平成16年(2004年) 第 6回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 12月10日
親川 盛一
 

 一般質問を行う前に、さきに通告いたしました事項のうち、5番、市町村合併については時間の都合上、今回取り下げさせていただきます。
 それでは一般質問を行います。所見を申し上げながら行います。
 1、基地問題について。
 我が国における米軍基地の問題は、日米安全保障条約を抜きにしては考えられず、なかんずく我が国の外交・防衛・安全保障の問題は国の問題であり、国の責任において処理されるべきものであり、駐留米軍への基地提供責任は日米安全保障条約上日本政府にあり、沖縄に存する米軍基地から派生する諸問題についても日本政府が責任を持って対処すべきものであり、日米両政府が真摯に協議を行い、その解決を図ることが重要で、そのために日米安全保障協議委員会や日米合同委員会が設置されているものと理解しております。
 本県における米軍基地問題の解決を図るためには、何といっても日本全国の米軍専用施設面積の約75%が本県に存在していることや、米軍基地から派生する事件・事故の問題、軍用地主や駐留軍従業員の問題、米軍基地返還後の跡地利用の問題等が複雑に絡み合っていることから、総合的に検討していくことが重要であると考えます。
 また、戦後59年間にわたって過重な基地負担を強いられてきた沖縄県民は、米軍基地の整理縮小、米軍兵力の削減、在沖米軍の再編、日米地位協定の抜本的な見直しを日米両政府に対して強く求めているところであります。
 そこで日米両政府は、沖縄県民の基地負担の軽減を図るため平成2年6月の日米合同委員会において、さきに日米安全保障協議委員会で了承された23事案の返還に向けた確認を行うとともに、平成7年11月に日米両政府による沖縄に関する特別行動委員会、いわゆるSACOの設置を行い、在沖米軍基地の整理縮小等について協議が行われた結果、普天間飛行場の全面返還を含む11施設、5002ヘクタールの土地の返還及び騒音軽減イニシアチブが合意されたところであります。
 沖縄の米軍基地の返還を実現させていくためには、少なくともSACOで合意された事案を着実に実施し、段階的に基地の整理縮小を図ることがより現実的で実現可能な方法であると思料します。また、SACO合意事案以外についても引き続き整理縮小に向けて県民が一丸となって働きかけていく必要があると考えます。
 また、普天間飛行場の返還に当たっては、同飛行場が市街地の中心部にあり、振興開発の妨げになるばかりでなく、非常に危険な状況下にあること等から一日も早く返還させる必要があることから、SACOの合意に従ってその返還を図るために国、県、名護市が合意をし、移設に向けて作業が進められているところであります。
 もとより、普天間飛行場の返還に当たっては、国外や県外への移設にこしたことはないが、それが困難で、日米両政府において県内移設を条件に普天間飛行場の全面返還をするという合意がなされ、稲嶺知事におかれては苦渋の選択をして名護市辺野古地先の海上へ代替施設としての軍民共用空港をつくり、普天間飛行場の全面返還にこぎつけようとしたものである。
 かような状況の中、去る8月13日に沖縄国際大学構内に普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターCH53Dが墜落炎上したことは返す返すも残念でありいかんともしがたく、強い憤りを感ずるものであります。日本国民、とりわけ沖縄県民の生命財産を守るべき責務を担う駐留米軍が事故を起こすなんてもってのほかであり、幾ら県民への人命被害がなかったとはいえ、一歩間違えば大惨事に瀕するものであり、断じて許せるものではありません。今回のヘリ墜落事故の処理に当たっても日米地位協定がネックとなっており、早急な抜本的見直しが必要であると考えます。
 そこで伺います。
 (1)、米軍基地の整理縮小に当たっての基本的な考え方について知事の所見をお聞かせください。
 (2)、米軍兵力の削減についての交渉経過及び今後の対応策についてはどうなっているか、お聞かせください。
 (3)、日米地位協定の見直しについて、県は、平成12年8月に日米両政府に対して11項目にわたる要請を行っておりますが、その実現に当たっては、事務的にも政治的にも国との間で論議していく中から解決を図っていく必要があると思いますが、その進捗状況等について伺いたい。
 (4)、旧軍飛行場用地問題についての現状、これまでの経過及び今後の対応策、解決のめどについてはどうなっているか、お伺いいたします。
 (5)、都市型訓練施設(陸軍複合射撃訓練施設)の建設の現状及び今後の対応策についてはどのように考えておられるか。また、本件については、現在3階ほどまで建造中とのことであり、もはや建設中止は困難ではないかと危惧しておりますが、情報収集と対応のおくれが今日まで進む結果となっているのではないかと思料しますが、いかがでしょうか。
