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平成21年(2009年) 第 3回 沖縄県議会(定例会)
第 9号 2月26日
當山 眞市
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読谷村からこの管理型処分場の問題、安定型処分場の問題、もうこの4年間、昼夜を問わずどうなるかと。子や孫にあの環境汚染を残したままつないでいくのか。それを今とめて取り返しのつかないような状況にならないような、そういう対策を県とともに講じていけるのか。そういう必死な戦いをやっている方々がきょうもお見えになっております。これは、3年たちましたけれども、なぜこんなに時間がかかるのか不思議でなりません。
まず1点目、この企業がどういう経緯で今日まで来ているか。これは大事なことだと思うんです。
平成8年に沖広産業が誕生いたしまして、そのときは松川和美さんという方が15%の持ち株で代表取締役になっております。13年度には、長瀬さんという代表取締役、このときからは全く実権のない、株を一株も持たない人が取締役になっております。16年に木原さん、そして18年には今の若狭さん、この方が代表取締役になっておりますけれども、17年に管理型の処分場の申請を出して、10月11日に出して、翌18年の3月24日には東京の千代田区にある塩見ホールディングスという会社に持ち株全部を売却している。今日まで10年間で4名の代表取締役がかわってきて、経緯を知らない人たちがこういうふうに続いてくるもんですから、どういう事業をやっているのかわからない。
今、企業の経営方針を見ておりますと、環境ビジネスを通じて収益の拡大を図っていくとこういう目標で今塩見ホールディングスという会社はやっているわけです。
東京の会社が実権を握っていて、今サラリーマンみたいな代表取締役がこの事業を見ているというふうな状況で、沖縄のこれからの環境行政を任せていけるんですか。大事なことだと思いますよ、これは。
それと環境の問題で幾つも言いましたけれども、私は宮崎にも見に行ってきまして、向こうの管理型状況を見ていると、周辺には杉の木がいっぱい生えていて住宅全く見えない。皆さんの第三セクターのモニタリング、選定基準を見ても500メートル以内に学校とか病院がないこと、これ基準なんですよ。ところが読谷の場合は、学校があるし、病院が3つあり、給食調理場、読谷の子供たちの給食をつくっている調理場があるし、福祉施設が5カ所もあるんです。それで取り巻いているその真ん中に安定型は今クロルデンが出ているし、さらに管理型をつくれというふうなことを今日まで待っていること自体がおかしい。
その辺を知事、8月に現地もお見えになってごらんになったと思いますが、あのときにも県から調査に来ますよと言ったら、何台車来ますか、2台ですと言ったら、私は後からついていったら、2台ですからあんたは入れません。こんな密室の中で仕事をやっている業者が、何で周辺の信頼を得るような仕事ができますかということなんですよ。
今、周囲のフェンスをカバーで覆って中が見えないようにしている。そういう状況では周囲の信頼どころじゃない。その辺はきちっとこれから知事の判断でやっていただきたい、こういうふうにお願いしたいと思います。
それと、クロルデンなんですけれども、前に地域の皆さんの調査は4月にやりました。6月には業者も調査をやって、やっぱり出ているわけです。その県のコメントを聞くと、基準内だからというふうな、生活に支障はないとこういうふうな言い方をしているんですが、クロルデンというこの物質の性質をわからないといかぬと思います。これは、残留性有機汚染物質ということで、POPs条約で日本もこれ40年前から製造輸入をされていないんです。ところが残留性ということで、環境に分解されにくくて、物質に蓄積されやすくかつ毒性が強い。こういう物質がその中にあると。
皆さんが10月14日に掘削調査したのは表層なんですよね。地元はボーリングをしなさいと15年も埋めているんじゃないですかと。ボーリングをして下まで調べろと言っているのに、ユンボでウヮービカカジーグヮーだけやったわけですよ。そういう状況の中では、はっきりしたものは出てこない。だからその辺も踏まえてきちっとこれから、実際に出ているわけですから、それをそのまま容量、濃度が少ないからということで見逃すような状況があったら、絶対にこれは読谷は許しません。
ですからその辺も踏まえて、今行政処分の中で改善命令を出しているということを言われておりますけれども、その改善命令というのは、いわゆる今回、表層調査の結果出た木くず約9%出たということでありますけれども、それを施設の中から全部取れというふうに理解してよろしいんでしょうか。
それと今クロルデンの調査結果が4カ月もかかっている。これまたおかしい。なぜこんなに時間がかかるのかということで、その辺もおかしいんですけれども、調査結果が出た時点で判断をするということでありますから、とりあえずは木くずが出たという、違法投棄物が出たということに対する処分を改善命令という形でやるというふうに言われていますから、それはきちっと出していただきたい。その後で、クロルデンの分析結果が出たら追加して処分をするということでありますから、それも踏まえて、この業者は平成15年にも木くずが入っていたことを県の方から指摘されているんですよね。ですから、今回2回目なんです。これは普通の処分では、行政処分では済まされない、この問題については。
ですからその辺も踏まえて、この業者が本当に信頼できるのか、環境行政を任せていけるのかという御判断をきちっとやっていただきたいということでお願いしたいと思います。答えていただきたいこの辺については。
最終的な行政処分については、このクロルデンの結果が出た時点で、その管理型の不許可、そして今の安定型の更新の停止、その辺にも当然及んでいくわけでありますけれども、それはひとつ早目に出るような形で3月の上旬に地元に説明をしたいという話もありましたけれども、ぜひその結果を早目に地元に行って説明をしていただいて、皆さんが安心できるような形での処分をやっていただきたい、こういうふうに希望します。
事業者が、今塩見ホールディングス、これは東京都千代田区、さっき言いましたけれども、17の事業、企業を持っている会社なんですね。その中の一つがこの沖広産業ということになっております。
この業者のホームページで調べてみますと、その事業活動をすべて本社の方で管理をするというふうなことが書かれております。ですから、ここがどういうふうにやりますよと言っても、本社の言うとおり、やはり企業は営利を目的とするわけでありますから、ちゃんと書かれているとおり、環境ビジネスでもうけるんだというふうなことを言っているわけですから、そういう企業に任せるわけにはいかぬというふうに思いますけれども、県のきちっとした決断を出していただきたい。
知事の答弁をお願いしたいというふうに思います。
終わります。
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20090309100220