平成18年(2006年) 第 2回 沖縄県議会(定例会)
第 8号 3月 2日
観光商工部長(宜名真盛男)
 

 観光の振興についての御質問にお答えをいたします。
 まず、国際的リゾート沖縄の魅力づくりと認知度向上についてであります。
 国際観光を進めるための課題としては、東南アジアを初めとする海外リゾートとの競合に耐える質の高い観光・リゾートづくりを進めること、また本県の観光・リゾートとしての知名度を高めることが重要であります。
 このため、観光現場における外国語対応や案内表示の整備など受け入れ体制を強化するとともに、離島観光・ゴルフツアーなど、それぞれの国のニーズに合わせた魅力ある旅行商品づくりを着実に進めてまいります。
 また、知名度を高めるため海外メディアへの広告掲載、テレビ旅番組の制作、国際観光博覧会への出展、マスコミ招聘事業等広報展開を国の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」とも連携して実施してまいります。
 次に、外国人観光客の誘致戦略についてであります。一括してお答えをいたします。
 海外からの観光客誘致については、アジアの重点地域別に体系的な誘客計画を策定し、国・地域の実情に合わせた戦略的な展開を図ってまいります。
 具体的には、韓国については新婚旅行とゴルフツアー及びダイビングツアーなど、目的型旅行の誘致を図ってまいります。
 台湾は、定番の団体ツアーからグレードの高い個人旅行への移行を図り、卒業旅行や自由旅行などの若者層を取り込むとともに、離島向けなどの多様な旅行商品をそろえ、リピーターの増加を目指してまいります。
 また、中国については富裕層をターゲットとしたビーチリゾートへの滞在型ツアーや、東京や大阪と沖縄を組み合わせたハネムーンツアーや周遊型ショッピングツアーの誘致を図ってまいります。
 香港については、現地発のチャーター便を活用し、ビーチリゾートと市内観光を組み合わせたツアーなどの誘致に努めてまいります。
 次に、カジノの導入についてであります。
 カジノ導入につきましては、県民世論の動向が依然として賛否両論に分かれているほか、本県の観光にどのような影響を与えるのか見きわめが難しい状況にあります。また、我が国のカジノ制度がその成立も含めどのような方向に展開するのかまだ明らかでない状況にあります。
 このため、県におきましては、カジノに関する会議やシンポジウム等に参加し、引き続きカジノの法制化への動きなどの情報収集に努めてまいります。
 また、自民党において「カジノ・エンターテイメント検討小委員会」が設置されたところであり、その動きも含めて、今後とも国内及び県内のカジノ導入に関する論議の状況を慎重に見守っていきたいと考えております。
 次に、本県の歴史、文化、芸能等を生かした新たな観光の展開についてであります。
 本県では、歴史、文化、芸能等の活用として市町村等と連携し、世界遺産周辺における観光案内所や休憩所、駐車場等の利便施設等の整備促進を図るほか、沖縄空手を通した交流の推進、エイサーや旗頭、琉球舞踊を活用した地域観光イベントに対する支援を行っております。
 また、修学旅行の観光コースにエイサー、黒糖づくりなどの沖縄文化体験ができる観光施設が増加するなど、観光業界等との取り組みが進んできております。
 さらに、海外、県外で行われる誘客イベントにおいても、琉球舞踊やエイサー等が本県の観光のPRに大きく貢献しております。
 今後とも市町村、観光業界等と連携し、地域をコーディネートする人材の育成を図るとともに、地域の歴史、文化、芸能等を観光資源として活用してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

 
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