委員会記録・調査報告等
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経済労働委員会記録
令和6年 第 4 回 定例会閉会中
第 1 号
|
開会の日時
年月日 | 令和7年2月4日 火曜日 |
開会 | 午前 10 時 1 分 |
散会 | 午後 4 時 24 分 |
場所
第1委員会室
議題
1 視察・調査について
2 令和6年第4回議会乙第20号議案 指定管理者の指定について
出席委員
委 員 長 新 垣 淑 豊
副委員長 次呂久 成 崇
委 員 仲 村 家 治
委 員 座 波 一
委 員 上 原 快 佐
委 員 喜友名 智 子
委 員 上 原 章
委 員 瀬 長 美佐雄
委 員 當 間 盛 夫
欠席委員
委 員 大 浜 一 郎
委 員 儀 保 唯
説明のため出席した者の職・氏名
商工労働部長 松 永 享
ものづくり振興課長 座喜味 肇
ものづくり振興課副参事 宮 城 清 美
ものづくり振興課班長 小納谷 美 咲
○新垣淑豊委員長 ただいまから、経済労働委員会を開会いたします。
まず、初めに視察・調査についてを議題といたします。
休憩いたします。
(休憩中に、県内視察・調査について協議した結果、豊見城市のおきなわ工芸の杜の視察・調査を行うことで意見の一致を見た。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
お諮りいたします。
視察・調査につきましては、休憩中に御協議いたしましたとおり決することとし、議長に対し委員派遣承認要求をしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣淑豊委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
なお、委員派遣の日程、場所、目的及び経費等の詳細な事項及びその手続につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣淑豊委員長 御異議なしと認めます。
よって、さよう決定いたしました。
休憩いたします。
午前10時3分休憩
午後1時30分再開
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
本日の説明員として、商工労働部長の出席を求めております。
令和6年第4回議会乙第20号議案指定管理者の指定についてを議題といたします。
なお、本議案は、令和6年11月定例会に提案されましたが、慎重に審査及び調査する必要があるとの理由で閉会中継続審査となったものであります。
ただいまの議案について、商工労働部長の説明を求めます。
松永享商工労働部長。
○松永享商工労働部長 委員の皆様、本日の午前中におきなわ工芸の杜を御視察いただきまして、ありがとうございました。予定で60分間、実際は75分という短い時間ではありましたけれども、同施設の現状でありますとか、あるいは現指定管理者の取組状況を御理解いただけていれば幸いでございます。この後は、引き続き同施設の指定管理者の指定につきまして、御審査をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
令和6年第4回11月定例会に上程いたしました乙第20号議案指定管理者の指定に関しましては、12月の経済労働委員会の際、委員の皆様より、御質問、御指摘をいただいた結果、十分な検証が必要とのことで、継続審査となりました。今回、あらためて論点を整理してまいりました事項を御説明いたします。
○座喜味肇ものづくり振興課長 それでは、説明資料を順に追って御説明いたします。
めくっていただいてまず1ページ、1、指定管理施設の業務の比較について御説明いたします。
この表は、左側の欄のおきなわ工芸の杜と、中央の欄には近隣施設である空手会館のほか、右側の欄には県立博物館・美術館のそれぞれの選定時の公募要領に示した指定管理業務を比較したものとなっております。
めくっていただいて2ページの(4)の工芸機器等の操作指導及び保守点検に関する業務、また、(5)貸し工房に関する業務の、③入居者等への経営支援や、⑤商品開発支援、⑥では入居者への日々の相談など、将来的な工房経営に向けた対応に加え、(6)体験工房に関する業務の、③入居者と連携した利用促進に向けた対応など、これらは、入居者へのコンサルティング等に係る、相応の専門性が求められます。
このように工芸の杜では、他の比較した施設にはない機能や役割を踏まえた専門的知識や経験を有する人材を配置することで、利用者へのサービス向上が期待できるものと考えております。
次に、2、指定管理者の選定経緯について御説明いたします。
3ページを御覧ください。
指定管理者の選定に当たっては、条例に沿った4つの選定項目から審査項目を定めて、応募者からの事業計画を評価するもので、最も効果的かつ効率的な管理が実施できる者を決定しております。
上段の右側に、1、おきなわ工芸の杜共同企業体とあるのが今回選定された団体で、2、A社とあるのが今回選定されなかった団体となっており、それぞれ、各項目の評価点が示されております。
具体的には14の配点項目がありますが、点差が大きく開いた3項目を太枠・色塗りで示しております。
まず、1つ目、左側に3とあります、審査項目、ア、施設の利用促進を図るための具体的な方法では、貸し工房や体験工房、展示室等の利用促進の取組の提案があるか、利用者を増やすためのイベント等の計画があるか、また、2つ目、ナンバー7の審査項目、オ、施設の維持管理の内容等では、清掃・警備など仕様書の管理水準を維持できるか、関連する法令等を遵守した施設の維持管理となっているか等の審査内容に関して、来館者目標の達成可能性や施設管理関連の専門知識の有無等で差がついたこと、3つ目、ナンバー12の審査項目、エ、安定的な運営が可能となる財政的基盤では、指定管理業務を遂行できる経営状況にあるか、また、継続していける財務状況にあるか等の審査内容に関して、安定的に管理できるのか懸念されたものと考えております。
県としましても、評価に当たりましては、財政的基盤のみならず、施設の利用促進や維持管理方法など、おきなわ工芸の杜を安定的・継続的に運営していけるかという観点から、選定された団体が適切な運営管理者になり得ると判断しております。
次に、3、人員配置及び人件費について御説明します。
4ページを御覧ください。
現指定管理者による実際の勤務実績を例としまして、業務の実態に応じた人員配置を示す内容となっており、勤務時間数の年間平均に近い月である、令和5年10月分のものとなっております。
左の欄に館長から窓口業務までの配置職員について、週当たり勤務日は配置計画を上回る勤務実績となっております。
県としましては、必ずしも全員の常駐を求めない一方で、施設の管理運営やサービスの維持・向上のため、状況に応じて勤務日を増やすことも求めつつ、当初の人員配置計画を承認しているところです。
次に、人件費について、同じく4ページの下を御覧ください。
工芸の杜の人件費について、前回の経済労働委員会の際に外部より提供された資料では、推計で日額3万7000円とありましたが、県において、実際の業務に従事した時間で算出したところ、平均日額単価は、2万8465円となりました。
工芸の杜は、施設管理だけではなく、入居者の経営面の支援を行うなど、コンサルティング業務等の専門性を指定管理者に求めており、必要とする人材確保の観点からも適正な金額であると考えております。
次に、1枚のみのA3サイズの資料を御覧ください。
令和4年度の供用開始から令和6年度までの、おきなわ工芸の杜の利活用実績について御説明いたします。
資料では、まず、1、来館者数について、令和6年12月末時点の令和6年度の来館者数は、延べ6万7096人となっており、令和4年度の約2倍増の実績となっております。
次に、2、入居室数について、令和6年12月末時点の貸し工房の入居率は89%、体験工房は100%となっております。
3、インスタグラムのフォロワー数について、令和4年4月の914人から令和5年4月が3154人、直近の令和7年1月時点では、3970人となっており、順調にフォロワー数を伸ばしております。
4、イベント開催件数について、令和6年度は、全体で37件となっており、令和4年度の12件の約3倍となっております。
5、ワークショップ等の開催件数について、工芸体験等については、常時実施しているものと、不定期開催しているものがあります。不定期開催のものとしては、令和6年度が延べ44件で、令和4年度の約1.5倍となっております。
その他にも、機械器具の利用実績のほか、資料にはありませんが、同施設以外の商業施設でのイベント出店への提案により入居者の売上げを確保するための支援実績などもあります。
県では、指定管理者の業務評価について、毎年実施しているモニタリングにおいて確認しており、制度運用委員会においても適切に運営されているとの評価をいただいております。
おきなわ工芸の杜の指定管理に関する私からの御説明は以上です。
御審査のほど、よろしくお願いいたします。
○新垣淑豊委員長 商工労働部長の説明は終わりました。
これより、令和6年第4回議会乙第20号議案に対する質疑を行います。
質疑に際しては、委員自らタブレットの発表者となり、引用する資料の名称、ページ番号等をあらかじめ述べた上で該当するページを表示し、質疑を行うよう御協力をお願いいたします。
なお、質疑・答弁に際しては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔に要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。
質疑はありませんか。
座波一委員。
○座波一委員 今日の午前中に視察という形での、現地での見聞きは非常に有意義だったなという感じがいたします。イメージとして沖縄の工芸というものの将来を含めて、伝統工芸も含めて、今後ともしっかり取り組んでいってほしいなという印象です。
それで、今回はこの指定管理の決定というか次年度の決定ですが、3ページの選定経緯というところで、4項目が主なものであるということで、この4項目のうちの上の1、2と。あるいは、2番目の3から8というふうに項目ごとにあるわけなんですが、点数はこの部分をトータルされていますよね。例えば上の1、2の部分の詳細というのは出せるんですか。A社B社の点数というのは。
なぜかというと、点数を見てのとおり、こういうふうに差がついているというのが分かるわけですけれども、もっと詳しくどこに差があったのかなというのが知りたいところなんですよ。客観的に見て納得がいく形であればいいかなと思って聞いているわけですけれどもね。
○座喜味肇ものづくり振興課長 お答えいたします。
今、お手元の資料でいきますと1、2ということで、こちらは一番左側の選定項目、県民の公平な利用を確保できるものであるかということで、34点と30点というそれぞれの点数がありますが、1のおきなわ工芸の杜共同企業体に関しては、それぞれ17点と17点。A社に関しましては15点、15点という形になっております。こちらの中に関しましては、1についての選定された団体に関しては、管理者が立案したイベントのほか、幅広いイベント等の誘致の提案があったということ。2のA社に関しましては、基本的には指定管理者自らのほうで行う企画展、こちらを中心にイベントを構成していくというところで、いわゆる誘致という観点でいくと外部からのイベントに対しても開いた形での利用を促すという取組があったのかなという観点から、県民の公平な利用の確保に資するものかというところで差がついたというふうに考えております。
