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平成15年(2003年) 第 2回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 7月 3日
髙良 政彦
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2点再質問をいたします。
東北の雪深い福島県、雪に閉ざされた長い冬、大体そういうことで漬物を主体とする食習慣が昔からあり、そのため塩分のとり過ぎで高血圧を中心とする成人病が多く、日本でも有数の短命県と言われておりました。この問題を解決するのは食習慣を改める、すなわち生活習慣を改める必要があるとの行政や大学の教授等のそういう研究が実り、特に長寿県の沖縄の食生活が随分参考になった話を私たちはよく聞くところであります。
また昨今同様に、長野県では「ピンピンコロリ」を標語に、生活習慣病撲滅に取り組み、大きな成果を上げております。80歳、90歳、100歳まで長生きしてください。しかし、元気で健やかであってほしい。そしてこの世を卒業するときは、あの人この人の手を煩わせるのではなく、「コロリ」と逝ってくださいという願いを込めた標語のようです。
長寿県といえば我が沖縄県というイメージが長い間定着をしておりましたが、残念ながら男性が全国26位に転落し、危機感を抱いております。我が県が長寿日本一を取り戻せるかどうかのかぎは、やはり保健センターの活用と機能を徹底して生かすことに尽きると思います。公立病院に蓄積された膨大なデータ、経験が地域住民の健康、病気の予防、なかんずく生活習慣の指導による成人病の予防に十分に生かされていないことに尽きます。
沖縄全体について言えることですが、病院側と行政、すなわち市町村の保健衛生や福祉行政、そして地域住民の有機的に連携した対策が弱い。三位一体となって公立病院に蓄積されたこういうデータ、経験を地域住民の成人病予防、保健に役立たせることができるのであれば、相当の介護保険、国保等含めた医療費の増大に歯どめをかけることができると、ここにかぎがあると思います。
全国で毎年1兆円ないし1兆2000億円の医療・福祉予算が膨らんでおり、その70%が老人医療費と言われておりますが、健やかに老いるということがいかに重要か、長野県のこの「ピンピンコロリ」はそこに大きな意味があると思います。なかなか言い得て妙だと思います。そのためにも生活習慣、食生活の改善指導、その中心をなすのが保健センターであります。
今回久米島からぜひ保健センターの設置をというのもこのような趣旨からであり、全県的に保健センターを中心に公立病院、行政、地域住民の三者が一体となって生活習慣改善を徹底すべきです。そうすれば必ず我が県は再び男女とも長寿日本一の座を取り戻すことは間違いありません。今度は我が県が福島県や長野県を見習う番に来ております。
御答弁をお願いいたします。
それからあと一点は、久米島における特別養護老人ホームの増床についてでありますが、他の離島よりも圧倒的に人口が多く高齢者も多い。そして久米島で入所をしたいという方々も本島で入所をしている117名中相当の数の方がいらっしゃいます。入所をする場合、大抵本人は入所をしたがらない。しかし家族は入所をさせたい。できれば在宅で介護をするのが理想ですが、諸事情からこれが許されない。ならば、せめて自分が生まれ育った島で入所をしたい。その方が当人も家族も多く接触できるからであります。安心だからであります。やむなく海を越えて遠く本島に一人入所するということは、家族が頻繁に会うわけにはいかない。実際は時間的にも経済的にも大変な状況を強いられております。
このような状況を考えたときに整備率云々だけではこれは行政ではないとこう考えます。何らかのほかの方法も交えながら高齢者対策はもっときちっとこの際腰を入れてやるべきではないかと考えますけれども、もう一度この件についてひとつ決意あるいはその対策等御説明をお願いいたします。
以上です。
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20030206100070