平成21年(2009年) 第 6回 沖縄県議会(定例会)
第 8号 12月10日
教育長(金武正八郎)
 

 それでは県立図書館八重山・宮古分館廃止についての御質問で、図書館分館の果たしてきた役割及び廃止についてお答えいたします。
 八重山分館は大正3年、宮古分館は昭和3年に、地域住民への図書の貸し出し等による文化の振興を図る趣旨で設立され、これまで地元住民の読書活動や文化活動に貢献してきたものと理解しております。
 両分館につきましては、「沖縄県行財政改革プラン」に基づき、市町村との役割分担など、そのあり方について検討した結果、現在、石垣市、宮古島市では市立図書館が設置されていること、また、両分館は老朽化しており、県の厳しい財政状況の中で、その維持・運営が難しい状況であることなどを総合的に判断し、廃止することとしたものであります。
 次に、離島軽視との地元の声に対する見解についてお答えいたします。
 石垣市・宮古島市では市立図書館が設置され、多くの住民が利用しており、地域のニーズに対応した図書館サービスが提供されております。また、公立図書館の設置されていない竹富・与那国両町においては、これまで分館が担ってきた「移動図書館」、図書の「一括貸し出し」、「団体貸し出し」などの図書サービスを今後も本館から実施してまいります。
 県教育委員会としましては、地元行政及び関係者等と連携を図り、地域の図書館サービスの充実に努めていきたいと考えております。
 次に、八重山地域団体の存続要請に対する対応等についてお答えいたします。
 平成20年6月27日に「沖縄県立図書館八重山分館の存続を求める会」から八重山分館存続の要請がありました。県教育委員会としましては、要請の趣旨を真摯に受けとめ、分館廃止後の支援策等について地元行政及び関係者等に対し、10数回にわたり説明や意見交換会を実施し、理解が得られるよう努めてまいりました。また、本年11月21日、今後の八重山地域における図書館サービスの充実について意見交換会を開催しましたが、参加者が少なく、意見交換ができなかったことを残念に思います。
 次に、八重山地区3首長の反応についてお答えいたします。
 本年11月5日に石垣市長へ、11月6日に竹富副町長へ、11月10日に与那国町長へ、分館廃止の方針について説明を行いました。3首長から、八重山分館は地域の読書活動や文化活動に貢献してきたこと、また歴史があることなどを踏まえ、存続してほしい旨の御意見等をいただきました。
 県教育委員会としましては、廃止に至った経緯や今後の八重山地域への支援策等について説明を行い、県の取り組みに対する御理解をお願いしてまいりました。
 次に、廃止後の支援策等についてお答えいたします。
 これまで地元行政及び関係者から、「移動図書館」や「団体貸し出し」など分館が行っていたサービスの継続、一般図書の学校等への寄贈、郷土資料を地元に残してほしいなどの意見をいただいております。これまで分館が担ってきた「移動図書館」、図書の「一括貸し出し」、「団体貸し出し」等につきましては、今後も本館から実施することとしております。また、学校図書館の地域への開放など地域における読書活動の充実に努めていきたいと考えております。
 次に、今後の図書館行政についてお答えいたします。
 県は、図書館未設置の町村が多いことなどを踏まえ、県内の図書館サービスの全体的な進展を図る観点に立って、県立図書館の機能強化に努め、県民に対し適切な図書館サービスを行うとともに、市町村立図書館の設置及び運営に対する指導助言を行います。
 今後とも、県内の図書館活動の充実を図るために、市町村や関係団体等と連携・協力し、県民の文化・教養の向上に資するように努めてまいります。
 以上でございます。

 
20090608020150