平成13年(2001年) 第 2回 沖縄県議会(定例会)
第 5号 2月27日
文化環境部長(宮城光男)
 

 売買春に関する事犯に未成年者を含む若年層が巻き込まれているが、この問題をどう受けとめているかという御質問にお答えします。
 昨年9月から10月ごろにかけまして県内中部の女子中学生を被害者とする売春防止法違反事件が発生したことは大変残念に思います。すべての県民が、青少年が健全に育成されるように努め、これを阻害するおそれのある行為または環境から青少年を保護しなければならない立場にありますが、その大人が自己の利益のみを考え、女子中学生に売春をさせた行為はとても許しがたいものだと考えております。
 さらに、今回の事件はこれまでと違い、普通に学校に通っていた子が小遣い欲しさに売春をしていたということであり、極めて深刻な問題だと認識しております。
県としましては、これまで青少年育成県民運動や立入調査員によるゲームセンター等対象施設への立入指導など青少年の健全育成に取り組んでまいりましたけれども、今後さらに関係機関・団体等と連携を強化しつつ青少年の健全育成を推進し、再びこのようなことが起こらないように努めてまいりたいと考えております。
 次に、我が党の代表質問との関連で、「東洋のガラパゴス」と言われている由来は何かという御質問にお答えします。
 南米エクアドルのガラパゴス諸島は、大陸から隔絶された多くの島々から成り、ガラパゴスゾウガメが生息するなど特異な生態系が形成されております。
沖縄県も小さな島々から成り隔離されている特性を有し、ヤンバルクイナやイリオモテヤマネコ等の固有種や、遺存種と考えられる動物種が数多く生息する等島嶼生態系として我が国の生物多様性上重要な位置を占めていることから東洋のガラパゴスというふうに呼ばれております。
 次に、亜熱帯降雨林とは何かという御質問にお答えいたします。
 亜熱帯降雨林とは、亜熱帯地域に属し、アジア・太平洋地域の高温多湿な亜熱帯地域に広がる常緑広葉樹林であり、地球上で最も種の多様性に富んだ生態系を有していると言われております。
 次に、ヤンバルの森の世界遺産登録の背景は何かという御質問にお答えします。
 ヤンバル地域は、植生としてイタジイを中心とする常緑広葉樹林が広がり、ヤンバルクイナ、ノグチゲラなどの多くの固有種が生息するなど豊かで多様な自然環境を形成しており、人類共通の貴重な財産として世界遺産登録にふさわしい地域だというふうに考えております。
 次に、連続植生と言われるのはほかにもあるのかという御質問にお答えします。
 植生は、陸上における生態系を大まかにあらわす指標になります。植生が豊かに広がっている地域として北海道地方がございますが、ヤンバル地域もイタジイを中心とする植生が連なるすぐれた植生を有しております。さらにほかには西表島にも同様の豊かな植生が残されております。
 以上でございます。

 
20010205050070