平成21年(2009年) 第 4回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 6月30日
警察本部長(黒木慶英)
 

 暴走族の取り締まりに関する決意表明ということだと思いますけれども、暴走族の問題、今大きな問題が2つありまして、1つは、彼らも携帯電話を持っておりまして警察の動きを逐一お互い連絡し合っているということで、逆に警察が来ないとおもしろくないような場合になると、逆に110番に電話してそろそろパトカーが来たらどうでしょうかといった催促が来るような始末であります。110番にかけて、要するにパトカーが暴走族を追いかけるのがおもしろいといった期待族が実は大変多いということであります。
 2つ目は、暴走族自体がいわゆる刑罰の威嚇力について全く無感覚であるということです。再犯率の高いことからも明らかです。1回おきゅうを据えてもおきゅうが余り効かないんですね。
 そういった状況の中で、警察の取り締まりもある種の限界もありますけれども、ただ現場における鎮圧ということはきちんとやっていかなければいけない。特に、老人ホームとか病院であるとか、そういうところの近くは、やはり何が何でもあの爆音をとどろかせて夜遅く走り回させるようなことはさせてはいけないというふうに思います。
 ただ、鎮圧と検挙はちょっとなかなか両立はいたしません。け散らしになりますけれども、鎮圧ということに当面そういった場所については優先してやっていきたいと思います。
 検挙については、正直申し上げて全部後ろのナンバープレートをひっくり返していますので、後ろから追っかけてもナンバープレートがわかりません。したがって、人定が割れません。これは、かなり長い間、いろんな形の情報を積み重ねて割り出すしかないので、かなり手間暇が要るような捜査になりますけれども、その捜査をも地道にやって、幸いにして300数十人という暴走族が割れておりますので、そこに対する個別の、はっきり言ってそれは少年警察の分野になりますけれども、その対策を地道に続けていく形で、そういった暴走への参加を食いとめるといった活動もしていかなければいけないと思います。
 そういう意味で、一つの事柄ではありますけれども、多面的にアプローチしていかなければならない状況になっております。
 とりあえず夜眠れないというのは私も大変困りますし、浦添の住民としてやはり暴走というのはちょっといかがなものかと危惧しておりますので、その点しっかりとやっていきたいと思います。
 以上です。

 
20090406040210