陳情文書表

受理番号第168号 付託委員会土木環境委員会
受理年月日令和6年9月24日 付託年月日令和6年10月8日
件名 与那国島の樽舞湿原及びカタブル浜の調査・保全に関する陳情
提出者与那国島の明るい未来を願うイソバの会
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要旨

 与那国島の南側、カタブル浜沖のサンゴ礁にはリーフトンネルがあり、ダイビングスポットとして経済的に貢献しているだけでなく、自然の防波堤として高波などからの災害を防ぐ役割もしていると言われている。
 一方、陸地においては多様な生物が共存している樽舞湿原がある。葦が茂り、水生昆虫や野鳥、植物が豊かな自然をつくり出し、与那国島の秘境とも言われる場所である。アオナガイトトンボなどのトンボ類をはじめとして、エサキタイコウチ、トゲアシアメンボ、ヨナグニアシナガドロムシなど、水生、半水生昆虫が多数生息してる。また、渡りをする蝶や野鳥が羽を休めるところでもあり、樽舞湿原の保存は地球の生物の保存に直接関係している。さらに、樽舞湿原は崖を隔てた海とつながっていると言われ、その調査・保全は湿原の生物にとどまらず、与那国島南部のサンゴ礁を保護し、町の漁業やダイビング業を支えることにつながる。
 与那国島の樽舞湿原及びカタブル浜の調査・保全は、持続可能な与那国島の社会をつくる上で必要不可欠な事業であり、しかも与那国島だけにとどまらず、地球温暖化など地球規模の問題にも直接つながる重要な意味合いを持つと考える。
 ついては、与那国町が提出した与那国島南部の特定港湾建設要請を却下し、生物多様性の観点から重要度の高い湿地として環境省から指定されている、樽舞湿原及びカタブル浜の調査・保全を行うよう配慮してもらいたい。