委員会記録・調査報告等
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文教厚生委員会記録
令和6年 第 3 回 定例会
第 4 号
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開会の日時
年月日 | 令和6年10月16日 水曜日 |
開会 | 午後 1 時 10 分 |
散会 | 午後 4 時 6 分 |
場所
第4委員会室
議題
1 参考人からの意見聴取について(陳情第129号県立中部病院将来構想に関する陳情について)
2 参考人からの意見聴取について(請願第8号沖縄県立中部病院の現在地建て替えを求める請願について)
3 参考人からの意見聴取について(陳情第101号県立南部医療センターICU内での治療報告、長時間の医師不在、医師・看護師の対応及びICUの在り方に関する陳情について)
出席委員
委 員 長 新 垣 新
副委員長 松 下 美智子
委 員 比 嘉 忍
委 員 新 垣 善 之
委 員 新 里 匠
委 員 小 渡 良太郎
委 員 米 須 清一郎
委 員 山 里 将 雄
委 員 仲 村 未 央
委 員 西 銘 純 恵
委 員 平 良 識 子
欠席委員
なし
説明のため出席した者の職・氏名
参考人招致のため出席した者の職・氏名
(陳情第129号について)
(参考人)
うるま市長 中 村 正 人
(請願第8号について)
(参考人)
志林川区評議委員長 古 堅 剛
宮里区自治会長 照 屋 聡
赤道区自治会長 久 田 友二三
(陳情第101号について)
(参考人)
桴 海 郁 水
○新垣新委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
本日は、請願1件及び陳情2件に係る参考人からの意見聴取を議題といたします。
なお、ただいまの議題につきましては、去る10月11日の本委員会での決定に基づき、請願等の審査の参考とするため、請願者等を参考人として招致し、説明を求めるものであります。
まず初めに、陳情第129号に係る参考人からの意見聴取を行います。
参考人として、中村正人うるま市長の出席をお願いしております。
参考人におかれましては、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、陳情の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
それでは陳情第129号県立中部病院将来構想に関する陳情について、提出に至る背景及び目的等について、簡潔に御説明をお願いいたします。
中村正人参考人。
○中村正人参考人 今日はこのような時間を取っていただき誠にありがとうございました。
今、委員長からありましたようにうるま市の中村でございます。よろしくお願いをいたします。
陳情、要請をさせていただきました。内容については、皆様も現地、中部病院の視察をして、なおかつ、我々が移転先としての上江洲・仲嶺地区という形で、皆様が視察をされたということでありますので、皆様も中部病院の中身は御存じと思いますので、簡潔にまとめてお話をさせていただきたいと思います。
まず、中部病院の南病棟については、平成27年にうるま市が耐震化の御指摘をさせていただきました。そこは耐震がまかりならないですよということで県に申し上げ、建物自体が震度6弱、強ぐらいですか。それだと崩壊するよというような形になっておりまして、それに伴って、県がその建物に対して耐震化をしようということではあったんですが、それがこの事業が不調に終わっている状況で8年経過をしております。
8年間何事もなく来たんですけれど、しかしながら去年の夏前ぐらいに、中部病院の将来構想ということで立ち上がって、そこで南病棟の、要は建て替えをそこでやるというようなお話を聞きました。いきなり出た話であったものですから、私たちはそれについての御説明と将来構想の委員会に対する説明をしてほしいということをお願いを申し上げました。
しかしながら、それが受け入れられず中部の中部病院という形でありますので、中部市町村会で要請をいたしました。この内容と中身、さらには将来構想に我々の代表者を入れていただきたいということで、松川正則前市長、逝去されましたけれど、その当時松川市長が入っておりました。私もその将来構想の委員会に、3度ほど意見を述べに行きました。
しかしながら、県の病院事業局は、もうここで建て替えをしたいというようなお話だったんですが、その中身をしっかりと聞かせてほしいということで、まずは建て替えの位置はどこですかということで、中部病院の南病棟の前の450台止められる駐車場にまずはそこに建て替えをしたいと。どういう中身ですかという話をしたら、駐車場がまず450台、そこに立体駐車場を建てるということであります。建てる際には、じゃ、中部病院の駐車場は3分の1以下になって100台しか止められなくなる。さらには外来やいろんな方々、今は中部病院の職員も含めて、その駐車場を利用しておりますので常に満杯状態。
立体駐車場の建設に至っては、2年間になるそうです。その間の代替の駐車場はあるんですかということに対し、明確な答えはなかったです。ということは、それをやる際にも2年間大変厳しい状況になる。さらにはこれが終わりましたら、次、南病棟の建て替えで8年かかります。8年かかってやる中で、もう周辺は工事車両からいろんなもので――救急搬送で年間8000回という数の救急車両が入ってきますので、それはどういう形になるんですかということに対しても一切話がありませんでした。
8年後にもし南病棟がここで建て替えをされた場合には――皆さん御承知のとおり、南病棟と本館には、連絡通路がありますね。この連絡通路は常に200床ある南病棟から、体調が悪くなった、急変をしたというときに、そこからどんどん向こう側で診療をしたり、なおかつ救急対応したりする連絡通路があります。
建て替えをするに至ってこの8年後、南病棟ができた際には、本館との間この連絡通路がなくなります。本館の建て替えも8年後からスタートするとは言っています。そしたら、8年間の間は連絡通路がなくなるので、南病棟から本館まで、どうやって体調が悪くなった、急変したそういった人達を運ぶんですかと聞いたら答えないのです。要は日中、ストレッチャーに乗せて、外から出し入れするのか。それとも救急車両を持ってきてやるのか。そういうところもしっかり話がなくて、なおかつ中身も皆様も見られたと思うんですけれど、本館、救急体制が今賄われていません。受け入れる患者数も制限されています。
狭隘化して、今大変劣悪な状態になっていることも見られたと思います。説明も聞いたと思います。1つだけ。この救急のときに、内科で胃カメラとかそういったものをやるときに、下剤を飲んで排泄をした際にトイレが1か所しかないです。これも聞かれたと思うんですけれど1か所しかない。救急で運ばれた人がそこで待機をする。なおかつ、外来で来た人たちもそこで一緒のトイレを使っている。ということは救急で来た人が待たされたり、外来でやっているトイレが1か所しかない中で、こういったところの不便さが、あっちこっちで見られます。今、中部病院の本館。検査室も機械で満杯です。
なおかつ、もう一つは、コロナ禍時代によくやっていたなと思うんですけれど、看護師さんたちが、もうこのぐらいの半分以下ですかね、その中で30名以上が缶詰状態でした。そういう中でよく仕事をなさっているなとか、あらゆるところで今中部病院の本館も大変厳しい状況になり、なおかつ医療器具も古くなっている。医者も集まらない、看護師も集まらないというような状況で、もう皆さん御承知のとおり、ここは災害拠点病院です。災害拠点病院というのは、災害が起きたときに沖縄県41市町村。県民の命と暮らしを守るため、病院に対して指導するというような形であったり、また医師の派遣もしないといけない。こういった中部病院の役割なんですけれど、今医師が本当に派遣できるのか、どうなのかというのがございます。
最後になりますけれど、私たちが調べたところで、今北部病院が進められております。約1000億円以上の事業だと思います。これまで低迷していた北部の病院が、それだけの新しい医療になります。大変すばらしいことだと思います。なおかつ、精和病院も、要は南部医療センターの横に建て替えをするという話も聞いています。宮古に職員の宿舎を建てる予定と聞いております。ということは、それだけでももう何千億の事業になります、今後ですね。
そういったところで私は、病院事業局にお聞きをしました。中部病院はどうなんですかという話をしたら、やはり今赤字経営。なおかつこれだけの事業を抱えている。中部病院をほかに移転をして、建て替えをするのは到底厳しい話ですよとも言われました。
ですからそういうところからすると、中部病院は今後南病棟の建て替えだけで終わるのかなという心配をしております。14年後、しっかり本館が建て替えられるかどうかというのも、物すごく今懸念をして心配をしているところであります。ですから、中部広域で約50万人から60万人いる中で、全体の部分からすると、やはり中部病院という位置づけ、大変私は危惧をしております。さらに中部病院とともに生きてきたうるま市、合併前は具志川ですが、地域の皆様方は大変心配をしております。移転に対しても、地域の皆さんは反対という意思を持っています。これはもう当然の話です。やはり自分たちの目の前にある病院をほかに移転して新しい病院を造るよというのは懸念材料だと思っています。
しかしながら、今の機能自体が、私が先ほど申し上げた内容、今後、本館はどういう形になるんですかということに対して、病院事業局のお答えがない限り現地の建て替えがいいのか、それとも移転をしたほうがいいのかというところからすると、私はもう移転をして、しっかり病院を造っていただきたいということをうるま市としては考えておりますので、その辺のしっかりとしたお答えをですね。今後、県議会においても議論を重ねていただきたいと思います。
また、視察で見ていただいた上江洲・仲嶺地区の土地に関しては、企業の誘致先として、我々は将来的に考えておりました。中部病院の話が出たときに、地権者と多くの方々に御相談もしながら、いっときの間、もしここに中部病院の移転ができるのであれば、考えていただけませんかという話もさせていただいております。
しかしながら、やはり事業を進めていくには期限がありますので、その期限としては来年2月頃をめどに、県議会においても議論をしていただき、そのようなゼロベースでまた移転の話になるのか。そのまま現地という答えの見いだし方をするのかというようなことも含めて、来年の2月いっぱいまでには、何とか県庁並びに県議会のほうで答えを出していただくと、我々はまた次の展開ができると思いますので、どうぞ御配慮いただいて、議論を重ねていただきたいということで今日参りましたので、委員長、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
以上であります。
○新垣新委員長 参考人の説明は終わりました。
これより、陳情第129号に係る参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑・答弁に際しては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
質疑はありませんか。
西銘純恵委員。
○西銘純恵委員 最初にお尋ねをします。
