委員会記録・調査報告等

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米軍基地関係特別委員会記録
 
令和6年 第 4定例会閉会中

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開会の日時

年月日令和7年1月27日 曜日
開会午後 1 時 0
散会午後 1 時 52

場所


第4委員会室


議題


1 軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立(米軍人による性的暴行事件について)


出席委員

委 員 長  小 渡 良太郎
副委員長  高 橋   真
委  員  比 嘉   忍
委  員  喜屋武   力
委  員  大 屋 政 善
委  員  仲 里 全 孝
委  員  又 吉 清 義
委  員  米 須 清一郎
委  員  玉 城 健一郎
委  員  仲宗根   悟
委  員  比 嘉 瑞 己
委  員  当 山 勝 利
委  員  大 田   守


欠席委員

     なし


説明のため出席した者の職・氏名

知事公室長  溜   政 仁
 基地対策課長  長 嶺 元 裕
 警察本部刑事部長  安 里   準



○小渡良太郎委員長 ただいまから、米軍基地関係特別委員会を開会いたします。
 本日の説明員として知事公室長及び警察本部刑事部長の出席を求めております。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る米軍人による性的暴行事件についてを議題といたします。
 ただいまの議題について、知事公室長の説明を求めます。
 溜政仁知事公室長。

〇溜政仁知事公室長 ただいま議題となっております米軍人による性的暴行事件について、御説明いたします。
 タブレットに1月16日付の外務省特命全権大使(沖縄担当)及び沖縄防衛局長に対する抗議要請文を通知しておりますので、御確認ください。
 1月8日、県警から、令和6年11月、沖縄本島内において発生した米軍人を被疑者とする事案について、不同意性交等致傷の罪名で那覇地方検察庁に送致したとの情報提供を受けております。
 県としては、事件覚知後、速やかに再発防止の取組を求める必要があることから、16日、知事が外務省特命全権大使(沖縄担当)及び沖縄防衛局長に対し、抗議するとともに、米軍人等に対する教育の内容をより実効性のある内容への見直しや、徹底した隊員教育の実施、リバティー制度のさらなる厳格化など、実効性のある再発防止策を講じること等について要請しました。
 また、去る22日には、県庁において、海兵隊太平洋基地司令官のウォルフォード少将と面談し、司令官に対し、事件は断じて許されるものではなく、県民は非常に不安に思っていることを伝えた上で、米軍が実施している再発防止策の取組状況等について意見交換を行いました。
 23日、沖縄防衛局から、同日付で、被疑者が嫌疑不十分のため不起訴処分になったとの情報提供がありました。
 県としては、令和5年12月以降、米軍人による性的暴行事案は5件が送致され、そのうち3件が起訴されていることから、引き続き米軍及び日米両政府とも意見交換を行いながら、教育内容の見直しや隊員教育の徹底など、より実効性のある対策を実施することを求めてまいります。
 以上で説明を終わります。

○小渡良太郎委員長 知事公室長の説明は終わりました。
次に、警察本部刑事部長の説明を求めます。
安里準刑事部長。

〇安里準刑事部長 米兵による性的暴行事件について御説明いたします。
 本件は、令和6年11月、沖縄本島内において発生した米軍人の男性を被疑者とする事案であり、本年1月8日、不同意性交等致傷の罪名で那覇地方検察庁に事件送致したものであります。
 なお、本件は、性犯罪という事案の特殊性から被害者に対する二次的被害の防止やプライバシー保護に十分配慮する必要があることから、広報は控えることとし、あわせて、女性警察官による被害者対策を徹底するなどの措置を講じたところであります。
 御審査のほど、よろしくお願いします。

○小渡良太郎委員長 刑事部長の説明は終わりました。
 これより、米軍人による性的暴行事件についての質疑を行います。
 なお、質疑に際しては、委員自らタブレットの発表者となり、引用する資料の名称、ページ番号等をあらかじめ述べた上で該当するページを表示し、質疑を行うよう御協力をお願いいたします。
 また、質疑・答弁に際しては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔に要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 比嘉瑞己委員。

