委員会記録・調査報告等

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米軍基地関係特別委員会記録
 
平成29年 第 1定例会閉会中

1
 



開会の日時

年月日平成29年4月20日 曜日
開会午前 10 時 2
閉会午前 11 時 32

場所


第4委員会室


議題


1 軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立(恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故について)
2 軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立(恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故に関する意見書及び同抗議決議について(追加議題))


出席委員

委 員 長  仲宗根   悟 君
副委員長  親 川   敬 君
委  員  山 川 典 二 君
委  員  末 松 文 信 君
委  員  宮 城 一 郎 君
委  員  新 垣 清 涼 君
委  員  渡久地   修 君
委  員  嘉 陽 宗 儀 君
委  員  當 間 盛 夫 君


欠席委員

      花 城 大 輔 君
      照 屋 守 之 君
      崎 山 嗣 幸 君
      金 城   勉 君


説明のため出席した者の職・氏名

 知事公室基地対策統括監  池 田 竹 州 君
 参事兼基地対策課長    金 城 典 和 君



○仲宗根悟委員長 ただいまから、米軍基地関係特別委員会を開会いたします。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故についてを議題といたします。
 本日の説明員として、知事公室基地対策統括監の出席を求めております。
 恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故について審査を行います。
 ただいまの議題について、知事公室基地対策統括監の説明を求めます。
 池田竹州知事公室基地対策統括監。

○池田竹州基地対策統括監 ただいま議題となっております恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故について、県の対応を御説明いたします。
 4月6日及び4月13日にキャンプ・ハンセン内安富祖ダム工事現場にて水タンク及び車両に傷がつき、付近から銃弾らしきものが発見されました。
 今回の事案は、人的な被害はなかったものの、流弾によるものであるとすれば、民間作業員が作業を行っている現場での事案であり、周辺では農作業を行う住民もいることなどから、一歩間違えば県民の生命・財産にかかわる重大な事故につながりかねず、あってはならないものと考えております。
 また、本事案の発生は地域住民はもとより、沖縄県民に大きな不安を与えており、大変遺憾であります。
 県は、4月14日、沖縄防衛局に事件の発生を抗議し、事実関係の確認と真相究明を求めるとともに、4月17日には現場への立ち入りを求めて申請を行っているところであります。
 また、同じく4月17日には私を含め担当職員が恩納村を訪問し、恩納村の担当者から事実関係の聞き取りを行うとともに現場前のゲートから現場付近の状況の確認を行いました。
 さらに、4月18日には、在米沖海兵隊に対して、ほかに流弾がないか調査を行うとともに、早急な原因究明と再発防止を行うよう要請したところです。
 以上で説明を終わります。
 御審査のほど、よろしくお願いいたします。

○仲宗根悟委員長 知事公室基地対策統括監の説明は終わりました。
 これより、恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故について質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないように簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 嘉陽宗儀委員。

○嘉陽宗儀委員 今回の事故の前にも、同様な事故が金武町伊芸区でありましたよね。あれはいつでしたか。

○金城典和参事兼基地対策課長 平成20年12月10日、キャンプ・ハンセンの近くの金武町伊芸区内の民家に駐車中の乗用車で銃弾が発見されたと。県警察の鑑定では、米軍が使用する50口径通常弾のM33の弾芯と同種のものとされていましたが、海兵隊としては最近の訓練と直接は関係がないとした事案です。

○嘉陽宗儀委員 前回も米軍基地関係特別委員会で現場調査を含めていろいろ要求したのですが、米軍は米軍のものではないと言って、議会の立入調査もなかなか認めないという事態がありました。今回も恐らくそうなるのではないかと思うのですが、落ちていた銃弾は何のものですか。

○池田竹州基地対策統括監 沖縄防衛局から状況の説明を受けたのですが、まだ特定はされていないという報告を受けております。

○嘉陽宗儀委員 私が聞きたいのは、弾はどういう銃で使われているかということです。

○池田竹州基地対策統括監 村役場から提供いただいた資料に―議会にも提供しましたが、銃弾の写真が載っています。それを見ますと、全長が3センチメートルぐらいということで、いわゆる小火器のものではないだろうと推測しているところです。

○嘉陽宗儀委員 私は実弾演習場で使ったものが飛んできたのではないかという懸念があるから、聞いているのです。ですから、どういう銃で使われているかということははっきりさせないといけません。

○池田竹州基地対策統括監 4月18日に米軍に調査を申し入れ、その回答を待っているところでございます。

○嘉陽宗儀委員 被害もはっきりしているのに、どういう銃が使われたかぐらいも答えられないアメリカは問題ではないですか。

○池田竹州基地対策統括監 今、現場の立ち入りを求めているところで、週明けにはできそうだという連絡が沖縄防衛局から来ております。そこには当然、米軍の立ち会いも求めますので、そこでもきちんと確認するようにしていきたいと思っております。