上江洲・仲嶺地区という民有地20ヘクタールですか、それを使ってほしいという陳情が出されているんですけれども、これ2021年3月、3年前の3月に市長から県議会に陳情が出されていました。採択されていますけれど、この陳情の中身はどんなものですか。
○中村正人参考人 こちらに企業誘致をするために、国庫補助等も含めて整備ができないかということで、県のほうに要請をした内容だと思いますので、今手元に詳しい資料がないものですから、およそこのことだと思って発言をさせていただいております。
以上であります。
○西銘純恵委員 土木環境委員会で採択された陳情の中身が、産業基盤整備事業を早期に実現することということで、明確に特区事業を早期に進めてほしいというものになっています。合っていますか。
○中村正人参考人 そのとおりだと承知をしております。
以上であります。
○西銘純恵委員 これ国際物流拠点事業、特区に指定をされたということですが、市が多分、都市計画とかいろいろ長い間の議論をやって、それでその土地について特区指定をしてほしいというものだと思うんですが、どんな内容の特区ということですか。
○中村正人参考人 先ほど西銘委員からありましたように、国際物流拠点整備ということで、特区指定をしていただきたいということのお願いでやったものであります。
以上であります。
○西銘純恵委員 詳しい内容はそんなに触れてもらえないんですが、少なくとも中城湾港の地域が、結構、物流が手狭になっていると。それで近くに同じような産業集積ですか、そういう特区にしてほしいという内容だと思いますが、それは合ってますか。
○中村正人参考人 そのようなことだと承知しております。
以上です。
○西銘純恵委員 この特区に指定されるということは、税制特区もありますけれども、少なくともいろんな県内のところからも手が挙がって、とてもハードルが高いと思うんですよ。そこで2年前に特区指定を受けて、事業を進めてほしいということで、県議会にも陳情を出されたと。そこに、そもそも20ヘクタールという都市計画をつくった。その地域の半分ですよね、10ヘクタールを病院に提供していいということを言われているのは間違いないですか。
○中村正人参考人 そのとおりです。
○西銘純恵委員 そうすると、当初から国際物流産業集積の地域に、臨空臨港型産業の集積を目的とした地域として、この指定をされたわけですよ。これが半分は別の目的に変わるということになれば、目的外の使用ということになるのではないですか。職員の方でもいいです。詳しいところが知りたいので。目的外使用ということになれば、それなりの……。
○中村正人参考人 お答えをいたします。
目的外というような締めつけはないそうです。なおかつ税制優遇が受けられなくなるというようなことで承知をしております。
以上であります。
○西銘純恵委員 当初、皆さんマスタープランもつくって、都市計画をずっとやってきていると。そしてそれに病院を入れていくということで要望されています。そして、この土地20ヘクタールについて区画整理事業で始めていくと。区画整理事業、組合事業で進めるということですけれども、この手順といいますか、どんな手順で区画整理というのを始められていくのですか。期間的なものをお尋ねしております。
○中村正人参考人 先ほどありましたように、今準備組合を立ち上げておりまして、組合施行をした場合には、令和7年から10年間を予定をしているという形で、今事業を進めているところであります。
以上であります。
○西銘純恵委員 地権者がどれだけいるのか。準備組合というのは、病院も入れていく、土地の具体的な活用については合意をなされてきたんですか。準備組合の役員の方に確認を取ったんですけれど、土地利用について区画整理事業をどのようにするかという話合いはなされていないと。そういうことも言われましたので、今話された期間10年ぐらいかかるんですか。それはもっと延びるのではないかというのも気になって、お尋ねします。地権者は何名ですか。
○中村正人参考人 先ほどありましたように、準備会の皆さんには説明をしております。さらに、当事業は土地利用の大部分を民間事業者への土地売却、賃貸を前提として進めております。
中部病院が立地する場合は、県事業への土地売却となることを地権者に説明を申し上げたところであります。
以上であります。
○新垣新委員長 休憩いたします。
(休憩中に、西銘委員から地権者の人数について再確認があった。)
○新垣新委員長 再開いたします。
○中村正人参考人 地権者は122名で、説明は準備委員会の役員にしたということであります。
以上です。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
比嘉忍委員。
○比嘉忍委員 中村市長以下、部長、課長の皆さんお疲れさまです。ありがとうございます。
何点か、ちょっと先ほどの説明で確認させていただきたいんですが、救急搬送が年間8000回ある中での対応がどうかとか。要は、病院事業局に確認しても答えがなかったという部分と、あとは本館との連絡通路がどうなのかということの答えがなかったということと、それから1番の心配事として、南病棟の工事から8年後に、本当に新館が建てられるかどうかということに対して、答えがなかったということなんでしょうか。この3つについてお願いします。
○中村正人参考人 先ほど、我々が心配している懸念事項というのを述べさせていただきました。やはり1番は救急搬送が年間8000回ございまして、工事をしている際に――まずは立体駐車場からスタートをして、南病棟の建て替え、次に本館ということで約14年から16年ずっと工事をしています。大型車両、クレーン車、いろんなものがある。なおかつ、資材のヤード保管、いろんなのがありますので、救急車両が入っていく道路も、約6メーターから10メーターあるかないかというところでありますので、その辺はどうなるんですかという懸念があって質問したら、答えは大丈夫ですみたいな話なんですね。ですから具体的にお話をしてくださいという形で平行線でした。
もう一つは、やはり連絡通路というのは大事で、現在の連絡通路は水平ではないです。南病棟側に少し傾いています。ということは、今看護師さんがストレッチャーで、要はベッドを押して本館に行くときも大変だと。腰が痛いとか、押し切れないとか。もう大変で、職員も限られた人数でやるので大変だと。また本館から、南病棟に行くときは、ブレーキをかけながらやるので大変だというような形で、約70メーターぐらいあるんですか。そこがもう大変だという話。 これがなくなってしまうとどうなるんですか。南病棟が建ちました。ここに本館があります。新しい本館の建て替えをする8年間、連絡通路はどうなるんですかと聞いたら、これには答えなかったです。ですから私たちは外に出て、ベッドのまま検査をしに行くんですか。急変した場合はどうするんですかということについて、答えが出ないので、こういう細かい部分というのを、しっかりお話をなさっていただきたいなという要望はさせていただきましたけれど、答えを見いだせないというところが今の現状です。
以上です。
○比嘉忍委員 ありがとうございます。
それともう一点、市長が出された陳情とは別に請願が出されています。やはり我々からすると地元の合意形成をしっかりやっていただきたいという思いがあるんです。今現在、全然別々の方向性での陳情と請願が市長から、一方で、与野党の県議の紹介で請願も出されていると。現状での合意形成はどのように図るべきだとお考えでしょうか。
というのは、市長もやはり議員を経験していますし、あくまでも議会は議決権であります。執行権は行政にあります。行政のほうでは、もうある程度答えが出ているという段階になっていますよね。その現状を踏まえてこの合意形成をどのように図っていく考えなのか、見通しをお聞かせいただきたいと思います。
○中村正人参考人 我々が意見を述べるという場は、将来構想検討委員会でしかありませんでした。中部病院は御存じのとおり、もう50年以上なるところで、旧具志川時代に新垣幸蒲、当時の首長がそこに誘致をしてできたというような経緯がございます。ですから地元の皆さんは、物すごく愛着心があり、自分たちの身内、周りが何かあった場合には、命を救ってくれたということでとてもありがたい病院です。
しかしながら、先ほど申し上げたとおり、内容と中身が今伴わない。なおかつ現場の声、院長はじめ看護師、医師の皆さんの意見を、病院事業局がどのようにして受け止めて、今やられているのか、私どもは病院の視察もし、内容も聞き、これはまずいよねということも感じ取っております。
なおかつコロナがありました。コロナの際に、建物が高いと、8階建てとしたら8階から下に降りてくる際に、全ての階の皆さんがエレベーターを使うということになるので、感染症対策としては建物が高いほうは厳しいですよというのも勉強させていただきました。横に長い建物だと、割かし建物の中でクローズができるということと、職員の数が少な目でも対応ができるというような調査結果もあるというのを勉強もさせていただきました。
そういったところからすると、今回の建物は垂直に8階建て、本館の建て替えをしたときも8階建てという話を聞いております。階が高くなると、その1階1階のフロアの人数もものすごく増えるそうです。
そういったところも含めながら、ぜひ地元の合意形成ではあるんですけれど、移転をして、そこを将来的にしっかりやられたほうがいいんじゃないですかというのは、我々の市としての要望です。これは、我々がここに移転をする。ここに建て替えをするという権限は全く持っていません。我々は懸念材料を陳情として要請して、皆様に対して手続上で申し上げ、県にもそれは同じ内容で申し上げ、県議会にも同じような内容で申し上げて、先ほど申し上げたように、我々も次の事業の展開もございます。
ですから、そういったところを来年の2月までにめどが立てば、ゼロベースでもう一回話合いができるのか。それとも現地を建て替えという形で決定をされていくのかということが決まれば、我々末端の市としては、そういった決定に、我々は準じて物事を進めてまいりたいと思っております。中部病院は県立でありますので、県議会並びに県のほうが、しっかり議論を重ねてやっていただければなということで、我々は今日陳情の内容の説明に参ったということで御理解をいただきたいと思います。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
山里将雄委員。
○山里将雄委員 市長、大変お忙しい中、わざわざ来ていただいてありがとうございます。
それでは、少しだけ聞かせていただきます。
現状の病院に対しては、たくさんの問題・課題があるということで、それを懸念していらっしゃる。我々もそれは共有していますので、だからこそ建て替え、新しくする必要があるということで、そこはみんな一致しているわけですよ。
それで、市長のこの陳情を読ませていただくと、南病棟は耐震基準を満たしていないと。そして安心・安全が図られていない危機的な状況にあると書いてあるんですね。能登半島地震みたいな地震が起こったら崩壊する可能性があるんだと。それをすごく心配なさっている文章になっています。
今いろんな議論をして、皆さんからの懸念も聞いていますけれども、今回の建て替えを議論するときに最も重要視するのは、耐震基準を満たしていない南病棟の現状を早急に解消する。これがやはり非常に大事なことではないかと思ってます。そこは当然、異論ないですよね。どうですか。
○中村正人参考人 先ほど申し上げたとおり、平成27年から今8年経過をしております。その中で、県も御苦労なさって、耐震化に努めていたということはお聞きをしております。