〇比嘉瑞己委員 よろしくお願いいたします。
 今回、県警としては、書類送検をして検察に届けた。検察は不起訴処分としたということであります。この不起訴は異例で、その理由として嫌疑不十分だからということで検察も発表しておりますが、私が疑問に思うのは、なぜ書類送検だったのか。身柄をちゃんと確保して、皆さんが捜査して取調べをして、しっかりと検察に証拠とかも全部出して、起訴できたんじゃないかという疑問があります。なぜ逮捕しなかったんですか。

〇安里準刑事部長 本件につきましては、事案認知の当初より、米軍捜査機関から必要な協力を得て、証拠収集等の所要の捜査を遂げ、事件送致したものでございます。
 なお、逮捕の必要性の判断につきましては、個別事件の内容等を吟味した上で、今回は不拘束措置としたものでございます。
 以上でございます。

〇比嘉瑞己委員 もちろん性的暴行事件ということもあって、慎重になるのも分かるんですけれども、皆さんのその説明では、全く県民は分からないわけですよね。何で、この日本の領土の中で起きた事件について、警察権を行使できないのか。ちょっと改めて聞きたいんですけど、今回の事件は公務外の事件ですか。

〇安里準刑事部長 公務外の事件となっております。

〇比嘉瑞己委員 今、私たち県議会も、沖縄県も、ずっと求めているこの日米地位協定の改定ですけれども、この問題だらけの地位協定であっても、公務外のこうした事件であれば、日本側に裁判権がある、逮捕もできるわけですよ。なのに、それをなぜ行使しないのか。いま一度、答弁をお願いします。

〇安里準刑事部長 日米地位協定の解釈についてはお答えする立場にございませんので、答弁は差し控えたいと思います。なお、被疑者の検挙等につきましては、属性にとらわれず、法と証拠に基づいて検挙しているというところでございます。
 以上でございます。

〇比嘉瑞己委員 しかし、嫌疑不十分と言われているわけですよ。それで、被疑者の拘禁、逮捕について、地位協定では、日米地位協定第17条の5項(c)、身柄が合衆国側にあるときは、日本側が起訴するまでは引き渡さなくてもよいとなっています。今回の事件は、被疑者の身柄が米国側にあったから逮捕しなかったのか。どうですか。

〇安里準刑事部長 本件につきましては、被疑者を確認するまでの間、様々な捜査を遂げた上で、米軍側の手中にあったということで、身柄については、米軍側が管理しているということでございました。

〇比嘉瑞己委員 米軍側が管理している。そういった場合であってもですね、95年の少女暴行事件によって、地位協定そのものではなくて、運用の見直し、改善がされたわけですね。それもすごく屈辱的で、米側の好意的配慮で、身柄の引渡しが可能であると、こうなりました。今回、こうしたケースでありますけれども、皆さんとして身柄の引渡しを求めましたか。

〇安里準刑事部長 委員御指摘の日米地位協定による起訴前の拘禁移転につきましては、政府において判断して、日米合同委員会に起訴前の拘禁移転を要請するという形になっていますので、県警としては申し上げることはございません。
 以上でございます。

〇比嘉瑞己委員 それを聞きたかったんですけど。この身柄引渡しを求める際のルートですね。どういうふうになるのか。政府がやるんだろうけど、県警としては、皆さんが一番最初にこの被疑者を確認しているわけですよね。どういったルートでアメリカに対して引渡しを求めることになるんですか。

〇安里準刑事部長 委員御指摘の点につきましては、県警のほうからはこの事案の概要等については、警察庁のほうに適宜報告をしております。なお警察庁等政府の報告スキームにつきましては承知しておりませんので、答弁を差し控えたいと思います。