○嘉陽宗儀委員 少なくともピストルのものではありませんよね。機関銃でしょう。

○金城典和参事兼基地対策課長 私もいろいろな資料を探してみました。その中で海兵隊の小火器について説明している資料がございましたので、それを参考に御説明したいと思います。現在、海兵隊で使われている火器につきましては、訓練で持ち運びをしている銃がM4カービン銃で、この弾の口径が5.56ミリメートルです。もう一つ、M240機関銃がございます。これについては、口径が7.6ミリメートルです。さらに大きい機関銃として、ブローニングM2重機関銃で、口径が12.7ミリメートルです。この3種類が主に使われている銃ではないかと推測しております。

○嘉陽宗儀委員 今回の弾はどれに該当するのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 まず、M4カービン銃は口径が5.56ミリメートルで、具体的な弾の長さは特定できなかったのですが、写真等ではかったところ、M4カービン銃の弾が大体2センチメートル、さらにM240機関銃の弾が約3センチメートル、ブローニングM2重機関銃が約5センチメートルの大きさになろうかと思います。

○嘉陽宗儀委員 撃ち抜かれる場合、薬きょうはそのままで短くはなりませんが、あのようにかたいものにぶつかると圧縮されて長さが短くなります。原型は図鑑などを見るとわかるのに―県民が感心を持っているので、皆さん方はこの問題について一生懸命調べて、これだということを明確に答弁しなくてはいけないのではないですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 沖縄県としてもそれだけの専門的な知識が足りない部分がございます。その中で実際の弾の特定は非常に困難を要すると思いますので、銃や弾の種類について断定することは避けたいと考えております。

○嘉陽宗儀委員 以前の米軍基地関係特別委員会の議事録を持ってきていますが、当時、自民党の小渡亨議員が銃については専門だということでかなり突っ込んだ質疑をしています。これはM16だと。M16であれば飛距離が幾らで―当時は都市型戦闘訓練施設の問題もあって、自民党も含めて一緒に解明しているのです。ですから、県民の生命・安全が守れるかと問われているのに、専門家はいないという今の答弁では納得できません。どういう努力をするかはっきりしてください。

○池田竹州基地対策統括監 私どもも判断できるのは恩納村からいただいた写真だけなのです。実物があればある程度判定できると思いますが、それは米軍が既に回収しているということで、この写真をもとにするしかなく、写真の解像度もそれほど高いものではないことから、機種の断定は少し難しいかと……。ただ、参事兼基地対策課長が説明したように、ピストルなどのものではないということはいろいろな資料から見ても推測はできるかと思います。

○嘉陽宗儀委員 事故原因を究明する上で必要なものを持ち去るのは重大問題ではないですか。それ自体に抗議すべきではありませんか。知見がありません、専門ではありませんと言うからそうなるのです。

○池田竹州基地対策統括監 今回、流弾と思われる物体が発見されたのは米軍の施設区域内ということで、そういった場合の管理権は一義的には米軍のほうにありますので、持ち帰ることをとめるのは難しいと思っております。

○嘉陽宗儀委員 従来、そういう被弾事件で真相究明のために関係自治体も立ち上がって抗議したら、米軍はきちんと必要なものは与えています。金武町伊芸区では、駐車場のコンクリートに当たってはね返った弾が乗用車に当たりました。我々はその弾も見ました。我々にも調査させてほしいと要求したら調査させてくれました。そして、私どもが調べたのは、どの方角から駐車場に撃ち込まれたのか、それがわかれば演習場の特定ができます。それから、跳弾と言いますが、何センチメートルはね返って、どれだけの傷がついたのか。その力が幾らだったのか。これは僕らでさえも計算して―物理でも放物線の運動の法則があるでしょう。公式を利用するだけでも大体の速度やどこから飛んできたかは計算できるのです。学問的に高度な分野ではないので、少なくともこういうことを解明するために必要な知見は身につけたほうがいいのではないですか。

○池田竹州基地対策統括監 金武町伊芸区の場合は民家ということもあったかと思いますが、今回はそもそも4月6日の時点では村役場にも通報がなかったと。役場自体、飛んできた正確な方向をまだ把握していないところもございます。そのためにも立入調査し、現地で説明を受け、どういった方向からということをきちんと確認してから判断の材料にしていきたいと思っております。

○嘉陽宗儀委員 そのまま皆さん方がよくわからないと言っていては、またこういうことが繰り返されます。米軍の今の態度は油断もすきもあったものではありません。あのときに我々は計算をして、どの方角から来たと推測し、基地まで行きました。結局、3つの砲座が閉鎖されたでしょう。それから、タクシーのドアに被弾した事故がありましたが、そのときも米軍は必要な資料は公開しました。ですから、県が県民の怒りを正面から受けとめて、口で再発防止とは言いやすいですが、具体的な措置をして発生させないという決意で取り組まないと、アメリカになめられてはいけません。少なくとも皆さん方が知見を持って、この問題をきちんと追求してください。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 渡久地修委員。

○渡久地修委員 先ほど、銃弾らしきものということを言っていましたが、水タンクと車両に弾が当たったということについて、どういう状況だったのか、もう少し詳しく説明してもらえませんか。