しかしながら、耐震強化をするためには、病室やいろんなところを強化するんですけれど、御存じのとおり、バッテンの支えをつけたりとかやるんですけれど、病室でありますので、病室機能が不全になるということでできなかったというようなこともお聞きをしております。
しかしながら、この8年間の中で議論を交わして、中部病院はここで建て替えですか、それとも移転ですかとやる期間は十二分にあったと思うんですよ。いきなり我々はそういうことを去年聞いて、内容はどうなんですか、現地の建て替えは懸念事項もいっぱいありますよ、現地も視察しました。院長を含めて、看護師の方々、医者の方々にお聞きした内容で、私たちはこの懸念材料も含めて、今中部病院には、医者も看護師もあまり希望をなされない。また研修医もあまり来られないというようなこともあって、やはり最新式な医療施設、医療器具というところに、多くの医者の皆さんが行くということは、もう御承知のとおりだと思いますので、中部病院の将来的な危機がそこにあるんじゃないですかということを、病院事業局に申し上げてきて、今こういうような陳情・要請という形を取ったということで御理解をいただきたいなと思います。
○山里将雄委員 これまでいろんないきさつもあったようですので、病院事業局とも調整といいますか、話合いにも御不満もあるように感じはしますけれども、そこはもう今後の進め方の中で、しっかりと調整していくということにしていただいて。言ったように、とにかく早めに耐震化を満たしていく、造っていくということは私は必要だと思っていますので、その上において、さっき令和14年とかおっしゃったんですけれども、14年なのか、何年なのか、まだよく分からないですけれども、いずれにしても、現地の建て替えの場合にはまず南病棟の部分から造るわけですよね。
そして南病棟の耐震化を解決した上で、そこに移転した上で、そして本館を造っていくということで、それが何年になるか。14年なのか、10年なのか分かりませんけれど。いずれにしても南病棟は早くできるわけです。耐震化の問題は解消できるわけです。移転となると、南病棟だけ先に移転先に造るというわけにはいきませんから、移転は全て一緒にやるわけですから、そうしたらやはり今の南病棟を使う期間は、どうしても長くなってしまうんじゃないかと、私はそれ懸念しているんですよ。
その辺はどうなんでしょうか。どういうふうなお考えになりますか。
○中村正人参考人 先ほど申し上げたように、もう8年経過してます。要は今日からやりますよと言っても、病院事業局の説明では、8年後南病棟が完成するということで16年間かかるんですよ。
ですから、それを県がスピーディーに――北部病院のように、精和病院のように、いろいろな形でやるということを中部病院で同じく、救急搬送並びに500床余りの病室がありますが、中部は650床まだ足りないということであります。
さらに、病院の機能を落とさないように、中頭病院、徳洲会、浦添総合病院、南部でいったら豊見城中央病院。全てにおいて、そういうような駐車場の大きさ、医療の内容・中身等も含めて移転をすることによって、新しいしっかりとした医療体制を構築しているということも目の前で見ておりますので、どういった形がというのを、しっかり今議論をもう一回なさって、どの方式がいいのか。それと現場の意見を――医者の今の不安、看護師の今の不安を取り除くような形で、現地の建て替えはこうだから、皆さんの不安を取り除きましょうというような形の話合いというのが一切ないです。
私も将来構想に参加をさせていただいたときには、もう決まっているんだからというような言い方をされていたので、もっと議論したほうがいいんじゃないですかというような形の印象を持ちました。
○山里将雄委員 そういうことで早く造るにはどうすればいいのかなと考えたときに、皆さんの御提案の上江洲・仲嶺地区になってくるんですけれども。先ほど西銘委員がいろんなことを聞いていましたので、細かいことは聞きませんけれども。この事業はこれから行っていくわけですよね。しかも目的外のいわゆる用途の変更が必要になると。西銘さんもおっしゃっていたんですけれども、その変更の手続もある。そういう許可をいただくということも必要だし、それからこの前、現場を見させていただいたときに鉄塔が建っていました、何本ぐらいでしたかね。これも移転する必要があるというふうに聞きました。そういった手続とか実際の工事となると、やはりこの土地が使えるようになるのは、結構時間がかかるんじゃないかなと思っているんです。
となると、先ほど言ったように、耐震基準を満たしていない南病棟は、何とか早く解消しなければならないという面で言えば、この土地への移転というのは時間的に非常に心配があるのかなというのを、私は思っています。
専門的なものは、よく分からないんですけれども、どうですか、時間がかかるという懸念については。
○中村正人参考人 要は、皆さん病院事業局からしっかりお話を聞いていただきたいなと思うんですが、現地建て替えという説明を我々は聞いたんですよ。そこから調査をして、現場の意見、現場も見る、いろんなことを聞きました。その結果、移転がベストだろうという考え方を持ちました。そしたら、病院事業局は私どもに、じゃ土地はあるんですかというようなことを言われました。それでは探して用意をしていきましょうと。そこで先ほどからお話をしている上江洲・仲嶺地区について、私たちは変更可能で、どういったところができる要素があるのかというのも話合いをしまして、地権者の役員に限ってなんですけれど、そういったことを考えていきたいというようなお話をさせていただきました。そういうところから我々は進めていこうということで、病院事業局にも県議会にも要請をしているところであります。
振り返って先ほどから申し上げているとおり、これは県の事業でありますので、皆さんで十二分に議論を図って、なおかつゼロベースでできるのか。今の建て替えはここでいいのか。それとも移転がいいのかというのを、もう一回調査・研究をしていただいて、建て替えありきというような話ではなくて、もう一回、現場の意見もしっかり聞いて決めていただきたいなと思います。
そういうことで、やっていただきたいと思います。
○新垣新委員長 休憩いたします。
(休憩中に、委員長から中村参考人に対して鉄塔に関することについて確認があった。)
○新垣新委員長 再開いたします。
中村正人参考人。
○中村正人参考人 鉄塔は敷地内の移動になりますので、そのように御理解をいただきたいと思います。
○山里将雄委員 ありがとうございました。
時間があれば、もうちょっと聞きたいこともあるんですけれども、残念ながら聞きたいことに対する答弁はいただけなかったのかなという感じをしております。これから、ぜひ一緒にいい方向に向かっていければというふうに思っています。
ただ一つだけ要望といいますか。先ほど比嘉忍委員からもあったとおり、うるま市の中でも、やはり意見が二分されているというふうに感じています。この後の請願者とのあれもありますけれども。やはり現地なのか、移転なのか。その他を含めてですけれども、二分されているような気がします。議会の中でもそのようなあれがありますので、ぜひ市民のコンセンサスをしっかりと取っていただいて、それは市長として当然だと思いますので、我々もそのような状況の中で判断ができればいいなと思っていますので、そこはまた要望として言わせていただきます。
ありがとうございました。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
新垣善之委員。
○新垣善之委員 先ほど比嘉忍委員からあったように、やはり地域との合意形成が必要じゃないかなと思っていて、例えば建て替えをします、その後で地域の方々が、やはり上江洲・仲嶺地区に行くための高齢者の足の問題であったりとか。あとは14年後に、今中部病院が建っているところの跡地利用、そこまで踏み込んで、県と地域の方々とも合意形成を得ながら――現地の方々が心配しているのは、基幹病院を中心にして、我々地域経済活性化してきたというところで、移転となると基幹病院がなくなって、私たちの医療の問題と経済の問題があるというところを多分心配されていると思うので、そういったところの建て替え後の跡地利用も含めて、県側と地域と、構想をですね、都市計画を練っていただけると、よりうまくいくのかなと感じていますが、その辺いかがでしょうか。
○中村正人参考人 今おっしゃっているとおりだと思っております。
そのような進め方で、先ほども申し上げたように、地域と共にこの病院があるということで、地域の皆様方は、この病院が現地建て替えであればどういう形でできるんですか、どうですかということは懸念をしていると思います。
先ほど申し上げたように、今の懸念材料がある中では、私たちはどうなんですかという答えがないまま、なおかつ移転をするというよりも、病院の建て替えの在り方。要は垂直に高い建物を建てるということは、今の職員規模では賄えないという話も聞いておりますので、それだけの職員を本当に県はそろえ切れるのですかと。今、職員が足りないです。医者も足りないですと言ったときに、垂直に8階建てを2つ、南病棟と本館をやったときに、将来にわたって、この機能がベストだったんですかというようなことに対する答えの見いだし方があれば、これでいけますよという納得ができれば、住民に対しても現地の建て替えがベストですよねと。しかしながら、今調べた段階では、移転をしたほうが将来的にはいいですよねということが、私たちの答えなんですね。
ですから、現地の、地域の皆さんは、その辺はやっぱり懸念をされているところでありますので、先ほど申し上げたとおり、来年の2月頃をめどにその答えが出れば、私たちはそれに準じて推進をしていきたいというような思いでありますので、ぜひもう一回その場が持てるのか。それとも現地の建て替えなのかということを県のほうで決めていただければ、私たちは推進をしてまいりたいということであります。
○新垣新委員長 休憩いたします。
(休憩中に、委員長から跡地利用を含めた構想があるのかという確認があった。)
○新垣新委員長 再開いたします。
○中村正人参考人 将来的な構想というのをしっかりとつくっているわけではございませんが、しかしながら、ここの将来構想というのは、我々はやっぱり関わっていくべきだろうと思っております。これだけの土地、建物になりますので、その辺はまた――土地に関しては沖縄県のものですし、建物についても沖縄県のものでありますので、その辺に関しては沖縄県としっかり話合いをした後に、我々にそれを委ねていただけるのであれば、我々のほうで構想は描いていきたいなと思っております。
以上です。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
平良識子委員。
○平良識子委員 今日はありがとうございます。
改めて確認したいと思いますけれども、この区画整理の完了する期間はいつになるのか。あるいは病院がこの上江洲・仲嶺地区に移転することになると着工できる年度というか、何年後にそれを見通していらっしゃいますでしょうか。
○中村正人参考人 令和8年度から先行街区の引渡しを行って、令和14年度までに順に引渡しを行っていくということで計画をしております。
以上です。
○平良識子委員 ありがとうございます。
続けて、高圧電線について先ほどもありましたけれども、やはり現地調査をさせていただいた中で懸念事項としてありました。
