要旨
去る7月30日、石垣市美崎町の接待を伴う同一の飲食店に勤務する6名に新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認された。現在、保健所による濃厚接触者の特定と並行し、市当局においても新型コロナウイルス感染症相談外来を設置し、当該クラスターの関係者の特定・検査等に努めている。
八重山圏域の新型コロナウイルス感染症対応病床は、県立八重山病院に感染病床が3床、結核病床の転用による6床を合わせても9床しかなく、二次感染が拡大した場合、医療崩壊が起こり八重山郡民の生命に大きな危険が及びかねない。
ついては、クラスターへの早期の対策は二次感染拡大防止の観点から急務であり、県における対応が不可欠であるため、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 クラスター発生に係る店舗名の公表等について
クラスター発生の際に、その中心と考えられる店舗名等に関する情報が迅速に公開されない場合には、行政当局からの検査受診への協力呼びかけの実効性が低下し、クラスター対策の遅れによる二次感染の拡大を招きかねず、また、郡民の不安をいたずらに増幅させることにより、適切な行政運営に支障を来しかねない。
このため、感染者と接触した可能性のある者を迅速に把握し、各郡民が感染症を蔓延させないための適切な行動が取れるようにするため、国の指針に従い、関係者の同意がない場合においても、クラスターの中心と考えられる店舗名等を県から積極的に公表すること。また、その際に、感染の要因が感染防止策を適切に講じていなかったと考えられる場合には、その不十分だった対応も併せて具体的に公表すること。
2 県による休業要請及び協力金の支給について
クラスター発生時には、感染の拡大状況や経済に及ぼす影響等を総合的に勘案し、特定の地域・業種の休業要請を行うことが適切と考えられる場合には、市町と協議の上、県において休業要請及び協力金の支給を行うこと。
3 軽症者用療養施設の迅速な確保等について
クラスター発生時には、感染症病床数をはじめとした医療リソースが短期間に逼迫する可能性が高いことから、クラスター発生またはその可能性が生じた場合、県において軽症者を受け入れる臨時の療養施設の準備等を迅速に行うこと。 |