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平成23年(2011年) 第 5回 沖縄県議会(定例会)
第 5号 7月 4日
福祉保健部長(宮里達也)
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成人T細胞白血病についてお答えします。
成人T細胞白血病とは、血液のがんである白血病の一種で、ヒトT細胞白血病ウイルスいわゆるHTLV-1の感染により発症するとされています。感染経路は母乳を介しての乳児への感染がほとんどであり、感染後は40年以上の潜伏期を経て発症します。ヒトT細胞白血病ウイルスキャリアのうち5%程度が生涯において成人T細胞白血病を発症するとされています。
続きまして、成人T細胞白血病患者の実態等についてお答えします。
患者数については、全国の中でも沖縄及び南九州での発生が多くなっており、沖縄県がん登録事業のデータによりますと、県内では年間70人から90人程度の患者が発症しております。年代としては高齢者に多く、約半数が70歳以上となっており、男女による差は認められておりません。
沖縄及び南九州に患者が多い理由は不明ですが、この原因ウイルス自体は古くから人類と共存してきたものとされています。
続きまして、適切な治療法についてお答えします。
現在のところ、標準的な治療法は確立されておりませんが、抗がん剤による化学療法などが行われております。最近では、抗がん剤と併用して骨髄移植が成績を上げているとの報告があります。
以上です。
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