〇比嘉瑞己委員 公室長、これ確認する必要があると思うんですよね。ちゃんと政府として、身柄の引渡しを求めたのかどうか。これ確認する必要がありませんか。

〇溜政仁知事公室長 我々は今回の件に限らず、過去においても被疑者の身柄の引渡しを求めた場合、求めたにもかかわらず断られた、理由が明確じゃないのに断られた、あるいは米側において管理をしていたものが勝手に米国に帰ったという事例もありますので、基本的には被疑者の身柄は警察において管理すべきだという考えを持っております。その上で、今回の事案について、日本政府がどのような対応をしたかというのを改めてもう一度確認をしたいというふうに考えております。

〇比嘉瑞己委員 昨年あれだけ事件が多発して、その通報体制等々も問題になりました。私、今政府が問われていると思うんですよね。この通報だって、後退していると思うんです。前は事件を覚知したときにはすぐ通報するようにとあったのが、今こうした、書類送検とか検挙があったときにしか発表されなくなってしまった。身柄についてもですね、身柄を求めた上で、米側が拒否したんだったら、これ米側の問題だけれども、求めることすらしていない。これすら疑ってしまうんですよ。やはり政府がきちんとこの身柄の引渡しを求めているか求めないか、とても重要だと思うんですけど、いま一度これ確認する必要はありませんか。

〇溜政仁知事公室長 先ほども申し上げましたけれども、今回について政府の対応については、確認をしていきたいというふうに考えております。

〇比嘉瑞己委員 刑事部長、皆さんとして、本来であればやはり国内でそういった犯罪が起きた場合は、皆さんしっかりと取調べをして、きちんと起訴につなげていると思います。被疑者を確保したい、取調べを自分たちでやりたいという思いはあるんですか。

〇安里準刑事部長 県警察といたしましては、当然犯罪が発生すれば事件検挙して、適正な処罰を受けるべく、事件送致をしたいと考えております。
以上でございます。

〇比嘉瑞己委員 ぜひその立場を堅持してほしいと思います。先ほどは米軍との捜査協力があるからという話もあったんですけれども、その協力内容というのは、具体的にどういったことを協力してもらえているんですか。

〇安里準刑事部長 詳細については、捜査上、答弁は差し控えますけれども、必要な捜査協力を依頼して、その協力を得て捜査を遂げたということでございます。
以上でございます。

〇比嘉瑞己委員 必要な捜査協力なんですけれども、皆さん自身が被疑者に直接取調べができるのか。それとも、間に米軍が入って、彼らが取調べをやっているのか、そこはどうですか。

〇安里準刑事部長 取調べにつきましては、県警察において、被疑者について取調べを行っております。

〇比嘉瑞己委員 その場所はどこですか、基地の中ですか、それとも皆さんのところですか。

〇安里準刑事部長 発生地を管轄する警察署において取調べを行っております。

〇比嘉瑞己委員 在宅起訴というふうになっていて、ちょっと分からないんですけれども、この被疑者の拘禁、拘禁というんですかね、国内の犯罪だったら、留置場とかに入ると思うんですけれども、この間、その容疑者はどこで管理されているんですか。

〇安里準刑事部長 本件につきましては、米軍当局による管理の下、基地に居住しているということでございます。

〇比嘉瑞己委員 基地内にいるということなんですけど、基地内の米軍の留置場みたいなところなのか、あるいは住居のほうで待機しなさいという形なのか。

〇安里準刑事部長 御指摘の点につきましては、米軍側の管理ということで、逃亡とか証拠隠滅ができない状態で管理していると承知しております。

〇比嘉瑞己委員 米国はそういうふうに説明するかもしれないんですけれども、皆さん、それを確認するすべはありますか。

〇安里準刑事部長 県警察といたしましては、米側の捜査協力を得て、米側が証拠隠滅、逃走防止の措置を取った上で管理しているということを承知しております。

〇比嘉瑞己委員 結局必要な捜査協力といっても、アメリカが言っている説明を皆さん受け止めるしかないわけですよ。しっかりとですね、きちんと、やはり日本が、少なくともこの公務外の事件については、県警が捜査、取調べもできるというふうに改善を強く求めるべきですよ。公室長どうですか。

