平成16年(2004年) 第 6回 沖縄県議会(定例会)
第 5号 12月 9日
瑞慶覧 朝義
 

 おはようございます。
 社大党の瑞慶覧朝義でございます。
 ただいまから一般質問を行います。
 まず、教育行政についての質問でございます。
 (1)点目に、県が今日まで人材育成事業として、特に高校生による海外派遣事業として取り組んでこられた事業内容とその効果について御答弁を求めたいと思います。
 (2)つ目に、国費及び県費での派遣事業、その他の事業もあればその内容もあわせて御答弁をいただきたいと思います。
 (3)つ目に、派遣先はどこの国で、毎年何人の生徒を派遣しているか。また、平成10年から同事業を実施しているようでございますが、これまで延べ何人派遣してきたか。また、英語圏だけでなくアジアの国々なども派遣先に検討してみてはいかがだろうか、それぞれ御答弁を求めたいと思います。
 (4)つ目に、市町村合併や道州制の問題が加速する中、将来の沖縄県を背負って立つ若者を、私たちは今、大勢のリーダーを養成していかなければいけない大事な時期だと思います。そのために人材育成にもっと力を入れて加速した事業展開をしなければならないと考えます。教育費をやりくりすることによって予算的には実現可能だと私は思います。
 例えば、費用の幾らかは個人に負担をしてもらうなどの方法も検討してみてはいかがでしょうか。そうすることによって毎年もっと大勢、例えば10人単位じゃなくて100人単位の派遣をすることができると考えますがいかがでしょうか、当局の御見解をお伺いしたいと思います。
 (5)つ目に、市町村によっては中学生を対象とした海外派遣事業を実施しているところがございます。県の人材派遣事業と市町村の同事業との連携を図りながら実施することによって、より効率的に、より専門的な人材育成ができるのではないでしょうか。そうすることによってもっと効果の上がる事業になるのではないかと思われますがいかがでしょうか、当局の見解を伺いたいと思います。
 (6)つ目に、世界各地で活躍しているウチナーンチュたち、彼らと連携することによって毎年もっと大勢の子供たちを各地に派遣することができると考えられますが、いかがでしょうか。彼らは沖縄の子供たちを受け入れてもよいとの情報を私は聞いておりますが、いかがでしょうか。
 (7)つ目に、学校における安全対策について伺います。
 先日、まことに痛ましい事故が起こってしまいました。与那城町の伊計小中学校における、テレビが落下して頭を打ち死亡するという事故でございます。事故に遭い、とうとい命を落としてしまった子供さんに心から御冥福を祈りたいと思います。安全であるはずの学校においてあのような痛ましい事故が起きたことは大変残念でなりません。特に小学校における安全対策には十分過ぎるほど配慮をしなければならないと改めて思わずにはおられません。
 教育委員会として、今回の事故を教訓として二度とこの種の事故が起こらないようにするために、特に小学校の安全対策についてどのような指導をなさってきたかについて教育長の御答弁を求めたいと思います。
 2点目に、県道24号線交差点改良工事についての質問でございます。
 謝苅入り口交差点の改良工事についてでありますが、北谷町への入り口である謝苅入り口方面は、国道からの右折の際は、最近、右折路線が十分確保されてスムーズに流れておりますが、国道向けには北谷町民や沖縄市方面からの車の往来が非常に激しい地域であります。国道向けに右折路線がないために慢性的な交通渋滞を招いております。実際、この地域は交通事故も絶えません。何とか右折路線を設ける必要があると思いますが、当局の御見解を伺いたいと思います。
 ちなみに、去る11月24日、25日の両日、午前8時から午後7時までの間、北谷町役場の職員により謝苅入り口の車両動向調査を行った結果、5612台の車が通過しております。1時間当たり、実に510台の車が同交差点を利用しているということでございます。
 直進車両と右折車両が一つの路線になっているために、時には右折車両が1台も通過できないという事態も起こっております。そのことから、いらいらして交通事故を誘発するということもたまに見受けられます。よって、この地域にはどうしても右折の路線の確保が必要であります。
 現在国道に設置されております歩道橋は、バリアフリーになっておりません。そのために健常者のみしか利用できません。そこで、老人や身体にハンディのある者も利用できるような安全な横断歩道を設置して、歩道橋を撤去し、右折路線を確保するか、あるいは現在の歩道橋の階段部分の移設をすることによって右折路線を確保することが可能になると思うわけでありますがいかがでしょうか、担当部署の御見解を伺いたいと思います。
 あわせて、謝苅入り口のバス停上屋の設置許可についての質問でございます。
 謝苅入り口のバス停は、先ほど同様、去る11月24日、25日の両日、午前8時から午後7時までのバス停の利用状況調査をした結果、学生が32人、一般客が82人の利用がありました。一般利用者の半数近くは老人でございます。同地域のバス停には上屋が設置されてなく、真夏や荒天時には利用者が大変困っているのが実情であります。それで住民からの要望も多く、北谷町議会においても定例会のたびに議員からの質問が絶えません。北谷町としても何とか早くバス停の上屋の設置をしなくてはならないとの思いがあるようでございますが、ここは県道であるために勝手に上屋を設置するわけにはいかず困っております。北谷町としては、かねてより県に対して要請をしてきた経緯がありますが、路線を管理している県の担当部署の見解を聞かせていただきたいと思います。
 3つ目に、県道24号線バイパス工事についての質問でございます。
 (1)、この事業に対しては、北谷町民はもとより、現24号線を利用している多くの県民が24号線バイパスの早期実現を待ち望んでいるところであります。この県道24号線バイパスの北谷地域における事業の進捗状況を伺いたい。御答弁を求めます。
 (2)つ目に、同バイパスと現町道と平面交差する部分はすべて接続して交通の利便を図らなければならないと考えますが、計画ではどうなっているかお答えをいただきたいと思います。
 4つ目に、中城城跡公園南側の傾斜地にありますコンクリートの残骸の撤去についての質問でございます。
 (1)、この建築物はいつ、だれが、何の目的でそこに建築をしたか伺いたい。
 (2)つ目に、世界遺産周辺にあのような建造物があるのはどうにも見苦しい限りでございます。早急に撤去が望まれるところでありますが、担当部署としてはどのように考えるか、御答弁を求めたいと思います。
 5点目に、中水利用による河川の浄化についての質問でございます。
 伊佐浜下水処理場の処理水の有効活用についてであります。
 (1)、伊佐浜下水処理場における処理水の水質と比謝川の北谷浄水場への取水地域における水質の状況を伺いたいと思います。
 (2)点目に、処理水の1日の排出量は幾らで、どこに排出しているか伺いたい。そして排出先の生態系に問題はないか、あわせて御答弁をいただきたいと思います。
 (3)つ目に、比謝川の源流である越来ダムに同処理水をまぜることによって比謝川の水質はどのように変化するか。今よりよくなるのか、悪くなるのか、そのことについてお答えください。
 比謝川は、北谷浄水場の取水池にもなっており、上流での水質汚染は許されることではありません。特に東南植物楽園北側隣接地の排水路は比謝川に合流する二級河川ではないかと思いますが、どうでしょうか。その周辺にある養鶏場や畜舎等からの水質汚染の心配がありますが、そのあたりの水質については環境基準値をクリアしているのだろうか、お答えいただきたいと思います。
 河川は常時適度の水量があれば自然に浄化すると考えますが、いかがでしょうか。そのためにも比謝川の源流に水質に問題のない水を供給できるのであれば、河川の浄化につながると思いますがいかがでしょうか、当局の御見解をお伺いいたしたいと思います。
 6番目の沖縄自由貿易地域の運営状況につきましては今回は取り下げまして、次の機会に回したいと思います。

