陳情文書表

受理番号第88号 付託委員会土木環境委員会
受理年月日令和2年6月29日 付託年月日令和2年7月13日
件名 中城湾港佐敷地区沿岸部の住環境悪化への対応を求める陳情
提出者南城市議会議長
国吉 昌実
要旨


 南城市佐敷地区は中城湾の広大で静穏な水域に面し、古くから港や海と深い関わりを持ちながら発展してきた。旧佐敷町時代の昭和60年代から21世紀の海辺のまちづくりに取り組み、平成2年に県の中城湾港マリンタウン事業として港湾計画に位置づけられ、地域住民もその実現を心待ちにしたが、中城湾港における絶滅危惧種のトカゲハゼの環境保全やその後の情勢等の変化により事業化には至らず、平成18年の町村合併以降は進展もなく港湾計画も見直されないままである。30年余りの間、老朽化護岸は整備されず、地先海域の堆積物は沿岸部へ移動し、周辺海域の陸化・マングローブの繁茂等による排水や漂着ごみの滞留を招き、近年では排水路はけ口の閉塞等による冠水が頻発し、住環境は悪化する一方である。
 ついては、佐敷地区沿岸部に係る下記の事項について配慮してもらいたい。
                 

1 護岸排水路はけ口の閉塞を防ぐため、土砂の除去、導流堤の整備及び護岸排水口の改修等の対策を行うこと。
2 中城湾港におけるトカゲハゼの最大生息地として、環境の学習・観察の場とするための干潟環境整備を行うこと。
3 老朽化護岸を全面改修すること。
4 浸食が進む築島の保全・活用を行うこと。
5 築島を有効活用し、新開と冨祖崎を結ぶ湾岸道路を整備すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

1 普通河川の護岸排水路はけ口等については、市町村が管理し必要な整備を行うこととなっており、市町村が主体となって取り組む必要があります。県としては、南城市と意見交換しながら技術的な支援や事業化に向けた協力を行っていきたいと考えております。
2、4及び5 干潟環境整備及び築島の保全と活用並びに湾岸道路整備については、整備手法や活用方法等について南城市と意見交換を行いながら、対応方針を検討していきたいと考えております。
 また、佐敷地区のトカゲハゼ生息地については、県の「自然環境保全に関する指針」において評価ランクⅡと評価されている重要な区域であると認識しております。
 当該区域を保全しつつ、環境の学習・観察の場として活用することについては、地元の意見を踏まえながら、どの様な取組ができるか検討してまいります。
3 当該地区の護岸については、平成30年度までに施設の点検及び健全度評価を行い、長寿命化計画
を策定しております。
 今後、長寿命化計画に基づき護岸の老朽化対策に取り組んでいきたいと考えております。