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平成15年(2003年) 第 4回 沖縄県議会(定例会)
第 3号 10月 1日
警察本部長(髙橋清孝)
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自衛官爆死事件及び弾薬所持問題の概要についてお答えいたします。
この事件は、平成15年8月31日午後3時50分ごろ、沖縄市字池原在の廃品分別作業所において、航空自衛隊那覇基地所属の空曹長(53歳)が所持していた米軍の66ミリ対戦車砲ロケット弾が爆発したことにより死亡したものであります。
県警では、事件発生後、所要の捜査体制を確立し、事件現場の検証と並行して自宅など関係箇所7カ所の捜索を実施し、ロケット弾4発、M16ライフル1丁、M1カービン銃1丁、実包689個、空包1636個の合計で2331点を押収しております。
また、被疑者の知人の自宅など関係箇所29カ所を捜索して銃剣5丁を押収し、銃砲刀剣類所持等取締法違反で2人を逮捕して事件送致しております。
県警としましては、現職の自衛官が自宅等において危険な不発弾等を多数収集していたこと、その不発弾を処理するために付近住民が避難を余儀なくされるなど県民に大きな不安と動揺を与えた極めて重大な事件と認識しております。現在、爆発物等危険物の入手先及び入手経路の早急な真相解明とこの種事案の再発防止を図るため所要の捜査を鋭意推進中であります。
次に、武器・弾薬の入手経路の調査状況でございますが、先ほども申し上げましたが、入手経路につきましては現在鋭意捜査中であります。
次に、警察官の学校派遣についてお答えいたします。
まず、八重山農林高校における交通安全教育の具体的成果についてでありますが、平成10年1月1日、石垣市内において高校生4人が飲酒絡みの交通事故で死亡するという痛ましい事故が発生いたしました。そのような事故を踏まえ、高校生に対する交通安全教育の強化を図るため、平成11年4月、沖縄県教育委員会から八重山警察署交通課長が非常勤講師として委嘱を受け、1年間、交通安全教育の授業を実施することになりました。授業は、毎週水曜日、2年生を対象に50分授業で30回実施しております。
その成果につきましては、八重山農林高等学校生による交通人身事故は平成10年3件、平成11年1件、平成12年2件、平成13年、14年はゼロで減少傾向にあると言えます。
そのほかに、保護者や学校関係者などからは、生徒の言葉遣い、態度、服装等に改善が見られたとの話を伺っております。
次に、警察官学校派遣の概要と期待する成果についてでございますが、警察としましては、近年の多発する少年非行を抑止し、また増加する犯罪から少年を守るため、少年を取り巻く有害環境を浄化することは当然のこと、知識や社会経験が乏しい無防備な少年が事件・事故等の被害に遭わないようにするためには直接少年を指導することも重要であると考え、今回、県教育庁や学校と協議の上、実務経験豊富な警察官を学校に派遣し授業を行うこととしました。
派遣授業は、9月17日に発足した警察官4名で構成する安全学習支援隊が専従で行い、授業の内容としては、出会い系サイトやハイテク犯罪、悪質商法等の被害防止、深夜徘回や交通事故防止等を予定しております。警察としましては、この安全学習支援授業によって少年の非行防止を初め犯罪被害防止、交通事故防止等を図り、少年が健全に育成されることを期待しております。
次に、派遣計画と指針についてでありますが、警察官派遣授業は、現時点、中学校3校、高校3校の計6校で実施しており、1校当たり、2学期、3学期で六、七時限の授業を行うこととしております。県警は、現在行っている授業の実施状況等を踏まえ、県教育庁、学校関係者等と調整の上、今後とも継続して生徒のための授業を実施していきたいと考えております。
最後に、教師、父母との調整状況についてでありますが、授業を実施するに当たっては、県警は県教育庁や授業を希望する学校現場と授業内容、授業時間数について十分な調整を図ってまいりました。警察としましては、今後とも学校の先生方と連携の上、生徒に対して愛情と情熱を持って接し、その期待に十分こたえていきたいと考えております。
以上でございます。
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