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平成14年(2002年) 第 1回 沖縄県議会(定例会)
第 2号 2月21日
警察本部長(太田裕之)
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まず、冒頭、県警に対しまして温かいエールをいただきましてありがとうございます。
それではお答えいたします。
少年が包丁で教師を脅迫した事件の概要についてであります。
事件は、平成14年の1月28日午前9時半ごろ、浦添市内の中学校から、生徒が包丁を所持しているようだという通報を受けまして、現場に駆けつけました警察官が包丁を所持して校門から出てくる少年を発見し、銃刀法違反の現行犯として逮捕をした事案でございます。少年は、その後の調べで、先生を脅すために持っていたと、別に傷つけるつもりはなかったと供述をしているところであります。
次に、昨年の刑法犯認知件数と過去最悪となった要因と対策についてお答えします。
県内の平成13年の刑法犯罪は、認知件数が2万3426件、前年比で1935件の増、9.0%の増加と過去最悪の数値となっております。とりわけ器物損壊事件、傷害事件、窃盗事件等のいわゆる県民に身近な犯罪が増加をしております。
刑法犯認知件数増加の要因といたしましては、社会全体の規範意識が低下したこと、地域社会の連帯感の希薄化により犯罪抑止機能が低下したこと、また、これまで警察に解決を求めなかった比較的小さな事案についても警察に持ち込む傾向が強くなったことなどがあろうかと思われます。
このような情勢を踏まえ、県警としては初動捜査体制及び科学捜査力の強化、地域及び関係機関との連携強化による犯罪実態の早期把握、警察官個々の捜査能力の向上などに努めるとともに、制服警察官を可能な限り街頭に出すことにより犯罪の発生を抑止していくことにしております。
さらに、警察官の増員についても努力しているところで、平成14年度については警察官50人の増員が警察庁から示されております。
次に、刑法犯少年の増加についてお答えします。
平成13年中の刑法犯少年の数が過去10年間で最も多くなったのは、その要因として、1つは、少年の非行防止及び健全育成を目的とした沖縄県少年育成ネットワークが平成12年11月に設立され、関係機関・団体が緊密に連絡をとり合うようになったことから、これまで警察に届けられていなかった事件情報や相談事案が寄せられるようになり、これを端緒として事件化が図られるようになったこと、また、これまで現場指導でとどめることの多かった万引き事犯について、再犯性が高いことから厳しく対処するようになったことなどが原因であります。
次に、沖縄県における平成13年の刑法犯認知件数の伸び率と全国との比較についてであります。
平成3年の刑法犯の認知件数を100とした場合、平成13年は全国が160.2、九州は153.7、沖縄は176.3と全国よりも16.1ポイント、九州よりも22.6ポイント高く、過去最高の認知件数となっております。
沖縄県の伸び率が全国または九州より増加している原因といたしましては、人口増加率が全国有数であること、入域客が大きく増加をしていること、また窃盗、傷害、器物損壊事件等身近な犯罪が大幅に増加したことなどがあろうかと思われます。
最後に、交通信号機の設置についてであります。
平成13年度第2次補正予算の決定を受けて交通信号機50基の新設を計画しており、現在、各警察署と連携をいたしまして設置予定箇所の最終的な調査検討を行っているところであります。
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