前発言
平成18年(2006年) 第 2回 沖縄県議会(定例会)
第 8号 3月 2日
辻野 ヒロ子
次発言
★ここをクリックすると、この日の発言が全て表示されます。★
おはようございます。
早朝6時から練習に余念がない八重山商工の伊志嶺監督からメッセージが入りました。
南の小さな島の21名の子供たちは、沖縄県代表として温かい県民の心に支えられ、その感謝の気持ちを大事に、恥ずかしくない試合をしたい。全力を尽くして頑張りますので、皆さんの絶大なる御支援をよろしくお願いしますと、力強いメッセージでした。
県庁を初め各職場、県議会にもこのような趣意書が回っていると思いますので、(資料を掲示) どうぞ皆様の物心両面からのカンパの輪を広げていただきたいと思います。県民の皆様の御期待にこたえられるよう、甲子園では精いっぱい頑張ってくれるものと確信しております。
本日の一般質問のメーンテーマとかけて、きょうは私が生まれた日、誕生日と解く。その心は、産婦人科医師をぜひ確保したい。
質問に移ります。
行財政改革プラン(案)について。
宮古・八重山支庁の存続について。
2月11日の県内両新聞のトップ記事に大きく「宮古・八重山支庁廃止」と報道されたことで地元は大騒ぎでした。離島切り捨てだ、離島軽視、逆戻りの行革などと怒りの電話やメールの対応に大変でした。地元選出の県議として大きな荷物を担がされた気分で大変なプレッシャーを感じました。
その後、市町村議会の決議に基づく要請や与党県議代表や離島振興議員連盟代表、去る2月20日には宮古・八重山市長会、議長会代表の強い要請があり、ひとまず廃止は削除するとの修正にほっとしております。
「行財政改革推進について」の課題の中で、「行政の主役は県民であることを常に意識し、危機感をもって、行政改革に取り組む必要がある」とうたってあります。ぜひ、県民の感情を踏まえてもらい、改編せず存続すべきだと考えます。
このような観点から次の3点についてお伺いします。
支庁の総合調整機能を維持し、離島振興に影響を与えないような改編をすべきではないかお伺いします。
行政サービスの維持のため地元への十分な説明と理解を求め、議論を深める中で検討すべきではないかお伺いします。
組織改編は事実上廃止につながることはないと理解してよいのかお伺いします。
次に、福祉・医療行政について。
県立病院の医師確保について。
八重山病院の産婦人科医師の確保について、2月17日に郡民総決起大会、そして2月20日には八重山市長会、市町議会、女性団体などが1万8316名の署名を添え、県に大勢で要請がありました。また、その後も続々と電話やファクス、メールなどが届いております。まだ署名活動も続けている現在、きのう現在で千五、六百名の追加があり、2万人に達したとの報告がありました。このような中で妊娠、出産、育児の真っただ中にいる若い母親たちの声を届けます。
妊娠中はいろいろ不安も多いが、今は八重山でお産ができるのか一番心配です。早目に医師の確保をしてほしい。6月13日出産予定のKさん。無事出産ができるのかどうか、育児にもつながっていく問題であり、不安が募るばかりでつらいです。4月に出産予定のOさん。離島に住んでおり、妊婦検診ごとに船で石垣に通っており、また2人、3人目となると子供たちと離れるという問題もあり、石垣で産めないとなるとどうすればよいのか。育児中のSさん。少子化対策に逆行し、出生率にも影響しないかとか、子供を安心して産み育てることが家族の幸せにつながるので、大切な産婦人科医師の確保をなどと訴えております。
多くの離島を抱える八重山圏域で唯一お産ができる八重山病院では年間約600人の出産があり、そのうち約4分の1は帝王切開であり、異常分娩などもあります。地元の強い要請に対し、当局は、不安を与えないよう最大限努力する、全力を尽くすと答弁しているが、現時点においては医師確保の見通しは立っておらず、依然として厳しい状況に変わりはないようです。
そこでお伺いします。
八重山病院の産婦人科医師のめどについて確約できるのかお伺いします。
また、新年度から琉大病院と連携して医師不足対策を調査検討する新たな事業も始まりますが、ぜひ国への働きかけも強力に進めながら離島・僻地枠の設定をし、奨学資金制度などを導入し、リスクが大きいと言われる産婦人科医の優遇措置も考慮すべきではないのかお伺いします。
県立病院の医師確保対策について、今後の取り組みと見通しについてお伺いします。
次に、児童虐待の現状について。
昨年6月に那覇市で発生した痛ましい幼児虐待死事件以後、相談件数が増加傾向にあります。
相談件数の推移と内容――本県と全国の比較、各市町村別――と今後の対応についてお伺いします。
石垣市において、平成16年度相談件数718件、前年度651件、児童相談所への送致件数18件、前年度11件と年々増加しております。石垣市児童虐待防止ネットワーク協議会の活用、家庭児童相談室の活動を最大限に活用するなど、児童虐待防止やネグレクト防止を図り、鋭意取り組んでいます。しかし、児童虐待問題は家庭環境やさまざまな要因が複雑かつデリケートな問題が多く、慎重な対応や高い専門性が求められます。
