平成17年(2005年) 第 3回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 7月 5日
警察本部長(三浦正充)
 

 九州における少年犯罪と沖縄の傾向についての御質問にお答えをします。
 比較が可能な平成16年の統計に基づいて申し上げます。
 平成16年中、沖縄県警が窃盗や傷害等の刑法犯で検挙・補導した少年は1662人で、対前年比57人、3.3%減少しております。また、飲酒や深夜徘回等の不良行為で補導した少年は延べ3万6586人で、前年に比べ190人、0.5%増加しております。
 県内の少年非行の特徴の1点目は、議員の御指摘にもございましたとおり、刑法犯少年の半数を中学生が占め、低年齢化しているということであります。
 全刑法犯に占める少年の比率は、沖縄県は38.2%と九州平均より6.3%低くなっておりますが、ただその中で刑法犯少年に占める中学生の比率は、沖縄県は50.5%と約半数を占め、九州平均の33.5%と比べ17ポイント高くなっております。
 また、触法少年――これは14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年でございますが――この触法少年は、平成16年中376人で、対前年比49人、15%増加をし、刑法犯少年の22.6%を占めており、これも九州平均の14.0%より8.6ポイント高くなっております。
 特徴の2点目は、県内の刑法犯少年の大半が窃盗犯であるということであります。
 沖縄県警が窃盗犯で検挙・補導した少年は1291人で、対前年比で65人増加し、刑法犯少年に占める比率は77.7%を占めており、九州平均の58.6%と比べ19.1ポイント高くなっております。
 3点目の特徴は、深夜における不良行為と飲酒による補導が多いということであります。
 県内で深夜徘回で補導した少年は1万7352人で、対前年比557人減少しておりますが、不良行為少年に占める比率が約5割を占めており、少年人口1000人当たりで比べますと、沖縄県は深夜徘回での補導が68.8人で、九州平均の約1.7倍となっております。
 また、飲酒で補導した少年は4836人で、少年人口1000人当たりで比べますと沖縄県は19.2人で、九州平均の約4.8倍となっております。ちなみに、全国平均と比べますと約8.8倍と極めて高くなっております。
 以上のような点が沖縄県の少年非行の主な特徴であると認識をしております。
 以上でございます。

 
20050306120100