先ほど市長から、敷地内移転がなされる予定であるということでありますけれども、敷地内移転となるとさらに近くなるのか。あるいはどの程度の――具体的にドクターヘリを新しい場所でつくるには、高圧電線はどのようになるのか、想定していらっしゃいますか。
○中村正人参考人 今、我々が予定をしている敷地内には、鉄塔は1つありまして、それを敷地内に移転をするという話でありましたけれど、中部病院を移転する敷地内には、鉄塔はないというところで御理解をいただきたいと思います。
○平良識子委員 終わります。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
新里匠委員。
○新里匠委員 南病棟について防災という観点から、早期に建て替えをするという話が出ています。一方で、高層階における動けない患者の避難という観点もあると思うんですよ。何かあったときに、やっぱり運び出しをしないといけないという観点があると思うんですけれども、それについて市は考えたりしたことはあるんですか。
○中村正人参考人 高層階に至って防災的な面とか、我々うるま市は、そういったところは今後考えていかなければならないと思うんですが、その際に、今御質問いただいた内容については病院事業局からの説明はございませんでした。
○新里匠委員 中村市長は南病棟の建て替えだけで終わるということについて、懸念を持っていると印象を受けたんですけれども、どのような経緯で病院の機能不全というか、建て替えしないといけないということを強く思ったのか経緯について教えてください。
○中村正人参考人 思った経緯は、やはり病院の視察をしました。なおかつ院長を含め医者、看護師の皆さんとお話をしました。今の救急医療体制、そういった部屋を含めて迎え入れる患者さん等も含めて、病院の中身を見てみますと大変厳しいなと。
なおかつ中部病院というのは、ハワイ大学と提携もした経緯がございまして、全国の各地から、やはり医者を受け入れて研修をしているというような形を取っておりました。今はもうほとんど、ほぼほぼ来ていただけない状況。こちらから声をかけて研修医等を呼んでいただいて、その補助並びに学んでいただいているような状況というのがあって、医者は不足をしているというのはもうお分かりのとおりだと思います。看護師も不足をしているというような状況でありますので、こういったところからすると、やはり中部病院が将来的に、14年後から建て替えが始まる、本当にこういう計画ができるのか。それと北部の医療センターに予算がかかる、大変すばらしい事業でもあると思っています。
中部病院はどうなるんですかと言ったときに、今赤字で、常に報道等にもあるように、将来的に中部病院が、本当に本館建て替えまで見えているのかなというところが懸念材料で、今のところ私には見えていません。
そういうところを病院事業局、並びにこういうことの予算はもう大丈夫なんだという話が聞こえないので、今後こういったいろんな懸念材料に対して、移転をしたほうがまだしっかりとして、1つ枠に建物を2つ建てるよりも、1つの枠の中に収まるというのがベストじゃないですかというようなことを考えています。
以上です。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「質疑なし」と呼ぶ者あり)
○新垣新委員長 質疑なしと認めます。
以上で、陳情第129号に係る参考人に対する質疑を終結いたします。
この際、参考人に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。
本日はお忙しい中にもかかわらず、貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。ありがとうございます。
本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
中村正人参考人、本日は誠にありがとうございました。
休憩いたします。
午後2時12分休憩
午後2時20分再開
○新垣新委員長 再開します。
次に、請願第8号に係る参考人からの意見聴取を行います。
参考人として、宮里区自治会長照屋聡氏、志林川区評議委員長具志堅剛氏、赤道区自治会長久田友二三氏の出席をお願いしております。
参考人におかれましては、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、請願の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
それでは請願第8号沖縄県立中部病院の現在地建て替えを求める請願について、提出に至る背景及び目的等について、簡潔に御説明をお願いいたします。
照屋参考人。
○照屋聡参考人 よろしくお願いいたします。宮里自治会照屋です。
今回、中部病院現地建て替えについての地域住民、地域の要望ということで来ております。
中部病院設置の経緯についてという形から項目ごとに御説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
まず、中部病院設置の経緯ということで、県立中部病院は、沖縄中央病院が昭和41年に当時のコザ市から、旧具志川村宮里に移転して診療を開始する形となってスタートしております。
具志川村への移転に当たっては、病院関係者を含め当時の村当局、あと政府の方々、住民の献身的な努力によってなし得たものであります。地域の基幹病院となる中部病院の開設により安心・安全を求めて、中部病院近隣の宮里、江洲、志林川、赤道などはもとより、具志川地域に住まいを構える住民や事業者の方がどんどん増えていく形となりました。
また、患者の多くが中部地区の住民で、とりわけ沖縄本島中部に多くの離島を抱える具志川、与那城、勝連地域にとっては、命をつなぎ止める基幹病院として現在に至っております。この中央病院を具志川市に持って来るに当たって、当時の方々をはじめ、発展させるために現在もそうですが地域の方も奮闘している、続けている状態です。
それに付随しまして、中部病院の現状ということでお話しさせていただきます。中部病院は開設以来、沖縄県において高度医療を提供する中核病院、基幹病院として、救命救急センター、第二種感染症指定医療機関など重要な機能を備えた病院として位置づけられております。中部病院を中心に、近隣には、学校、開業医、スーパー、薬局、アパート、契約駐車場など、様々な事業が複合的に共存する地域を形成し、関連施設に働く人々や住民の暮らしを支えております。とりわけ、うるま市はもとより中部地区における地域医療の拠点として大きく貢献しています。地元の産業にも大きな恩恵をもたらし、地域の発展に大きく貢献し続けております。
続けて、現地建て替えの優位性と移転の問題点ということで述べさせていただきます。
現在、沖縄県では県立中部病院の現地での建て替え計画が進んでいると聞いておりますが、一部の意見として移転建て替えを求める声が報道されているのも事実でございます。移転建て替えを求める理由として、現在地での建て替えはヘリポートや駐車場の確保ができないとか、高層病棟ではエレベーターを使用するため迅速な医療対応ができない。工期が遅れるという話が出ております。
先ほど待っている間に、中村市長の答弁も拝見させていただきましたが、そこでも中村市長が述べていたとおりの話を私たちも聞いております。
さらに地域を拡張できる空き地も少ないという話が出ておりました。移転となった場合、新たな建設用地の確保や土地の造成工事などが見込まれるため、むしろ建設費は現地建て替えより増大し、工期は大幅に延びる可能性があると私たちは考えております。
現在地の交通アクセスは、県道75号線に面して数多くの路線バスが利用できております。病院利用者の負担軽減や利便性の面からも、最も恵まれた位置にあるのではないかと考えております。
実際、交通弱者の方々に関しては、路線バスが生命線というか、それで中部病院に通うという形になりますので、路線バスの本数が少なくなるということは、生命とか健康に直結してくる大きな問題だと考えております。
用地確保を含む建設コストの面から、市外へ移転というのも憂慮されるという話も聞いておりますが、県の計画どおり現地で建て替えが、工期、経費の面でも最良の方策ではないかと地域、私たちは考えております。
続きまして、中部病院の現在地建て替えを要請するに当たってのお話でございます。うるま市には63自治会がございまして、中部病院に近隣、隣接しているのは、宮里、赤道、志林川、江洲、新赤道、と5自治会がありますが、そこに移住してきて、現在生活をしている市民はうるま市人口の約14%、1万7500人の方々が、この中部病院近隣で生活をして、中部病院の恩恵を受けております。 災害に対応した建物の耐震化、病院機能をより強化した新しい病院の建設は、どこに病院を建設したとしてもひとしく求められる要件であり、現在地建て替えにおいても、十分考慮していかなければならない課題であると考えております。その上で利用者の利便性、医療従事者の働きやすさ、建設コストの低減など総合的に判断して、現在地での建て替えが最も理にかなっているのではないかと私たちは考えております。
以上の点から、中部病院の現在地からの移設に対して、多くの市民が反対の意を示しており、この地に暮らす市民の意見、意思を無視することは断じて許されるものではないのではないかと思っております。
よって中部病院移設建て替えに反対し、次のとおり強く要請する次第でございます。
まず1番目に、県立中部病院の現地建て替えを強く要請いたします。
2番目に中部病院近隣の市民生活を重視するとともに、これまで以上に現場で働く医師、看護師の意見を重視し、高度な医療が提供できる他県に劣らない病院にすることを望んでおります。
次に最先端医療機器を導入し、沖縄県の基幹病院として、1人でも多くの命を救う立派な病院にすることを望んでおります。ということで、私たちは請願書という形で提出いたしました。
実際に、この中部病院が当時の具志川村に移ってきたときも、具志川村だけではなく琉球政府、あと地域の方々――地域の方々は現在地にある土地の提供というか、安くというんですか。提供をして、ぜひ自分たちのところに来てほしいということで、市民一丸となってかなえられた病院の移転でございましたので、ぜひこれからも地域のために発展していく。病院だけでなく、うるま市だけでもなく、県全体で発展していくような病院を造っていただきたいと要望するに至っているところです。
○新垣新委員長 参考人の説明は終わりました。
これより請願第8号に係る参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑・答弁に際しては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう、簡潔にお願いいたします。
質疑ありませんか。
松下美智子委員。
○松下美智子委員 今日はありがとうございます。少し質疑をさせていただきます。
まず、私も県議になって初めて、中部病院の今の建て替えの問題というのを学ぶことができて大変悩ましい、両方の意見が分かるので、地元の喜屋武力議員のほうからも、この歴史ですとか、今お話になったような地域の方の協力の下で、今中部病院が建ったということもお聞きしました。
本来県有地がもっとあれば建て替え、財政も裕福であれば、建て替えのほうが早くて立派なものができるのかなと思うんですけれども、市長がおっしゃっている、移転建て替えの移転先も、やっぱり物すごく年数がかかるということもあって――私たちからすると、市でその意見を1つにまとめられなかったのかなという印象があるんですが、この点はいかがですか。
