はどうなっているのか、お答えを願います。
 新聞報道によると、同会館を建設するためには、現在時点でももう6億円ぐらいかかるんではないかという記事がありますが、これについてどうですか。
 4月時点の協議で福建省側は、建設工事契約のため1000万円程度を6月ごろまでに準備してもらいたいとの県に対する要望があります。県と経済界は2000万円を6月末までに送金することで合意したという新聞報道がありますが、それについて事実関係をお答えください。
 福建省政府外事弁公室では既に設計に入っているということでありますが、その事実についてお答えください。
 目覚ましい経済発展を遂げる福建省との新たな関係づくり、特に経済交流に重点を置いているとの交流の目的が示されておりますが、その経済交流に重点を置くということについてお答えを願います。
 知事は、環東シナ海経済圏の構想を持っているとのことでありますが、その内容についてお答えください。
 吉元副知事が福建省側と会館建設の約束をしたのはいつですか。
 以上お願いします。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 上原賢一議員の御質問にお答えいたします。
 まず、事大主義についてでございますが、もうこれまでも何度も繰り返して申し上げておりますように、私は、いたずらに県民の欠陥を指摘していくということではなくて、今、第3次振計にもうたわれておりますように我々が目指しているのは自立的発展ということでございます。したがいまして今、私が非常に力を入れたいと思っているのは、その自立する意識を強く持つということでございまして、その意味で我々が伝統的に、もし事大主義というものを一部の者であれ持っているとすれば、それを自戒しながらですね、そういった欠陥を克服して何とか自立的な発展を期していきたいという、そういった立場で申し上げているわけでございます。
 それから、6月の定例議会の質問に対し、戦争中は大政翼賛会で鬼畜米英、反民主主義を唱えていたが戦後は変わってきたと、そういうのが事大主義の典型だが、一体どういう人たちだったかという趣旨の御質問にお答えいたしますと、戦争中から戦後の沖縄の政治や社会問題について書かれた本をお読みになるとおのずと判然とすると思いますけれども、この場で個人名を挙げることはプライバシーの問題もありますので差し控えさせていただきたいと思います。
 それから、旧立法院の議会棟問題との関係で、「訴訟をするなら、「知事」を被告にしないで欲しい。」とした要望書の意図は何かという趣旨の御質問にお答えいたします。
 管財課長が、知事を被告にしてほしくないといった理由は、当該委託料の執行について専決権が部局長に委譲されており、そのような場合知事を訴えても、知事に責任はないとの最高裁判例が存することから、知事を当事者としても実質的な利益はないと判断したからであると聞いております。
 それから、「わが国の訴訟制度は、多大なお金と時間がかかる。」という文言は、公務員として極めて不穏当であると思うがどうかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 管財課長の意図の是非のいかんはどうであれ、公務員としては不適切だったと考えます。
 それから、旧立法院棟問題に関する住民訴訟の被告としては県知事でするべきだと考えるがどうかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 旧議会庁舎の取り扱いについての政策最終決定者は知事でありますが、被告をだれにするべきかどうかは、最終的には相手方が決定することだと考えます。
 次に、知事は環東シナ海経済圏の構想を持っているとのことだが、その内容を聞きたいという御質問にお答えいたします。
 中国沿岸の上海、広東省、福建省、浙江省、香港及び台湾を含む環東シナ海経済圏の経済規模はASEAN諸国に匹敵し、その潜在力は21世紀のアジア太平洋地域を牽引するまでに発展していくことが予想されています。
 本県は、御承知のように古くから中国、東南アジア諸国等との経済的、文化的交流の歴史を有しております。この歴史的に蓄積された交流経験を生かして環東シナ海経済圏との産業経済等各面における交流を密にすることは、本県の経済的自立への有力な手がかりになるものと考えています。
 環東シナ海経済圏の構想とは、沖縄がこれらの地域に近いという地理的条件を生かし、アジア太平洋諸国、とりわけ華南経済圏を含む環東シナ海経済圏の国及び地域との経済交流を積極的に推進し、経済物流の拠点、すなわち国際貿易中継基地の形成を図っていこうという考えであります。
 将来に向けて、これら環東シナ海経済圏に沖縄がどのようにかかわっていけるのか、経済関係団体とも連携を図りながら検討していきたいと考えております。
 なお、3次振計においても、南における国際交流拠点の形成を図る観点から、近隣諸国との航空、海上航路網の整備、国際的な貿易物流中継機能の整備等各面にわたる物的、人的交流を推進していくための基盤整備を図っていくこととなっております。
 次に、平成6年2月定例議会における知事提案説明要旨の中で、米軍基地の整理縮小は期待どおりには進展していないと表明しているが、知事はこのことについてどう考えるかという御質問にお答えいたします。
 私は知事に就任以来、本県の自立的発展を図るためには米軍基地問題の解決が最重要課題であるとの観点から、機会あるごとにその整理縮小を日米両政府に訴えてまいりました。キャンプ・ハンセン内の都市型戦闘訓練施設の撤去や3砲座の廃止等が実現できたことは、これまでの要請の成果の一つだと思います。
 本県の基地問題に対する日米両政府の理解は深まってきた観はありますが、3事案の解決など県民の目に見える形での整理縮小は進んでおりません。したがって今後とも引き続き国際情勢の変化や、これまでの日米両政府等への要請活動の成果を踏まえて米軍基地の整理縮小に向け一層の努力を傾けてまいりたいと考えております。
 また、米軍基地の返還及び返還跡地の有効利用を促進するため軍転特措法の成立に向けて適切に対応していきたいと考えております。
 お許しを得まして、その他の御質問につきましては関係部長等から答弁させますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(崎浜秀三君) 吉元副知事。
   〔副知事 吉元政矩君登壇〕
○副知事(吉元政矩君) お答えします。
 沖縄・福建友好協会に関連しまして、私が福建省側と会館建設の約束をしたのは、ことしの3月かということについてです。
 既に御承知だと思いますが、友好会館建設については、平成4年の8月に福建省と共同で実施しました中国大陸3000キロ踏査行の際に、沖縄県が福建省へ友好省県提携を申し出たときに福建省側から提案がありました。
 その後、平成5年の9月には、福建・沖縄サミット開催の事前準備のために県と経済界有志――この場合の県は私が政策調整監でありましたので私が担当しましたが――が福建省を訪問した際に福建省側から再度友好会館建設について提案がありました。
 さらに、平成5年11月に県内経済団体が主催し実施しました中国華南経済圏産業視察団が福建省を訪問した際にも同様な提案を受けております。
 県と工業連合会を中心とする経済界は、その対応について再三協議を重ねてきました。その結果、平成6年3月に沖縄を訪問した福建省代表団に知事表敬の際、知事から友好会館建設に協力する旨を伝えております。
 同時に細部の詰めを行いましたし、また同日、工業連合会、商工会議所連合会、経営者協会の代表も福建省代表団と意見交換を行っています。
 同じ3月には沖縄・中国経済交流協会が設立され、県と経済界が協力して友好会館建設事業を進めることで合意が得られております。
 以上のことを踏まえて、私は4月上旬に訪中しました、そのときは副知事という肩書でしたが。ことしです。そして細部の詰めを調整しまして、合意しまして、その結果を会議議事録として署名をしました。その際、その中には早期建設に努力するということで締めくくってあります。
 6月には、県及び経済界で構成する沖縄・福建友好会館建設推進委員会が設立されております。友好会館建設の沖縄側の対応窓口として活動開始をしております。
 7月には、この推進委員会と福建省外事弁公室との間で福建・沖縄友好会館建設に関する協定書が締結されています。
 その後、そういう事情を踏まえた上で、この推進委員会からは県に対して会館建設のための資金援助の要請文が出ております。
 そういう経過がありましたので、当初予算には間に合わずですね、細部の詰め、経済界の協力を得ながら9月補正という状況に至ったということです。
 以上お答え申し上げます。
○副議長(崎浜秀三君) 総務部長。
   〔総務部長 山城正栄君登壇〕
○総務部長(山城正栄君) 上原賢一議員の旧議会棟に関連する御質問にお答えいたします。
 まず1点目は、すべての行政行為を公平公正に行わなければならない県の行為として今回の事例は正しい行為かという趣旨の御質問でございます。
 今回のことが、相手方の被告選択の自由を妨げ、また訴訟制度への介入として受けとられたのであれば遣憾であると考えております。
 2点目ですが、「要望」という形での文書は、本県の公文書の取り扱い上いかなる手続を経て相手側に渡されたかという趣旨の御質問でございます。
 管財課長に対し、立法院を再生させる会からアドバイスを求められたためメモとして手渡されたものでございます。決裁手続を受けた文書ではございません。
 しかしながら、職務との関連で公式の場で渡されておりますので広義の文書と理解をいたしております。
