土木環境委員会記録 平成31年 第 2 回 定例会 第 7 号 |
年月日 | 平成31年3月20日 水曜日 |
開会 | 午前 10 時 1 分 |
散会 | 午後 3 時 25 分 |
場所
第3委員会室
議題
1 参考人からの意見聴取について(座間味浄水場建設について)
2 乙第7号議案 沖縄県石油貯蔵施設周辺環境監視測定機器等整備基金条例を廃止する条例
3 乙第15号議案 土地収用法施行条例
4 乙第16号議案 沖縄県自動車駐車場管理条例の一部を改正する条例
5 乙第17号議案 沖縄県港湾管理条例の一部を改正する条例
6 乙第18号議案 沖縄県屋外広告物条例の一部を改正する条例
7 乙第19号議案 建築基準法施行条例の一部を改正する条例
8 乙第20号議案 沖縄県水道料金徴収条例の一部を改正する条例
9 乙第21号議案 沖縄県工業用水道料金徴収条例の一部を改正する条例
10 乙第25号議案 工事請負契約についての議決内容の一部変更について
11 乙第26号議案 工事請負契約についての議決内容の一部変更について
12 乙第28号議案 訴えの提起について
13 乙第33号議案 流域下水道の建設事業執行に伴う負担金の徴収についての議決内容の一部変更について
14 請願第1号、陳情平成28年第76号、同第106号、同第169号、陳情平成29年第9号、同第11号、同第21号、同第32号の2、同第38号、同第46号の4、同第56号、同第61号、同第69号、同第78号、同第80号、同第83号、同第91号の3、同第92号の3、同第94号の4、同第95号、同第98号、同第102号、同第108号、同第113号、同第122号、同第124号、同第149号、同第132号、同第145号、同第150号、同第151号、陳情平成30年第6号、同第17号、同第21号の2、同第23号、同第25号、同第30号、同第31号、同第44号の4、同第65号、同第64号、同第99号、同第100号、同第102号の4、同第112号、同第115号、同第121号、同第122号の2、同第123号、同第124号、同第125号、同第128号、同第129号、同第130号、同第131号、同第132号、同第133号、陳情第1号、第3号の7、第7号、第11号、第14号、第25号、第26号、第27号、第29号及び第30号
15 閉会中継続審査・調査について
出席委員
委 員 長 新 垣 清 涼 君
副委員長 照 屋 大 河 君
委 員 座 波 一 君
委 員 具志堅 透 君
委 員 座喜味 一 幸 君
委 員 仲 村 未 央 さん
委 員 崎 山 嗣 幸 君
委 員 上 原 正 次 君
委 員 赤 嶺 昇 君
委 員 玉 城 武 光 君
委 員 糸 洲 朝 則 君
委 員 山 内 末 子 さん
欠席委員
なし
説明のため出席した者の職・氏名
(座間味浄水場建設について)
(参考人)
座間味浄水場建設予定地の変更を求める会会長 中 村 毅 君
一般社団法人座間味ダイビング協会会長 又 吉 英 夫 君
一般社団法人座間味村ホエールウォッチング協会副会長 大 城 晃 君
阿真区ウミガメと里海を守る会会長 高 松 明日香 さん
座間味村長 宮 里 哲 君
企業局長 金 城 武 君
建設課長 上 地 安 春 君
乙第7号議案、乙第15号議案から乙第21号議案まで、乙第25号議案、乙第26号議案、乙第28号議案及び乙第33号議案の12件、請願1件、陳情平成28年第76号外65件、参考人からの意見聴取について、及び閉会中継続審査・調査についてを一括して議題といたします。
なお、ただいまの参考人からの意見聴取につきましては、去る3月8日に開催された本委員会での決定に基づき、陳情者及び関係者を参考人として招致し、説明を求めるものであります。
本日の説明員として、企業局長の出席を求めています。
また、本日の参考人として、座間味浄水場建設予定地の変更を求める会会長、一般社団法人座間味ダイビング協会会長、阿真区ウミガメと里海を守る会会長、座間味村ホエールウォッチング協会副会長及び座間味村長宮里哲氏の5名の参考人の出席をお願いしています。
初めに、座間味島で計画されている浄水場建設に係る参考人からの意見聴取についてを議題といたします。
まず、中村毅氏、又吉英夫氏、高松明日香氏及び大城晃氏の4名の参考人からの意見聴取を行います。
参考人の皆様、本日は御多忙のところ御出席いただきましてまことにありがとうございます。
参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うこととしております。なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、陳情の趣旨の範囲内で行うこととなっています。また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑をすることはできませんので、御承知おきください。
それでは参考人から、座間味島で計画されている浄水場建設について陳情提出に至る背景及び目的等について簡潔に御説明をお願いいたします。
中村毅参考人。
○中村毅参考人 座間味浄水場建設予定地の変更を求める会会長の中村毅でございます。
まず初めに、水道広域化事業を推進してもらっております企業局には厚く御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
また、ワッター座間味村長の宮里が、この広域化の提言の第一人者であることも伝聞しておりまして、とても誇らしく思っておりますが、きょうまでのこの混乱は何とも理解しがたく、まことに残念のきわみです。
さて、6月18日の第1回目の説明会では、企業局から7カ所の候補地の中から阿真キャンプ場が選定されたという理由説明があり、その際、排水はその近くの河川を通してそのまま阿真ビーチへ流すということを聞き、大変なショックで猛反対しました。それは、阿真キャンプ場というのは村指定の阿真ビーチに隣接しており、ウミガメやサンゴが生息し、また後ほど述べるかもしれませんが、座間味ダイビング協会が最重要保全区域に指定しているウルンノサチという海域も近いことから、排水の影響を大きく危惧したものであります。
また、この浄水場に関しての説明会の数日前には村議会が開かれたのですが、当日6月18日まで、村議員の誰もこのような情報を知りませんでした。驚愕しております。
それからまた、阿真キャンプ場ありきの説明と並行して、砂浜に近いところにトレーラーハウスの設置等の開発工事が始まったため、このことも住民は大変不安視しております。
しかしながら、ただ住民としてはだめや要望だけではなく、私たちも企業局の説明書にあった低地が望ましいということを参考に、阿真キャンプ場にかわるダム下流域はどうかということで地権者に承諾を得たりしましたが、残念ながら企業局は、バツでありました。
それから、2回目の8月1日の説明会では、なお阿真キャンプ場ありきだったので、私たちは景観のこと、それから排水のことで紛糾しましたので、見直しを求める会を発足させた次第です。
そうこうするうちに、排水先は阿真ビーチには流さない方向で検討するということで企業局や村のホームページ上にアナウンスがありました。しかしながら具体的にどうするかという方法や説明がありませんでした。
排水だけではなく、阿真キャンプ場のほうは多目的広場の問題もあり、住民の民意を示そうと11月に入ってから署名活動を行いました。これで、公務員を除く、あるいは公職を除く住民の6割、それから商工業者の8割が見直しを求めることに署名しております。
また、去る12月12日の土木環境委員会におきまして、阿真キャンプ場の津波被害のこと、浄水場は津波被害のない高台が望ましいと知り、自分たちの勉強不足を恥じましたが、また同時に、そんなことがあったのかと驚いた次第であります。
以上のことから、私たちは防災を最大限に考え、また、阿真キャンプ場の多目的広場の先々を考えて、平地案から高台案の3カ所を提案した次第であります。
なお、冒頭に述べましたが、トレーラーハウスの件では私たちの会に内容証明書が3回も届いたり、また、私会長には会長職をおりてくれないかという要請もありましたことをつけ加えておきます。
最後になりましたが、広域化を提言されたと伝聞するワッター座間味村長は、残念ながら3回とも説明会には参加されておりません。
以上で、終了したいと思います。
○新垣清涼委員長 高松明日香参考人。
○高松明日香参考人 皆さんの手元に配らせてもらった資料の説明をしたいと思います。
今、住民の多くが高台へ浄水場の建設を求めています。まず大きいA3のほうは、今までの候補地に挙がっていた低地や、高いところの候補地とあわせて、白い図で書いているのですが、津波時の避難場所を記載しています。例えば今、現段階で浄水場になっている高月山、右手の上のほうにあるのですが、ここは標高100メートルで、島の東側の住民が津波時に避難するような場所になっていたりとか、高台で言えば、あと、旧ごみ捨て場は、その手前にある座間味集落の東側の住民が避難するンビリという、海抜37メートルのところのすぐ近くだったりですね。あとは左手側の阿真チジというところは海抜54メートルありまして、そこも阿真集落と座間味集落の西側の住民の避難場所になっています。なので、そういった場所に浄水場をつくっていただけると、津波のときには非常に安心できるのではないかなと思っています。
2枚目が、津波浸水想定図、沖縄県がつくったものです。これは7色にランクづけされています。緑が一番低くて、赤くなればなるほど、津波の浸水の度合いがひどくなるというものです。それによると、この地図の中で緑とか黄色の地域は大体想定される水深が1メートル未満なので、そういった場合、企業局がよく厚労省の想定津波浸水地域外の高所を選定するのは原則としてと言われています。だけれども原則というのはこういった水深が浅いところであれば、例えば防水の扉だとか、そういうところをつければいいというようなものではないのかなと。
ただ、今、現予定地になっている阿真キャンプ場は、ごらんのとおり左手にありますけれども、真っ赤です。ここは5メートルから10メートル、津波の被害が想定される場所です。そこに津波が来てしまったら建屋丸ごとのまれてしまうので、そこは原則としてということに当てはまらないのではないかと、住民側としては思っています。想定が浅ければまだ原則としてと言えると思います。
あともう一つ、地図の真ん中の下のほうに海水淡水化施設があります。それは既存のもので、今稼働しています。そこで水をつくっています。そこは海抜2メートルのところで港にありますので、もし津波が来た場合は、そこは必ず被災します。ということは、もう一つ新しくできる浄水場も低いところにあれば両方とも被災してしまうことになります。なので、新しくつくる浄水場はぜひ高台に、リスクの分散という意味でも、ぜひ高台にしていただければ安心できるかなと思っています。
3枚目ですね。3枚目は、今度は、自然公園法、国立公園の指定区域を色分けした図です。
今候補地になっている高台は、ほぼ第3種特別地域というものです。ランクで言えば、左手の下に書いてある一番重要度が高いものから特別地域、第1種、第2種、第3種、普通地域、それとは別で海域公園区域というのはもっと重要なものになるのですが、陸域ではそういうふうに上のほうで色分けされていて、それで言うと、詳しい内容については右手側の表になっているところが環境省の第3種特別地域に係る許可の基準です。これはまた参考にしてください。
住民側の考えとしては下にまとめていますけれども、この陸域の、国立公園の陸域は5つの地域に分かれています。その中で特別保護地域や第1種特別地域―オレンジと紫の部分ですね。そこについては、とても自然度が高いので、そういったところに浄水場を建設することは不可能だと思います。ただ、ピンク色の第2種特別地域、緑色の第3種特別地域では、右手の第3種特別地域の許可の基準に係るものの条件を満たせれば、浄水場の建設は可能だと考えています。今のところ高台の案に出ている阿真チジ、旧ごみ捨て場、現浄水場、高月山にあるヘリポートも含め、いずれも第3種特別地域に位置していますし、それぞれの場所にほぼ公共施設があったり、もう既に土地が造成されていたりします。なので、第3種特別地域の中でも特に自然的な価値というか自然度が低くて、限りなく普通地域に近い場所なのではないかなと考えて、島全体を考えたときに、自然度が低いところでもあり、そういうところであれば津波被害を避けるためだったらできる、許される場所なのではないかなと。
住民も決して自然を破壊したくないのです。ということで、厚労省の指針に従い、想定津波浸水地域外の高所を選定するためという理由があれば、環境省の許可は得られるのではないかと住民は考えています。
もう一つ、小さいA4のほうです。
これは1枚目、企業局が出している渡嘉敷島での今回の新しい浄水場の設計図です。現浄水場の隣接地につくられる予定です。標高は120メートルです。こういった形で擁壁もつくられるわけですね。
めくっていただくと、これはグーグルから引用させてもらったのですが、渡嘉敷の現浄水場の場所です。その斜め左上のところの森林のあたりが、新しい浄水場の予定地になるわけですね。
もう一枚めくっていただきますと、こちらは座間味の現浄水場、高月山にある浄水場です。ほぼ似たような条件になりますね、渡嘉敷と。ここも標高が100メートルぐらいのところです。ヘリポートもあり、浄水場もあります。しかも避難場所にもなっていて、すぐ近くには避難道もあります。
そういった場所なので、ぜひこういったところを配慮していただいて、津波被害のない高台に建設していただければと思っています。よろしくお願いします。
○新垣清涼委員長 参考人の説明は終わりました。
これより、参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
なお、質疑については、1人当たり質疑答弁往復で12分以内といたします。
順序については大会派順といたします。
また、質疑時間の譲渡については各委員間の了解があれば認めることにいたします。
質疑はありませんか。
座波一委員。
○座波一委員 御説明がありましたこの水道事業の広域化計画は、非常に島民にとっても大切な、あるいは大事な事業だということの認識についての気持ちはわかりました。
この事業において、当初の建設地に対する反対の理由というのが、当初の段階では、海の汚染に対する放流水が懸念されるということでの陳情がありました。そういう状況があったわけですけれど、その後に、用地買収の厳しい面もあったということ、さらには今、現時点では、津波被害が主たる反対理由と変わってきたような気がします。そういう、変遷したような感じもするものですから、当初からの反対理由をしっかりと整理して、明確に意見を整理したほうがいいのではないかと個人的に感じました。そういう意味から言うと、変遷してきた理由というのは、まず何であったか。結果として反対の中でも整理できた問題もあったはずですが、そういったことについてどのように整理をしてきたかというのを、まず聞かせてください。
○中村毅参考人 その件に関しましては、最初に申し上げましたとおり、私たちは企業局の低地が望ましいということから、あえてダム下流域を探したものでありますが、と同時に、排水は阿真ビーチには流さないということだけで、具体的にどのようにするかという技術的な説明が全くなかったということが2つ目。
それから、12月12日にこの浄水場に関しては、平成27年度の厚労省の指針でもって、新設とか、あるいは改築するときはできるだけ防災上、安全な高台のほうが望ましいということがありましたので、自分たちも初めてそこでその事実を勉強して知ったわけです。
そういうことからして、周りから見ると、何だころころ変わっているではないかと、反対のための理由を探しているのではないかと思われるかもしれませんけれども、そう思われるのは自由でありますが、私たち住民としては、本当にいいものをなるべく長い間つくりたいという気持ちで、できるだけいい条件のところを選定して、そういう形で変遷したと言われているかもしれないわけです。
○高松明日香参考人 排水の面ではそういうふうな形で対応していただけるということになったのですが、でも自分たちは海への影響も、その後のことも考えているわけですね。
というのが、そこに命の水をつくる大事な浄水場がキャンプ場にできれば、その後どうしても浄水場をやはり守ろうという方向になると思って、その辺も企業局のほうにどういう津波対策をするのかというのは聞きましたけれども、企業局は建物自体の周りで防災対策をするという話だったのですが、実際やはりみんなの大事な水をつくるものを守るために、企業局だけではなくてほかのところ、企業局はつくらないと言っても、ほかのところで当然ビーチに堤防が必要になってきたりとか、今、内海のほうに消波ブロックを設置したりみたいな心配が出てきてしまうわけですね。
もしそこにつくられてしまったら、自分たちはもう本当はビーチに堤防とかつくってほしくない。けれども、浄水場があったら今度はもう反対できなくなってしまうわけですね。
今、みんなの観光資源になっている阿真キャンプ場、内海はサンゴが豊かです。世界が恋する海の象徴です。そこがそういった堤防とか、消波ブロックなどが、人工物が入れられてしまうと、観光業としては大きな打撃になると思います。
沖縄県のことで言えば、県の防災課が、琉球諸島の海岸保全基本計画というのを出しています。その中で阿真ビーチは、自然が豊かで、防護対象がないという条件の上で。
○新垣清涼委員長 簡潔にお願いします。
○高松明日香参考人 済みません。
それで、阿真ビーチは積極的に守るべき場所に指定されているのです。でも、浄水場ができてしまったらその条件から外れてしまうのです。
その計画案の表紙ですね、表紙これ阿真ビーチです。なので、これは島の人にとってはすごい誇りです。それを失ってしまうことになるのです。
○座波一委員 この高台案というのが出てきたわけですけれども、この高台が第3種特別区域ということで、環境省が定める―先ほど、それほど厳しいものではないという説明ではあったのですが、間違いなくこれは環境省が定める地域でありまして、森林開発、あるいは造成工事に対する影響というのは、やはりそれなりに今出てくるわけですね。そういうことは、海を守るのも当然ですけれども、海を守ることは山を守ることでもあるわけですよ。だから自然に対する守るという点においては、これは同じく、等しく見ていかないといけないということはありますけれど、私はそういう陳情者の要求を否定する意見を言っているわけではありません。それを見た上で、行政としてはあらゆる条件を勘案した上で、最小限の財源で最大の効果を出すために、常日ごろからベストのところを選んできた結果が今の場所だったのではないかなと思っています。
それから言うと、高台に設置したときの課題があるはずです。そういうところに対する懸念はどう捉えていますか。例えば道路幅員が狭いとか、造成のときの経費がかさむとか、あるいは将来的に逆に地すべりの危険性も出るとか、そういう見方を変えれば、そういった部分も出てきます。そういうところについてはどうお考えですか。
○大城晃参考人 今回、我々が提案している高台の3案というのは、いずれも公道に隣接した場所であり、当然、委員のおっしゃるとおり、何らかの整備とか造成とかしないといけないです。ところが、それはもちろん陸上なので、我々もできるだけ建設に協力し、自然被害がないような監視もしようと思っています。
ただ、海と隣接している、海のそばにつくるというのは、今の山の既存の施設、平地を造成するよりは海の汚染のほうがもっとダメージ、損失が大きいのではないかなと思っております。
○座波一委員 その第3種特別地域においては、造成も困難であるというような部分があるのですが、そういう中で、環境省の許認可事業の中で、どうしても手続がおくれてくるはずです、どう見ても。今現在でも半年おくれ、さらにこの調査を入れると約1年かかるのではないかなと。着工まで、完成までとすると合計あと2年以上はかかるとなると、平成33年度の交付金に間に合わないですね。広域化事業の中でそういう事態が発生するということが、我々県としては非常に懸念するところです。
