委員会記録・調査報告等
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米軍基地関係特別委員会記録
令和7年 第 1 回 定例会閉会中
第 1 号
|
開会の日時
年月日 | 令和7年4月28日 月曜日 |
開会 | 午後 1 時 30 分 |
散会 | 午後 3 時 20 分 |
場所
第4委員会室
議題
1 米軍人による性的暴行事件について
出席委員
委 員 長 小 渡 良太郎
副委員長 高 橋 真
委 員 喜屋武 力
委 員 大 屋 政 善
委 員 比 嘉 忍
委 員 仲 里 全 孝
委 員 又 吉 清 義
委 員 米 須 清一郎
委 員 玉 城 健一郎
委 員 仲宗根 悟
委 員 比 嘉 瑞 己
委 員 当 山 勝 利
委 員 大 田 守
欠席委員
なし
説明のため出席した者の職・氏名
知事公室長 溜 政 仁
基地対策課長 玉 元 宏一朗
こども未来部女性力・ダイバーシティ推進課長 知 花 弘 恵
警察本部刑事部長 知 念 克 幸
警察本部生活安全部参事官生活安全企画課長事務取扱 新 里 秀
○小渡良太郎委員長 ただいまから、米軍基地関係特別委員会を開会いたします。
本日の説明員として知事公室長及び警察本部刑事部長の出席を求めております。
米軍人による性的暴行事件についてを議題といたします。
ただいまの議題について、知事公室長の説明を求めます。
溜政仁知事公室長。
〇溜政仁知事公室長 ただいま議題となっております米軍人による性的暴行事件について、御説明いたします。
タブレットに事案経緯表と4月23日に発出した知事コメントを通知しておりますので、御確認ください。
4月7日、県警から、本年1月及び3月に沖縄本島内において発生した米軍人を被疑者とする2件の事案について、不同意性交等の罪名で那覇地方検察庁に送致したとの情報提供を受けました。
県としては、事件覚知後、速やかに再発防止の取組を求める必要があることから、4月8日、私が在沖海兵隊及び外務省沖縄事務所に対し、このような事件が発生したことは大変遺憾であることを伝えるとともに、事件の再発防止の申入れを行ったところです。
なお、県警から、被害者は事件が報道されることを望んでいない旨の説明がありましたので、被害者の心情に配慮し、当該事案について県から公表は行いませんでした。
4月23日、当該事案に関する報道がなされたことを踏まえ、県知事コメントを発出しました。
翌24日、沖縄防衛局から、同日付けで、1月に発生した事案については不起訴処分になった旨の情報提供がありました。
一方、3月に発生した事案については、現在も検察庁による捜査が続いているとのことであります。
県としては、引き続き米軍及び日米両政府に対し、繰り返される事件の再発防止のため、教育内容の見直しや隊員教育の徹底、リバティー制度の厳格化など、より実効性のある対策を実施することを強く求めてまいります。
以上で説明を終わります。
御審査のほど、よろしくお願いします。
○小渡良太郎委員長 知事公室長の説明は終わりました。
次に、警察本部刑事部長の説明を求めます。
知念克幸刑事部長。
〇知念克幸刑事部長 米兵による2件の不同意性交等事件について御説明いたします。
1件目は、令和7年1月、沖縄本島内において発生した米軍人の男性を被疑者とする事案であり、本年4月7日、不同意性交等の罪名で那覇地方検察庁に事件送致したものであります。
2件目は、令和7年3月、沖縄本島内において発生した米軍人の男性を被疑者とする事案であり、本年4月7日、不同意性交等の罪名で那覇地方検察庁に事件送致したものであります。
いずれの2件とも、性犯罪という事案の特殊性から、被害者に対する二次的被害の防止やプライバシー保護に十分配慮する必要があることから、広報は控えることとし、あわせて、女性警察官による被害者支援を徹底するなどの措置を講じたところであります。
御審査のほど、よろしくお願いします。
○小渡良太郎委員長 刑事部長の説明は終わりました。
これより、米軍人による性的暴行事件についての質疑を行います。
なお、質疑に際しては、委員自らタブレットの発表者となり、引用する資料の名称、ページ番号等をあらかじめ述べた上で該当するページを表示し、質疑を行うよう御協力をお願いいたします。
また、質疑・答弁に際しては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔に要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。
質疑はありませんか。
玉城健一郎委員。
○玉城健一郎委員 よろしくお願いします。
すみません、県警のほうに何点か確認します。
今回、米軍基地関係の資料配付で、在沖米軍による性犯罪の概要ということ、こちら非常にコンパクトで、プライバシーを非常に考えながら作られているなというふうに思っています。
そこで少し確認なんですけれども、一般的に県警が報道発表をする、例えば逮捕をした場合は、どのように報道発表をしていくのか。今回みたいな書類送検をした場合、どのように報道発表をしていくのか、そういった基準はあるんでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 事件広報については、刑事訴訟法第47条の趣旨を踏まえ、個別の事案ごとに捜査上の支障の有無、被害者の二次的被害の防止やプライバシーの保護、公益性を踏まえて判断しております。
ですので、それを踏まえて広報するかしないか――逮捕した場合については当然広報はしているんですけど、これについては逮捕の理由とか逮捕の有無、また逃走、証拠隠滅のおそれについて逮捕していると。それ以外は任意捜査が原則ですので、それで捜査が達成できるのであれば不拘束送致ということで、原則として逮捕については広報しているんですけど、不拘束については広報は控えている状況です。
○玉城健一郎委員 ありがとうございます。
逮捕をした場合は、まず報道だったりとか、そういったものはしっかり広報しているというところで、こういった身柄を押さえるというか、それをしていない書類送検の事案につながっているものに対しては、事件の有無だったりとか、一般的な事件でも捜査に支障があるかないかで、それの基準を決めているという認識でいいんでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 そのとおりです。
被疑者が米軍なのか日本人なのか、そういった属性にとらわれずに、事件の性質によって逮捕、逮捕しない不拘束ということで、その判断基準の下で広報するしないという流れになってきます。
○玉城健一郎委員 ありがとうございます。
今回の場合だと性犯罪なんですけれども、同様な事件で性犯罪で、米軍だろうが県民だろうが誰であろうがそこで区別はないということなので、例えば性犯罪かそれ以外のもので、どういった区別とかという、この判断の基準で変わってくるんでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 これについては性犯罪に特化した話になるんですけど、性犯罪については発生した犯罪の概要をしっかり把握した上で、関係者の名誉とか、プライバシーの保護、捜査、その後の公判への影響の有無を判断して公表することとしています。
○玉城健一郎委員 分かりました。
今回、昨年からずっと問われているのが、やはり私たちも被害者のプライバシーというのを守っていくべきだという立場ではあるんですけれども、ただ一方で、県民の知る権利だったりとか、あとは実際、こういった事件が発表があることによって、我々も委員会が開かれるという、そういう現状にありますから、我々県民の知る権利を両方考えた上で、やはり発表というのを考えないといけないと思うんですよ。
先ほど冒頭で話しましたけれども、今回の県警が作っている資料というのは、被害者のプライバシーが非常に守られている状況で、とてもすばらしいと思うんですよ。例えばこういった感じで、事件が発生したことを伝えていくという方法が取れないのか。これだったら個人は特定できませんから、プライバシーも守られますし、書類送検した後は必ずこれは出されるものなので、これを報道発表で使っていくという、そういったことは検討できないんでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 発生後に即報道発表ということになると、この事案の概要をしっかり把握できていないですし、この事案があったかどうか、もしかしたらなかった可能性もある中で、やはり進めていって、今回の場合は米軍の協力を得ながら捜査を成し遂げて、警察としてはしっかり――不拘束の場合では、事件送致した段階で、自分たちの捜査がしっかりなされたんで、その場合に公表はしましょう。途中で公表した場合、そごがあったり、間違いがあったりということになると、混乱させてしまうんで、そういった判断をしています。