○照屋聡参考人 ただいまの件ですが、今年の1月だったと思います。中村市長のほうが要望書というのかな、それを出して、それが新聞に載って、自分たちも新聞で見て初めておっという形だったのですが。それを受けて、どういうことなんですかということで、地元の住民もびっくりした状態だったんですが、役所側に地域に何の進行具合とか説明もないのに、急に報道に出ているけれど、これはどういったことなんですか、ぜひ地域で説明会を持っていただきたいということで、2月21日にうちの宮里公民館で、市役所側と中部病院の医師団の方々をお呼び立てして、地域住民の方に説明会ということでやっていただきました。
中村市長のお話、あと玉城院長のお話を聞いて、現地で働く先生方の意見、中村市長の意見というのは聞いたんですけれど、やっぱりその時も地域住民の方は、いや、それは困る、現地でぜひ継続的にこの地域で、この場所で建て替えをして、中部病院を発展させていってほしい。なくさないでほしいということで、この場で市側、病院側に、地域住民の意見をまた述べる形になりました。それで終わったんですけれど、市からの説明は、現状では先端医療もない、狭い、建物も古いということだったんですけれど、今のままだと駄目なので、移して造りたいということだったんですけれど、現状は環境がよくないというのは理解しました。ではここで、それにかなう立派な施設を造ればいいんじゃないですかということをお話したんですけれど、そこはもうずっと平行線だったんですけれど……。
○松下美智子委員 分かりました。
2月にそういう市長との話合いがあった上で、先ほど市長も参考人としてお見えいただいて、御説明いただいて、あくまでもうるま市としては移転建て替えとおっしゃっているということは、地元の意見を聞かれた上でも、そのように発言されたということなんだなということで理解はしておきます。
それで市長も、病院事業局からこちらの意見をしっかり聞いてもらえないとおっしゃっているように、市でもしっかり話合いができていないのかなという印象を持って、ちょっと判断に困るところではあるんですけれど、1つ、中部病院を視察させていただいたんですね、私たち委員会で。この記2のところで、皆様がおっしゃっている、これまで以上に現場で働く医師、看護師の意見を重視しとあるんですが、私たちが視察に行ったときには、もうやっぱり涙ながらに、看護師の皆さんは今のところで働いていることも大変な環境なのに、ここで現場建て替えになったときに、もっと負担が増えるということで、皆さんから私たちはお声を伺ったんですけれど。ここの真意だけちょっと伺ってもいいですか。
○照屋聡参考人 並行的にこの建て替えが進むと、職場環境がもっと苦しくなるという現場の声があったということなんですけれど、確かにこの働く現場の方々、医療従事者の方々の声というのは重い意味を持つ言葉で、私たちもぐっと心にくるものもあるんですが、建設に関しては私たちもちょっと素人で、建物に関してどういう造り方というのはちょっと御説明はできないんですが、当初は南病棟を壊してそこに南病棟を建てるという――最初の2月か3月でのお話を聞いたときは、そうなると多分厳しい職場環境になるのかなというのは懸念もあったんですけれど。
最近聞いた話では、現状の南病棟はそのままで、今あるスペースに病棟を造ってから南病棟を壊すという形になると、病院の機能というか、役目を減らさずに建て替えができるんじゃないかという話とかも聞いておりますので、建て替えのやり方で、働く環境というのは少なからず改善、よりよい環境にというのは難しいと思うんですけれど、今の環境をできるだけ減らさずにというのは持っていけるんじゃないかと自分たちは考えています。
○松下美智子委員 この記2の医師、看護師の意見を重視しと、おっしゃっているのは、医師、看護師は、現地建て替えのほうがいいとおっしゃっていると受け止められているということでいいですね。
この記の中にわざわざ医師、看護師の意見を重視しと書いているので、それを重視したら、私は現地建て替えは困るというふうな意見で受け止めたものですから、皆さんのほうでは、現地建て替えのほうがいいという意見があるので、重視してくださいということで書かれているという理解でいいんですか。
○照屋聡参考人 重視しというのは、現場で働く方々が望む要望、こういう環境にしてほしい、こういう機器をそろえてほしい、こういう広さスペースをつくってほしい、という要望をしっかり踏まえた上で造ってほしいというのを私たちは願っていて……。
○松下美智子委員 分かりました。
要するに、現地建て替えをする中で、しっかり意見を尊重してほしいということで書かれているということなんですね。
○照屋聡参考人 はい。
○松下美智子委員 理解しました。
ありがとうございます。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
小渡良太郎委員。
○小渡良太郎委員 1点、ちょっと確認をしておきたいところなんですけれども、すぐ答えが出るというわけではないかもしれないので、答えられない場合にはそれで構わないんですが。
今、移転をすると、移転の話のメインは現在の病院が狭い、非常に狭いからこれを広くしてほしいっていうのが、移転建て替えのメインの話の部分になっています。
実際、我々も視察する中で、土地の形状が少しいびつだというところと、あと増築で病院を増やしているものですから、渡り廊下も含めて設備的にやっぱ少し難があるというところの中で、その上でもやはり現地建て替えをするという形であれば、もしかしたら周辺の方々には、今あるものだけじゃないお願いとかが、もしかしたら出てくるかもしれないなというのは少し感じてはいます。
なので、そういった話がもし出てきた場合に、どれだけの協力を地元としてやるつもりがあるのか、ちょっと確認をしておきたいなと思いまして、答えられる範囲、地権者もそれぞれ異なる部分もあると思いますから、全体の合意というのは取りあえず置いといて、お三方のお気持ちだけでも、お聞かせいただければと思います。
○具志堅剛参考人 今のところまだ、この新聞を騒がせているように、一部の人から移転という話が出たものですから、ちょっと困ってはいるんですが、もし造るとなると住民の意見というか、スペース確保には敷地を拡張する空き地もあります。実際ありまして、4000坪か何か。全然そういう話はまだ具体的にはなっていないんですが、そこに建て替えということになると、そういうこともこれから地元で要請したりしないといけないんじゃないかという話は――もちろん住民はみんな協力的でそういう方向に――近くにちょっと原野があるんですよ。すぐ隣ではないですけれど。今の本館を造るときも、その近くに駐車場を確保して、本館も建てたと思うんです。そこの隣に結構大きな土地があって、これはまだ決まっていない話なので実際言えないんですが、そういう面も使えるんではないかと。
そして、また照屋も言ったんですけれど、自分たちは建築の専門ではないので。今結構大きな駐車場があります。そこに新しい建物を建てると、そこに南病棟を引っ越して、それから解体という形にすれば、そこの職員の負担も減るし。そこにスペースを大きく造れば、渡り廊下がどうのこうのというのもないように連係ができるのではないかと、十分できると専門の人からも聞いております。
○小渡良太郎委員 今、まず近隣の土地もあるという話は確認したんですけれども。やはりどっちに進むにしても、より協力が得られそうなところとか。または必要とする、特に記の2、3にもあるように、次の中部病院をどのような形で造っていくかという中で、やっぱり働いている方々の意見というのを、多分、病院事業局も最大限に考慮して造っていくという形になりますから、それを造るに当たって、もしこの地域への協力というのが出てきた場合には、もう言ったから引けないよというわけじゃないんですけれども、全面的に協力をしていただけないと、なかなかこの判断もしづらいのかなというところがありますので、この段階で聞くのが適切かどうか、ちょっと私も悩んだんですけれども、その姿勢があるということだけでも確認できたらよかったかなと思います。どっちにするかというのは、総合的に判断されることではあると思うんですけれども、地元がそういう意向があると。
ただ、生活がとか、いろんな関わりがあるから移転しないでほしいというだけじゃなくて、次のものに向けても協力をしていくというのがあるだけでも、やはり変わってくると思いますので、今もしそういう必要が出てきたら地域の意見の取りまとめとか、ぜひお願いしたいと思います。
以上です。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
仲村未央委員。
○仲村未央委員 お時間いただきましてありがとうございます。
先ほど中部病院を置くに当たって、地域がどれだけ協力的に、これまでの歴史もありますので、例えば誘致するに当たって、安く土地を提供するというような協力もしながらここまで来たよと。町もその中心にしながら、いろいろ関連のそういう町もできてきたよというお話があったので、本当にそういう意味では県立病院として、そういう施設を置いてもらっているっていうこと、そして、また今日は自治会長さんが代表して、地域としてそこにいてほしいというようなことを言ってもらえるというのは、やっぱり県立病院として、非常にありがたいことだなと思うんですね。
ただ、実際には病院を置くとなると、皆さんが日頃生活する中でも、例えば救急車のいろんな行き来、騒音とかこれは始終ですよね。昼間だけということではなくて、むしろ夜中の騒音というのが、昼間に感じる以上にあるかもしれないとかですね。それからそれ以外の負担も、もしかしたらこれまでにもあったのかもしれないなと思うんですけれども。
そういう中で、例えば病院とのコミュニケーションというのは、地域の皆さんと日頃から取られる機会というのは何かあるのか。例えば不定期でもいいんだけれども、そういう何とか会とか、そういうのがあったのか。コミュニケーションはどんなふうに日頃取っているんだろうというのを感じますが、そこはいかがですか。
○照屋聡参考人 病院側との交流ということですが、コロナ以前になるんですけれど、納涼祭りということで中部病院の駐車場の前半分を使って病院関係の方々、患者の方、地域の方々、みんなで納涼祭り、夏祭りというのを毎年やっていました。ちょっとコロナでなくなってしまったんですが、そういうのもありますし、あと自治会長会というのがあるんですけれど、それで定期的に病院の敷地内や周りの草刈りとか、伸びた木の伐採とかそういうのもやっていました。宮里もそうですけれど、近くの自治会はコロナ禍のときに、医療従事者の方々にありがとうございます、頑張ってくださいという形で横断幕とか、立て看板を立てたり、弁当とかというのはちょっと衛生的にいろいろあるので、個別包装されたお菓子とか飲物を、休憩時間にどうぞという形で差し入れを持っていったりとかという、そういうことで交流がありました。
○仲村未央委員 ありがとうございます。
本当にそういった意味で、地域と一緒にこれまで協力的に、またむしろそういうふうにいろいろ気を遣ってもらって、本当にありがたいなと思うんですけれども。
