陳情文書表

受理番号第155号 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和2年9月14日 付託年月日令和2年9月30日
件名 沖縄県の豚熱(CSF)対策による離島地域救済措置に関する陳情
提出者ぱいぬしま養豚振興協議会
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要旨


 沖縄県でも家畜疾病の豚熱が発生し、広域的な感染拡大防止のため、ワクチン接種による対策に踏み切ったが、県内の離島地域は清浄地域とみなされワクチン接種には至らなかった。結果として、当該地域では、種豚の更新や人工授精に必要な精液等を県外の限られた清浄地域からしか仕入れることができなくなり、重い経営負担が生じている。今後の離島地域の養豚事業存続に当たり、多大な輸送費及び現在の清浄県で豚熱が発生した場合における諸課題について、離島地域の養豚事業者だけで解決することはできず、また、畜産飼料仕入れに係る輸送費の格差も常態化しており、県による対策・支援が必要である。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 離島地域でのワクチン非接種により、本島から種豚の導入が困難となったため、県外豚導入にかかる費用(沖縄-石垣間の輸送費を除く。)を全額助成すること。
2 現在仕入れることができる清浄県及び地域は、今後豚熱に感染またはワクチン接種を実施する可能性があり、島外からの仕入れが不可能となるリスクに対応する必要がある。これに伴い島内で共有する原種豚(母豚の生産と雄豚)の確保、人工授精に必要な機材の導入費を助成すること。
3 豚熱ワクチンフリーの種豚及び人工授精精液の供給体制を構築すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
1 八重山・宮古地域の種豚は、これまで沖縄本島から供給されておりましたが、本島での豚熱ワクチン接種により移動が制限されたため、現在は、県外を含む沖縄本島以外の地域から導入することとなります。
県としましては「種豚改良推進事業」により八重山・宮古地域への輸送費の補助を行っております。

2 種豚の増殖・供給体制構築に必要な原種豚や人工授精に必要な機材の導入等の支援については、「養豚経営安定対策補完事業」及び「種豚等流通円滑化推進緊急対策事業」が活用できます。
県としましては、関係機関と連携し八重山・宮古地域の養豚農家の支援について取り組んでおります。

3 これまでアグー種豚は、沖縄本島から離島へ供給しておりましたが、本島での豚熱ワクチン接種による移動制限により、供給ができなくなっております。
このため、県では、豚熱ワクチン接種前の令和2年3月に、県家畜改良センターから八重山地域へ、種豚確保のためアグー豚を供給したところであります。また、久米島で保全しているアグー豚を活用し、八重山・宮古地域への種豚や人工授精用精液の供給体制を検討しているところであります。