それを、さらにほかの離島は待っているところもあるのです。座間味を済ませて次にやってくれというような状況の中で、予断を許さないといえばそういう状況になるものですから、そういう環境省の許認可事業についての、どのようなことが心配されるのかというものは検討、考えていらっしゃいますか。
○大城晃参考人 座間味以外の離島広域化事業の浄水場建設場所は、ほぼ山の上、高台です。隣の渡嘉敷村も高台で、既存の施設の隣ですね。それも同じような第3種の制限にかかっている場所です。向こうは環境省の問題はクリアできていると伺っています。したがって座間味の場合も、隣村の渡嘉敷村の手続例を踏まえてやればそこまではかからないのではないかなと思っておりまして、もちろんそれは私たちも歩調を合わせて一緒に頑張っていきたいと思っています。
○座波一委員 もう最後になりますが、この事業によって座間味の皆さん、あるいは離島の皆さんに、この広域化によって、非常にこの条件を整備してよくしようとする事業ですので、我々もこの問題を、議会で賛成、反対するという立場ではありませんが、ぜひとも何らかの形で、住民がこの問題で分裂することはなく村民にとっていい施設になるように、納得のいく中でやるように。問題がクリアされている部分は了解して、例えば放流水の問題は切り回しして港に放流するということは決まっていますよね―説明があったと思います。こういうところは認めて、それでもなおかつ、なぜ自然に対してあの場所では悪いのだということをもっともっと理詰めで説得しないと、なかなかこれまで決めてきたことを変えるというのはかなりの労力が必要なものですから、そこも含めてしっかりと説明していかなければいけないだろうなと思っています。
○高松明日香参考人 今心配されていた交付金の期限については、企業局のほうから自分たちは平成33年度までの一括交付金の期限だということで説明を受けています。
ただ、内閣府の沖縄振興予算の一括交付金で言えば、事業費の交付の期限は平成37年度までになっています。保健医療部の基本計画では、どの島も平成37年度までの計画でちゃんと検討はされているのですね。
そこの整合性というか、矛盾がわからないので、ぜひ企業局の方に確認してもらえたらと思っています。よろしくお願いします。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
仲村未央委員。
○仲村未央委員 先ほど御説明があったので、今、低地につくることの津波のリスク、そういうことについてはよく資料でわかりました。
説明の中に先ほどおっしゃっていた住民のうちの6割、それから事業者の8割ぐらいの皆さんが、今の現阿真キャンプ場については反対だという意思表示があるということの言い方がありましたけれども、そこまで住民の皆さんがこの阿真キャンプ場につくられることを懸念する、心配する、あるいは反対するということの、もうちょっとその意味というか、もちろん被害のことが心配で低地を避けたいということなのか。あるいはこの阿真キャンプ場そのものに何か非常に―さっきもちょっと写真とか見せていただいたのですが、もっと住民の何か思いがあれば、そこら辺をもう少し聞けたらなと思いますが、いかがでしょうか。
○大城晃参考人 阿真キャンプ場は、座間味青少年旅行村というゾーンの中の一つです。座間味青少年旅行村というのは、復帰前後に旧運輸省が補助で整備された伊江島青少年旅行村、渡嘉敷村青少年旅行村、座間味村青少年旅行村、全国に80カ所ぐらいの、いわゆる離島過疎地域の青少年の健全な育成と活性化を目的に整備された座間味青少年旅行村、いわゆる公費が投じられているのですね、開設に当たっては。
ところがその後、もちろんそれからキャンプ場として、多分、今、団塊の世代ぐらいから、座間味の観光の礎になったのは、そのキャンプ場からです。もちろん今でもキャンプというすばらしいレクリエーションはあります。そこに多目的広場があって、その多目的広場にどーんとプラントができるということを聞いただけで、しかもそれが頭ごなしだったのです、第1回の説明会で。本当に何か、背筋の凍るような思いがしました。さらに、このゾーンの整備には、平成5年に、もちろんこれも国や県の公費を投じて、沖縄コミュニティ・アイランド整備事業、くじらの里広場整備事業というのがありまして、そこでまた新たなコテージ、それからテニスコート、レジャープールというような新築のキャンプ場や炊事場の改築を、2億2000万円以上の金が投じられています。我々にとっては愛着がある、どんどん整備していって、いわゆる野外活動の場として親しまれてきたわけです。最初の反対の理由はそういったところに、コンクリートのプラントができるというのが大変なショックだった。それで、放流先がどうかとか、そうこうして、低地が望ましいということだったので、キャンプ場にかわる低地を、地主も説得して探しました。
ところが、これよりはキャンプ場がいいとかすったもんだしているうちに、皆さんの中から出てきた津波被害ということで、我々は勉強不足で、津波被害のことを知らなかったのです。だから、最初の景観上の問題、目的に違うのが建つというものからさらに膨らんで今、津波被害のことが出てきたもので、では厚労省の指針、そして今のハザードマップにもあるように、これは自分たちの水、電気、水道、ガスのうちの事業主体が村である水道事業、これはぜひ、我々が利用する水ですから、津波の被害のない場所へ移動してもらえないかというようなお願いです。
キャンプ場そのものに愛着があるのは、以上述べた経緯が、長い経緯があってということです。
○仲村未央委員 つまりは、高台につくってほしいという前に、そもそもこのキャンプ場を守りたいということが先にあるということですよね。
それで、最初の冒頭の中村さんの話で、ちょっと短かったのでよくわからなかったのですが、トレーラーハウスの開発があるとかというところの意味が、ちょっとわからないのですが。
○又吉英夫参考人 まず最初に、皆さん聞いているとは思いますけれど、座間味村観光大使の関係者のブログをちょっと抜粋して読み上げます。
2018年の6月26日、座間味にて仕事。ジャンジャン―劇場型野外施設の前の今の建設予定地のところ、レベルを見て、地網張って、役場の方と打ち合わせ、と書いているのですね。それで、7月4日には、座間味リゾート計画と、もう名前が出てきたわけです。進捗。座間味港、阿真ビーチの2カ所で全く新しい宿泊設備を設営する。こういうのがいっぱい出てきまして、この中で座間味リゾート計画が出てきたわけです。そしてそれを、8月1日になるのですが、第2回目の住民説明会で、このトレーラーハウスのことを説明してくれと言った住民と、それを言っていない住民にも、観光大使から10日以内に回答がなければ刑事、民事を問わず法的手段を検討するという内容証明書が送られてきたわけです。これが第1回目でした。
それに対して住民は物すごく恐怖を抱いています。
○仲村未央委員 トレーラーハウスとリゾート計画と、それから今の内容証明の話のつながりがちょっとよくわからないです。つまり、この浄水場の話と、トレーラーとリゾート計画が、何の関係が。さっきの写真は何ですか。全体のつながりがよくわからなかったので。
○高松明日香参考人 先ほど大城さんからもありましたとおり、まず、キャンプ場というのは50年以上前から村がキャンプ場用地として賃貸契約をして、民有地を借り上げている場所です。島の人たちの民有地を借りて、そこでずっとキャンプ場を運営してきている。
だけれどもそこには、バブル期とかは、いい場所だから内地からのリゾート計画とかそういったものも持ち上がったのです。でも、住民のみんなは反対した。やはり島の財産だから、外からのものに渡したらよくないということで、今の島のオジー、オバーたちが一生懸命守ってきた場所です。だからみんな思い入れが強いのですが、その場所の中の一角の多目的広場というところが予定地になっているのですが、そこにトレーラーハウスが置かれていたのです、3カ月間。あれは何ですかと、6月の村議会のときに、村議のほうから質問がありました。それに対して村役場は、あそこは県の土地だからと答えています。その辺の、住民側としては、民有地をキャンプ用地として借りている場所のはずなのに、どうなのだろうと、そこら辺が全然わからないので、ぜひその辺も企業局のほうに確かめていただきたいということ。なぜこの建設予定地の場所になっているところにトレーラーハウスがずっと置かれていた。そこで外部の業者なので、そこからの開発が進むのではないかとみんな心配したわけです。なのに、村側も知りません。8月1日の説明会のときに発言した人は、企業局は何か知っていらっしゃいますかと言ったら、企業局も知らない。でもここに置いてある。3カ月間ということで、みんなが混乱しているし、そういったものが、内容証明とか送られてきて非常に恐怖を感じています。みんな怖い思いをしています。
○仲村未央委員 今の写真、これは、要は浄水場建設予定地そのものですか。
○高松明日香参考人 はい、そのものです。
○仲村未央委員 そこが今のお話だと、予定地にトレーラーハウスが置かれていて、それが県の土地だということが。
○高松明日香参考人 村議会で答弁されました。
○仲村未央委員 いや、県は土地買っていないですよね。
○高松明日香参考人 はい、そのはずです。
○仲村未央委員 ここは民有地ですよね。
○高松明日香参考人 民有地です、個人の。
○仲村未央委員 で、ここは予定地。内容証明は、何に対する内容証明ですか。
○高松明日香参考人 その説明会の中で、みんなが不安に思っている建設予定地にトレーラーハウスが置いてあるのはなぜですかと、企業局は把握していますかという内容を聞いたところ、その発言の根拠と―もちろん個人的に名前とかそういうのは一切出していないです。だけれども、それを発言したことの根拠だとか、経緯を説明してほしいと。そういう説明がなければ、答えがなければ法的手段をという内容。
○仲村未央委員 そのトレーラーを所有している業者から内容証明が来たという理解でよろしいですか。
○高松明日香参考人 それは代理人弁護士ですね。
○仲村未央委員 今は、トレーラーハウスはどうなったのですか。浄水場予定地とされた当初の場所はどういう状況になっていますか。
○高松明日香参考人 説明会で問題になりましたし、その前々から観光客も嫌がっていたのですよ。そういった声も高まったので、一応この予定地からは出されました。ただ、村内の集落の中には置かれています。
○仲村未央委員 ちょっと、こちらで確認すべきことがあるとは思うのですが。つまり、県は、土地はまだ買っていないはずで、今回予算にこの間まさに計上されたばかりなので。
ただ、先ほどの話、いきさつを聞くと、そもそも開発に対して非常に村民の皆さんが大事にしてきた、守ってきた土地だということがまず最初にあったという理解はできましたので、ちょっと時間も限られていますが、ありがとうございました。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
赤嶺昇委員。
○赤嶺昇委員 まず最初に、先ほどの中村会長―座間味浄水場建設予定地の変更を求める会の会長ですよね、この会長をやめてくれということを少しおっしゃっていましたけれど、これはどういう意味ですか。会長やめてくれと、どこから言われたのですか。
○中村毅参考人 どこからと言われましてもちょっと、個人的な名前は差し控えさせてもらいますが、一応、村からということで考えてよろしいと思います。
ただ、その翌日、日にちはちょっと定かではありません。僕も記憶力が余りよくないので。
○赤嶺昇委員 去年から僕らがかなり審議している中において、こういう陳情が出ている中で、村のほうから会長をやめてくれと。
先ほど座波委員も言っていたのですが、やはり村民が余り分断されないほうがいいと僕らは思っていて、ただ、もう署名がこれだけ集まって、署名も、企業局はあれはウミガメだよということで署名を集めたということは、もう僕は説明を受けたけれど、その後の事案の署名ということも聞いているし、あれだけの小さな島でこれからみんな仲よくしていかないといけない。大事なことの中で、会長をやめてくれということを村に言われると、もうそういうことが非常に心配ではないかなと私思いますけれど、これについて御見解をお聞かせください。辞任を求められたことに対して、今後、島でこれからずっと暮らしていく中において、どうですか。
○中村毅参考人 ちょっとそこまでは考えたことがない。毎日顔を合わせますから、いつかはわだかまりもとれて、もとのつき合いができるということは思っております。
○赤嶺昇委員 そうですね、それは後ほど村長に聞いてみようと思っています。
それと、今トレーラーハウスの件も出たり、あと内容証明の件も来ているということですけれど、この中で皆さんが内容証明を受け取ったのですか。
○高松明日香参考人 そうですね。連名で発言した人間と、自分は発言全くしていないのですが、なぜか自分の名前も一緒に連名で。
○赤嶺昇委員 これ、いわゆる内容証明というのは代理で、弁護士何名からで来ているのですか。
○高松明日香参考人 4人ですね。4人の印鑑がついて、こういった形で内容証明が来ています。
○赤嶺昇委員 高松さんはそこで、企業局の説明会でそういう発言をされたのですか。
○高松明日香参考人 一切していません。
○赤嶺昇委員 わかりました。
だから、こういうふうに一般人に内容証明が届くと、一般的にみんなびっくりするのですよ。10日以内に返事してくれとか、さっき聞いたら1回ではないのですか。何回来ているのですか。
○高松明日香参考人 3回になります。
○赤嶺昇委員 だから、企業局の説明会に皆さんが出て説明をする、住民の合意も得ようとする、そこで発言も重要だと思いますよ。ところが、発言していないところにも内容証明が届くとか。だから非常に、懸念しているのです。
私は議会で津波のことを代表質問で取り上げさせてもらいました。これから公的な資金を導入する中において、県が最初は低地が望ましいと言っていることもどうかと思うのですが、国の指針においては、僕ら3・11も経験しているし、全部高台ということでやっている中で、私は高台につくったほうがいいと思っていますよ。海と山の景観もいろいろ、自然もいいかもしれないですけれど、やはり住民の、いわゆる多くの観光客が来る中において万が一、地震、津波が来たときにみんな閉じ込められますし、やはり水というのは命にかかわる問題ですから、津波が来たときに、県は隣の島から機材を持ち込むと言っていますけれど、津波が来たら本島も隣も全部一緒ですよ。だからその説明が、申しわけないですけれど、県からの説明では私は全然納得していません。
隣の渡嘉敷島は、この前の委員会で120メートルの高台にあるということを、担当課長が答弁しきれない。渡嘉敷島は高さ何メートルのところにあるのですかと言ったら、それは資料を持ち得ていないということを言うわけですよ。その後に、途中で、いや実は5メートルという言い方をするし、本当にわからないのかという話ですよ。片や座間味は5メートル、渡嘉敷は120メートル、渡嘉敷はできているのに座間味はできないというのは、やはり我々からすると、同じ島というと津波が来たときに大きな被害が起きるということは、県の事業であっても、これは僕ら県議会議員それぞれが問われている問題だと思いますよ。
こういうことに公的な資金を導入するに当たって、津波の被害が起きたときに責任がとれないということは、これは問題だと私は個人的に思っていますけれど、皆さんはどう思いますか。それぞれ4名、一言ずつでもいいから。
○中村毅参考人 まさしくそのとおりだと思っております。
○又吉英夫参考人 私も津波が来たとき、やはり高台に必要かなというのを考えております。
○大城晃参考人 村の策定した地域防災計画においても、災害の想定の津波という部分においても、今の建設予定場所は全部、海の中です。
我々は村の誘導によって、年に1回、津波の、いわゆる避難訓練をするのですね。それぞれ高台に、指定された高台に行くのです。その指定された高台に行く、避難の趣旨と全然矛盾した場所につくるというのが理解できないです。
○高松明日香参考人 座間味は本当に小さな島で、人口600人しかいないですけれども、年間10万人の観光客が来ます。島の人のほとんどが観光業をしています。やはりその観光の島で、本当に自然がすばらしい、そういう中で、でも浄水場はもしかしたら被災するかもしれないというのは、もし被災した場合、観光客は津波で閉じ込められる危険性もある―台風は予測がつくので前もって早目に本島に出しますけれども、そういったお客さんの心配もしなくてはいけないし、あと、お客さんの不安もあると思います。
やはり観光地として、安全で安心できる、そういう島になってほしいなと思っています。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
玉城武光委員。
○玉城武光委員 これまでいろいろ委員会で皆さんの陳情も審議しましたけれど、きょうわかったのは、皆さんのほうから、村議も誰も知らないうちにこの場所が選定されたと。それでいろいろ問題が出てきたということが話されていましたけれど、先ほど中村さんが言っていたのですが、その件で村長は一回もそういう説明会に来ていないということは事実ですか。
○中村毅参考人 別の公務も大変でしょうから、たまたまかもしれませんが、3回とも出席はされておりません。
○玉城武光委員 それから、先ほど私たちも初めて聞いたのですが、キャンプ場は、その経緯は先ほどお話ししましたとおり、青少年旅行村として建設された経緯があると。そこには公的なお金も入っていると。そこは観光客も、私も25年ぐらい前に座間味に行ったことがあり、私の高校の同級生も何名か行ったことがあるのですが、非常にいいキャンプ場ですよね、静かな海があって。そういうところに浄水場がつくられるということで、皆さんはいろいろ観光の面からも、それから津波の問題から心配をして、ここよりは高台とか中ぐらいのところとか、いろいろ提案をして説明の中で議論が尽くされたと。
だけれど、まだ決まらないということですが、そのトレーラーハウスでいろいろ―これは脅迫といえば脅迫と言えると思うのですが、内容証明書つきのものが送られていると。これは非常に私は大きな問題だと思いますから、後で村長にも聞こうと思うのですが、ぜひ皆さん頑張って、いろいろ論議を尽くして高台のところに。先ほど話がありましたように、隣の渡嘉敷村は高台にある。何で座間味村ができないかということも、よく県とも企業局とも相談をして、高台にぜひ建設のために頑張ってほしいと思いますから、一言でもいいです。
○大城晃参考人 一縷の望みというか、大きな激励をありがとうございます。
私たちはこの4名だけではなくて、多くの村民、観光客の安心、安全のために、ぜひ津波災害のない高台設置を望んでまた運動していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
糸洲朝則委員。
○糸洲朝則委員 きょうは質疑というよりも、これまで何度か皆さんの陳情を聞いたり、あるいはまた議論したりしていますので、皆さんからの正直なところをお聞きするということが、むしろ私どもにとってはよかったかなと。したがって、このキャンプ場を守る、海を守る、そういうスタートをして、津波のことが惹起して高台へとなったというのもよくわかりました。
それで、皆さんこの3カ所の候補地を選定されましたが、その選定に至るまでのプロセスを教えていただければと思います。どういう経緯でこの3カ所を選定したのですか。
○高松明日香参考人 2カ所は県の企業局がもともと候補地に挙げていた場所です。地図で言えば左側の真ん中ぐらいの阿真チジ、それと今度は右側の端っこにある旧ごみ捨て場、そこは企業局が候補地に挙げていた場所です。なので、企業局のほうから時間がないということは再三言われていましたので、自分たちで新しい候補地を探すよりは、もともと候補地に挙げていたところのほうがやりやすいのではないかというところで、そこをできれば見直してほしい。