あと先ほど説明の中では、周辺の空き地のこともありましたが、どう見ても移転しようとしまいと、現地であろうと、手狭さとか、老朽化の問題とか、敷地の全体的な狭さ、それから職員の駐車場とかの確保も含めて、やっぱり現場の要求、特に今の狭隘さに対する要求というのは、すごく高いんですよね。それから災害拠点病院ですので、ヘリの行き来なども想定されますよね。これからやろうということもあるので、そうなるとまた新しい心配とか、あるいはさらなる協力的なことも必要になってくるのかなと思っていて。この辺り、もし何か心配事があるのか、あるいはもっと要求があるのかどうなのかというところ、御意見があればお聞きしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○照屋聡参考人 先ほどヘリという話が出たんですけれど、10年ぐらい前にも病院の先生、あのときは本竹院長だったかな。宮里自治会のほうに説明会ということできて、今後建て替えをする際は、ヘリを置けるようにそういう建物の構想を考えていますということで説明を受けて、地域としてはもしヘリが来るとなったらどう考えていますかというのを、この地域説明会で、1度だけでしたけれどありました。正直どれぐらいになるのかというのは想像がつかないんですけれど、もちろんヘリが来るからには、高さというのもあると思いますし。でも、病院を現地で存続させるためには、地域も協力していかないといけないので、言葉は変ですけれど我慢できるのは我慢するという。ちょっとすみません、言葉が合っているかどうかあれですけれど。みんなが地域で協力できることをやっていって、地域は病院をぜひここで存続させたいというのが一番の思いなので、先ほど救急車の件もそうですし、今後ヘリという形になってもそうですけれど、協力はしていきたいというのは皆さん思っていることです。
○仲村未央委員 ありがとうございます。
○具志堅剛参考人 私は今、志林川区に住んでいるんですが、もともとは名護の出身で、今でも名護からバスに乗って、志林川の、具志川のほうに戻って来たりするんですが。バスによっては中部病院の中まで入ってくるバスも1日に2路線ぐらいあります。名護のバスターミナルから乗って中部病院行きなんですよ。要するに名護から東海岸周りというか、辺野古を通って宜野座、金武、あの辺の人たちは、みんなもう中部病院を利用していますので。今の赤道のほうにある中部病院は、とてもバスのアクセスというか。私、調べたんですが16路線が那覇、名護を通っていて、おまけに与勝半島からも3路線が中部病院に来ているので、バスのアクセスがこんなに便利になったのは、いろんな先人の知恵でいろいろ変えてつくってきたと思います。これは本当に一朝一夕でできるものではなくて、せっかくこうできているのに、移ったら非常に交通弱者、免許を持っていない人とか、これから団塊世代の人がどんどん免許返納していきますから、そういう人たちはバスを利用したりすると思うので。そういうのを鑑みても、今の場所は絶対移さないほうがいいと私は思います。
○仲村未央委員 分かりました。
でも、本当に一朝一夕にできないということが、今まさにおっしゃいましたけれど、それほどやっぱり地域の皆さんと一緒にやってきたということを今日のお話を聞けて、またコロナの際にも、職員も励ましてくださったりね。草刈りを日常的にやってくださったりということも、今日お聞きして、初めて知りました。今日、勉強いたしました。本当にありがとうございました。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
米須清一郎委員。
○米須清一郎委員 今日、本当にありがとうございます。
いろいろお話が出ましたので、1点だけですね。現地建て替えを要望されているということをお聞きするのですけれども。仮にですね、移転した場合に、そこからまた新しいまちづくりということにもなってくるだろうと思うんですけれども、その地元、地域でそういう声が、特にはないでしょうか。病院の移転の話があって、じゃ、どういうふうな町にしようというような、ちょっとこの場で適した質問かというのもあれですけれども。まず、そういう声があるかどうかというところを……。
○久田友二三参考人 よろしくお願いします。
赤嶺地区は、県道75号線を挟んで、中部病院の反対側のほうにありますが、2500世帯あって、人口も5000人いるという大きな自治会でありますが、高齢化もしておりますが、やはり区民の声を聞くと、中部病院の現地建て替えを望んでいる声が多いです。移転することになって、この土地をどういったふうに使ってほしいという要望はもうほとんどないですね。やっぱり中部病院はもう僕が生まれたときからそこにあった施設なので、そこに残してほしいという声が、やっぱり多いです。
○米須清一郎委員 ありがとうございます。
先ほどからのお話からしても、病院ができたときからの経緯、そして、関わり等々ですね、あっての今の町に本当に溶け込んでいる大事なものなんだろうなというふうに伝わってきます。ただ、どちらにしても今後の病院としての機能、維持発展させていく基幹病院として充実させていくということは、一番大事なことだと思います。いろいろな方のお話、大変今日は参考になりました。あとはまた総合的に検討されていくと思います。
今日は本当にありがとうございます。
○照屋聡参考人 今、久田からもあったんですが、もし移転になったときに、跡地利用はどうするんだというこの話は、2月に役所と医師団の方々の説明会のときに、移設という話が出て、いや地域は現地建て替えでというので平行線だったんですけれど、その中で、もし移転になったときに、この跡地はどうするんだという意見が住民からやっぱり出たんですね。当然出ると思うんですけれど、その時には、市役所側も、もちろん先生方は跡地利用のことは考えないと思うんですけれど、その時には何の返答もなくて、移転、移転と言うのだったら、そこまで考えてもらわないと移転って簡単に言われても困るぞという意見が住民からは出て、変な話、このもし移転になったら、跡地利用としてこういうことがありますよという、いい案というのがあれば、移してもいいんじゃないかって思う住民も出てくるかもしれないんですけれど、そういう案も何もなかったので、もう地域は、いや現地、現地ということで今進んでいる形ですね。
以上です。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
新垣善之委員。
○新垣善之委員 今、照屋会長のお話からですね、やはり県と地域住民とうるま市との間でまだ合意形成が得られていないのかなと、今感じました。
歴史的な背景があって、病院を誘致することによって、地域経済が、地域医療と地域が栄えてきたということころで、皆さんの今おっしゃっている本当に温かさというのが、とても伝わるんですけれども、やはり今自治会長がおっしゃるように、例えば移転があった場合に、その跡地利用をどうするのか、最先端医療は移転地でやってもらって、また軽度の我々地域の健康をサポートするための運動施設であったり、軽度の医療であれば、そこで受けられるようなサポート体制だったりとかですね。本当にこの地域のまちづくりをどうしていくか。今の人口動態も、高齢者が多いとか、若者をもっと引き寄せたいとかあるのであれば、そういったところをもっと煮詰めながらいくと、もっと合意形成が得られていくのかな、町の発展にもっと寄与していくんじゃないかと今感じました。
そういったところも含めて、まだ煮詰められていないというところも感じているので、そちらも含めて、今後必要じゃないかと思いました。今、区長の意見を聞いての感想です。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
西銘純恵委員。
○西銘純恵委員 1点だけお願いします。
現状の問題で、これまでも相当協力して来られて、何でも協力するという立場は分かりました。今の駐車場、職員の皆さんの駐車場も不足しているんですよね。これから現地で改築に向かったときですよ。そしたら土地の提供といいますか、住民の皆さんが提供できるところも、積極的に病院側が使えるというところで提案することも、考えることができるのかどうかお尋ねします。
○久田友二三参考人 今現在でも、赤道地区ですね、県道75号線の反対側ですが、実際駐車場だったり、アパート、不動産を持っている地主さんが1棟借りで中部病院の職員さんにお貸ししているところもあります。中部病院ができて、およそ60年近くなりますけれど、そこの反対側が具志川村で初めて区画整理をしたところで、もう50年以上になりますが、そこに空き地とかもありまして、そういった医療従事者さんの駐車場問題とかアパート問題とかについても、私が間に入って、交渉するというような協力はできると思いますので、そこら辺は十分受入れできると思います。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「質疑なし」と呼ぶ者あり)
○新垣新委員長 質疑なしと認めます。
以上で、請願第8号に係る参考人に対する質疑を終結いたします。
この際、参考人に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。
本日はお忙しい中にもかかわらず、貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
参考人の皆様、本日は誠にありがとうございました。
休憩いたします。
午後3時4分休憩
午後3時20分再開
○新垣新委員長 再開いたします。
陳情第101号に係る参考人からの意見聴取を行います。
参考人として、桴海郁水氏の出席をお願いしております。
参考人におかれましては、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、陳情の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
それでは陳情第101号県立南部医療センターICU内での治療報告、長時間の医師不在、医師・看護師の対応及びICUの在り方に関する陳情について、提出に至る背景及び目的等について、簡潔に御説明をお願いいたします。
桴海参考人。
○桴海郁水参考人 よろしくお願いします。
県立南部医療センターICUに、16歳1か月の娘が入院しました。主治医の懸命な説明、治療のかいがあり回復に向かっておりましたところ、代診の医師が対応してくれたようですが、お会いしたこともなく、面会時に呼ばれ手の施しようがないとだけ伝えられました。突然のことにパニックを起こしました。
当たり前かと思う感情だと皆さんお分かりになるかと思います。
それから娘が息を引き取るまでの時間のICU内であったこと、見たこと、聞いたことの対応の仕方は、医師不足、専門医師不足、看護師不足による人災です。
16歳1か月の娘に対する対応は、南部医療センターの理念と基本方針からかけ離れています。医師不足、看護師不足による患者に寄り添った医療ができていないこと。また、医師教育が偏っていること。看護師の負担があまりにも多いこと。娘は戻ってきませんが、娘を通して、実際に県立南部医療センターICU内で見たこと、聞いたこと、沖縄県議会にて、現場から目をそらさず、きちんと対応してもらいたい。医師も看護師も疲弊しています。その現場をきちんと確認し、少しでも患者に寄り添い、理念と基本を沖縄県民のためにも、医師、看護師のあるべき姿を希望します。