次の段の3番に関していきます。施設の利用促進を図るための具体的方法ということで、こちらだけを切り出していきますと、1の選定された団体に関しましては、34点。A社に関しましては、29点という形になっております。
○新垣淑豊委員長 休憩いたします。
(休憩中に、座波委員から、点差が開いた審査項目の得点を確認したいと発言があり、執行部から、得点差の大きい3項目について口頭で説明することとなった。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
座喜味肇ものづくり振興課長。
○座喜味肇ものづくり振興課長 御説明いたします。
点数に関する図の点数に関しましては、太枠色ぬりのところを切り出した形での点数について御説明いたします。
まず、先ほど説明しました施設の利用促進を図るための具体的方法に関しましては、個別にいきますと選定された団体が34点、A社に関しては29点ということで、選定された団体に関しましては、入居希望者の確保には現入居者の満足度を高める取組が必要だというところの中で、実際にその具体的な提案があったというところと、A社に関しましては、いろいろと来館者目標に関しまして、学校観覧等を毎日実施できるのかというところで提案はあったんですけれども、その実現可能性に疑問を持たれたというところだと考えております。
次の2つ目、施設の維持管理に関しての内容になります。
こちらに関しましては、選定された団体は34点、A社に関しましては29点という形になっておりますけれども、選定された団体に関しましては、具体的な清掃、警備、機器点検方法の提案に関しまして、仕様書の水準を超える形での提案があったと。
もう一点、A社に関しましては、これまでに施設管理等の経験がなく団体内に施設管理関連の知識を有する職員がいるのか不明確であり、疑問を持たれたというようなものと考えております。
3つ目に関しまして、12番ですね、安定的な運営が可能となる財政的基盤に関しましては、こちらはA社に関していきますと、利用料、収益見込みというものが3年間同じ金額で計上されているというところがありました。現金確保ですとか、収入増加、そういったところの観点でいくと指定管理業務を安定して実施できるのかということで不安視されたのかなというところで考えております。ただいまの12番の項目に関していくと、選定された団体に関しましては19点と、A社に関しましては12点という形になっております。
○座波一委員 今の12番のところで、経営状況、安定的な分野で3年間、数字が、見通しを、同じものであったということに不安を感じたということですよね。であれば、おきなわ工芸の杜共同企業体はどのような数字になっていましたか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 今回選定された団体のほうの提案ですけれども、収入の部分でいきますと、令和7年度約1700万円、令和8年度につきましては約1800万円、令和9年度については約1850万円という形で、収入増の見込みを推移しているというような提案になっております。
以上です。
○座波一委員 審査する執行部としては、その数字が実現性が高いと見たわけですね。
○座喜味肇ものづくり振興課長 そのように判断をしております。
以上です。
○座波一委員 今の説明で、総じて具体的に指摘したことは一応理解できました。いわゆる達成可能な現実的な数字の下にシビアな判断をしたということだということであります。
そして、もう一点。4ページのほうなんですが、前回の資料、これは、執行部もその資料を基に、執行部なりのちゃんとした資料を作ったということで、1日当たり2万8465円という金額を出したという、この差は何が原因だったんですか。そこを説明してください。
○座喜味肇ものづくり振興課長 先ほど説明で、前回の経済労働委員会のほうで外部から提示されました数字に関しては、日額単価3万7000円という数字だったと理解しております。この推計値に関しましては、当初の計画値、配置計画に基づく推計値だというふうに理解しております。今回当方にて改めて日額単価を算定した数字に関しては、資料4ページに参考の算出方法ということで記載させていただいております。年間人件費総額をおきなわ工芸の杜関連業務の実際に従事をした実績の数字を基に平均時間単価を算出して、これを1日当たりに換算しまして、平均日額単価を2万8465円というふうに算出をしております。配置計画と実際に従事した実績額との差というふうに理解しております。
以上です。
○座波一委員 じゃ、当初の配置計画がそうじゃなかったということになりますね、実際は。
○座喜味肇ものづくり振興課長 そのような数字の差になります。
○座波一委員 そこら辺ももう少し詳しく示してくれれば理解も早かったと思うんですけど、そういう実際のこの数字での算出でいけば、この2万8465円というのは、他の施設と比較してもそれほど高くもないということでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 執行部のほうでは、そのように認識しております。
○座波一委員 以上です。
○新垣淑豊委員長 ほかに質疑はありませんか。
當間盛夫委員。
〇當間盛夫委員 人件費の話で、あまりほかと変わりないという課長の今の答弁だったんですけど。空手会館と、博物館・美術館との平均日額単価を示してください。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 ただいま工芸の杜に関しては、日額単価2万8465円になるという数字に対しまして、他の施設、こちらに関しましては、我々のほうでも再計算をしております。2万8465円については、令和5年度のもの、空手会館に関しましては、同じく令和5年度となります1万4869円。博物館・美術館に関しましても、令和5年度の数字ということで我々のほうでも計算したところ、2万3524円という日額単価になっております。
以上です。
〇當間盛夫委員 博物館・美術館の職員の数はどれだけですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 私の手元にある公表されたモニタリングシートによりますと、博物館・美術館の従業員数については124名となっております。
〇當間盛夫委員 空手会館と博物館・美術館、この2つの施設と工芸の杜の館長の週当たりの出勤日数を教えてください。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 工芸の杜の週当たりの出勤回数、先ほど説明しました令和5年度の10月分ということで、館長につきましては週当たり出勤回数2.25になります。博物館・美術館に関しましては、大変申し訳ないですけど、手元にちょっと資料が、数字がないということで報告いたします。
以上です。
〇當間盛夫委員 空手会館は。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 空手会館につきましても、ちょっと手元に数字がないということであります。
以上です。
〇當間盛夫委員 皆さんから出された資料でお伺いするんですけど、館長は週で2.25日の出勤回数となるんですけど、館長の月収って幾らなんですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 館長の月収というところですけれども、職員ごとの人件費に関しましては、ちょっと個人情報の保護の観点から、答弁は差し控えたいと思います。
以上です。
〇當間盛夫委員 通常、この館長という人は、それなりの見識だとかそれなりの経験を積んでいるから、この館長、副館長ということであると思うんですよね。この窓口業務だとかということになると非常勤になると思うんですけど、皆さん勤務実績で、工芸の杜の指定管理、皆さんから出されたもので今9名とあるんですけど、非常勤は何名ですか。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 お答えします。
常勤、非常勤の区分なんですけれども、勤務時間によって区別されています。例えばですけれども、週40時間を常勤とした場合、それより時間数が少ないとか、2時間少ない場合、そういった場合は非常勤という形で、それぞれの施設の規程とか規則に基づいて設定されているというところです。今9名ということなんですけれども、3月時点のものでは、常勤については6名、非常勤については3名ということで認識しております。
以上です。
〇當間盛夫委員 館長は非常勤ですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 館長は非常勤になります。
〇當間盛夫委員 皆さんのこれからしたら、副管理者が結局実務上の総括責任者になるわけよね。館長は週で大体2回ぐらいしか出ないんであれば、別に館長は必要ないんじゃない。皆さんこれどう認識されているんですか。副管理者が実務上の総括責任者であるのに、非常勤で何で、館長を置く理由って何なんですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 館長ですけれども、館長は、これまでの経験、これまで染色関連の試験研究ですとか工芸業界の技術指導、あとは工芸従事者の育成、そういったところで勤務をしておりました。そういったこれまでの工芸に係る経験ですとかノウハウ等を生かしながら、大局的な見地から工芸の杜における入居者支援、展示業務、関係機関連携、施設管理、そういったもろもろを、それぞれ担当職員は配置されていますけれども、指揮、指導、アドバイスという形で館長のほうで行っております。常勤としてではなくて、土日を含めたイベントの対応ですとか、そういったところに出勤をするということで、勤務に強弱をつけながら効率的な運用を行うということで、今の勤務体系でも了としているところです。
以上です。
〇當間盛夫委員 僕が確認したいのは、館長って別にいらないんじゃないかという指摘の部分で、だったら先ほど協同組合、共同センターだったか、向こうの皆さんってそれだけいろんな形で従事している皆さんですよね。それからしたら、やはりその人たちのほうがもっと見識があったりだとかさ、それに従事していたりだとかということになると思うんですけど。この審査の中で、この館長がこういう分のものを持つ部分で、審査の管理業務のものからしたら勤務日数1日だとか2日、この副管理にしても、2日から3日というような出し方で審査をやっているわけですよね、委員の皆さんは。結果、でもその館長自体がどれだけの認識を持っているということは、この審議会の中でも、このことのものも出されていての話なんですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 審議時点の、ちょっと詳細な内容に関しましては発言を控えますけれども、この館長の略歴に関しての資料に関しては、公募関係の提案資料に含まれていますので、審査の対象に上がっているというふうな認識です。
以上です。
〇當間盛夫委員 館長の履歴とかも審査対象の中に含まれているのか。どこに含まれるのか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 ただいま、お手元の資料の3ページ、項目番号でいきますと10番。安定的な運営が可能となる人的能力ということで、こちらの項目の中から略歴等に関しては審査されているものと理解しております。
以上です。