もう一つは、右側の上のほうにある高月山の現浄水場がある場所です。そこは、ずっとこれまで何十年と浄水場があった場所なので、今心配される土砂災害とかそういったことも、今後そんなには、今までの実績がありますので。あと、景観上も、今まで住民にとっても観光客にとっても浄水場があった場所というものなので、そこに浄水場をつくることに関しての違和感はないかなと思っています。
○糸洲朝則委員 今のこの3つの候補地、2カ所に至っては企業局も選定していたという経緯がありますから、そこを企業局、あるいは村当局あたりとじっくり話し合いをしたということはありますか。意見交換でも。
○中村毅参考人 じっくりとはございませんが、自分たちは旧ごみ捨て場に関してはちょっとやはり、素人なりに見ても少し狭いなということがありますし、あるいは地面の中に何が入っているかわからないということもありまして、既存のヘリポートと隣接したところの浄水場がございます。この間、先月ですか、課長と一緒に現場を見に行ったことがございますが、ヘリポートのほうは、伐採はもちろんしなくてはいけないわけですが、土砂崩れ等が起こるような場所ではありません。ただ、それに関してはヘリポートを移転しなくてはならないということは出てきますが―ちょっと個人的なこと、私、去年の6月に大けがしまして、急患のヘリでヘリポート経由で運ばれたことがあるのですが、ストレッチャーに乗っているとき、山道を登るものですから、振動がすごくて、かつ時間もかかって、これはもっと平地にヘリポートがきたら老人も安心できるなということを実感したということがあります。
○糸洲朝則委員 いずれにしても、場所は、広く言えば村民が決めることだと思います。
だから、村長にも提案しようかと思っていますけれど、例えば場所選定委員会みたいなものをつくって、新石垣空港を決めたときのあの手法ですよ。それぞれの意見を述べて、そして採点方式でやって、今のカラ岳東に決まった。これを今回のこの場所選定でやっていただくと、これは今後の座間味村におけるいろいろな開発もあると思うから、村民にとって大きな試金石になるかと思うのですが、いかがですか。皆さんで。
○中村毅参考人 村と積極的に話し合いができれば、当然そのようにします。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
山内末子委員。
○山内末子委員 一番最初に中村さんの言った、今の困難がとても残念でならないという、この言葉がとても胸に迫ります。
人口600人の中で皆さん方が本当に今、もしかすると賛否両論で二分されているような状況もあるのかなというふうに感じますけれど、その辺、最初から少し経緯が変わってきていますので、最初の皆さん方から6割、8割の反対の署名がありましたけれど、今もそのような考えでよろしいですか。最初6割から8割ということで、でも、そのときの想定はちょっと違っていましたよね。現状との違いをちょっとお願いします。
○中村毅参考人 その後、もちろん道で出会って話をするぐらいしかありませんが、署名活動は行っておりませんが、多分、住民の方の気持ちは全く変わっていないと思います。
○高松明日香参考人 今まではあのキャンプ場を重要な観光地として守りたいというところの思いが強かったので、そこでの見直しを求めるものでもあったのですが、今は津波という災害の話になってきているので、観光業に携わっていない人たちも、いやそれだったら高台がいいよねということで、数はとっていないですけれども、この署名をしたときよりも高台にという人の声はふえているような感じがあります。
○山内末子委員 その候補地をめぐって、先ほどからありますように、内容証明が送られてきたりということで、今、県が想定している場所については、観光の面、あるいは経済的な面、そして子供たちの教育の面、津波の被害とかと考えると、やはり少し、県の最初の見通しが甘かったのかなと私は個人的に思うのです。かといって、やはり水は絶対に必要ですし、命の水ということで、これからますます観光客がふえていけば、ますます重要性を帯びていく中で、早目の建築ということを考えた場合、一体どのような決着点を見つけなければならないかということが、とても私たちも重要だと思っています。その辺について、皆さんが想定するその高台については、私たちはちょっと行ったことがないのでわからないのですが、自然災害の、そこを開発することによって新たなる土砂災害であったり、国定公園におけるその環境破壊とか、その辺の心配とかは皆さんのほうでは考えていないのか。それぞれの状況を少し説明をお願いいたしたい。
○大城晃参考人 ただいま、お手元にお配りしている3つの予定場所、いわゆる私たちからの提案ですね。
会長からも先ほどあったのですが、右側の旧ごみ捨て場。そこはごみを捨てていた場所なので、より土壌、地盤の強度が問題です。
それから左側の阿真チジ、そこは座間味の西区と阿真区の避難場所になっているので、村との協議が必要だと思います。
ところが現浄水場、高月山浄水場と書いている隣にヘリポートがあるので、もうヘリポートでコンクリートが敷かれているので、村有地でもあるし、大きな開拓工事をするものではないと思います。したがって、そこから被害や景観の問題とか、最小限に抑えられるものだと思っています。
○新垣清涼委員長 以上で、中村毅参考人、又吉英夫参考人、高松明日香参考人及び大城晃参考人に対する質疑を終結いたします。
この際、委員会を代表して、参考人に一言お礼を申し上げます。
本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝を申し上げます。本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の陳情審査に十分生かしてまいりたいと思います。
中村毅参考人、又吉英夫参考人、高松明日香参考人及び大城晃参考人、大変ありがとうございました。お疲れさまでした。ありがとうございました。
休憩いたします。
(休憩中に、参考人等退室)
○新垣清涼委員長 再開いたします。
次に、宮里哲参考人からの意見聴取を行います。
本日は御多忙のところ御出席いただきましてまことにありがとうございます。
参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
まず、参考人から御説明いただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うこととしています。
なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、陳情に関しての範囲内で行うこととなっています。
また、本日は委員会が参考人説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
それでは参考人から、座間味島で計画されている浄水場建設について、簡潔に御説明をお願いいたします。
宮里哲参考人。
○宮里哲参考人 座間味村長の宮里でございます。
まずは、本日こういう機会をつくっていただきまして、ありがとうございます。
それから、水道の広域化に関しましても、私も就任当初からいろいろと一生懸命頑張ってきたつもりでございまして、沖縄県知事部局、あるいは企業局、県議会の皆様の御理解と御協力のもと進んでいることに対しましても、心より感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
今回の座間味村、座間味島の浄水場に関しての私の考え方を簡潔に申し述べたいと思います。
まず、今回の問題ですが、住民の大半が場所の変更を望んでいるということに関しましては、最初の説明会で企業局のほうから放流水をすぐ隣接しているビーチに流すということから、まず一番初め、始まったと思っておりますが、その件に関しましては、その後、企業局のほうでビーチには放流しないと明確に答えているということが、まず1点あろうかと思います。
その議論の中で、またダム下流域とか、あるいはテニス場跡地など、いろいろ場所の提示も、反対をされている方々から話をいただいていると聞いておりますし、私もその方々から話を聞いておりますが、そうなった上で、最終的に今回の高台移転の話が出ていると私は承知をしております。
その間ですが、反対をしている方々の―例えば作成をしているホームページ等々も含めて記載されている部分で、放流水はビーチに流すという記述がいまだに残っている。先週の時点でちょっと確認をさせていただきましたけれど、ビーチに流すとの記述がいまだに文章として残っていることや、反対をされている方々が提案する場所が、これまでにも何度か場所が変わってきているということ、そして県の陳情に関しましても、1度取り下げて新たな陳情書が出ていたという話もお伺いしておりますが、これらの経緯を全て踏まえた上での署名活動というのがなされているかというところには多少、私は疑問を持っているところであります。
次に、高台移転の話が出てきたときに自然災害―津波の話が出てきておりますが、自然災害と考えますと、災害は津波だけではなくて、例えば高台につくった場合、山を切ることによって地すべり等に関しても考慮すべきではないかとも考えておりますし、仮に高台に建設となると多分、現の村道とか、あるいは林道、そのような場所の隣接地を選ばないと工事ができないだろうということも考えております。本村の地形を考慮しますと、大規模な用地造成が見込まれること、そういうことからすると、適当な場所はなかなか探しにくいのではないかというのが、まず1点。
それと、国立公園指定により第3種特別地域というのが、ほとんど山側は指定をされています。そういったことも踏まえ、あるいは景観、それから環境への負荷等々も考えることが必要ではないかと、まず思っております。
そのような状況を踏まえて、私としては、まず、企業局のほうから放流水をビーチには流さないということが明言されたこと、それから用地取得に時間がかからず、地域指定のない場所であることが必要ではないかと考えておりまして、さらには沖縄県の現振興計画の期間、一括交付金含めて、有利な補助金がもらえる期間、そしてさらには先ほどもお話をしましたが、景観、あるいは環境への負荷、それから事業期間、イニシャルコスト、ランニングコスト、それらを考えますと、私といたしましては企業局の考え方でありますキャンプ場隣接地につくるのが最も適当ではないかと考えております。
しかしながら、これまでの議会と企業局の意見交換のやりとりの中で迅速性が求められる状況だが、住民の意見を受けた、課題を含め再検討を行うとともに、住民や村の意見を踏まえ、災害対策や自然環境への影響などを総合的に勘案し、改めて選定したいという話をしているという話もお伺いしておりますので、その辺の状況も踏まえながら、結果が出てきたら、そのときにはまた、それはそれで一生懸命私も考えさせていただいて、また私の考えをそのときに述べさせていただければなと考えているところでございます。
○新垣清涼委員長 参考人の説明は終わりました。
これより、参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
なお、質疑については、1人当たり質疑答弁往復で4分以内といたします。
順序については先ほど確認したとおりといたします。
また、質疑時間の譲渡については、各委員間の了解があれば認めることにいたします。
それでは、崎山嗣幸委員。
○崎山嗣幸委員 先ほど、企業局の提供している阿真キャンプ場が適任だということで、今、お話をされましたが、最初に放流水の問題が解決したということで、放流水の問題は当初、そこに1日最大90トンという排水が阿真ビーチに放水されるということで、ウミガメとか海藻、藻場への影響が、生態系が壊されるということがあります。それで後ほど企業局が専門家の皆さんの意見も、浄水場からの排水がサンゴに影響を与えるという懸念が出たということで、排水方法と放流先を再検討するということで県は言って、それから今、村長が言われた放流水は座間味港に流すという方向だからいいと聞こえたのですが、これ座間味港に流されて解決するのかということが気になるのですが、そこはまた、この問題はビーチではなくて座間味港に放水しても村長として、支障はないというお考えですか。
○宮里哲参考人 そのとおりだと思っております。
どちらにしても、放流水というのはどこかには流さないといけないと考えますと、隣接している阿真ビーチというところに流すのではなくて、座間味港に流すということであれば、ビーチではないですし、港湾の中はサンゴも生えておりませんから、そこから希釈されると思います。
そういった意味では、ビーチに流すよりは港の港湾の中に流していただいたほうがいいと私は考えております。
○崎山嗣幸委員 ここはまた、塩分とか濃度とか汚濁とか、そういったことの調査については、企業局との調整はなされていてのお考えでしょうか。
○宮里哲参考人 そこまでは私のほうでは承知はしておりませんが、港湾でいいますと、座間味港湾区域の中に海水淡水化施設等々もございまして、そのときにもいろいろ議論させていただきましたが、全然真逆の海水淡水化のやつですから、塩分濃度の濃い水が流されるわけですけれど、全体的な放流量とか水量からすると問題ないという話を聞いておりまして、どちらかに流すと考えたときには、仮に負荷がかかったと仮定しても、一番どこに流したほうがいいかとなりますと、私が知り得る範囲では、港湾の中に流したほうがいいのではないかと私は考えます。
○崎山嗣幸委員 それから、先ほど村長は津波の件でお話をしていましたが、やはり自然災害は津波だけではないということでお話ししていましたが、厚労省がそういった災害、津波対策をするという意味では高台が望ましいということは御存じでしょうか。
○宮里哲参考人 はい。
○崎山嗣幸委員 村長御存じだと思いますが、沖縄における津波ということについては、やはりまだ予想されているということで、かつて大きな地震、津波が押し寄せて、座間味でも多分10メーター以上の予測がされていると思いますが、そういう津波に対する対策といいますか、それは村長、村の計画はどのようにされていますか。
○宮里哲参考人 防災計画はございますが、大分前につくっておりまして、まだ見直しをかけていないところです。できるだけ早く防災計画を見直すという話をしているところでございます。
○崎山嗣幸委員 新聞の報道で、座間味における津波の被害予想については村長御存じでしょうか。何十メートルなのか。
○宮里哲参考人 新聞報道に関しましては、そんなに私は詳しく承知しておりません。
○崎山嗣幸委員 座間味港で10.8メートルとか、ここは御存じですか。予想されている。
○宮里哲参考人 10メーターの津波を仮定しますと、集落内はほぼ全部浸水といいますか、津波が入ってくると承知しています。
○崎山嗣幸委員 今この防災対策は県の防災対策の指針と村の防災対策ということでは、キャンプ場だけではなくて島全体がそういう大変な被害をこうむるということの意味は、村長さん、防災対策は先ほど聞いたように、特に深刻さはありますか。
○宮里哲参考人 10メートルクラスの津波が来た場合には、相当な深刻な状況になるというのは想定されます。
○崎山嗣幸委員 最後にお聞きしますが、先ほど住民との選定ですが、村長は、放流水がほぼ重点的なことをおっしゃっておりましたが、住民の皆さんの意見を聞くと、ほとんどが高台がいいということでこの意見が出されているようですが、住民の中の意識調査については、村長としてどのように把握していらっしゃるのか。どこがいいかについて、場所の。
○宮里哲参考人 住民全体の意見というのはなかなか聞きづらい部分があると思い、やっておりません、これまではですね。
ただ、やはり高台につくるという場合には環境負荷であったり、景観の問題、それから事業期間の問題、特にうちの座間味村の座間味島の浄水場は喫緊の問題を抱えておりますので、水質の問題も、早目につくりかえないといけないと私は認識しております。
総合的に勘案したときには、高台というよりは、より現実的にすぐできる場所というのが私の考えでございます。
○崎山嗣幸委員 今、村長がおっしゃられた住民合意というのが一番、地方自治の原点だと私思うのですが、今、村長がおっしゃられた現候補地が好ましいということについて、住民の合意というか、今いろいろと問題等も含めてあるのですが、これは合意を得られるという自信はおありでしょうか。
○宮里哲参考人 住民の合意、何をもって合意かというところかはあろうかと思います。どれだけの方々が賛成、あるいは反対をすれば民意になるかというところは非常に議論する部分があるとは思います。
ただ、高台の話、これ最初のほうは、放流水もそうでしたが、そこから話が始まっておりまして、ことしに入ってからですかね、去年の末ぐらいから高台の話も出てきたかと思っております。それまでにいろいろと反対をされている方々は、住民の方々から署名活動もやっていると聞いておりますけれど、これまでの経緯を全て踏まえた上で署名活動が行われて、その人たちが、今署名された方々がここまでの経緯を全部踏まえた上で署名されているのか。当初のままで終わってやっていないのか、やっているのか、その辺も含めて考えないといけないと思いますが、いずれにせよ、企業局のほうでも新たにもう一回選定はし直すと言っておりますので、その中でしっかりと私も住民の方々の意見を拝聴しながら、いろいろな考え方を述べていきたいと思っています。
○崎山嗣幸委員 今、村長がおっしゃられた立場、意見については、住民の皆さんは何割ぐらいが村長の意見に賛同されているということで思っておりますか。
○宮里哲参考人 それはちょっとわからないです。
○崎山嗣幸委員 住民の合意が一番重要だと村長おっしゃられましたので、やはり最後まで、住民が納得できるような適地につくるということについては、異存ありませんか。
○宮里哲参考人 異存ございません。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
赤嶺昇委員。
○赤嶺昇委員 浄水場の必要性については、早くということも含めて理解はできました。それで、実は高台にしたほうがいいというのは私が代表質問で言いました。住んでいない者が言うのもどうかと思うのですが、客観的に僕が言った感じです。それで、企業局が、いろいろな意見もあるので年内までにもう一回調査しようということなのですが、それが決まった場合に村長は協力していくという考えですか。
○宮里哲参考人 もちろん、もう一度調査をし直すということでございますので、その結果はしっかりと受けとめたいとは思っております。
○赤嶺昇委員 やはりいろいろな意見があって、村の立場もあるかと思うのですが、先ほどちょっと、別の参考人から話を聞いている中で、何かトレーラーハウスがこのキャンプ場にあるということがあったのですが、これは、村長はその内容というのは承知していますか。
○宮里哲参考人 はい、承知しております。
○赤嶺昇委員 あれは、要するに村から了解をもらってそこに置かれたということでいいですか。
○宮里哲参考人 話が来ていたということは聞いておりまして、ただ、許可とか、そういう条例等々の整備がそこにはされておりませんでしたので、これを最初に持ってきた方は、うちの観光大使でした、当時ですね。そういったことも踏まえて、仮置きするのはいいのではないですかということで、話をさせていただいたと認識しています。
○赤嶺昇委員 あれは、県の土地ですか。議会では、県の土地という答弁があったように僕は聞いて、これはどうですか。
○宮里哲参考人 細かい測量をされているわけではないので、キャンプ場に関しましては村のほうで民間の土地を借り上げてやっている部分がございますので、その一部だと私たちは認識しておりました。県の土地ではないと。
○赤嶺昇委員 それと、さっき座間味浄水場建設予定地の変更を求める会の中村会長が、村のほうから、この会長をやめてくれということを言われたということですが、これ、村長は承知していますか。
○宮里哲参考人 承知はしておりません。
○赤嶺昇委員 なるほど。これはあってはいけないことだと思うのですよね、陳情が出ているし。