 (6)、米軍ヘリ墜落事故について。
 ア、被害補償の状況はどうなっておりますか。
 イ、再発防止策についてはどのように考えておりますか。
 ウ、今回の米軍ヘリ墜落事故を受け、日米両政府は事故が発生した場合に協力して対応していくための指針(ガイドライン)を策定するとのことでありますが、その内容等について把握しておりますか。把握しておりましたら、その内容等についてお聞かせください。
 エ、政府は、今回の事故を受けて外務省沖縄事務所に去る10月27日付で危機管理官を配置したようでありますが、その具体的な職務内容及び権限等はどうなっておりますか、お伺いいたします。
 (7)、普天間飛行場の早期返還について。
 ア、代替施設の移設作業の進捗状況及び今後の見通しはどうなっておりますか。
 イ、工事期間の短縮については、国は努力すると言っておりますが、普天間飛行場の一日も早い返還という視点で考えた場合、どの程度の期間短縮が可能だと考えておりますか。
 ウ、代替施設の使用期限について。
 過重な基地負担の軽減を図るためには、基地の整理縮小、米軍兵力の削減、訓練の国外移転等を着実に進めていくことが最も重要であり、基地の固定化を避けるためにも普天間飛行場の移設に当たって使用期限を設けることは県民感情から当然のことであると考えます。
 ただ、使用期限については、県民としては短期間にすることにこしたことはないが、基地の提供責任は国にあることから、国においてしっかりと県民の意向に即して検討していただくことが重要であると考えます。いずれにいたしましても国の責任において対処すべきものであり、県としてはこれまでどおり主張し求めていくべきであると思いますが、いま一度知事の所見をお伺いいたします。
 2、嘉手納ラプコンについて。
 沖縄本島周辺の航空機進入管制システム、いわゆる嘉手納ラプコンについては、昭和47年5月の沖縄の本土復帰の際、日本側に返還されることなく現在まで米軍が暫定使用し、米軍機に加え那覇空港や久米島空港等に離着陸する民間機等の航空管制を担っているものでありますが、その返還については、平成4年3月に当時のコーエン米国防長官と河野外務大臣との会談において、米軍の運用上の所要が満たされることを前提に日本側に返還するとの表明を受け、日米間において返還方法や時期等について詰められていたものであります。
 これについて去る12月6日のマスコミ報道によりますと、日米両政府は、2007年度末をめどに日本側に返還することで大筋合意したとされておりますが、日本側に航空管制権が返還されることは、沖縄の基地負担の軽減を図るという観点からは一定の前進であると思料いたしますが、依然として米軍優位の管制であることに変わりはなく、沖縄の空は完全に日本復帰したとは言いがたい面があり、日本政府がもっと主体的に航空管制を実施すべきであると考えます。
 そこで伺います。
 (1)、航空管制の現状はどうなっておりますか。
 (2)、日本側への移管についての進捗状況と今後の見通しについてどのように考えておられますか、お伺いいたします。 
 3、八重山諸島、特に与那国町周辺の防空識別圏について。
 北朝鮮による日本人拉致事件や中国海軍の原子力潜水艦による領海侵犯事件、尖閣諸島への不法上陸事件、領空侵犯事件等我が国を取り巻く環境は厳しく憂慮にたえないところであり、国による国境警備はもとより、国土の保全、防衛、出入国管理の徹底強化等が叫ばれております。とりわけ我が国の最南端に位置する与那国島周辺においては、今なお台湾政府による防空識別圏が敷かれているため、与那国空港を離着陸する航空機については、我が国の国内空港でありながら台湾政府へ通報した後に利活用をするといういびつな使用形態となっております。このことは、国益や県益を確保する観点等からも早急に日本側に防空識別圏を移管すべきであると考えます。

 そこで伺います。
 (1)、与那国島周辺における防空識別圏の現状と課題についてお聞きいたします。
 (2)、今後の県としての対応策についてはどのように考えておられますか、お伺いいたします。
 4、地域振興開発計画等について。
 沖縄の均衡ある発展を図るためには、立ちおくれている南部地域の振興を図ることが最も重要であると考える。そのためには南部地域の人的・物的条件及び地理的・歴史的条件等を活用した農林水産業、製造業、観光産業等の育成及び振興を図る必要がある。そこで県都那覇市と南部地域とのネットワークを構築し、人的・物的交流を促進し経済交流を図り、南部地域の活性化を推進していくためにも道路網の整備が必要であると考えます。
 そこで伺います。
 (1)、南部地域の振興開発計画の策定についてはどのように考えておりますか。地域の市町村任せなのか、お聞かせください。
 (2)、南部地域の道路網の整備計画及び実施時期等についてはどのように考えておりますか、お伺いいたします。
 6、県立南部病院の存廃問題について。