〇當間盛夫委員 この部分で結構差があるわけよね。ということは、共同企業体と別個でこの86点というのは、この分の差があったということなんですか。館長というか、その責任者の部分でのものがあったという認識でいいんですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 ただいま示している点数差に関しましては、それ以外にもアとウとエという形でありますので、そういった審査項目を総合的に見た中でこれだけの点数差が出ているということになります。一部、点数に関しては、審査内容になっているというところです。
以上です。
〇當間盛夫委員 前回、皆さんは示し切れていないんですよ。今回も皆さんね、差がないと言ってきて、人件費の平均日額も2万8000円ということを出してきているわけさ。館長のその部分も、週で2.25というのがあるけど、じゃ館長の月収どれだけですかと言ったら、それも示さない。で、日額平均は、ほかのところと差がありませんと言うわけさ。差があるわけですよね、現実は。隣の空手会館と比べても、隣接する分と比べても。僕は県立博物館との比べはあり得ないと思っているわけさ、人数的なことも含めて。あそこのいろんな常設のものからしても、それは。それでも向こうよりここは高いわけですよね。このイベントの開催のものにしても、県立博物館だとかあそことは比にならないと思うんですよ。そこは、来館者にしても。来館者数でも皆さん令和5年と令和6年、どれだけの差があるかと言ったら1000人も差がないということになるね、見てもそう、イベント的にしても、そんなにがーんとこの3年間もう右肩上がりで、この分が、この指定管理を受けているところが、また新たにというか継続してここが受けるという要因というのが、僕は分からないし、前回にも指摘したように、3年間で皆さんここ赤字よ、皆さんが出してきたもの。皆さんが出してきた数字でも、前回もらった数字でも、100万円の年間赤字を出しているところにまた再度委託するというものが理解できないし、皆さんのこの審査のものは、その館長とか1日だとか2日で、副館長でも皆さんは実績で6.25と出してくるんだけど、審査の、指定管理の配置は副管理でも2日から3日の配置ですよ。それで皆さんTLOにそういう指定をするわけよね。前回もお話したんですけど、この副管理者が経理もその責任者ということになるんですけど、この組織図を見ると、経理は沖縄TLOになっていますよ。これはどういう形になっているんですかということで前回も質問したんですけど、これはどういうふうになっているんですか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 現指定管理者の体制図に関しましては、配置職員のスタッフの人件費、給与等に関しては、一部ですけれども、関連経費ということでTLOのほうで支払いをしているということで、この配置図で示されているということになります。
以上です。
〇當間盛夫委員 何で公の施設を、この沖縄TLO含めて共同企業体が受けているのに、一部をTLOが払うようなことになるのか。TLOは、この工芸の杜に関して、指定管理を受けるだけであって、足りないものを何でTLOが払うのか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 今御指摘の中で言う、足りないものではなくて、指定管理の中で要する経費について、実際指定管理の中で勤務している配置職員の人件費等を給与という形で支払っているという経費の取扱いをしているということになります。
以上です。
〇當間盛夫委員 だけど、僕はあまり理解できていないわけさ。工芸の杜は赤字なのか。この赤字はTLOが負担しているのか。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 お答えします。
公の施設の指定管理者制度に関する運用方針においては、協定締結時に想定できないリスク、損失の可能性とかもありますので、それに係る追加経費の分担を、募集要項の中で必須項目としております。このリスク分担のうち今管理費の増大ですとかについては、指定管理者の負担としておりますので、収支がマイナスの場合には指定管理者が負担するということになっております。ただ、これはモニタリングでも、ちゃんとこのマイナス部分については見ていただいて、収支がマイナスとなった場合には、指定管理者が経費削減、あと収入増加の方策を検討し、収支の改善を図るということになっております。ですので今のところ、モニタリング上ではマイナスということになっていますが、これについて、指定管理者の負担と。指定管理制度が、収益を上げた、プラスになった場合は、指定管理者の利益となる反面、マイナスになった場合は、そこは指定管理者が負担するというような制度になっております。
以上です。
〇當間盛夫委員 だから何でマイナスを出しているところに、新たにこの指定管理を皆さんやる部分で、本来マイナスを出さないようにということで、皆さんもある一定の指定管理料を出しているわけよ。でしょ。皆さんがきちきちに出しているわけじゃないよ、絶対。ある程度その余力を持って、マイナスが出ないように。本来は公の施設だから、あなたたちがやらないといけないんだよ。公共の施設なんだから。その指定管理ということで、そのことのものを出して公募をかけて、ある程度の余裕を持って、皆さん指定管理料というのを見積もって出しているわけでしょ。その中で皆さんこの3年間赤字。赤字を出しているところに再度委託する。それが分からないと言っているわけ。
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
宮城清美ものづくり振興課副参事。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 モニタリングの事業収支の考え方なんですけれども、マイナスとなった場合には、継続性の面で課題があるということで、県と指定管理者間で協力して、黒字化のための方策に取り組むことになっています。
今回マイナスということなんですけれども、令和5年度については、指定管理料が649万6000円減額された中で、利用料収入とかの収入増に努めつつ、経費削減にも取り組んだことによってマイナス幅は抑えられていると。指定管理者制度運用委員会の委員からは、財務状況については、収支バランスの均衡が図られるよう、引き続き確認を行った上で、さらなる改善に努めるということがありますので、マイナスながらもこれまで経営努力によって、このマイナス幅を抑えたということで、引き続きそういった改善を図りながら、マイナス幅を今後も抑えていけるというような形で、審査委員のほうも評価されたということで、県としては認識しております。
〇當間盛夫委員 皆さんもそれ了解したわけね。マイナス幅が抑えられるという、皆さんのその要因というのは何があるのか。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 マイナス幅の要因を抑えることに関しては、もちろんお答えしたように、経費の削減という部分があります。これに関しての提案。あとは今回運用委員会のほうで選定した経緯でいきますと、先ほど冒頭で説明したとおりに、今回現指定管理者とA社という形で、2社の提案があった中で比較された上で、現指定管理者が選定されたというところの経緯。その中で、マイナス要因に関しても課題というところで認識はしております。その辺りは、マイナスを解消しながら、これから事業計画を見直しながら進めていくというようなことで、選定経緯の中で決めていったというところになります。
以上です。
〇當間盛夫委員 この共同企業体の経費の削減って、どういうことができるんですか。何を期待しているのか、人件費か。
〇座喜味肇ものづくり振興課長 人件費に関しても経費削減の対象にはなってくるのかなと思います。この辺りに関しては、今年度のモニタリングにおいても運用委員会の中では、1つ論点として挙がっている内容になります。
以上です。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 補足ですけれども、経費節減というのは効率的な運用ということで必要ということで考えております。先ほども座喜味のほうからありましたように、利用料金収入というのを上げていく予定になっております。また実習事業収入についても、毎年度収入を上げていくような工夫をされているということで、経費節減でだけではなく、こういった利用料金の収入というものを増やしていくと。イベントを開催したりですね、あとは今日見ていただいた施設ですね、そういったところの周知を図って、より多く利用していただく、機器等についても利用していただくというような形で、この施設自体の利用、あとイベントを増やすというようなことで、この収益も増やしつつ、経費の削減も図っていき、黒字を目指すということで、現指定管理者は計画しているというところです。
以上です。
〇當間盛夫委員 皆さん、もう少し考えてやらないと。経費の削減といって人件費もあるかもしれないという。この利用率を高めてと、利用そのものを高めてということになってくると、職員配置は増加しないと、職員配置を多くしないといけないはず。利用率を高めていくということになって、人件費は一方で削減するということは、人は変わらないということになってくるんだよ。こっちで利用率を高めるって、人を増やさないといけなくなるんだよ。このバランスをどうするのか。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 今、特に稼動のほうで見ますと、副館長とかがいろいろ指導しながら、この施設の運営について、窓口の方ですとか、
その方を指導しているところです。ある程度、こういったのがうまくできてきて、どちらかというと、月額が低い方が今後運営に関わっていく。そういったところと、また実際イベントとか利用率を増やすというときには、専門性とかそういったものが必要なければ、そういった窓口の方と同じような料金の方を採用するとか、そういったところは柔軟に対応していけるのかと思います。確かにイベントが増えると人は増える。ただ人件費の高い方ではなくて、そういった人件費がそこまで高くない方を採用するとか、そういったことで工夫はできるのかなということで考えております。
〇當間盛夫委員 私があまり長くしてもあれでしょうから。でも、まだ払拭できていないわけさ、皆さんが出されている人件費を含めて。この数で本当にこの工芸の杜が、皆さんが言うように、利用率を高めてというところというのも見えてこないし、あの中には、皆さん県の工芸センターも、工業振興会だったか、振興センターだったか。県のものもある。NPOのこの共同センターもある。やはり3者が指定管理者と、県の部分とNPOさんと、あの建物の中でどういうような形で一体となって、この工芸の杜という部分の伝統工芸ということを活性化して盛り上げていくかということのものが、僕はばらばらでやっては決してよくないと思っているんです。県がね――今日行ってあれだけど、僕はもう3年たって、皆さんがどう捉えたか分からないけど、僕はすかすかとしか見ていないんですよ。そういうのでは。もう少しやるべきことが、県もあるんだろうけど、僕はあまり県が、その3者に対しての分が、県がほったらかしているようにしか僕は見えない。今日行って見る分からすると、もう任せきりなのかと。なかなか今回のこの問題は我々が継続審査ということになってくると、4月以降の工芸の杜という部分でのオープンにそのこともいろいろと影響も出てくるというところもあるのかもしれないけど。
