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平成21年(2009年) 第 5回 沖縄県議会(定例会)
第 4号 10月 1日
比嘉 京子
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こんにちは。
社大・結の比嘉京子です。
通告の質問をする前に、少し緒言を述べていきたいと思います。
さて、鳩山政権は、海上自衛隊のインド洋での給油活動は延長しないと表明をしています。
米軍のアフガニスタン攻撃を支えてきた給油活動にかわって民間による民生支援を強化すると、そういう方針を打ち出しています。
この方針は、沖縄平和賞受賞者であり、アフガニスタンで医療活動や井戸を掘るなどの活動をしているペシャワール会現地代表の中村哲医師の報告とも合致するものであります。中村氏いわく、日本はアフガニスタンで好印象を持たれていたが、最近は敵の味方は敵、いわゆるアメリカの味方は敵という感情になり、自衛隊が民生支援をすることは百害あって一利なしと述べています。さらに彼は、アフガン問題は飢えの問題であり、治安が先とか復興支援が先とかの話ではない。空爆によって女性や子供が殺され、復讐を誓う憎しみの連鎖が自爆テロを生んでいる。駐留する軍隊の兵士数が7年前に比べて1万2000人から7万人にふえ、治安は逆に悪化していると指摘しています。カルザイ大統領自身がアメリカに対し、これ以上市民を殺さないでくれと抗議をしているとして、決して戦争ではテロは根絶できない、強く訴えています。
アジアのノーベル平和賞と言われるマグサイサイ賞の受賞者でもある中村哲氏が一昨年沖縄で講演をしたときの言葉を皆さんに紹介していきたいと思います。タイトルは、「戦乱と干ばつの大地・アフガニスタンから」のメッセージ「「―丸腰の平和論―」基地なしで、平和を育てる。」であります。
「人々の人権を守るために」と空爆で人々を殺す。果ては、「世界平和」のために戦争をするという。こんな偽善と茶番が長続きするはずはない。作業地の上空を盛んに米軍のヘリコプターが過ぎてゆく。我々は地上をうごめくアリのように、ひたすら水路を掘り続ける。彼らは殺すために空を飛び、我々は生きるために地面を掘る。彼らはいかめしい重装備、我々は埃だらけのシャツ1枚だ。彼らは暗く、我々は楽天的である。彼らは死を恐れ、我々は与えられた生に感謝する。彼らは臆病で、我々は自若としている。同じヒトでありながら、この断絶は何であろう。彼らに分からぬ幸せと喜びが、地上にはある。乾いた大地で水を得て、狂喜する者の気持ちを我々は知っている。自ら汗して、収穫を得る喜びがある。家族と共に、わずかな食べ物を分かつ感謝がある。砂漠が緑野に変ずる奇跡を見て、天の恵みを実感できるのは、我々の役得だ。水辺で遊ぶ子供たちの笑顔に、はちきれるような生命を躍動を読み取れるのは、我々の特権だ。平和とは、単なる理念や理想ではない。それは、戦場以上に積極的な活動であり、我々を慰める実体である。私たちはこの確信を持って、今日も作業現場で汗を流す。中村哲。
沖縄県は、このような信念で活動している中村氏を高く評価し、平和賞を授与しながら、一方で戦場に向かう基地の機能強化を容認し、県内移設を認めようとする本県の平和行政と基地行政の矛盾を指摘し、通告に従い質問をいたします。
1番目に、沖縄県発達障害児(者)支援体制整備計画について伺います。
(1)、県は、実態調査及びニーズ等の調査を行うとしていますが、いつまでにどのような項目を実施する予定なのか伺います。
(2)番目に、早期発見についてであります。
ア、有所見の判断基準はだれが、どのようにして決めていくのか。
イ、現行の乳幼児健診及び就学時健診をどう改善し、早期発見につなげていくのか。
ウ、早期発見をするためには、どのような人材がどれぐらい必要か。
(3)、相談支援の未整備は、保護者の不安感と育児が楽しめない最大の原因となっている。気になる――子供の状況ですね――ことを相談できる窓口と、我が子の状況に見合った選択肢の提示がないことが最大の問題点である。そのシステムづくりはいつまでに整備されるのかということであります。
(4)番目に、児童生徒の発達支援教育について。
ア、実態把握調査はどうなっていますか。
イ、学校における受け皿はどうなっていますか、また、現場の課題について伺います。
ウ、専門の免許を有する教師はどれぐらいいるか、採用枠はどうなっているか。
(5)、児童精神科、「こどもの心の診療科」の整備はどのように計画されているか。
2番目に、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価について伺います。
(1)、環境影響評価法案の作成過程に従事し、「逐条解説環境影響評価法」の執筆に参加した千葉大の倉阪秀史教授によると――せんだって事情聴取のために審議会にいらしていました。
ア、2007年の方法書について、法的な形式要件は満たしているとは言え、実質的には不十分なものであったと考える。そのとき方法書を出直しさせることが制度の趣旨をかんがみると適切であったと考えるというような趣旨を述べておりますが、県の認識はどうでしょうか。
イ、方法書の追加・修正資料について、期限を設けて意見を聴取する手続を行わなかったことは望ましいとは言えないとしているが、県の見解はどうですか。
(2)、方法書の段階で指摘した知事意見はどれぐらい反映されていますか。
(3)、アセスは手続法であり、各段階において厳正かつ厳密な手続を自治体として踏ませていくということが責務だと考えますがいかがですか。
3番目、北米沖縄県人会創立100周年記念交流及びラスベガス視察に関連した質問をいたします。
(1)、エイサーは沖縄を象徴する文化であります。次回の世界のウチナーンチュ大会には世界のエイサー大会も同時に開催してはいかがでしょうかという提案でございます。
(2)、日本政府観光局のロサンゼルス事務所を伺いました。滝沢所長によりますと、北米において沖縄がどう見られているかという点に対して、「長寿と健康食」が注目されているということでありました。改めて「長寿」という沖縄のブランドを大切にしなければならないと考えます。
ア、知事の公約である「長寿世界一への復活」に向けて、この3年間の県民の健康推進のための予算は幾らかかりましたか、示していただきたい。
イ、各年代における健康状態はどうですか。3年間は非常に短いですけれども、芽出しがあれば伺いたいと思います。
ウ、ここ3年間の自殺者の推移について伺います。また、自殺予防への取り組みと予算の推移、施策について評価を伺います。
エ、「長寿」ブランドによる県経済への波及効果はどれぐらいですか。
(3)、沖縄のダイビングスポットは世界のベストスリーに入っていると言われています。北米におけるダイビング人口は3000万人余であると言われ、沖縄の認知度が非常に低いという指摘でありました。これらの富裕層を沖縄へ誘客するために、現地事務所――デスクだけでもよろしいですから――を設置することを提案したいのですがいかがでしょうか。また、コンベンションの一つとして東京で行われ、ことし知事がいらしていただきました「ダイビングフェスティバル」を沖縄で開催してはどうですか。
4、我が会派の代表質問について関連して伺います。
知事の公約である30人以下学級に自主財源が使われていなかったという答弁について、なぜなのか説明を求めます。
(2)番目、新型インフルエンザ対策のこれまでの反省や課題はありませんか。
以上でございます。
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