○金城典和参事兼基地対策課長 まず、現場の状況の確認ですが、A3横の資料をごらんいただきたいと思います。右側の上にゲートがございます。そこから距離的に何メートルかははっきりわかりませんが、入り口に試験室というプレハブの小屋がございまして、そのそばに写真にあるようにオレンジ色の水タンクを設置していたと。2カ月程度放置していて、ずっと屋外にあったようです。それを作業員が動かそうとしたときに、何か下部にひっかかるものが感じられ、見たところ、くぎらしきものが突き出ていることを確認し、作業員はこれが何かわからない状況で、出っ張り部分をグラインダーで削り落としたと。そこで一部をとって、さらに中を確認すると、まだ金属片が残っていたと。その金属片を取り出して切断したものと照合したところ、銃弾らしきものと認識したと。それが下の写真になります。先端部分が切れているのは、作業員が除去するために切断しております。オレンジ色のタンクをごらんいただきたいのですが、上部の水を入れる入り口のそばに弾が入り込んだ跡があり、それがそのまま下に突き抜けて、下部の一部から頭が出るような形で弾がとまっていたと。これが水タンクのところの現状報告になります。一方、図面でいうと水タンクから左側に数百メートル内陸部に移ったところに車両をとめていたということです。当時、4月13日の午後1時から午後5時近くまでそこに駐車をしていて、作業が終わり、車を移動させようとしたところ、真ん中の写真にありますが、助手席側の下のほうに傷が見つかったと。もしかすると何かが当たったのかということで作業員の方が周辺を見たところ、ドアから約5メートル離れたところに―写真がございますが、このような銃弾らしきものを見つけたと。それを取り上げて照合したところ、銃弾らしきものによって傷がついたのではないかと推測し、米軍関係に通報して現状確認をしていただいたという流れになります。

○渡久地修委員 この写真はどなたが撮ったのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 この写真は村役場から提供を受けているのですが、村役場の職員が撮っているのか、現地の作業員が撮っているかまでは報告を受けていない状況です。

○渡久地修委員 私は車から5メートル離れたところをスケールではかっている写真ももらったのですが、あれは誰が撮ったのですか。

○池田竹州基地対策統括監 村役場に最初に連絡が入ったのが4月14日の午前ということなので、いずれの写真も村役場が立ち会うことは物理的に無理だったのだろうと。現場の作業員の方が撮られたのではないかと推測されますが、確認して報告したいと思います。

○渡久地修委員 要するに、現場の人たちはこれが銃弾だということを最初で認識していると思います。だからこのような証拠写真を撮っているのです。先ほど参事兼基地対策課長から説明のあった水タンクですが、上から弾が入ってきて底を貫いて、下の基礎に突き刺さったのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 まず、タンクの水の入り口のそばに穴があいていて、それから30度から45度ぐらい下の反対側の底に金属が出ていたと。上のほうは貫通していますが、下は頭が数ミリメートル程度出ていた状態で、完全に貫通するまではいかないようです。

○渡久地修委員 下はコンクリートですか。それとも、土ですか。

○池田竹州基地対策統括監 我々は現場に入っていなくて、作業員にも確認できなかったので、この写真で見るしかないのですが、写真で見る限りはいわゆる普通の土に見えます。タンクの側壁に刺さった状態で見つかったものと聞いております。

○渡久地修委員 タンクと赤いしま模様の棒が写っていますが、これは銃弾が上から入ったところと下に突き刺さったところの軌道を示しているのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 上部で貫通した部分と下で突き刺さった部分の角度をあらわしていると聞いております。

○渡久地修委員 そうすると、これはどこから飛んできていますか。

○池田竹州基地対策統括監 この水タンクは現場に2月から置かれていて、それ以前には提供施設内のさまざまな場所で使われてきたということで、この水タンクの銃弾痕については、正確にいつどこでというのがなかなかわからないと。4月6日にたまたま1カ月ぶりに使おうとして気がついたところかと思います。

○渡久地修委員 米軍はこの区域で実弾演習を行っているのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 米軍からの演習の通報ですが、水タンクに穴があいたことが確認されたのが4月6日なので、それを挟んだ4月3日から4月9日の演習については、レンジ1からレンジ22まで、時間的には0時から24時までの実弾発射が通報されています。それ以外に、ライフル・ピストルレンジでの実弾射撃、また、ガンポジションというのがあって、具体的にどれかはわからないのですが、そのガンポジション全区域で実弾射撃訓練を行っているという通報があります。また、4月13日に車両に傷が発見されたときの演習通知ですが、4月10日から4月16日の間、キャンプ・ハンセン内において先ほどと同じようにレンジ1からレンジ22までは実弾発射、ライフル・ピストルレンジも実弾発射、ガンポジション全区域も実弾発射、時間的には0時から24時までという通報がございます。

○渡久地修委員 あの地域は恩納岳を挟んで西側、東側がありますが、このダムはどこ側にありますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 恩納岳を中心とした場合、西海岸側になります。