最後に商工労働部長、皆さんこの工芸の杜というのは、今日行っても本当に思うんだけど、この入居している皆さんからするとね、これ大事な施設だというふうな認識を僕らも持ちましたよ、それは。やはり入居している人は、今日提案することはたくさんあるんだけど、でも稼働してまだ、途中で入居した皆さんからしたら、実際には1年というのもね、途中入居だったはずだろうから、これで3年という分が短いというお話もあったはずでしょうから、皆さんからするとやはり期待が大きいはずなわけさ、工芸の杜に対する部分というのは。やはりそれを、先ほどのこの3者に対して、皆さんがどういうふうな形でね、商工労働部、県のほうがこれが携わってやっていけるのかという部分に対してのものを聞いて終わりましょう。
〇松永享商工労働部長 今のお答えの前に、先ほどから御指摘がある部分にお答えしたいと思いますけれども、まず人件費の件についてですけれども、先ほど回答の中で高くないというような表現をしておりますけれども、誤解があったらということで、私のほうから補足しておきますけれども、おきなわ工芸の杜の人件費は、資料にありますように2万8465円となっております。一方で、空手会館が1万4869円。博物館・美術館が令和5年度の実績で2万3524円となってございます。それを比較したときに高くないということではなくて、やはり工芸の杜に関しましては施設管理のみを行っているということではなくて、専門性に基づく事業内容ということになります。具体的に言いますと、工芸従事者の支援でありますとか、イベントの企画運営、また各種工芸機器の貸出しあるいは取扱いの説明、指導などなど含めますと、この辺の専門性を比べると、適正な範囲内の金額であるというふうに我々としては判断しているというところでございます。
あと人員配置、館長の件でございますけれども、委員の皆さんも御承知のとおりとは思いますけれども、この指定管理制度とは何かというところから申し上げますと、民間事業者などに公の施設の管理を代行してもらうという中で、指定管理者の創意工夫等により効率的かつ効果的な運用を行うという制度でございまして、それをもって、民間能力の活用によって多様化する住民のニーズ、これに効果的・効率的に対応するというものでございます。それを受けまして、このおきなわ工芸の杜はどういうやり方をしているかと言いますと、指定管理者の裁量の中で、創意工夫でありますとか、あるいはそこの持つノウハウによりまして、事業を実施しているという状況にございます。ですので、全員を常駐とすると、館長も含めてそうなんですが、全員を常駐とするということではなくて、ローテーションを組みながら、効率的に運用しているという状況です。ですので、現指定管理者からしますと、勤務の強弱をつけて効率的に運用しているというふうに我々として判断しておりますので、その中で質の高いサービスを提供する。さらには経費節減を実現していくというふうに思ってございます。そういう現状というのは御理解いただいた上で、今最後に當間委員のほうからございました。今後この3者でというところですけれども、我々も今回この経済労働委員の皆様の御意見あるいは御指摘を受けまして、いろいろと考えるところはございます。やはりここは工芸産業振興の拠点ですので、各産地組合でありますとか、あるいは工芸事業者、あるいは関係団体、関係機関がございますので、ここ全てで連携をして、今後このおきなわ工芸の杜の効果を高めていく必要があるなというふうに痛感しているところでございます。
ですので今後はこの関係者、関係機関と協力しながら、あるいは意見交換をしながら、あるいはその各所でそれぞれの実力を発揮していただきながら、そのためにも緊密に連携しながら、この沖縄工芸の杜の効果を発揮していけたらなと思っておりますし、そのように今後取り組んでいきたいと考えているところでございます。
以上です。
○新垣淑豊委員長 休憩いたします。
(休憩中に、新垣委員長から指定管理料の減額について確認があり、執行部から指定管理料の設定の考え方について説明があった。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
ほかに質疑はありませんか。
上原快佐委員。
○上原快佐委員 お疲れさまです。
先ほど来、皆さんからいろいろ説明を聞いている中で、今日僕も午前中、この工芸の杜を見させてもらった中で、指定管理で十分に運用されているなという、維持管理もされているなという印象を持ちました。ただ、もちろん課題もやはりあるだろうなということ、やはり見ていく中で思っています。指定管理の趣旨からすると、当然この施設の管理運営、維持管理に視点が置かれて、それを民間の力によって効率的に運用していくという意味では、今回のこの選考の基準というのは理解できます。
沖縄と同じように伝統工芸産業が盛んな石川県の工芸館の工房の条件を見ても、選定基準を見ても、やはりこの維持管理というところに選定基準というのを置いております。他の都道府県でも同様のところが幾つかあるかと思いますけれども、ただ一方で、先ほど最後に部長がおっしゃっていた、この各産地組合との連携というのがやはり課題なのかなと思います。沖縄は他の都道府県と違って、島嶼性と広域性というのが他の産地とは多分違うと思っているんですね。八重山であったり宮古であったり、島嶼も含まれますので、そういった意味においては、地域との連携という部分は選定項目の中の一番下の部分ですよね、工芸産業を担う人材の支援とか、工芸産業振興のための取組、ここの点数がやはり採点というのが低いような気がしてですね。本来ならば、工芸を振興するというのと維持管理という部分は別物であって、そこをもうちょっと各産地をどういうふうに守っていくのかというところに主眼が置かれてもいいのかなと思っているんですけど、そこの点については、なぜこういう選定基準になったのかというところをちょっとお伺いできればなと思います。
○座喜味肇ものづくり振興課長 お答えいたします。
工芸の杜を今日の午前中視察されて、冒頭のほうで説明があったかと思います。工芸の杜の設置の目的趣旨ということで、工芸品の情報発信と、工芸に従事する作り手の支援、あと、つくり手と使い手の交流の場という3つが工芸の杜の機能ということになっております。
全体バランスの中で配点という形で配点項目がありますけれども、当然既存の産地組合等々との連携という部分も、この中でいくと、交流の場というところの中から、組合との連携という部分も必要になってくるのかなというところで考えております。
今回の公募に当たりまして、事前に各産地のほうにも工芸の杜の在り方、活用等について意見交換してまいりました。そういった中で、今回この配点項目というものを今回2期目にして追加したところです。配点が多いのか少ないのかというところはまた今後の検討材料になるのかなと思いますけれども、2期目の時期ですね、工芸の杜の活用に関しましては、そういった形で既存の各産地組合とも連携を図った取組という部分をこれからまた広げていって、さらに第3期、4期という形の中で産地組合との連携――産地組合のほうで稼げるような仕組みという部分もここから生み出していければなと思っております。
以上です。
○上原快佐委員 もちろん皆さんの御意見というのは分かるんですけれども、僕は連携だけでは弱いんじゃないかなと思っていて、実際に島の場合だと人材も限られているし、人口減少も、特に離島とかだと顕著なわけですよ。なので、連携というよりもむしろもう一歩踏み込んだ保存とか、継承とかというところにもっと力点を置くような、そういう施設であっても僕はいいのかな、そういう拠点であってもいいのかなと思っているんですけれども、そこら辺については何か――今後、連携だけではなく、そこをちょっと強めていくような取組というのも、今後はやっていくんでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 先ほど部長のほうから、この施設を活用し、拠点としての3者連携というところの話がありました。伝統工芸の保存・継承に当たっては、これまで工芸振興センターのほうでも様々な活用を図りながら、各産地のほうへの課題解決といった取組も行ってきております。工業振興センターの取組を、これまでの取組を生かしつつ、3月には工芸の杜まつりというようなことで、3者連携のイベントも実施するということで、そういった活用も広げながらこの工芸の杜を生かしていけたらなと思っております。
以上です。
○上原快佐委員 やはりそういう方向性を持っているんですから、なおさら、この選定項目の中には、もちろん維持管理の部分をおざなりにしろという話ではなくて、そこももちろん大事です。指定管理ですから、そこをしっかり主眼を置きつつも、産地の皆さんの工芸というものが、工芸人材というのが保存・継承していくような仕組み、取組というのがさらに強化されるべきだと思うんですけれども、選定項目の中で、そこら辺の課題についてはどう考えるんでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 先ほど3者連携という話をしましたけれども、おのおののまた役割と見たときに、これまでの県の工芸振興センター、こちらのほうで産地支援、活性化という表現もありました。そういった形で、県の工芸振興センターで担っていた部分もこれまで大きいと思います。その中での今後の展開というところは、工芸の杜以外の部分でも我々としてはやるべきことだと考えております。そういったところとのバランスも見ながら、工芸の杜の役割機能、それと県の工芸振興センターが果たすべき役割という部分が不明瞭な部分があるという御指摘もありましたけれども、そこも明確にしながら産地支援の部分として、工芸の杜でさらに何が担えるかというところは整理をしていきたいと考えております。
○上原快佐委員 ぜひですね、今回、おきなわ工芸の杜共同企業体さんが、採点の結果、上がっていますけれども、もう今回、選定されたら終わりじゃなくて、今後、各産地の課題というものをしっかり集約して、今何が喫緊の課題なのか、中長期的な課題と、コロナにおいて、大分工芸産業も相当な打撃を受けています。今後も、そういう危機的な状況というのは起こり得るとは思いますので、そこら辺の危機管理体制も含め、ぜひ、中長期的な視点でやっていただければなと思います。
以上です。
○松永享商工労働部長 ありがとうございます。
今回の指定管理制度運用委員会における評価につきましては、この応募者の提案書を基にしたプレゼンテーション、また質疑応答によって審査がされております。その中におきましては、財務状況、また収支経過計画、執行体制などを含めました、その事業計画の全てを総合評価をして、今回点数が出てきているという状況でございます。
現指定管理者に関して申し上げますと、先ほどA3の資料で見ていただきましたけれども、この3年間の来館者あるいは入居者、イベントの開催などが順調に増加してきているという状況の評価もあったかと思います。そのようなものも含めまして、最も効果的かつ効率的な管理が実施できるものというような評価を受けたと思っておりまして、県としましても、それは、この選定された団体が適切な管理者と判断されたんだろうなというふうに理解しているところでございます。その中で安定的・継続的な運営をしてもらえるということで、利用促進でありますとか、維持管理、さらに財政基盤を活用してということだと思いますが、今委員から御指摘がありましたように、やはり先ほど申し上げましたように課題というところで、我々は今後取組を強くしていかないといけないなと思っているところが、今委員から御指摘ありました各産地組合を含めた関係者、関係機関との連携、あるいは協力、あるいは取組というふうに考えてございますので、今の御提案を受けまして、産地の課題というものを我々は確認した上で、引き続き4年目に入っていきますので、産地の工芸人材の取組でありますとか、事業者との連携というのを密にしながら、今後、この沖縄工芸の杜を基点にしながら、工芸産業の振興というものに強力に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