 次に、もし裁判で被告山城が敗訴した場合刑罰の対象となるが、このことに対する所感は、また今回のような一公務員が訴訟の被告にされたことに対する総務部長、または個人的な見解はどうかという趣旨の御質問でございますが、この住民訴訟が現在裁判所に係属をいたしておりますんで、当該裁判についてコメントする立場にはございません。
 また、今回の訴訟は地方自治法で認められた住民訴訟制度に基づく訴訟でございますので、当然公務に関連してあり得る事例であると理解をいたしております。
 もちろん、この住民訴訟は公職にある総務部長じゃなくて、県にかわって個人を相手にした訴訟でございますので、個人的な立場からも同様に理解をいたしております。
 以上です。
○副議長(崎浜秀三君) 知事公室長。
   〔知事公室長 又吉辰雄君登壇〕
○知事公室長(又吉辰雄君) 上原議員の沖縄・福建友好会館についてお答えをいたします。9点ございますので順次お答えをいたします。
 まず、第1点目でございますが、会館の建設目的と各階それぞれの利用計画はどうなっているのかとの御質問にお答えをいたします。
 福建・沖縄友好会館は、本県と福建省との長い交流の歴史を踏まえ、今後経済交流を中心とする各方面での交流拡大を図り、友好のきずなを深めるための拠点施設として建設されるものであります。
 各階の利用計画は、1階から3階及び8階から12階までは福建省外事弁公室が使用することになります。
 4階から7階までは、沖縄側が無償で永久に使用する予定で次のような利用計画を考えております。4階でございますが、まず沖縄県県産品展示室、沖縄観光サービスセンターの設置でございます。5階が福州駐在沖縄県事務所の設置でございます。6階が応接間、会議室、研修室等の設置でございます。7階でございますが、沖縄・福建友好交流歴史展覧館の設置でございます。
 なお、1階部分に50平米の沖縄物産展示即売コーナーを設置することになってございます。
 第2点目でございますが、県側が使用する4階から7階以外は福建省側が使用するようであるが、県の資金によって建設される建物に福建省側が入ってくる理由は何かという御質問にお答えをいたします。
 友好会館については、沖縄県が福建省への友好省県提携を申し出た際に福建省側から提案があったものでございます。
 その内容は、福建省が用地を提供し、地下2階、地上12階の建物を福建省側と沖縄側が費用を負担し建設するものでございます。総建築費は3億円を予定いたしております。そのうち2億円は沖縄側が負担し、残りは福建省側が負担することになっております。
 3点目でございますが、建設予算がなぜ補正で組まれたのかとの御質問にお答えいたします。
 先ほど副知事からも答弁がございましたが、まずその主な第1点目は、県内経済団体等による福建省を中心としたいわゆる華南経済圏との交易拡大に向けた取り組みが最近とみに活発化しつつあることが挙げられます。
 平成6年3月29日に沖縄・中国経済交流協会が県内主要経済団体を網羅して設立をされております。
 4月には、福建省アモイ―沖縄那覇間の物流船舶航路の開設も行われております。
 さらに同協会では、福建省を足がかりに中国との交流拡大を図ることとしており、福建省福州市に現地事務所を開設しております。これは9月でございます。
 県としましては、このような経済界の動きに呼応し、支援するために福建省側から提案のある今こそ機を逸することなく対応する必要があるとの考え方でございます。
 第2点目は、ことし6月14日に結成された沖縄・福建友好会館推進委員会が、県に9月補正での予算措置を求めてきたことが挙げられます。すなわち同委員会が福建省側から、インフレによる工事費等の高騰から早期に着手したいとの申し入れを受けまして、7月21日に福建省外事弁公室との間で協定書を結び、早期に事業を着手することにした経緯を県は理解をし対応することにしたものでございます。
 第4点目でございますが、建設後の会館はどこの財産になるのか、そしてその管理者はどこかとのお尋ねでございますのでお答えをいたします。
 建設後の友好会館は、福建省外事弁公室の財産になり、同外事弁公室が管理者となります。
 5点目でございますが、会館建設に際し、福建省側負担は幾らかとのお尋ねにお答えをいたします。
 建設用地の取得等用地関係経費は、すべて福建省側が負担をしております。
 建築費については、友好会館の総建築費3億円のうち、沖縄側負担2億円を差し引いた残りについては福建省側が負担することになります。
 次6点目でございますが、新聞報道によると、同会館を建設するためには現時点でも6億円がかかるとの話があるがどうかとの御質問にお答えをいたします。
 福建省政府外事弁公室によると3億円を見積もっているとのことでございまして、これは沖縄・福建友好会館建設推進委員会の事務局が確認をいたしております。
 7点目でございますが、県と経済界は、4月の時点で福建省側からの要望に対し6月末までに2000万円を送金すると合意したとあるが、その状況を説明願いたいとの御質問にお答えをいたします。
 4月に福建省側からそのような要望がありましたが、合意はしておりません。
 6月に福建省代表団が来県したときに、福建省における建設費の高騰から早期に着手したいので送金してほしい旨の再度の要望がございました。
これを受けまして、7月には沖縄・福建友好会館建設推進委員会が協議、決定の上借り入れを行いまして2000万円を送金いたしております。
 8点目でございますが、福建省政府外事弁公室では既に設計に入っているとあるが、その事実はどうかとの御質問にお答えをいたします。
 福建省政府外事弁公室によると、設計図書は完成し9月29日には関係機関の許可を得ております。
 最後に9点目でございますが、目覚ましい経済発展を遂げる福建省との新たな関係づくり、特に経済交流に重点を置いているとの交流の目的が示されているが、そのとおりかとの御質問にお答えいたします。
 沖縄県が福建省を足がかりに、いわゆる華南経済圏との交流を密にすることはみずからの経済を活発化することとなり、経済自立への有効な手がかりになるものと考えます。
 県内経済界においては、中国福建省との経済交流を促進するため沖縄・中国経済交流協会の設立を初め、去る9月には福州市に事務所を設置する等福建省を中心とした華南経済圏との交易拡大に向けた経済界の機運も高まりつつあります。
 さらに友好会館完成後は、同会館内に事務所移転の予定であり、経済交流の中心になるものであります。したがって、福建・沖縄友好会館は、今後本県と福建省との文化学術交流はもとより、経済交流を推進するための拠点としての役割を担うものでございます。
 以上でございます。
○上原賢一君 副議長、答弁漏れがございますので休憩してください。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後4時40分休憩
   午後4時41分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) お答えいたします。
 選挙のときには、もちろん基地の整理縮小に向けて努力しますと、あるいは最大限の努力をしますという形でするわけですが、国際情勢の問題とか現実的にはなかなかこちらが期待したほどは解決できなかったという意味で申し上げているわけでございます。
 例えば104号線越えにつきましてもですね、これはもう環境問題から言っても、あるいは不発弾の問題から言っても大変な問題。そして県道を封鎖しての演習というのは普通の社会ではあり得ないことだということで繰り返し米軍にも申しておりまして、その結果としては砲座を一部廃止するとか、あるいはつい最近のように兵員を削減するとか、そういうことで前進を見てはおりますけれども、しかし期待どおりの前進は見ていない。つまり、私たちとしては104号線越えの実弾射撃演習なんかはぜひ廃止してほしいと、そういう期待を持ってうんと努力してきたわけですけれども、前進は見られたけれども、期待どおりの前進はないということでございますので、そこを御理解いただきたいと思います。
○副議長(崎浜秀三君) 知事公室長。
   〔知事公室長 又吉辰雄君登壇〕
○知事公室長(又吉辰雄君) 2000万円の送金でございますけれども、沖縄・福建友好会館建設推進委員会で決定をいたしまして、そこが借り入れをいたしまして推進委員会が送金をいたしております。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 上原賢一君。
   〔上原賢一君登壇〕
○上原賢一君 事大主義発言については何回かにわたって質問をいたしてまいりましたが、最後に知事の御答弁をいただいたところは、大政翼賛会の支部長をした人が戦後も米軍にくっついて沖縄の政治に関与してきたという、特定の名前を挙げるのは差し控えるということはそれは結構ですが、名前は特定できるわけでございまして、結局知事の言いたいことは、ある意味では沖縄の戦後の政治をリードしてきた特定の人を指して、そしてまた言ってみれば我々自由民主党も含めて戦後の自由主義、民主主義の政治をリードしてきた我々に対する一つの事大主義者だという認識を結局はお持ちなのかなということにしかならないと思います。非常に残念でありまして、これ以上は申し上げません。
 旧立法院棟問題で知事にお聞きします。
 「要望」なる文書につき知事は知らなかったと答弁しておりますが、旧立法院棟問題は今県政の重要な問題になっております。多くの県民の関心を呼んでいる問題でございます。
 このような重大な問題にかかわる訴訟の提起につきまして知事が知らなかったということでは県政の長として重大な過失であると思っておりますが、これについて知事のお答えを願います。
