要旨
石垣市では、平成24年度から本市以外(島外)の医療機関へ通院治療を余儀なくされている指定難病・特定疾患患者、小児慢性特定疾病児童、がん(悪性腫瘍、悪性新生物等)患者、妊産婦(妊婦健診、出産)、不妊治療中(生殖補助医療に限る)の方々の経済的負担軽減のため、通院費等の一部を助成している。令和5年度からは、県が国の一括交付金を利用して補助率を2分の1から10分の9に拡大したことに伴い、患者本人と付添人に対する航空運賃及び宿泊費の助成額を拡充した。さらに令和6年度からは患者本人に対する航空運賃や宿泊する必要がある場合の限度額を改正するなど、対象患者や御家族の負担軽減に努めている。
一方で、同事業の支援対象外で市内医療機関に通院・治療できない病気や症状を持つ患者に対する支援は現在整っておらず、経済的にも精神的にも大きな負担となっている。本来、患者が安心して治療に専念できるよう、八重山病院の医療体制を充実させることが重要だが、八重山圏域の人口規模を考慮すると多様な医療ニーズを安定的に提供するには困難を伴う。現在進行形で負担にあえぐ患者や御家族への支援は急務である。
ついては、現行制度の支援を受けることのできない本市以外の医療機関へ通院治療を余儀なくされる患者に対し、通院費等の助成制度を創設するよう配慮してもらいたい。 |