平成15年(2003年) 第 4回 沖縄県議会(定例会)
第 2号 9月30日
警察本部長(髙橋清孝)
 

 自衛官爆発死亡事件の概要についてお答えいたします。
 この事件は、平成15年8月31日午後3時50分ごろ、沖縄市字池原在の廃品分別作業所において、航空自衛隊那覇基地所属の空曹長(53歳)が所持していた米軍のロケット弾が爆発したことにより死亡したものであります。
 県警では、事件発生後、所要の捜査体制を確立し、事件現場の検証と並行して自宅など関係箇所7カ所の捜索を実施し、ロケット弾4発、M16ライフル1丁、M1カービン銃1丁、実包689個、空包1636個、合計で禁制品2331点を押収しております。
 また、被疑者の知人の自宅など関係箇所29カ所を捜索して銃剣5丁を押収し、銃砲刀剣類所持等取締法違反で2人を逮捕して事件送致しております。
 自衛官が死亡した爆発物につきましては、県警の科学捜査研究所で鑑定の結果、昨日までに米軍用66ミリ対戦車砲ロケット弾と判明しております。
 県警としましては、現職の自衛官が自宅等において危険な不発弾等を多数収集していたこと、その不発弾を処理するために付近住民が避難を余儀なくされるなど県民に大きな不安と動揺を与えた極めて重大な事件と認識しております。現在、爆発物等危険物の入手先及び入手経路の早急な真相解明と、この種事案の再発防止を図るため所要の捜査を鋭意推進中であります。
 次に、米軍の使用済み銃器類の管理体制及び入手ルートについてでありますが、米軍の使用済み銃器類の管理体制につきましては、お答えする立場にはございません。
 本件の銃器類の入手ルートにつきましては、現在鋭意捜査中であります。
 次に、自衛隊の弾薬の押収の有無についてでありますが、今回の押収品の中には自衛隊関係のものはありませんでした。
 最後に、凶悪事件の武器として使用されることの有無についてでありますが、沖縄連合旭琉会対山口組系上原組・琉真会の第4次抗争事件の最中、昭和52年6月、名護市で旭琉会組員から押収したけん銃9丁のうち、7丁が昭和49年9月ごろに米軍基地から盗まれたものであるということが判明した事案がございました。
 それから、入手ルートは不明ですが、昭和52年8月、那覇市在の琉真会事務所前において、警戒中の警察官に対して旭琉会組員が車両で乗りつけ、米軍用コルトAR15のカービン銃を発砲して警察官に重傷を負わせ、さらに同事務所内に乱射して米軍用手りゅう弾1個を投げ込み爆破させた事件がありました。
 以上でございます。

 
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