○渡久地修委員 この西海岸側でも、先ほど言った訓練は行っているのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 先ほどのレンジにつきまして、多数あることはわかっているのですが、具体的にどの場所が第何レンジという位置確認まではできていないので、西側に幾つあって東側に幾つあるというのが今は確認できていない状況にあります。

○渡久地修委員 この事故が発生して、米軍は幾つかのレンジを中止しているという話もありますが、事実ですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 恩納村長を初め、関係者が4月17日、月曜日、午前10時ごろに米軍へ要請活動をされております。スコット・E・コンウェイ大佐が対応しているのですが、そのときの発言録を確認したところ、金曜日から調査を行っていると同時に訓練を中止していると。また、関連性のあるレンジについては中止しているという発言があったと聞いています。

○渡久地修委員 この関連性のあるレンジというのはどこですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 私たちもどちらかということを究明したいところですが、具体的にどこのレンジということまでは特定できていない状況です。

○渡久地修委員 以前にもあったのですが、東側のレンジから恩納岳を飛び越えて流弾が来たという可能性が高いと思いますが、その辺はいかがですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 お配りしているA4の資料をごらんいただきたいと思いますが、この図面では上の部分が西海岸、下の部分が金武町の東海岸になります。現場は、真ん中より少し北側にあります。委員がおっしゃる位置関係で申し上げると、下の金武町のほうから銃弾が撃ち込まれたのではないかという御質疑だと思うのですが―A3の資料をごらんいただきますと、真ん中に車の位置が書かれておりますが、ここにとめていたときに矢印の方向あたりから流弾が来たのではないかと推測されます。これが先ほど言われた金武町側とほぼ類似するのではないかと考えております。

○渡久地修委員 恩納岳を飛び越えてくると。先ほど参事兼基地対策課長が説明していた海兵隊が持っている3種類の銃、持って歩くもの、台座に据えるもの、その次に大きいもの―もう一回、簡単に説明してください。

○金城典和参事兼基地対策課長 火器の説明をいたします。まず1つはよく手持ちしているM4カービン銃で、口径が5.56ミリメートル、重さ的には約2.6キログラムなので、携帯が可能だということです。このM4カービン銃の有効射程距離は約500メートルです。ただ、有効射程距離と実際に飛ぶ距離について、私たちも調査してみたのですが、どれぐらい飛ぶかというのがはっきり見えない状況です。500メートル以上は飛ぶだろうと推測されますが、これが1キロメートルなのか、2キロメートルなのかというところまではわからない状況です。M240機関銃については、7.62ミリ弾で重さが12.5キログラムです。この銃は砲身の先に固定する脚がついていて、これで固定して撃つので、持って撃つようなものではありません。このM240機関銃の有効射程距離は約800メートルで、これについても最大でどれだけ飛ぶかというのは不明です。M2重機関銃については、口径が12.7ミリメートル、重さが約38キログラム、有効射程距離が約2000メートルになります。M2重機関銃は、有効射程距離が2000メートルなので、実際に飛ぶ距離はもっとあるのではないかと推測されます。

○渡久地修委員 この写真を見る限り、M4カービン銃ではないだろうと。残り2つのうちどちらが近いと推測できますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 あくまで写真上での計測になりますが、M240機関銃の7.62ミリ弾が約3センチメートル前後、それから、M2重機関銃が約5センチメートルから6センチメートル程度の銃弾の長さになろうかと思います。今、提示されている写真は3センチメートル程度なので、それに近い銃弾となるとM240機関銃に数値的には近いと推測しております。

○渡久地修委員 先ほど嘉陽委員が質疑していた金武町伊芸区での事故も、少し角度が違ったら飛び越えていくということで、米軍はその角度を固定する枠をつくって、その枠から角度が1ミリメートルでもはみ出ないようにしていましたよね。ですから、それぐらい危険なものなのです。もし撃つ角度が1ミリメートルでも上に上がったりしていたら、このタンクを飛び越えて安富祖区の集落まで行く可能性がありますよね。その辺はどうですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 A4の地図をごらんください。この地図では、茶色部分から内側がキャンプ・ハンセンを示しております。安富祖ダムが真ん中にございまして、それから上に恩納村安富祖区の集落がございます。あくまでこの図面上の縮尺での説明になりますが、安富祖ダムから集落までは約1キロメートル離れているのが現状になろうかと思います。

○渡久地修委員 45度で飛んでいくと、かなりの距離を飛ぶと思います。幸い人命にはかかわっていないのですが、これが人に当たったら大変なことになりますよね。その辺はどう認識していますか。

○池田竹州基地対策統括監 工事用のポリタンクを少なくとも1カ所は貫通しているということで、これがもし人体であれば恐らく相当のけがになる可能性はあったものと考えております。

○渡久地修委員 M240機関銃は、多分単発ではありませんよね。1秒間に何発か撃つことができると思いますが、どのように説明されていますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 今の話は発射速度と関係すると思いますが、発射速度は1分間に弾が何発出るかということで表示されます。M240機関銃につきましては、毎分650発から950発、それを1秒当たりで換算すると約6発から9発程度になろうかと思います。