もう一つは、署名がこれだけ集まっているということで、先ほど、署名を集めている団体のホームページがまだウミガメのことを書いているから、それに基づいた署名ではないかと僕は認識しているのですが、村長はそのようにとっているのですか。
○宮里哲参考人 それも含めて、例えば署名に関しては、いまだにその記述が残っているということが1つ。
それと、建設予定地の提案が反対の方々からありました。そこも、何度か変わってきているわけですね。その提案された方々の理由があると思いますので、それを否定するつもりはございませんが、そういったもろもろの流れを全て受けた上での署名になっているのか、署名をした方々全員がそれで認識をした上での署名なのかというところが疑問が残るという話をさせていただきました。
○赤嶺昇委員 そうであれば、やはりさっき聞いたら、600名の島民なので、もうここは、どういうやり方がいいかどうかわからないのですが、村が率先して村民の意見を、住民投票なのかわからないですが、明確に聞いたほうがいいのではないですか。
○宮里哲参考人 先ほどの答弁とかぶるかもしれませんけれど、今、企業局のほうでもう一度調査を―再調査をすると話をしておりますので、まずはその結果を聞かせていただきたいということ。
それと、もちろん住民にもそれは開示しないといけないと思いますし、各種法令等々も守りながらできるのか、できないのか、そういったところを判断するのも行政の重要な役割だと認識しております。
○赤嶺昇委員 企業局長と直接やりとりをしました。それで、結局皆さんはどうしたいのかと、村はこう言っている、陳情者はこう来ていると。どう対応するのかと言ったら、やはり住民合意が大事ということで、企業局長みずから言っています。先ほど村長も、住民合意を尊重すると言っていますよね。だから、やはり住民合意だと思いますよ。
その中で、企業局が去年から説明会等をやっているということですけれど、村長は説明会には何度参加されましたか。
○宮里哲参考人 参加はしておりません。
○赤嶺昇委員 だから、我々は、やはり大事な浄水場を建設するに当たって、やはりあれだけの小さな島で、今後もめごとがないように、まとまっていたほうがいいと思います。
外に出ればみんな知り合いだと思いますよ。だから、そこを含めて、浄水場をつくっていくということからすると、やはり村民が、100%はないと思います。100%はないけれど、みんなが納得してそれができて、将来、子供や孫の時代まで安心して使えるように、やはり村長も協力をお願いしたいなと思っております。これはお願いです。
○宮里哲参考人 もちろん住民合意、大切だと思っております。
この新たな調査の中で―もちろん住民の合意を得るための調査をするのでしょうが、その中で多分いろいろ出てくると思います。例えば関係法令等々を含めて可能性、あるいは予算の規模とか、いろいろなものが出てくるはずですから、もちろん住民合意が大事ですけれど、そのために、住民を合意させるために、してもらうために、もろもろの条件等をしっかりと勘案した上で企業局には住民説明会に挑んでほしいと私は思っております。
○赤嶺昇委員 住民合意も大事、だけれど関係法令も大事ということになってくると、それはわかりますよ。
ただ、企業局も当初は予算がない、予算の期限があると、早くやらないといけないとか、せかされてきたわけですよ。私は、同じ税金を使うに当たって、予算の期限もある。だけど、それ以上に、いわゆる津波の―ほかの災害もあるということをおっしゃっていたのですが、津波というのはやはり3・11から見るように、大変な災害だったと思っていますし、県の当局の答弁だと、津波が来たらどうするのと言ったら、近隣の島から機材をお互い使えるようにするとかと言うのですが、全く僕らは納得していないですよ。要するに、近隣の島から機材を使うと言っても、近隣も津波が来たら、同じように津波被害に遭うでしょうというのが私の感覚です。
今言う、この法令とかこういった部分ということですが、隣の渡嘉敷島はできているわけですよ。だから、そういうことも含めて、住民合意も大事だけど関係法令も大事とか、そういったいろいろなものを総合的に勘案して、でも多分、恐らく企業局は年内には、時間もないのでいろいろな意見を聞くと思います。私は、やはりその住民の皆さんが、企業局は3回も説明しているのだったら、やはり村長がそこに出向いて、明確に村民と膝を突き合わせて、こちらの委員会に来る前に、やはり村の説明会に行くのが、私は筋だと思いますよ。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
玉城武光委員。
○玉城武光委員 今、村長の答弁の中で、住民の合意を議論するというのは考えていると。そういうことであれば、企業局ともしっかり膝を詰めていきたいということをおっしゃっている中であるのですが、だけど選定としては、企業局が選定した場所が望ましいというその理由は何ですか。
○宮里哲参考人 先ほども、一番初めにお話をさせていただきましたけれど、今そのキャンプ場隣接地を、今のところ企業局は提示をしているという状況になっていると思いますが、その場所は、例えば事業期間、あるいは用地の購入、それから用地造成がないとか、工事が迅速にできるのではないかとか、これまで言われてきたもろもろの条件を考えますと、高台よりは今の候補地である場所のほうが早くできるのではないかということと、環境負荷を含めてクリアといいますか―全部がクリアできるとは思いませんけれど、比べた場合には、キャンプ場隣接地のほうがより現実的ではないかということでございます。
○玉城武光委員 この選定の場所で、阿真ビーチが望ましいという考えは、この問題が出る以前のことですか。今現在もそう考えているのですか。
○宮里哲参考人 今の時点で候補地として出てきている、あるいはその候補地の前段として出ている場所が高台ということだと思いますが、その中でも今、私の知り得る情報の中で客観的に考えますと、キャンプ場隣接地が望ましいのではないかと、今の時点では思っています。
○玉城武光委員 それから、先ほど答弁の中で、津波の防災計画はこれから考えるということでしたけれど、こういう津波の問題の被害が懸念されている中で、これも知って、こういうことも懸念されると。それから、観光の面からもいっぱい心配されるという中においても、まだ現在、県が選定をしている阿真ビーチにこだわるというのは、私は、そこから脱却しないと住民との合意はできないと思うのですが、どうですか。
○宮里哲参考人 今の私がいただいている情報の中では、阿真―キャンプ場隣接地がいいという発言をさせていただいておりますが、先ほども申し上げたとおり、さらに企業局のほうで再度調査をするという話を聞いておりますので、その調査の結果というのは、もちろんまだ出てきていないわけですね。ですから、その結果が出れば、また私もその中身をちゃんと見せていただいた上で、再度、私の考え方をまとめていきたいという趣旨でございます。
○玉城武光委員 その考え方でいってほしいというのは、いろいろ住民合意を議論する必要があると、さっきおっしゃったのですが、住民の合意が必要ですよ、一番。その中であなたは一回も説明会に参加していない。これはどういうことですか。
○新垣清涼委員長 休憩いたします。
(休憩中に、宮里哲参考人から、公務多忙のため説明会については副村 長が対応していることを理解いただきたいと説明があった。)
○新垣清涼委員長 再開いたします。
ほかに質疑はありませんか。
糸洲朝則委員。
○糸洲朝則委員 私は1点だけ。きょう、村長の話を聞いて、ポイントは2つですよね。
水事情も勘案すると、早目にこの浄水場を新設しなくてはならないと。もうこれは賛成、反対抜きにして、全村民が待ち望んでいることだと思うし。
もう一点は、場所選定に当たっていろいろな紆余曲折があったというのも、さきの参考人からの意見でも、大体もう理解できました。
ここで、先ほども提案をしましたが、今、村長の話の中で企業局も再度調査をするということになっていますから、原点に立ち返っていただいて、選定委員会みたいなものをつくって、そこで議論をして、そこで決める。いわゆる、新石垣空港の、稲嶺知事がやった選定手法です。あれも30年間、賛成、反対、そして県の場所も最初の白保からカラ岳、そして宮良牧中とか、決まらないわけですよ。どっちにやってもリスクがあり、またメリット、デメリットがあるというね。そういう中で各公民館の代表とか有識者も入れて、本当に島全体で、皆さんで決めてくださいというふうにして、あの新石垣空港できたのですよね。
その手法を用いられたらどうですか。これを提案をして、村長の所見を伺って終わります。
○宮里哲参考人 ありがたい提案だと思っておりますが、事業主体が座間味村ではないというのを、済みません、先に申し上げさせていただきますが、企業局とも相談をさせていただきながら、どういった形で進めていくかというのは、また私のほうからも提案、あるいは意見を拝聴していきたいと思っておりまして、今の御意見に関しましては、しっかりと受けとめたいと思っております。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
山内末子委員。
○山内末子委員 先ほど少し、玉城委員からもありましたけれど、3月6日でしたか、議会の中で村長がこのように発言していると理解しています。景観の問題、あるいは山を切ってその後の維持管理、切った後の土砂の流出、環境省が定めている国立公園指定で考えると、私は山を大規模に切るよりはキャンプ場につくったほうがよいというような、隣接地、そこがよいというような答弁があったかと聞いていますけれど、その辺の真意についてお聞かせください。
○宮里哲参考人 基本的には、そういう形で発言をしていると思います。
○山内末子委員 ということは、それでも今、真意としてはキャンプ場に隣接したほうがいいと考えていると。
ですが、今の大きな村民のいろいろな思いですとか、あるいは危険性の問題であったり、それから観光資源の問題であったり、いろいろな形を考えると県もその候補地について広げてきた。その広げてきたことに対して、村長としてはそれを尊重すると理解をしてよろしいですか。
○宮里哲参考人 これから調査なので、しっかりと、まず調査の結果を待ちたいと私は思っております。その中で、もちろん企業局が、最終的にここがいいという場所が出てくるはずですが、そこに関してしっかりと見た上で、基本的に僕がノーと言うことはないとは思いますけれど、まずはその内容、選んだ理由等々を含めて全て見せていただいた上で、最終的にまた発言をさせていただければと思っています。
○山内末子委員 本当に600名という小さな村ですので、住民同士が、あちらがいい、こちらがいいというようなことでずっと、永久的にいろいろな思いを抱えて生きていくというのはとても苦しいと思います。
そういった観点から、やはり先ほど来言いますように、住民としっかりとその合意事項については―もちろん県の事業主体になっていますけれど、それを使うのは皆さんであって、皆さんたちの生活の中に溶け込んでくるべき施設ですので、そういう意味での、やはり村長が村民と、特に、現候補地について反対している住民とは、やはり膝を突き合わせてじっくりと話を聞いていく、自分の思いを伝えていくという、このキャッチボールをする作業というのが、ちょっと今まで少し足りなかったのではないかなと思うのですが、その件についてはいかがですか。
○宮里哲参考人 その件に関しましては、うちの副村長がしっかりと対応してきていると思いますし、これからまた議論が深まってくると思いますので、私が出る必要がある場合には出ていきたいと思いますが。
○山内末子委員 副村長がやるということも必要かもしれませんが、600名という人口ですよ。そういう意味では、村長がみずから足を運んでしっかりと受けとめて、しっかりとまた自分の思いを、副村長ではなくて村長の思いというものを伝えるというのがとても重要だと思っていますので、その辺の対応については、ぜひまた御検討もお願いしたいと思っていますけれど、どうでしょうか。
○宮里哲参考人 これからは、そういうことも含めて考えていきたいと思います。
ただ、過去の説明会においては、非常に怒号が飛び交ったりということもあって、議論にならない説明会も実はございました。そういったのも含めて経緯がありまして、私たち執行部の判断、座間味村役場の執行部の判断として村長が出ていくのは、時期尚早ではないかということでありました。それだけではなくて、もちろん公務出張も含めてですが、そういったこともありましたので、議論が深まるような会議ができる状況になれば、もちろん私も出ていきたいと思っております。
○山内末子委員 ぜひ、ここがやはりポイントだと思っています。
企業局もいろいろ考えて合意した場所ということを一番考えると思っていますので、その辺十分考慮してお願いしたいと思います。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
座波一委員。
○座波一委員 このキャンプ場に関する思いというものを陳情者の皆様から聞いたのですが、今このキャンプ場の利用状況、整備の状況とかも含めてどういう状況ですか。
○宮里哲参考人 キャンプ場に関しては国立公園指定以降、非常に多くの方々に利用されるようになってきていると思っておりますが、数字的なところはちょっと今私は持ち合わせておりませんので、必要であればまた改めて御報告をさせていただきたいと思います。
○座波一委員 この浄水場が予定どおり、仮にここにできた場合に、このキャンプ場はもう利用できなくなるのですか。
○宮里哲参考人 キャンプ場隣接地だと認識しておりますし、キャンプができなくなるということはないと私は考えております。
○座波一委員 先ほどのトレーラーハウスの問題というのは非常に不可解でして、何かリゾート計画でもあるのですか。そういう意味合いですか。
○宮里哲参考人 細かい事業計画については承知しておりませんが、ただ、浄水場の問題とトレーラーハウスの問題というのが、ここでそんなに議論される内容であるのかというのが私には疑問であります。
つくるか、つくらないか、あるいは別の場所に浄水場をつくるか、つくらないかという話で、きょう私はここにお伺いさせていただいておりますので、トレーラーハウスに関しては、そのトレーラーハウスは確かに当時ありましたけれど、だからといって浄水場問題に、こちら側が有利になるということはないと考えておりますし、ここでトレーラーハウスの話をするのは、私はちょっと違うのではないかなと思っております。
○座波一委員 我々もその説明を聞いている中では全くまだ理解できてはいないのですが。
それと企業局が見直しを検討するということになっているわけで、その方針が決定すれば、村長はそういうものがあれば強引にするつもりはないと、いろいろな意見も聞きながら方針をまた今後も見直していきたいと、非常に大局的な考え持っているということは、私は非常に評価しますけれども、そういう意味で企業局の水道事業の理念でもって、こういう事業を展開してきて、もう全島各地でやってきているわけだからプロですよ、プロ。その中で用地を決定していったという中で、環境省との調整があったのかどうかですね。要するに座間味全体が保護地域ですから、例えばそういう選ぶときに企業局はそういう意見を聞いてやったのかというような、このような説明は受けていませんか。
○宮里哲参考人 国立公園に指定されまして、普通地域、第1種、第2種、第3種、それと特別地域ですかね、種類がありますが、そういったものも当初の選考の中で環境省に対しては企業局のほうから問い合わせはしていると私は思っております。それがないと、なかなか答えは出せなかったと思います。
ちなみに、キャンプ場に関しましては普通地域でありまして、一番ハードルが低いといいますか、網がかぶさっていない部分になります。
○座波一委員 行政執行者の責任者として、それはもう村民の利益と、あるいは最大限の効率を上げるためにも、やはり選択という点では理解できるところではありますけれど、これだけ住民の意見が分断したということについては、やはり先ほどの御指摘もあったような、村民に対する説明会での頭ごなし的なものがあったとかという非難があるものですから、あるいは村長が出なかったという、こういった不満も今後は取り除いていかないといけないというのは確かにあるかとは思います。
ただ、あえてこういった企業局の決定が出れば、住民の意見をまとめていくという覚悟の上で取り組むという自信があるわけですね。確認させてください。
○宮里哲参考人 しっかりと大局的に判断をさせていただきながら、企業局と連携をさせていただければと思っております。
○座波一委員 また、工期おくれに対する懸念を私は陳情者のほうにも述べたのですが、やはりこれは次の離島も整備を待ち望んでいるところがあります。そういうところがあれば、逆にこんなにおくれているところに回すよりはという考えも出てきかねませんので、だからそれは非常に大きな問題だと見ているのですが。しかしながら、先ほど平成37年までの予算措置はあるという認識をされていると陳情者がおっしゃっています。それは行政側としても、そういったものを握っていますか。
○宮里哲参考人 予算に関しては、私たち行政、単年度主義でございますし、会計はですね。平成37年まで確実に予算があるかどうかというのは、沖縄県の予算ですから私が言う立場でもないとは思いますけれど、あるいはそれだけではなくて沖縄振興計画があと3年で切れますよと。高率補助がなくなる可能性もあるという、いろいろなものを考えたときには非常に心配をしているところでありますし、平成37年まで予算が確実にとれるというのは、私の行政経験の中からすると常識的ではないと思っています。考えられないです。
大体、予算要求というのは、次年度、要望ぐらいの話ですよね。
○座波一委員 私もちょっと勉強不足で、平成37年度の件はもう一回企業局に確認しますけれども、それがもしあったとしたら、じっくり腰を据えて、これはこれでやってくださいということにもなりかねませんので、それはしっかりまた私たちも勉強をやりたいと思っています。
あと、この環境省ですが、許認可問題として、やはり村の責任者として予想される問題というか、課題があるわけですよね。どういったことが想定されますか。
○宮里哲参考人 行政の手続の中で、いわゆる法律等々での網がかぶさっている場合、今回の場合は第3種特別地域に高台は当たるのではないかとか、あるいはキャンプ場隣接地は普通地域だとか、そういったものがありますが、そういったところで高台に移転の話が出てきた場合には、確実に環境省との調整は必要になると思いますし、私の感覚で言いますと、普通地域でつくれる場所があるのに特別地域をあえて選ぶのですかと、そこをしっかりと論破しないといけないのではないかなとは思っております。
○座波一委員 村民の意見もさまざまだとは思うし、海岸の自然を永久的に守りたいという強い気持ちも私は尊重すべきだと思っていまして、だからキャンプ場隣接地につくられた場合に、浄水施設を守るために外洋にテトラポットを置いて、そういう強靱化対策をするのではないかという心配もあるという発言もあったのですが、やはりそういうものも含めて、今から環境を守るための、どこにつくられても環境をしっかり守るための村長の強い意思というものをやはり示さないといけないと思いますけれど、そこは。
○宮里哲参考人 国立公園指定に関しましては、私なりにも汗をかかせていただいたつもりでございます。ですから、環境をないがしろにするような行政運営というのは、私はこれまでしてきたつもりはございませんし、これからもそういったことをするつもりはありません。
環境だけの話で言いますと、今言われているキャンプ場隣接地が環境負荷も含めていいのか、あるいは本当に高台でいいのか、そこをしっかりと私は議論にも加わっていきたいと思いますし、そういった観点から候補地を選定する一つの材料というのはとても大切なことだと思っております。