親権者に説明もできず、みとりという名の放置、それほど現場が疲弊しているのです。医師として、患者、家族にかみ砕いて説明する義務があります。看護師の対応も含め、人として考えられない言動、行動でした。このような状況でのICUで守られる、助かる命が奪われていってしまいます。双方の問題ではありません。沖縄県が考えるべき事案だと思っています。
1、ICUの長時間医師不在の理由を明らかにすること。
2、ICUの医師、専門医師、看護師のモラル、理念の在り方を正すこと。
3、当該事案に関して外部による第三者委員会を立ち上げること。
4、病院全体とICUの改善を求めます。
以上です。
○新垣新委員長 参考人の説明が終わりました。
これより、陳情第101号に係る参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑・答弁に際しては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
質疑はありませんか。
山里将雄委員。
○山里将雄委員 今日は本当にありがとうございます。
娘さんを亡くされたということで、本当にお辛い気持ちをお察し申し上げます。少しだけお聞かせください。
この陳情を見ますと、ICUの医師、専門医師、看護師のモラル、理念の在り方を正すと。
いわゆるICUでの体制がきちんとできていなくて、それによって、娘さんの治療と、対応ができていなかったと。それについての説明もきちんとしてくれなかったというような御指摘であります。
この辺についてはですね、それぞれの立場での主張があると思うんですけれども、前回ですね、この委員会の中で、病院事業局の話を聞いた際には、このICUの体制については、いわゆる基準のとおり満たしていたと。専門医も2人置いていたし、それから看護師は常時7人、専門医は常時2人を配置していたという形で、その体制は整っていたんだというような説明がございました。
そこでですね、陳情の、そうじゃなかったというふうにお感じになっているというのは、どういった状況があったんでしょうか。
○桴海郁水参考人 7時頃までいました、医師は。循環器内科のほうも、1人いました。そのあと、多分脳外科か心臓外科の医師が2人いました。それはオペがあったと思います。でも、私の視線の中には、医師はいませんでした。
○山里将雄委員 体制としてそこに基準のような配置をされていたのだけれども、実際にはその場にはいなかったと。体制は取られていなかったというふうにお感じになったということでよろしいですか。
○桴海郁水参考人 そのとおりです。
○山里将雄委員 分かりました。
どういうふうにこの件に対応するのかということも、我々としても難しい問題だと思っておりますけれども、今日お話聞いた上でですね。南部医療センターのことについて、お話をもう少し詳しく聞いた上で、我々も正すべきところは正していければというふうに思っております。今日の質問は、これだけにしておきたいと思います。
ありがとうございます。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
小渡良太郎委員。
○小渡良太郎委員 今日は、参考人としてお越しいただいてありがとうございます。
少し確認をさせていただきます。今の山里委員のところにも重なる部分があるんですけれども、処理方針というか、病院事業局からの聞き取りでは、配置をされていたと。ただ、実際に配置基準を満たしていたということと、今おっしゃっていた部分ですね。ちゃんと患者に向き合っていたか、適切な治療を行っていたかというのは、別問題というか、違う場合もあるというところも、十分理解はできるところであります。
患者に寄り添った医療ができていないという御発言も多分そこに、表れているのかなというふうな気がするんですけれども。今の部分ですね、詳しく時系列でというわけではないんですが、例えば容態が急変をして、そのあとの南部医療センターの対応の変化というか、例えば、今にも厳しいという状況のときに、医師が現場を離れて違うところに行ったということは考えにくいではあるんですけれども、時系列で分かる範囲で構わないので、寄り添っていて、寄り添った医療ができていないと感じたところを、もう少し具体的に教えていただければと思います。話せる範囲で構わないので。
○桴海郁水参考人 急変したと言われて、オペをして、先生方に集まっていただいて、様々な先生が集まっていたと思います。娘がもうもたないだろうと言われて、みとりの時間だというお話をいただいたときに、足元にはたくさんの医師がいました。看護師もいました。そのあといなくなったというか、やっぱり持ち場があると思うので、いなくなって、看護師だけ残りました。そのあとに、娘のほうは、挿管をしていたので、挿管口からすごい出血が出てきたんですね、とても。看護師が自動吸引するほど、もうずっと吸引機でずっと吸引するほどしていました。それは、動画も残っています。看護師さんに聞いても分からない。そのあと、私が呼びかけたら反応がどうにかあるぐらいまで落ちていっても、看護師さんのみ。その看護師さんも休憩が必要だと思うので、休憩室に入ったりとかしていて。すごい出血をしているので、どういう理由ですかと。この挿管口からもうずっと出血しているので、どういう理由なんですかと言ったら、歯からの出血だろうと。挿管だから違いますよねと。今度は、鼻の細い血管が切れたかもしれませんと、その出血であろうと。そうではなくて、肺に入っている挿管口から、血が出ているんです。素人でも見て分かります。
ずっとICUの中に、お願いして入っていたので、機械の見方、モニターの見方、全て知っていて。明らかに違いますよねというお話をして、医者を呼んでほしいと。それはもう午前0時を回っていました。あまりにもおかし過ぎる、いない。機械が動いているから生きている。いや、でもおかしい。医者に説明を求めたい。医者を呼んでほしいと看護師さんに言ったところ、看護師さんは動かなかったです。担当医もいないのか、当直も今いないのかと聞くと緊急対応しているというお話がありました。救急センターなので、それが必然だとしても、ICUの中に配置されているという先生もいませんでした。来なかったです。主人が、自分が呼びに行こうかと言うほどで、これはカルテにも記載されています。看護師の意見として、父親のほうが呼びに行こうかと言いましたと。でも、看護師さんが、お電話していました。それから、1時間半、2時間ほどかかって、代診の先生がいらっしゃいました。循環器内科の先生が、2人いらっしゃいました。それから、話が始まりました。それまで、医師は1人もいなかったです。
以上です。
○小渡良太郎委員 ありがとうございます。
センシティブな話なので、本当に答えられる範囲で構わないんですけれども、今、出血対応のために医師を呼んでくれという形でやったけど、緊急の対応中ということで対応がなかったと。それからしばらくたって、医師が2人来て対応をしたというお話で、今終わったんですけれども。この看護師さんが1人になる前に、もう厳しいという形での話があったということですね。2人の医師が駆けつけた後に、この2人のお医者さん以外に、集まった方々の対応とはどんな形だったかも教えてください。
○桴海郁水参考人 医師が2人来たからというお話があって、両親はICUの控え室に呼ばれました、説明しますと。2人の医師と看護師の3人が入ってきて説明。今の娘の状態はどういう状態なんですかと聞きました。私たちを面談室に移した後に確認した、瞳孔が開いて亡くなっていますと、その一言で終わって。どうしてですかと、いつ亡くなったんですかと。分かりませんというお話で、どうして呼吸器から、挿管口から出血がこんなに出ているんですかと聞いたら、心不全を起こして亡くなっていますと言いました。どうしてそれを説明してくれないんだと、どうしてなんだと。どういうふうに、何でこうなったんだという話もさせていただいて、その時に、私のほうが、足元にあった娘のカルテを見て、聞いたことがない病名が書かれていたので、それは何なんだと。その病名はどういう意味なんだと、聞いたこともない、何ですかと聞いたら、菌が出たんだと。耐菌性ですね。人間が普通に持っている、耐菌性が出たんだと。これ一言も聞いていないですよと。どうしておっしゃってくれなかったんですかと伝えたところ、代診の先生のほうが、挨拶しに来いと言っているんですかと言いました。もう1人の先生のほうに、ICU内で私と目を、顔を合わせたことありますよねと伝えました。じゃ、あなた方耐菌性っていう漢字が分かりますかと、言いました。国語の先生ではないので教えてくださいといったところ、そういうことはお話していませんと。いや、私ずっと病院にいました、ICU内でもお顔を合わせています。お話しすることだったのではないんですかと聞いても、することではないと。それで、終わりました。
○小渡良太郎委員 すみません、重ね重ね記憶を掘り起こすようで大変申し訳ないんですけれども、亡くなったと言われて、いつ亡くなったということについて答えは、なかったんですね。亡くなった原因は、心不全。耐菌性、菌の感染とかという形かなと思うんですけれども。それに関しても、もう数時間前の厳しいという話のときから一切そういう説明はなく、最後に聞いても詳しい説明はしてくれなかったと。その後、一通り終わった後に病院側からの説明とかというのもなかったということで、理解していいですか。
○桴海郁水参考人 院長先生と会わせてほしいと、娘を連れて帰る際に、看護師に伝えました。院長先生に御説明を受けたいというお話をさせていただいて、そのあと、お会いしました。初七日が終わってすぐでした。お会いさせていただいたんですけれども、カルテの準備も何もなく、主治医と副院長先生がいらっしゃいました。こういうことを聞きたい、こういうことがあったんだと、病院の中に主治医はもういなかったので、と伝えたんですね。
カルテもなく何もなく、何かを説明する体勢ではなかったという記憶をしていて、その後、文書にて説明してほしいと伝えました。文書で説明は来たんですけれども、今年の2月6日に届きました。カルテに沿って内容を説明させていただきますという記載がされていて、私はもうカルテに沿っている文書だと思っているので、読んでいくと名前の漢字も違う、死亡時刻も違うという。聞いたこともないお話も入っている。これは何だろうという感じの説明が文書にありました。
○小渡良太郎委員 ありがとうございます。
なかなか話しづらいことも答えていただいて、ありがとうございます。
病院事務局の説明の中では、この医療ミスとかはなかったという形で、答弁したのを私も記憶はしているんですけれども、医療ミスがあるないとかというのとは、また違う次元の対応の――ちょっとあまりにもひどいなと。これは個人的な感想であるんですけれども、対応だったのかなと。最終的な部分でも、この説明責任という言葉が適切かどうかはともかくとして、それも、いまだに果たされていないというところは、いささかちょっと問題なのかなというふうに捉えます。
今後の議論の参考に、この部分、細かい話は置いといてですね。そういった対応の部分を少し取り上げさせていただきたいと思っております。おっしゃるように、どういう形でそういったことが起きたのか。また、2度とそういうことが、ほかの患者さんに対して起きないように、しっかり取り組んでいくというのが、陳情を受けた身として我々の対応なのかなと考えておりますので、今の話もしっかり参考にしてですね。直すべきところ、また、正すべきところはしっかり正していきたいと思います。
ありがとうございました。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