○玉城健一郎委員 分かりました。
やはりそういった状況がある中で、慎重にやっていくというのは分かりますけれども、何かしらやはり、この発表の仕方というのをしっかり一律にやっていかないと。やはり抜いた抜かれたという状況というのはつくられてしまいますので、そこは検討していただきたいと思います。
続きまして、知事公室に確認しますけれども、こういった事件があって、1月のものに関しては知事公室も知っている状況があるけれども、県警からプライバシーを配慮してほしいということで、こういった発表を控えていたということなんですけれども、これについていま一度御説明をお願いいたします。
〇玉元宏一朗基地対策課長 お答えいたします。
先ほど、県警本部の執行部からも御説明ありましたとおり、このような性犯罪、性的暴行事件につきましては、被害者のプライバシーのほうがとても重要と考えております。何より被害者や御家族の心情に配慮することが、最も大切であるというふうに考えておりますので、今回の事案につきましては、県警から被害者の方は事件が報道されることを望んでいないという説明を、事案の説明とともにお受けしておりましたので、その心情に配慮して、記者会見など県からの発信というのは行わないという判断をしたということでございます。
以上です。
○玉城健一郎委員 そもそもなんですけれども、僕がすごく気になるのは、こういった事件について、県が公表する立場なのかというのは少し疑問になって。そもそもこのとき、先ほど県警にも確認したのが、やはり事件があったものは、その捜査の状況だったりそれを分かっているのは県警なので、その辺りが発表しないといけないと思うんですけれども、今回こういった事件があったことについて、そういった話があったことについて、県としてはこの報道はどのように発表していくのか、基準とかそういったものはつくっているんでしょうか。
〇玉元宏一朗基地対策課長 お答えいたします。
このような性犯罪について、どのような形で公表するのかという、いわゆる基準というものは明確にないわけですけれども、今回につきましては事件発生後、起訴が行われたなど、そういう時期など適切な時期に、米軍及び日米両政府に対して、事件の再発防止をしっかり求めていくというような予定で考えていたところでございます。
以上です。
○玉城健一郎委員 そもそもこれは、県が発表するものなんですか。そこの辺りを。
〇溜政仁知事公室長 委員御指摘のとおり、我々としては、これまでできるだけ早く情報提供してほしいということを県警や国のほうにお願いしている立場でございます。それはなぜかというと、公表するのが目的ではなくて、再発防止の観点から、米軍や政府に対して再発防止またあるいは遺憾の意を伝える等の必要が、できるだけ早くやる必要があるだろうということで情報提供を受けているところであります。
ですので、捜査中の事案について、我々のほうから公表するということは、今のところ考えていないということでございます。
○玉城健一郎委員 分かりました。
公表したところで実際具体的な事件の内容だったり、どこまで話していいのかというのは多分分からないと思うから、そこを発表というのは少し違うと思うんですね。やはりこういった事件があったときに、一義的に県警のほうが発表しないといけないと私は思いますし、また、発表するときには、絶対このプライバシーを守っていくという方向の中でやっていく。それがあることによって、次の手、議会でもこういった委員会が開かれたりとか、行政の機関では内々で調整がついたりと思いますので、今後もしっかり調整しながらやっていただきたいと思います。
そこで県警について確認なんですけれども、今回事件が2件ありまして、令和7年の1月と3月の事件が発生していますが、こちらの処分意見について、県警はどのような判断、処分意見を付しましたか。
〇知念克幸刑事部長 今の委員がおっしゃる、質問のありました件について、個別事案の詳細、処分意見については、お答えは差し控えております。
○玉城健一郎委員 分かりました。ありがとうございます。
では、もう1点確認なんですけれども、今回1月に起きた事件、3月に起きた事件、被害に遭われた女性に対してのケアというのはどのようになっていますか。
〇知念克幸刑事部長 具体的な内容については回答を差し控えますけど、県警のほうにおいては、覚知当初から被害者の心情に配意した、被害者へ寄り添った対応を行っており、被害関係者に対して県警が行える支援内容について説明するとともに、要望に応じて関係機関と連携した支援を行っております。
〇知花弘恵女性力・ダイバーシティ推進課長 お答えします。
県警のほうからも回答がありましたとおり、特定の被害者に関しまして、県のほうでも性暴力被害者ワンストップ支援センターでの支援が行われたか、相談が行われたかという部分につきましては、個人のプライバシーに関するものであり、二次被害の観点もありまして公表しておりませんが、センターと県警のほうでは随時連携しておりまして、被害者に対してセンターの支援内容等はお伝えいただけているものと考えております。
また、相談があった場合には、気持ちに寄り添った支援をしていくようにということで取り組んでおります。
以上でございます。
○玉城健一郎委員 ありがとうございます。
本当に、その辺りについては県警も行政も一緒になって取り組んでいただきたいと思いますし、二次被害だったりとかいわれない批判というのも散見されますので、そういったことは決してないように、守っていく立場で、県警も行政のほうもやっていただきたいと思います。
私からは以上です。
○小渡良太郎委員長 玉城健一郎委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
仲里全孝委員。
〇仲里全孝委員 お疲れさまでございます。
県警のほうにちょっと確認させてください。3月の事件について、被害届を受理したのはいつですか。
〇知念克幸刑事部長 この令和7年3月の事件については、発生直後というふうに捉えていただいて結構です。
〇仲里全孝委員 3月の何日というのは把握されていますか。
〇知念克幸刑事部長 日付については捜査に関することなので、控えさせてください。
〇仲里全孝委員 そこでちょっと確認したいんですけど、書類送検を予定されているようでありますけども、実際に捜査を開始したのはいつ頃ですか。
〇知念克幸刑事部長 当然事件を覚知してすぐということになります。
〇仲里全孝委員 捜査において、米軍との連携は取られておりますか。
〇知念克幸刑事部長 そのとおりです。
こちらから協力を求めて、しっかりその協力に応えていただいて、証拠収集と所要の捜査を遂げて事件送致したものです。
〇仲里全孝委員 米軍から捜査の協力を受けていますか。
〇知念克幸刑事部長 こちらから要請を受けて、向こうの協力も得ながら実施しているということです。
〇仲里全孝委員 3月のこの事件は、公務外ですか、公務内ですか。
〇知念克幸刑事部長 その辺につきましては、捜査に関することなので控えたいと思います。
〇仲里全孝委員 以上です。
○小渡良太郎委員長 仲里全孝委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
大田守委員。
〇大田守委員 発生直後から捜査しているということなんですけども、身柄のほうはもう、これは県警ではなくて米軍側のほうで、拘束されておりますか。
〇知念克幸刑事部長 発覚したときには既に米軍のほうにあったということであります。
〇大田守委員 県警として、身柄を県警に引き渡す、こういった要請はしておりますか。
〇知念克幸刑事部長 県警としてはこの事案を覚知しまして、所要の捜査依頼をして、協力が得られて、しっかり捜査を成し遂げて、事件送致ができたということです。
〇大田守委員 今も加害者は、米軍の管理下の下で、しっかりと管理されているという状況でよろしいでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 そのとおり、米軍側の管理下にあるということで、逃亡や証拠隠滅ができないような状況にあると承知しています。
〇大田守委員 あともう一つ、助けようとして女性のほうがちょっと傷害、暴行を受けたという記事もあったんですけれども。その女性のほうは、傷害事件として、何か県警のほうに告訴か何かあるんでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 その件につきましては、捜査の詳細のことについては控えたいと思います。
