平成11年(1999年) 第 7回 沖縄県議会(定例会)
第 4号 12月 9日
伊波 洋一
 

 知事は3月23日、7月23日の発言について答弁で認めたわけですけれども、しかし今答弁した中身についてはなかなかほかの形で報道されていません。実際、発言はあったのかどうか、かなり疑問だとこのように思いますが、理由は、それはそれとして、それで牧野副知事の発言、米軍の事故は米軍に聞いた方がいい、私はこのように思いますと。
 米軍の星条旗新聞は、95年の事件直後、9月27日ですけれども、米軍犯罪を掌握している米軍資料を使って1989年から94年の5年間の凶悪犯罪を調べました。県内で495人が逮捕されましたけれども、沖縄県も含めてですね。うち米兵は57人で11.5%です。全人口132万人の中で米軍関係者は5万5000人、4.2%にすぎないわけですから凶悪犯罪は3倍多いわけです。
 特に強盗は21.9%、強姦は15.2%米兵であって、沖縄の4倍から5倍あるわけです。
 さらに95年10月9日の星条旗新聞は、沖縄を含む在日米軍基地の性犯罪が米国の他の基地より2倍から5倍も高いということをちゃんと報道しております。
 そういう意味ではですね、副知事の発言は事実とは違うということをまず言っておきたいと思います。
 それから、比嘉政策参与の参加を取りやめないということで答えているのか。これはいろいろ問題になっておりますので、そこは明確に答えていただきたいと思います。
 それから、海域ルートを設定すること、あるいは騒音を軽減できると書いてありますし、それから集落への騒音を軽減できるとこのように書いておきながらですね、実際答弁の中では明確な根拠は何も示し切れてない。
 一体これで知事は、「県民の皆様へ」というあの文書を自信を持って出したのですか。どういう決定をして、どういう理由、どういう自信を持って迷惑にはならないと、このような確信を持ったのか。知事として、今の知事公室長の答弁でそれで納得しているのかどうか、県民に明らかにしていただきたいと思います。
 それから、普天間問題の会議に出された資料、その資料を私たちにも提示をいただきたいと思うんですが、知事公室長、これは提示できますか。
 それから、ビエケス島というところで今米軍基地が5年以内で閉鎖されようとしております。これは地域の住民、ここで知事が頑張っているんですね。絶対不可欠な米軍基地だと海兵隊は言っているんですけれども、向こうでは結果的にこれは閉鎖されることになりました。
 沖縄では、知事はいつも日本政府がだめだからだめなんだと、このように言っているわけですけれども、そういう姿勢の違いが沖縄の基地問題を解決するかしないかという大きな違いになっていくわけですよ。
 沖縄の県民はですね、基地の問題解決を知事がきちんとやってくれることを求めているんですけれども、今のようなやり方で本当に解決ができるのかどうか、そのことを県民の前に明らかにしていただきたいと思います。

 
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