○渡久地修委員 ですから、これはもっと広範囲に被害が出ているおそれがあります。県としては、基地内の調査も当然してもらいたいのですが、基地の外、特に安富祖の集落について、気がついていないだけで屋根に落ちているかもしれませんし、木に突き刺さっているかもしれないので、その辺は恩納村や安富祖区とも協力して一斉に調査する必要があるのではないですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 まず区域内について御説明したいと思いますが、機関銃等であれば数発同時に出る可能性もあるということから、米軍には現場付近にほかにも流弾等がないか調査してもらいたいと口頭で要請をしております。一方、安富祖区の集落の調査について、地元の方々や恩納村の関係者を含め、そういう調査が必要かどうかの話し合いは持たれておりませんので、村役場、または区民と話をしながら、今後の対応を考えたいと思います。

○渡久地修委員 区任せ、村任せではなく、こういう命にかかわる問題は県が主導して一緒になって調査しましょうと。木などの表面に刺さっているものをしっかり調査する機械もあるはずなので、県が主導してこの地域を調査して、なければ安心できますし、あれば大変です。区の皆さんは、一歩間違えれば民家に飛んでくるという不安があるから要請もしているわけでしょう。その辺は徹底した調査をしないと、皆さん方が米軍と交渉する力にもならないので、ぜひ調査してもらいたいのですが、どうですか。

○池田竹州基地対策統括監 改めて村役場とも意見交換を行った上で対応していきたいと思います。

○渡久地修委員 私は県が主導した周辺の集落を含めた調査を強く要求します。
 この際、実弾射撃訓練は中止すべきではありませんか。この狭い沖縄で実弾射撃訓練が行われるのはたまったものではないと。実弾射撃訓練の中止を県として米軍に要請すべきではありませんか。

○金城典和参事兼基地対策課長 今回の事案は、米軍施設区域内で発生しております。事案の発生を受け、米軍は関連している可能性のあるレンジについては使用を中止しているほか、恩納村も工事を中断している状況にあります。また、住民に対しても立ち入らないよう周知をしておりますので、現場周辺において安全は確保されているものと県は考えております。現在、原因については米軍が調査を行っていることから、調査の進捗を見ながら、県としてはさらなる対応を考えていきたいと思っております。

○渡久地修委員 海兵隊は世界中から沖縄に実弾射撃訓練をしに来るのです。こんな生ぬるい対応をするからそうなるのです。アメリカ本国からも沖縄にジャングル訓練をしに来るのです。ですから、実弾射撃訓練は絶対にまかりならぬという強い態度をとらないといけないので、私は県としても実弾射撃訓練はするなという立場に立つべきだと。もう一つ、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定―日米地位協定について、こういった事件・事故が発生したときには地元の自治体、あるいは警察が立入調査ができるように改定を求めるべきだと思いますが、どうですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 平成12年8月、当時の内閣総理大臣に日米地位協定の見直しに関する要請をしております。その中の要請項目の一つとして、施設区域に関する措置という第3条関係がございますが、そこで委員がおっしゃったように、緊急の場合は事前通知なしに即座の立ち入りを可能にする旨を明記することについて要望しております。何か事が起こった場合は直ちに調査できるよう地位協定の改定を求めているところでございます。

○渡久地修委員 ぜひ県が毅然と対応するよう求めて終わります。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 末松文信委員。

○末松文信委員 事実関係を教えていただきたいのですが、そうは言っても、今の県の説明によると想定の範囲でしかないので、どこまでわかっているのかわかりませんが、演習場所としてはレンジもガンポジションも幾らもあると。その中から発射されたとして、発射する方向にはターゲットがあるはずなのです。ターゲットと水タンク及び車両との位置関係はどうなっていますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 明確なレンジと実際の目標との位置関係がはっきりわからない部分はございますが、A4の資料をごらんいただきたいと思います。この図面でいうと真ん中が恩納岳とブート岳という山があるところです。一般的にレンジなどでは山に向けて発射しますので、レンジの位置によって角度が違います。例えば、下側からであれば上側に向ける。右側からであれば真ん中に向かって撃つ。左側の場所であれば右側に射口を向けるというような位置関係にあるだろうと推測しております。

○末松文信委員 今回のレンジはわからないということですよね。そうすると、どこから飛んできたかもわからないということですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 米軍から訓練を中止している場所は明言されておらず、どのレンジをとめていて、それがどの位置にあるかということまではつかめていない状況にございます。

○末松文信委員 この水タンクは試験室の水タンクということですが、どのような試験室ですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 試験室の詳しい説明は受けていないのですが、村の資料では、盛り立て管理試験を行う場所―土質試験室となっております。

○末松文信委員 土質試験室というのは、ダムの土質ですか。それとも、その他の土質ですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 そこまでの詳しい説明は受けておりませんので、今、即答はできない状況でございます。

○末松文信委員 所有者は誰ですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 特に現場の立ち入りもできなかったことから、これがどこの所有物で、どういったことをしているという具体的な特定ができていない状況なので、現場に入るときに、入り口からどういったところにどういったものがあって、方向性はどのようになっていたかということを改めて確認したいと考えているところです。