〇大田守委員 それぐらいは大丈夫じゃないですか。
〇知念克幸刑事部長 大田委員からありましたとおり、関連する接着した案件でもありましたので、一緒に送致している状況にあります。
〇大田守委員 この件に関しても、米軍のほうからの協力はしっかりと取られているということでよろしいでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 そのとおりです。
〇大田守委員 それと、知事公室長のほうにお聞きしたいんですけども、4月の、先週ですか、合同パトロールがありましたよね。その時点ではもう県のほうもしっかり全部知っているということを基にして、合同パトロールに応じたんでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 県警から4月7日に情報提供を受けましたので、それは承知をしていたということでございます。
〇大田守委員 玉城デニー知事もそのパトロールのほうに出ていらっしゃるんですけれども、ただ県警本部長は出ていらっしゃらないと。そういった中で、やはり県警本部のほうと、そして県の行政側のトップと、2人同時参加のほうがよかったんじゃないかと思うんですが、その点に関しては、県のほうはいかがでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 知事としましては、今回の合同パトロールというものについて、沖縄市を主体としており、さらに国の沖縄防衛局長、宮川大使、あるいは米軍の各司令官等が出席されるということもあり、知事が出席するという判断に至ったものでございます。
県警の判断につきましては、県警側の判断ですので、我々からコメントすることは控えたいというふうに考えております。
以上です。
〇大田守委員 それでは県警のほうにお聞きしたいんですが、新聞報道では、本部長が参加しなかったのは、職務権限上の侵害に当たるんじゃないかというニュアンスも書かれておったんですが、県警としてはそういった思いでもって参加できなかったんでしょうか。
〇新里秀生活安全企画課長 お答えします。
沖縄市が主催で、参加機関が沖縄署としたことによります。加えますと今回の合同パトロールは沖縄市主催でありますので、管轄する沖縄署で対応することとしたということであります。
以上でございます。
〇大田守委員 また知事公室にお聞きしたいんですけども、一昨年の12月でしたか、起きた暴行事件に絡んで、県民大会が昨年12月に行われております。そうなってくると、この県民大会自体が、本来は抑止力で訴えたはずなんですけれども、今回同じような事件が起きていると。抑止力になっていると思いますか。それとも思わないのかどうか。
〇溜政仁知事公室長 県民大会につきましては、県民の方々の事件に対する抗議の意ですとか、当然、その米軍や日本政府に対する綱紀粛正を求める意思とかを伝えるということで重要な意義があるというふうには理解しております。これが抑止力につながるかどうかということについては、また直接的に、県民大会が行われたから事件がなくなるんだとか、そういうことに直接結びつくかというのは少し疑問があるというか、直接そこには結びつくものではないのかなというふうに理解しております。
〇大田守委員 私、行政、県のトップが、そういった形であやふやなまま、県民大会を見ているんじゃないかと。そういった態度だからこそ、何度、綱紀粛正をお願いしても、同じような答弁しか来ないんですよね。何度もやられておりますよね。同じような答弁しか来ないんです。綱紀粛正します、きっちりと教育しますと。しかし、全然改まらないんですよね。
今回また起きております。今回は、最初から犯罪を起こすつもりで女性トイレの中に入っていると。完全に犯罪者なんですよね。これに対しては、私は単純に遺憾とかそういったものではなくて、もっと強く、やはり政府にも抗議すべきだと思うし、そして新しいフォーラムを開くと言いながら、今まだやられていませんよね。
こういったものも含めて、県の対応もぬるいんじゃないかと思うんですけども、この点に関してはいかがでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 3月に起きた事案につきましては、大田委員がおっしゃるように、我々としても問題が大きいのかなというふうに理解しています。
ただ、まだ捜査といいますか、起訴不起訴が決まっていない段階というところもありますので、今はまだ具体的な対応等を行っていないという状況でございます。
また、フォーラムにつきましても、米側あるいは日本政府側と鋭意調整を進めている段階でございまして、それについても引き続き開催に向けて努力したいというふうに考えているところでございます。
以上です。
〇大田守委員 もうフォーラムに関しましても、半年以上、やがてもう1年になりますよ。そのたびに鋭意努力する、その答弁だけです。
今回こういった事件が起きて、また、県議会として、意見書なりを出さないといけないと思っておりますけども。同じことの繰り返しなんですよね。
私は、しっかりと身柄は県警のほうで拘束する。この内容でもって、しっかりやっていく。最初から犯罪を起こすつもりでやっている人には、もっと強く出ていいと思います。そうしないと、米軍の兵士自体が犯罪者の扱いになりますよ。犯罪者と兵士は、私は違うと思っております。沖縄県警もそして沖縄県も、そこの点をしっかりと、やはり分けてやらないと。そこがあまりにも無責任になっているんじゃないかと思うんですよね。後で別の方からまた質問あると思いますけども。しかし、今回の件に関しては、私はこれ沖縄県民のやはり尊厳、女性の尊厳、これを壊していると思いますので、しっかりとした対応を徹底してよろしくお願いします。
○小渡良太郎委員長 大田守委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
又吉清義委員。
〇又吉清義委員 すみません。何点かちょっと確認させていただきたいんですが、私が非常に理解できないのが、知事のコメントの2番ですね。県警から、被害者は事件が報道されることを望んでいない旨の説明がありましたので、被害者の心情に配慮した対応をしていただけますようお願いいたします、ということなんですけど。これは配慮をする中で、知事公室からこういう事件がありましたよということで、新聞に報道したということで理解していいんですか。
〇溜政仁知事公室長 基本的にはマスコミのほうが覚知して報道があったので、こういうコメントを行ったということでございます。我々のほうから発表したということではございません。
以上です。
〇又吉清義委員 要するに、マスコミのほうで事件があったのを報道されたので、皆さんで報道しないように自粛をしてくれということでやったということで理解していいんですか。
〇溜政仁知事公室長 報道しないようにといいますか、被害者の心情に配慮して対応してもらいたいという旨のコメントを発出したということでございます。
以上です。
〇又吉清義委員 ちょっと分からない。そうすると、例えば県警から公室長に来たのが3月の事件発生後の直後だということ、マスコミが報道をしたのはそれよりもまだ早くて、そのあとに皆さんが配慮してもらいたいということで、要するに時系列でいけば、そうなっているということでいいんですね。
〇溜政仁知事公室長 時系列で言いますと、1月と3月に事件が発生しまして、4月7日に県警が送致するという段階で、県も説明を受けていると。その後、4月23日の前に報道がありましたので、23日に知事がコメントを発出したということでございます。
〇又吉清義委員 ちょっと分かりづらいな。要するに、県警からは皆さんには、マスコミとかこういったのにも配慮してもらいたいと、ちゃんと申入れがある中で、皆さんそれを受けているにもかかわらず、マスコミは発表したということで理解していいんですか。情報がどこかから漏れて。どうなんですか。
〇溜政仁知事公室長 マスコミがどのような情報を得て、発表というか報道したかというのは我々は承知していないところでございます。
ただ、県としては、県警から情報をもらったときには、そのような被害者の心情に配慮した対応という話がありましたので、その旨を伝えているということです。
〇又吉清義委員 本当に被害者からこういう要望があるという中も、本当にこれは今回だけじゃなくて、やはりそういった性被害に関しては報道を控えてもらいたいというのは、これ事件でもあるのも事実なものですから。そういう中で今やはりマスコミとしては、こういうのを無視して発表していたと。皆さんに発表しますよとか、こういったのは一切なかったというふうに理解していいんですか。