 本県には精和病院のほか、各地域に6つの県立病院が設置され地域医療に貢献してきているが、ほとんどの病院で赤字経営を強いられている。また、南部病院はその設立の経緯等からやむを得ない面もあるが、南部地域の南端部に位置しており、南部地域全体の医療を担っているかどうか疑問もないではないが、南部地域の振興を図る上からは県立総合病院の存続は現段階では必要であると思料いたします。現段階において南部病院を廃止するとなると南部地域での県立の公共施設は乏しくなり、南部地域の振興・発展を図っていく上で大きな支障を来すものと思料いたします。なぜに南部病院だけの廃止なのか、赤字病院だからなのか、あるいは民間医療機関の設置が充実してきたからなのか。また、医療の空白、すなわち県民への医療サービスの低下を来さないように南部医師会等とも十分調整されたのかなどについて危惧しているところであります。
 そこで伺います。
 (1)、南部病院の現段階での廃止は、南部地域の振興・発展に支障を来すことにはならないか。
 (2)、南部地域住民等のコンセンサスは得られていると思いますか。
 (3)、廃止については、県立病院全体の中で検討すべきではないか。検討したのであれば、その結果はどうなっているかお聞かせください。
 7、高度・多機能病院について。
 私は、当該病院の役割については、県民の医療ニーズに対応して地域医療への貢献はもとより、民間医療機関との役割分担を行い、民間病院で対応できない部門について対応していくことが重要であると考えており、今回の南風原町字新川への高度・多機能病院(仮称)の設置は時宜を得たものであると思料いたしますが、今後、県民の目線に立った円滑な運営、利活用が図られることを望むものであります。
 そこで伺います。
 (1)、当該病院の完成及び供用開始の時期はいつごろか。
 (2)、診療科目は何々を考えているか。
 (3)、スタッフ等の確保状況についてはどうなっておりますか。
 (4)、南部地域の救命救急体制はどうなるのか。医師会や民間医療機関等との連携・調整はどうなっておりますか。
 (5)、南部地域との交通アクセス及び今後の計画、実施状況等はどうなっておりますか。
 8、県立知念高等学校の敷地買収について。
 現在、知念高等学校の学校用地として使用されている1万9834平方メートル(6000坪)については、復帰前から利活用がなされているものでありますが、昭和47年5月1日、復帰直前に当時の知念連合区教育委員会から与那原町へ所有権移転がなされた土地であります。
 そのうち、1875平方メートル(567坪)については、昭和58年10月24日付で与那原町と沖縄県との間に町有財産売渡契約を締結し完了しているわけでありますが、残りの1万7958平方メートル(5432坪)の用地につきましては、現在でも学校用地として無償で使用されている状況であります。計画的に処理し解決していく必要があると考えます。
 なお、本件については、昭和62年9月3日及び同月8日付でそれぞれ沖縄県知事及び沖縄県教育委員会教育長あてに与那原町長名で「県立知念高等学校敷地内町有財産の買上げについて(要請)」がなされているものであります。
 そこで伺います。
 (1)、これまでの経過及び現状等についてお聞きいたします。
 (2)、1万7958平方メートルについての与那原町との売買契約の状況についてはどうなっておりますか、お聞きいたします。
 (3)、今後の県の対応策について伺います。
 9、行政機構(組織)の改革等について。
 県においては、行政組織機構の改革を実施すべく今議会に沖縄県部設置条例の一部を改正する条例案を提出しておりますが、大切なことは、小さな組織・陣容で大きな仕事をするという行政改革の基本的な立場に立って検討されてきたかということであり、簡素で効率的な行政執行体制になっているか、時代に即した行政ニーズへの対応、県民の視点・目線に立った改革等となっているかが重要である。そのためには各部局間の十分な連絡調整、関係団体等との調整等が必要であると思料いたします。
 また、組織機構の改革に当たっては、組織、職制、権限及び責任の明確化を図り、県民にわかりやすく県民の行政ニーズに対応し、各部局間の均衡等について検討し実施していくことが必要であり、行政改革を推進しているさなかにあって、特命事項の名のもとに部に属しない一般職の職制を設け、行政事務執行に当たっての本来の指示命令系統の不文律を崩してはならず、権限のない、あるいは不明確な職制については即刻廃止すべきであり、それが行政改革の趣旨にかなうものであると思料いたします。
 そこで伺います。
 (1)、今回の組織改正の基本的な考え方についてお聞かせください。
 (2)、各部局間の調整、関係団体等との調整結果の状況についてお聞かせください。
 (3)、部に属しない部長相当の職制――政策調整監等の必要性についてお聞かせください。
 以上で終わります。

 
20040606120120