 福建友好会館についてでございますが、推進委員会で2000万円を借り入れて送金をしたと。ということになりますと、今回の1億5000万余の補正予算が通過いたしませんとこの建設は白紙になるわけでございますが、一体いかなる条件といいますか、いかなることを担保としてこの2000万円が送金されたのか・非常に不思議でなりません。
 では、予算が通らず建設がされない場合、この2000万円の返還はどういう形で返還されるのか、その辺のことも御答弁を願います。
 今、福建との交流ということでございますが、実は県が主催した福建サミット記念講演、邸永漢さんですか、この人が言っております。大切なのは、直通の飛行機を入れることが今国際交流、経済交流にとって大事であると言っておりますが、残念ながら会館建設を予定している福州には国際飛行場がございません。アモイまでは数百キロある。そういう中で直通の結べる飛行場を持たない福建との交流ということにつきましては疑問を呈するわけですが、この飛行機が乗り入れできないということについてどのような所見をお持ちか、お答えを願います。
 那覇市と福建省とは姉妹都市関係を結んで13年になります。親泊市長がこういうことを言っております。今後の交流の課題は経済交流ということも言っておりますが、しかし沖縄から何を輸出していくかということになると正直言って思い当たらないと、こういうことを言っております。
 それから今、沖縄―中国航路で一番困っているのは片荷の問題である。中国から沖縄へ出すのは石材とかいろいろ二、三ありますが、沖縄から中国へ出す荷が当面片荷ということで見当たらないと、そういったことも言われておりますが、その辺のことについてやはり先ほど公室長の答弁をいただいたように経済交流を重視していくという御答弁でありますが、こういう現実の問題についてどのように考えておるのか。
 西銘恒三郎議員が調査をいたしまして、長崎県と福州との間の姉妹提携をしてから12年の歴史を積み重ねてまいりました。ところが、12年の歴史を積み重ねてまいりましたが、いまだに会館建設という話はまだ出てないということであります。
 沖縄と福建との交流はまだ日が浅い段階で、何ゆえ急激に福州に会館を建設しなければならないのか、非常に疑問であります。もう少し交流の歴史を積み重ねてから建設に着手してもいいんじゃないか。いろいろ今条件の悪い中で果たして目指すところの経済交流が可能かどうかということも含めて御答弁を願います。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 上原議員の再質問にお答えいたします。
 旧立法院議会棟との関連で、要望文書について知事は知らないと言っているが問題ではないかという趣旨の御質問でございます。
 市民団体からいろいろ要望とか抗議とかありましたので、私は、管財課長にその種の要望にはぜひ誠意を持って聞いてくれと、そしてよく事情を話し合ってくれということは言っておりました。
 これは先ほども申し上げましたように、市民団体との会見に際してのメモをもとにしてつくった文書だということでございまして、管財課長独自の判断で出したものであると理解しております。
 しかし、先ほど来申し上げておりますように最終的な責任は私にあるものと考えております。
○副議長(崎浜秀三君) 吉元副知事。
   〔副知事 吉元政矩君登壇〕
○副知事(吉元政矩君) かかわってきた者として、この間、福建省側の地域開発というんですか、省開発の方向性も理解しているつもりですので、その範囲でお答え申し上げます。
 まず1つは、航空路の話がありました、質問がありました。直通の飛行場がないじゃないのかと、まだそういう受け皿が、空港がないじゃないかということですが、実は現在建設中の馬尾港の海向かい、そこに3000メートルの空港を建設中なのです。そういうことで2年後という表現をしていましたので、そこで完成すると聞いております。
 それから、経済交流の現実をもっと踏まえるべきでないかと、船の場合片荷であるということなどを含めまして。確かに片荷で現在4回目ですか、船を走らせていますが、経済界の方も具体的に片荷にならないような形での中身の詰めを鋭意努力しているところなんです。
 来週、100名余りの経済界代表がその種の問題の話し合いも含めまして行くわけですけれども、経済界側の申し入れに基づいてアモイ港と建設中の馬尾港も使えるんですけれども、まだ完成はしていませんが、そこに専用バースの申し入れをしているんです。
 それから、陸地には沖縄側の専用コンテナヤードの申し入れもしてあります。この2点については前向きに検討するという回答が寄せられております。
 そのようなことを含めまして考えますと、那覇市長が言われたという発言との関連ですが、確かに現段階で見ると片肺じゃないのかと、片荷じゃないのかという指摘はそのとおりだと思います、現実が。
 しかしながら、経済界のあの意欲というんですか、あのエネルギーというんですか、その部分に十分こたえ得る中国側のマーケット、消費支出のマーケット、それから原材料を確保するという意味での中国側の積極的な支援、あわせて合弁企業など沖縄側の経済企業が入っていったときに、会館建設に協力した企業等についてはより具体的な便宜供与を図るという具体的な約束などを含めまして経済界の盛り上がりをぜひ県としても支援していきたいものだと、このように思っています。
 いわゆる、先ほど知事からもありましたように華南というんですか、東シナ海というんですか、そういう意味での枠組みの中で沖縄が新しく経済界が中心になって踏み込んでいこうと、格好いい言葉を言わせれば船出をしていこうという場合に、行政がどういう形でいち早くその支援をしていくかという点はやはり必要なことだと思っていますので、経済界の意向を受けてぜひ補正に計上せざるを得なかったし、また県自身もその方向を積極的に模索すべきだと思いまして提案しているところですので、よろしくお願いしたいと思います。
○副議長(崎浜秀三君) 知事公室長。
   〔知事公室長 又吉辰雄君登壇〕
○知事公室長(又吉辰雄君) 再質問にお答えをいたします。
 2000万円についてのお話でございますけれども、この福建友好会館につきましては平成4年から県と経済界が一体となって進めてきた事業でございまして、そして現在、沖縄・中国経済交流協会がもう既に福建省にそういった事務所も開設をいたしております。
 そういった話し合いをやりまして、最終的にことしの7月21日に協定書を結びまして――これは推進委員会と福建省でございますが――これに基づきまして2000万円も送付をいたしているところでございまして、私ども県といたしましては、ひとつ今までの経過も踏まえまして、また県議会の先生方の御理解も得ましてぜひこれを推進をしてまいりたいと。今のところ、そういったこれについてできない場合返還云々については考えてございませんので、ひとつぜひ御理解をいただきたいと、こう思います。
 以上です。
○上原賢一君 副議長、休憩。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後4時54分休憩
   午後4時56分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 吉元副知事。
   〔副知事 吉元政矩君登壇〕
○副知事(吉元政矩君) お答えいたします。
 2000万円については、沖縄・福建友好会館建設推進委員会の幹事会及び委員会総会ですね、そこの決定に基づいて金融機関から借り入れすることが決定されました。
 その決定を受けまして、副会長であります方の企業が、みずからの企業の金融機関における定期預金を担保にして借り入れることをその企業の役員会で決定していただき、心よくその旨で手続をとることができました。借入人は友好会館建設推進委員会の会長、つまり副知事吉元政矩であります。
 ひとつよろしくお願いいたします。
○副議長(崎浜秀三君) 翁長雄志君。
   〔翁長雄志君登壇〕
○翁長雄志君 通告に従いまして一般質問を行います。
 私は、県議会代表といたしまして、8月11日から8月30日まで南米訪問をいたしてまいりました。あの南米に沖縄県民が、ウチナーンチュが23万人も頑張っているという実態を見まして、そしてまた市場の中や会館の近くのゲートボール場でウチナー方言でウチナーンチュが交流をしている姿を見まして、大変感動をいたしてまいりました。
 特にボリビアにおきましては、政策移民ということでボリビアに行きました方々は大変な苦労をして今日の繁栄を築いてまいりました。
 最初は、ウルマ病ということで地元の風土病、それが蔓延をいたしまして、この病気にかかりますと3日後には死んでしまう。そういった実態の中で彼らはまた場所を移り、そしてそこにいろいろな作物を植えるんですが、一たん成功したかに見えますとまた洪水が起きてまいりまして、一夜にしてそれがすべて無に帰すというような中からボリビアの方々が今のすばらしい繁栄を築いてきたのを見てまいりました。一面にわたる大豆畑、そしてまたヒマワリ、これは種油ですね、ヒマワリの地平線のかなたまで広がる畑を見てまいりまして、本当にウチナーンチュの団結心、あるいはまたユイマール精神というものを大変感じて、私は感慨を深くいたしております。
 平均して1人当たり、那覇市の新都心地区の1.5倍ぐらいの面積を持ちまして今営々と頑張っているところであります。
 今回の知事の南米訪問も、南米の人は大変気にかけておりまして、在アルゼンチン沖縄県人連合会の会報にも詳しく載せてあります。向こうの方々は沖縄の出来事というのは大変心待ちにして母県だ母県だということで、我がふるさとだということで大変気にかけております。その中に今回の経緯が少しありますので、紹介をさせていただきたいと思います。