〇溜政仁知事公室長 繰り返しますけれども、マスコミがどのような情報を入手して発表に至ったかというのは、我々のほうでは把握していないというところでございます。
〇又吉清義委員 ぜひ、これも県警は捜査するべきじゃないかなと、私は思いますよ。どこから情報が漏れたのかですね、大事なことだと思います。やはりそういった中で、お互い被害者の立場も考えていかなければならない。そして事件・事故もなくさなきゃいけない。大変なことだと思うんですが、しかし、このように県警から知事公室に具体的に来ているにもかかわらず漏れるというのは、これはもう皆さんの中身が信用できません。ここに朝日新聞が出したネットに出ている資料を見たら、具体的に出ていますよ。これは御存じでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 記事が掲載されたことについては承知しています。
〇又吉清義委員 ですから、この記事が掲載されたというのは、正直言って、知事がそういうふうにやってもらいたくないと言った直後ですよ。既に情報が入っているということですよ。そこまで情報が漏れる体制というのは、いかがなものかなと。なおかつ、その1日前には、1日前どころか事件後そういうふうに打合せしているにもかかわらず、こんなに具体的に漏れるというのは、私は残念なことじゃないかなと思いますが。やはりなぜ県警と知事公室しか知らない、この分野が漏れてしまうのか。これは捜査をしているわけですか。いかがでしょうか。
〇知念克幸刑事部長 県警としては、この種の事件については限られた捜査員、人員で捜査していまして、決裁ルートについても限られた人しか分からないという中で、どうしてこういうふうに記事が出たのかについては、把握はできていませんけど、委員がおっしゃるように、その辺についても関心を持ちながら対応していきたいと思います。
〇又吉清義委員 知事公室も今後、県警もマスコミも一緒になって、やはりプライバシーを守る意味でも、報道の在り方も再度、私は協議をするべきだと思いますよ。そうしないと被害者の心情を守れませんよ。もうこんなに載ってしまったんじゃ、もうこれ見た限り、どこの誰かすぐ分かりますよ。そこまで漏れてしまったと。私は、大きく反省するべき点だと思いますが。知事公室長にお伺いしますけど、マスコミも一緒に交えて、やはりその辺も協議をする中で直しておかないと、被害者のプライバシーを私は守れないと思いますけど、どうですか。これもやはり一緒に協議するべきではないですか。
〇溜政仁知事公室長 先ほども少し話があったんですけれども、我々は県警から事件の情報提供をいただく立場にございますので、発表等をやるというような立場にはないので、マスコミについてこちらのほうから話を聞くとか、そういうことについては予定はしていないというところでございます。
以上です。
〇又吉清義委員 私は話を聞くこととは聞いていませんよ。報道の在り方を、今後、被害者からそういう要望がある場合は、お互いしっかりそれを守っていただきたいと。どこから情報が漏れたか分かりませんけど、このように細かく載ること自体、やはりこれはいかがなものですかと聞いているわけです。今の知事公室長のお話からすると、いや自分たちはお願いもしていないんだから、マスコミが勝手に漏らすんだからいいじゃないかという、そういうふうにしか聞こえませんよ。被害者のプライバシーなんか守れませんよ。守る意味で、たとえ皆さんが漏らさなくても、漏れた情報に関しましては、マスコミには少し抑えていただきたいと、その協力要請を私はするべきだと思いますが。今の知事公室長の答弁は、いやこんなの関係ありませんという立場なんですか、どうなんですか。協力要請するんですか、しないんですか。
〇溜政仁知事公室長 先ほども申し上げましたけれども、我々は情報提供をもらう、いただく立場ですので、なかなかマスコミについて、情報の取扱いについて注意してくださいという立場にはないのかなと思います。
ただ、当然被害者のプライバシーに配慮して、情報――何と言いますか、マスコミの在り方というのは、当然やるべきだというふうに考えているところでございます。
以上です。
〇又吉清義委員 いやですから、プライバシーの保護をするのであれば、私は一言は協議をするべきだと思いますよ。そうしないと、皆さんが幾ら、これはそういった本人が望んでなくても一人歩きしていきますよ。そうすると、被害に遭った方も、悲しく打ちひしがれている中で、なおかつ悲しいですよ。皆さん、その中で我々は事件・事故をどのようになくすか。これがとても大事なことなんですよ。被害に遭った方の心情も、いかに一日も早く立て直しをするか。いい例が金武町でしたか、例の女の子の暴行事件ですよ。あんなに厳重にやる中で、あの子はどこの誰かすぐばれてしまって、地域に住むことができなくなったんですよ。皆さん、そういうふうに性被害に遭った方々もこういうふうに、どこの誰かが報道によってあからさまになってしまって、地域に住むことができないと。家族ごと引っ越していかなきゃいけないと。大変なことですよ。だからそういうのは、私は知事公室長からは、ぜひそういった弱気になるんじゃなくて、被害者からそういった要望があるものは、マスコミにはやはりそういうのは控えていただきたいと。事件を隠すということとは違いますよ。控えていただきたいというのは、しっかり私は要請するべきだと思いますが。
最後に、あと少しだけお願いしたいんですが、やはりこの事件、こういったことをなくす意味で、県警のほうで捜査をしているということなんですが、ぜひこれは、捜査の範囲というのは本当にどのような範囲なのかなと。なぜ起きたのか。その原因を解析をする。原因を解析をしたら、沖縄県も米軍とその解決に向けて、単なるパトロール以外にも、どのようなことを行いますか。
〇知念克幸刑事部長 この事案が発生している状況についてなんですけど、その要因については、かなり申し上げにくいところはあると思います。社会情勢とか、季節的なこと、時期的なこと、そして部隊の移動とかですね。一番は米軍の綱紀粛正だと思いますけど、県警としても取締りを強化していく中で、委員がおっしゃるように、決定的な何かがないかというのは模索していきたいと思います。
〇又吉清義委員 ですから、沖縄県としては、そういうのを県警から受けて、その解析をした内容というのは、お互い抗議をしてそれで終わりなのか、それが起こらないために、米軍とも、また外務省ともそういう打合せするのか、会議を開くのか、そういったことを行っていますか。
〇溜政仁知事公室長 事件・事故に限らず、米軍及び外務省沖縄事務所あるいは沖縄防衛局等とは、日々意見交換を行っているところでございます。こういう事件につきましても、当然米軍とは意見交換を続けているところでございます。
以上です。
〇又吉清義委員 ぜひ解析したものをどのように生かすことができるか、とても大事なことだと思いますよ。そうしないとなくならないだろうと。我々もこれを解析をする中で、どのように防御を張ればいいのか、どこに気をつければいいのか、お互いまたそういった安全策も立てることができる。事件・事故の起きた日にちとか誰がやったとかそれだけじゃなくて、ぜひ突っ込んでそこまで頑張っていただきたいなと。その中で我々議会もどう行動すればいいかですね、とても大事なことだと思います。
そこで、いまいち理解できないのが、最近疑問に思い始めたのが、すみません、勝手な個人的な意見ですが、不同意性交等容疑なんですが、米軍であっても沖縄県民であっても、私は許される問題ではないと思うんですよ。米軍の事件・事故に関して、我々はこういう活動を行いますが、これ沖縄県民もかなりの数があるんですが、これはどこに抗議すればいいんですかね。
〇知念克幸刑事部長 どこに抗議というか、そういったことは警察では承知しかねるんですけど、どうしても広報啓発活動とか、相談の段階とか、その辺で吸い上げていって、警察としては、犯罪になるのであれば立件しているところという答えになります。
〇又吉清義委員 1月から今日まで、県民の新聞に載っている数だけでも、私が数えただけでも8件以上でしたかね。公務員であり、先生方であり、あるんですよ。だからこれを県民挙げて、そして米軍に向けてこれ双方にいかに直すことができるかやらないと、本当に被害者はたまったもんじゃないなというのがあるもんですから。ただ残念なことに議会で、県民のこういう事件・事故について、一度も取り扱ったことないもんですから。知事公室長にお伺いしますけど、県としてこれはどのような対応をしていますか。県民のこのような事件については。