 最後に、我が党の代表質問との関連で質問いたします。
 (1)、先日、我が党の比嘉京子議員からの代表質問の中で、県民大会を開催して都市型戦闘訓練施設の建設中止を訴えるべきだと、県民大会の開催を促す質問に対して知事は、県民全体の盛り上がりや大会の規模などを十分に考慮しながら各界各層を網羅した全県的なものになることが必要と答弁なさいましたが、これでは全く意味がわかりません。
 皆さん、その内容で意味が理解できますか。知事は、県民大会を開催することを御答弁なさったのか、改めてお答えいただきたいと思います。
 (2)つ目に、知事はこの問題に関していち早く訓練施設の建設に反対を表明されました。そして去る10月7日に実際に知事御本人が現地を視察なされたことによって、地元伊芸区民は県知事と一体感を感じ本当に喜んでおりました。現場では、知事と区民との感動的な場面があったことは新聞紙面で紹介されておりました。知事は、実際に現地に行かれてどのような感想をお持ちになったか、気持ちを新たにすることがあったのかどうかについて知事の思いを聞かせていただきたい。
 私は、先月25日に伊芸区の監視塔に行ってみました。残念ながら建築現場はかなり工事が進んでおります。そこで、伊芸区の池原自治会長とお会いしてお話を聞きましたが、池原自治会長のおっしゃるには、もはや地元だけでこの訓練施設の建設を中止させることはできない、ここは知事を先頭にして政治決着でしか問題の解決はできないと話しておりました。私も同感であります。
 そこで知事に改めて伺いますが、知事はこの問題、都市型戦闘訓練施設の建設を中止させるために今後どのような対策を講ずる考えであるか、改めてお伺いしたいと思います。
 また、政治決着をつけるにはどうしても県選出の国会議員の先生方、与野党を問わず一丸となって政府に当たるべきであると考えますが、どうもそのような雰囲気が感じられないのは残念であります。
 伊芸区の自治会長に聞きましたら、11月末現在、野党の国会議員の先生方はそれぞれが何回か現地にお見えになって地元の区民とも接触があり、オジー、オバーたちを励ましておられます。しかしながら、与党の国会議員の先生方はいまだに現地にお見えになっていないと聞いております。知事は事あるごとに与党の国会議員の先生方に会ってお願いするとおっしゃいますが、私の知る限りにおいて与党の国会議員の先生方は現地を見ずしてどうして危険な状態を体感できるのか。知事も現地に行かれて改めて感ずることが何かあったはずではありませんか。何なら私が先生方を現地へ案内する役目を務めても結構でございます。どうか知事から申し上げていただきたいと思います。
 沖縄に新たに危険な基地をつくらせないという共通認識の上に立ち、県民のことを真剣に考え、県民の立場に立ってこそ沖縄選出の国会議員であると言えるのではないでしょうか。
 知事は、与野党を問わず県選出のすべての国会議員の先生方に対してこの都市型戦闘訓練施設建設を中止させるために要請すべきであると私は考えますが、いかがでしょうか、知事の明確な御答弁を求めたいと思います。
 以上でございます。

 
20040605020130