○座波一委員 最後にしますけれども、繰り返しになりますが、今後の県の調査の方針、あるいはそういう進め方が決まれば、ぜひとも真摯の立場の中で、陳情者とも正面から向かい合って、さらには企業局、あるいは環境省ともしっかりと―これは法的なものを無視してはできませんので、そこは行政者としてのつらいところもあろうかとは思いますけれど、しっかりとそれを踏まえて実践していただきたいと思って、終わります。
○宮里哲参考人 もちろん、私が判断する前に企業局が調査結果を持ってくるときには、既に法的なものも含めてクリアできそうなものであるという前提で最終候補地、あるいは候補地が何点か出てくると承知をしておりますので、しっかりとその辺は私も法律を守りながら一番いい場所に、できるだけ早くつくれるように頑張っていきたいと思いますので、委員の皆様方の御協力も、ぜひこれからもよろしくお願いいたします。
○新垣清涼委員長 以上で、宮里哲参考人に対する質疑を終結いたします。
この際、委員会を代表して、参考人に一言お礼を申し上げます。
本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただきました。心から感謝を申し上げます。
本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の陳情審査に十分生かしてまいりたいと思っています。
宮里哲参考人、大変ありがとうございました。お疲れさまでした。
休憩いたします。
午前11時58分休憩
午後1時20分再開
○新垣清涼委員長 再開いたします。
次に、企業局関係の陳情平成30年第131号外3件の審査を行います。
ただいまの陳情について企業局長の説明を求めます。
金城武企業局長。
○金城武企業局長 企業局所管の陳情につきまして、処理概要を御説明いたします。
企業局関連の陳情は、継続1件、新規3件となっております。
初めに、継続審議となっております陳情につきまして、修正した箇所を御説明いたします。修正した箇所につきましては下線で示しており、修正箇所を読み上げて御説明いたします。
1ページをお開きください。
陳情平成30年第131号座間味浄水場整備計画に関する陳情の項目1につきまして、2ページの上から5行目になりますが、「しかしながら、その後、住民から津波被害を受けない高台への変更を求める要望が出されております。浄水場の建設については、迅速性が求められる状況ではありますが、住民の要望を受け、高台候補地を含め再検討を行うとともに、村や住民の意見などを踏まえ、災害時及び自然環境への影響、整備費用等を総合的に勘案し、改めて選定したいと考えております。」に修正をしております。
また、項目4につきまして、下から11行目になりますが、「これまで、3回の住民説明会及び村内の各種団体との意見交換会を行ってきたところであり、」に修正をしております。
次に、新規で付託されました陳情3件について御説明いたします。
3ページをお願いいたします。
陳情第3号の3のTPP等に関する陳情の処理概要について御説明いたします。
1、近年、公営企業においては、各種法令の改正等により公設民営化の道が開かれているところです。
平成30年12月に成立した改正水道法においても、水道施設の運営権を民間事業者に設定できる内容が盛り込まれております。
企業局としては、水道事業は住民生活のライフラインとして極めて重要な役割を担っており、引き続き公営企業として、企業局中長期計画に基づき、適切な資産管理や経営基盤の強化を図り、安全な水道水を将来にわたって安定的に供給していきたいと考えております。
続きまして、説明資料の4ページをお開きください。
陳情第7号観光立村・座間味島で計画されている浄水場建設について、安全な場所への変更を求める陳情の処理概要について御説明いたします。
5ページになりますが、1及び2、座間味島は自然公園法の国立公園となっており、高台は特別地域として保護されていますので、森林伐採を伴う高台地域への浄水場建設は環境への負担が大きいことから、平野部の現予定地を選定したものであります。
浄水場の建設については、迅速性が求められている状況ではありますが、住民の要望を受け、高台候補地を含め再検討を行うとともに、村や住民の意見などを踏まえ、災害時及び自然環境への影響、整備費用等を総合的に勘案し、改めて選定したいと考えております。
続きまして、説明資料の6ページをお開きください。
陳情第26号観光立村・座間味島に計画されている浄水場建設について、安全な場所への変更を求める陳情の処理概要については、陳情第7号と同じ内容となっております。
以上で、陳情案件についての説明を終わります。
御審査のほど、よろしくお願いいたします。
○新垣清涼委員長 企業局長の説明は終わりました。
これより、陳情に対する質疑を行います。
質疑に当たっては、陳情番号を申し述べてから、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行うようお願いいたします。
質疑はありませんか。
仲村未央委員。
○仲村未央委員 午前中の参考人招致、恐らく皆さんも見ていらっしゃったのかなと思いますけれども、住民の陳情者、それから村長のそれぞれに来ていただいてのお話でした。
これまでかなりこの委員会の中でも議論してきて、前回も選定については候補地を複数挙げて見直しに入りますということでしたので、それはきょうの陳情処理については、そのことであろうと思いますが、いま一度その見直しの今後のスケジュール感について、そして候補地も含めて、短目でいいので、もう一度方針について説明をお願いします。
○上地安春建設課長 現在、住民から建設予定地の変更の要望があり、建設地が決まらない状況で、事業の進捗がおくれている状況でございます。
座間味浄水場の施設整備に係る期間は、予定地について村や住民の合意が得られ、環境省等の許認可手続が円滑に進んだ場合において、実施設計に1年、それから高台に建設する場合、用地造成に1年、建物や工作物、電気機械設備の浄水場施設に2年、合計で4年程度を見込んでおります。
仮に、平成31年度の後半に実施設計に着手し、平成33年度から工事に着手したとなりますと、平成35年度後半ごろの完成、用水供給開始になると見込まれております。
○仲村未央委員 その際の一括交付金、あるいは整備事業に係る予算の調達については、年度の開始によって何か影響がありますか。
○上地安春建設課長 座間味島も含めます離島8村の供用開始につきましては、平成33年度までに実施するということで計画しておりましたが、先ほど申しましたとおり、座間味島について、今年中にずれ込むということがあります。それに対応するために、座間味島でできなかった分をほかの、例えば北大東村の事業とかを前倒しするなどして予算適正執行に努めております。
○仲村未央委員 先ほど、住民の、陳情者側の調査というか、署名の状況をお伺いしますと、大体住民の6割ぐらい、特に観光業などの事業所においては8割ぐらいの方々が今の企業局が当初想定した阿真のキャンプ場については反対である、あるいは慎重であるという、そういう意見を持っているというお話でした。これについては、なぜそんなにキャンプ場がだめなのかということについて、先ほど詳しくお話を伺いましたが、やはりそこは非常に、キャンプ場として、大規模な開発をこれまで入れないために村民の皆さんが守り抜いてきた場所だということのお話でした。だから、一つの何か公共施設なり、もちろん浄水場ですから、まさに命にかかわるライフラインの施設ができていくと、それを守ろうとして防波堤ができるのではないかとか、そういう次の開発を呼び込むきっかけになるのではということの心配もあるというようなことですよね。それについては、御存じでしたか。
つまりキャンプ場が、最初皆さんが低地がふさわしいと言って、そのときから、高台の話が出る前から反対ですよね、住民の皆さんはね。その反対の意味、そこがどんなに彼らにとって、住民にとっては誇りある、要は、開発を避けて守り抜いて、その自然を守ってきた象徴的な場所であり、まさに象徴という形だけではなくて、実際にそこは座間味の観光の最大の魅力になっている地だということでの守りたいという意思ですよね。それについて、何かできると、構造物ができると、それを守らんがために次々に手がつけられていくのではないかという不安を持っていらっしゃるのですが、そのあたりは皆さんは適切に把握をして、そういう住民の皆さんとの説明会も含めて、そういう村民の皆さんの意思とか考え方については理解をしてきたのですか。
○上地安春建設課長 この件につきまして、ここまで時間がかかっているという点を勘案しますと、正直、地域の方々がそこまでこの場所にこだわりを持っているというところについてはある意味、認識が薄かった点もございます。
ただ、企業局としましては、この間、座間味島のどこに浄水場が建設できるかという検討をした場合、どこの地域とか特に限定せずに、本当に広い面積がとれる場所として選定している中では、当然、村とも協議を進めておりますし、阿真区長にもお伺いして事業の御説明もして、ある意味、納得していただいているという背景がございますので、こういう事情になるという想定は正直ございませんでした。
○仲村未央委員 私も先ほどお話をじっくり伺うまでは、そんなにそこがキャンプ場として大事にされてきた、キャンプ場だから開発しているのではないかという印象もあったのですが、実際には大きなリゾートを入れない、そういう計画にさせないという意味で、キャンプ場ならば青少年のそういう施設として資するということでの、村と契約してやっているような皆さんの土地らしいのですよね。そこを守り抜いてきたという言い方をされていたので。
それで、さっき構造物が次々できるやもしれぬということについてはどうですか。つまり、今そこにつくると、防波堤ができるとか、消波ブロックがつくられるのではないかという心配についてはどうですか。
○金城武企業局長 ちょっと先ほどの部分の補足等もありますが、建設予定地の隣接するところに、村の艇庫というのと、交流センターということで、既にライフライン、要するに水道とかそういうのは全部整備をされているわけですね。
ですから、その並びで、我々が当初予定しているのは、そこの建設はするということで、その浄水場ができることで何か新たな乱開発みたいなものが出てくるということは、我々としてはそういう想定はしていなかったというところでございます。
○上地安春建設課長 沿岸や海岸部における防波堤等の構造物の設置につきましては、県の海岸防災課が策定しました琉球諸島沿岸海岸保全基本計画に基づき実施されることとなっておりますけれども、現時点において座間味島で新規に防波堤をつくる計画はありません。
また、今後も事業者等から要望がない限り、基本計画を見直すことはないということでございます。
○仲村未央委員 それは浄水場ができるという前提ではない計画ではないかなという感じもするので、そこは必ずしもその心配が全く当たらないということではないのかなという感じがします。
それともう一つは、さっきの陳情者とのやりとりの中でちょっと驚いたのは、県が予定している場所そのものにトレーラーハウスが置かれていたらしいのですよ。それで、どうもその村議会のやりとりの中では、そこは村の土地に何でトレーラーがあるのかという話になったら、そこは県の土地ですと村が答弁したらしいですよ。あれは県の土地ではないですよね。そこはもう一度、正式に。つまり村議会の中では県の土地にトレーラーを置いていますという説明だったらしいのですよ。村長はそう言っていなかったですか。でも議事録はそうなっているとさっき陳情者は言っていたので、それを確認しないといけないのではないかと思って。もし県の土地ではないのに県の土地と答弁されたりすると、間違ったことがもしそのまま議事録なんかに残っていると全然話が違ってくるので、そこはいかがでしょうか。
○上地安春建設課長 建設予定地としまして、用地取得の手続は行っているところですけれども、現在においては県の土地ではありません。
○仲村未央委員 恐らくそういうのが重なって、次々にリゾート計画に発展するのではないかという心配が、たまたま今の浄水場の予定地だった、予定地とされるところにそういうものが突如出現したりしたということも含めての不安を感じているということはあると思います。だから、そこら辺、そこの阿真キャンプ場という場所の、村民にとっての大事さというのもぜひ知っていただいて、またそこが次々開発行為に行くのではないかということについても、やはりそうでないなら、そうではないということも―これは企業局だけが約束できることではないと思うので、そこも住民説明の一つの大きなポイントなのかなと思います。
だから、それはもう、あった、なかったは、ぜひ議事録も含めて確認をしないと、それがひとり歩きするようなことでは責任問題になるのではないかと思いますので、そこはいかがでしょうか。確認も含めて答弁をお願いします。村議会でのやりとりに関して。
○上地安春建設課長 御指摘のとおり、村議会での答弁のやりとりについては確認させていただきたいと思います。
もう一つ、計画としましても、御存じのように、浄水場というのはどうしても住民に必要な、生活に必要な施設なので、やはりどこかしらに建設はしないといけないというところで、そういった中で、阿真キャンプ場隣接地を選定したということがございます。ここまで自治体が紛糾するという想定もなかったというところです。
ただ、浄水場は必要な施設ですよということで、今後も説明はしていきたいと考えております。
○仲村未央委員 もし正確でないことが、とにかくひとり歩きしているようならば、そこも含めて確認をしないと、県の土地ですと言われていることはちょっと確認したほうがいいと思いますので、そこはよろしくお願いします。
それから、先ほど説明の中で陳情者の側からいただいた資料の中に、海水淡水化施設、既存のものは非常に津波想定の場所に既にあると。だからこそ、そのリスクを分散させるためにも低地の選定ではなくて、海水淡水化施設はもちろん大事な施設で、既存のところも10メートルぐらいの高さの津波を想定する場所なので、1つはやはり高地に持っていって、少なくともリスクを分けるということが、ライフラインのあり方としては、よりいいのではないかということは非常に理にかなっているのではないかと思うのですが、そういう考え方はいかがですか。
○上地安春建設課長 企業局としましても、建設に当たりましては当然、先ほど来お話が出ている指針に基づいて、津波被害を受けないという条件も勘案した中での検討の進め方だったのですが、どうしても、起伏の富んだ島でありますので、一定の面積の場所がとれないというところ。あとは、国立公園の指定地域でいろいろな法令の縛りあるというところで、ではどこができるのかというときになると、実現性が高いのが阿真キャンプ場隣接地で、それにつきましては、津波の対策については、また、この間申し上げていますように、ソフト面、ハード面の対策をとった上で、主体的な計画性を持って企業局が建設できる場所として提案してきたという経緯がございます。
○仲村未央委員 今の説明では、やはり高地を排除するということの説明としては非常に弱いのかなという感じがしますので、それだからこそ今、見直しに入っているので、そこはぜひよく御検討をお願いしたいと思います。
それから、第3種の自然特別地域の指定の場所ですが、やはりこれも繰り返し指摘があるように、渡嘉敷とかほかのところでは同じように、そういうランクのところには必要性をもって建設が可能となっているということでしたので、向こうではできて、何で座間味ではだめなのということについても、やはり少し説明も必要だし、また、確かにその指摘はそうだなという感じがしますので、そこはいかがですか。
○上地安春建設課長 座間味島の前段で、渡嘉敷島につきましては、環境省との調整も進めてきております。
渡嘉敷島についても候補地選定を進めてまいりまして、そこについては低地の民地がございましたが、そこの交渉も行ったところですけれども、どうしても売ってもらえないということがございまして、ほかにつくる場所がないという条件がありまして、そこで環境省の許可としてはいろいろ条件があるのですが、その中で公益上必要な行為でありという一文がありまして、そこをもって許可がいただけたのかなと考えております。
ただ、座間味村については低地でつくれるような場所があったので、渡嘉敷島と同様に許可が得られるのかどうかというのは、そこが見込めないというところでございます。
○仲村未央委員 大体、指摘されているようなところが、これからの候補地の選定の、まさに判断のポイントになっていくであろうと思いますので、ぜひよくよく御検討していただければと思います。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
崎山嗣幸委員。
○崎山嗣幸委員 午前中、陳情者と、それから村長から聞いたのですが、両方、どっちにしても企業局の説明というのが、十分ではないような感じがしたのですが、ここは両方が全く違う、企業局の立場に立っている村長と、違う立場をとっている。村長も、私が聞いた話の中で、排水の問題は流すところが変わったから、座間味港だから支障はないという話で、私は塩分の濃度の問題で環境破壊はないかと聞いたのですが、細かいことは承知していないという返事でした。それから、心配される津波とか防災対策はどうかということを聞いたのですが、ここは僕は前の新聞も見たのですが、沖縄で過去に起こった地震、津波が―明和の大地震かな、起こらないとも限らないという意味では、この新聞では座間味で15メーターぐらいすると、これも村全体が大変なことになるということを言っているから、ビーチの問題で。そうなると、防災対策上の観点をしっかり持っていないのかなと不安に思ったので、これは皆さん所管ではないとしても、県として説明する責任が僕はあるのではないかと思って。ビーチの問題、村全体が大変なことになるということだから、ここもしっかり、高台に逃げればいいのかも含めて、そこも含めて説明が足りないのではないかと。
あと、予算の問題ですが、先ほどもあったのですが、村長に聞いたら、予算の関係も今言われているような設備も含めて平成37年までという、陳情者が言っていることについては、これは考えられないと。予算は単年度主義だからということで、企業局がしかわからないと言っていたのですが、先ほどの答弁で、高台につくった場合に平成31年が実施計画、それからプラス2年で平成33年が工事、平成35年完成と言っていました。しかし、前に見た予算特別委員会の答弁の中では、離島8村で平成33年で終わると言っているのですが、でも実際は給水工事が始まったところの設備も含めて事業があるから、平成37年というのは皆さん、予算特別委員会の中で答弁していると私は思うのですが、これは違うのですか。
○上地安春建設課長 前回答弁したとおりでございます。離島8村の供用開始につきましては、平成33年度までに完了すると。
事業としましてはその後の施設改良―具体的に申し上げますと、渡名喜島とか、要は現行でまだ耐用年数がきていない施設等、粟国島とか、そういった島の施設の改良もございますので、広域化の整備事業としては平成37年と設定しております。
○崎山嗣幸委員 今、結局、今回、北大東にこの予算を回していると言っていましたが、先ほど、平成35年という完成のめどについては、離島8村の平成33年は過ぎるけれども、平成35年度、基本計画の予算上は支障はないということで理解していいですか。
○金城武企業局長 我々にとって、特に企業局にとっては当然、財源の確保というのは大きな課題でございます。今のところ、はっきりしているのは―平成33年まで一括交付金が継続するというのははっきりしていますけれど、それ以降が明確な、まだ次期振興計画といいますか、その中での高率補助の制度云々を含めて、これから調整している事項で、まだ決定はされてないという意味で、財源の確保というのは平成34年度以降は不透明ではございますけれど、企業局としてはやはりこの離島8村の離島広域化というのは非常に重要な課題だと考えていますので、引き続き、財源の確保にはしっかりと取り組んでいきたいという考えでございます。