○末松文信委員 現場検証がまだだということなので、事実関係がどうなのかもはっきりしていない状況だと思います。先ほど週明けにも現場に入りたいというお話がありましたが、日程は決まっているのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 沖縄防衛局を通して申請しているところですが、沖縄防衛局の情報によると、米軍は許可する方向で作業を進めているということで、具体的には週明け月曜日の午後に入れるかどうかを関係者と調整している状況にあります。

○末松文信委員 現地調査をした結果は本委員会に報告していただけますか。

○池田竹州基地対策統括監 どういう形で報告するかは事務局とも相談させてもらいたいのですが、概要はまとめて報告できるようにしたいと思います。

○末松文信委員 これは米軍基地内なので、演習は日常茶飯事で行われているのが常識だと思います。基地内で工事を行うときに、現場に携わる人たちの安全性の確保などについては米軍と協定か何かを結んでいるのですか。

○池田竹州基地対策統括監 恩納村役場と意見交換をした際に、工事施工に際して米軍のレンジコントロール―訓練を担当するところと現場のやりとりは割と行っているという話をしていました。通常、私どもに来ている通報は何日から何日まで、0時から24時までという形なのですが、それよりは少し具体的なやりとりをしているという報告を受けております。

○末松文信委員 今、実弾射撃訓練の弾だろうという話はありますが、そういった弾が飛び交っている中で施工するというのは人命にかかわる話なので、きちんとした安全対策は協議されていると思います。ただ、そういう中で今のような話があって、実際は人命に影響はなかったわけですが、こういった協定がないままに工事をするのはあり得ないと思うので、確認していただけますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 今度の立ち入りの際にはどういった安全管理がなされているのか、それから、米軍との通報体制を含めて、具体的な現状の把握に努めたいと思います。

○末松文信委員 それから、レンジでの訓練は米軍だけが行っているのですか。自衛隊は行っていないのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 通常は米軍専用で行われています。ただし、年に数回は自衛隊と共同での訓練があると認識しております。

○末松文信委員 そうすると、今回の起きたであろう日について、自衛隊の訓練はなかったのか、わかりますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 私たちは米軍からの通報しか受け取っておりませんので、共同訓練があったかどうかについては、調査してみないと判明できないという状況です。

○末松文信委員 基地を管理しているのは米軍かもしれませんが、実際に自衛隊も訓練していたとすれば、もし抗議や注文をつけるなら両方に行う必要があるのではないですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 まず現状が確認できておりませんので、自衛隊も含めて、その時間帯に訓練があったかどうかも調査しまして、その事実を確認した上で県としての対応を考えたいと思います。

○末松文信委員 そういう状況の中で、沖縄防衛局や外務省はどのような対応をしているのですか。

○池田竹州基地対策統括監 沖縄防衛局も4月14日に、米軍に対し事故原因の究明と再発防止等を申し入れたと聞いております。外務省沖縄事務所については、まだ確認がとれていない状況でございます。

○末松文信委員 今、聞くと沖縄防衛局においても事実関係は確認されていません。そういう情報があるので調査してほしい、原因究明してほしいという要請をしているのみですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 まず、沖縄防衛局の動きで申し上げますと、通報を受けた4月14日、金曜日、午後4時から午後5時ごろにかけて沖縄防衛局長が海兵隊の司令官に対し、電話連絡で事実確認と本件発生に対する抗議、それから、原因究明と再発防止を口頭にて申し入れたと聞いております。今回、私たちも現場の聞き取りや沖縄防衛局からの聞き取りをしているのですが、やはり施設内の工事現場で発生しているということで、沖縄防衛局も私たちもそうなのですが、恩納村を通して工事の担当者から情報を得ていますので、沖縄県が持っている情報と沖縄防衛局が持っている情報は同じ内容だと認識しております。

○末松文信委員 そうすると、国も県も事実関係はわからないというのが今のところですか。

○池田竹州基地対策統括監 おっしゃるように、米軍に照会して回答を待っているところです。

○末松文信委員 そういう状況の中で、恩納村議会を含めて、恩納村の対応はどうですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 先ほど少し御説明いたしましたが、村の対応といたしましては、4月17日、月曜日、午前10時から恩納村長を含め、安富祖区長、その他関係者が沖縄防衛局及び米軍に要請活動をされたと聞いております。

○末松文信委員 村議会においては、決議をされた経緯はないですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 私たちがつかんでいる情報の中では、村議会として何かしらの抗議決議をされたとか、今、そういう動きがあるかどうかまでは把握できていない状況です。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣清涼委員。

○新垣清涼委員 実弾射撃訓練があるときにはいつも事前に米軍から県に通知があるのでしょうか。

○金城典和参事兼基地対策課長 例えば、今回の事案についてですが、4月3日から4月9日の演習につきましては、沖縄防衛局から3月28日付、実際に県に届いたのは3月30日になります。3月30日時点で、4月3日から4月9日にかけてはどういった訓練がどこで行われるというものを文書としていただいております。