〇溜政仁知事公室長 我々はこれまでも先ほど申し上げたように、地位協定の抜本的な見直しを求めている立場でございますので、引き続きこの第17条5項(c)の関連についても、見直しは求めていきたいというふうに考えております。

〇比嘉瑞己委員 必要な捜査協力という中身もしっかり確認してほしいと思います。今回検察が不起訴処分としたけれども、そこには異例の嫌疑不十分ということでありました。不起訴処分なんですけれども、これはどういったことになるんでしょうか、これは事件はなかったということになるんですか。

〇安里準刑事部長 不起訴処分につきましては、那覇地方検察庁の判断でございますので、答弁は差し控えたいと思います。

〇比嘉瑞己委員 皆さんとしては、書類送検ではあるけれども、皆さんなりの捜査をやって、これは事件性があると、そう判断したから検挙に当たったわけですよね。そこをいま一度確認させてください。

〇安里準刑事部長 県警察では、被害申告を受けまして、所要の捜査を遂げた上で、事件送致したというところでございます。

〇比嘉瑞己委員 知事もコメントを発表しましたけれども、刑法も改正をされて、特に性犯罪の規定が大きく変わりましたよね。同意のない性行為というのは犯罪なんだというのが、刑法の趣旨だと思います。今回不起訴処分といえども、絶対に許してはいけないと思うんです。やはり被害者の立場に立って、なかったことにしてほしくないというのが、被害者の思いだと思うんですけれども、皆さんはどう考えますか。

〇溜政仁知事公室長 今回の不起訴処分について、検察庁が実施した所要の捜査の結果を受け、なされた処分であることから、コメントはなかなか難しいのかなというふうに考えています。一方、令和5年12月以降、米軍人による性的暴行事件が5件送致されて、そのうち3件が起訴されているという状況がありますので、引き続き米軍及び日米両政府とも意見交換を行いながら、教育内容の見直し、あるいは隊員教育の徹底など、より実効性のある対策を実施したいというふうに考えています。ただ、県として、被害を訴えた方の心身の負担軽減、あるいは健康の回復が図られ、再び平穏な生活を営むことができるよう、気持ちに寄り添った支援を行うため、関係機関と連携して対応していきたいというふうに考えております。
 以上です。

〇比嘉瑞己委員 続いて、リバティー制度について聞きたいんですけれども、今回の事件は、このリバティー制度の時間帯で起きたものですか。

〇長嶺元裕基地対策課長 すみません。私ども県のほうとして、事件の発生時間については連絡はいただいておりません。

〇安里準刑事部長 委員御指摘の時間帯につきましては、捜査情報は――また、事件送致した後、不起訴処分となっていますので、時間については差し控えさせていただきたいと思います。

〇比嘉瑞己委員 報道で見る限り、明け方にそういった事件が起きている。しかも飲酒をしていたということの証言もありますので、これリバティー制度が全く機能していないと思うんですよ。実際地元の報道番組では、深夜の1時以降に繁華街のほうに行くと、米兵が歩き回っている。こういった報道もあったようです。県として、このリバティー制度が本当に守られているのかどうか県自身が見に行くべきだと思うんですが、いかがですか。

〇溜政仁知事公室長 リバティー制度につきましては、深夜1時から5時までの間の外出、外での飲酒の禁止等が規定されています。しかし御指摘のように、それ以降、徘回というか、外で飲酒をしているという指摘がなされていることは当然承知をしております。そこについても、米軍等との協議の中で、指摘して対策を取るように求めているところでございます。
 以上です。

〇比嘉瑞己委員 沖縄総合事務局の青パト、あれはこのリバティー制度が厳格化された後ですね、どのような活動をしているんでしょうか。

〇長嶺元裕基地対策課長 このリバティー制度が厳格化された後の青パトの活動の状況については、県としては把握はしておりません。

〇比嘉瑞己委員 相当な予算を使って事業もされていると思いますよ。ぜひ、そういうふうにもうその点についても指摘をするべきだと思います。この間日米両政府にいろいろ要請していると思いますけれども、今回の件に関して、遺憾であるという言葉は聞こえてくるんですが、謝罪はありましたか。