 知事は、「県議会などの「南米に行くべきだ」という再三の要請にも回答を先送り。南米訪問は絶望視されていた。今回いわば突然の南米訪問が決定した背景には、知事訪問を求める南米からの再三の要請、また決定直前には県議会与党(社会、社大、公明、共産の各党)からの「ボリビア移住地は琉球政府の計画移民によって入植が始まったという経緯があり、知事の出席には大きな重みがある」という指摘があり、それが急転直下の知事の決断に大きな影響をもたらしたようだ。」、このように述べております。
 それからまた、上間毅議員が一緒に行きましたけれども、どういう感想をもっているかということに、知事はボリビアは政策移民なので気にかけていた、頑張っていたのでうれしい、県人会長ともこれから連携を強めていきたい、このように答弁もなさっております。
 そこでお聞きをいたします。
 南米訪問の成果について、まず第1点。
 それから、特に政策移民としてのボリビアについての県人との交流について、知事はどのような感想をお持ちになったか、あるいはどのような交流をされてきたか、これについてお聞きをいたします。
 それからもう1点は、ボリビアでの滞在中、式典への参加を初め公式日程に知事夫人が御一緒をしておりました。知事夫人はどういう資格で今回の南米訪問をなされたのか、それについてもお答えを願いたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 翁長雄志議員の御質問にお答えいたします。
 南米訪問の成果についてどう考えるかという趣旨の御質問でございます。
 知事に就任以来初めての南米訪問でしたが、県人が遠い異郷の地でウチナーンチュとしての気持ちを失うことなく、それぞれの移住地で比較的に安定した生活をされていることに対し、深い感銘を受けました。
 また、県民の代表としてこれら移住者の方々を激励し、意見交換することができて大変喜んでおります。
 特にボリビアについては、琉球政府の計画移民ということもあり大変気にとめておりましたが、広大な面積の耕地を所有するなど落ちついた生活を拝見して心強く思いました。今後とも南米諸国の県人社会の発展のために支援するとともに、今回の訪問の経験を今後の国際交流施策の推進に反映させていきたいと考えております。
 同じ関係の質問で、ボリビア移住地を訪問した際に、在ボリビア県人との交流にどのような感想を持っているかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 先ほども申し上げましたけれども、ボリビア移住地は琉球政府の計画移民として入植以来なれない原生林の開拓やウルマ病、大洪水、干ばつとの闘いなど言葉に言い尽くせないほどの苦労を経験しながら今日の安定した社会を築き上げてまいりました。現在では広大な農地を所有するなど県人の方々の落ちついた生活を拝見して深い感銘を受けると同時に、心強く思いました。
 各移住地では日ボ文化会館の建設を初め体育館、公民館等県人会活動の拠点となる施設が移住40周年を契機に整備され、移住地環境が一段と充実されたことと相まって、今後一層の発展が期待されるものと確信いたしております。
 私といたしましては、他の南米諸国とともにボリビア国の県人社会の発展のために今後とも可能な限り支援していく考えであります。
 なお、知事夫人はどのような資格で訪問したかという趣旨の御質問でございますが、これは私的な訪問でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 翁長雄志君。
   〔翁長雄志君登壇〕
○翁長雄志君 知事、政策移民ということで大変ボリビアは気にかけていたということでありますが、私は、ボリビアの式典の中で知事の異様な行動を目にいたしまして大変心を痛めております。
 私どもは代表質問で、知事というものは政策を述べる場合、政策以前に人柄も大切だという話をしましたら、知事はそれは県民が判断をすることだというふうに答えておりました。
 私は、県民にその中でひとつ知事の人柄というものをぜひ御理解をいただきたいなと、このように思ったわけであります。
 それは何かと言いますと、第二コロニアの体育館で式典が行われました。延々3時間ほど行われたわけでありますが、知事はその間何をなさっていたでありましょうか。実に2時間半から2時間50分にわたる長い時間を知事はずうっと幕合いの方を見まして、片ひじついてずうっとこうやっていたんです。この2時間半から2時間50分は私は絶対譲ることはできません。
 これは訪米のときとは違いまして、全マスコミ、そして与野党議員、そして全沖縄県の市町村長、市町村議長、すべてが目にした知事の態度でございます。
 私は、どうして知事はそのように長い時間左を向いて、そして片ひじついて、あごに手を当ててそんな行動をとるのかな、大変心を痛めました。真っ正面に議長が座っておりましたんで、ちょうど知事候補ということで議長を意識してそのように目を背けているのかなと。
 それから斜め向かいには奥さんが座っておられました。まさか奥さんとの確執があるわけはない。日ごろ社会における女性の地位向上を一生懸命説いている知事が、そしてまた私どもは代表質問の中で国際家族年に当たりまして家族とはどういうことですかというふうに質問いたしましたら、いたわり合い、理解し合い、やさしく支えていくのが家族だというふうな御答弁でありましたので、奥さんとのことでもないと思います。
 斜め向かいに又吉公室長が座っておられました。又吉公室長から目を背けているのかなと思いましたけれども、又吉公室長が知事を怖がって目を背けるのはわかりますけれども、知事が目を背けるのは理解ができない。
 そうしますと、知事のあの3時間の中で何百人という移民の方々が後ろに控え、そして体育館のああいう傍聴席みたいなところではボリビアの子供たちがこの式典を見、そして沖縄県のだれを見るかといえば私ども県議団じゃないですよ、経済界でもなければ市町村長でもないです、沖縄県知事を見て母県というものを思い、ふるさとを思う、そういった気持ちであっただろうと思うわけであります。
 そういう中で、知事が延々と長い時間片ひじついて舞台の方を見る、それもまだ余興があったらいいですよ。余興がないときも延々とそれを見ている。
 そして知事が見ている後ろ側にはペルー、ボリビアの県人会の最高顧問、あるいはボリビアの県人会長、あるいはペルーの県人会長、そういった方々がいる。彼らと一言も言葉を交わすことなく、ただ食事をするときだけちょこっと前を向いて、それ以外は全部舞台の方を見ている。私はこれはどうかな、沖縄県を代表する知事が、そして南米の方々が一番自分たちの繁栄を、頑張ってきたところを見てもらいたい知事にこのような仕打ちを受けて一体どう思っただろうかな、これは私は大変重大な問題であろうと思うわけであります。
 そしてまたもう1点、今奥さんが、夫人が全くの私人としての行動であったというふうにおっしゃっておりました。奥様は、私ども県議会が公式日程をこなそうとするほんの1分前に私どものバスに乗ってまいりまして、私も行っていいかということですので、私どもは知事の代理なのかなと一瞬返事に惑いました。しかしながらバスは出発をしてしまい、私ども県議会の公式日程、リマの商工会議所との会見、それからまた連邦議会との公式会見、すべてに知事夫人が同行いたしました。
 私は、その公私混同に対してもこれは大変な問題があろうかと思っておりますが、これについてどうしてそういうことになったのか、全く関知しないことなのかどうか。
 そして、何ゆえにボリビアではまたそういった公式日程でほとんどすべてを奥様を同伴して行動なさったのか、それもお聞きをいたします。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) ボリビアでのことをいろいろ言っておられますけれども、舞台を見て、沖縄県出身の子供たちが楽しくやっていることを見ていたわけでございまして、それを片ひじついて何のかのとおっしゃるけれども、ボリビアの県人会の代表者の方々から大変丁重にもてなしていただきまして、そして随分と喜んでいただいて感謝していただいているわけでございまして、決して辱めるようなことはしておりません。
 それから、知事夫人が皆さんの方に御迷惑をかけたとしたら、これはおわびを申し上げなくちゃなりませんが、何かぶくぶく茶の一行と一緒だったようでございまして、その人たちと同行していたものと私は理解しております。
○副議長(崎浜秀三君) 翁長雄志君。
   〔翁長雄志君登壇〕
○翁長雄志君 知事、ボリビアの方から何のかんのと言われることはない、みんな喜んでいた、このように話をしております。
 先ほど来紹介がありますけれども、サンパウロ新聞、この新聞の中にコロニア沖縄人入植40周年の記念式典中、大田昌秀沖縄県知事は仏頂面が目立っていた。ところが祝賀会では好物のウイスキー・シーバスリーガルが入ったせいもあり、テーブルに1人ぼつり残って片ひじをつきながら子供たちの歌や踊りを見ていたと、このようにサンパウロ新聞は報じております。
 私は、これは大変控え目な表現だなと。南米の県人会というものは母県からのいろいろな援助を受けていかなければなりません。その彼らがここまで表現を出すということは、これは大変思い切ったことでありまして、知事はこれの重さというものを考えていかなければならないと思っております。
 知事、移民というものは大変苦労が多かった、本当に死ぬ思いで今日まできております。そういった移民の方々が、しかし母県の沖縄に対してこれまでやってきたことは大変すばらしいものがあります。
