平成16年(2004年) 第 6回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 12月10日
知事公室長(府本禮司)
 

 ベースタクシーの有料制導入の経緯と台数について一括してお答えいたします。
 基地内へ入域しているいわゆるベースタクシーは、平成元年以前は米軍側が発行する身分証明書を所持していれば自由に基地内に出入りできましたが、平成2年ごろから米軍関係者の福利厚生を図るため、独立採算制で運営される歳出外資金諸機関の一つであるAAFESとの契約制に移行したことにより有料になっております。現在のベースタクシー台数は、AAFESによりますと265台とのことであります。
 次に、無料制への移行についてお答えいたします。
 先ほども御説明したとおり、米軍基地内でクリーニング業や理髪店等の業者が各種の営業活動を行うに当たっては、入札によりAAFESと契約し一定割合の営業権料を毎月支払っているとのことであります。ベースタクシーの入域料は、この営業権料に当たるものであるとのことであり、県としてはその契約は双方の合意に基づいて行われていると考えております。
 また、入札による料金は、入札希望者が採算性を考慮して行った申し込みに基づき決定されるものと考えております。したがって、県としては当事者の対応を見守っているところであります。
 次に、ベースタクシーの料金、料金総額及び使途について一括してお答えいたします。
 AAFESによりますと、現在の1台当たりの料金は、入札の結果、基地ごとに異なっており、その最高額は月額8万200円で、最低額は月額3500円であり、1カ月の全台数の料金総額は約690万円とのことであります。その使途につきましては、施設の維持管理等の運営費や米軍人等の福利厚生費などに充てられているとのことであります。
 次に、県外の状況についてお答えいたします。
 AAFESによりますと、AAFESが活動している横田基地、キャンプ座間及び三沢基地のうち、横田基地とキャンプ座間ではベースタクシーの入域が認められておらず、三沢基地では本県と同じように入札制が導入されており、現在の料金は1台当たり月額4500円とのことであります。また、その他の基地については、渉外知事会加盟都道県へ問い合わせたところ、無料でできる基地、入域自体が認められていない基地などがあり、状況は地域によって異なっております。
 次に、入札制の導入等につきましてお答えいたします。
 AAFESによりますと、入札制導入以前は競争を排除しており不適切であったため、基地内で営業を希望するすべてのタクシー業者に対する公平・平等の観点から入札制を導入したとのことであります。入札による料金は、入札希望者が採算性を考慮して行った申し込みに基づき決定されるものと考えております。
 次に、日米地位協定との関連についてお答えいたします。
 外務省によりますと、ベースタクシーから料金を徴収することについては、日米地位協定第15条に基づく歳出外資金諸機関は、米軍関係者の福利厚生を図るため独立採算制で運営されることが前提とされており、同機関が契約者等からの料金の徴収等で運営され得ることは、独立採算制を前提としている以上、当然認められるものと解されているとのことであります。AAFESによりますと、米軍基地内でクリーニング業や理髪店等の業者が各種の営業活動を行うに当たっては、入札によりAAFESと契約し一定割合の営業権料を毎月支払っているとのことであります。ベースタクシーの入域料は、この営業権料に当たるものとのことであり、県としてはその契約は双方の合意に基づいて行われていると考えております。
 以上でございます。

 
20040606160100