○崎山嗣幸委員 当初答えた皆さんの、高台につくった場合の計画、平成35年に完成ということについて言われたことについて財源の見通しはないけれども、住民とか村長が合意するならば、この予算に全力を挙げるという考え方ですか。
○金城武企業局長 早期に当然、整備は進めたほうがよろしいかと思うのですが、結果として、どうしてもこの平成33年度まで完成がなかなか難しいということでありましたら、それはそれとして我々がそのまま放置するというわけにはいかないだろうという考えでございますので、どういう形で財源確保できるかはあれですけれど、企業局としては最大限努力をしていきたいという考えでございます。
○崎山嗣幸委員 どちらにしても早期に話し合いなされて、浄水場の建設はみんながやはり期待しているわけだから、水道料金も含めて離島住民に対する低減になる、やはりサービスにもなると思うから、早目に私もつくったほうがいいと思うので、ここはどこにつくるかが問題なので。ここは、皆さん最初、候補地を4カ所か挙げているところを含めて、高地か低地かも含めてあるので、ここはしっかり議論をして、住民合意へ持っていっていただきたいと思います。村長は最後のほうに、やはり住民合意の中で固まったら、それに村長は住民合意に基づいてやりますかと言ったら、これは尊重したいと村長答えていました。そうなると、村長もそうおっしゃっているわけだから、企業局が本当にまとめてというか、僕はどちら側とは言えないので、住民が決めるところ、場所はね、そういったことを3者がしっかりまとめていく努力というのは企業局が先導してやらないといけないと思いますが、これは決意のほどを。
○金城武企業局長 我々も当然、多くの座間味村の住民の皆様が賛同を得られるような場所につくるというのは基本的な考えでございます。これまでもそういう意味で、いろいろと説明会を重ねてきたところですけれど、今のところ、やはり我々の現予定地がなかなか理解を得られていないという状況がございまして、新たに調査をするということになりましたので、この調査結果も踏まえて、いろいろな環境上の問題から、費用の問題からいろいろ課題はありますけれど、その辺のものを調査した結果を踏まえてしっかりとこの辺の提示をしながら、村の議会も村との調整、それから住民への説明もやった上で、円滑に事業が推進できればと考えております。
○崎山嗣幸委員 さっき津波のことを聞いたのですが、前に新聞報道で見たら、沖縄でも前に―戦前ですか、明和の大津波といって、西表で40メートルくらい上がって、何千人ですか、相当な被害を起こしたというのが、今沖縄でも例外ではないというくらい防災対策すべきだということがあるのですが、さっき言ったように、座間味の中で想定される高さが15メートルということになっているのですが、全くこのことを無視して低地でやることについて、防災上は大分問題があると思うのですが。離島における防災対策は、皆さんとしては所管は違うと思うのですが、このビーチだけの問題ではなくて、離島の防災対策上のことは住民に説明し、理解させることが必要だと思うのですが、これはいかがですか。
○金城武企業局長 村は村としてそういう防災計画をつくり、それに基づいて住民へのいろいろな周知を図りながら対策を行っていくということが基本だと思います。我々も、その辺の対応も含めて、何らかの形で村のほうと連携して、住民への説明ができればとは考えております。
○崎山嗣幸委員 終わりますが、いずれにしても、もうここは皆さんも予算の計画も、年度も含めて、やはり一定程度のめどを立てないといけないと思うので、悠長にやっておれないと思うので、住民合意をとるように企業局として先導してもらいたいということで終わります。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
糸洲朝則委員。
○糸洲朝則委員 陳情の対象も改めて選定したいと考えております。
当然、今の答弁のやりとりを聞いておりますと、調査していかれると思いますが、今、想定される調査項目というのはどういうのを考えておられますか。
○上地安春建設課長 今後、詳細には詰めていく考えですけれども、まず、住民から提案のありました高台の3地点につきまして、地質調査とか、あるいは旧ごみ捨て場ということもありまして、地下に―どういう状況かわからないというところもありますので、そういったところの調査、あるいは阿真チジにつきましては、場合によっては村道の切り回し、つけかえ道路も必要になってまいりますので、その実現の可否とか、あるいは、高台の高月山に浄水場をつくるにしても、現在の浄水場が動いている状態ですので、それはとめられない、稼働している状況ですので、そこを稼働しながら、果たしてうまく建設ができるのかとか、あるいはヘリポートがございますので、そのヘリポートの扱いをどうするのかとか、そういったことについて調査で確認していきたいと考えております。
○糸洲朝則委員 ここにきて津波の心配が陳情者から出ているということで、そこら辺における専門家の意見を聞く。地震、津波というのは想定できないのですよ。しかし、専門家の間でもいろいろな意見があると思うので、その意見をきっちり聞いておくということが、住民への安心感を与える一つの担保にもなると思いますから、ぜひそれは入れていただきたいと思いますが。想定される災害として地震、津波というのがあると思いますから、その専門家の意見を入れるということもぜひやってもらいたいです。
○上地安春建設課長 基本的に、これからの離島の整備に当たりましては、県の海岸防災課が公表している津波浸水想定のデータを用いて、それに、被災区域に入っているか、入っていないかというような判断で場所の選定等を行っております。
○糸洲朝則委員 それと、僕の記憶では、座間味村はかつて大渇水があったのですよね。本島から船で水を運ぶような、そういう事態もあったのです。
したがって、ダムも含めた水源、当然そこからこの浄水場でいろいろやっていくということを考えたら、そういう歴史もあったということを踏まえて、きちんとした浄水場にしないといけないと思いますが、そこら辺も考えておられますか。
○上地安春建設課長 座間味につきましては、今年度も制限給水があったというふうに聞いております。
企業局が供用開始することによりまして、運用面においても、既存海水淡水化施設を最大限活用するとか、あとはダムとか井戸などの水源は温存するような、運用を見直すことで、安定的に水道水を供給することを想定しております。
○糸洲朝則委員 最後に、これは陳情者の皆さんにも、座間味村長にも提案をしたのですが、かなりここまでもいろいろな議論が来ております。例えば新石垣空港を決定するに当たって選定委員会をつくりましたよね。もう長年の対立とかの変遷を経て、そこに地域住民とかいろいろな人たちを網羅した選定委員会をつくって、そして項目ごとに点数をつけていって、最終的に決まったのが今のカラ岳東案です。これは稲嶺知事が当選した後にやった一つの提案として後世に高く評価をされてきておりますが、その手法をとったらどうかということを提案しました。
村長は、それは提案として検討しますということだけれど、ただ、事業主体は企業局ですから、企業局がどういう手法をとられるかということは、それは見てみないとわからないというような答弁だったような気がしますので、今の私の提言も含めてぜひ検討していただきたいのですが、いかがですか。
○金城武企業局長 御提案は御提案としてしっかりと受けとめたいと思いますが、なかなか現実的にそのほうがより選定においていい方法なのかどうかというか、その辺も含めて少し村の意見も聞いた上でどういう対応がいいのか、その辺は見きわめた上で対応してまいりたいと思っております。
○糸洲朝則委員 ぜひ、意見が違うから議論する価値があるので、だから、違う意見があってもそこをお互いに議論をし合って、そして場所も陳情者から3カ所提案されているし、皆さんの持っている現行の案、そういう意味でこの4つのものをきちんと調査した上で、そして、それぞれの項目で有識者も含めて検討していけば、おのずと―100点はとれないけれど、何とかみんなの合意に近い点数はとれるのではないかなという気もしますので、ぜひ努力をしていただきたいです。よろしくお願いします。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
座波一委員。
○座波一委員 午前の陳情者関係のこの話を聞きながら、いろいろ納得できるものと、ちょっと理解できないのもあったわけですけれども、ただ、このキャンプ場案というのは、これは一義的に企業局が決めたわけですよね。村が先導して決めたわけではなくて、企業局が提案という形で決めたのですか。
○上地安春建設課長 企業局のほうで選定業務を行いまして、その場所について選定した条件を村にも提示して、了承を得たので企業局のほうで決定したということです。
○座波一委員 だから、そこにおいては、企業局の提案において、この村長のキャンプ場に対する考え方、あるいは今後の運営の考え、あるいはそれを守ろうとする方々の考えが真っ向から対立してしまったということに今なってしまったわけですね。その次の段階において、この津波の対策問題が出てきたわけですが、その津波の対策を受けて県が見直しをするということになっていくわけですよね。
だから、ここで問題が出てくるのは、県は津波問題に対して、防災計画とか、あるいは国土強靱化政策の中で、どのような根拠法に基づいてこういった、津波の影響のないところに浄水場をつくるというような根拠があるのか、計画を見直してまでというのはありますか。私は反対とは言っていない。そういう根拠を持って説得しないといけないですよということです。それはありますか。
○上地安春建設課長 厚労省からの指針が出ている中でも、津波の被害を受けない高台が望ましいということが示されております。
企業局として、この選定の中では高台の許可が得られる見込みがないということがございましたので、低地を選定しているところでございます。
○座波一委員 だから、絶対的なものではなくて、そういう指針は示されているわけですよね。だけど、どうしてそこを提案したのですかということになってくるわけ。
○上地安春建設課長 指針の表現の仕方として、原則としてという言葉がございます。当然、原則以外の場所、特に小さい島においては、平地がないというところもありますので、そこについては指針に反しているということではないと考えております。
○座波一委員 原則論という意味で、絶対的にそういう方向で考えなさいということではないわけですので、だから、こういう一旦進めてきた計画を、さらにまた財源のめどがない状態の計画に変えるということは非常に大きなことですよね。だから、これは非常に、企業局の姿勢というのが問われますよ、今後。
部長、どう感じますか。これからの財源を考えますと……。これはちょっと我々行政から言うとね。
○金城武企業局長 確かに、本来ならば現時点で当初の計画どおり進められるという状況になっている、円滑に事業を進めたいということは当然のお話だと思うのですが、何とかそういう中で、住民の皆様からそういう反対が出て、やはり最終的には住民の皆様の合意といいますか、ある一定の多数の住民の意見を集約した形で合意をとって進めないと、その後の運用も含めて、いろいろな問題も、課題も出てくるかと思いますので、できるだけ住民の合意を得て進めたいということで、今回の新たな調査といいますか、それをやっているところでございますので、御理解をいただきたいと思っております。
○座波一委員 ごみ問題などで言う―要するに歓迎しない施設、喜ばれない施設などの建設問題でも、こういう問題にぶち当たってくるわけですよね。だから、財源根拠をしっかり明確にして、賛成意見も反対よりは少ないかもしれないけれど、これをやるという方向をもう示すしかない時期でもあるわけです。
そういう中で言うと、やはり行政がこれまでやってきたものを積み上げてきて結果を出したというこの根拠が、私は示されるべきであって、津波の件については、今後の問題も含めて、沖縄の企業局が今後、他の離島につくるときにおいても、この浄水場施設はもう津波対策をしてちゃんと高台につくるという明確な方針を出すぐらいの考え方を持っていくのかなという、そこまで必要かなと思っていますけれど、どうですか。
○上地安春建設課長 今後、施設整備を予定している施設もございますので、それについては可能な限り対応していきたいと、検討していきたいと考えております。
○座波一委員 これはもう本当に、方針的には大きな方向転換になってくるかと思いますので、しっかり示していったほうがいいかなと思います。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
上原正次委員。
○上原正次委員 今、課長が座波委員の答弁に答えた、これ企業局の浄水場等建設候補地選定の報告書というのがあります。平成29年3月で、自然災害の影響を受ける地域を除外することが第一条件と、これ明記されているんですよ。これ、今、座波委員へ言ったこととちょっと、整合性が問われるのではないですか。
○上地安春建設課長 先ほどの座波委員に対するコメントとしまして、厚労省が津波被害の指針に書いてある文言に対しましては、原則として高台というふうに表現されているということですが、原則としてという背景には、例えばそれが―条件が満たせない場合もございますので、まさに座間味島についてはそういう高台の選定ができなかったということで、低地を選定したという経緯がございます。
○上原正次委員 報告書で明記した自然災害、影響を受ける地域を除外すると明記されているけれど、これに関してはどのような考えですか。今の阿真の予定地は津波浸水地域の、自然災害の予定地域になっているのですけれど、それに対して、報告書ではそのような明記されている部分があるのですよ。
○上地安春建設課長 選定の条件についても、複合的に検討していかなければならず、まず、特に関係法令がクリアできないことには、そこのめども立たないということがございます。あとは、用地取得の問題とか、必要面積とか、あるいは進入道路が接道されているかとかというような、多方面の複数の検討をした上での総合的な判断ということになります。
もちろん、被害を受けないというところの面の一つの選定条件ではあるのですが、それについては、この間御説明しているように、企業局としてはほかの面で減災とか、あるいは復旧対策で図っていきたいという考え方でございます。
○上原正次委員 今後12月に調査して、報告すると、前回の委員会でも聞いていますので、ぜひこれは住民合意を得られるような形が一応望ましいのですが、これ調査をしっかりやっていただきたいということで、終わります。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
具志堅透委員。
○具志堅透委員 基本、こういった施設というのは、住民合意形成というのは非常に重要だと思っています。
その上で、ちょっと伺いたいのですが、皆さんが検討した高台、あるいは今の場所、今キャンプ場ではないですよね。今、現行計画の場所というのは。キャンプ場につくるのですか。まず、これから。
○上地安春建設課長 企業局としては、キャンプ場の隣接地。私有地ですので。
○具志堅透委員 キャンプ場を潰して、そこにつくるということではなく、キャンプ場の隣接地につくるということですよね。
○上地安春建設課長 村のほうのお話ですと、現状は利用されていないスペースだということもございましたので。
○具志堅透委員 皆さんが選定したわけでしょう。皆さんが選定をして提案し、村もここだったらいけるでしょう、いいでしょうという中で進めてきているわけですよね。そうすると、今ここはキャンプ場ですかという、そこの隣接地にやるのですよねということ。今さっきから、午前中の中で、陳情者からもらった図面の中にもキャンプ場とあるんですよ、予定地が。それ正しいのですかということ。
○上地安春建設課長 村としましても、ここは民有地を借地している状況で、その中ではキャンプ場として借地を受けているというところでございます。
ただ、実態としては、この地域は草も生えている状況で、特に何ら利用されていないというところで村のほうでも伺っています。
○新垣清涼委員長 休憩いたします。
(休憩中に、具志堅透委員から質疑の内容について補足説明があった。)
○新垣清涼委員長 再開いたします。
上地安春建設課長。
○上地安春建設課長 企業局が調査する中では、実態として、そこではキャンプをしているというところも見受けられませんでしたので、キャンプ場としての利用はされていないと考えております。
○具志堅透委員 キャンプ場ではないということは断言はできないわけですか。
○上地安春建設課長 キャンプ場の中ではあるのですが、場所としては多目的広場という位置づけでございます。失礼しました。
○具志堅透委員 今の答弁のやりとりの中でもあらわれているとおり、皆さんが今の場所に決めたプロセスについて、非常に疑問を感じますね。そこが最適地であるというふうに皆さんはその場所を選定したはずだよね。さまざまな角度から検討を重ねて、そこで住民から津波の被害を受けない場所ということで意見が出て、それをまた検討しましょうなんていうもの、これは皆さんの決め方のプロセスというのは全く見えてこないというか、正確性というか、ここなら村長もオーケーしているし、住民も反対ないでしょう程度のことで決めたようにも聞こえるわけですよね。皆さん、どことどこを検討したのですか。高台も検討したというのですが。
○上地安春建設課長 浄水場の建設予定地は、村の意見等も踏まえまして、8地点をまずは選定しております。
その地点としましては、今、候補地でお示ししている、多目的広場、あとは阿真配水池周辺、いわゆる阿真チジと言っているところですね。それから、座間味港のテニスコート、それから阿真配水池の北側の用地がございます。それから、座間味阿佐線沿い、これがごみ捨て場と言っているところでございます。それから、座間味浄化センター隣接地、こちらが住民から提案のあったダム下流域案という場所でございます。それから、座間味ダムの下流、これはダムの敷地内になります。それから、最後に既存浄水場用地の拡張としまして、高月山の用地の8点からスクリーニングをかけまして選定してきております。
○具志堅透委員 今、陳情者から提案のある場所も含めて、しっかり検討した結果が今のキャンプ場隣接地になったはずですよね。津波も災害も、さまざま検討、予算の問題、あるいは環境省からの認可云々、許認可の問題等々、工事の問題、期間も含めて、それをどういうプロセスで決めたのか、ちょっと簡単にわかりやすく、ここが一番有利だよという部分。
○上地安春建設課長 まず、浄水場の建設場所の必要な条件としましては、幾つかございますが、まず、水源が集中している地域、座間味地区、阿真地区の近隣であること。それから、2番目に環境法令をクリアできること。それから、用地取得が現実的であること。それから、環境の負荷を懸念しまして、大規模な造成を必要としないこと。それから接道ですね、道が幅員4メーター以上の接道が確保できること。最後に、エネルギー効率の観点から、現在、高台にあるものですから、それを改善するために標高は低いほうが望ましいという条件で選定しております。
○具志堅透委員 今、最後に言った標高が低いほうが望ましいという理由をもう少しわかりやすく。ポンプアップしたらいろいろ効率悪いという話でしょう。ちょっとわかりやすく。
○上地安春建設課長 座間味島の水源であります座間味ダム、大川良取水堰等は比較的標高の低い位置にございます。そのため、浄水場はそれよりも低い位置に建設したほうが効率よく運用することができます。
今回、建設する浄水場の処理方式は膜処理方式を予定しているため、原水の80%が水道水となります。したがいまして、高い位置に浄水場を建設すると100%の原水をポンプアップする必要がありますが、低い位置に建設すれば浄水処理された80%だけをポンプアップすればよいということから、エネルギー効率がよく、低コストとなります。
○具志堅透委員 そこで、今、皆さんの陳情処理概要を見ると、浄水場の建設については迅速性云々あるけれど、災害時、自然環境への影響、費用云々、総合的に改めて選定したいと考えておりますと、検討すると、調査をするとなっているのですが、どことどこの地区を調査するのですか。また8カ所全部やるということですか。