○新垣清涼委員 先ほどの説明を聞くと0時から24時ということですが、村役場にはもっと細かい時間帯の数字があるということで、村役場から県に来ることはないのでしょうか。現場は共同使用で、日常的に黙認耕作で住民が入れるようになっているわけですよね。そういう人たちを守るために区内で放送などをしていると思うのですが、その辺の状況を教えてください。

○池田竹州基地対策統括監 米軍のレンジコントロールという実際の訓練の統制をしているところとのやりとりは、村役場ではなく、現場で作業をしているセクションとのやりとりと聞いております。村役場もその辺は日常的に把握しているわけではないということでした。

○新垣清涼委員 農作業をしている皆さんにそういう訓練があるということは、どのように通知されているのですか。

○池田竹州基地対策統括監 その辺はまだ確認していないので、現地調査のときに改めて確認したいと思います。

○新垣清涼委員 こういう訓練が日常的に行われている―米軍が訓練をするのは当たり前なのでしょうが、そこに一般住民の立ち入りも許しています。もちろん工事現場は特定の期日なので、そこには細かい時間帯が示されたとしても、こういう状況では住民の安全は守れません。今、海兵隊は調査中で可能性があるレンジをとめているということで、それは大事なことなのですが、たびたびこういう事故が起こるようでは、やはり実弾射撃演習をどうにかしないといけないのではないかと思うのです。安全対策のやりとりを沖縄防衛局とでもいいので、共同使用のところにはきちんとすべきではないですか。

○池田竹州基地対策統括監 提供施設内とはいえ、防衛省の事業を受けて行っているものなので、その辺の安全対策は改めて意見交換していきたいと思います。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 山川典二委員。

○山川典二委員 今の安全対策の問題と関連して、まず確認なのですが、安富祖ダムは2018年の完成予定ということで、工事内容を正確に教えていただけますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 工事の概要ですが、村からいただいた事業のパンフレットから御説明したいと思います。まず、恩納村安富祖区の周辺は、米軍施設に提供されているということで、山林については立木がほぼ消滅していると。そうすると、裸地化―裸の土地になりつつあるということで、山全体の保水力が低減し、降雨時には雨水が流出し、川の氾濫や土地の侵食、または畑の冠水等が発生している状況にあるようです。この事業につきましては、そういった障害を防止するため洪水の調整を行う目的で、キャンプ・ハンセン周辺障害防止対策事業として建設をしている状況です。平成24年に本格的に着工しまして、平成31年4月に供用開始を予定しているということになっております。

○山川典二委員 工事費総額、そして発注者は国だけですか。あるいは、地元自治体の恩納村からも予算は出ているのでしょうか。

○金城典和参事兼基地対策課長 ダムの総事業費は約79億円で、恩納村から発注されており、防衛省の補助事業となっていると聞いております。

○山川典二委員 その補助事業の内容について、国の予算が幾らで恩納村が幾らかという額はわかりますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 今、手持ちで国または村の負担率までの資料は持っておりませんので、後で御報告したいと思います。

○山川典二委員 説明によりますと平成24年から工事がスタートして、7年間の工事期間ですよね。表には出ていないかもしれませんが、これまでにこういう危険性の情報などは一切ありませんでしたか。

○池田竹州基地対策統括監 私が村役場と意見交換をした際には、今回が初めてだと聞いております。

○山川典二委員 先ほど新垣委員、末松委員からもありましたが、もちろん恩納村安富祖区の皆さんの生命・財産が第一でございますし、工事の皆さん―下請企業も結構入って工事していると思いますが、住民を含めて、何か事故があったときの補償の問題はどのようになっていますか。その辺を県はどの程度把握しているのか、教えてください。

○池田竹州基地対策統括監 米軍の演習区域内であること、また、仮に流弾等によって人体もしくは財産への損傷が発生した場合には、訓練中、公務中ということになりますので、まずは沖縄防衛局が被害を受けた方との対応に当たる形になるかと思います。

○山川典二委員 ですから、その内容までわかりませんか。ある程度の基準となるような補償内容とか、どういう場合に対策をするとか、具体的な制度になっていると思いますが、そこまで県は把握されていませんか。

○池田竹州基地対策統括監 細かな基準まではないのですが、地位協定第18条第5項に基づいて、日本政府が損害を賠償することになっておりますので、その損害をきちんと確認し、損害額を査定する作業になろうかと思います。

○山川典二委員 まさにその日米地位協定が壁になっているわけですよね。今回の米軍基地関係特別委員会も全て推測での議論にしかならないので、本当にじくじたる思いをするわけです。そういう中で、県としては関係機関、あるいは米軍に対してもいろいろ申し入れをしているようですが、少しでも扇が20度が180度、270度ぐらい明らかになるような解明が必要だと思うのです。通り一遍で今までどおりであれば何回も繰り返します。これ以上進みません。具体的に、どのように扇を広げるような作業ができるのか、その辺の見解を教えてください。