〇溜政仁知事公室長 我々は、米軍基地に関する事件あるいは事故についての対応を行っているところでございまして、県民個人の事件・事故については、承知はしていないところでございます。
以上です。
〇知花弘恵女性力・ダイバーシティ推進課長 お答えいたします。
こども未来部のほうでは、基本的にこういった性暴力に関するものについて被害者支援、その被害者支援に関する周知、啓発というのを行っています。
それ以外に、女性に対するあらゆる暴力をなくすということで、毎年11月にそういった月間を設けまして、そういったところで周知啓発の取組、パープルリボンとかパープルライトとか、そういったことを行っているところであります。そういったところで、被害者にも加害者にもならないような周知というのを、おっしゃるとおりもっと積極的にやれたらなと思います。
以上でございます。
○小渡良太郎委員長 又吉清義委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
比嘉瑞己委員。
〇比嘉瑞己委員 お願いします。
今回、この被害者のプライバシーの保護と、再発防止のための公表の在り方が問題になっていると思うんですけれども。確認したいんですけど、この米兵が起こしたこうした事件について、公表するべきはどこなのかというところを確認したいです。
一応先ほど少しお話をしていたと思うんですけど、改めて双方から聞きたいんですけど、公室長はどこが公表するところだと思いますか。
〇溜政仁知事公室長 基本的に事件が発生した場合は、沖縄県警等が発表する、しないということを判断するのであろうというふうに考えております。
〇比嘉瑞己委員 刑事部長はどのようにお考えですか。
〇知念克幸刑事部長 沖縄県警といたしましても、先ほど説明したとおりですね。事案に照らして、逮捕事案なのか、不拘束事案なのか、また個別具体的にこれを公表すべきかしないかということで、具体的に判断していくことになると思います。
〇比嘉瑞己委員 個別に判断するということなんですけれども、一昨年の12月の事件から、まず何件あるのか。そのうち県警が公表したのは何件ですか。
〇知念克幸刑事部長 お答えします。
令和6年中のものになるんですけど、米軍構成員等による事件の逮捕件数及び広報件数については、令和6年の12月末現在で、逮捕件数の合計は35件、うち広報した件数は32件となっています。
なお、広報を控えた3件については、刑事訴訟法第47条の趣旨を踏まえて、個別の事案ごとに、公益上の必要性、関係者の名誉・プライバシーへの影響、将来のものも含めた捜査・公判への影響の有無、程度を比較検討して、判断しているものであります。
以上です。
〇比嘉瑞己委員 非公表の3件は不同意性交事件ですか。
〇知念克幸刑事部長 お答えします。
不同意性交等と薬物になっております。
〇比嘉瑞己委員 ちょっと角度を変えますけれども、この米兵以外の、県内で起きた不同意性交事件について、皆さん公表していると思うんですけれどもどうですか。
〇知念克幸刑事部長 米兵だからとか、この属性にとらわれず、公表するものは公表するし、強い要望があって、これについては二次被害の可能性があると、相当認められる場合には公表しないと、その辺の判断でやっております。
〇比嘉瑞己委員 一方で先ほど又吉委員からもありましたように、日常の新聞を見ていると、このわいせつの事件とかってかなり公表されていると思うんですけれども。基本的には公表する、再発防止の観点から公表するというのが皆さんの基本姿勢ですか。
〇知念克幸刑事部長 県警がやっていることについて県民に知っていただくというのは、当然のことですから、公表するのが当然であります。
今回、この新聞に載った件については、県警もしっかり保秘を徹底していると思いますし、県のほうも限られた人に対する提供など、保秘を徹底されていると思います。ただ、いかんせん関係機関、いろんなところがあるので、そこまではこちらの関与が及ばないところがあるんで、又吉委員からあったとおり、今回が注意喚起になっていって、保秘が徹底されていけばいいなと思っています。
〇比嘉瑞己委員 皆さんがこうやってプライバシーの保護に注意していっても、報道によってはかなり踏み込んだ報道がもう出ていますよね。そういった意味では、プライバシーの保護、これ大前提ですよね。皆さんがこれをやった上で、事件が、こういったことが起きたということを公表するということが、やはりこういったプライバシーの保護を守る上でも、再発防止のためにも公表はすべきだと思うんです。できる範囲でね。そういった意味で今3件も非公表のほうがあったわけですけれども、公表の在り方があると思うんですよ。もちろん被害に遭われた方というのは、誰もが報道しないでほしいと思うのは当然だと思います。ですが、県民生活を考えた上で、再発防止を求める上でも、プライバシーの保護に留意しながらも公表する在り方というのが、あるべきだと思うんですよね。そうした公表の基準を、先ほどは個別で判断していると言っていたんだけれども、やはりこれだけ大きな問題になっているわけですから、特にこの米兵の事件に対しては、こういった形で公表するという立場を持つべきじゃないですか。
〇知念克幸刑事部長 繰り返すところがあるかもしれないんですけど、米軍構成員等による事件だけではなくて、全ての性犯罪において、被害者が、報道発表は絶対にやめてほしいと要望する場合は、慎重に対応する必要があると思っています。
公表されて、報道された場合に、被害者が自分のことと特定されてしまう不安、それと恐怖心、それを感じてしまうことや、特定に至らなくても、自らの被害について社会に広く知れてしまうことで、深く傷つくなどした結果、捜査協力が得られなくなったり、捜査に支障が生じたり、肝腎の犯人検挙に至らないことが懸念されるのが一番の理由です。
〇比嘉瑞己委員 今の答弁は皆さんが本当に現場で対面している率直な声だと思います。ですけれども、こうやって相次いで起きているわけですから、再発防止の観点からも、米軍にちゃんと求める立場からも、こういったことがあったということを、やはり私たちに公表すべきだと思う。
その在り方については、それこそ県警だけじゃなくて、上の警察庁も含めて、どういった周知、公表の仕方があるのか、これ研究する必要があると思いますよ。公表の基準について、皆さんちゃんと警察庁とも相談して、どうあるべきか。また他国の軍隊はどうなっているのか、そこまで調べてやるべきじゃないですか。
〇知念克幸刑事部長 確かにこの公表の在り方については適宜、随時検討していくことが必要だと思われるんですけど。ただ、今回、性犯罪については、さらに危惧されることとして、詳細の情報を提供した結果、被害者の特定など、二次被害を受けた場合、それが表に出た場合、それ以降事件が発生した場合に、被害者が被害申告をちゅうちょするおそれも出てくることは、可能性として排除できないので、個別具体的に判断しているというところです。
〇比嘉瑞己委員 こうしたことが起きないように、再発を防止する上でも公表すべきだと思います。そういった意味で、この被害者がせっかく声を上げても、起訴されない、不起訴になるケースが相次いでいますよね。あれだけ信頼して声を上げたのに不起訴になる。こういったことがあるから、やはりちゅうちょすることも出ると思うんですよ。そのためには、皆さんはちゃんと身柄も拘束して、捜査をして、起訴につなげていく。そういったところに徹するべきだと思う。そのためにも、公表の在り方はちゃんと考えるべきだと思います。
それでちょっと身柄引渡しについてお聞きしますけれども、今回も引渡しは求めていない理由は何ですか。
〇知念克幸刑事部長 まず、今回の事件についても、被疑者を判明させた際には米軍側の手中にあったことから、身柄については米軍が管理していたということと、事件発生直後から、米軍捜査機関と連携して必要な捜査を実施して事件送致ができたということであります。
〇比嘉瑞己委員 米軍が身柄を確保していても、こうした不同意性交とか凶悪のときには、引渡しを求めることが現在の地位協定上もできるわけです。ちゃんとした捜査をするためにも、皆さんは引渡し求めるべきではありませんか。
〇知念克幸刑事部長 繰り返しになりますけど、事件発生、覚知当初から、捜査機関から必要な捜査を得て、証拠収集等の捜査は成し遂げることができた、それを踏まえて事件送致したということです。
〇比嘉瑞己委員 今回の件、3月の事件は今から起訴・不起訴が決まるわけですけれども、この間の事件で不起訴になったケースもあるわけですよ。私はこれ、十分な捜査ができていれば、起訴につなげられたのではないかと思っています。地位協定上でも引渡しを求めることができるのに、皆さん協力できているからと言っているけれども、まずはこの引渡し、主権の問題だと思いますよ。これだけ重大な事件が起きているのであるのであれば、ちゃんと皆さんが捜査をすべき、引渡しを求めるべきだと思います。