○上地安春建設課長 現在、調査を予定しているところは3地点でありまして、まず、現浄水場がございます高月山の地域、それから阿真チジという場所ですね、それから旧ごみ捨て場の3カ所について比較検討していこうと考えております。
○具志堅透委員 3カ所に絞った理由は。
○上地安春建設課長 これも調査をしてみての判断にはなるのですが、その浄水場が比較的つくりやすい、まとまった土地が確保できそうな場所として3地点を予定しております。
○具志堅透委員 前の8カ所の調査の中で、今回調査を改めてやるという部分との違い、前回の調査でやらなかった部分というのはどこなのか、どの部分なのか、そして、その3候補を改めて選定して再調査をするということですが―選定という言葉は適当ではないですね。改めて3カ所を再調査するということですが、調査の内容、前回やらなかったことを今回やるということですか。
○上地安春建設課長 これまで、用地選定に当たっては、候補地検討業務委託を実施しまして、自然的条件、道路インフラ等の立地条件、それから、自然利用規制の条件から複数の建設地を抽出しておりまして、既存の地形図等から造成費用の概算金額を算出し、各候補地を評価してきております。
今回、再検討につきましては、阿真チジ、旧ごみ捨て場、高月山の既存浄水場の隣接地について、現地測量や地質調査等を実施するものでありまして、より詳細な土地造成計画や施設配置計画等を立てまして、また、概算費用、概算事業費を算出しまして、各候補地を比較検討するということを考えております。
○具志堅透委員 測量を入れて、より詳細なというか、ここまで来るのに詳細な検討をしなかったのかという話になるんだけれど。
ただ、言いたいことは、陳情者は、午前中聞いてみると、旧ごみ捨て場に関しては、いろいろ中に何が入っているかわからないから、そこは彼らも挙げはしたけれど、適当ではないのではないかと。一番プッシュしているのはヘリポート、現有地ですよ。そこに絞ってやってみたらどうですか。3カ所またやるというよりは。そういう考えはないですか。地元住民が一番、地形だとかいろいろなことわかっているはずなので。
○上地安春建設課長 地元、陳情者の方々は、津波被害を受けない高台という要望をされているという認識でございますので、その候補、その可能性がある3地点について調査して比較していきたいと考えております。
○具志堅透委員 だから、津波被害の中ではあるのだけれど、午前中、我々が意見交換、ヒアリングする中で、質疑の中で出たことが今、そこが一番やはり最適ではないかという話があったのです。調査をする上で、わからないけれど、確固たるものではないけれどという話で。そこは現ヘリポートがあって、ヘリポートを別につくる必要性はあるけれど、また、そこのヘリポートも不便であると。老人がストレッチャーに乗っていくのも大変だという話もしていたので、その場所が適任ではないかという話があったのだけれど、そうであれば、地元の人が一番地形とか等々わかりますよね。そこ一点に絞って、まずやってみたらどうなの。それ、無駄にならないですか、ごみ捨て場とか。
○上地安春建設課長 調査につきましては、現時点では3地点を想定しておりますけれども、村とも調整して、絞り込みができるかどうかの検討は議論していきたいと考えております。
○具志堅透委員 今ちょっと聞いて終わりたいのですが、当初のキャンプ地の選定の中で、全く津波災害ということが出てきませんでした、今の説明の中で。その辺は検討の中に入っていなかったのかなという感じはいたします。
しっかりと、まずは冒頭言ったとおり、当然、住民の合意形成というのは必要であるだろうと。ただ、その部分だけでは片づけられない部分もあるだろうなという思いは僕は持っていますが、その中で、皆さんが最適地として出した箇所がこれだけの住民の反対を受けて、再調査をするという事の重大さを企業局としてはしっかり持っていただきたい。部長、これ大きな責任ですよ。失態だと僕は思っていますよ。皆さんが最適地だということで、それで座間味村長もある意味、迷惑をこうむっている、批判されて、地域住民から。あたかも村長がこの場所がいいと言ったような感じで見られてね。皆さんが決めて提案して、ここだったらいいでしょうという話でしょう、今聞いたら。そこは大きな責任が皆さんに、僕はあると思うよ。その点に対してコメントをいただきたいと思います。
○金城武企業局長 御指摘のとおり、企業局として調査の結果、そこが適地だろうということで選定したというのは事実でございますし、その結果をまた村にも説明をし、その結果として、それで進めようということでしたが、やはり住民の皆様からそういう批判があったということで、この間の対応というのは当然、その選定の責任を負うべきは当然、企業局だろうと認識をしておりますし、今後しっかりと事業が円滑にできるように取り組んでまいりたいと思っております。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
座喜味一幸委員。
○座喜味一幸委員 僕は非常に簡単なことだけを聞きますけれど、これ、再検討をするということの要因は津波だけの問題ですか。
○上地安春建設課長 住民の方々が津波被害を受けない高台を要望するというところがございます。
あとは、住民の合意がなかなか得られないというところもありまして、実際に住民を分断するきっかけにもなっているというところもありまして、そういった意味で、企業局としましては、一旦フラットな立場で再検討を図っていきたいという考え方でございます。
○座喜味一幸委員 この方針を変えてしまう、津波を要因として再検討するということは、極めて大きな問題を抱えている。現状の施設、現状の沖縄本島、各離島を含めた施設の整備水準に、この津波の要件というものを受け入れてきたときに、沖縄県上水道企業局の施設設計を含めて今後どうしていくのかという根本的な基準の問題にかかわる。
そういう地元の意向だけでこういうことが変えられるべきものなのか。もし変更するとなると、根本的な沖縄県の今の施設の配備等に対する法点検も含めて、この津波を設計基準の中でどう位置づけるかという根本的な問題があると思う。これに対して今後どうしますか。
○金城武企業局長 今の御指摘は非常に重要なことでございます。
現実的に現状を申しますと、名護浄水場を除いては、やはり今の津波災害警戒区域に浄水場が設置されているという状況です。そういうことで、企業局としては現状の浄水場について主要な設備が浸水されないようにということで、浸水高さより上に主要な設備を設置する、あるいは開口部、出入り口の部分、そういうところに防水扉等を設置するという対策を行っております。ただ、これが根本的な解決というのは、なかなか現実的には難しいところがあります。
そういうことで、新たな整備等が、次のステップになりますけれど、当然、財源確保を含めて大きないろいろな課題がございますので、その辺を見据えながら、将来的にやはりその辺はしっかりと検討して対応していく必要があろうかと考えております。
○座喜味一幸委員 根本的に、津波というものをこういう設定、位置配置等で考えていくとすると、これ全国的な、根本的な問題までかかわる問題なので、これは大きな問題なので、津波をもって再検討するということにおいて、方針を変えたということにおいては、僕はもう少し考えたほうがいいと。
それに現状というものを本当に皆さん把握しているのかということで少し質疑しますけれども、座間味ダムは何千トンぐらいのダムですか。
○上地安春建設課長 座間味ダムにつきましては、現在、県が管理しているダムでございまして、手元に容量についての数字はございませんが、企業局が座間味浄水場を運用するに当たって……。
失礼しました。座間味ダムにつきましては有効容量が5万6000トン、利水容量につきましては3万5000トン、先ほど申し上げたように座間味浄水場に導水する水量としましては、日量212トンの予定となっております。
○座喜味一幸委員 これ、ダムから高月山の浄水場にポンプアップして利用されているのですか。
○上地安春建設課長 はい、そうでございます。
○座喜味一幸委員 先ほどから津波の議論をしていて、ここほど条件の整っている津波対策ができているところはないと、私は実はさっきから見ていて、津波のときに上がってきて、現況のダムがあって、そこに非常用発電機があれば、ここを中心にポンプアップする。常に緊急時に備えては、予備分をもってほかの水源を利用しながらここは予備機能として持たせるという防災対策ができれば、ここほど条件の恵まれたところはないのに、そういう津波問題に対して、現場の人たちに説明できない、こういうことがあってはならないので、津波の問題はほかのところに比べて極めて有望であると私は認識をするが、どうですか。
○上地安春建設課長 現状のこのシステムが、各水源からポンプアップして高月山の浄水場で処理しているという状況でございます。ただ、原水の水質が悪化してきている状況で、現在の浄水処理では対応できないというところで、新たな浄水場の建設が必要というところがございます。
それをつくるための敷地として高月山も考慮したのですが、どうしても既存の浄水場を運用しながら新しい浄水場をつくるというところのスペースの確保とか、そういったところで課題があるという……。
○座喜味一幸委員 それはわかっているけれども、既存の施設の運用の仕方で、水質の保全だとか、そういうコスト低減のために、いざ緊急時のときの、常時のダムの管理のあり方、水質管理のあり方というものさえしっかり考えておけば、津波の心配はないのではないでしょうか。
ここは、かえってほかの地域に比べて恵まれているのではないですかという、私は答弁で、その意見はまともなのかどうかだけ。
○上地安春建設課長 御承知と思うのですが、ダムの水はそのまま飲むことはできませんので、それを現状、高月山の浄水場で処理しているのですが、やはり現状の処理方式では水質面で基準値超過が散見しているということがございます。
あとは、例えば本島の企業局の北谷浄水場、石川浄水場のように高度処理を付加してというような方法もございますが、やはりそこは運転管理の面だとか、あるいは技術的な面だとかを考えた場合には非常に複雑になってまいりますので、そういった意味で、膜処理を導入することが企業局としてはベストだというふうに考えておりまして、そのための施設更新という捉え方でございます。
○座喜味一幸委員 水質が悪くても、浸透膜か何かわからないけれども、この水を、僕は浄水場にちょっと手を加えれば、ある程度飲める状態までなると思うのだけれど、そこに金をかけるのはとんでもないという話ですか。
○上地安春建設課長 既存の施設、老朽化もあるのですが、実際、処理方式に非常に限界が生じておりまして、何らかの特別な処理をしないといけない。そのときには、例えば本島側みたいに高度処理を導入すると、それだけまた人の手を介するということがございます。特に、離島というときには、マンパワーも必要になってまいりますので、そういった意味で膜処理ということです。
○座喜味一幸委員 では工法は、ほかにもありますよ。
ダムからとれた水を簡易ろ過―今は安くしていっぱいありますから、数万円で買えます、数十万円で買えますよ、中型も。簡易の浄化、あるいは貯水施設を簡単に通すだけで、この水というものさえあれば津波のときも緊急に対応できる状況にありますよ。
自衛隊にも、泥水を浄化する、簡単な簡易式の浄水施設なんかもあるから、この津波ということは必ずしも、知恵を絞れば設計を根本から見直していくほどの問題にはならないということを申し上げているのですが。
○上地安春建設課長 緊急時の対策としては、そういった方法も有効だと考えております。
ただ、企業局としましては、住民の皆様が非常時においても確保できる水量、使えるような水量を確保する必要があると考えておりますので、恒久的な設備での対応と考えております。
○座喜味一幸委員 僕は、今、津波の問題にもちろん配慮するけれども、ソフトも含めていろいろな対策の方法があると思っているので、再検討ということに本当に至るのかという思いが実はあります。これは今、基本設計の段階ですか。
○上地安春建設課長 次年度、これから発注することで考えております。
○座喜味一幸委員 路線の選定、特に水においては、標高、場所の水槽の位置、配置等というのは、ランニングコストに物すごくかかってくる。それからソフト、ハードにも影響するわけでね。特に水の供給に当たってのランニングコストというのは大変重要ですよね。これを今、皆さんが住民に説明していく上では、僕は基本的には何案か比較されたやつに、ハードにかかるコスト、ソフトにかかるコスト、それから用地に係る困難性、それから、その他指定等に関する可否の話、そういうものがそれぞれあって、そこから絞り込まれて選定されたと思っている。したがって、これがこういう地元と村が、ここでがたがたしてから、場所をまた検討しますというような話だったら、もう議会が本当に何を議論しているのかという話にまでなってしまうから、どうですか。
今、私が言った最適案というものを皆さん方は自信を持って数字で、ある程度詰め込んでいますか。
○上地安春建設課長 委員のおっしゃるような形で、住民の方々にお示しできるような形での資料づくり、調査を次年度の設計、業務委託でやっていこうと考えております。その中では、もちろん初期投資のかかる費用、造成運用も含めて、ランニングコストも含めて説明できるような材料をそろえて選定していきたいと考えております。
○座喜味一幸委員 局長、これ再検討するほどの問題ですか。
今の案をひっくり返して、津波のことだったら現状の案で、今言っている緊急時、津波時の応急対策等の具体的な案を示して、地元の人たちにより現場を理解していただく。場合によっては、皆さん水のプロだから、かかる経費の話等も丁寧に話をして、一番ここがいいのだけれども協力してくれというような話をすると。今の地元の多くの意見が、津波という緊急時において大変な問題になるよという話が1点でしょう。
もう一点だけあったのは、排水の処理の問題で、座間味港に流すと言っていた排水の水質はどれぐらいですか。
○上地安春建設課長 放流水の水質につきましてですけれども、塩化物については840ミリグラムパーリットル程度となっております。
あくまでも、陸水と申しましても島特有の塩分を含んだ陸水、それを濃縮していくことになりますので、海水に比べると―海水が1万9000ミリグラムパーリットル程度ですので、それよりは全然低い……。
○座喜味一幸委員 排水処理基準からすると、どういう扱いになりますか。
○上地安春建設課長 水質汚濁防止法に基づく排水基準もクリアできております。
○座喜味一幸委員 私は百姓だから少し詳しいのですが、軟弱野菜でも2000ppmぐらいまでの塩分濃度であれば上等ですよ、育ちますよ。四国では甘いニンジンをつくるために塩水を混ぜて、おいしい甘いニンジンをつくっているというぐらい。800ppmレベルといえば、盆栽に使っても影響ないし、排水基準もクリアしている。その辺は、皆さんは地元にももう少し丁寧に説明しないから、ワッター素人は、淡水化して塩の塊が港にいくのではないかというイメージになっているのですよ。その辺の法律上の話、実態としての事例等を説明していけば、こんな大げんかにはならないのではないかと思っておりますから。以上を申し上げて、できれば速やかに、一括交付金がある間にこの事業が進むように鋭意頑張っていただきたいと。間に合わない場合はほかのところを優先して、一括交付金のある間にこの広域化が進むように希望いたしますが、局長から最後に答弁をお願いして終わります。
○金城武企業局長 財源の確保というのは我々、企業局―当然企業でございますので、非常に重要な課題でございますので、それは当然、平成33年度までにできるだけ財源が確保できるような事業の取り組みをしていきたいと。
ただ、現実的にそこまでできるかということは、なかなか難しいところもまた―もし場所の変更等出てきた場合はそういう場合もございますので、それでもやはり、また、次期振興計画の中で、高率補助を含めてどういう形になるかわかりませんけれど、企業局としては今のハード交付金ですね、高率補助制度は必要だと考えていますので、引き続き確保に向けた努力をやっていきたいと考えております。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
赤嶺昇委員。
○赤嶺昇委員 何点かあるのですが、午前中に参考人招致もあって、トレーラーハウスの話が出たのですが、このトレーラーハウスというのは、県は確認をとったことはあるのですか。
○上地安春建設課長 ちょっと時期は覚えておりませんが、今年度初めに、私が現地のほうへ行った際に、そこに置いてあるのは見ております。
○赤嶺昇委員 この間ではなくて、何月で、何台ぐらい置かれていたのですか。
○上地安春建設課長 ちょっと記憶はおぼろげですけれども、恐らく5月ごろだったと記憶しております。台数についても、はっきり覚えておりませんが、複数台あったと記憶しております。
○赤嶺昇委員 そこを皆さんが時間をかけて、そこに浄水場をつくろうとしていますよね。その中で5月、8月に説明会がある中で、トレーラーハウスがあることに対して、何も思わないですか。
要するに、この選定地を決めるに当たって、最適だと皆さん見ている中で、あんなところに、1台ではないですよ、さっき写真もちょっと見せてもらったのですが、結構な数でした。それが複数台置かれているということは、これどうするのですかということも、皆さん確認もせずに、何も疑問に思わずに今まできたのですか。
○上地安春建設課長 正直、その時点で、何だろうと感じたところでございまして、村のほうにも聞いたら、一時的に置いてあるというような回答だったと覚えております。
私どもとしましては、浄水場建設予定地ではありますけれども、この時点ではまだ村が借地している私有地ということもありまして、特にそれ以上のことは疑念とかも持っておりませんでした。
○赤嶺昇委員 きょう村長も来ていただいて、基本的に事業主体は企業局ということをおっしゃっているのですよ。浄水場は大事だし、協力できるところ、合意も含めていろいろやろうということは言っていただいているのですが、片や、これさっき確認するということだったのですが、座間味村議会の中であのトレーラーハウスのことを聞かれたら、あれは県有地という答弁が―あるかどうかはわかりませんよ、そういう話もある。これは皆さんが確認するということなので。そうであれば皆さんは村に聞いて、それは一時的に置いていると村は言っている。だけど議会では、あれは県有地だよという部分。こういうことが村民の皆さんにいろいろな不信感を増幅させてしまったということは否めないと私は思いますよ。まずこれが1つ。
午前中に、一番最初の陳情者から、内容証明のものが届いた―3回も届いているということで、これですね、皆さんこの陳情と関係ないかもしれないですが、ただ、中身を見たら、平成30年8月1日、座間味村浄水場建設の住民説明会、これ企業局がやったものですよね。このときにおいて、そこで話したことが、要は企業局の説明に住民が集まりますよね、そこで恐らくトレーラーハウスの話が出たかと思います。これどういうことなの、これからリゾート開発の計画があるのですかとか。さっきあったように、その地域においては、浄水場以前にそこをリゾート開発されるというのは困ると。企業局の説明として、いや、これはわかりませんと。ところが、こういう発言をしたところに対して、聞いたら、3回も内容証明で来ているんですよ。内容証明の中身を見ると、いわゆる、経緯並びにそのような御発言をなされた理由及び根拠を具体的に明らかにして御回答いただきたいとか言っているし、場合によっては刑事、民事で訴えるよと。これ皆さんの説明会に行った住民がそういうことを、4名ぐらいの弁護士の連名で来るわけですよ。一住民に来ると。きょう来ている参考人に聞いたら、あなたはそういう発言されたのですかと言ったら、発言していないですと。発言していない人に対して、内容証明が3回も来る。これはね、あの島に住んでいる人からすると怖いと思いますよ。だから、そういうことが3回も届いてくるということは、皆さんも一応目を通していただいて―皆さんが悪いと言っているのではないよ。これが結果、住民説明会で発言したことが今度、弁護士4名の連名で来るということ。ちなみに、株式会社ベイスオブスポーツという会社らしいです、この通知人。代理人が弁護士です。このベイスオブスポーツという会社、皆さん御存じですか。聞いていますか。面識はありますか。
