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平成13年(2001年) 第 3回 沖縄県議会(定例会)
第 5号 6月25日
企画開発部長(与儀朝栄)
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新たな沖縄振興と沖縄振興新法について、「格差是正」を外したが3次にわたる振計において格差是正の達成度はどう認識されているか、格差是正の目標を外した根拠を示していただきたい、依然として存在する格差是正を知事は引き続き求めていくべきと思うがどうかについて一括してお答えいたします。
本県は、これまでの3次振計に基づく施策の総合的な展開により産業基盤施設や生活環境整備、保健・医療・福祉及び教育施設等の社会資本の整備などが積極的に進められ、県民生活も向上するなど着実に発展してきました。本県の振興開発を進める上で本土との「格差是正」は大きな役割を果たしてきたものと認識しております。
しかしながら、本県経済の牽引役として期待された製造業が伸び悩み、所得格差や高失業率など依然として産業振興に関する課題は解決されず、またハブ機能を有する空港、港湾施設、陸上交通、情報通信基盤や人材の育成・確保などの面でなお本土と格差の残る部分が存在しております。したがって、新たな沖縄振興に当たっては残された格差の是正を引き続き図っていくことは当然のことであり、今後とも国の責務による支援が必要との考えから、社会基盤整備などに係る特別措置を講ずることについても引き続き国に対して要望してまいります。
同時に、21世紀初頭の沖縄の可能性をみずから切り開いていくためには、沖縄の魅力ある地域特性を生かした役割発揮の視点も重要であり、「格差是正」から「沖縄の特性の発揮と不利性の克服」へと施策の方向を順次切りかえ、自立的発展への歩みを確実なものにしてまいりたいと考えております。
次に、新たな沖縄振興と沖縄振興新法について、南部市町村長からの要請事項はどのようなものがあったのか、要請事項は反映されたのかについてお答えいたします。
南部市町村長との意見交換会においては、情報通信産業の振興、西海岸の開発など計画策定に向けた有意義な意見が数多く出されました。これらの意見を反映させる形で新たに南部圏域に情報通信関連産業の振興や那覇軍港の移設が予定されている浦添市の振興等について盛り込んでおります。また、意見交換会で出された具体的な事業等につきましては、今後策定される沖縄振興新計画原案や県独自の総合計画等を取りまとめる過程において検討してまいりたいと思います。
次に、新たな沖縄振興と沖縄振興新法について、東海岸地域を体験・滞在型観光を推進するとしているが、ヘルシーリゾート計画の位置づけとしているのかについてお答えいたします。
「南部圏域」の「観光・リゾート産業の振興」については、東海岸地域において、「農業や伝統工芸などとの有機的連携、海洋レジャー等施設の整備を推進するとともに、健康・保養をテーマとしたウェルネス観光を推進する。」こととしております。ヘルシーリゾート計画は、この考え方と基本的に方向性が一致している計画であると理解しております。
次に、新たな沖縄振興と沖縄振興新法について、南部への理工系大学の設置についてお答えいたします。
本県の産業の振興を図るためには、理工科系の人材の育成が重要な課題であると考えております。このため県としては、「新たな沖縄振興に向けた基本的な考え方(案)」において琉球大学における理工系学部や大学院の拡充促進とあわせて、県立芸術大学におけるデザイン工学分野等の学部の設置を検討していくこととしております。
御質問の南部地域への理工系大学の設置については、当該市町村等の取り組み状況なども見きわめながら総合的に検討していきたいと考えております。
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