 戦前の昭和12年、南米の方々から沖縄県民に送られてきたお金は、移民1人当たり88円だということであります、月に。これは当時の先生方の給料が40円ぐらいでありますから、そういう中で移民の人は1人当たり88円、月にして356万円沖縄県に送っていたわけであります。年間に直しますと、ただ簡単に給料とか物価であらわしますと沖縄県に月100億円、現在の貨幣価値にしますと移民の方々は送ってきて沖縄県のあの貧しい経済を支えてきたわけであります。
 さらに、ハワイの移民のことをちょっと話をさせてもらいますと、鉄の暴風で廃墟と化したこの沖縄県に豚がいなくなったということでハワイの県人会が、戦争中は敵国人ということで収容所に入れられたりしましたけれども、アメリカの軍隊にお願いをいたしまして、戦争直後、豚を500頭軍艦に乗せて沖縄県に持ってまいりました。
 彼らが言うには、手記にありましたけれども、そのとき迎えにきた沖縄県民はみんなはだしでぼろぼろの洋服を着ていた。志喜屋孝信知事でさえ軍服のぼろぼろを着ていたものだから、自分たちは自分の背広が恥ずかしくて、それを脱いでネクタイも外して、そして知事と面談をしたという手記を見まして、私はもう本当に心が痛んだわけであります。移民の方々のふるさとを思う気持ちを、私は大変そのときに感じました。
 そして、知事はボリビアの県人から少しも指をさされることはしてないというふうに話しておりました。私どもあの式典が終わりまして、一番成功されたという移民の方のお家に行きまして――ボリビア県人会の最高幹部であります――そのお家は実に立派なお家で、そして庭にそうした応接みたいなものがございまして、私と議長と与党の議員2人と、そして県議会職員2人、議長秘書1人、そしてツーリストの添乗員1人、8名で、その苦労話も聞いていたわけであります。
 そのときにその最高幹部2人おりましたけれども、私は本当は特定をしたい、特定をしたいけれども、県にいろいろとお願い事もあるだろう、そういう中で私は今、焦点をぼかしております。知事がそんなことはないと言いましたら、私はその名前も申し上げます。
 その方が肩を震わして、何で私たちはあんな式典で後ろ向きにされてあんな目に遭わなきゃいけないんだと、肩を震わせて、あんな知事来なければよかった、このようにおっしゃっていたんです。これは与党のお二人も聞いております、職員も聞いております、私も聞いております。何の誇張でもないです。それを聞いていたそのもう一人の最高幹部は、もういいよ、おれも80近いんだから、もうお迎えがくるのを待っているよと、そういう話もしておりました。
 40周年をしたというものは、1世の人があと10年間どうだろうかと、1世の人はもうみんな80近くなっている。そして10年後には1世の方はいらっしゃらないかもしれない。
 そういった40周年の式典の中で、知事は延々と3時間のうちの2時間半から2時間50分、片ひじをついてずうっと舞台の方に目を向ける。私どもからしたら、正面を避けているとしか思えない。そしてその主催者が後ろにいる県人会の最高幹部であり、ペルーの最高幹部であります。
 そういった知事の行動、私は県民がぜひ理解をしていただいて、私どもが言う政策以前の人柄という問題、そういうものに思いをはせていただきたいな、このように思うわけでございます。
 知事は、私のこの話を聞きまして、ボリビアのあの県人の方々におわびをする気持ちはないかどうか。あるいは私が2時間半以上も片ひじをついてきたというもの、否定をなされますかどうか。
 私は、自分の議員生命をかけて、たくさんの証言者がおりますので、マスコミ、経済界、そして市町村長、たくさんいらっしゃいます。私の議員生命をかけてこれは事実関係を問いたいと思います。
 さらに、知事夫妻の正式の訪問としてすべきではなかったかなと思います。なぜならばボリビアでほとんどすべてが御一緒でありました。口を聞く様子は少しも見られませんでしたが、私はお二人が式典から、車の中から、すべて一緒に待遇をされている。決してぶくぶく茶の代表で行っているような感じは受けませんでした。
 聞いてみますと、ぶくぶく茶の方も1カ月ぐらい前に急に参与にさせてくれということで参与になってそれに参加をしたようでありますが、このような公私混同は、私はこういった公式日程のときにいかがなものかなと、このように思いますので、なぜ知事と同行という形で考えていかなかったかということもお聞きをしたいと思います。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 後ろの人と話をしなかったかということですけれども、ちゃんと席が決まっていて、後ろの方と話をするのは逆に失礼になります。これで相手の方も来て私の方に話ししていないわけですから、私の方から後ろを向いてやるというのは、ああいう場合には失礼になりますので私は私なりにちゃんと自分の判断で行動しておりますので。
 それから、ボリビアのことにつきましては、御指摘のように政策移民でございますから県としても財政的な厳しいことはありますけれども、ぜひとも応援してあげようということで財政にもお願いして、それ相当の援助もしたわけでございます。それで会長さん初め大変親切にしていただきまして、ずうっと送り迎えもしていただいて感謝しているところです。ですからそういった意味で私としては非常に行ってよかったと。
 それから、向こうの方も喜んでくださったので、大変喜んでいるだけじゃなくて、今後とももっともっと支援していきたいと、可能な限り支援していきたいというふうに考えているわけです。
 それから家内のことでございますけれども、公私混同があったとすればこれはおわびしなければなりませんけれども、この種の訪問で考えましたけれども、前知事のときもこれは同行でなかったということで予算の問題もありましたので、これは私的な訪問として行ったわけです。
 そして、もし向こうに行っていて、それでいろいろな方が、どうぞこちらへということで近くの席に座ってもらうとかというようなことを配慮してくださるものですから、行動は一緒にせざるを得なかったということでございます。
○翁長雄志君 事実誤認がありますので休憩願います。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後5時22分休憩
   午後5時23分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 翁長雄志君。
   〔翁長雄志君登壇〕
○翁長雄志君 本当に知事はそういう形でごまかして話をなさる。第一コロニア、大統領がいる前という形で、第一コロニアの方で起きたことのように話を切りかえて、そんなことはなかったというふうに話をしているわけですが、私が最初に申し上げたとおり第二コロニアの体育館の落成式であります。そして後ろの方には移民の方々がたくさんいらっしゃる。そして傍聴席のところには子供たちが見ていた。
 そういう中で私は、結婚披露宴でも、私の子供が小学校6年を上にしておりますけれども、片ひじをついて2分も3分もしようものなら私はたたいてしかりますよ。これを、知事があの移民のお世話になったこと、そして移民の方々の苦労をなさったこと、それを母県の代表として激励をし、そして彼らからすると、大変でしたよ、こんなに頑張ってきましたよ、知事、見てくださいと、こういうような話をしたい、そういう中で知事が延々と3時間近くも片ひじついて舞台の方だけ見ている。
 今、知事がいかにボリビアの県人会から歓待を受けたと言われましても、これは向こうの方がある意味で常識をわきまえていますから、どんな形にしろ空港で恭しく迎え、そして滞在中は失礼がないようにやるのは当たり前です。それにこたえた知事の態度がそういう態度であったわけです。
 私は、大変知事のいわゆる代表質問で、私どもが話してまいりました政策以前の問題、これまでも幾らかありました。私ども議員がたくさんのことを申し上げてまいりました。そういう一つ一つの積み重ねの中に、知事が今回のボリビアの第二コロニアであのように県人会の代表を背にしてしまった。本来、横に座っているものを背にしてしまった。この落ち度というものは大変大きい。
 そしてまた、それを注意する職員もいない。知事がいかに恐ろしい思いで職員から見られているかということもこれで明らかであります。私が職員でありましたら、知事、ちょっと……、これはだれでもやりますよ。これをだれも注意もできない。私は、公室長以下のその責任も重いと思いますし、知事と公室長以下の職員の信頼関係も一体どうなっているのかな、このような思いをいたすわけでございます。
 今回の南米に行きまして、私の移民に対する大変感激というものが知事のあの行動によって大変心を痛めた、このことをぜひ県民に知らせたくて私はあえて一般質問で取り上げました。
○副議長(崎浜秀三君) 嘉数知賢君。
   〔嘉数知賢君登壇〕
○嘉数知賢君 通告に従いまして質問をいたしますが、その前に我が党の代表質問との関係もありますが、先ほどの翁長雄志議員の質問を聞きながら思ったんですが、母県である沖縄県の知事がわざわざ移民激励に行って、そこで移民の代表から、こんな知事なら来なくてもいいと、来ない方がよかったと言われるような知事が私どもの沖縄県の知事なのかなと。
 あるいはまた、自分の居室に盗聴器があるんじゃないか、それを調べてごらんというような疑心暗鬼をもって自分の居室さえも、身の回りさえも信頼できないような人が私どもの知事なのかなという思いをいたしておりました。
 私は、知事である前に、もっと人間的であってほしいなと、これは本音で知事にこれからの行政をなさる場合にお願いいたしたいなと思っております。
 質問に入りますが、余り翁長議員の話を聞いて腹が立ったものですから、何から質問していいか、ちょっとわからなくなった。
 また松くい虫です。