以上です。
○新垣淑豊委員長 ほかに質疑はありませんか。
仲村家治委員。
○仲村家治委員 この今回の指定管理の件で、ほかの指定管理の件もそうなんですけど、僕は制度疲労がもう発生していると思っております。まず本来県が直轄でやらないといけないことを民間にいっているというんですけど、それはもう責任放棄に近いような部分があって、民間ができるというのは、収益を上げてそれを自分たちの収入にするというのが前提なんだけど、こういうまだ新しい施設というのは実績もないし、体験のことを伸びていると言っているけれども、彼ら自身ですね、営業的なことをさせること自体も、県は責任を放棄する部分があるんじゃないかと思っております。
インバウンドを見ていると、最近は東京都や京都に集中してはいるらしいんですけど、だんだん地方に行っている。この観光客が何をやっているかというと、実際に体験をするという、自らSNSで探してきて、ここに行ったらこういう体験ができるということを自ら探して、今、地方に散っているという調査が出ているんですね。ということは、沖縄県はこういう施設がある、体験型があるということをもうちょっと県として、工芸家だけに任せるんじゃなくて、こういうことをやっている施設を、情報を発信するということをやっていかないと収益も上がっていかないだろうし、やっぱり指定管理をしてもらっているということはいいんですけれども、県として、商工労働部として、何らかのプラスアルファのお手伝いをやっていかないと、実績は上がっていかないと思うんですよ。それに対して部長どういうふうに考えています。
○松永享商工労働部長 今、責任放棄という非常に厳しい御指摘がございましたけれども、商工労働部としましては、この指定管理制度はやはりその民間事業者に公の施設を管理を代行させる制度というところで、指定管理者の創意工夫によりまして、効率的かつ効果的な運用を担ってもらうという制度だというふうに考えておりまして、この民間能力の活用によって、その多様化しているこの住民のニーズを効果的・効率的に対応してもらうものだというふうに考えていますので、それに基づいてサービスが向上する、さらには経費節減が達成されるというふうに考えてございます。
ただ、やはり前回のこの本委員会、また本日もそうですけれども、指定管理とはというところが少し考えさせられるところでございますので、そこは指定管理制度自体は沖縄県の総務部が所管しておりますので、総務部ともこれまで情報を共有してきております。今後も情報共有しながら、やはりその本来の指定管理の目的というところがございますので、そこは効果的な効率的な取組というところですので、それが十分に図られているかどうかというのは、いま一度我々このおきなわ工芸の杜に関しても、検証しないといけないなというふうに感じているところでございますので、今後はこれをより効果的、あるいは効率的にするためにはどのような方策があるのか、あるいは県としては、この指定管理を行いながら、どういうような連携の仕方があるのかというのは、いろいろ考えながら進めていきたいなというふうに感じているところでございます。
以上です。
○仲村家治委員 もう一点ですね。
要は指定管理を審査するときに、手を挙げた、2社が来た。それで審査してて、1社が選ばれるというのはいいんですけれども、この最低限の指定管理者としての資質をどのように判断するかって大変難しいところがあるんですよ。なぜかというと、議会に、審査に通りましたので承認してくださいって来てね、僕らがこの審査の内容自体をどうこう言えないところがあるんです。だから、この辺の部分の審査の中身、もうちょっと厳格にやっていかないと、選ばれたところが、要は赤字を出したり、またいろんな人材的なものとかという部分に欠点があるかもしれないけれども、通ってきたら、私たちはそれを審査して認めないといけないというのが、多くのパターンなんですよ。これは商工労働部だけじゃないんだけれども、ぜひですね、全庁的にこの指定管理の審査の在り方含めて、そろそろそういう時期に来ていると思うので、ぜひその辺を検討してもらいたいなという要望をして、私の質問を終わります。
○松永享商工労働部長 今回のこの指定管理者の選定に関して申し上げますと、やはり令和4年度から供用を開始されているということで、これまでの3年間、来館者、入居者、イベント開催が順調に増加しているというところが評価されております。また、運営評価に関するモニタリング結果につきましても高い評価があるというのと、利用者のアンケート調査に関しましても高い満足度が得られているという結果を我々のほうでは受け取っておりまして、それに基づきますと、安定した施設管理、あるいは適切な運営がなされるというふうに判断をしておりまして、ですので、今回の選定された団体というのは、適切な管理者であるというふうに、県としても判断しているというところでございます。
ただ、今委員からございましたように全庁的な審査の在り方など、指定管理者制度そのものに対してというところの御指摘もございますので、それは総務部のほうと共有をしながら、今後、県としても、その対応というか、在り方を検討してまいりたいというふうに考えております。
以上です。
○新垣淑豊委員長 ほかに質疑はありませんか。
上原章委員。
○上原章委員 お願いします。
まず、おきなわ工芸の杜の総工費というのは40億円と聞いていましたけど、それでよろしいんでしたっけ。
○座喜味肇ものづくり振興課長 お答えいたします。
総工費に関しましては、用地費ですとか、設計費等々を含めて約43億円になっております。
○上原章委員 指定管理が3年ということで、来年度から4年目に入るんですけど、当初で8000万円台、今7000万円前後というのが指定管理料ということで、これもよろしいでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 次期指定管理に関しましては、令和7年度から令和9年度までの3年間の合計ということで約1億9500万円、年平均でいきますと約6500万円となっております。
○上原章委員 今回、指定管理を新たに更新ということなんですが、特に今回、工芸の杜の設置目的、これは工芸品及び施設の情報発信、工芸産業を担う人材の支援、工芸従事者、工芸関連団体及び事業者、業種分野、県民等の交流促進、そして工芸関係の情報収集、施設の利用促進となっています。非常に沖縄の工芸が本当にこの工芸の杜を拠点に、県が目指す、一つ一つの目的を本当に毎年しっかりした形で推進していただきたい思いなんですけれども、この来館者が1年目はスタートなんで、2年目、3年目と、この目標に対して、このグラフが6万5000人、6万7000人現時点ってことですか。目標はどういう数字になっていますか。まず来館者。目標値ってあるんですか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 お答えいたします。
先ほど施設整備費の話がありましたけれども、施設整備に当たっての国との協議の中で、一般来館者数の成果目標値というものを定めております。例えば令和6年度でいきますと4万7000人、令和7年度でいきますと5万3000人、令和8年度でいきますと6万人ということで、これらの数字に関しては類似施設等々を参考にしながら設定をしたというふうに聞いておりまして、現行目標値の水準を達成しているというふうな理解です。
○上原章委員 今の4万7000人とか、5万3000人、これはどこが立てた目標値なんですか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 こちらについては、県のほうで設定し、国のほうにも報告をしている数値になっております。
以上です。
○上原章委員 指定管理者の選定を、例えばですけど、皆さんが点数をつけて、2つの指定管理を希望するところに、例えば来館者の目標値を聞くと、工芸の杜共同企業体は年間8万人から10万人と。もう一つのところが15万人を目指しますとか、そういうふうにそれぞれの、これから指定管理を受ける中で、選定の委員会にそういう報告をするんですけど、こういった方々が指定管理を目指す人たちのその目標値と、この今皆さんが言った数字は、あまりにもちょっと乖離しているんですけど、我々はどこを評価していけばいいんですかね。来館者というのは、やっぱりそれぞれ当然利用者が増えて、県民、また国内外の人たちが沖縄の工芸を認知していただくということは、重要な部分だと思うんですけど。収益を上げる意味でも、来館者をしっかり目標値を決めて取り組むというのも大事かなと思うんですけど、今の県が言っている4万人とか、国にも報告していますとかというような数値の目標と、この選定委員会が評価するそういった目標値、指定管理者が目指そうとしたところの数字、この整合性というのはあるんですか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 先ほど私のほうで御報告しました来館者数に関しましては、施設整備以前に、成果目標ということで国のほうに示した数字となっております。実際にオープンしまして、その後に改めて県のほうで特に設定した数字というものは持ってなくて、実際に供用開始をしまして、指定管理者のほうで計画を立てて、実際に稼働して、実績として出てきた部分が先ほどの6万8000人という数字になってきており、ちょっと時点が違うという数値の目標設定になっております。
○上原章委員 ですから、私はさっき目的――この工芸の杜がなぜ造られたか。これ本当に私も今日行って感じたんですけど、本当に多くの方々が来館して、この工芸の杜が沖縄の工芸を、本当に振興のための拠点になっているのか。県民のどれだけの方がここに、沖縄のこれだけの大きな工芸の素晴らしい伝統、歴史があるかというのを発信する拠点にしては、なかなかこの3年間の間に、県外の方も含めて、本当にもっと工芸の杜の役割というか、何のために造ってここまできているのかというのをしっかり発信しないといけないなと。今の目標値というのは、しっかりこれ県がリードして、指定管理者と設定しないと。さっきの答弁では、もう延べ人数、十分達成していますという基準値が、何かしっかり、僕は設定する背景が見えないんですけどね。毎年これだったら、もう突破していますとしか我々委員会にもそういうふうな形で報告にしかならないんですけど。毎年、3年、これから指定管理するにしても、こういう目標値ですと、背景はこういう意味で目標値の設定の理由ですと。だから、ちょっと県民にしっかり発信してもらわないと、毎年どれだけの成果が出ているか、ちょっと評価しにくいんじゃないかなと思うんですが、いかがですか部長。
○座喜味肇ものづくり振興課長 委員おっしゃるとおりで、工芸の杜の活用もそうですけれども、工芸産業振興全体で捉えたときに、この工芸の杜をどう位置づけるかというところで、我々のほうは工芸産業振興計画というものを持っております。こちらの全体計画を見直すときに、また工芸の杜に関しての位置づけも含めまして、来館者の目標数等々も目標設定を改めて設定していければなというふうに考えております。
すみません、現行のものが第9次の伝統工芸産業振興計画で、令和8年度に向けてまた見直しをしていくというふうなスケジュールになっております。
以上です。
○松永享商工労働部長 補足をさせていただきたいと思います。