○池田竹州基地対策統括監 議会からも御提案いただきまして、私どもはことしの1月から―去年、墜落事故が多発し、県民に十分な説明のないまま訓練や飛行が再開されたことを踏まえまして、事故発生時の新たな協議のあり方を知事からも要請しております。政府レベルで東京で行うものと、事故発生時に迅速に現地で米軍、沖縄防衛局、県が集まって、情報の共有と対応を検討するような新たな場の設置を要望しているところです。少なくとも現地レベルのものは、形はどうであれ、関係者が集まって対応をとるような形には持っていきたいと考えているところです。

○山川典二委員 ぜひお願いしたいのですが、県警察の動きが報道でしかわからないので、具体的にどの辺でどうなっているのかわかりましたら教えてください。

○金城典和参事兼基地対策課長 県警察について、私たちが整理している情報を簡単に申し上げたいと思います。まず、4月14日午後2時30分ごろ米軍から県警察に通報があり、立ち入りを希望し、海兵隊と調整を行ったようです。その結果を受けて、4月14日午後4時ごろに米軍と請負業者立ち会いのもと現場確認をしているようです。その後、こちらから4月17日午後5時ごろに県警察に被害届が出ているかどうか確認をしたところ、被害届は出されていないと聞いております。それから、水タンクと車両について恩納村に確認したところ、きのう時点で石川署の職員が現物を移動させ、現在、石川署で確保していると聞いております。

○山川典二委員 それは何を根拠に移動しているのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 私たちもその法的な根拠として、どういう形でどういった内容でその手続がされたのかというのがまだ整理できていなくて、今から確認をしようということで準備をしている段階でございました。

○山川典二委員 地位協定の関連で、施設内にあったものを県警察が持っていくということは、今までの観点からはどういうことなのか非常に気になりますので、至急、確認をしていただいて、委員会外でいいので、委員の皆さんに御説明いただければありがたいと思います。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 親川敬委員。

○親川敬委員 週明け月曜日にも立入調査するということですが、場所としてはどこまでの範囲を申請しているのですか。

○池田竹州基地対策統括監 ダムの工事現場一帯ということで申請しています。堤体から入り口まで、ある程度の範囲は見れるかと思っております。

○親川敬委員 先ほど飛んできた方向の推測の話があったのですが、そこまで調査すべきではないですか。弾が落下しているところだけでは、先ほど言ったことは解決できないのではないですか。

○池田竹州基地対策統括監 当然、現場には沖縄防衛局と米軍の同席もお願いしているところです。また、現場の作業員になるかと思うのですが―今は水タンクも車両もそこにはないということですが、どこにあって、どの方向というところは現地で実際に見ながら確認していきたいと思っております。

○親川敬委員 私が言っているのは、落下したところではなく―今は角度を見て、あの方向ではないかということしかわからないわけです。しかし、確実に弾は飛んできたのですから、発射元も調査すべきではないですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 米軍においては、今回の事件と関連すると思われるレンジについて訓練を中止しているという御発言もあります。そこで、どの場所なのかということを実際に調査し、米軍に照会をかけてそこを特定すれば、彼らが考える場所がある程度は特定できると思いますので、改めて、県から関連すると思われるレンジについて明確な場所の公開を求めたいと考えております。

○親川敬委員 今回たまたま人身事故はなかったのですが、それを特定して、そのレンジでの実弾射撃訓練はやめなさいと言えるようにしないと、どこから飛んできたかわからないということでは未然の防止にはなりません。ぜひそこはもとの調査をお願いします。

○金城典和参事兼基地対策課長 恩納村長ほか関係者が米軍に対して要請をしたときの議事録を持っているのですが、その中で、レンジについては今はとめていると。さらに、別の話の中で、今回の件の可能性がある射場は閉鎖するという言葉がございます。これが一時的な閉鎖なのか、永久的に閉鎖なのか、まだわからない部分もあるのですが、そういった米軍としてのレンジの考え方も含めて、再度、確認したいと思います。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○仲宗根悟委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故についての質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。

   (休憩中に、説明員退席)

○仲宗根悟委員長 再開いたします。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故に関する意見書及び同抗議決議を議員提出議案として提出することについてを議題に追加することについては、休憩中に御協議をお願いいたします。
 意見の一致を見たときは、本件を議題に追加し、諮ることといたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、議題の追加について協議をした結果、追加することで意見の一致を見た。)

○仲宗根悟委員長 再開いたします。
 恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故に関する意見書及び同抗議決議を議員提出議案として提出することについては、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○仲宗根悟委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故に関する意見書及び同抗議決議を議員提出議案として提出することについてを議題といたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、沖縄・自民党会派から一旦持ち帰って検討したいとの申し出があり、各会派ともこれを了承した。)

○仲宗根悟委員長 再開いたします。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る恩納村の安富祖ダム工事現場における流弾事故に関する意見書及び同抗議決議を議員提出議案として提出することにつきましては、一旦持ち帰って検討したいとの意見がありますので、そのようにいたしたいと思います。
 以上で、議題は全て終了いたしました。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。



沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。


 委 員 長  仲宗根   悟