平成21年(2009年) 第 4回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 6月30日
玉城  満
 

 ほとんどの方が所見で暗い話をされるので、明るい話をしようかなと思ったんですけれども、100周年の話をちょっとやっぱり触れないといけないなと思いまして、この議会100周年、100年前はヤマト世だったんですよね。ヤマト世からそしてアメリカ世になったのが64年前。それで、64年から37年たってまたヤマト世になってきた。
 それで、今からちょっと触れたいのは、ヤマト世からアメリカ世になったときの話なんですよ。これ石川での話なんですけれども、皆さんよく御存じだと思いますが、小那覇舞天さんという方、御存じでしょうか。もう山内さんなら地元だから。
 この小那覇舞天さん、実は照屋林助さんの師匠でございまして、戦後間もないから、あたりは焼け野原。それで掘っ立て小屋がぽつぽつぽつぽつできているわけですね。そこで夕方になりますと、この小那覇舞天さんは歯医者さんです、すごい歯医者の方だったらしいんですよ。
 何かと言いますと、当時は多分歯医者の器具もない。かなり麻酔を効かしたりというよりも、ペンチと歯カカジヤーぐらいしかなかったんじゃないかなと思うんですよ。
 そんなときに、どこに行きたいの。舞天先生のところに行くって、みんな舞天先生のところに歯を見せに行く。そうすると、歯を抜かれるのは痛いから、舞天先生は踊ったりして、歌ったりして、笑わすんですね。子供は、ワハハハハハと笑っているすきに歯をぴしっと取りよったらしいんですよ。これはもう名人芸だったと。
 その舞天先生が夕方、歯医者の治療を終えた後、外に出て行って、林助、マジュンアッチュンドーということで掘っ立て小屋に明かりがともるじゃないですか、一軒一軒どこともなしに、コンコンコン。中から出てきて、ヌーヤイビーガヤー、グスージサビラ。お祝いしようよ。
 戦後間もないということは、家族の中で亡くなった人たちがたくさんいるときに、お祝いしようよ。そうしたらそこのおうちにいた人が、何でお祝いできるね、親戚も死んでるし、家族も死んでるのにお祝いできるわけないでしょう。イチヌクタルスージサビラ、生き残ったお祝いをしよう。みんなと一緒になってウッチントゥーしていたらだめだよと。歌ったり踊ったりしてこの沖縄を盛り上げていかないといけないんじゃないかということで、歌ったり踊ったりして慰問して回ったのが有名な「命のお祝い」。これ、全国的にも知られています。
 この100周年のいろんな資料を調べてみて、この世ガワイのはざまでやっぱりこの歌とか芸能がですね、やっぱりウチナーンチュの心を相当励ましている。今この沖縄には何千、何百という芸能がいまだに息づいているという、毎回僕はその紹介をさせていただいているんですが、言いたいのは何か。僕らは余りにもそれを身近に感じ過ぎてそれをありがたく思っていないところがちょこっとあるんではないかと。灯台もと暗しではないかなという感じがしているんですね。
 だから僕らは、その歌と芸能に励まされたという歴史をやっぱりしっかりと持ちながら、ちょっと文化的な質問をさせていただきますので、聞いていただきたいなと思います。
 さて、質問させていただきます。
 まず1番目ですが、県内のプロスポーツに対する県の対応について。
 去年ですね、琉球ゴールデンキングスが見事に優勝いたしました。それもぶっちぎりの優勝でございます。
 そういう県内のプロスポーツ団体に対して、県はどういう支援をしているのか。どういうコラボレーションをしているのかというのをちょっと紹介していただきたい。
 2つ目です。
 来年の高校総体についてなんですが、(1)に関しては取り下げます。
 (2)のボクシング競技についてちょっと質問させていただきたいと思います。
 実は、皆さん御存じの方もいると思いますが、ことしの早い時期だったんですけれども、U15、15歳以下のボクシングの試合で、先天的に右手のひじから下が生まれたときからないK君という子がボクシング大会に出たんです。両方にグローブをはめてしっかりリングで戦って、結局彼は――私は見に行きましたけれども――ノックアウト勝ちしました。
 彼が今高校1年生。高校1年生で、彼の夢はインターハイに出たい。ところがですね、やはりいろんな関係機関からは、彼が出場できないというふうなお達しが来たそうなんですね。
 これはどういう理由かと。後で再質問のときに紹介させてもらいますけれども、県の教育委員会、教育長、その事実を把握しているかどうかというのを伺いたいということですね。
 次、3番。
 県立芸術大学について。
 (1)、卒業生の就職率についての現状と課題を紹介していただきたい。
 (2)、学科再編の必要性について考えているかどうか答えていただきたい。
 4番、東部海浜開発関連。
 (1)、特別自由貿易地域について現状と課題をお聞きしたい。
 (2)、新港地区について現状と課題をお聞きしたい。
 (3)、物流拠点としての現状と課題をお聞きしたい。
 (4)、東埠頭及び周辺インフラ整備についてお聞きしたい。
 5、県の離島振興について。
 (1)、県担当の役割と課題についてお聞きしたい。
 次6、国の農商工等連携事業計画について。
 (1)、県の対応についてお聞きしたい。
 (2)、県独自の多角的な事業展開をしているかどうか。要するに、担当部局が3つも4つもダブって進行させているプロジェクトがあるかどうか。これがもしあるんでしたら紹介していただきたい。
 7、「国際サンゴ礁年」について。
 去年は「国際サンゴ礁年」だったんですが、沖縄県でいろんなイベントが行われたと思うんですが、県の評価と課題をお聞かせください。
 8、国際線ターミナルについて。
 (1)、改築の必要性についてあるのかないのか、予定があるのかないのかお聞かせください。
 9、世がわり400年について。
 これは僕はもう毎回ライフワークのように言っているんですが、世がわり400年ってことしで終わりますからね。やっぱりこれは歴史的にも文化的にも他府県との交流という意味でも、絶対にやらないといけないイベントだと思っているんですが、県はその準備をしているかどうかお聞かせください。
 10、泡瀬ゴルフ場跡地利用についてお聞かせください。進捗状況ですね。
 11、公契約について。
 (1)、県の公共調達契約・公共事業契約・公共労働契約の現状。
 要するにどういうことが言いたいかといいますと、最近やっぱり契約もだんだんだんだん圧縮になってきまして、やっぱり人件費が一番最初にカットされていくという。まともに人件費で計上しているんだけれども、契約書に。それを本当にそういうふうな人件費が払われているかどうかというチェック機関が県の中にあるのかどうかお聞かせください。
 (2)、県独自の条例の制定について。
 要するに、今公契約、国の公契約基本法条例に向けて各県でいろんな公契約に準ずるそういうアクションが起こっているんですね。それを県はどの程度把握して準備をしているのかどうかお聞かせください。
 12、これは取り下げます。
 以上です。

 
20090406060250