おきなわ工芸の杜の設置目的というところはいろいろとございますが、まず工芸事業者の人材育成をする、さらにはそこの経営基盤の強化を図っていく、また市場のニーズに対応した商品の開発をしてもらうための支援をするというようなことをやっているのと併せて、今委員から御指摘がありますように情報発信していくために人を呼ぶ必要がある、それによって販路の開拓をしていく、拡大していくというところを目指しているところでございます。そのためには、そこにどれだけの人を一般客、県民を含め、観光客を含めて、どれだけ集客を図って、沖縄のその伝統工芸品というを知ってもらって、使ってもらう、買ってもらうかというところも大事なところだと思います。そのための目標というのはやはり今御指摘のように、とても大事なところだと思っていますので、それがやはり高い目標を掲げながら、それが無理ではない、現実性のある高い目標というところが求められるところだというふうに考えますので、その目標は随時見直しをしながら、高みに向かって進めていく取組をやっていきたいというふうに考えております。
以上です。
○上原章委員 人材育成や、また新しい商品開発、大事だと思うんですけど、先ほど来話があるように、私も沖縄全地域、地域地域のまた工芸の、組合の工芸会で頑張っている方々との連携というか、しっかりした取組が、非常にこの工芸の杜がどこまでそういうセンターとして、拠点としてやっていくか、本当に重要な指摘だと思いますので、これから3年間かけて、この今日のNPO法人の、本当に今の工芸の関係従事者の人たちが、沖縄の工芸をこれまで守ってきたのを次の世代にどう残していくかという、非常に切実な御意見もありましたので、これぜひこの工芸の杜の中で、どこまで産地組合の人たちと連携を取れるか、ただこの工業の杜を、この各コーナーでいろいろ、それも非常に大事だなと思ったんですけど、工芸の方々とどう連携を取って、あの建物だけでは僕は沖縄の工芸は守れないと思いますので、しっかりそれはお願いしたいんですが、部長どうですかね。
○松永享商工労働部長 伝統工芸産業につきましては、やはりものづくり産業の発展に寄与する重要な産業というふうに我々としては捉えております。
一方で、その中でも伝統工芸産業に関して言いますと、従業者数が減っていたり、生産額が減っていたりということで減少傾向にあります。その中にありまして、沖縄県の伝統工芸産業を振興するためには、まずはその伝統的な技術技法を継承するというところがございますが、それと併せて、やはり稼ぐ力を高めていく、足腰の強い産業として持続的な成長を目指していくというふうなことが大事であるというふうに考えてございます。その中にありまして、やはりこのおきなわ工芸の杜というのは、先ほど申し上げました人材育成でありますとか、経営基盤の強化、さらには商品開発、販路の開拓というところを担っていく重要な施設だというふうに考えてございますので、我々県としましても、指定管理者だけではなくて、やはり各産地組合あるいは工芸事業者、さらには関係機関、関係団体たくさんございますので、可能な限り連携をしながら、この沖縄県の工芸産業を発展させるために各種施策を推進しながら、この伝統工芸産業を守っていく、そして、技術等を継承していくということで発展に向けて取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
以上です。
○上原章委員 最後に人員配置の件なんですが、先ほど館長、副館長と企画部長さんですかね。常勤と非常勤というふうに分けた場合、この4ページにある1から9、週当たり出勤回数を見ると大体、この部署がこういう1週間お仕事されているのは分かるけど、非常勤と常勤というのに分けられますか。
○小納谷美咲ものづくり振興班長 4ページの、9名おりますが、非常勤については、1番、4番、7番になります。
○上原章委員 それで、今回の指定管理を選定する中の資料で、今年の新年度からまた3年間ということなんですが、窓口業務というんですかね、どちらかというとそういったところが新規雇用だというふうな、ちょっとこれまで業務をしていた実際の方々がほとんど入れ替わるみたいなような、ちょっと頂いた資料にはあるんですけど、この背景というのは分かりますか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 今の御指摘に関しては、公表資料、今日の資料では説明していない内容になるかと思いますけれども、御指摘の部分に関しては――ちょっと休憩お願いします。
○新垣淑豊委員長 休憩いたします。
(休憩中に、上原委員と執行部とで資料の確認をした結果、A社の指摘であることが判明し質問取下げ。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
ほかに質疑はありませんか。
次呂久成祟委員。
○次呂久成祟委員 すみません、1つ確認させてください。
令和7年度からの3年間は、この指定管理料のほうが1億9500万円ということだったんですけれども、令和4年からこの令和6年の指定管理料というのは、金額ちょっと教えてください。
○座喜味肇ものづくり振興課長 お答えいたします。
令和4年度から令和6年度の3年間合計の指定管理料が約2億2500万円、年平均でいきますと約7500万円というふうになっております。
以上です。
○次呂久成祟委員 ということは、次の2期のほうでは、年間で言えば1000万円ずつ減額ということになっているんですよね。その中で、この指定管理料のほうに人件費も含んでいるかと思うんですけれども、その人件費は、例えば何%までとか、そういう上限というのはあるんでしょうか。指定管理料、いろいろあると思うんですけど、その中身に関しては、その中で人件費は何%までですよとか、それともそれは全くなくて、全部自分たちのほうで、その配分とかというのも、運営も全部自分たちのほうで全てやってくださいということになっているのか、ちょっとそこら辺を教えてください。
○座喜味肇ものづくり振興課長 今回に限らず、工芸の杜の指定管理の公募に当たりましては、特に人件費は何%というような形ではなくて、県から提供する指定管理料については、3年間で幾らですというような形で、指定管理料全体を示す形での公募となっております。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 すみません、補足なんですけれども、一応指定管理料の算定というのが、今後の利用料金収入見込みと、運営経費実績の収支差額というのを算出して、3年間の総額幾ら。公募のときは、単年度幾らということで、こちらのほうは示させていただいて、あとは指定管理制度というのが指定管理者の裁量、ノウハウによって、サービスの向上とかを目指しますので、この工芸の杜、業務も施設によって違いますので、この業務を実施するために、どれぐらいの人がいて、また専門知識を有する人も何人採用とかいうというところがありますので、それは全て指定管理者の裁量に任されているというところで、人件費何%とかいうような提示はしていないところです。
以上です。
○次呂久成祟委員 ということは、他の指定管理と比べて、人件費が高い、低いというのは一概には言えないということの理解でよろしいんでしょうか。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 施設によって、この業務内容が違いますので、それに基づいて積算した内容ということですので、人件費についても、施設によって差が出るというふうに承知しております。
以上です。
○次呂久成祟委員 では、令和7年度からは年間で6500万円ということになるんですけれども、年間で言えば1000万円ほど減額ということになります。
先ほど當間委員のほうからあったんですけど、毎年赤字というところで、この指定管理料のほうも減額になっている。ですが、この来館者とか利用者との収支を考えても、今後の3年間というのでは、減額になったとしてもそこはしっかりと受託者の裁量とかノウハウ等で、そこは収支計画等に基づいて、しっかり運営していけるというような評価が得られたというふうに皆さん認識しているということでよろしいでしょうか。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 お答えします。
委員おっしゃるとおり毎年、指定管理料、減額となっておりますけれども、その分利用料金収入等を増やす、あとは経費節減するということで、収支差、赤字にならないような形で運営していくというふうに伺っておりますし、モニタリングでもそのような質問が出ておりまして、現指定管理者のほうはそれでやっていくというような回答もありましたので、私たちとしてもその旨、適正に実施していけるというふうに考えております。
以上です。
○次呂久成祟委員 最後は要望ですけど、やはり指定管理料を委託しているわけですから、そのまま丸投げということではなくて、やはり県も、この来館者を増やすためにはどうしていくかとか、人材育成等も含めて、やはりもうちょっと積極的に関わりを持っていくべきだというふうに思いますので、それを要望して質問を終わります。
○新垣淑豊委員長 ほかに質疑はありませんか。
瀬長美佐雄委員。
○瀬長美佐雄委員 委員の皆様、結構質疑されたので、かぶらない形でちょっとやりますが、1つ、今日午前の見学で、やはりこの施設の目的とする、担い手の育成、あるいは県民への周知という形で、施設管理の目的との関わりで言えば、そこに入居されている皆さんも結構いろんな形で支援を受けているという評価の声も聞きましたので、現指定管理を受けている団体はしっかりやってきたのかなというふうな印象は受けました。同時に指定管理者制度そのものの弊害や見直しという、先ほど指摘がありました。本来、公が担うべき役割を民間のノウハウを活用するということに依拠して、そこに丸投げとは言いませんが、ということ自体も見直すべきじゃないかと。私も文字どおりそう思います。本来、公が担って、伝統工芸を、産業を育成するという点で、もっと公の責任を果たすため、そこはもう重要な視点じゃないのかなと。今日、県の工芸振興センターがその一翼を担ってこの間も頑張ってきたと。気になるのは、民間のノウハウや技術を活用する部分と、県の職員の中にも、やっぱりそれに長けていて、それにしっかり技術指導もできてという関わりの持てる職員もいて、継続的に採用し育て、安定的にそういった産業を支援できるというふうな陣立ても求められいていると。
聞きたいのは、この工芸振興センター、ものづくり振興課もそうでしょうし、そういった専門的な職員を安定的に採用し、確保するという点で、実際そういった視点で努力されたのか、実態としてはもう職員採用、そういった専門職が確保できていないという状況なのか。今後、やっぱりそういった視点でしっかりした職員を採用もし、確保するという点で臨むべきだと思うので、その点に対する、状況と意向を伺いたいと思います。
○座喜味肇ものづくり振興課長 お答えいたします。
工芸振興センターの職員に関しましては、専門性の高い技術系の職員ということで、県の中でもいろいろ職種がありますけれども、染織ですとか木工、そういった全体的な職種で見ても非常に職種を担う方が少ない業種ということもあって、なかなか採用が難しい状況にあるということと、県の位置づけとしてもこの工芸振興センターの中で、どういった役割が担えるのか、本当にその職種で今後も続けていくのかというところの中で、いろいろと体制面も含めて庁内で議論をしているところです。
なかなか採用が難しいというところもあるので、一方で委員おっしゃるとおりに工芸振興センターの担うべき役割、高度な技術を担うという専門性から見ても、引き続きその体制の維持、あるいは役割という部分を発揮するための職員は、引き続き求めていきたいというところで考えております。
以上です。
○瀬長美佐雄委員 今日工芸の杜に入居されていますNPO法人沖縄県工芸産業協働センターにも伺いました。やはり産地組合、現地で現場で担ってくれている皆さんとの連携は、意識して今後も連携すべき。現状としてはそういった伝統工芸に関わる支援と言う形で県の関わりが、どんな事業として関わっているのかをちょっと伺いたいと思います。