〇長嶺元裕基地対策課長 今回の事件に関する米側の反応ということで、私ども報道ベースでの把握になりますが、海兵隊は、容疑を認識しており、しかるべき地方当局と協力している。起訴された場合は日本の司法手続を重視し、不起訴であれば、アメリカ統一軍事法典を含む規則に基づき、懲戒処分の対象となる。11月8日付の報道、また国務省につきましても、非常に深刻に受け止めている。米兵は最高水準の行動規範を守ることが期待されている。国務省と国防総省は日本当局に全面的に協力していくという1月4日付の報道があったというところは把握しております。

〇比嘉瑞己委員 謝罪はあったのかと聞いています。

〇長嶺元裕基地対策課長 直接的な謝罪の言葉はあったとは承知しておりません。

〇比嘉瑞己委員 公室長、昨年12月の県民大会に私参加してですね、高校生のアピールにすごく、私自身もはっとさせられました。やはり私たち県民としてもですね、どこかで声を上げても、もう駄目なんじゃないか、諦めがないかということを訴えたときに、すごく議員としても、背筋が伸びる思いでした。米側は綱紀粛正だったり、再発防止を徹底すると何度も、これ私たち聞かされてきましたよね。ですから12月の時点でもこの事件を彼らは知っているわけですよ。それでも沖縄県に謝罪もしない。身柄も、逮捕もできない。不起訴処分。これで事件をなかったことにされたら、本当に被害者は勇気を振り絞って声を上げたのに、裁かれないわけですよ。こういうのは絶対許してはいけない。皆さんもですね、県庁に呼び出して抗議をしたというところは、これまでよりも踏み込んでいますけれども、私は謝罪させるまで、徹底的にやるべきだと思いますよ。いま一度この連続して起きている米兵による暴行事件、事件をなかったことにしてはいけない。このためにも県は、県警とも力を合わせて、日米両政府に詰め寄るべきですよ。どうですか。

〇溜政仁知事公室長 米軍は、我々もまずは来庁して抗議を受けるように求めているところなんですけれども、今回については送致された段階ということで、起訴されるかどうかも決まっていない状況ではその対応が難しいという見解が示されています。ただ、今回の事件に限らず、米軍の対策等の考え方についての話合いを行いたいということで、県庁に司令官を呼んで、知事が直接話合いをしたというところでございます。
 また先ほど来、話しておりますとおり、昨年から5件、米兵を県警が送致しており、3件が起訴されているという状況も踏まえまして、米側あるいは日本政府に対しても、綱紀粛正、再発防止等について、引き続き求めていきたいというふうに考えております。
 以上です。

〇比嘉瑞己委員 2件は不起訴になっているんですから、ぜひ、被害者の立場に立った対応を強く求めたいと思います。
 終わります。

○小渡良太郎委員長 ほかに質疑はありませんか。
 玉城健一郎委員。

〇玉城健一郎委員 よろしくお願いします。
 ちょっと私からなんですけど、まず警察本部のほうから、事件の概要ということで、事件名、発生年月、発生場所、被疑者、検挙関係、県への情報提供ということで概要が出ていますけれども、先ほどお話がありますけど、これがリバティー制度の時間帯なのか、発生時間帯とかというのも、今の状況では答えられないという認識ですか。答えられない理由というのをひとつ教えてください。

〇安里準刑事部長 本件につきましては、性犯罪でありまして、被害者の方、あるいは関係者のプライバシー、二次被害の防止等を含めまして、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