 私は、ここに立つたびに松くい虫をやっております。これはなぜかといいますと、沖縄で樹木と言われるのは松しかない。どこにでも生える。その上に一番大木に育ち得る可能性のあるもの、沖縄の緑を保全する場合に木は何があるかと、これは松しかない。それからしますと松をいかに保護するかということは、これは県土を保全する意味から、あるいは私どもの自然、いわゆる沖縄県全体の観光産業、いろんな農業を含めて産業を保全する意味からも一番大事なことだろうと思っています。その意味で再三取り上げているんです。
 どうも知事と私は相性が悪いのかもしらぬです。私が松くい虫を取り上げて、やってくれやってくれと言うと、だんだんだんだん被害がふえてくる。言わなきゃよかったのかなという気がするぐらいなんですよ。
 今度はこの松くい虫、改めて一体どういう状態なのかを、私はよくわかっていますから聞く必要はないと思うんですが、ただ、ぜひ議員の皆さんにもわかっていただいて、今の松くい虫ほど県政がだらしがないために、これだけとんでもないことになっているということを理解していただくためにちょっとお伺いしますが、平成2年から平成5年までにおける松くい虫の被害状況を年度ごとに、これは農水部長じゃなくて知事が答弁するように頼んでありますから、答弁してみてください。
 それから、平成6年度は一体どうなっているのか、それも御答弁をいただきたい。
 それからこれは農水部長、県はたしか平成5年に防除方針を策定をして何か駆除をやっています。それをやったらますます松くい虫はふえていると見ているんですが、一体成果はどうなっているのか、それを今のままでいいのかどうか、お答えいただきたい。
 それから今後、前よりも被害が出ています。それを一体どのようにして、将来の展望としてどのような対策をするのか、やらなきゃいかぬのか、できるのか、御答弁いただきたいと思います。
 それからこれは吉元副知事でしたかな、たしか喜久山盛忠議員の質問に対して、山を守るために巡視員を置いたらどうかということで質問があった。それに対する答弁は、ぜひ検討して置くようにしたいという答弁をしておりました。それは本当にやったのかどうなのか、検討してどのような形で取り組まれたのか、お答えいただきたい。
 それから総務部長、私が去年でしたかな、総務企画委員会で松くい虫を取り上げて予算をもっとつけろと言ったときに、総務部長は、金をつぎ込めば防除できるという問題じゃない、今後どういうふうにしたら防除できるのかいろんな形で研究をして対策をとりたいという答弁をしました。ばかなことを言いなさぬなと私は言ったんですが、総務部長は責任を持って委員会で答弁したんですから、その後対策をしたはずなんです。研究機関を設置したのか、あるいはどういう対策をしてきたのか、お伺いいたしたい。
 私は、なぜそういうことを聞くかといいますと、議会で執行部は答弁をするけれども大抵守ってないんです。大抵知事の答弁から考えてもその場逃れが多いんです。
 先ほどの高江洲議員の盗聴器の問題でも、盗聴の問題があるからと言っていて後で言われたら、電話がどうも雑音が入っている、だから調べなさいと言ったんだとか、その場その場で指摘をされて、ころころころころ変わっている。議会でその場逃れの答弁をしておきゃそれでいいんじゃないかというような感じがしてならない。
 だから答弁したからには、きちっと守っていただかなきゃ、答弁するだけが仕事じゃない。行政はきちっと対応して答えを出さなきゃいかぬ。その答えが出てこないものですから再度質問していきたいと思います。
 それから、我が党の代表質問との関連についてお伺いしますけれども、先ほど上原賢一議員が福州館についていろいろ質問がありました。
 私は、福州市との友好関係を結ぶこと、これと福州館を建設すること、そこにどういう相関関係があるんですか。平たく言えば、福州市と友好関係を結ぶ条件にあれをつくってあげなさいと要求されたのか、つくってあげましょうという話をしたのか。
 本来、長崎県は十何年も交流しながら、12年ですか、やりながらそういう話はまるっきりないです。お互いが信頼関係を積みながら、一番きちっとした友好関係を結んでいます。それで貿易もしているでしょう。
 ただ、沖縄県の場合に、いわゆる友好関係を結ぶその条件はこれなんですよと言われたのか、今後の友好関係を続けていく中で大変気になることです。
 これをつくったら、あれをつくってくれ、あれをつくってくれということになったら困る。おんぶにだっこという話になったら困る、私ども沖縄県は日本全国で一番貧乏な県です。その貧乏な県があえてそれだけの予算をつくってやると、またやらなきゃいかぬということで義務を負わされたらとんでもないことになってしまう。
 ですから友好関係を結ぶということとどういう関係があるのか、お答えいただきたい。
 それからもう1つ、これは質問しますよと言ってはないんですが、当然のことですからわかると思いますから。
 経済交流としてぜひやらなきゃいかぬ、経済関係も動いていますということで、将来例えば10年あるいは20年、沖縄と福州市あるいは華南経済圏、特にそこにおいては福州市との関係においてどれだけ経済交流ができると見通しを立てているはずなんです。単につくりました、経済交流しましたというだけじゃないと思うんです。本当に真剣に取り組んでいるならば、今は片荷航行かもしらぬが、将来においてこういう取引があったら、将来何十万ドルか何万ドルかあるいは何億かの取引になるだろうという一つの見通しがあって初めて経済交流をやる。そのために建物をつくるということもあろうかと思うんです。そういう見通しなるものを持っていての話なのか、単に思いつきだけでやっているのか。
 私が大変気にしているのは、知事は常にトップダウンで思いつきばかりで行政をして、それを県民にしわ寄せするものですから、そういう意味で本当に計画性があってこれをやっているのか。これは私は質問通告に出してありませんが、当然その程度のことは答弁できるはずなんです。ですから、先ほどの上原賢一議員とのいろいろ答弁をしておりましたので、その中で聞いていると、ああこの程度のことはちゃんと計画されているんだなと、理解の上でこれは事業を進めているんだという理解を私しておりますから、御答弁いただきたいと思います。
 それから旧立法院棟の一部、私はあれは残骸だと思っているんですが、本来建物というのは全部があって、立法院棟でいえば議員居室もあり、事務局もあり、みんなそろって初めて立法院棟だと。それを全部取っ払って議場だけ残したら残骸にしかならない。過去に沖縄県にああいう建物はなかった。それに、それを保存するという話もあったんです。
 私は、これは知事としてどうなさるんですかと、まずお伺いしたいんです。
 それともう1つ、私の方から提案したい。あれは残しておいてもいいんじゃないかと、そう思っているんです。
 といいますのは、知事は、西銘県政時代に庁舎計画をつくって、あそこを撤去しようという話を決めました。そのように庁議で決定をして、しかもその上に議会にかけて予算を組んで壊している。今度はそれでも間に合わなくて、今度は自分の信頼する審議会にかけてどうしましょうかと相談をした。それでも結論を出せないんです。
 ということであれば、この建物は大田知事が沖縄県知事であった時代の行政能力のなさと決断力のなさと統治力のなさと、その象徴として残してもいいんじゃないかと、そのぐらい私はひどい建物だと思っていますよ。本当にみずから行政能力があって決断力があるならば、みずから判断すればいい。しかも判断するどころかいろんな形で庁議にもかけて、議会でもかけて与野党一致で壊しましょうといって、その上に自分で信頼する審議会を自分でつくっておいて、それでも結論を出してもまだやりきれない。能力のないメモリアルとして残したらいいんじゃないかなという意味で残したらどうですかと言いたいんです。ぜひ御答弁いただきたいと思います。
 それから基地問題について一言だけお伺いしたいんですが、知事は3度訪米されました。いろいろ成果があったと至るところで答弁をなさっています。また、アメリカの議会でも確かに取り上げられました。私は、あれは別に知事が行ったからやっているわけじゃないと思っています。冷戦構造が崩壊した中で、これからのアメリカの予算もいろいろ含めて、アメリカ軍が、合衆国が世界にある基地をどのように対処したらいいのかという全体的な考えの中から一つ一つ検討する中で沖縄の基地が浮かんだ。
 ですから、しかもあの中で沖縄基地は要らぬから取っ払おうという話じゃないと思います。要らないところはどこか、そのかわり必要なところは強化しようと。ですからあれは別に沖縄の基地が不要だから除こうという話じゃないと思うんです。不要なところを除いて、必要なところを強化しようという形に漏れ聞いているんです。
 そういう意味で余り成果がなかったと思っているんですが、1つだけ素朴な疑問にお答えいただきたいと思います。
 成果があったという中では、一番身近な大事なことは、先ほど答弁がありましたけれども県道越えの実弾演習あるいはパラシュート、それが知事が就任してから全部激化している、全部ふえていっているでしょう。なぜなんですか。
 私は、行政というのは努力じゃない、結果だと思うんです。それからすると知事は何もしてないのかと言いたくなる。なぜあなたが知事になって一生懸命やっていると言いながらふえているんですか、素朴な疑問にお答えいただきたいと思います。
 あとは再質問します。
 終わります。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 嘉数知賢議員の御質問にお答えいたします。
 まず、松くい虫についてでございますが、平成2年度から平成5年度までにおける松の被害状況はどうなっているかという御質問でございます。
 リュウキュウマツは、その名のとおり琉球列島特有の松であり、沖縄各地に広く分布し特有の景観を呈するなど沖縄の自然を彩る代表的な樹木であります。