この件について、この間、前刑事部長といろいろやり取りをしたんですけれども、県警としては求めることができない。これは警察庁が求めるものだという答弁だったんですけれども、そのような理解でいいですか。
〇知念克幸刑事部長 県警としては求めることができない、警察庁とは言っていないと思います。国のほうでの判断になるということだと思います。
〇比嘉瑞己委員 国の判断を皆さん仰ぐことはあったんですか。仰いでいるんですか。
〇知念克幸刑事部長 これにつきましては、日米合同委員会で政府が提起することになっていると思うんで、こちらからは、そういう行動を起こしていません。
〇比嘉瑞己委員 現場の皆さんが声を上げなければ、国も求めることないと思うんですよね。積極的に皆さんから捜査をしたいので、身柄の引渡しを求めてほしい。ちゃんと上げるルートをつくるべきじゃないですか。
〇知念克幸刑事部長 これも繰り返しになりますけど、国のほうの判断で、日米合同委員会で提起されるものと思います。
〇比嘉瑞己委員 これでは国がどうやって判断しているかも分かりません。
次に、公室長にお聞きしたいと思います。公室長、県は7日に情報提供を受けて、8日に外務省と米軍に対して遺憾の意を伝えていますが、ここでは抗議はしましたか。
〇溜政仁知事公室長 この事件の情報があったということで、抗議、遺憾の意といいますか、抗議するとともに再発防止等を求めたところでございます。
〇比嘉瑞己委員 しっかりと抗議をするべきだと思います。これからもやってください。
今回の3月の事件なんですけれども、これ米軍基地内で起きていますね。被害者が基地の外に出て、沖縄県警に相談をして明るみになっている。警察も直後からすぐ動いているんですけれども。この基地内で起きた事件について、皆さんどのように把握しているんですか。
〇溜政仁知事公室長 一般的に事件が発生したことについては、県警からの情報提供ということになります。これは基地外とか基地内とかというのは関わりなく、情報提供があるということでございます。
〇比嘉瑞己委員 基地内で、従業員、県民、日本国籍の従業員が被害に遭ったら県警に情報が来るんですか。
〇知念克幸刑事部長 これまでの事件の端緒である覚知の仕方と一緒で、米軍捜査機関からこちらのほうに情報提供があったり、被害者自らが管轄する警察署へ被害申告したりというふうなことで把握しています。
〇比嘉瑞己委員 公室長、これ全部じゃないと思うんですよ。向こうが提供した場合には来るけれども、提供していないのもあるかもしれない。これちゃんと実態把握すべきだと思いますよ。政府に対して基地内で、日本国民が被害に遭っている状況はどれだけあるのか。それの補償はどうなったのか。公室だって明らかにする必要ありませんか。
〇溜政仁知事公室長 基本的に公務外での事案が発生した場合は、県警が捜査をするということになっておりますので、基本、県警には情報が行くということにはなっていると思うんですけれども。そうですね、少しどのようにしてそれが確認できるかというのも含めて、ちょっと検討をさせていただきたいと思います。
〇比嘉瑞己委員 公務中であれ、公務外であれ、基地内で起きたことがきちんと分かっていないというのが問題だと思います。被害者が声を出しても、結局救済されないと分かったらそれこそずっと分からないままですよね。そういった意味できちんと捜査ができるためにも、ちゃんと目を光らせていくということが大切だと思います。
終わります。
○小渡良太郎委員長 比嘉瑞己委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
米須清一郎委員。
〇米須清一郎委員 知事公室長のほうにお願いしたいと思うんですが、これまでの質疑とも関連すると思うんですけども。今、直前にもありました4月8日の申入れ、もうちょっと具体的に、どういう内容をどういうふうにされたんでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 4月7日に情報提供を受けたものを受けて、まず外務省沖縄事務所及び海兵隊に対して、その2件について県警から情報提供があったということで、県として米軍関係者による事件・事故は1件たりとも起きてはならないという認識があると。このような事件が発生したことは大変遺憾であるということは申し入れております。
その上で、米軍においては教育内容の見直し、隊員教育の徹底など、実効性のある対策を実施するよう求めたということでございます。
〇米須清一郎委員 それに対しての米軍側の、まず即時の対応とか、そういうのもあるんでしょうか。反応というんですかね。
〇溜政仁知事公室長 米軍関係者、まず基本的に捜査中であるという前提で、1月及び3月の両ケースについては、日本側の法執行機関と捜査を協力していきたいということで、米軍としても事件の減少につながるように引き続き努めていきたいというような趣旨の発言があったということでございます。
〇米須清一郎委員 今回の事件発生を受けて、リバティー制度をはじめ、現在の状況、今回の事件を受けてこう変わったり強化されたりする分がありますかね。現状の米軍側の、こういう再発防止策としての現在の状況を教えてください。
〇玉元宏一朗基地対策課長 リバティー制度と今現在の制度の概要について御説明いたします。リバティー制度というものは、在日米軍の配下にある米軍人の勤務時間外の行動に関する指針を指すというふうにされております。主な内容としては、時間帯によって、基地外での飲酒ですとか、基地外への外出の制限などが定められるというものになっております。現行のリバティー制度の現状の内容でございますが、19歳以下の軍人の外出禁止、そして全ての軍人については午前1時から午前5時まで、これは休日を含む全ての日ですけれども、基地外での公衆での飲酒の禁止、そして基地外での飲酒施設への入店が禁止というような内容になっております。
以上です。
〇米須清一郎委員 これは事件前からの状況、対策だと思うんですが、リバティー制度。以前からも繰り返されているし、そのたびにこうやってこう質疑、意見等々踏まえて、もっと強化できないか、実効性ある対策できないかという話にもなるんですけれども。今回、事件発生を受けて、現況としては変わっていないということですよね。すぐにできることというものが――もっと要するに県として、強く、先ほどもお話ありました抗議という形で、これ以上繰り返さないような対策をいま一度求めていくということで、先ほどもありました意見交換も引き続きやっていくということですけれども、もっと、現に今起きているわけですから、今この場面で、しっかりと強く抗議し対策の強化というのを求める。その辺どのようにお考えでしょうかね。
〇溜政仁知事公室長 本事案については、4月7日に県警から報告、情報提供をいただいたところでございます。そこで速やかに綱紀粛正等を、再発防止策の徹底等を求めたというところでございます。そこから報道はあったものの、1つは不起訴になって、1つはまだ捜査中というか、継続して調査が進められているという状況でございます。
ですので、今のところ状況は変わっていないのかなということですので、これが何らかの動きがあれば、また、しかるべく、しっかりと綱紀粛正、再発防止を強く求めていきたいなというふうに考えております。
以上です。
〇米須清一郎委員 ぜひ、繰り返さないための、起こさないための対策というところで、以前から多くの人が言っていると思うんですけれども、このリバティー制度が機能しているかというところでですね。今回のこの、まだ継続で調べているところもあると思うんですけれども、そもそも時間とか場所とか、リバティー制度と関係ないところで起き――対象外というんですかね、対象にならないような話だったりもするかなと思うんですけども。要するにリバティー制度が全て対策になるということじゃなくて。そこで決まった時間のルールで、反している部分があれば、特に正さないといけないと思うんですが、そもそもそこに引っかかってこない話というのとか、基地の中でどうなのかとか、飲酒のお店じゃないところでどうなのかとか、そういうことも含めてどういうことが本当に対策になるのかというのをいま一度――今やっていることの確認ということじゃなくて、実効性ある対策というのを、米軍関係者と一緒に本当に検討して進めていただきたいなと思います。
以上です。