○座喜味肇ものづくり振興課長 ただいま、委員のほうからありましたNPO法人沖縄県工芸産業協働センターと県のほうでどういった取組を行ってきたかということですけれども、今日の午前中の視察のときにも工芸振興センターのほうで実施している人材育成事業、高度工芸技術者養成研修業務ですとか、金細工・工芸縫製研修事業委託業務に関しては、当該NPO法人のほうに委託をして実施しているところです。
また、工芸の杜で御覧いただいた展示コーナー、展示陳列する常設展示品の更新拡充業務ということで、昨年度、当該NPO団体のほうと展示品選定のための取組をやっております。実際展示内容の充実という形で、NPO法人に業務を委託して実施したところであります。そのほか、令和5年度工芸の杜まつりということで、これまで進めてきておりまして、今年度も来月工芸の杜まつりを開催するということで、工芸の杜に、今、関わりのある指定管理者と県工芸振興センター、当該沖縄県工芸産業協働センターの3者で連携しながら取組を実施するというところで、工芸産業協働センターのほうには各産地組合への声かけですとか、企画に関する部分を担っていただいているというような形で取り組んでいるところです。
工芸の杜の施設の運営に関しましても、引き続きこういった形で、産地組合をはじめとする工芸関係の従事者と連携して取り組んでいきたいと考えております。
以上です。
○新垣淑豊委員長 ほかに質疑はありませんか。
喜友名智子委員。
○喜友名智子委員 今日、現地での視察ありがとうございました。
ちょっとほかの委員の皆さんが既に幾つか質問をされているので、重ならないようにしますけれども、重なる部分は私の頭を整理したいという意図で聞きますので御承知おきください。
おきなわ工芸の杜の施設目標については人材育成であったり、市場ニーズに合わせた商品開発の対応をするというようなお話がありました。今日施設を見学して、そういう新しい工芸品へのマーケット対応、クラフト、手づくり品商品の開発、ここへのコンサルティングという役割の部分と、あとは工芸ですから、伝統工芸をいかにして保存継承するかという、ある意味ベクトルの違う役割、機能を担っている施設だなと改めて思いました。この伝統工芸技術の保存・継承について、県の基本的な考え方と、これまでの取組をまず確認させてください。それから、その上で、おきなわ工芸の杜が担う役割と機能をどう位置づけているのか、確認させてください。
○座喜味肇ものづくり振興課長 御質問ありがとうございます。
まず委員御質問のですね、伝統工芸技術の保存・継承についてのこれまでの取組というところです。
午前中に視察もされました工芸振興センターのほうで、まず人材育成ということで先ほど来あります高度工芸技術者養成研修ということで、昭和49年から実施してきて多くの研修修了生を輩出しているというところの中で、これまで伝統工芸技術の保存・継承に向けた後継者育成を実施してきたというところです。こういった形で工芸振興センターが担ってきた人材育成、技術支援という取組に加えて、工芸の杜の中では新たに貸し工房ですとか、体験工房、販売、展示、交流促進という機能を加えた形で整備をして、現指定管理者による担い手の支援業務、情報発信、工芸品の作り手の交流促進の業務を実施しているというところになります。
これらの取組を進めるに当たっては指定管理制度を通しながら、民間事業の取組やノウハウといったものを活用し、また工芸従事者や入居者をはじめとする県民の利用を供するためのサービスの提供、それに対してまた向上を図っていくという観点から施設の効果的な管理運営をバランスよく適切に担っていきながら、施設を管理運営していくということが必要なのかなというふうに考えております。
○喜友名智子委員 今日施設を見学すると、事業者さん作り手さんが入っている貸し工房がメインになりつつも、3階に行くと県の出先の工芸振興センター、あとNPO法人沖縄県工芸産業協働センターが入居しておられました。この2つの組織が、おきなわ工芸の杜に入居しているのは、何を期待してというか、意図して、入居をそもそもしているんでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 少し繰り返しの説明になりますけれども、これまで工芸振興センターが担ってきた人材育成ですとか、技術支援といった部分があります。この辺りは高度な技術支援、技術指導、あと試験開発といった業務、そういったものに加えまして、貸し工房ですとか体験工房、そういった販売展示、新たな機能を追加したということで、トータル的に工芸産業の拠点というような形でこの施設を広く活用していくという趣旨の元で、工芸振興センターに入居をしてもらったというところと、NPO法人に関しましても、産地組合とのネットワークを生かした形で、これまで取組がちょっと手薄だった部分になってくるかと思いますけれども、各指定産地を活用した取組というものを期待しながら、この3者の中で工芸の杜を効果的に活用していくという趣旨で、配置をされているという認識であります。
○喜友名智子委員 ありがとうございます。
工芸の世界というのは、やはり収益を得るというところ、なりわいとして生活をしていくということが非常に難しい分野だと思っています。
ただその一方で、沖縄の工芸に関しては、特に染織はもう世界的にも高く評価されて、特に和装分野にはなると思いますけれども、非常に高い価格で取引をされているというギャップがあるわけですよね。だから、きちんと作り手の方たちが生活をしていくためのインキュベーションとしての機能を担いたいという重要な施設であろうと今日改めて思いました。
ただ一方で、高度な技術支援だったり、特に離島が多い産地とのネットワークづくりというのは、なかなか収益という部分とはそぐわない。であるがゆえに、公、行政が担うということが非常にやっぱり重要になってくると思うんです。ただ、今の指定管理の仕組みだと、どうしても公というか、収益性が出ない部分というのは後回しになってしまいがちになると思うんですね。
工芸の杜に、工芸振興センターとNPO法人沖縄県工芸産業協働センターが入居している中で、審査においてはこの2つの組織、ここも入居者であると思っていますけれども、こことの連携とか協力というのは、審査員の中では具体的に何か発言とか指摘とか提案というのはあったんでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 先ほど少し議論もありました工芸の杜の選定経緯の中でいきますと、選定項目の中で今回追加させていただきました、工芸産業振興を担う工芸産地組合をはじめとする工芸関連団体、そういったところとの連携や取組の実績や能力があるかといった審査内容、審査項目がありました。
こちらの評価に関しましては、点数で少し言いますけれども、A社のほうが1点高い数字になっております。この部分に関して委員のほうから、工芸界の中での実績があるのは、やはりA社のほうが強いのではないか、両提案者がうまく協力しながらやっていただければよりよいと思うというような意見がありました。
以上です。
○喜友名智子委員 今、答弁でいただいた委員の発言というの私これとても重要だと思っているんですね。この部分については少なくともA社のほうが優位性があったという部分は、今後3年間、指定管理2期目がスタートするに当たって、やっぱり県も汗をかいて両者をつなげていかないといけない部分だと思うんです。同じ指定管理という事業に、応募をしてきたこの2社がですね、それぞれやはりいいところと、足りないところと、お互い持っているわけなので、いいところを生かしながら、工芸を盛り立てていってもらいたいなと思っているんですが、この審査員の指摘については、商工労働部としてはどういうふうに受け止めているんでしょうか。
○座喜味肇ものづくり振興課長 御指摘ありがとうございます。
選定項目の中で1点、この部分でA社のほうで高かったというところに関しては、委員おっしゃるとおりに重く受け止めているところです。
県は、これまで工芸の杜に限らず、工芸産業振興、特に伝統的な工芸の部分の保存・継承に関しての部分、先ほどあったとおりに新たなニーズに対応していく部分というところで、バランスをいかに取りながら振興を図っていくかというところで、進めてきた部分です。
各工芸産地組合のほうに対しては、毎年施策説明会という形で、各産地、島にも回りながら、御意見を聞きながら進めてきているというところです。そういった中で個別の課題等も拾い起こしながら、工芸の杜に限らず、そのほかのソフト支援といった部分も活用できるように検討は進めてきていた部分になります。こういったところで各産地、これまで意見交換の場を設けながら進めてきた部分もあります。
今後、2期、3期というところでという部分もありました。併せて工芸の杜の活用に関しましても、各産地組合の手に届くような、実際に活用していけるような形の仕組みという部分も考えていきたいというふうに今、認識しているところです。
以上です。
○喜友名智子委員 今日施設見学をしたときに、私は工芸の杜のイベントは足を運ばせていただいているほうではありますけれども、イベントのときの訪問者でのにぎわいと、今日行ったような通常稼働の場合とのにぎわい感というのがやっぱりギャップが大きいなというのはありました。
施設がオープンしてまだ3年なので、その中で単発のイベントでまず集客をしようというところはうまくいっているけれども、これを日常的に貸し工房まで含めてどうやってにぎわいを出すかというのは2期目の大きなテーマじゃないかなと思っています。例えば今日、展示ホールがありましたけれども、展示物があるだけで案内する方がいるのかいないのかもちょっとよく分からないと。聞くと、予約をしたら案内はしますよということでしたけれども、例えば、今日は私は委員として視察に行きました。だけれども、個人として平日に向こうに行ったときに、案内してくれってなかなか言えないんですよね。していると思わなかったので。だからそういう展示をするだけではなくて、やっぱり工芸で、手仕事なので、ちゃんとこう人を通して説明をする。パネルで、タブレットの機械でピッて説明するのも今の世代の人たちにはいいんでしょうけど、やっぱり人に説明してほしいという部分が来館者にはやはりあると思います。例えばそういう部分を、実際に産地組合とつながっているところと協働するとか、やっぱり作り手さんが直接展示を説明したり、技術の価値をきちんと伝えるというところの工夫はさらに必要じゃないかなと思いました。そういう伝統工芸の価値、バリューがあってこその、現代の作り手さん、クラフトの底支えをしていると思うので、そこはもっと指定管理の業務の中にもっと積極的に入れるべきじゃないかと思うんですね。
これは2期目に向けて、どういう方向性を今、県のほうとしては持っているんでしょうか。県というか商工労働部でも構いませんけど。
○座喜味肇ものづくり振興課長 今具体的な御指摘の部分でいうその来館者の案内に関しての対応という部分です。
その点に関していくと、ちょっと県のほうでも、実際に指定管理の公募資料の中では具体的にそこまで求めていない部分もあった関係で、指定管理者がどこまで提案するのかというところで、ラインができていた部分なのかなと思っております。この辺りは工夫改善というところで、県のほうでどのような形できるのか、指定管理者に対してどのように担ってもらえるのかと、あるいは指定管理以外の部分で、工芸の杜をうまく活用するような事業を組むとか、その辺りをちょっと工夫をしながら、手仕事という部分を人として伝えていく、コミュニケーションを図っていくというところの工夫が必要なのかなと思っておりますので、そういった部分は検討して進めていきたいと考えております。
