要旨
国内外から訪れる方々へおもてなしの心を伝える良好な沿道景観の形成は、本県が国際的な観光地としての地位を築いていくために必要不可欠なものである。県においては、沖縄らしい世界水準の観光地にふさわしい沿道景観の形成を目標に掲げた「~美ら島沖縄~花と樹木の沿道景観計画」を昨年9月に公表するとともに、良好な沿道景観形成のための基本的な考え方や目標達成の指針となる「街路樹植栽・維持管理ガイドライン」を令和6年3月に策定するなど、持続可能で実効性ある仕組みづくりに向けた取組に大いに期待を寄せている。さらに、令和6年度は内閣府において持続可能な国際観光景観モデル事業が新規事業化され、県では、道路管理課に沿道景観推進室が新設されるなど、良好な沿道景観形成の取組に向けて極めて大きな前進があった。
本県が世界から選ばれる持続可能な国際的な観光地として形成されていくためには、持続可能な国際観光景観モデル事業の着実な推進とさらなる展開が必要不可欠と考える。また、今後効果的・効率的に維持管理を行うための性能規定型道路維持管理業務の実施や官民連携の取組をさらに進めていく必要がある。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 県道全域に性能規定方式における除草業務を導入するとともに、国道や市町村道でも普及促進を図ること。また、性能規定方式における高木剪定の包括化及び評価制度を導入すること。
2 県道全域における切り株や形姿不良木の全数を把握し、ガイドラインを踏まえた樹木の植え替え等を計画的に実行すること。
3 持続可能な国際観光景観モデル事業に宮古・八重山地域等も対象区域として含めるほか、国道や市町村道とも連携して取組を進めること。
4 街路樹維持管理を効率的かつ計画的に進めるための街路樹データベースの整備や官民連携の取組を進めること。
5 道路利用上の安全性の確保を含めた良好な沿道景観形成に向けて、樹木医や街路樹剪定士の活用など予防保全的管理を徹底すること。
6 本庁や土木事務所への造園職の配置など、技術職員の強化及び観光税等による沿道景観形成のための新たな財源の確保に取り組むこと。 |