 このような松が松くい虫によって大きな被害を受けており、その被害状況は平成2年度はおおむね1万2000本、平成3年度はおおむね2万3000本、平成4年度はおおむね2万7000本、平成5年度はおおむね6万6000本と年々被害が多くなっております。
 このため、県としても松くい虫対策を講ずるため当初予算で1億9848万円を計上するとともに、今議会で2億1000万円の補正をお願いしているところであります。
 同じく松くい虫との関連で、平成6年度の被害状況はどうなっているかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 平成6年度の被害状況につきましては、8月末現在おおむね3万9000本であります。
 同じく松くい虫との関連で、将来の対策をどうするかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 松くい虫の被害が激甚化、広域化するのに伴い、薬剤散布や伐倒駆除が困難な地域が多くなってきております。県としては、効果的かつ重点的な駆除を行うため松くい虫防除方針を策定し所要の駆除対策を講じているところであります。
 その基本的な方針としては、1つには、松くい虫被害の拡大を防止するため国頭村、大宜味村、東村等の比較的被害の少ない先端地域については徹底防除を行う考えであります。
 2つ目には、被害の激甚地域である本部半島においては重要松林を中心に徹底防除を行う考えであります。
 3番目に、市町村の自主防除及び奨励防除を促進することとしております。
 また、松くい虫被害対策につきましては、松林の所有者みずから実施することが基本でありますので、森林所有者等の協力を得ながら、県による代執行や市町村による自主防除及び県が補助する奨励防除を拡大強化するとともに、育成天然林整備事業の活用による被害木の除去及び森林造成を図っていく考えであります。
 さらに、環境保全上重要な老樹、名木等については樹幹注入事業の積極的な促進を図っていきたいと考えております。
 次に、友好会館との関連で、本県と福建省との友好提携はこれからであり、まだ友好の実績がない段階で2億円も負担してまで友好会館をつくる必然性は何かと、国際交流は互恵平等が原則ではないかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 その主な理由は、県内経済団体等による福建省を中心としたいわゆる華南経済圏との交易拡大に向けた取り組みが最近とみに活発化しつつあることが挙げられます。
 平成6年3月29日に沖縄・中国経済交流協会が県内主要経済団体を網羅して設立されており、4月には福建省アモイ―沖縄那覇間の物流船舶航路の開設も行われています。
 さらに、同協会では福建省を足がかりに中国との交易拡大を図ることにしており、福建省福州市に既に現地事務所を開設しております。県としましては、このような経済界の動きに呼応支援するため福建省側から提案のある今こそ機を逸することなく対応する必要があると考えている次第であります。
 次に、旧議会庁舎をどうするつもりかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 旧議会庁舎については、旧議会庁舎に関する検討委員会の報告の趣旨を踏まえて速やかに撤去するか、再建ないし移築、レプリカによる利活用の方法等について引き続き慎重に検討しているところであります。
 次に、知事は3度訪米直訴して成果があったとしきりに言っているが、県道104号線越え実弾砲撃演習、パラシュート降下訓練、原潜の寄港など演習は増加していると、どう思うかという趣旨の御質問にお答えいたします。
 私は知事に就任以来、基地問題の解決を県政の最重要課題の1つとして取り組んでまいりました。米軍の演習については県民の生命財産を守る立場から、これまで3度の訪米を含め日米両国政府及び現地米軍に対し繰り返しその廃止等を求めてきたところであります。しかしながら、最近の米軍の演習の状況を見ると必ずしも県の要望や県民の意向が反映されていないことは極めて遺憾であります。
 一方、日本政府においても去る9月に防衛庁長官が訪米し、国防長官に沖縄の基地の整理縮小と県民の安全確保を申し入れており、また去る10月5日の国会の場で村山総理から、政府としては基地の整理縮小について早期に進展が得られるよう米国政府と十分に協議し、引き続き鋭意努力していきたいとの答弁がなされております。
 また、玉沢防衛庁長官からも、地元から特に要望の強い3事案等について一つでも多く解決できるよう努力していく旨の答弁がなされております。
 県としては、今後とも関係市町村と連携を密にしながら引き続き現地米軍及び日米両国政府に米軍基地問題の解決を強く訴えていきたいと考えております。
 その他の御質問につきましては担当部長等から答弁させます。
○副議長(崎浜秀三君) 知事公室長。
   〔知事公室長 又吉辰雄君登壇〕
○知事公室長(又吉辰雄君) 嘉数議員の経済交流の見通し、目標はどうなっているのかとの御質問にお答えをいたします。
 これまで県内経済団体等による福建省との経済交流を目指した現地調査や人的交流は数多く実施されております。これらの現地調査や人的交流を通して双方の経済交流に対する理解は一段と深まっております。
 現時点での福建省と沖縄の交易実績は石材、砂、畳材料等が主でありますが、先般行われました沖縄県・福建省サミットを契機として今後の経済交流拡大の方向は確かなものになりつつあります。すなわち中古機械、革靴半製品、平和の礎の石材など取引が具体化しており、さらに石垣市商工会と福州市馬尾区政府等との間では友好協力同意書が締結され、石垣港と馬尾港を結んだ貿易拡大を図ることにしております。
 また、平成6年3月に県内主要経済団体を網羅して設立された沖縄・中国経済交流協会は福建省を足がかりに中国との交易拡大を図るため、福建省福州市に現地事務所を開設しており、今後ますます福建省との経済交流は拡大するものと確信をしております。
以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 嘉数議員の御質問にお答えいたします。
 松くい虫についてのことでございますが、県は平成5年度に防除方針を設定し駆除に当たっているがその効果はどうなっているか、またその見直しをする必要がないかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 松くい虫の被害が激甚化、広域化するのに伴い効果的な防除を行うため昨年9月に松くい虫防除方針を策定し、被害が比較的少なくかつ局所的な国頭村、東村、大宜味村を初め名護市の国道58号線東側及び中南部地域を重点的、徹底的に伐倒駆除を行っているところであります。御質問の駆除効果につきましては現段階で定量的に把握は困難でありますが、一定の効果はあらわれているものと考えております。
 なお、防除方針につきましては策定して1年を経過した段階であり、見直しについてはまだ検討いたしておりません。
 それから、同じく松くい虫との関連でございますが、平成5年第6回定例会で喜久山議員が巡視員の設置を提案しているがその設置はどうなっているか、設置していなければどのような理由によるかとの趣旨の御質問にお答えいたします。
 さきに喜久山議員より巡視員の設置について御提案がありましたが、松くい虫の被害発生の把握につきましては現在県及び市町村の関係職員により調査を実施するとともに、県、市町村及び森林組合等関係機関で構成する松くい虫被害対策協議会で行っているところであり、これを一層充実強化することにより対応できるものと考えております。
 また、北部を初め県全体で24名の森林保全巡視員が配置されており、これらの効果的な活用を図っていきたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 総務部長。
   〔総務部長 山城正栄君登壇〕
○総務部長(山城正栄君) 嘉数議員の予算特別委員会での私の発言との関連での御質問にお答えいたします。
 予算特別委員会で申し上げましたのは、所管部局であります農林水産部と緊密な連携のもとに効率的な松くい虫の防除対策を図る必要があると、こういう観点から申し上げたわけでございまして、先ほど農水部長からも答弁申し上げましたように駆除方針に基づき徐々に効果が上がっているものと考えております。
 以上でございます。
○嘉数知賢君 休憩願います。
○副議長(崎浜秀三君) 休憩いたします。
   午後5時51分休憩
   午後5時56分再開
○副議長(崎浜秀三君) 再開いたします。
 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕
○農林水産部長(赤嶺 勇君) お答えをいたします。
 将来の対策をどうするかと、こういうふうなことでございます。
 平成6年度の松くい虫による松の被害量は、7月末の被害量から年間の被害量を予測いたしますと約9万本と想定されます。
 松くい虫の被害が激甚化、広域化するのに伴い薬剤散布や伐倒駆除が困難な地域が多くなってきております。県としましては、効果的かつ重点的な駆除を行うため松くい虫防除方針を既に策定いたしておりますが、それによりまして所要の駆除対策を講じているところであります。
 その基本的な方針といたしましては、松くい虫の被害の拡大を防止するため国頭村、大宜味村、東村の比較的被害の少ない先端地域については徹底防除を行う考えでございます。
 それから、被害の激甚地域である本部半島につきましては重要松林を中心に徹底防除を行う考えでございます。その他の市町村につきましては――特に中南部でございますけれども――自主防除、奨励防除を中心に防除をすると、こういうふうなことでございます。