〇玉城健一郎委員 議会だとやはり公開の場所なので、それをやってしまうとプライバシーの侵害とかというのはあるとは思うんですけれども、ただ一つちょっと県警として、これまで事件が発生しているものというのは、恐らく把握されていますよね。事件がいつ頃に発生しているのか、時間帯だったりとか、飲酒の有無だったりとか、あとはこの人がどこに住んでいるのか住んでいないのか、そういった具体的な属性とかそういった具体的な被疑者の状況というのは、県警は把握されているんですか。

〇安里準刑事部長 事件の発生月日、日時、場所等については把握しております。属性につきましても海兵隊の男性ということでございます。米軍基地内に居住ということになります。
 以上でございます。

〇玉城健一郎委員 議会に対しての説明というのは、それでいいと思うんですけれども。やはりこの米軍との対応というのは、県警が直接ではなく知事公室が、やはり外務省だったりとか、対応しながらやっていると思います。そういう状況の中で、今米軍側が何と言っているかというと、自分たちでリバティー制度もやっている、教育もやっている。だから大丈夫なんだ。対応はやっているということを言っているんですけど、今これだけ事件が連発しているということは、対応不十分としか言いようがないんですよ。なんですけれども、それを交渉するのは県警じゃなくて、やはり知事公室なので、ある程度今、県警がこれまでの事件の中で、どういった方たちが被疑者になっている、どういった時間帯で、飲酒があるのかとか、そういった情報をやはり県の行政と一緒になって、対応策というのをやはりカウンターパート、米軍側にやはり対応させないといけないので、そういった情報をしっかり綿密にやっていただきたいと思いますけども、いかがでしょうか。

〇安里準刑事部長 米軍関係の事件・事故につきましては、従来の報道発表している部分につきましては、県にも情報提供しております。今回の性的犯罪につきましては、非常に二次被害防止、プライバシーの保護という面もございますので、非常にセンシティブな部分もございますので、なかなか共有するというのは難しいところでございますけれども、県と、担当部署と連携しながら調整してまいりたいと考えております。

〇玉城健一郎委員 ぜひよろしくお願いします。今、あくまで警察は持っているけれども、警察はやはり外務省とかとやる立場ではないし、米軍のほうでやる立場でもないので、やはり情報があまり行っていなくて、県、公室自体も、そこに対して話ができないというところがあります。具体的な政策も提案もできたはずなのに。そういったところはぜひ連携しながらやっていただきたいと思います。その中で、やはり議会というのは公開の場所なので、なかなかセンシティブなところがあると思うので、それはもうそのままでいいと思うんですけれども、ぜひよろしくお願いします。
 すみません。先ほど、身柄引渡しについて、比嘉瑞己委員からお話がありましたけれども、こちらさっきの答弁がちょっと分からなかったんですけども、県警から身柄拘束を求めるということはできないものなんですか。

〇安里準刑事部長 起訴前の拘禁移転につきましては、日米地位協定、日米合同委員会において提起されるものと承知しております。従いまして、県警から直接、起訴前の拘禁移転を求めることはありません。

〇玉城健一郎委員 日米合同委員会ということは、県警の警察庁とか、そういうところが対応するのですか。それとも外務省とか防衛あたりがやるんですか。

〇安里準刑事部長 日米合同委員会につきましては、外務省と関係省庁だと承知しております。警察庁については関係しているということは承知をしておりません。
 以上でございます。

〇玉城健一郎委員 なんかこれもやはりおかしいなと思うのは、捜査をする立場の県警自体が、これに対し言えないというのはやはりおかしいと思うんですよ。これが本当に身柄が必要か必要じゃないかなんて、外務省とか分からないと思うんですね。一番はこの捜査をやっている県警が、知るべき、やるべき立場だと思うので、そういったところはぜひ求めていかないといけないと思うんですけれども、その辺り知事公室長いかがでしょうか。

〇溜政仁知事公室長 先ほども答弁させていただきましたけども、まずはこの件についての対応がどのようなことになっているか。それと拘禁移転についての仕組み等についてはもう一度整理して、確認させていただきたいというふうに考えております。
 以上です。

