要旨
沖縄県離島住民割引運賃(以下「離島割引」という。)は、沖縄県が実施する「沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業」として導入されており、離島住民が航空券を割引運賃で購入できる制度である。本事業により、島々に暮らす住民の移動負担が軽減され、離島地域の発展においても重要な役割を果たしている。
しかしながら、現状では先島諸島内の一部路線が離島割引の対象外となっており、本来の目的である移動負担の軽減は十分に達成されていない。
例えば、石垣市民が那覇-宮古島間を移動する際、那覇空港-宮古空港間は離島割引対象外であることから、一度那覇から石垣に戻り(離島割引)、そこから宮古島へ向かう(離島割引)ケースが発生している。このような状況は、移動の非効率化を招くだけでなく不要な税金負担を発生させる要因にもなっている。
八重山圏域と宮古圏域は、両地域の関係性から互いの地域に親族を有する者も多く、人的なつながりは一層深まっている。こうした状況を踏まえ、先島諸島内の移動を円滑にすることは、住民の負担軽減のみならず、先島地域の持続的な発展にも大きく寄与するものである。
ついては、先島諸島内及び先島諸島-那覇間の路線を離島割引の対象に含めるよう配慮してもらいたい。 |