このような中で、各市町村で対応することが望ましいと言われ、以前より強い要請をしており、18年度には児童心理士と嘱託員の配置のめどがついていたようですが、いつの間にか予算措置がなされていないことで地元が強い不満を抱いております。そのことについて説明を求めます。
八重山福祉保健所内で児童相談所分室を設置し、児童心理士を配置し、分室機能を持たせ一時保護ができるような体制にしてもらいたいが、見解をお伺いします。
次に、観光行政について。
沖縄ツーリストの東社長が先日新聞に載っておりましたけれども、太平洋アジア観光協会より金賞を受賞したという大変うれしいニュースがありました。本県観光行政のためにもお力添えをよろしくお願いしたいと思います。
平成18年度は本県の入域観光客目標は565万人と定め、その達成に向けていろいろなアイデアを出し合い創意工夫する中で具体的な取り組みを推進していただきたいと考えます。
質の高い観光・リゾート地の形成についてお伺いします。
付加価値の高い旅行商品の開発・提供をどのように推進するのかお伺いします。
それぞれの地域の魅力をどのように質の高い観光地の形成や人材確保を進めていくのかお伺いします。
コンベンションの誘致強化と受け入れ体制の整備をどのように進めていくのかお伺いします。
国際観光の推進について。
その前に石垣空港のCIQ施設につきましては、土建部長、企画部長、観光商工部長のしっかりとした横の連携で特段の御配慮をいただきありがとうございました。今後は八重山も国際観光の活性化に大きな期待が寄せられますので、引き続きよろしくお願いいたします。
去る1月9日から13日まで「観光振興・新石垣空港」の特別委員会で、沖縄観光の長期的・持続的な振興を図るため、海外からの積極的な誘致活動が期待されており、特に今後の巨大市場と見込まれる中国からの誘客を図るため、中国人等外国人がよく訪れるシンガポールと香港の視察調査を行ってきました。
国においては、2010年までに外国観光客1000万人を目標に「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を官民一体で実施しており、本県でも「ビジット・オキナワ・キャンペーン」で目標を掲げ、国際観光の推進を強力に行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。
そこでお伺いいたします。
海外における誘客・宣伝の強化及び旅行商品の開発についてどのように促進していくのかお伺いします。
シンガポールのリゾート・セントーサ島のスパ産業の視察があったが、スパ産業については日本は開拓のマーケットであり、我が国唯一の亜熱帯地域である沖縄に導入し、観光産業の拡大と振興に最適だと問題提起しておられました。
また、カジノ産業についても賛否両論ありますが、国際観光振興機構(JNTO)香港宣伝事務所・谷口せい子所長の説明の中で、香港や中国人はギャンブルが大好きなので、沖縄にカジノを導入すれば大きな目玉になり、経済効果は大きいと進めておられました。
そこで、スパ産業、カジノ産業の導入についての見解をお伺いします。
また、航空路線網の拡充や国際ターミナルの整備など受け入れ体制の整備充実について見解をお伺いします。
安全・安心な地域社会づくりについて。
少年非行防止対策について。
本県における非行少年等の検挙件数は、平成17年中2389人、対前年プラス661人、38.8%の増加率で、刑法犯も犯罪少年と触法少年、平成17年中2313人、対前年プラス651人、39.20%の増加率となっております。
県内の少年非行等の概況によると、検挙、刑法犯が増加傾向にあるが、現状をどのようにとらえ、どう対処していくのかお伺いします。
また、刑法犯少年包括罪種別・学識別検挙補導状況でも中学生の非行が多く、全体の57.9%を占めており、窃盗犯で検挙・補導された少年は1816人で、うち中学生が1072人と全体の59%を占めています。
そこで、次の件について県警としての答弁と教育長の答弁を求めます。
中学生の非行が多く低年齢化しているが、見解と今後の対策についてお伺いします。
次に、被害者支援と警察相談業務の推進、空き交番の現状と対策についてお伺いします。
安全で安心な地域づくりに向けて、今議会冒頭の知事の提案理由説明の中で、被害者支援と警察相談業務の推進、空き交番の対策について取り組むと言われ、また小泉総理の所信表明演説でも、警察官を増員し、空き交番対策についても触れておられました。次の件について本県ではどのように取り組んでいくのかお伺いします。
警察が推進する被害者支援施策及び今後の方針についてお伺いします。
県警における警察安全相談の受理状況についてお伺いします。