以上です。
〇宮城清美ものづくり振興課副参事 すみません、補足ということで、来年度、戦後80周年ということで、工芸の杜を中心にイベントを行う予定でして、その際には、産地組合、作り手の方も参加した形で、ちょっと何か組めないかということを考えております。
それと平日のにぎわいという点ですけれども、やはり県民でしたら週末休みですので、その時に来館が多くなるのかなというところで、平日の昼間の時間ということであれば、やはり観光客の方ですとか修学旅行の方を誘致するような形で、観光部門とも連携した取組ということで今後検討が必要かなと。実際今、ちょっと観光客の方に来ていただくというのもやっていたり、午前中の視察のほうでも修学旅行生100名ほどの団体に来ていただいたりということがありましたので、そういった形で平日、にぎわうような取組というのも、引き続きちょっといろんな関係機関とも連携しながら取り組めていけたらということで考えております。
以上です。
○喜友名智子委員 ありがとうございました。
あとは、もうほかの委員の方とかぶる質問が多いので、質疑はちょっとこれで終わろうかなと思いますが、今回、本来は年末までの委員会で審議して何かしら結論を出すという予定のものが、いろいろと指摘があって、今回の閉会中審査となりました。この部分の課題についてと、それから一連の審議を振り返って、この指定管理の指定までの振り返りというか、経緯を部長がどう考えているのか、総括的な意見ありましたら聞きたいんですけれども、お願いします。
○松永享商工労働部長 総括的にということですので、少し長くなったら申し訳ありませんけれども、今の考えというか、思いを述べさせていただけたらなと思います。
昨年の本委員会、12月12日に開催されておりますけれども、そこで継続審査になりまして、本日まで商工労働部としましては、このおきなわ工芸の杜の指定管理業務、あるいは設置目的というものを確認しながら、現指定管理者の実績を確認してまいりました。
さらにはこの後、次年度からの次期指定管理に向けた方向性、在り方というものはどういうものが望ましいのかというものを、商工労働部内でこれまで議論をしてまいりました。そのためにはまずその現指定管理者のこれまでの実績を振り返りながら、今後の取組、いわゆる今回の提案になりますけれども、それの実現の可能性というものを検証してまいりました。まず、現指定管理者のこれまでの実績というところを申し上げますと、施設の維持管理業務というのは基本的なところなんですが、それのみではなくて、やはり我々がその工芸の杜に求める工芸産業の担い手、いわゆる作り手の支援というものをやっておりまして、具体的に言いますと相談対応でありますとか、マーケティング支援、あるいは人材を育成する、あるいは企業に向けた支援をする、あるいは機器を貸し出してその操作を説明するというようなところでありますとか、あと工芸品に関する情報発信。それは工芸品の展示でありますとか、あるいはウェブを使った発信というようなことをしているということ。またさらには工芸品の作り手と使い手の交流促進というのを積極的にやっていただいております。そこには一般客、県民を含め観光客、まだまだという御意見、先ほどございましたけれども、まだ3年間の中で、やはり一般客の集客をするということで、イベントの企画をしたり立案をしたり実施をしたりというようなやったり、あるいは工芸従事者、それとほかの業種とのマッチングというものをやってきているということでございます。
その辺の実績を振り返りながら、やはり評価はどうなのかって言ったときに、先ほど申し上げましたけど、A3の資料でございますように、来館者あるいは入居者、あるいはイベントが順調に増加しているということ、またそのモニタリングの中でも運営が評価されている、さらには利用者のアンケートの中でも高い満足度が得られているという状況。さらに安定した、あるいは適切な運営もなされているというような実績評価を踏まえまして、県としましては、やはりこの制度運用委員会の評価と一致しまして、県としてもこの選定された団体が適切な管理者だなというふうに判断をしているというところでございます。
ただその一方でというか、ここからがその委員の皆さんにとりましては大事なところだと思いますけれども、この2日間の質問を受けまして、やはり県としても考えるところがございます。
それは本日の委員会、そして前回の委員会もそうですけれども、皆様からの御指摘によりますと、この指定管理者の選定というところとはまた別に大きな課題を2ついただいたというふうに感じてございます。
まず1つは、工芸組合等との連携、あるいはどのように活用していくんだというところだと思います。やはりこの施設というのは工芸産業振興の拠点ですので、各産地組合でありますとか、工芸従事者、あるいは関係機関、関係団体と連携してこのおきなわ工芸の杜の効果を高めていくという必要を感じてございます。そのためには、やはり関係機関の皆さんと意見交換を行う、あるいは協力関係を構築していくということで、この指定管理者とその関係者との緊密な連携をつくりながら、そのおきなわ工芸の杜の効果を発揮していくということが、委員の皆さんから求められているんだなというふうに感じていますので、そこは取り組んでいきたいというところが1つでございます。
もう一つは、指定管理制度そのものの課題もたくさん御指摘をいただきました。その活用効果、指定管理の活用効果の再確認、あるいは再検証しなさいというような課題もいただいたというふうに感じてございます。そもそもこの民間指定管理制度というのは、民間活力を利用しましょうということで、それによって多様化する住民ニーズを効果的、あるいは効率的に対応していく、それによって目指すところはサービスの向上、あるいは経費節減というところだと思いますので、これにつきまして、本当にそれが効果的効率的な取組がこのおきなわ工芸の杜に関して図られているのかというところは、我々は検証しないといけないというところを感じたところですので、この現指定管理者でというところはお願いするところではございますけれども、その上でこの大きな2点に関しては、引き続き我々としては検証を続けていきたいと思います。
その上で沖縄県の伝統工芸産業振興に、我々、積極的に、また強力に取り組んでいきたいと思いますので、ぜひ御理解と御協力をお願いしたいと思います。
すみません、長くなりましたけれども、以上でございます。
○新垣淑豊委員長 これで全員終わりましたので、以上で令和6年第4回議会乙第20号議案に対する質疑を終結いたします。
説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
休憩いたします。
(休憩中に、執行部退席)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
仲村家治委員。
○仲村家治委員 採決をお願いします。
○新垣淑豊委員長 ただいま、令和6年第4回議会乙第20号議案に対し、仲村委員から採決の動議の提出があります。
よって、この際、令和6年第4回議会乙第20号議案に対する採決についてを議題といたします。
休憩いたします。
(休憩中に、議案の採決の方法について協議を行い、挙手採決によることで意見の一致を見た。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
これより、令和6年第4回議会乙第20号議案指定管理者の指定についての採決を行いますが、その前に意見、討論等はありませんか。
(意見、討論等なし)
○新垣淑豊委員長 意見、討論等なしと認めます。
以上で、意見、討論等を終結いたします。
これより、令和6年第4回議会乙第20号議案指定管理者の指定についてを採決いたします。
本案は、挙手により採決いたします。
なお、挙手しない者は、これを否とみなします。
お諮りいたします。
本案は、可決することに賛成の諸君の挙手を求めます。
(賛成者挙手)
○新垣淑豊委員長 挙手多数であります。
よって、令和6年第4回議会乙第20号議案は、可決されました。
當間盛夫委員。
〇當間盛夫委員 指定管理に関する部分での、これはもう全体的な話になるんですけど、仲村委員からもあったようにこの指定管理の分がちょっと過度期に来ているのかなと。今日の話と質問を聞いても、全く指定管理、そのことのものが主になっていて、県は、例えば入館率が伸びないとか、いろんなこの3年間の分があっても、県は全く責任を負わないわけさ。誰が責任を取るのかというのが、責任の所在が明らかではないわけです。指定管理の分でのものが。だから、それを含めて県は、振興センターなりを含めてこのNPOを含めた部分でのものをやると言うんだよ。具対策が全く出てこない。本当に沖縄の伝統工芸を工芸の杜が担うというのがある中で、全くそのことも僕は見えてこない中での、今回の審議になっているわけだから、やはりその辺は、これただ採決するということではなくて、しっかりと附帯決議の中でも、伝統工芸をどうするんだというようなことを含めて、この3者の在り方等々もしっかりと県に責任を持ってもらうというような形のやっぱり附帯をつけるというのも、僕は大事な今度のものがあると思うんですよ。これだけ、これは技術を持っているんだという部分で、だから人件費がという話をする。分からないわけさ。今日も行っても、向こうの施設のものも、じゃ貸し工房に入って3年という、皆さんも指摘、そのことの要望も受けたはずだよ。そういったこともやっぱり、このことも踏まえながら県のほうには、しっかりと我々委員会からの要望的なものを出してやっていただければというふうに思っておりますので、本当にこの沖縄の伝統工芸を担う人たちが、やっぱりこの工芸の杜があってよかったと言えるような部分の作り方をやってほしいし、今いる入居者の、今日行ってもそういう要望があったわけですから、そういったところも踏まえて、ぜひ委員長に諮ってもらえればというふうに思っています。
○新垣淑豊委員長 休憩いたします。
(休憩中に、當間委員から附帯決議案の提案があった。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
次に、令和6年第4回議会乙第20号議案指定管理者の指定についてに対しては、當間盛夫委員から別紙のとおり附帯決議案が提出されております。
なお、附帯決議案は、お手元に配付してあるとおりであります。
休憩いたします
(休憩中に、内容について確認した後、再開後に附帯決議案の趣旨説明、質疑を省略すること及び採決は簡易採決により行うことで意見の一致を見た。)
○新垣淑豊委員長 再開いたします。
この際、令和6年第4回議会乙第20号議案に対する附帯決議を議題として提出者からの趣旨説明及び質疑を省略の上、これより直ちに採決を行いますが、その前に意見、討論等はありませんか。
(意見、討論等なし)
○新垣淑豊委員長 意見、討論等なしと認めます。
以上で、意見、討論等を終結いたします。
これより、令和6年第4回議会乙第20号議案指定管理者の指定についてを採決いたします。
お諮りいたします。
本附帯決議案は可決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○新垣淑豊委員長 御異議なしと認めます。
よって、令和6年第4回議会乙第20号議案に対する附帯決議は可決されました。
以上で、本委員会に付託された議案の処理は終了いたしました。
委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
本日の委員会は、これをもって散会いたします。
沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。
委 員 長 新 垣 淑 豊