○小渡良太郎委員長 米須清一郎委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
喜屋武力委員。
〇喜屋武力委員 二、三点聞かせてください。いつも知事は事件・事故が起こってしまってから、新聞報道などで、遺憾であるとかそういったことは言っていますが、この中で、外務省とか防衛省とか米軍基地の司令官とかいろいろなところに行って、こういったことを未然防止するための話合いなどはどういうふうに行っているのかなと。これが頻繁に行われているんだったら、そういったことは向こうも起きないと思うんですよ。対策を取ってくると思うんですけど。これについて、公室長お答えください。
〇溜政仁知事公室長 先ほどもお答えしましたけれども、我々は米軍や国に、外務省沖縄事務所等々ですね頻繁に意見交換をさせてもらっているところでございます。
知事も、前回1月、事案が発生した際には、海兵隊の司令官と意見交換を行っているところでございます。
このように、県としては、米軍による事件・事故の防止のための取組というのは引き続き取り組んでいくということでございます。
以上です。
〇喜屋武力委員 向こうに出向くんじゃなくて、やはり沖縄県、県の知事として、招集をかける、呼び出す。県の知事の力として呼び出す。司令官を呼び出して、こうやったことが起きているんだよと、あなたたち何をしているのかと。沖縄県に来て、人の国に来て、こういったことをやっていいのかということを、自分の部下たちに徹底的に教え込まないと、この事件はいつまでも防止できないと思いますよ。やはり知事がじかに出て、そういったことを言わないとできないと思うんですが、どうでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 これまでも大きな事件等が起きたときは、米軍の司令官等を呼び出すというようなことは行っているところでございます。
先日の意見交換の際も、県庁のほうに司令官が来られたということでございます。
以上です。
〇喜屋武力委員 それぐらいの権限を持っているんだったら、ワシントン事務所は何のためにあるのかということにつながりますんでね。やはりワシントン事務所があるんだったら、ここに来ている司令官は呼び出しても来ないよということを向こうに伝えて、向こうからそういうことができたはずですので。そういったことは、やはり沖縄県の知事として、自分の能力を発揮して、自分は沖縄県を守るんだという気持ちがあるんだったら、そこまで強く出てもいいと思うんですが、どうでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 知事としても、この米軍人による事件が起きていることについては、真摯に受け止めておりまして、御自分のできることというのを最大限に行うという姿勢でいるというところでございます。
以上です。
〇喜屋武力委員 それと、米国と日本との性犯罪の法律の内容がちょっと変わると思うんですよ。やはり、この罪の重さ、この日本で、国内の罪の重さと、米国の法律の罪の重さがあると思うんです。これは把握していますか。
〇知念克幸刑事部長 米国の罪の量刑とか、その辺については把握しておりません。
〇喜屋武力委員 ぜひ、やはりこの基地内で働く沖縄県民、女性も男性もいますよね。いろいろと基地内の法律の中で裁かれるのかどうかというのが、これ問題なんですよ。やはり基地外で発生した場合には、日本の法律で裁けると思うんですが、基地内で起こったこと、例えば今、国内でもちょっとしたことを言ってパワハラでもセクハラでも訴えられる、そういったことがありますよね。この基地内で、そういった苦情を受け止める役割とか、やはりこの未然防止のために、こういったことが起きているというところを大体把握していると思うんですが、そういったところで安全に働くために、未然パトロールみたいな、風紀委員みたいなのは基地内にはあるんですか。
〇知念克幸刑事部長 基地の外における生活指導みたいな、コーテシー・パトロールといって、米軍のほうが繁華街等、警戒パトロールしていることは承知しているんですけど。中については、憲兵隊等が対応していると思われるんですけど、詳細は把握していません。
〇喜屋武力委員 やはり基地内には県警も入れないもんですからね。沖縄本島あちこちやはり警察は動いて、未然防止対策はできているんだけど。あんな本島内の中の小さい、本島と比べたら小さい枠の中でも――例えば学校ですよ、学校で子供たちが隠れてたばこを吸ったりこういったことをするとき、やはり先生たちも未然にパトロールとかをやるんですよ。そういった風紀委員みたいな、未然防止のための係とか、そういった訴えて相談するところは基地内にはあるんですか。
〇知念克幸刑事部長 基地内におけるそういった風紀を乱さないための窓口とか、そういった係がいるとかというのは、県警では把握していません。
〇喜屋武力委員 公室長どうですか。
〇溜政仁知事公室長 基地内の治安の維持は、先ほど県警からもありましたけれども、MPのほうが行っているというふうには承知しておりますが、相談窓口等があるかどうかというのは我々のほうも把握しておりません。
以上です。
〇喜屋武力委員 だから、ただこういったことがありましたと訴えるんじゃなくて、未然に防止するために、そういったものをつくってくれないか、そういったものの対策室をつくってくれないかというのが、この協議の内容に含まれていないのがちょっとおかしいんじゃないかなと今の話から聞こえますけど、今後どういうふうに考えていますか。
〇溜政仁知事公室長 そうですね、少し基地内での治安の維持等について、どのようになっているかというのは、ぜひ確認をしてみたいというふうに考えております。
以上です。
〇喜屋武力委員 ぜひですね、そういったことも、やはり基地内で安心して働ける、沖縄県民が働けるように、こういった未然防止、防ぐような対策室もつくらなければ――やはり今まで、小さなパワハラとかセクハラとか多く発生していると思うんですよ。訴えていない、訴えたいけど訴えていない、我慢している被害者が多くいると思うんですよ。そういった人を助けるのも、やはり日米地位協定の中での、こういった改善も見ないといけないと思うんですが。今後、やっていく気持ちがあるのか。
公室長、どうですか。
〇溜政仁知事公室長 先ほどもお答えしましたけれども、ぜひそのような窓口というか仕組みがあるかというのは確認をしてみたいというふうに考えております。
〇喜屋武力委員 夜間パトロールの件ですけどね。今パトロールしているのは沖縄市内だけですか。
〇溜政仁知事公室長 合同パトロールにつきましては、4月18日に沖縄市で開催されたということです。
〇喜屋武力委員 沖縄市だけでと言っていますけど、米軍人が集まるところは、もっとあると思うんですよ。そういったところ、例えば北谷町にも多く集まる、金武町にも集まる、那覇の一部、どこですかね、あっちもよく来ると。そういったところも、夜間パトロールの計画をしなければ、やはりこれは、こっちにはこの人たちがいるからということで、いないところは方策としてどういうふうにやっていくのかと。あっちで起こったらまたあっちでやるんですか。今でやるべきじゃないかなとも考えられますけど、どうでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 今回の合同パトロールにつきましては、地元である沖縄市が主体となって、地元自治体と中心となって行っている地域の安全パトロールが、既存でございました。その県警察も合同でやっているものに、今回外務省や在沖米軍、あるいは沖縄県等も一緒になって地域安全パトロールを実施したというものでございます。それで、ほかのところも確かに、当然米軍人が集まっているところというのはあるわけでございますが、そのほかのところでこのような仕組みでできるかというのは、今後また検討が必要かというふうに考えております。
以上です。
〇喜屋武力委員 ほかのところでもそういうことをやることで、夜間の市民の安全が守られるということは、やはり県民を守るのは県の仕事ですので、県警と一緒になって、そういった再発を防ぐためにも、ぜひ行ってほしいなというのが意見ですので、頑張ってください。よろしくお願いします。
終わります。
○小渡良太郎委員長 喜屋武力委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
仲宗根悟委員。
〇仲宗根悟委員 お願いします。
またしても繰り返されたということで、県民の皆さん、非常に落胆と怒りに今、満ちあふれているというふうに思います。
