要旨
公益財団法人沖縄県平和祈念財団は、沖縄全戦没者の御霊を慰霊し、悲惨な戦争体験を風化させないため平和祈念及び平和発信に資する事業を行うとともに、霊域の尊厳を守るため追悼施設及び関連施設の維持管理に必要な事業を行い、もって世界の恒久平和に寄与することを目的として設立された。
現在は、国立沖縄戦没者墓苑のほか、全国46都道府県及び同窓会等の団体により建立された慰霊塔・碑と併せて、管理経費の支払いのない未契約の慰霊塔・碑についても、当財団の設立趣旨や参拝者の心情を顧慮して清掃管理を行っている状況であり、慰霊塔・碑の清掃管理委託料や県の補助金、平和祈念公園及び平和の礎の指定管理料、寄附金などで運営費を賄っている。
しかし、昨今の人件費や諸費用が上昇する中、県の霊域清掃管理事業補助金は年々削減され、平成15年度の1535万4000円から今年度は710万円へと半減している。また指定管理料は、平和祈念公園が平成18年度3490万9000円から今年度3720万7000円、平和の礎は平成18年度2113万円から今年度2082万2000円とほぼ同額で推移している。
財団を安定的に運営するために、補助金については平成15年度水準までの増額が必要であり、また指定管理料については、人件費や諸経費を積算し、特に毎年の最低賃金の増額分などに適切に対応する必要がある。
ついては、早急に予算措置を検討するよう配慮してもらいたい。 |