平成21年(2009年) 第 3回 沖縄県議会(定例会)
第 8号 2月25日
教育長(仲村守和)
 

 教育行政についての御質問で、沖縄盲学校、沖縄ろう学校の設立の経過等についてお答えいたします。
 沖縄盲学校は、宮崎県出身の高橋福治氏が大正10年に設立した「私立沖縄訓盲院」が始まりであります。その後、県立盲聾啞学校を経て琉球政府立沖縄盲学校となり、祖国復帰に伴い、「沖縄県立沖縄盲学校」と改称し現在に至っております。
 同校の卒業生の多くは、あんまマッサージ指圧師、はり・きゅう師として社会に貢献しております。
 沖縄ろう学校は、大正13年に鹿児島県出身の田代清雄氏によって設立された「私立沖縄聾啞学校」が始まりであります。その後、県立盲聾啞学校を経て、戦後の沖縄盲啞学校から琉球政府立沖縄聾学校となり、祖国復帰に伴い「沖縄県立沖縄聾学校」と改称され、昭和59年北城ろう学校跡地に移転し現在に至っております。
 両校が、視覚・聴覚障害児児童生徒への専門的教育機関として果たしてきた役割は大きいものがあります。
 次に、沖縄盲学校、沖縄ろう学校の単独校としての存続についてお答えいたします。
 学校教育法が改正施行され、従来の盲・聾・養護学校は複数の障害種に対応した教育を行うことができる特別支援学校制度へと改められました。沖縄盲学校、沖縄ろう学校の単独校としての陳情は、安全性や専門性の維持に不安を感じてのことと思われ、採択されたことは真摯に受けとめております。
 特別支援学校編成整備計画は、学識経験者や保護者代表等で構成された「特別支援学校編成整備に関する懇話会」の提言を踏まえ作成しております。同計画は、全県的な視野に立って作成したものであり、障害のある幼児・児童生徒一人一人の教育ニーズに適切に対応するため必要なものと考えております。
 現在、沖縄盲学校、ろう学校の保護者等へ敷地面積等も考慮した校舎配置図などを示し、意見交換を行っているところであります。
 今後とも、十分な意見交換を行うことで不安や懸念の解消に努めてまいります。
 以上でございます。

 
20090308050011