それで、県も知事のコメントにもありますように、6番目、より実効性ある対策を実施することと。教育の内容を見直して、隊員教育の徹底をしてほしいということを申し入れているようでありますけれども。協議会も開かれていない状況、県として、いろんな県民から不安を払拭するための行動を、自主的な県の姿勢を示すんだということの機会というのは、こういった抗議をする機会以外にはないんでしょうか。どうでしょうかね。
〇溜政仁知事公室長 現在、新たなフォーラムについては、開催について協議を進めているところなんですけれども、それは当然進めないといけないんですけれども、そのほか、米軍あるいは外務省沖縄事務所等とは断続的に調整といいますか、意見交換はしているところでございまして、米軍の取組等についての話とか、様々な話があるというところでございます。
〇仲宗根悟委員 様々な機会があるとおっしゃっていますので、ぜひ――以前こういった性犯罪に関しての新聞論評の中で、大学で研究されている識者のコメントで非常に印象的に残ったのが、米国議会の中でも、米軍基地内で起こっている性犯罪の事件件数というのが、年々増えている状況だと。そういった数字を基に、皆さんの国内だけでもこれだけのものが起こっていると。そして海外への駐在海兵隊がどういった教育の下で、現地の皆さんとどういう接触の仕方をしているのか、それで受け入れられているのか。米軍の軍隊がそこの地域に駐留して、そこの皆さんと、ここではよき隣人というような言葉を使いますけれども、信頼されているのかどうかというところも検証しながら、実際に起こっている事件・事故に本当に向き合ってもらいたいということの、やはりやり取りというのは、機会がたくさんあると言っていますから、そういったことも含めてやるべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
〇溜政仁知事公室長 委員おっしゃるとおり、米軍としましてもよき隣人として駐留したいという意思は持っていると。ですので、上官といいますか司令官等は、再発防止等について頭を悩ましているという話も聞こえてくるところでございます。
具体的な再発防止等について、恐らく、例えばリバティー制度の厳格化とか1つだけではなかなか効果が出ないということもあるかと思いますので、できることは全て行うぐらいの考えで、今、いろいろ対応を検討したいなというふうに考えております。
〇仲宗根悟委員 先ほど世界の基地の中で起こっている、本土内でも起こっている基地のお話を申し上げたんですがね。一説と言いましょうか、聞こえてくるお話の中にはですね、日本の国は、日米地位協定の中で米軍が守られているんだというような、県民がそういう感情を持っていると。米軍のためにこしらえられた地位協定なんだと。ですから罪を犯しても、軽微で済むんだというような認識が、彼らの中のどこかにあるんじゃないかというような気がしてならないんですよね。
ですから私たちは、与野党の別なくこの差別があるような地位協定を抜本的に見直して、少なくとも対等な関係に持ってくるような協定でなければいけないんじゃないのというのを随分指摘をしてきたわけですよね。そのことも含めて、やはりそのことが弊害であるならば、そのことでがんじがらめになっているのであれば、しっかりとここは議論の俎上に載せるべきです。これは日本政府の責任だというふうに思っています。そういうことをしっかりと県からも要求をする、求めていくという姿勢は大事だというふうに思いますので、頑張っていただきたいなというふうに思うんです。
あと1つは、知事公室長、先ほどの大田委員とのやり取りの中で、これ少し知事公室長の認識としてはどうかなと思ったのが、1件はですね、皆さんはもちろん、行政の側は県民の生命財産を守るというのが最大的な役目、役割です。お仕事ですよ。じゃ県民一体どうするの。県民側は、こういった怒り、そして県民の姿勢として、二度とこういうことを繰り返していただいてほしくない、こういった事件を根絶してほしいんだと、やるべきだというところで、県民集会やら県民大会やら開くわけですよ。それが抑止に少なくともつながってほしいという思いだから。ああいった方々が集まって、しかも12月に開かれた県民大会というのは、県議会の全会一致で決議した決議文を踏襲しているんですよ。そのままの決議文を県民大会で踏襲しながら県民大会を開いた。それを抑止のために、どうぞ頑張って皆さん集まってくださいよと言ってやったのがそうですよ。それを抑止には直接つながらないというような言い方されるとさ。だって公室長自身も県民大会に来たじゃない。みんなと一緒に気持ちを一つにしたというふうに思うんですよ。県民側としては、そういったアピールでしかもうなすすべはないんですよね、街頭に繰り出して。米国に性犯罪を起こしてほしくないというのが県民の皆さんの思いですよ。ですがそれを行政側はしっかりとそのことも踏まえながら、県民決議を踏襲してやった県民大会ですから、これは非常に尊重してほしいなというふうな思いはあるんですけど、改めて伺いたいんですが。言い訳でもいいですよ。
〇溜政仁知事公室長 大変失礼いたしました。
決して抑止につながらないというか、何て言えばいいんですかね――県民大会自体は県民の思いというのをアピールする、抗議を表明するという意味で、大変重要だと思っておりますし、これについては米軍に日米両政府に対しての綱紀粛正等を県民が求めるという意思表示ですので、大変重要だというふうに考えております。
ただ、県民集会だけというわけではなくて、我々も抗議をするし、県民集会でもやる。いろいろなことをやった上で、米軍に綱紀粛正とか再発防止を求めていくということが重要だろうというふうに考えていて、この県民集会だけで抑止になるというふうには、ちょっと違うのかなというふうに考えたものですからそのような発言をしたものなんですけれども、我々としては、いろいろなことをいろいろな立場でいろいろな声を出していくということは大変重要だというふうに考えているところでございます。
〇仲宗根悟委員 公室長がおっしゃるとおりだと思うんですよ。
行政側は行政側の立場でしっかりと物を言う。我々県民側は県民側としてもどういうアピールが必要なのかというところで、あれを練りに練って県民大会までやりましょう、私たちの県民の怒りをそこで姿勢を示しましょう、二度と繰り返してほしくないですよというのが、ああいう県民大会につながったと思うんですよね。そこが行政や市民が運動が一体となった県民的な取組ができると、そして米軍に対しての抑止力につながっていってアピールができるということで、私はできているというふうに思っているんですよね。
これからも米軍犯罪に関しては、これはもう厳しく当たらないといけないというふうに思っておりますので、ぜひお願いします。
以上です。
○小渡良太郎委員長 仲宗根悟委員の質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
(「質疑なし」と呼ぶ者あり)
○小渡良太郎委員長 質疑なしと認めます。
以上で、米軍人による性的暴行事件についての質疑を終結いたします。
説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
休憩いたします。
(休憩中に、執行部退席。また議題の追加について協議を行い追加することで意見の一致を見た。)
○小渡良太郎委員長 再開いたします。
お諮りいたします。
米軍人による性的暴行事件についてに係る意見書及び同抗議決議の提出につきましては、休憩中に御協議したとおり、議題に追加し直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○小渡良太郎委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
米軍人による性的暴行事件についてに係る意見書及び同抗議決議についてを議題といたします。
ただいまの意見書及び抗議決議の提出等については、休憩中に御協議をお願いいたします。
休憩いたします。
(休憩中に、意見書及び抗議決議の与党案が示され、取扱いについて協議した結果、一旦会派に持ち帰り検討することとなった。)
○小渡良太郎委員長 再開いたします。
米軍人による性的暴行事件についてに係る意見書及び同抗議決議の提出については、一旦持ち帰って検討したいとの意見がありますので、そのようにしたいと思います。
以上で、予定の議題は終了いたしました。
委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
本日の委員会は、これをもって散会いたします。
沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。
委 員 長 小 渡 良太郎