新里匠委員。
○新里匠委員 まず、この医者がいなかったというところ、医師が足りないというふうに書いているんですけれども。日常的に入院した間、トータルとしてそういうことを感じていたのかというのを教えてもらいたいです。
○桴海郁水参考人 51日間入院しました。その間ICUの中に、お昼の1時から30分間、夕方の7時から30分間、看護師の対応によって、時々長くいさせていただいたり、その都度、手術が終わった後も、主治医の配慮で面会できるようにさせていただいた中で、見てきたことなんですけれども。
また、ICUの人数配置の中で、ECMOを見られる看護師も限られていて、本当に12時間勤務のルーティンがすごく――娘とアイコンタクトができたのでやっていたんですけれども、あまりにも休みがないのではないのかと思うぐらい、12時間。緊急オペが入ると帰れない。看護師さんはまだいるんですかというのはありました。チーム医療をしている南部医療センターなんですけれども、娘の主治医という医師がいないという状況になった後からですけれど、チームで診たことがなかったです。チーム医療というと、一般的な考えだと、二、三人いらっしゃって、みんなで診て説明してくれるのかなという、一般論だと思うんですけれども。常に先生が24時間体制で、お休みしてほしいと思うぐらいいらっしゃっていました。毎日のように、24時間体制だったと思っています。それぐらいやっていただいて、でも、その後チーム医療なんだから、そういうことはないよとおっしゃってはいたんですけれども、明らかに足りていない状態だったと思います。
○新里匠委員 そういう中で、例えばちょっと確認なんですけれども、先生が足りないというところについては、やはり診ていただいたので、24時間体制であったら大変そうだなというところでの感謝の気持ちと同時に、先生に対しても、休んでほしいということと。あと、1人でやると医療に不備が出てくるので、直さないと今後に影響があるだろうという思いで、医師が不足しているということをこの陳情に書いているのかというのを確認したい。
○桴海郁水参考人 正直、ICUの中に医師はいないです。オペのときはいます。もちろん回診があると思うので、いらっしゃっていたと思うんですけれども、回診時間は、何があっても、どのようなことがあってもICUの中に入れませんでした。緊急オペがあっても入れませんでした。その都度、何度も何度も毎日のように依頼をしてICUに入っていました。本当にいないです。陳情に書いたように、見てきて、看護師も足りないです。
○新里匠委員 山里委員の質問でしたかね。医者の名前はあるけれども、視界にいなかったという話があったじゃないですか。ICUって、全体的に見渡せるものなんですか。どこかに部屋があるとかではなくて。
○桴海郁水参考人 円みたいに、半径みたいになっていまして、真ん中にステーションがあります。病状に応じて、ステーションから見える位置とか、感染症は個別に2部屋ありました。ステーションが見える位置から、ちょっと離れていくと少し目が離せる状態の方たちがいるというようなお話をしていただきました。
娘は一旦、この視界が――プライベートが守られるところにいたんですけれども、また真ん中のほうに移動したので、ほとんど全てが見渡せました。娘のところには、回っていくので、全てが見渡せます。娘がいる場所から、ステーションの中も全て見渡せました。
○新里匠委員 感じているのは、シフト上の配置はされているけれども、実際にはいないということが日常化していたということですか。
○桴海郁水参考人 そう感じています。
○新里匠委員 娘さんがお亡くなりになったのは、お家に戻ったときということでしたか。桴海さんのルーチンがあって、病院に行ったり、家に戻ったりというところがあったと思うんですけれども、病院にいない間に、娘さんの容態が変わったということでしたか。
○桴海郁水参考人 12時半には来て、1時から1時半ぐらいまで面会した後に、大体30分ぐらい控室にいさせていただきました。それから仕事に行って、6時半、7時前にはまた病院に戻って、娘の面会をさせてくださいと、毎日そういうルーチンでした。娘が9時半に眠るということで、看護師さんを通して、控室にお電話が来ました。私は一方的におしゃべりをして、娘は相槌を打っていますよと言う話をして、本当にそのルーチンで、4時に一旦帰ってシャワーに入ってまた6時半に来るという。娘から電話が鳴るという、そのルーチンをしているときに、またいつものように、主人と面会に行って、いつもより早めに着いたので、控室で待っているときに、病院から電話が鳴りました。今病院にいますよと、控室にいますというお話をして、面談室に通されたときに、もう手の施しようがありませんという内容だけです。
○新里匠委員 病院に行ったときの話を最初にされたと思うんですけれども、その日に行ったらお医者さんと看護師さんがいたんですか。看護師さんだけがいたんですか。
○桴海郁水参考人 面談室には、初めてお会いする代診の医師が来てくれました。それで、手の施しようがありませんというお話をされたので、私は、さっきまでそうじゃなかったのに、ほかの人の子じゃないですか、私の娘ではないと思いますというお話をしたら、あなたの娘ですというお話をしました。
○新里匠委員 4項目、陳情があるんですけれども、ちゃんとした体制になっていれば、娘さんはそういうことにならなかったのかもしれないという考えを持っているのかという部分とですね。この4つについて、事実がどうであれ、それをやってほしいという陳情だと思うんですけれども。まず、その理由というか、娘さんは、そういう体制に――医師不足とか、その対応がよければ、少なからずもうちょっと頑張れたのかなと考えているということですか。
○桴海郁水参考人 正直それに関しては、分からないです。
ただ、長時間の医師不在の理由を明らかにするというのは――あまりにも疲れ切って、それでお休みしなくちゃいけない。医者も人間なので。また私の娘ではなく、様々な重度の方々がいらっしゃる中で医療を一生懸命なさっていると思います。お休みしなきゃいけなくても、休んでいる人もいない。医師が不足しているから、不在、いないというふうに私は思っています。医者がいたから娘は生きていたんではないかというお話ではなくて、もう少し人間的な気持ち、モラル的な、常識的な、病院が持っている概念ができるのではないのかと思っています。
○新里匠委員 医者が悪いのではなくて、人がもうちょっといれば、やっぱりそういう体制もできたんだろうということですか。
○桴海郁水参考人 はい。それが1つの思いとしてあります。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
仲村未央委員。
○仲村未央委員 ありがとうございます。
本当に察するに余りあるというふうに思いながら、先ほどから聞いておりますけれども、今、病院のほうは、なかなかこの説明がきちんとできていないということは、この委員会の答弁の中でも直接、桴海さんにまだお話をきちんとできていないということは認めているんですね。
それで病院側は、説明をしたいと思っているとは言っていて、なかなかそういう環境をまだつくれてないということを病院は言っているんですけれど。会うことができるのか、あるいは、やはり先ほどお話があったように、説明を受けるに当たっても、やっぱりしっかりとどういったことが整っていないと、なかなかそういうことにはならないのか、あるいはこちらに御指摘あるように第三者委員会とかですね。やっぱそういう形まで持っていかない限りは、なかなか直接的に会うというのはきついのか。その辺り、どんなお気持ちかなと思って聞かせていただければと。
○桴海郁水参考人 先ほど申したように、双方の問題ではなくて、県が考えるべき事案だと思っています。先日10日に、今日の件について政務調査課からお電話がありました。翌日の11日に南部医療センターから着信がありました。安全委員の、私を担当した事務の方、お隣には院長先生がいらっしゃって、いろいろお話をしました。私が参考人招致に呼ばれると知って、お電話したんですかと伝えました。事務の方はそうですと言いました。私がちょっと、突っ込んで聞いたので、院長先生がお電話を代わりました。こういうことがあったんですよと。こういうお話を聞いていますよねと。今年の1回目の議会、2回目の議会も全部拝見させていただきましたと。全て見ましたというお話もしました。院長先生のほうから、それが事実であれば、大変なことですと言いました。このモラルのというか、医師の発言、言葉というか、説明ができなかったとかを話したときに、私が目の前で娘が亡くなっていくのにもかかわらず、嘘をついてまでそういうことをしますかと。先生は小児外科の専門で、いろんな御両親を見てきたと思いますと。嘘をついてまで、四十九日終わるまでに、3000人を超える署名を集める活動までする時間ってあるんですかと聞いたんですね。院長先生のほうが、桴海さんがおっしゃっていることは事実ですと言いました。お電話口で申し訳なかったと。お電話でおわびがありました。
会える日を設定という形で、お話をさせていただいているんですけれども、陳情で出させていただいているのは、双方の問題を超えてしまっていて、議会で考えるべきなんです。県で考えるべきなんです。
病院事業局のほうで、県議の皆さんのお力を借りて、きちんと中身を見ていく、第三者委員会を立ち上げるというのは、それは私たちの感情をぶつけているのではなくて、病院の中、事務方の考え方、捉え方もひどかったです。
いませんでしたと言われたので、あなたは必ずいたと、私は言いました。いませんでしたとか、もう二転三転しました、事務方がです。それは病院事業局から出向の看護師さんです。これは双方の問題も超えて、県で考えるべき事案です。あまりにも、二転三転してひどかったです。
○仲村未央委員 先ほど院長がお電話口で、桴海さんのおっしゃるとおりですというふうに、おわびをされたと。そのとおりとの発言の中身について、どのことをそのとおり、ということでおわびされましたか。
○桴海郁水参考人 医師の発言です。対応の悪さ。こういうふうに対応された、こういうふうに言われた、看護師の意見として、医師が感情的だったとカルテにも書かれていますので、それも記載されていることをお話したときに、事実ですと。真実ですとおわび申し上げますと言っていました。
○仲村未央委員 分かりました。ありがとうございます。
○新垣新委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「質疑なし」と呼ぶ者あり)
○新垣新委員長 質疑なしと認めます。
以上で、陳情第101号に係る参考人に対する質疑を終結いたします。
この際、参考人に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。
本日はお忙しい中にもかかわらず、貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
本日は誠にありがとうございました。
休憩いたします。
(休憩中に、参考人退席)
○新垣新委員長 再開いたします。
以上で、予定の議題は全て終了いたしました。
委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
本日の委員会は、これをもって散会いたします。
沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。
委 員 長 新 垣 新