平成16年(2004年) 第 1回 沖縄県議会(定例会)
第 7号 2月26日
安里  進
 

 再質問いたします。
 現在の我が名護市には、琉球王朝時代の5賢人と言われた新しい製糖法をつくった儀間真常、琉球王国の政治の仕組みを整え、日本同化政策を進めた羽地朝秀、それから人間の心のあり方を6つの視点で説いた「六諭衍義」を出版し日本全国に教育と道徳を広めた程順則、林政・農政を重点的に進め、羽地大川を改修しかんがい工事を施行し産業政策を確立した蔡温、廃藩置県を推進した宜湾朝保のこの5人の偉人のうち、3人が名護羽地間切総地頭や名護と特にかかわっているわけであります。
 今、名護親方程順則、羽地朝秀、蔡温の3人がそうであります。蔡温が280年前に植林したリュウキュウマツは、今なお北部にその雄姿を見せ、そのすごさを感じます。
 そこで私は、280年前、あるいは294年前の偉人たちのことを思いながら、米軍による山林火災や道徳教育の基本である「六諭衍義」について、今の政治家や指導者が心すべきことではないかと思い質問しているわけであります。
 まず1番目に、米軍の演習による山火事の多発についてでありますが、名護市のキャンプ・シュワブ、金武町、宜野座村のキャンプ・ハンセンの基地内は、今、松くい虫で県木であるリュウキュウマツは赤く枯れているのが目立ちます。松くい虫は松しか食わないが、米軍の演習による山火事は草木や小動物すべてを焼き払ってはげ山にしてしまうわけであります。私に言わすれば、米軍は松くい虫より悪い山くい虫、つまり山クエー虫だと言いたい。
 そこで知事、稲嶺知事の顔は大変柔和でえびす顔をしているが、この際、米軍に対しては琉球の魔よけであるシーサーの顔をして、知事本人がブラックマン四軍調整官に抗議すべきと思うが、知事、もう一度その決意をお願いしたいというふうに思っています。
 私がテレビを見ていると、いつも知事公室長の顔しか報道で見えないものですから、市民が本当にやっているかどうかと県民が思うので、たまにはシーサーの顔をしてばしっとやってくださいよ。
 2番目に、心のノートの「六諭衍義」の普及についてでありますが、山内教育長、これは名護市だけのという話になっておりますが、そうじゃなくて、私が聞いているのは、あなたがこの「六諭衍義」なる心のノートの普及・促進を積極的に実施し、沖縄発全国に発信することができれば、教育長、あなたは山内沖縄聖人と呼ばれ、世の末代までその名を残すことになると思うが、その決意をお伺いしたい。

 
20040107060030