〇玉城健一郎委員 よろしくお願いします。
 あと、すみません。米軍当局の管理にあるというお話がありましたけど、県警は、米軍のどこの部署とやり取りをしているんですか。

〇安里準刑事部長 県警察といたしましては、米軍側の捜査当局と情報共有しております。

〇玉城健一郎委員 必要な協力は求められているということなんですけれども、先ほど、例えば、被疑者の取調べ、そういったところは行われているということなんですけれども、話せる範囲でいいのですが、一般的に県警が、こういった犯罪が起きた場合に、どういったものが捜査として必要なものなんでしょうか。

〇安里準刑事部長 捜査手法につきましては、捜査に関する部分につきましては、答弁を差し控えたいと思います。
 以上でございます。

〇玉城健一郎委員 一般的なものでも難しいということですね。この問題だけではなくて、ほかの捜査自体でもこういった手続が必要、こういったものが必要だということは、答えられますか。

〇安里準刑事部長 一般事件も含めて、捜査の手法に関するものについては、答弁を差し控えさせていただいております。

〇玉城健一郎委員 協力という形で受けているとは言っても、やはり沖縄県内で起きている事件ですので、警察がやはり自分たちでやっていくというのは、本来あるべき姿だと思うので、しっかりそこは譲らずやっていただきたいと思います。
 続きまして、知事公室長にお伺いしますが、米軍当局だったりとか、呼出しをしてお話されていると思うんですけれども、県が求めるフォーラムの開催について今どういう状況でしょうか。

〇溜政仁知事公室長 フォーラムについては、昨年から米軍の当局側と継続して会議への協議を進めているところです。年末は我々議会があったり、その後向こうが休みに入るなど、なかなか調整の時間が持てないところがありまして、現実的には1月はまだ会議が持てていない状況でございますが、できるだけ早めに時間をつくって協議をして進めていきたいというふうに考えております。
 以上です。

〇玉城健一郎委員 次回のこのフォーラムの設置に向けての会議とかそういった日程も決まって――そういった話合いもまだ未定ということですか。

〇溜政仁知事公室長 今調整中ということでございます。

〇玉城健一郎委員 分かりました。
 続きまして、被害者のケアなんですけれども、今回の事件は、県警にちょっとお尋ねしますが、被害者からの声があって、この事件が発覚したという認識でいいですか。

〇安里準刑事部長 本件につきましては、被害者からの申告により事件覚知しております。

〇玉城健一郎委員 分かりました。
 じゃ、その後県警としては、県警内の被害者のケアのところについては、つながっているという認識でいいですか。

〇安里準刑事部長 申告当初から、女性警察官を指定いたしまして、必要なケア等を行っているところでございます。

〇玉城健一郎委員 ちょっとこの必要なケアというかあれなんですけど、一般的に性的な事件が起きた場合、例えば県警が持っている、こういった被害者に寄り添う支援のものがあるじゃないですか。そこの部分で行っているのか、それとも例えば、ほかに沖縄県が行っている性犯罪、性被害のそういった支援のところがあるじゃないですか。そういったところにもつないでいるのか、その辺り御説明お願いします。

〇安里準刑事部長 県警が行う被害者支援につきましては、病院の診断等含めて、様々手当てしているところでございます。併せまして、県のワンストップセンター等、関係機関にも連絡を取って、つないでいるということでございます。

〇玉城健一郎委員 分かりました。
 ということは、ワンストップ支援センター、そういったところも県警としては紹介をしながらやっているということですね。分かりました。
 私からは以上です。

○小渡良太郎委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○小渡良太郎委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、米軍人による性的暴行事件についての質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。

   (休憩中に、執行部退席。その後、本件議題に関する意見書等の提出について協議した結果、題名及び内容を改めて検討する必要があるため一旦持ち帰り、委員長預かりで引き続き調整を行うこととなった。)

○小渡良太郎委員長 再開いたします。
 以上で、予定の議題は終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。





沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

  委 員 長  小 渡 良太郎