○上地安春建設課長 全く存じ上げておりません。
○赤嶺昇委員 きょう村長にも聞きました。結局このトレーラーハウスについては承知しているとおっしゃっていました。
だからこのトレーラーハウスとこのベイスオブスポーツが関係するのか、どういうものなのかということも含めて、僕らからすると、違う問題がまず起きているわけですよ。こういうものが3回も届いてくる。そうではないと、あなた方説明しないと訴えるよというのが3回も届いていることに対してですよ。だけど、この事業主体は企業局だと村長は言っている。だから、これはかなり複雑なことになっていて、だから私は津波のことを自分が言いましたよと、村長に言いましたよ。
いろいろな意見があるかもしれないですけれど、ここを局長、こういったことが起きていることに対してどう思いますか。
○金城武企業局長 内容は私も承知しておりませんで、非常にびっくりしているところでございます。そういう意味では、本来ならば我々が開催した住民説明会等の説明に対して、こういうことがあるというのは非常に残念でありますということでございます。
○赤嶺昇委員 県が主催した住民説明会に関連して、こういうことが3回も届いてくると、これから座間味の問題だけではなくて、説明会でいろいろな意見を周知……。皆さんこの企業を調べてくださいよ、しっかりと。どういうことかと。
皆さんが主催したものに住民が行って、住民が発言したら、こういったものの―刑事、民事であなたを訴えるというものが届いているのですよ。関係ないとは言わせませんからね、これは。だからこの企業がどういう意図でこういうことを言っているのか。それを、言っていない人がいるのに、それを訴えられている。これ逆訴訟になるのですよ。発言していないということをこういう内容証明で言ったということ自体、私はこの企業とこの弁護士の皆さんに聞きたいぐらいの気持ちですよ。これは皆さん責任あると思いますよ。そういうことをやって、それを知らないわけでしょう。皆さん、そこで録音もとっていますか、説明会。誰が何をしゃべって、そういう記録も全部残っているのだったらこれを明確に示して、この人がしゃべったのか、しゃべっていないのか、これを明確にするべきだと思いますよ。
○上地安春建設課長 8月1日の第2回だったと思いますけれども、住民説明会でそのような住民からの御意見がございました。そのやりとりについては、我々のほうも会議の議事録、音声録音をとっております。村のほうでもとっておると認識しております。
○赤嶺昇委員 わかりました。ではそれね、ちゃんと明確に、ここに、住民説明会をした住民に対して、こういう名前まで書かれていて、それが事実かどうかというのは皆さんも責任あるから、明確にそれを示して、今後、県がやる説明会に行って何か発言しようものなら、何か利害があるのではないかなと僕ら疑いたくなりますよ。こんな発言したのか、これを明確にしなさい、言わなかったら訴えるよと
いうことが来るということは、今後、沖縄県がいろいろな事業をやるときに、説明会するのも怖くてしようがないですよ。
○上地安春建設課長 その際のやりとりについては、私が対応しております。
住民の方から観光大使のお話、トレーラーハウスのお話、ジャンジャンという場所ですかね、そこの開発の話に企業局はかかわっているのですかというような問いかけをされました。その時点で私、一切そういう話も情報もなかったものですから、存じ上げませんというところでのやりとりはそれで終わっていると認識しております。
○赤嶺昇委員 いずれにしても、そういうことも出ているということも含めて、きょう陳情者、それから村長も見えていました。
ただ、基本的に僕らとしては、なるべく合意したほうがいいと。住民合意が大事ということは皆さんも言っていますし、住民合意も含めて、やはりみんなで納得できるような形でやるということが僕は大事だと思うのですよ。こういうものまで届いてくると、ちょっと大変な話になってくるのですよ。これが一住民かもしれないですけれど、これが3回も届いて、しかも発言していないという人が出てきているとなってくると、ちょっと違うと思います。
それから、さっき具志堅委員から、例えば1カ所に絞ってやってみたらということ―要するに高月山という意見も確かにあったのですよ。旧ごみ捨て場等についても、皆さんまた、村とも相談するということをおっしゃるじゃないですか。だから、8カ所挙がって、8カ所から絞って、最後に村に、ここですと言ったのですか。その都度、村と相談はしてきたのですか。
○上地安春建設課長 候補地選定業務を進める中で適宜、村とは協議を進めておりまして、その時点、時点でどういう状況ですということで説明している中で、最終的に今回の候補地が最終候補地ですという説明はしております。
○赤嶺昇委員 そうだと思いますよ。それはやはり地元の、村がいるしね、その8カ所あると、それぞれどういう、誰の土地なのかも含めていろいろと議論していって、村とやりとりするのは自然だと思いますよ。
ということは、今のキャンプ場というのは、皆さんある程度、村からも推薦があったのではないですか。なかったですか。スタートではない、最終的にここがいいということは村も推薦したのではないですか。してないの。県が全部決めて村に報告しただけですか。村が推薦したのですか。それを明確にしてほしい。
○上地安春建設課長 この候補地を決める段階で、最初の段階で、村のほうからもこういう土地があるというお話はあったと伺っております。
○赤嶺昇委員 ということは、村のほうから提案されたわけでしょう、そこも。
ほかもあるかもしれないけれど、村から提案されたところなのではないですか。
○上地安春建設課長 村のほうから、候補地としては、こういった場所もあるというお話があったということです。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
山内末子委員。
○山内末子委員 今のちょっとあれですけれど、そもそも皆さんが選定をして、村のほうと決めて、阿真地区ですか、阿真区長と村長にはその説明をしたと、そうですよね。その後に第1回の説明会があったということで、今その経過を見てみますと、村議やほかの皆さん方は、第1回の皆さん方の説明会で初めてそのことを聞いたということで、初めて聞いたことに対して不満が、紛糾して、それからすぐに反対運動が始まったというような、そういう経過があるのですが、その辺はどうですか。経過について。
○上地安春建設課長 村議への説明がおくれたということについては、村のほうとしてもおわび申し上げるというようなお話がありました。我々、企業局としましても、そういったところの意思疎通ができていなかったというところについては、否めないところがあります。
あと、村と協議の上、ある程度候補地が固まったところで、平成30年の3月14日に阿真区長のほうに御説明いたしました。その際に、図面と資料等も要求されまして、差し上げたところ、阿真区内でも皆さんに周知を図るということで一定期間、供覧するような手続はとっていたと伺っております。
○山内末子委員 なかなか県のほうの説明と、それと村内の中で、今ありましたトレーラーハウスの皆さんたちとのいろいろな問題が複雑に絡み合って、その辺の感情的な、住民が置き去りにされていて、トレーラーハウスであったり、いろいろな開発が進むのではないのかというような、そういういろいろな疑問とかが全部固まってきて、それでいて一番大事な―先ほど課長がおっしゃっていましたけれど、生業としている観光、村民の中の多くの皆さんたちが観光に従事をしている、その中で、生業をしているキャンプ場の目の前の開発が、もしかしたらそこにすごい影響があるのではないかと。経済的にも、環境的にも、そして暮らしにも心配があるからということで、そのキャンプ場の反対というところが始まったと思うのですよ。
その中で、課長が先ほど、そういう意味で、その思いが足りなかったというような話がありましたけれど、その思いが足りなかったことを、これからどうしていくかということで、それで今いろいろな皆さん方からの、何度も出てきて、その上に津波の件が出てきて、そういった危険区域ということも含めて―津波だけではないですよね。津波の危険性ももちろんですけれど、やはりこのキャンプ場、その目の前にある海を守りたいという。その海を守るだけではなくて、やはりこの海を守ることが座間味村を守るという、そういう意識が村民の中には、すごく大きいものがあると思うのです。その辺をもっと、県が十分、村民の皆さんたちの意見を聴取する、その中でどうしていくかというところが、やはりこれ足りなかったのではないかなと思うのですが、その辺について局長、どうでしょうか。村民の思いというものを、どのように受けとめているのか。
○金城武企業局長 我々としては、これまで住民説明会、そして最初に地元の区長さんから始まって、それから各団体の代表者の皆さんを集めての説明会等々をやってきたつもりですけれど、結果としてそういうふうに足りなかったと言われれば、まさにその辺は少し反省して、さらに内容的な説明も、丁寧にといいますか、いろいろなことも含めて―我々としてはいろいろな基準も含めて選定の過程も住民説明会で説明はしているのですが、なかなかその部分で十分な理解が得られなかったということもありますので、これからまたしっかりと、もっと納得性の高いような説明をしていく必要があるのかなと考えておりますので、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○山内末子委員 それも村長と住民の間でも、やはりそこにそごが出てきていまして、先ほど村長にお話を聞いたら、住民としっかりと向き合っていなかった部分については、説明会の中でも怒号が飛び交ったり、いろいろな問題があったので、副村長がいろいろ対応してきたと。そういう状況が今、この600人の島民の間にあるということは、これ相当な皆さんたちの苦痛というか、先ほどもありました。また、企業の皆さんたちのその弁護士からの、ある意味、圧力にも似たようなことが住民の中にあると。そこにはやはり毎日、毎日そのことについて住民同士でも心理的な圧迫感というのがとても今、渦巻いていると思っています。
そういう意味で、県が今そういう意味での皆さんの気持ちを十分理解しながら、またその危険性、津波の想定、いろいろな問題を考えながら、新たに選定をまた進めるということについては大変、私は理解もしますし、応援をしたいと思いますけれど、そういう意味で、ぜひ住民の気持ちはもちろん加味しながら。
それで、1点だけまた心配するのは、結局今はこの工事、新設をしていくには、今の水質がやはりひどくなっている、悪くなっているということがまずあると思うのですが、その辺の水質の問題についてはこれから先、これまでの予定よりもさらに長くなっていくという中で、水質の問題がちょっと心配ですけれど、どうでしょうか。長くなることによる影響というのは、どのような形で影響が出てくるのか。
○上地安春建設課長 現状の予定も、座間味の水源、ダムを含めての水源の水質というのは、非常に厳しい状況です。
水源の状況というのは自然に改善できるものでもありませんので、将来的に考えると悪くなっていく、それが現在の処理システムでは対応できないというときには、基準値超過というのが今よりも多くなってくる可能性が高いと見込んでおります。
○山内末子委員 これは島民も、やはり水質が悪くなっていくことによって自分たちの生活にも、また、健康にもある意味心配なことが―そこまで心配ではないとしても、やはり水質が悪くなるということはいい状況ではないと思いますので、それを早目に改善して解決することが必要になっていくということの、住民へのしっかりとした説明。
それと、住民の方も放流水の心配をしていると思いますけれど、ただ、私も石川浄水場、最近できて、その放流水についていろいろ調べてみると、そんなに環境が変わるとか、海域の中の潮流が変わるとか、水質が漁場の中に影響があるとか、そういうことはなかなかないですよね、今のシステムの中では。そういうこともちゃんとしっかりと説明をしていけば、住民もそういう意味ではどこで折り合っていけばいいのかということ、住民もやはりそこの折り合い地点ということを考えていくと思っていますので、そういった面での、お互いで折り合っていく作業をしっかり。村もそうです。先ほど村長にも言いましたけれど、やはりもっと住民とキャッチボールをするべきだと。これは企業局もやはり村とも、また、村民ともいろいろな形で折り合っていく作業を早目にしていかなければ、やはり水質の問題ですとかいろいろな問題、予算の件もそうですけれど、解決に向けてはやはり一日も早く、一年も早くというところを、ぜひ努力をしていただきたいのですが、その辺どうでしょうか。
○上地安春建設課長 放流水の件につきましては、第1回目の住民説明会の場において、阿真キャンプ場の裏を流れる河川に放流するというお話をしたところ、非常に反対意見がございました。基本的には、水質的には排出基準をクリアする、あるいは、我々いろいろな環境の専門家の方々にお話を伺ったりして、そんなに影響はないという認識はあったのですが、ただ、座間味島につきましては、いろいろダイビング協会の方々であったり、オニヒトデの駆除に長年尽力した方々の思いとかいうのもありましたので、そこには流さないという判断をしました。
水質の安全性については、第2回の説明会で具体的に数字も示しながら説明したところですけれども、やはりそこに流すのはどうかという意見がございましたので、その後、排水先を変えるというような判断をしたところでございます。その件については、その陳情者については一定の企業局の対応ということは理解していただいていると認識しております。
あと、それ以外の面につきまして、前回の委員会でも御指摘があったとおり、我々の一括交付金の期限であったり、あるいは水質の状況等につきましても、1月23日の説明会で、包み隠さずと申しますか、実際の状況を御説明したところでございます。
その上で、高台のほうがいいという意見が多数あったという状況を踏まえまして、我々としましては、いま一度新たな立場で、高台の候補地も含めて比較検討を進めていきたいというスタンスで進めていきたいと考えております。
○山内末子委員 そういう意味では、皆さん方がしっかりと村民の思いも踏まえて、また、危険性のことも踏まえた形で新しいところまで選定をしていくということについては大変理解もしていますし、何よりも、まずは水質の確保と、島民の皆さんたちの気持ちをしっかりと踏まえながら、ぜひまた、しっかりと説明をしていく、話を聞くということをぜひ忘れずにお願いしたいと思います。
○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。
以上で、企業局関係の陳情に対する質疑を終結いたします。
説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
休憩いたします。
議案及び陳情の質疑については全て終結し、採決を残すのみとなっております。
休憩いたします。
これより、議案及び陳情等の採決を行います。
まず、乙第7号議案沖縄県石油貯蔵施設周辺環境監視測定機器等整備基金条例を廃止する条例、乙第15号議案土地収用法施行条例、乙第16号議案沖縄県自動車駐車場管理条例の一部を改正する条例、乙第17号議案沖縄県港湾管理条例の一部を改正する条例、乙第18号議案沖縄県屋外広告物条例の一部を改正する条例、乙第19号議案建築基準法施行条例の一部を改正する条例、乙第20号議案沖縄県水道料金徴収条例の一部を改正する条例及び乙第21号議案沖縄県工業用水道料金徴収条例の一部を改正する条例の8件を一括して採決いたします。
お諮りいたします。
ただいまの議案8件は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
よって、乙第7号議案及び乙第15号議案から乙第21号議案までの条例議案8件は、原案のとおり可決されました。
次に、乙第25号議案工事請負契約についての議決内容の一部変更について、乙第26号議案工事請負契約についての議決内容の一部変更について、乙第28号議案訴えの提起について及び乙第33号議案流域下水道の建設事業執行に伴う負担金の徴収についての議決内容の一部変更についての4件を一括して採決いたします。
お諮りいたします。
ただいまの議案4件は、可決することに御異議ありませんか。
よって、乙第25号議案、乙第26号議案、乙第28号議案及び乙第33号議案の議決議案4件は可決されました。
次に、請願及び陳情の採決を行います。
陳情等の採決に入ります前に、その取り扱いについて御協議をお願いいたします。
休憩いたします。
(休憩中に、陳情等の取り扱いについて議案等採決区分表により協議)
○新垣清涼委員長 再開いたします。
お諮りいたします。
陳情等については、休憩中に御協議いたしました議案等採決区分表のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣清涼委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
次に、閉会中継続審査・調査事件の申し出の件についてお諮りいたします。
先ほど、閉会中継続審査・調査すべきものとして決定した請願1件、陳情64件を閉会中継続審査及び調査事件として議長に申し出たいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣清涼委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
次に、お諮りいたします。
ただいま議決しました議案等に対する委員会審査報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣清涼委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
休憩いたします。
(休憩中に、議題の追加について協議)
○新垣清涼委員長 再開いたします。
視察調査日程については、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣清涼委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
視察調査日程についてを議題といたします。
休憩いたします。
(休憩中に、視察調査日程について事務局より説明)
○新垣清涼委員長 再開いたします。
お諮りいたします。
視察調査日程につきましては、休憩中に御協議いたしましたとおり決することとし、議長に対し委員派遣承認要求をしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣清涼委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
なお、委員派遣の日程、場所、目的及び経費等の詳細な事項及びその手続につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣清涼委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
以上で、本委員会に付託された議案及び陳情等の処理は全て終了いたしました。
委員の皆さん大変御苦労さまでした。
本日の委員会は、これをもって散会いたします。
沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。
委 員 長 新 垣 清 涼