空き交番の現状と対策についてお伺いします。
交通安全対策について。
平成17年の全国交通事故死が昭和31年以来49年ぶりに7000人を下回り、6871人となっています。しかし、それでも全国で1日に約19人、1時間16分に1人、本県でも6日に1人の割合で交通事故死する方がいることはまことに憂慮すべき事態であります。
本県における平成17年の交通事故発生件数は、人身事故6519件、対前年プラス7人、死者63人、対前年プラス2人、負傷者7839人、対前年プラス87人と人身事故全体の発生件数、死者数ともに増加しているのが現状です。
事故発生は、安全運転義務違反が9割以上を占め、死亡件数も93.3%が安全運転義務違反であります。
また、死亡事故では運転経験年数3年以上取得者が全事故の78.4%を占めており、飲酒絡みの事故は263件、4%発生し、死亡事故は18件、30%で、依然として高い比率を占めています。
本県の交通死亡事故に占める飲酒絡みの事故の割合が11年連続全国最悪となっており、悲惨な事故防止のため、県警としても行政、各団体と連携し、飲酒運転等交通違反取り締まりを強化しているにもかかわらず増加しています。その要因は、運転者の交通安全意識の低さ、交通マナーの悪さ、観光客のレンタカー使用増等にあると指摘されています。
そこで、各種施策の見直し、拡大発展等の検討の必要があると考えます。例えば、県警が中心となって取り組んでいる「無事故・無違反コンクール」は、地域の参加者の中で事故防止と飲酒運転防止に大きな効果を上げているとの声があります。引き続き強力に推進していただきたいと思います。
また、国交省所管のタクシー・トラックなど、貨物運送業の代表者は定期的に運転記録証明書を活用し、交通安全対策を図っています。ぜひ安全運転管理者設置事業所にも徹底してもらうことが大事だと考えます。
特に、企業、事業所対策として運転記録証明書の提出義務化、社内規定に飲酒運転に対する罰則規定の組み入れなど、また実際に県内でも運転手の就動時にアルコール検知器でチェックをし徹底している事業所もあります。
また、損保協会では、企業と県民が手を組んだ飲酒運転防止対策シンポジウム――去年開催されました――それから飲酒運転防止マニュアルの活用で飲酒運転防止に強力に取り組んでおります。
また、県、自治体対策として各市町村議会、県議会での「飲酒運転撲滅宣言決議」などで県民一人一人の意識を高める必要があります。
そこで県警本部長にお伺いします。
県内における過去10年間の交通人身事故の発生状況、特に死者数の推移とその事故の特徴及び事故分析を踏まえ、どのような事故防止対策に取り組んでいるのかお伺いします。
次に、飲酒運転の撲滅について、現在の取り組み状況と今後の対策についてお伺いします。
この件については、本県の最重要課題として全県的な取り組みが必要不可欠です。死者数63人中未成年者は8人、12.7%で、その内訳は小学生1人、高校生5人、計6人、9.5%となっていること。
また、飲酒運転で検挙された者の中に中高生が18歳未満の検挙165人の中に含まれているようですが、この現状をどのように認識し、今後どのように対処されていくのか教育長にお伺いします。
また、県交通安全推進協議会会長である知事にも、全県的に県民、各関係機関を網羅した「飲酒運転撲滅連絡協議会」の必要性を含め交通安全対策についての見解をお伺いします。
次に、離島振興について。
県の市町村合併推進構想(素案)で、八重山圏域は石垣市と竹富町との組み合わせになり、与那国町は自立することになり、県としても自立した基礎自治体となるために自立方策を検討することになりました。
また、姉妹都市の台湾・花蓮市との国際交流を自立への足がかりにする試みを続け、花蓮市長も積極的に対応し活発化してきました。ぜひ、県としても今後とも与那国島への支援をお願いしたいと思います。
与那国町の長命草、きのう与那国の商工会長が届けていただきましたので持ってまいりました。
与那国の長命草はボタンボウフウと言われ、昔から四つ足を屠殺せず肉を食べてはいけない時期があり、その間は長命草の料理を食べて生命が長らえるといういわれがあり、今も続いているようです。このようにとても貴重な薬草であり、野菜としても食され喜ばれています。
現在、与那国で17農家が生産しており、長命草、さとうきび、畜産物の牛肉、カジキ、泡盛を5大地域資源と位置づけ、その特産化を推進しているところです。
与那国町自立ビジョンの中で長命草の商標登録についての見解をお伺いします。
長命草(ボタンボウフウ)の生産から加工、商品開発、販売までの事業を本格化させ、産業振興、町おこしの第一歩として取り組めるよう特段の御高配を賜りたいと思いますが、見解をお伺いします。
以上、質問を終わります。再質問は答弁によってまた行いたいと思います。よろしくお願いします。
前発言
次発言
20060208010030