 松くい虫被害対策につきましては、松の所有者みずから実施することが基本であります。森林所有者等の協力を得ながら県による代執行や市町村による自主防除及び県が補助する奨励防除を拡大強化するとともに、今後におきましてはこれまで枯れてから松を倒すとこういうふうなことではなくして、育成天然林整備事業というものを活用しながら――これは国における事業でございます――これは平成7年度から実施したいとこう思っておりますが、そういう事業による被害木の除去及び森林造成を図っていくと、こういう考え方でございます。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 商工労働部長。
   〔商工労働部長 宮城常吉君登壇〕
○商工労働部長(宮城常吉君) 福建省とのかかわりで、現在片荷貿易の現状と将来経済交流の計画性等、また見通し等を持ってやっているのかとこういうような御質問でございますが、御案内のようにことしの4月からこれまで4回直接航路で運航してございますが、主な荷物は石材とイグサと雑貨等となっておりまして、片荷貿易の状況でございます。
 こういうことを踏まえて今後貿易量を拡大するために今回サミットを開催しておりまして、この中で今後、これはサミットの商業貿易部会での話でございますが、直接航路の開設に向けて福州の馬尾港とアモイ港において施設設備の確保、接岸バースの優先使用等の実現に協力することを福建省は基本的に合意し、今後双方の関係者で協議していくと、こういうことが合意されておりますので、今後安定的な航路維持が期待されると、こういうことになっております。
 さらに、具体的に今回のサミットで双方が今後協議していくというものの中の1つとして古紙がございました。沖縄県から今後古紙の輸出について協議していくとこういうことと、さらには機械類について今後双方で協議していくと、こういうこと等が話しされておりますので、それをきっかけに鉄筋だとか、それから肥料だとか、セメント等々の輸出ができないものかと、今回の1回目のサミットを足がかりに今後そういうようなことについて協議していきたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○副議長(崎浜秀三君) 嘉数知賢君。
   〔嘉数知賢君登壇〕
○嘉数知賢君 再質問します。
 商工労働部長の答弁を聞いていてどうも情けないなと、将来に本当に展望があるのかなと心細い思いをしておりまして、せっかくやると言っているんですから頑張ってみてください。ただし、どうもすっきりしないなと。トップダウンで知事がやろうと思いつきでやったような感じもしないでもないんで、余り期待はできないなというのが本音でございます。
 それから松くい虫の件ですがね、私は現場の人たちにいろいろ話を聞いたんですよ。将来恐らく松は今年度末では10万本超すでしょうと、現場の話はそう言っているんですよ。
 じゃ、防除はどうするかという話を聞くと、あの本部半島は全部捨てなさいと言われている、表現は悪いんだけれども。今度出す金は全部辺土名とか国頭とか、あの辺をやりなさいと指示出している。本部半島、58号から半島側には1つも伐倒しなさいという指示は出てないんですよ。ということは本部半島は全部捨てなさいと言っているんですよ。私もそのように理解しております。
 そうしますと、本部半島は全くあれは海洋博記念会場施設もありますよ、観光地でもあると。そこの山が丸坊主になってしまう、打つ手がないんだと、全くバンザイなんですよ。こんな情けない話を議場で担当の農水部長が発言するようじゃどうにもならない。
 ことし10万本です、去年6万本です。激甚地帯からほっておきますから、来年は3倍か4倍になるでしょうと私は言ったんです。去年も、ふえますよ、倍以上になりますよと。
 そうすると恐らくこの四、五年で本部の山は何もなくなっちゃうんですよ。何とか事業なんて言っていますけれども、木を植えるというような話をしていますけれども、あんな生易しい話じゃないでしょう。
 しかも、辺土名も大変厳しくなっている。皆さん、防除計画の中で防虫帯をつくったなんて言っていますけれども、何の効果もないでしょう。それなりの成果が上がっています、とんでもない話。辺戸までいって、辺戸まで激甚地に入っているんじゃないですか。
 現場の皆さんは農水部、事務方の指示に大変不満を持っているんです。やる気がないのかな、あるのかなと。もっともっと何で真剣に考えないで、そこで答弁する、対策をいたします、やります、とんでもない話。
 私は前にも言ったんです。知事は松くい虫に負けた唯一の知事なんだ。こんな情けない話がありますか。ただ一方では自然保護をします、大国林道、どうしましょうなんて。松が枯れたらあそこにいるヤンバルクイナなどはどこで生きるんですか。自然を守る、国土を守るとういことからすると一番大事な事業じゃないですか。それをおざなりな答弁していてどうして対策ができるんですか。
 本部半島、今こう言っているんですよ。被害木が町の中にいっばいあって、それを今度ほっておくものだから倒れて危険だと。もう既に道路をふさいだとか、子供の通学路に危ないから切ってくれという話も出ている。
 ですから、今のままでいくとあの蔡温松、今帰仁の馬場のも全部だめになる。今、グリーンガードをやってから2カ年しかもたないでしょう。しかも耐久力をつけているつもりだが、激甚地区でこれでもかこれでもかと毎日攻撃されたら、当然もちませんよ、全部枯れますよ。
 それからしましてももっと真剣に、もっときちっとした対応をとらなければどうにもならないんです。ですから本部半島はもう捨てるんですかと。
 それから、これは激甚地区だけを今やりなさいと、あるいは目立つところだけをやりなさいという指示を出しているはずなんです。現場に聞きましたら去年10億必要ですと、今回15億要りますと。たった4億でしょう、補正しますと4億ですよ。どぶに金を捨てるようなものなんだ。大事な財産を捨てる、緑も捨てる、その上に金も捨てる、そんなばかな話がありますかというんだ。もっとしっかり行政は対応していただかなければいけない。
 ですから努力しましたじゃない、行政は結果なんだと、口先だけで議会で答弁するだけで仕事にならぬでしょう。ちゃんと対策をすることをもう一度特に農水部長あるいは知事、決意を述べていただきます。お願いします。
○副議長(崎浜秀三君) 農林水産部長。
   〔農林水産部長 赤嶺 勇君登壇〕 
○農林水産部長(赤嶺 勇君) 再質問にお答えいたします。
 本部半島における松くい虫の被害は、確かにおっしゃるとおり私どもも大変心配いたしているし、どういう形でスタートしようかというふうなことで去年から鋭意考えてきたところでざいます。
 そういうふうなことで効果的に松くい虫を防除するにはどうすればいいのかというふうなことと、やはりその限りある予算というものをより効果的に使うというふうなことも踏まえて、昨年その防除方針を策定したわけでございます。
 基本的にはやはり中南部地域は徹底的に駆除いたしますと、それからまたおっしゃるように辺土名であり、あるいはまた大宜味の田嘉里あたり、相当ことしもまた蔓延いたしております。そういう意味でそういったところがありますけれども、基本的には大宜味、東、それから名護市の58号線東側と、こういうところを徹底的にまず防除方針としては駆除いたしますというふうなことと、それから激甚地域である本部半島との関連では、58号線からの周辺2キロにつきましては徹底的にそこも防除しながら、要するにマツノマダラカミキリの飛翔する距離が2キロとこういうふうなこともございますんで、そういった意味での防虫帯をきちっと設けながら駆除していくと。
 そしてまた本部半島につきましては、保安林や天然記念物等公益機能の高い松林につきまして重点的に薬剤散布、あるいは予防、樹幹注入剤による単木予防とこういうふうなことで被害木の軽減、こういった形でやっていくと。最終的には平成8年を私どもは目標にしておりますけれども、被害が少ない地域から徹底的に駆除しながら、被害が大きいところに攻め込んでいくと、こういう考え方で被害の方向性を今のところは立てております。
 そういうことでございます。
○副議長(崎浜秀三君) 大田知事。
   〔知事 大田昌秀君登壇〕
○知事(大田昌秀君) 嘉数議員の松くい虫の問題についてお答えいたします。
 私も大変頭を痛めている問題でございまして、限られた予算の中で最大限の効果を発揮できるようにするにはどうすればいいかということで常々農水部長ともこの問題についていろいろと話し合っているところでございますが、正直申し上げてなかなかこれといった決め手がないようでございまして、他県のケースなんかもいろいろと参考にしながら、我々が財政の許す範囲で可能な限り努力していきたいということは常々申しているところでございます。
 一般の市民の方からも北部を通ったときの松くい虫の問題について投書なんかもありまして、そういった投書を読むたびに何とかしなくちゃということも考えておりますけれども、予算の問題もございまして、その予算の範囲内でどうすればいいかということで今後ともできるだけ可能な限り予算をふやして対応してまいりたいと思っております。
○副議長(崎浜秀三君) 以上で本日の一般質問及び議案に対する質疑を終わります。
 本日の日程は、これで全部終了いたしました。
 次会は、10月11日定刻より会議を開きます。
 議事日程は、追って通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
   午後6時11分散会

 
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